JP3670250B2 - Cdma移動通信基地局装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はCDMA移動通信基地局装置に関し、特に複数のアンテナ素子から成るアレイ・アンテナを用いて、複数の移動局それぞれに対するアンテナ指向性を形成してこれら複数の移動局との間で通信を行うCDMA移動通信基地局装置に属する。
【0002】
【従来の技術】
まず最初に、アレイ・アンテナを用いないセル方式のCDMA移動通信基地局の場合、各基地局は管轄エリアに対して報知情報を通知する信号を送信する。この際、各移動局は複数の基地局からの報知情報を受信し、この受信電力もしくは受信Eb/Io(1Hz当りの干渉電力Ioに対する1ビット当りのエネルギ)が最大となる基地局を選択して位置登録を行い、在圏することを通知する。基地局の構成するセルが複数の固定指向性のアンテナにより分割されセクタを構成する場合においても、同様に受信電力もしくは受信Eb/Ioが最大になるセクタを選択して位置登録を行い、在圏することを通知する。ここで、基地局から送信される電力は各セルもしくはセクタのエリアを決め、基地局間相互のエリア区分および相互の重なりを決める重要な要素である。また、各基地局は複数の移動局に対して通信を行い、従って基地局から送信を行うが、各移動局にて受信される電力もしくはEb/Ioには規定値が設定されており、従って移動局数が増加するに従い、基地局の送信する電力は増加する。
【0003】
そこで、基地局の送信機は収容できる移動局数により、もしくは伝送速度を考慮して最大送信電力が決まりこの最大送信電力で送信する能力を持たねばならない。しかし、収容する移動局数が少ない場合はこの送信機に入力される信号レベルは非常に小さくなる。このような場合、送信機の利得を下げ、適度な入力信号にて動作する方が適切な場合もある。以上説明したように、基地局の送信機はエリアを決定するため、もしくは収容移動局数により送信機の利得を変える場合がある。
【0004】
次に、アレイ・アンテナを用いたセル方式のCDMA移動通信基地局の場合、基地局はセルを決定するアンテナ指向性にて報知情報を流すと共に、複数のセクタを形成するアンテナ指向性にて報知情報を流すことにより、複数セクタの基地局を構成することもできる。この場合、アンテナ指向性を場所や時間により異ならせることにより、固定指向性アンテナを用いた基地局に比べてより柔軟なセルもしくはセクタが構成できるメリットを持っている。加えて、個別移動局に対して指向性を有するビームを形成するならば、このアンテナ指向性に基づくアンテナ利得が得られ、基地局にとっては低電力であっても移動局における受信電力もしくはEb/Ioを確保でき、結果として他移動局に対する干渉を軽減するメリットを持つ。
【0005】
しかし、アレイ・アンテナを用いる場合、特定の方向に対して同相となるよう、各アンテナ素子の位相を決定せねばならず、また特定方向以外への送信電力を下げるためには、各アンテナ素子の位相のみならず、振幅も設定する必要がある。また、複数のセクタもしくは個別移動局に対するビームを形成する場合、各々の信号に対して振幅及び位相を決定するため、特定の信号に対してアンテナ素子での振幅及び位相を決めるだけでなく、同時に他の信号に対しては別の振幅及び位相にて同時に送信する必要がある。ここで、RF(無線)周波数で各移動局に対する信号の振幅及び位相重み付けを行い、各々合成するより、ベースバンドもしくはIF(中間)周波数で重み付けを行った後合成した信号をRF周波数に変換して送信する方が、回路構成上有利になる場合が多い。
【0006】
以上の点から、アレイ・アンテナを用いたセル方式の移動通信基地局の場合、各アンテナ素子に付随する共用器、パワーアンプ、送信機全体の振幅及び位相が各アンテナ素子間で相互に等しいことが望まれる。しかし、前述したように、基地局は送信電力を制御する必要があり、ここで、送信電力の制御を送信機で行う場合、可変利得の増幅器を用いるが、この増幅器の利得を変えることにより、同時に位相が変化し、また、送信機相互の利得のばらつきもあって、複数ビームを形成する基地局で送信電力を制御すると、固定指向性アンテナを用いた基地局に比べて制御するのが難しくなる。
【0007】
