JP3669526B2 - Low melt viscosity solid epoxy resin composition - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は低溶融粘度性エポキシ樹脂粉体組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
常温で固体状を示すエポキシ樹脂は、取扱い性、作業性にすぐれていることから、電気・電子部品の封止材料、成形材料、注型材料、積層材料、複合材料、接着剤等の用途に広く利用されている。
このような固体エポキシ樹脂には、常温での取扱い性及び作業性に支障を生じないように、表面が非粘着性である(表面タック性がない)ことが要求されるとともに、コイル絶縁やICの封止を行うに際して、微細空隙へ含浸しやすいように、溶融状態で低粘度であることが要求される。
従来、比較的低分子量で溶融時の粘度の低い結晶性エポキシ樹脂として、テトラメチルビフェノールジグリシジルエーテル(「エピコートYX−4000」、油化シェルエポキシ社製、エポキシ当量185、融点105℃)や、ハイドロキノンジグリシジルエーテル(「HRDGE」、日本化薬社製、エポキシ当量125、融点100℃)等が知られている。しかし、これらの結晶性エポキシ樹脂は、これに硬化剤を配合し、溶融混合すると、得られる混合物は融点降下によりペースト状や液状となってしまうため、もはや粉体状組成物とすることはできない。従って、前記の如き結晶性エポキシ樹脂と硬化剤は、粉体組成物とするためには、溶融混合せずに、乾式混合した後、圧着し、次いで圧着物を粉砕する方法が行われている(特公平3−29098号公報参照)。
しかし、このような粉体組成物においては、各配合成分間の結合は圧着力によるものであることから、未だ強固なものではなく、攪拌力や振動力等の外力を加えると、配合成分間に剥離が生じ、加熱硬化させて得られる硬化物に性能低下が見られる等の問題を生じた。
【0003】
一方、比較的低分子量で溶融時粘度の低い他の結晶性エポキシ樹脂として、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノンジグリシジルエーテル(「エポトートYDC−1312」、東都化成社製、エポキシ当量175、融点145℃)、ビス(4−ヒドロキシ−2−メチル−5−ブチルフェニル)チオ−エーテルジグリシジルエーテル(「ESLV−120TE」、新日鉄化学社製、融点121℃)等のグリシジルエーテル基の結合隣接位にt−ブチル基等の立体障害基を有するものが知られている。
これらの結晶性エポキシ樹脂は、高い融点を有するため、硬化剤と溶融混合しても固体状の混合物を与え、粉体組成物を得ることは可能であるが、グリシジルエーテル基の結合隣接位に立体障害基を有するため、硬化反応性が悪く、その硬化に長時間を要するという欠点を有した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、グリシジルエーテル基の結合隣接位に立体障害基を有する結晶性エポキシ樹脂を含む組成物において、その硬化反応性を改善した組成物を提供することをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、グリシジルエーテル基の結合隣接位に立体障害基を有する融点115℃以上の2価フェノールジグリシジルエーテル系結晶性エポキシ樹脂を55〜100重量%含む常温で固体状を示すエポキシ樹脂と、常温で固体状を示す硬化剤を必須成分として含有する混合物の粉体からなるエポキシ樹脂粉体組成物であって、
(i)該混合物は溶融混合物であること、
(ii)該硬化剤はその少なくとも一部にトリメリット酸無水物、及び/又はトリメリット酸無水物の遊離カルボキシル基とアルコール類もしくはフェノール類とのエステル化合物からなる結晶性硬化剤を含むこと、
(iii)該混合物中に含まれる非結晶性物質の量が、該混合物中に含まれる結晶性物質と非結晶性物質の合計量に対して、0〜50重量%であること、
(iv)該混合物の粉体は非粘着性であること、
を特徴とする低溶融粘度性エポキシ樹脂粉体組成物が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明で用いるエポキシ樹脂は、グリシジルエーテル基の結合隣接位に立体障害基を有する融点115℃以上の2価フェノールジグリシジルエーテル系結晶性エポキシ樹脂(以下、結晶性エポキシ樹脂Aとも言う)を含有するものである。このような結晶性エポキシ樹脂Aには、次の一般式(1)で表わされるものが包含される。
【化1】
前記式中、R1は立体障害基を示し、R2は低級アルキル基又はハロゲン原子を示し、Gはグリシジル基を示し、mは0〜3の数を示し、nは0又は1の数を示す。立体障害基には、iso−プロピル基、iso−ブチル基、iso−アミル基、iso−ヘキシル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、tert−ヘキシル基等の炭素数3〜6のiso−アルキル基や、炭素数4〜6のtert−アルキル基等が包含される。低級アルキル基としては、炭素数1〜6を有するアルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘキシル等が挙げられるが、この低級アルキル基は、前記立体障害基であってもよい。ハロゲン原子としては、塩素、臭素等が挙げられる。
