JP3668119B2 - 流量測定装置 - Google Patents

流量測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3668119B2
JP3668119B2 JP2000309744A JP2000309744A JP3668119B2 JP 3668119 B2 JP3668119 B2 JP 3668119B2 JP 2000309744 A JP2000309744 A JP 2000309744A JP 2000309744 A JP2000309744 A JP 2000309744A JP 3668119 B2 JP3668119 B2 JP 3668119B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow rate
liquid level
flow velocity
fluid
conversion coefficient
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000309744A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002116069A (ja
Inventor
由紀夫 平岡
明弘 長岩
行雄 初鹿
紀夫 今井
敦司 名里
勝也 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2000309744A priority Critical patent/JP3668119B2/ja
Publication of JP2002116069A publication Critical patent/JP2002116069A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3668119B2 publication Critical patent/JP3668119B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Volume Flow (AREA)
  • Measurement Of Levels Of Liquids Or Fluent Solid Materials (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば下水や工場廃水等の流体の流量を測定する流量測定装置および流量測定方法に係り、更に詳しくは、下水や工場廃水等の被測定流体について測定された流速と液位とに基づいて流量を測定する流量測定装置および流量測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、下水や工場廃水等の流体の流量を測定する流量測定装置として、電磁流量計、超音波式流量計、せき式流量計等が用いられている。
【0003】
超音波式流量計の一つである流速・水位演算方式の流量測定装置は、被測定流体の流速と液位(水位)とを測定し、測定された流速と液位とに基づいて演算を行い流量を測定する。
【0004】
この種の流量測定装置は、流体が流通する配管の管径の大きい箇所にも比較的容易に対応でき、流れに対する障害が少ない等といった長所があり、広く用いられている
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の流速・水位演算方式の流量測定装置では、以下のような問題がある。
【0006】
すなわち、この種の流量測定装置では、流速と液位とに基づいて流量の演算を行う場合、予め既知の流速、液位、流量を用いて、流速および液位から流量が演算されるような調整パラメータを設定しなければならない。
【0007】
一方、測定された流速と液位とに基づいて流量の演算を行う場合、まず、液位に応じて、測定された流速または理論式から被測定液体の平均流速を求め、この平均流速を用いて流量を求めている。すなわち、平均流速を求めるために、流速の測定値を用いるのか、あるいは理論式を用いるのかの判定基準液位である切換液位を設定し、液位がこの切換液位以上の場合には流速の測定値を用いて平均流速を算出し、液位がこの切換液位未満の場合には理論式を用いて平均流速を算出する必要がある。
【0008】
このように、切換液位付近においては、切換液位の前後で平均流速の求め方が異なるので、平均流速の整合性を取ることが困難となるのみならず、この平均流速は、断面の流速分布が液位によって変化するために、調整パラメータの設定が困難であるという問題がある。
【0009】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、測定された液位に基づいて被測定流体の平均流速を演算するための調整パラメータを自動的に設定し、この調整パラメータを用いて得られた平均流速を用いて被測定流体の流量を演算することによって、調整パラメータ設定に係る手間を省略するとともに、誤演算の無い、より信頼性の高い流量測定装置および流量測定方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。