このような、従来のCDMA移動通信基地局装置の具体的な一例について、全体構成を示す図3、及びその振幅・位相制御送受信部の構成を示す図4を参照して説明する。
このCDMA移動通信基地局装置は、複数のアンテナ素子11が配列されたアレイ・アンテナ10を用いて、複数の個別の通信経路に対し、送信電波の送信方向、及び送られて来た電波に対する受信方向を設定して通信を行う多元接続可能なCDMA移動通信基地局装置であって、
アレイ・アンテナ10の複数のアンテナ素子11それぞれと対応して設けられた複数の振幅・位相制御送受信部30xを備えて成り、これら振幅・位相制御送受信部30xそれぞれが、
対応する個別の通信経路の送信情報信号を無線周波帯の送信信号に変換処理し、送受信共用器33を介して対応するアンテナ素子11に供給する、出力レベルが制御可能な送信機32と、
対応するアンテナ素子11と接続して設けられ、送受信共用器33を介して入力された、対応するアンテナ素子11からの無線周波帯の受信信号を、個別の通信経路の受信情報信号に変換処理し、かつその出力レベルが一定化するように利得制御される可変利得増幅型の受信機36と、
送信情報信号及び受信情報信号の周波帯と同一の周波帯を有する受信系の参照信号を、受信系制御用局部発振信号frに基づいて無線周波帯の受信信号と同一の周波帯の信号に変換し、かつその信号レベルを、受信機36の利得と対応する値の減衰量で減衰させて設定し、対応する無線周波帯受信信号伝送路に導入する、受信参照信号レベル設定・参照信号導入部34と、
受信系の参照信号導入部分から、対応する受信機36を経由してその受信情報信号の出力端に至るまでの受信系信号経路における、受信系の参照信号に対する振幅特性及び位相特性を、受信系信号経路の受信情報信号出力端近傍の信号と、遅延器60経由の受信系の参照信号のその導入部分の信号との間の差の情報に基づいて制御し、かつこの受信情報信号出力端の信号中の受信系の参照信号部分を除去する、受信系振幅位相制御・参照信号除去手段の誤差検出器61、受信側振幅・位相制御器37、及び参照信号除去器38の加算器382と、
受信系の参照信号との間の相関係数が十分小さい送信系の参照信号を、送信機32への送信情報信号入力端に印加し、この送信機32で無線周波帯の送信信号と同一の周波帯の信号に変換処理し、送受信共用器33を介して対応するアンテナ素子11に供給し、この対応するアンテナ素子11への送信信号伝送路から、無線周波帯の送信系の参照信号を導き出して送信系制御用局部発振信号に基づいて無線周波帯の受信信号と同一の周波帯に変換し、かつその信号レベルを、送信機32の出力信号レベルと対応する値の減衰量で減衰させて設定する、送信参照信号導出・レベル設定部35を含み、送信系の参照信号を、対応するアンテナ素子11の受信信号伝送路に導入、供給して、送信情報信号の入力端から、アンテナ素子11への送信信号伝送路の参照信号導出部分に至るまでの送信系信号経路における送信系の参照信号に対する振幅特性及び位相特性を、送信情報信号の入力端の信号と参照信号導出部分の出力端の信号との間の差の情報に基づいて制御し、かつ受信情報信号出力端の信号中の送信系の参照信号成分を除去する、送信系振幅位相制御・参照信号除去手段の誤差検出器62、送信側振幅・位相制御器31、及び参照信号除去器38の加算器381と、
送信器32の出力レベルを制御すると共に、送信参照信号導出・レベル設定部35における、参照信号の出力レベルを制御する、送信電力制御部63と、
受信情報信号の出力レベルを検出して、受信機36の利得、及び受信参照信号レベル制御用の可変減衰器344の減衰量を制御する、振幅レベル検出器39と、を有する構成となっている。
【0008】
この振幅・位相制御送受信部30xの、送信系の振幅・位相制御(以下、キャリブレーションということもある)に関わる部分を抽出したものが図5であり、可変利得型の送信機32の入力端から、送受信共用器33を経由して、アンテナ素子11に至るまでの、送信信号経路に対し、送信系の参照信号(例えば送信情報信号TX1,TX2)を用いて、送信機32の入力端の信号と、送信参照信号導出・レベル設定部35で導出され、レベル設定されてキャリブレーション済みの受信系回路に導入され、これを経由した信号と、の間の、振幅・位相誤差を検出(誤差検出器62)し、これにより、送信系回路の振幅、位相を制御(31)している