【0007】
前記一般式(1)で表わされる結晶性エポキシ樹脂については、例えば、特開平6−145293号公報及び特開平6−298902号公報等に詳述されている。
また、前記結晶性エポキシ樹脂の他の例としては、次の一般式(2)で表わされるものが包含される。
【化2】
前記式中、R1、R2及びmは前記と同じ意味を有する。
【0008】
本発明においては、前記結晶性エポキシ樹脂Aは、硬化反応の速いエポキシ樹脂との混合物の形で用いられる。このよう速硬化性エポキシ樹脂としては、グリシジルエーテル基の結合隣接位に立体障害基を有しない常温で固体状を示す通常のエポキシ樹脂が用いられる。
このような速硬化性エポキシ樹脂には汎用の結晶性エポキシ樹脂や非結晶性エポキシ樹脂が包含される。結晶性エポキシ樹脂としては、融点が115℃より低いもの、例えば、テトラメチルビフェノールジグリシジルエーテル(融点:105℃)、テトラメチルビスフェノールAジグリシジルエーテル(「ESLV−80XY」、新日鉄化学社製、融点78℃)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテルジグリシジルエーテル(「ESLV−80DE」、新日鉄化学社製、融点79℃)、式
【化3】
(式中、Gはグリシジル基を示す)
で表わされるエポキシ樹脂(「ESLV−90CR」、新日鉄化学社製、融点89℃)等が挙げられる。速硬化性の非結晶性エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、1,1,2,2−テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタンの他、フェノールノボラック型、アルキルフェノールノボラック型、ビスフェノールAノボラック型等のノボラック型エポキシ樹脂、シクロペンタジエン・フェノール型エポキシ樹脂(「DCE400」、山陽国策パルプ社製、軟化点65℃)の他、3官能性芳香族エポキシ樹脂〔「エピコートYL933」、(軟化点60℃、油化シェルエポキシ社製)、「VG3101」(三井石油化学社製、軟化点61℃)等〕、4官能性芳香族エポキシ樹脂(「エピコート1031S」、油化シェルエポキシ社製、軟化点92℃等)、4官能以上の多官能性芳香族エポキシ樹脂(「エピコート1032」、油化シェルエポキシ社製、軟化点92℃等)等が挙げられる。本発明では、3官能以上、特に4官能以上の多官能性エポキシ樹脂を用いるのが好ましい。
【0009】
結晶性エポキシ樹脂Aに速硬化性エポキシ樹脂を混合すると、その混合エポキシ樹脂の硬化反応性は向上し、そのゲル化時間は短かくなる。速硬化性エポキシ樹脂のうちでも、特に、分子中にグリシジルエーテル基を3個以上、特に4個以上含有する芳香族エポキシ樹脂の使用は好ましく、これを結晶性エポキシ樹脂Aに混合することにより、高い硬化反応性を示す混合エポキシ樹脂を得ることができる。全エポキシ樹脂中の結晶性エポキシ樹脂Aの含有率は、少なくとも55重量%以上であり、これより少なくなると、結晶性エポキシ樹脂Aの持つ低溶融粘度性の発現が損われるようになる上、溶融混合後の混合物の冷却固化速度が遅くなり、粉砕可能な固化物になるまでに長時間を要するようになる。低溶融粘度性の発現、硬化反応性の改良及び冷却固化性の点から見ると、全エポキシ樹脂中の結晶性エポキシ樹脂Aの含有率は、55〜95重量%、好ましくは65〜95重量%、より好ましくは70〜95重量%である。結晶性エポキシ樹脂Aの混合率は、混合エポキシ樹脂が常温において粘着性(タック性)のない固体状を示すように調節される。そのための最小含有率は、結晶性エポキシ樹脂Aに混合するエポキシ樹脂の種類によって決まるが、通常は55重量%以上である。
【0010】
本発明で用いる硬化剤は、常温で固体状を示すもので、その少なくとも一部に結晶性硬化剤を含むものである。結晶性硬化剤としては、トリメリット酸無水物(融点165℃)、及び/又はトリメリット酸無水物誘導体を用いるが、ビスフェノールA(融点157℃)、ビスフェノールF、ビスフェノールS(融点245℃)、テトラブロモビスフェノールA(融点180℃)等のビスフェノール化合物;5(2,5−ジオキソテトラヒドロフロリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物(「エピクロンB−4400」、大日本インキ社製、融点165℃)、テトラヒドロ無水フタル酸(融点101℃)、ナジック酸無水物、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物等の酸無水物;ジアミノジフェニルメタン、イソホロンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルスルホン等のジアミノ化合物の他、有機酸ヒドラジド、ジシアンジアミド等を併用してもよい。本発明においては、融点が90℃以上、好ましくは100℃以上の結晶性硬化剤の使用が好ましい。
【0011】