【0011】
すなわち、請求項1の発明は、流体の流速と液位とに基づいて流体の流量を測定する流量測定装置であって、流体の流速を測定する流速測定手段と、流体の液位を測定する液位測定手段と、液位測定手段によって測定された液位における最大流速発生位置を演算する最大流速発生位置演算手段と、少なくとも流体の流路の形状データ、流路の粗度係数、流路の寸法データを含んだ管渠データ、および最大流速発生位置演算手段によって演算された最大流速発生位置における液深に基づいて、液深における流体の流速を流体の平均流速に変換する変換係数を演算する変換係数演算手段と、液位測定手段によって測定された液位が、所定液位以上の場合においては、流速測定手段によって測定された流速を、変換係数演算手段によって演算された変換係数を用いて平均流速に変換し、所定液位未満の場合においては、管渠データと液位測定手段によって測定された液位とに基づいて平均流速を演算する平均流速演算手段と、液位測定手段によって測定された液位に基づいて、流路方向に対して直交する面における流体の断面積を演算する断面積演算手段と、断面積演算手段によって演算された断面積と平均流速とに基づいて流体の流量を演算する流量演算手段とを備えている。
【0012】
従って、請求項1の発明の流量測定装置においては、以上のような手段を講じることにより、所定液位以上の場合には、変換係数を用いて、流速から平均流速を求める一方、所定液位未満の場合には、管渠データと液位とに基づいて平均流速を求めることができる。このようにして、液位に応じた適切な方法に則り平均流速を求めることが可能となるとともに、この平均流速を用いて流量を精度良く演算することが可能となる。
【0013】
請求項2の発明は、流体の流速と液位とに基づいて流体の流量を測定する流量測定装置であって、流体の流速を測定する流速測定手段と、流体の液位を測定する液位測定手段と、少なくとも流体の流路の形状データ、流路の粗度係数、流路の寸法データを含んだ管渠データ、および液位測定手段が設置された流路における液深に基づいて、液深における流体の流速を流体の平均流速に変換する変換係数を演算する変換係数演算手段と、液位が所定液位の場合において、流速測定手段によって測定された流体の流速データを記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された流速データに基づいて、マニング式のパラメータを設定するパラメータ設定手段と、液位測定手段によって測定された液位が、所定液位以上の場合においては、流速測定手段によって測定された流速を、変換係数演算手段によって演算された変換係数を用いて平均流速に変換し、所定液位未満の場合においては、管渠データと液位測定手段によって測定された液位とに基づいて、マニング式を用いて流体の平均流速を演算する平均流速演算手段と、液位測定手段によって測定された液位に基づいて、流路方向に対して直交する面における流体の断面積を演算する断面積演算手段と、断面積演算手段によって演算された断面積と平均流速とに基づいて流体の流量を演算する流量演算手段とを備えている。
【0014】
従って、請求項2の発明の流量測定装置においては、以上のような手段を講じることにより、流速に応じてマニング式のパラメータを適切に設定することができる。その結果、流量をより精度良く演算することができる。
【0015】
請求項3の発明は、請求項2の発明に流量測定装置おいて、パラメータ設定手段は、マニング式のパラメータの入力を受け付け、この入力されたパラメータをマニング式のパラメータとして設定する。
【0016】
従って、請求項3の発明の流量測定装置においては、以上のような手段を講じることにより、マニング式のパラメータを任意に設定することができる。その結果、切換液位付近の液位においても、平均流速の不整合を調整することができる。
【0017】
請求項4の発明は、請求項2の発明に流量測定装置おいて、記憶手段に記憶される流速データのデータ数および記憶期間のうちの少なくとも一方を設定する設定手段を備えている。
【0018】
従って、請求項4の発明は、記憶手段に記憶される流速データのデータ数および記憶期間のうちの少なくとも一方を設定することができる。
【0019】
請求項5の発明は、請求項2の発明に流量測定装置おいて、パラメータ設定手段によって設定されたパラメータを表示する表示手段を備えている。
【0020】
従って、請求項5の発明の流量測定装置においては、以上のような手段を講じることにより、表示手段を介して、設定されたパラメータを確認することができる。
【0021】
請求項6の発明は、請求項1または請求項2の発明の流量測定装置において、変換係数演算手段は、変換係数は液深に対して対数則の関係が成立し、流路が粗面であるものと仮定した変換係数演算式を用いて変換係数を演算する。