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のCDMA移動通信基地局装置は、送信機32が可変利得型となっていて、その送信信号レベルが制御されるようになっており、一方、この送信系の回路の振幅及び位相の制御が、送信機32の入力端の信号と、この信号が送信機32を通って送受信共用器33を経由し、アンテナ素子11への無線周波帯の送信信号伝送路に伝送された信号を導出した後、レベル設定してキャリブレーション済みの受信系回路へ再導入し、この受信系回路を経由した信号と、の間の誤差を検出して行われる構成となっており、送信機32の増幅利得を制御して送信信号のレベルを変えると、これに伴って送信系回路の位相も変化し、また、各アンテナ素子11と接続する複数の振幅・位相制御送受信部30xにおける、送信機32相互の利得のばらつきもあって、通信を行う複数の移動局に対し複数ビームを形成する基地局で、その総送信電力を制御しつつ、各アンテナ素子11とつながる送信系回路の振幅及び位相を等しくすることは、極めて困難であり、送信アンテナ指向性が乱れやすいという問題点があった。
【0010】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑みて、基地局装置において総送信電力の変更があっても、各アンテナ素子とつながる送信系回路の振幅及び位相を正しく合わせることができて送信アンテナ指向性を正常な状態に保つことができる、送信電力制御とキャリブレーションとを連携させたCDMA移動通信基地局装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のCDMA移動通信基地局装置は、複数のアンテナ素子が配列されたアレイ・アンテナを用いて、複数の移動局に対し送信方向及び受信方向を設定してこれら移動局との間で通信を行うCDMA移動通信基地局装置であって、前記アレイ・アンテナの複数のアンテナ素子と対応接続する複数の振幅・位相制御送受信部を含んで成り、これら複数の振幅・位相制御送受信部それぞれが次の各構成を有することを特徴とする。
(イ)移動局に対する送信情報信号を、無線周波帯の送信信号に変換し、かつ送信制御信号に従ってその出力レベルを制御して対応するアンテナ素子へと供給する、可変利得型の送信機
(ロ)対応するアンテナ素子からの無線周波帯の受信信号を、受信情報信号に変換、増幅し、かつその出力レベルが一定化するように利得制御する、可変利得型の受信機
(ハ)前記受信情報信号と同一の周波帯を有する受信系参照信号を、対応するアンテナ素子からの受信信号と同一の無線周波帯に変換し、かつそのレベルを設定してこのアンテナ素子とつながる受信信号伝送路から導入し、前記受信機を含む受信系回路を経由させて、この受信系参照信号の、前記受信系回路における入力端の信号と出力端の信号との間の振幅及び位相の誤差を検出し、この検出結果に基づいて前記受信系回路を経由する信号に対する振幅及び位相を制御する、受信側振幅・位相制御手段
(ニ)前記送信情報信号と同一の周波帯を有して前記送信機を含む送信系回路に供給され、この送信系回路を経由した送信系参照信号を、対応するアンテナ素子への送信信号伝送路から導出してそのレベルを、前記送信制御信号と対応する送信参照信号減衰制御信号に基づいて設定、制御し、かつ、前記無線周波帯の受信信号と同一の周波帯に変換して前記受信系回路へと導入する、送信参照信号導出・レベル設定導入手段
(ホ)前記送信系回路の入力端から分岐、抽出された送信系参照信号に対し、その振幅及び位相を前記送信参照信号減衰制御信号に基づいて補正する送信参照信号補正器
(ヘ)前記送信参照信号レベル補正器で補正された送信系回路入力端の送信系参照信号と、前記送信系回路を経由し導出されて振幅及び位相が制御済みの受信系回路に導入されたこの受信系回路の出力端の送信参照信号と、の間の振幅及び位相の誤差を検出し、この検出結果に基づいて前記送信系回路を経由する信号に対する振幅及び位相を制御する、送信側振幅・位相制御手段
(ト)前記送信側振幅・位相制御手段における振幅及び位相の制御量が、予め設定された制御量に対しその許容範囲内にあるか、この許容範囲の上にあるか下にあるかを判定する、送信側振幅・位相制御量判定部
(チ)送信電力設定信号に基づいて、前記送信参照信号減衰制御信号、及び送信電力制御信号を発生する、送信電力・送信参照信号レベル制御部