結晶性硬化剤のうち、高融点物質であるビスフェノール化合物は本発明に好ましく適用できる硬化剤である。ビスフェノール化合物は、高融点でしかも低溶融粘度性にすぐれたものであることから、前記結晶性エポキシ樹脂Aに溶融混合することにより、粘着性のない低溶融粘度性にすぐれたエポキシ樹脂粉体組成物を与える。結晶性硬化剤のうち、トリメリット酸無水物や、トリメリット酸無水物誘導体は、本発明に好ましく適用できる硬化剤である。この場合、トリメリット酸無水物誘導体とは、トリメリット酸無水物に結合する遊離カルボキシル基が他の反応性化合物と反応した化合物を意味する。このような反応性化合物は、脂肪酸エステルを与える一価アルコール、グリコール(エチレングリコール、プロピレングリコール等)、トリオール(グリセリン等)等のアルコールや、芳香族エステルを与えるフェノール、アルキルフェノール、多価フェノールである。このようなトリメリット酸無水物やトリメリット酸無水物誘導体は、意外なことには、前記硬化反応性の低い結晶性エポキシ樹脂Aに対して高速度で反応し、そのゲル化時間は非常に短かくなることが見出された。このトリメリット酸無水物及び/又はその誘導体の含有率は、全硬化剤中、少なくとも5重量%、好ましくは10〜100重量%である。
本発明では、トリメリット酸無水物及び/又はその誘導体は、好ましくは、ビスフェノール化合物と混合して用いることができる。この場合のトリメリット酸無水物及び/又はその誘導体の割合は、両者の合計重量に対して、20〜60重量%、好ましくは30〜50重量%である。
【0012】
本発明の硬化剤は非結晶性硬化剤を含有することができる。このような非結晶性硬化剤としては、従来公知の常温で固体状を示すもの、例えば、フェノールノボラック型樹脂(「タマノール#754」、荒川化学社製、軟化点100℃)、オルトクレゾールノボラック型樹脂(「OCN90」、日本化薬社製、軟化点120℃)、ビスフェノールAノボラック型樹脂(「エピキュアYLH−129」、油化シェルエポキシ社製、軟化点115℃、アミノポリアミド樹脂、ポリスルフィド樹脂等が挙げられる。
硬化剤中の結晶性硬化剤の含有率は、少なくとも5重量%、好ましくは50〜100重量%である。
【0013】
本発明の組成物は、必要に応じ、硬化促進剤を含有することができる。硬化促進剤としては、従来公知のもの、例えば、第3級アミン、第4級アンモニウム塩、ホスフィン化合物、ホスホニウム塩、イミダゾール化合物等が挙げられる。
本発明の組成物は、その用途に応じて慣用の補助成分を含有することができる。このような補助成分には、例えば、有機系又は無機系の充填剤、難燃剤、シランカップリング剤、着色剤、離型剤等が包含される。
本発明の組成物は、従来一般に採用されている溶融混合法により製造される。この場合、硬化剤と硬化促進剤とを互に予じめ溶融混合してもよく、また、エポキシ樹脂として2種以上を用いる場合、それらのエポキシ樹脂を互に予じめ溶融混合することができる。
即ち、各配合成分を加熱下で混合し、得られる溶融混合物を冷却し、所要粒度に粉砕することによって製造される。なお、この場合の溶融混合とは、少なくとも一つの成分、好ましくは非結晶性物質(非結晶性のエポキシ樹脂や硬化剤等)が溶融状態で存在する混合を意味し、他の成分は溶融状態であってもよいし、未溶融状態であってもよい。
本発明の組成物の場合、反応性の悪い結晶性エポキシ樹脂Aは、速硬化反応性のエポキシ樹脂との混合樹脂とするか又はその硬化剤としてトリメリット酸無水物及び/又はその誘導体を用いたことから、加熱により容易に硬化させることができる。加熱硬化条件としては、通常は、加熱温度130〜180℃、加熱時間2〜0.5時間を採用することができる。
【0014】
【発明の効果】
本発明のエポキシ樹脂粉体組成物は、各配合成分が溶融混合法により強固に結合されていることから、撹拌力や振動力等の外力を加えても各成分が容易に剥離することがない。また、本発明組成物は、特定の結晶性エポキシ樹脂Aと結晶性硬化剤とを含むことから、貯蔵安定性にもすぐれている。従って、それを加熱硬化させて得られる硬化物は特性の均一性にすぐれ、所望の性能発現性にすぐれたものである。
本発明の組成物は、溶融時の粘度が非常に低いために、微細空隙間への含浸性(浸透性)にすぐれ、コイル絶縁やIC封止材料として好適のものである。
本発明の組成物は、粉体の表面が非粘着性である(表面タック性がない)ことから、粉体同志が粘着することがなく、取扱い性及び作業性において非常にすぐれたものである。
本発明の組成物は、従来のエポキシ樹脂粉体組成物(粉体塗料)と同様に、各種の用途に供されるが、特に、コイル含浸用や、電気・電子部品封止用に好適のものである。
【0015】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
【0016】
参考例1
エポトートYDC−1312(2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノンジグリシジルエーテル、東都化成社製、エポキシ当量175、融点145℃)に、表1に示すエポキシ樹脂を溶融状態で混合し、混合物を冷却(14℃)固化した。
このようにして得た固化物の性状及び冷却固化時間を表1に示す。この場合の冷却固化時間とは、配合物を溶融状態で混合し、冷却(14℃)した混合物が微粉砕できる硬さまでに固化する時間を言う。
表1に示した符号は次の内容を示す。
エポトートYD−7011 :
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(非結晶性)、エポキシ当量:475、軟化点:65℃、東都化成社製
エポトートYDCN−701:
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(非結晶性)、エポキシ当量:215、軟化点:65℃、東都化成社製