【0022】
従って、請求項6の発明の流量測定装置においては、以上のような手段を講じることにより、変換係数を演算するための変換係数演算式に、適切な式である対数則を導入することによって、より精度よく流量を演算することが可能となる。
【0023】
請求項7の発明は、請求項1または請求項2の発明の流量測定装置において、変換係数演算手段は、変換係数を演算する変換係数演算式を複数備え、この複数備えられた変換係数演算式から、所定の変換係数演算式を選択し、この選択した変換係数演算式を用いて変換係数を演算する。
【0024】
従って、請求項7の発明の流量測定装置においては、以上のような手段を講じることにより、変換係数演算式を予め複数備えており、この中から所定の変換係数演算式を選択し、用いることができる。
【0025】
請求項8の発明は、請求項1または請求項2の発明の流量測定装置において、変換係数演算手段は、新たな変換係数演算式を追加することを可能としている。
【0026】
従って、請求項8の発明の流量測定装置においては、以上のような手段を講じることにより、変換係数演算式を任意に追加することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0036】
本発明の実施の形態を図1から図9を用いて説明する。
【0037】
図1は、本発明の実施の形態に係る流量測定方法を適用した流量測定装置の構成例を示す概念図である。
【0038】
すなわち、本発明の実施の形態に係る流量測定方法を適用した流量測定装置は、流速センサ1と、水位センサ2と、流速検出用ケーブル3と、水位検出用ケーブル4と、変換装置5と、電源6と、外部端末7と、監視装置8と、電源ケーブル9と、現場ケーブル10と、外部出力用ケーブル11と、リモートケーブル12とを備えてなる。そして、管渠13内を流通する下水や工場廃水等といった流体14の流量を測定する。
【0039】
流速センサ1は、管渠13内に設置され、管渠13内を流通する流体14の流速を測定し、その測定結果である流速データを流速検出用ケーブル3を介して変換装置5に出力する。この流速センサ1は、例えば、超音波ドップラー方式(超音波を粒子に発射し、送信周波数と反射した超音波の反射周波数との差を測定して流速を求める方式)で流速を測定する。
【0040】
水位センサ2は、管渠13内に設置され、管渠13内を流通する流体14の水位を測定し、その測定結果である水位データを水位検出用ケーブル4を介して変換装置5に出力する。この水位センサ2は、例えば、超音波パルス伝搬時間差方式(超音波の発信から受信までの時間差を測定して水位を求める方式)で水位を測定する。
【0041】
変換装置5は、流速検出用ケーブル3を介した流速データ、および水位検出用ケーブル4を介した水位データを受信し、この受信したデータに基づく演算、および演算結果を出力する装置であって、信号変換手段5a、データ保持手段5b、設定手段5c、調整手段5d、演算手段5e、信号出力手段5fを備えて成る。
【0042】
この変換装置5では、図2に示すように、水位センサ2により測定される水位に基づいて流体14の流路方向に直交する面における断面積Sを求め、また流速センサ1により測定される流速(点流速V)を平均流速Vに換算して、この断面積Sと平均流速Vとを積算することによって流量を算出し、その結果を外部端末7あるいは監視装置8側に出力している。
【0043】
なお、流速は、流体14の水位が流速センサ1の取付位置以上である場合には、流速センサ1により測定されるが、水位が流速センサ1の取付位置に満たない場合には、流速センサ1により計測できない。このため、流体14の水位が流速センサ1の取付位置に満たない場合には、マニング式と呼ばれる理論式を用いて平均流速Vの演算を行い、この平均流速Vを用いて流量を算出する。
【0044】
上述したとおり、流量の算出には、平均流速Vが必要であるため、流速センサ1により測定される流速(点流速V)は、平均流速Vに換算する必要がある。点流速Vと平均流速Vとの関係は、以下に示す(1)式で表される。
【0045】
【数1】
Figure 0003668119
【0046】
ここで、kは変換係数である。以下に、この変換係数kの決定方法について説明する。
【0047】
管渠13内の流速分布が対数則で表され、管路が粗面であるものと仮定した場合、点流速Vを平均流速Vに変換する変換係数kの一例は、以下に示す(2)式および(3)式で与えられる。
【0048】
【数2】
Figure 0003668119
【0049】
【数3】
Figure 0003668119
【0050】
ここで、n:管路面の粗度係数、R:径深、y:点流速測定水深、g:重力加速度である。なお、R:径深は、水路形状および水位により変化する値である。
【0051】
したがって、粗度係数n、点流速測定水深y、水路形状、水位を与えることで、上記(2)式および(3)式に基づいて変換係数kが決まる。更に、この変換係数kを(1)式に代入することによって、点流速Vから平均流速Vを求める。