(リ)前記送信側振幅・位相制御量判定部の判定結果、及び前記送信電力制御信号に基づいて前記送信制御信号を発生し、かつこの送信制御信号による前記送信機の出力レベル制御量を増減させるか不変とするかを決定して前記送信機の出力レベルを制御する、送信制御信号設定手段
【0012】
また、前記送信制御信号設定手段が、前記送信側振幅・位相制御量判定部の判定結果及び前記送信電力制御信号に基づいて前記送信制御信号による送信機出力レベルの制御内容を修正するテーブル修正器と、前記送信電力制御信号に基づいて前記送信制御信号を発生し、かつ前記テーブル修正器でその制御内容が修正されたこの送信制御信号により前記送信機の出力レベルを制御する、テーブル・タイプの送信制御信号設定部と、を含んで構成される。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態は、複数のアンテナ素子が配列されたアレイ・アンテナを用いて、複数の移動局に対し送信方向及び受信方向を設定してこれら移動局との間で通信を行うCDMA移動通信基地局装置であって、上記アレイ・アンテナの複数のアンテナ素子と対応接続する複数の振幅・位相制御送受信部を含んで成り、これら複数の振幅・位相制御送受信部それぞれが次の各構成を有している。すなわち、
移動局に対する送信情報信号を、無線周波帯の送信信号に変換し、かつ送信制御信号に従ってその出力レベルを制御して対応するアンテナ素子へと供給する、可変利得型の送信機と、
対応するアンテナ素子からの無線周波帯の受信信号を、受信情報信号に変換、増幅し、かつその出力レベルが一定化するように利得制御する、可変利得型の受信機と、
上記受信情報信号と同一の周波帯を有する受信系参照信号を、対応するアンテナ素子からの受信信号と同一の無線周波帯に変換し、かつそのレベルを設定してこのアンテナ素子とつながる受信信号伝送路から導入し、上記受信機を含む受信系回路を経由させて、この受信系参照信号の、上記受信系回路における入力端の信号と出力端の信号との間の振幅及び位相の誤差を検出し、この検出結果に基づいて上記受信系回路を経由する信号に対する振幅及び位相を制御する、受信側振幅・位相制御手段と、
上記送信情報信号と同一の周波帯を有して上記送信機を含む送信系回路に供給され、この送信系回路を経由した送信系参照信号を、対応するアンテナ素子への送信信号伝送路から導出してそのレベルを、上記送信制御信号と対応する送信参照信号減衰制御信号に基づいて設定、制御し、かつ、上記無線周波帯の受信信号と同一の周波帯に変換して上記受信系回路へと導入する、送信参照信号導出・レベル設定導入手段と、
上記送信系回路の入力端から分岐、抽出された送信系参照信号に対し、その振幅及び位相を上記送信参照信号減衰制御信号に基づいて補正する送信参照信号補正器と、
上記送信参照信号レベル補正器で補正された送信系回路入力端の送信系参照信号と、上記送信系回路を経由し導出されて振幅及び位相が制御済みの受信系回路に導入されたこの受信系回路の出力端の送信参照信号と、の間の振幅及び位相の誤差を検出し、この検出結果に基づいて上記送信系回路を経由する信号に対する振幅及び位相を制御する、送信側振幅・位相制御手段と、
上記送信側振幅・位相制御手段における振幅及び位相の制御量が、予め設定された制御量に対しその許容範囲内にあるか、この許容範囲の上にあるか下にあるかを判定する、送信側振幅・位相制御量判定部と、
送信電力設定信号に基づいて、上記送信参照信号減衰制御信号、及び送信電力制御信号を発生する、送信電力・送信参照信号レベル制御部と、
上記送信側振幅・位相制御量判定部の判定結果、及び上記送信電力制御信号に基づいて上記送信制御信号を発生し、かつこの送信制御信号による上記送信機の出力レベル制御量を増減させるか不変とするかを決定して上記送信機の出力レベルを制御する、送信制御信号設定手段と、
を有し、更にこの送信制御信号設定手段が、上記送信側振幅・位相制御量判定部の判定結果及び上記送信電力制御信号に基づいて上記送信制御信号による送信機出力レベルの制御内容を修正するテーブル修正器と、上記送信電力制御信号に基づいて上記送信制御信号を発生し、かつ上記テーブル修正器でその制御内容が修正されたこの送信制御信号により上記送信機の出力レベルを制御する、テーブル・タイプの送信制御信号設定部と、を含んで成る構成となっている。