EOCN−103:
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(非結晶性)、エポキシ当量:220、軟化点:82℃、日本化薬社製
エピコートYL−6350:
テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエーテル(結晶性)、エポキシ当量:335、融点115℃、油化シェルエポキシ社製
【0017】
【表1】
【0018】
表1に示した結果からわかるように、本発明で特定した結晶性エポキシ樹脂Aに、他の速硬化性エポキシ樹脂を溶融混合し、冷却固化するときには、その冷却固化時間は速く、しかも得られる固化物は結晶性のもので、かつその融点も十分に高く、表面が非粘着性の取扱い性のすぐれた結晶性の混合エポキシ樹脂である。したがって、このような結晶性混合エポキシ樹脂は、低粘度性の良好な粉体組成物を与える。
【0019】
比較参考例1
70重量部のエピコートYX−4000に30重量部のエポトートYD−7011を溶融混合し、混合物を室温に放置して冷却固化したところ、その冷却固化には48時間以上という長時間を要する上、得られる固化物の表面は粘着性を示すものであった。したがって、この固化物は、粉体組成物形成用の原料エポキシ樹脂としては不適のものである。
【0020】
なお、前記において示した粉体表面が非粘着性であるか否かの判定は、次の方法で行った。
温度25℃、湿度70%RHの雰囲気下で、60メッシュのふるいをパスする粉体50gを内径5cmの円筒型容器に入れ、2g/cm2の荷重をかけて3時間放置した。次に、円筒型容器から粉体を取り出し、その粉体を飯田製作所製ロータップ型振とう機φ200A(ふるいの回転数290回/分、衝動数165回/分)に装着されている60メッシュのふるいにのせ、30分間振とうした。
その振とうにより粉体の95重量%以上が60メッシュのふるいをパスした場合はその粉体が非粘着性であると判定し、そうでない場合はその粉体が非粘着性でない(粘着性である)と判定した。
【0021】
実施例1
表2に示す成分組成の粉体組成物を溶融混合法により作り、そのゲルタイムを評価した。その結果を表2に示す。
ゲルタイムは、150℃におけるゲルタイムをJIS C 2104に従って測定した。
なお、表1に示した符号は次の内容を意味する。
BPA :ビスフェノールA(融点157℃)
THPA :テトラヒドロ無水フタル酸(融点101℃)
YLH−129 :ビスフェノールAノボラック型樹脂(「エピキュアYLH129」、軟化点115℃、油化シェルエポキシ社製)
DAM :ジアミノジフェニルメタン(融点90℃)
TMA :トリメリット酸無水物(融点165℃)
TBA :テトラブロモビスフェノールA(融点180℃)
TPP :トリフェニルホスフィン
2MZ−A :2,4−ジアミノ−6−6〔2−メチルイミダゾリル(1)〕−エチルS−トリアジン
【0022】
*1 エポキシ樹脂Bは、エポキシ樹脂Aとエポキシ樹脂Dとを混合重量比=85/15で予め溶融混合したもの
*2 比較例を示す
【0023】
表1に示した結果からわかるように、エポキシ樹脂として、速硬化性エポキシ樹脂を含まない硬化反応性の悪い結晶性エポキシ樹脂Aのみを用いるとともに、硬化剤として、TMAを含まないものを用いる場合(実験No.9)では、組成物の硬化反応性が非常に悪いことがわかる。
一方、硬化剤として、TMAを含むものを用いる場合(実験No.3〜No.5)には、組成物の硬化反応性が非常に良く、加熱により迅速に硬化することがわかる。しかも、この場合には、硬化反応性の悪い結晶性エポキシ樹脂Aのみを用いる場合(実験No.3)であっても、その組成物の硬化速度は速いことがわかる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a low melt viscosity epoxy resin powder composition.
[0002]
[Prior art]
Epoxy resins that are solid at room temperature are excellent in handling and workability, so they can be used for sealing materials for electrical and electronic parts, molding materials, casting materials, laminated materials, composite materials, adhesives, etc. Widely used.
Such a solid epoxy resin is required to have a non-adhesive surface (no surface tack) so as not to interfere with handling and workability at room temperature, and it is also required for coil insulation and IC. When sealing is performed, it is required to have a low viscosity in a molten state so that the fine voids can be easily impregnated.
Conventionally, as a crystalline epoxy resin having a relatively low molecular weight and a low viscosity at the time of melting, tetramethylbiphenol diglycidyl ether (“Epicoat YX-4000”, manufactured by Yuka Shell Epoxy Co., Ltd., epoxy equivalent 185, melting point 105 ° C.), Hydroquinone diglycidyl ether (“HRDGE”, Nippon Kayaku Co., Ltd., epoxy equivalent 125, melting point 100 ° C.) and the like are known. However, when these crystalline epoxy resins are mixed with a curing agent and melt mixed, the resulting mixture becomes a paste or a liquid due to a melting point drop, so it can no longer be a powdery composition. . Therefore, in order to make the crystalline epoxy resin and the curing agent as described above into a powder composition, a method of dry-mixing instead of melt-mixing, press-bonding, and then pulverizing the press-bonded product is performed. (See Japanese Patent Publication No. 3-29098).
However, in such a powder composition, since the bonding between the components is due to the pressure-bonding force, it is not yet strong, and when external force such as stirring force or vibration force is applied, As a result, peeling occurred, and the cured product obtained by heat-curing caused problems such as a decrease in performance.
[0003]
On the other hand, as other crystalline epoxy resins having a relatively low molecular weight and low viscosity upon melting, 2,5-di-t-butylhydroquinone diglycidyl ether (“Epototo YDC-1312”, manufactured by Tohto Kasei Co., Ltd., epoxy equivalent 175, Adjacent glycidyl ether groups such as bis (4-hydroxy-2-methyl-5-butylphenyl) thio-ether diglycidyl ether (“ESLV-120TE”, Nippon Steel Chemical Co., Ltd., melting point 121 ° C.) Those having a steric hindrance group such as a t-butyl group at the position are known.
Since these crystalline epoxy resins have a high melting point, it is possible to obtain a solid composition even when melt-mixed with a curing agent to obtain a powder composition, but at the bond adjacent position of the glycidyl ether group. Since it has a steric hindrance group, the curing reactivity is poor and the curing requires a long time.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
This invention makes it the subject to provide the composition which improved the cure reactivity in the composition containing the crystalline epoxy resin which has a steric hindrance group in the coupling | bonding adjacent position of a glycidyl ether group.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventors have completed the present invention.
That is, according to the present invention, solid at room temperature comprising dihydric phenol diglycidyl ether based crystalline epoxy resin above the melting point 115 ° C. with a sterically hindered group in the coupling position adjacent the grayed glycidyl ether groups 55 to 100 wt% An epoxy resin powder composition comprising a powder of a mixture containing, as an essential component, an epoxy resin having a solid state curing agent at room temperature,
(I) the mixture is a molten mixture;
(Ii) curing agent include at least part of trimellitic anhydride, and / or the free carboxyl group with an alcohol or crystalline curing agent comprising an ester compound of a phenol of trimellitic anhydride,
(Iii) The amount of the amorphous substance contained in the mixture is 0 to 50% by weight based on the total amount of the crystalline substance and the amorphous substance contained in the mixture,
(Iv) the powder of the mixture is non-tacky,
A low melt viscosity epoxy resin powder composition is provided.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The epoxy resin used in the present invention contains a divalent phenol diglycidyl ether-based crystalline epoxy resin having a steric hindrance group at the bond adjacent position of the glycidyl ether group and having a melting point of 115 ° C. or higher (hereinafter also referred to as crystalline epoxy resin A). To do. Such crystalline epoxy resin A includes those represented by the following general formula (1).
[Chemical 1]
In the above formula, R 1 represents a steric hindrance group, R 2 represents a lower alkyl group or a halogen atom, G represents a glycidyl group, m represents a number of 0 to 3, and n represents a number of 0 or 1. Show. The steric hindrance group includes iso-propyl group, iso-butyl group, iso-amyl group, iso-hexyl group, tert-butyl group, tert-amyl group, tert-hexyl group and the like having 3 to 6 carbon atoms. An alkyl group, a tert-alkyl group having 4 to 6 carbon atoms, and the like are included. Examples of the lower alkyl group include alkyl groups having 1 to 6 carbon atoms, such as methyl, ethyl, propyl, butyl, amyl, hexyl, etc., and the lower alkyl group may be the sterically hindered group. . Examples of the halogen atom include chlorine, bromine and the like.
[0007]
The crystalline epoxy resin represented by the general formula (1) is described in detail in, for example, JP-A-6-145293 and JP-A-6-298902.
Other examples of the crystalline epoxy resin include those represented by the following general formula (2).
[Chemical formula 2]
In the above formula, R 1 , R 2 and m have the same meaning as described above.
[0008]
In the present invention, the crystalline epoxy resin A is used in the form of a mixture with an epoxy resin having a fast curing reaction. As such a fast-curing epoxy resin, a normal epoxy resin that is solid at room temperature and does not have a steric hindrance group at the bond adjacent position of the glycidyl ether group is used.