【0014】
このような構成とすることにより、基地局装置において総送信電力を変更する必要が生じ、この総送信電力を変更した場合に、送信電力の変化に伴う送信系回路の振幅及び位相の差が生じてその制御量が変化したとしても、その制御量を設定量と比較して送信電力を設定規定量だけ修正し、かつ振幅、位相制御の基準となる送信参照信号も総送信電力の変化に伴って補正されるので、複数の振幅・位相制御送受信部相互間でその振幅及び位相を正しく合わせることができ、送信アンテナ指向性を正常な状態に保つことができる。
【0015】
【実施例】
次に本発明の実施例について図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施例のCDMA移動通信基地局装置全体を示す系統図、図2はその振幅・位相制御送受信部の、送信系回路に関わる部分を抽出したブロック図である。
この実施例では、CDMA移動通信基地局装置全体が図3に示された従来例と同様の構成となっており、複数のアンテナ素子11と対応接続する複数の振幅・位相制御送受信部30それぞれは、その送信側振幅・位相制御器31、送信機32、送受信共用器33、受信参照信号レベル設定・参照信号導入部34、送信参照信号導出・レベル設定部35、受信機36、受信側振幅・位相制御器37、参照信号除去器38(一部図示省略)、振幅レベル検出器39(図示省略)、遅延器60(図示省略)、及び誤差検出器61(図示省略),62が前述の従来例と同一の機能、構成を有し、送信電力制御部63に代えて送信電力・送信参照信号レベル制御部71が設けられ、新たに、送信参照信号補正器72、制御量判定器73、テーブル修正器74、及び送信制御信号設定部(テーブル)75が設けられた構成となっていて、送信電力・送信参照信号レベル制御部71、及び新たに設けられた部分の詳細は次のとおりとなっている。
【0016】
まず、送信電力・送信参照信号レベル制御部71は、送信電力設定信号TPSに基づいて、送信参照信号導出・レベル設定部35の可変減衰器353の減衰量を設定、制御する送信参照信号減衰制御信号ATCと、送信制御信号設定部75への送信電力制御信号TPCを発生する。
次に、送信参照信号補正器72は、送信系回路の入力端である送信機32の入力端から分岐、抽出された送信系参照信号に対し、その振幅及び位相を送信参照信号減衰制御信号ATCに基づいて補正し、誤差検出器72における送信系回路の振幅、位相誤差検出のための基準信号(dt)とする。
【0017】
次に制御量判定器73は、送信側振幅・位相制御器31における振幅及び位相の制御量(ウェート量Wt)が、予め設定された制御量Woに対しその許容範囲ΔW内にあるか、この許容範囲ΔWの上にあるか下にあるかを判定し、許容範囲ΔW内であれば、“0”、上にあれば“+”、下にあれば“−”の制御量判定信号Jを出力する。
【0018】
次に、テーブル修正器74、及びテーブル・タイプの送信制御信号設定部75は送信制御信号設定手段を形成し、この送信制御信号設定手段で、制御量判定信号J、及び送信電力制御信号TPCに基づいて送信制御信号TCSを発生し、かつこの送信制御信号TCSによる送信機32の出力レベル制御量を増減させるか不変とするかを決定して送信機32の出力レベルを制御するようになっており、テーブル修正器74が、制御量判定信号J及び送信電力制御信号TPCに基づいて送信制御信号設定部75内の送信制御信号TCSのテーブルを修正量ΔAだけ書き換え修正し、送信制御信号設定部75が、送信電力制御信号TPCに基づいて送信制御信号TCSを発生し、かつテーブル修正器74でその制御内容が修正されたこの送信制御信号TCSにより、送信機32の出力レベルを制御する、構成となっている。
【0019】
この実施例では、送信電力・送信参照信号レベル制御部71により、従来例と同様に、アンテナ素子11への無線周波帯の送信信号伝送路から導出された送信参照信号のレベルが可変減衰器353で、送信機32の利得を吸収するように制御されて、振幅、位相制御済みの受信系回路に導入される。そして、送信系回路の入力端である送信機32の入力端の送信参照信号と、振幅、位相制御済みの受信系回路の出力端の送信系参照信号とが誤差検出器62で比較され、その振幅、位相誤差が検出されることになる。このとき、送信機32の出力レベルが変化すると、これに伴って送信系回路を経由する送信参照信号の振幅及び位相に誤差が生じるので、この誤差を、送信参照信号補正器72で補正する。その結果、送信系回路を経由する信号に対し、正確な振幅、位相の制御が行われ、参照信号除去器38により送信参照信号は確実に除去される。
【0020】
一方、送信機32の出力信号を制御する送信制御信号TCSは、送信電力制御信号TPCに基づいて生成され、可変減衰器353の減衰量を設定する送信参照信号減衰制御信号ATCと対応しており、すなわち、送信機32の増幅利得と可変減衰器353の減衰量とは互いに逆数の関係にあり、この対応関係に基づいてその制御内容が設定されて、この送信制御信号TCSにより送信機32の出力レベルが制御されるが、この対応関係がずれると、送信側振幅・位相制御器31による制御量(ウェート量Wt)が基準値Wo及びその許容範囲ΔWからずれてしまうので、このずれを制御量判定器73で判定してテーブル修正器74及び送信制御信号設定部75により、送信制御信号TCSによる制御量を増減させて送信機32の振幅利得を制御し、その出力レベルを増減させることにより、制御量(Wt)は基準値Woに対しその許容範囲ΔW内に収束し、かつ、送信電力もその許容範囲内に収束して、総送信電力の変更があっても、振幅・位相制御を正しく合せ、かつ複数の振幅・位相制御送受信部30相互間で均一化することができて、送信アンテナ指向性を正常な状態に保つことができる。
【0021】
ここで、制御量(Wt)と、設定値Wo及びその許容範囲ΔW、並びに制御量判定信号J(以下、点に判定信号Jという)と、テーブルの修正動作等について、より詳しく説明すると、|Wt|がWo+ΔW/2以上であれば、判定信号Jは{+}を出力し、|Wt|がWo−ΔW/2以上で、Wo+ΔW/2以下であれば、{0}を出力し、|Wt|がWo−ΔW/2以下であれば、{−}を出力するようにすれば、Wtが許容範囲ΔW内であれば{0}が出力され、許容範囲の上もしくは下にて{+}もしくは{−}が出力される。この値により、テーブル修正器74は設定された修正量ΔAだけ、送信制御信号設定部75のテーブルを修正して再度、上記同様のループを繰り返す。この結果、送信電力は送信キャリブレーションにより補正された状況で、許容範囲内で正しく収束する。
【0022】
以上説明したように、位相及び振幅特性を複数の送信系で等しくするためのキャリブレーション動作を継続している際に、基地局の総送信電力を変更しても、送信電力を決定する可変利得増幅器の利得の変更に伴う利得の不確かさを、参照信号の導入で補正しながら、同時に発生する位相の変化も補正するという、キャリブレーションと送信電力制御の連動をして実現できる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、送信電力の変更があった場合でも、その送信系回路の振幅、位相誤差検出の基準となる、送信機入力端からの送信参照信号に対し、送信電力変更に伴う補正を行うことにより、送信側振幅・位相制御が正確に実行でき、更に、送信側振幅・位相制御量が設定量及びその許容範囲内にあるか、その上か下かを判定して送信電力を設定された規定量だけ修正、或いはそのままとする、構成とすることにより、送信電力の変化に伴う送信系回路の振幅、位相の差が生じてその制御量が変化したとしても、これらの間で連携を取りながら、この制御量を設定量の許容範囲内に収束させることができて、複数の振幅・位相制御送受信部相互間で、その振幅、位相を正しく合せることができ、送信アンテナ指向性を正常な状態に保持することができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の、CDMA移動通信基地局装置全体を示す系統図である。
【図2】図1に示されたCDMA移動通信基地局装置における、各振幅・位相制御送受信部の、送信系回路に関わる部分を抽出したブロック図である。
【図3】従来のCDMA移動通信基地局装置全体の一例を示す系統図である。
【図4】図3に示されたCDMA移動通信基地局装置における、各振幅・位相制御送受信部のブロック図である。
【図5】図4に示された振幅・位相制御送受信部の、送信系回路に関わる部分を抽出したブロック図である。
【符号の説明】
10 アレイ・アンテナ
11 アンテナ素子