Such fast-curing epoxy resins include general-purpose crystalline epoxy resins and non-crystalline epoxy resins. As crystalline epoxy resins, those having a melting point lower than 115 ° C., for example, tetramethylbiphenol diglycidyl ether (melting point: 105 ° C.), tetramethylbisphenol A diglycidyl ether (“ESLV-80XY”, manufactured by Nippon Steel Chemical Co., Ltd., melting point) 78 ° C.), bis (4-hydroxyphenyl) ether diglycidyl ether (“ESLV-80DE”, manufactured by Nippon Steel Chemical Co., Ltd., melting point 79 ° C.), formula
(In the formula, G represents a glycidyl group)
(“ESLV-90CR”, manufactured by Nippon Steel Chemical Co., Ltd., melting point 89 ° C.) and the like. Fast curing amorphous epoxy resins include bisphenol A type epoxy resin, bisphenol F type epoxy resin, biphenyl type epoxy resin, 1,1,2,2-tetrakis (glycidyloxyphenyl) ethane, and phenol novolac type. , Alkylphenol novolak type, bisphenol A novolak type and other novolak type epoxy resins, cyclopentadiene / phenol type epoxy resin ("DCE400", manufactured by Sanyo Kokusaku Pulp Co., Ltd., softening point 65 ° C), trifunctional aromatic epoxy resin [ “Epicoat YL933” (softening point 60 ° C., manufactured by Yuka Shell Epoxy Co., Ltd.), “VG3101” (manufactured by Mitsui Petrochemical Co., Ltd., softening point 61 ° C.), etc.] tetrafunctional aromatic epoxy resin (“Epicoat 1031S”, (Oilized Shell Epoxy, softening point 92 ° C, etc.) More polyfunctional aromatic epoxy resins include ( "Epikote 1032", Yuka Shell Epoxy Co., softening point 92 ° C., etc.) and the like. In the present invention, it is preferable to use a polyfunctional epoxy resin having 3 or more functional groups, particularly 4 or more functional groups.
[0009]
When a fast-curing epoxy resin is mixed with the crystalline epoxy resin A, the curing reactivity of the mixed epoxy resin is improved, and the gelation time is shortened. Among the fast-curing epoxy resins, in particular, it is preferable to use an aromatic epoxy resin containing 3 or more, particularly 4 or more glycidyl ether groups in the molecule, and by mixing this with the crystalline epoxy resin A, A mixed epoxy resin exhibiting high curing reactivity can be obtained. The content of the crystalline epoxy resin A in all the epoxy resins is at least 55% by weight or more, and if the content is lower than this, the expression of the low melt viscosity of the crystalline epoxy resin A is impaired, and the melting The cooling and solidification rate of the mixture after mixing becomes slow, and it takes a long time to obtain a solidified product that can be pulverized. From the viewpoint of expression of low melt viscosity, improvement of curing reactivity and cooling solidification, the content of the crystalline epoxy resin A in the total epoxy resin is 55 to 95% by weight, preferably 65 to 95% by weight. More preferably, it is 70 to 95% by weight. The mixing rate of the crystalline epoxy resin A is adjusted so that the mixed epoxy resin exhibits a solid state without tackiness (tackiness) at room temperature. The minimum content for that purpose is determined by the type of epoxy resin mixed with the crystalline epoxy resin A, but is usually 55% by weight or more.
[0010]
The curing agent used in the present invention exhibits a solid state at room temperature, and includes a crystalline curing agent in at least a part thereof. As the crystalline curing agent, trimellitic anhydride (melting point 165 ° C.) and / or trimellitic anhydride derivative is used, but bisphenol A (melting point 157 ° C.), bisphenol F, bisphenol S (melting point 245 ° C.), Bisphenol compounds such as tetrabromobisphenol A (melting point: 180 ° C.); 5 (2,5-dioxotetrahydrofuryl) -3-methyl-3-cyclohexene-1,2-dicarboxylic anhydride (“Epiclone B-4400”) , manufactured by Dainippon ink and Chemicals, melting point 165 ° C.), tetrahydrophthalic anhydride (melting point 101 ° C.), nadic anhydride, Pi Romeritto acid anhydrides, acid anhydrides such as benzophenonetetracarboxylic acid dianhydride, diaminodiphenylmethane, isophoronediamine , Such as metaphenylenediamine and diaminodiphenylsulfone Other Bruno compounds may be used in combination organic acid hydrazides, dicyandiamide and the like. In the present invention, it is preferable to use a crystalline curing agent having a melting point of 90 ° C. or higher, preferably 100 ° C. or higher.
[0011]
Of the crystalline curing agents, bisphenol compounds, which are high melting point substances, are curing agents that can be preferably applied to the present invention. Since the bisphenol compound has a high melting point and an excellent low melt viscosity, it is melt-mixed with the crystalline epoxy resin A to provide an epoxy resin powder composition having an excellent non-adhesive low melt viscosity. Give things. Of the crystalline curing agents, trimellitic anhydride and trimellitic anhydride derivatives are curing agents that can be preferably applied to the present invention. In this case, the trimellitic anhydride derivative means a compound in which a free carboxyl group bonded to trimellitic anhydride has reacted with another reactive compound. Such reactive compounds include monohydric alcohols that give fatty acid esters, alcohols such as glycols (ethylene glycol, propylene glycol, etc.), triols (glycerin, etc.), phenols that give aromatic esters, alkylphenols, polyhydric phenols . Oh Ru. Surprisingly, such trimellitic anhydride and trimellitic anhydride derivative react with the crystalline epoxy resin A having low curing reactivity at a high rate, and the gelation time is very high. It was found to be shorter. The content of this trimellitic anhydride and / or derivative thereof is at least 5% by weight, preferably 10 to 100% by weight, based on the total curing agent.
In the present invention, trimellitic anhydride and / or a derivative thereof can be preferably used by mixing with a bisphenol compound. In this case, the proportion of trimellitic anhydride and / or its derivative is 20 to 60% by weight, preferably 30 to 50% by weight, based on the total weight of both.
[0012]
The curing agent of the present invention can contain an amorphous curing agent. As such an amorphous curing agent, a conventionally known solid that shows a solid state at room temperature, for example, a phenol novolak type resin (“Tamanol # 754”, manufactured by Arakawa Chemical Co., Ltd., softening point 100 ° C.), orthocresol novolak type Resin (“OCN90”, Nippon Kayaku Co., Ltd., softening point 120 ° C.), bisphenol A novolac resin (“Epicure YLH-129”, Yuka Shell Epoxy Co., Ltd., softening point 115 ° C., amino polyamide resin, polysulfide resin, etc. Is mentioned.
The content of the crystalline curing agent in the curing agent is at least 5% by weight, preferably 50 to 100% by weight.
[0013]
The composition of this invention can contain a hardening accelerator as needed. Examples of the curing accelerator include conventionally known ones such as tertiary amines, quaternary ammonium salts, phosphine compounds, phosphonium salts, and imidazole compounds.
The composition of the present invention may contain a conventional auxiliary component depending on its use. Such auxiliary components include, for example, organic or inorganic fillers, flame retardants, silane coupling agents, colorants, release agents and the like.
The composition of this invention is manufactured by the melt mixing method generally employ | adopted conventionally. In this case, the curing agent and the curing accelerator may be melted and mixed in advance, and when two or more kinds of epoxy resins are used, the epoxy resins may be melted and mixed in advance. it can.
That is, each compounding component is mixed under heating, and the resulting molten mixture is cooled and pulverized to a required particle size. In this case, melt mixing means mixing in which at least one component, preferably an amorphous substance (such as an amorphous epoxy resin or a curing agent) exists in a molten state, and the other components are in a molten state. It may be in an unmelted state.
In the case of the composition of the present invention, the crystalline epoxy resin A having poor reactivity is a mixed resin with a fast-curing reactive epoxy resin, or trimellitic anhydride and / or a derivative thereof is used as its curing agent. Therefore, it can be easily cured by heating. As heat curing conditions, a heating temperature of 130 to 180 ° C. and a heating time of 2 to 0.5 hours can usually be employed.
[0014]
【The invention's effect】
In the epoxy resin powder composition of the present invention, since each compounding component is firmly bonded by a melt mixing method, each component is not easily peeled off even when an external force such as stirring force or vibration force is applied. . Moreover, since the composition of the present invention contains a specific crystalline epoxy resin A and a crystalline curing agent, it is excellent in storage stability. Accordingly, a cured product obtained by heat-curing it is excellent in the uniformity of characteristics and excellent in the desired performance.
Since the composition of the present invention has a very low viscosity at the time of melting, it is excellent in impregnation (penetration) into fine voids and is suitable as a coil insulation or IC sealing material.
The composition of the present invention is excellent in handling property and workability because the powder surface is non-tacky (no surface tackiness), so that the powders do not stick together. .
The composition of the present invention is used for various applications in the same manner as the conventional epoxy resin powder composition (powder coating), and is particularly suitable for coil impregnation and electrical / electronic component sealing. Is.
[0015]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail with reference to examples.
[0016]
Reference example 1
Epototo YDC-1312 (2,5-di-t-butylhydroquinone diglycidyl ether, manufactured by Tohto Kasei Co., Ltd., epoxy equivalent 175, melting point 145 ° C.) was mixed with the epoxy resin shown in Table 1 in a molten state, and the mixture was cooled. Solidified (14 ° C.).
Table 1 shows the properties of the solidified product thus obtained and the cooling solidification time. The cooling and solidification time in this case refers to the time for solidifying the mixture to a hardness that allows the mixture to be finely pulverized by mixing the compound in a molten state.
The symbols shown in Table 1 indicate the following contents.
Epototo YD-7011:
Bisphenol A type epoxy resin (non-crystalline), epoxy equivalent: 475, softening point: 65 ° C., Etoto YDCN-701 manufactured by Tohto Kasei Co., Ltd.
Cresol novolac type epoxy resin (non-crystalline), epoxy equivalent: 215, softening point: 65 ° C., EOCN-103 manufactured by Tohto Kasei Co., Ltd .:
Cresol novolac type epoxy resin (non-crystalline), epoxy equivalent: 220, softening point: 82 ° C., Nippon Kayaku Epicoat YL-6350:
Tetrabromobisphenol A diglycidyl ether (crystalline), epoxy equivalent: 335, melting point 115 ° C., manufactured by Yuka Shell Epoxy Co., Ltd.