20 アンテナ指向性制御部
21,22 指向性制御素子
30,30x 振幅・位相制御送受信部
31 送信側振幅・位相制御器
32 送信機
33 送受信共用器
34 受信参照信号レベル設定・参照信号導入部
35 送信参照信号導出・レベル設定部
36 受信機
37 受信側振幅・位相制御器
38 参照信号除去器
61,62 誤差検出器
63 送信電力制御部
71 送信電力・送信参照信号レベル制御部
72 送信参照信号補正器
73 制御量判定器
74 テーブル修正器
75 送信制御信号設定部

Claims (2)

  1. 複数のアンテナ素子が配列されたアレイ・アンテナを用いて、複数の移動局に対し送信方向及び受信方向を設定してこれら移動局との間で通信を行うCDMA移動通信基地局装置であって、前記アレイ・アンテナの複数のアンテナ素子と対応接続する複数の振幅・位相制御送受信部を含んで成り、これら複数の振幅・位相制御送受信部それぞれが次の各構成を有することを特徴とするCDMA移動通信基地局装置。
    (イ)移動局に対する送信情報信号を、無線周波帯の送信信号に変換し、かつ送信制御信号に従ってその出力レベルを制御して対応するアンテナ素子へと供給する、可変利得型の送信機
    (ロ)対応するアンテナ素子からの無線周波帯の受信信号を、受信情報信号に変換、増幅し、かつその出力レベルが一定化するように利得制御する、可変利得型の受信機
    (ハ)前記受信情報信号と同一の周波帯を有する受信系参照信号を、対応するアンテナ素子からの受信信号と同一の無線周波帯に変換し、かつそのレベルを設定してこのアンテナ素子とつながる受信信号伝送路から導入し、前記受信機を含む受信系回路を経由させて、この受信系参照信号の、前記受信系回路における入力端の信号と出力端の信号との間の振幅及び位相の誤差を検出し、この検出結果に基づいて前記受信系回路を経由する信号に対する振幅及び位相を制御する、受信側振幅・位相制御手段
    (ニ)前記送信情報信号と同一の周波帯を有して前記送信機を含む送信系回路に供給され、この送信系回路を経由した送信系参照信号を、対応するアンテナ素子への送信信号伝送路から導出してそのレベルを、前記送信制御信号と対応する送信参照信号減衰制御信号に基づいて設定、制御し、かつ、前記無線周波帯の受信信号と同一の周波帯に変換して前記受信系回路へと導入する、送信参照信号導出・レベル設定導入手段
    (ホ)前記送信系回路の入力端から分岐、抽出された送信系参照信号に対し、その振幅及び位相を前記送信参照信号減衰制御信号に基づいて補正する送信参照信号補正器
    (ヘ)前記送信参照信号レベル補正器で補正された送信系回路入力端の送信系参照信号と、前記送信系回路を経由し導出されて振幅及び位相が制御済みの受信系回路に導入されたこの受信系回路の出力端の送信参照信号と、の間の振幅及び位相の誤差を検出し、この検出結果に基づいて前記送信系回路を経由する信号に対する振幅及び位相を制御する、送信側振幅・位相制御手段
    (ト)前記送信側振幅・位相制御手段における振幅及び位相の制御量が、予め設定された制御量に対しその許容範囲内にあるか、この許容範囲の上にあるか下にあるかを判定する、送信側振幅・位相制御量判定部
    (チ)送信電力設定信号に基づいて、前記送信参照信号減衰制御信号、及び送信電力制御信号を発生する、送信電力・送信参照信号レベル制御部
    (リ)前記送信側振幅・位相制御量判定部の判定結果、及び前記送信電力制御信号に基づいて前記送信制御信号を発生し、かつこの送信制御信号による前記送信機の出力レベル制御量を増減させるか不変とするかを決定して前記送信機の出力レベルを制御する、送信制御信号設定手段
  2. 前記送信制御信号設定手段が、前記送信側振幅・位相制御量判定部の判定結果及び前記送信電力制御信号に基づいて前記送信制御信号による送信機出力レベルの制御内容を修正するテーブル修正器と、前記送信電力制御信号に基づいて前記送信制御信号を発生し、かつ前記テーブル修正器でその制御内容が修正されたこの送信制御信号により前記送信機の出力レベルを制御する、テーブル・タイプの送信制御信号設定部と、を含んで成る、請求項1記載のCDMA移動通信基地局装置。
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