[Table 1]
[0018]
As can be seen from the results shown in Table 1, when the crystalline epoxy resin A specified in the present invention is melt-mixed with another fast-curing epoxy resin and cooled and solidified, the cooling and solidifying time is fast and can be obtained. The solidified product is a crystalline mixed epoxy resin which is crystalline and has a sufficiently high melting point, and has a non-sticky surface and excellent handleability. Therefore, such a crystalline mixed epoxy resin provides a good powder composition with low viscosity.
[0019]
Comparative Reference Example 1
When 70 parts by weight of Epicote YX-4000 was melt-mixed with 30 parts by weight of Epototo YD-7011, and the mixture was allowed to cool and solidify at room temperature, it took 48 hours or more to cool and solidify. The surface of the resulting solidified product was sticky. Therefore, this solidified product is unsuitable as a raw material epoxy resin for forming a powder composition.
[0020]
In addition, determination of whether the powder surface shown above is non-adhesive was performed by the following method.
In an atmosphere of a temperature of 25 ° C. and a humidity of 70% RH, 50 g of powder passing through a 60 mesh sieve was placed in a cylindrical container having an inner diameter of 5 cm and left under a load of 2 g / cm 2 for 3 hours. Next, the powder is taken out from the cylindrical container, and the powder is attached to a low-tap shaker φ200A (sieve rotation speed 290 times / min, impulse speed 165 times / min) manufactured by Iida Seisakusho. Shake for 30 minutes.
If 95% by weight or more of the powder passes the 60 mesh screen by shaking, the powder is determined to be non-tacky. Otherwise, the powder is not non-tacky (tacky) Determined).
[0021]
Example 1
The powder compositions having the component compositions shown in Table 2 were prepared by the melt mixing method, and the gel time was evaluated. The results are shown in Table 2.
Gel time measured the gel time in 150 degreeC according to JISC2104.
In addition, the code | symbol shown in Table 1 means the following content.
BPA: Bisphenol A (melting point 157 ° C.)
THPA: Tetrahydrophthalic anhydride (melting point: 101 ° C.)
YLH-129: Bisphenol A novolak type resin (“Epicure YLH129”, softening point 115 ° C., manufactured by Yuka Shell Epoxy Co., Ltd.)
DAM: Diaminodiphenylmethane (melting point 90 ° C.)
TMA: trimellitic anhydride (melting point 165 ° C.)
TBA: Tetrabromobisphenol A (melting point 180 ° C.)
TPP: Triphenylphosphine 2MZ-A: 2,4-diamino-6-6 [2-methylimidazolyl (1)]-ethyl S-triazine
* 1 Epoxy resin B is a mixture of epoxy resin A and epoxy resin D previously melt-mixed at a mixing weight ratio of 85/15.
* 2 Shows a comparative example [0023]
As can be seen from the results shown in Table 1, as the epoxy resin, only the crystalline epoxy resin A which does not contain a fast-curing epoxy resin and has poor curing reactivity is used, and the curing agent which does not contain TMA is used. (Experiment No. 9) shows that the curing reactivity of the composition is very poor.
On the other hand, when using what contains TMA as a hardening agent (experiment No. 3-No. 5), it turns out that the curing reactivity of a composition is very good and it hardens rapidly by heating. In addition, in this case, even when only the crystalline epoxy resin A having poor curing reactivity is used (Experiment No. 3), it can be seen that the curing rate of the composition is fast.
Claims (5)
(i)該混合物は溶融混合物であること、
(ii)該硬化剤はその少なくとも一部にトリメリット酸無水物、及び/又はトリメリット酸無水物の遊離カルボキシル基とアルコール類もしくはフェノール類とのエステル化合物からなる結晶性硬化剤を含むこと、
(iii)該混合物中に含まれる非結晶性物質の量が、該混合物中に含まれる結晶性物質と非結晶性物質の合計量に対して、0〜50重量%であること、
(iv)該混合物の粉体は非粘着性であること、
を特徴とする低溶融粘度性エポキシ樹脂粉体組成物。An epoxy resin that exhibits a solid state at room temperature containing 55 to 100 % by weight of a divalent phenol diglycidyl ether-based crystalline epoxy resin having a steric hindrance group at a bond adjacent position of the glycidyl ether group and having a melting point of 115 ° C. or higher; An epoxy resin powder composition comprising a powder of a mixture containing a curing agent as an essential component,
(I) the mixture is a molten mixture;
(Ii) the curing agent contains a crystalline curing agent composed of an ester compound of trimellitic anhydride and / or a free carboxyl group of trimellitic anhydride and an alcohol or phenol in at least a part thereof ;
(Iii) The amount of the amorphous substance contained in the mixture is 0 to 50% by weight based on the total amount of the crystalline substance and the amorphous substance contained in the mixture,
(Iv) the powder of the mixture is non-tacky,
A low melt viscosity epoxy resin powder composition.
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