【0052】
しかし、この場合、自由水面をもった流れにおいては、水表面に最も速い流速が存在することになるが、実際には最大流速はこれよりも低い位置に存在する。したがって、(1)式のように変換係数kを用いて平均流速Vを求める方法に換えて、最大流速発生位置を考慮した変換係数曲線(最大流速発生位置の水位を径深に与える)を用いても良い。
【0053】
一方、水位が流速センサ1の取付位置に満たない場合に、平均流速Vを算出するためのマニング式は、以下に示す(4)式の通りである。以下で、I:管路勾配である。
【0054】
【数4】
Figure 0003668119
【0055】
したがって、水位が流速センサ1の取付位置に満たない場合には、粗度係数n、管路勾配I、水路形状、水位を与えることで、上記(4)式に示すマニング式を用いて平均流速Vが求まる。
【0056】
このように、流速センサ1の取付位置付近で演算式が変わる(演算式が変る水位のことを以下「切換水位h」と称する)ため、特に調整を行わないと、この切換水位h付近で流速値が著しく異なるおそれがある。そこで、切換水位h付近での値がなるべく合うように実際の流速データを利用して調整を行う。
【0057】
さて、このように、流体14の水位に応じて、その平均流速Vの算出方法が異なるので、変換装置5は、この流体14の水位に応じて、適切な演算式を選択し、この選択した演算式を用いることによって平均流速Vを算出し、更には、この平均流速Vと、流路方向に対して直交する面における流体の断面積との積により流量を算出している。
【0058】
このような変換装置5における各手段である信号変換手段5a、データ保持手段5b、設定手段5c、調整手段5d、演算手段5e、信号出力手段5fにおいてなされる流量演算処理について、以下に説明する。
【0059】
信号変換手段5aは、流速検出用ケーブル3を介して流速データ、および水位検出用ケーブル4を介して水位データを受信し、これらデータを、演算手段5eにおいてなされる演算に使用可能なデータ形式に変換した後に、データ保持手段5bに出力する。
【0060】
データ保持手段5bは、信号変換手段5aから出力されたデータを、設定手段5cによって指定されたデータ数、および記憶期間に基づいて記憶する。また、演算手段5eから出力される切換水位hにおける平均流速Vを保持する。
【0061】
設定手段5cは、データ保持手段5bが記憶するデータの記憶期間、保持するデータの個数を設定するとともに、データ保持手段5bによって記憶されているデータをデータ保持手段5bから取得する。
【0062】
また、変換係数kを決定するために必要となる粗度係数n、点流速測定水深(センサ取付位置)y、水路形状(円管、矩形管等、径深Rを求める際に必要)を含んだ管渠データ、最大水位hmax、切換水位hc、変換係数近似曲線次数d、および変換係数曲線(何種類かある場合)の各パラメータの設定入力を、リモートケーブル12を介して監視装置8から、あるいは現場ケーブル10を介して外部端末7から受け付ける。あわせて、各水位における最大流速発生位置の設定入力もまた、リモートケーブル12を介して監視装置8から、あるいは現場ケーブル10を介して外部端末7から受け付ける。
【0063】
図3は、このような水位hに対する最大流速発生位置のパターンの一例を示す模式図であり、この例では、最大水位hmaxと最小水位(h=0)との間の水位hにおいて、最大流速が発生するパターンを示している。
【0064】
更に、流体14の水位が切換水位hc未満の場合には、粗度係数n、水路形状(円管、矩形管等)、管路勾配Iの設定入力を受け付ける。そして、これら入力された各パラメータを調整手段5dおよび演算手段5eに出力する。
【0065】
調整手段5dは、設定手段5cに設定された切換水位hcにおける平均流速Va、hcを平均値、モード(最多値)等により決定する。そして、この平均流速Va、hcが切換水位hcにおいて、(4)式に示すようなマニング式により求められる平均流速がVとなるように、パラメータの調整を行う。例えば、図4に示すように、マニング式における管路勾配Iを順次変化させて、そのときに求まる平均流速Va、hcとVとの差が最小となる時の値Iを、マニング式のパラメータとして決定する。このようにして決定したマニング式のパラメータを演算手段5eに出力する。
【0066】
演算手段5eでは、設定手段5cおよび調整手段5dから出力された各パラメータと、上述した(2)式とに基づいて、図5に示すように、切換水位hcから水位レンジ(最大値)hmaxまでに亘った変換係数近似曲線kp、dを設定する。この変換係数近似曲線kp、dを求める方法としては、変換係数kに基づく最小二乗法が一般的である。そして、(1)式に示すように、流速センサ1により測定された流速(点流速V)を、この変換係数近似曲線kp、dに乗じることにより、平均流速Vを算出する。
【0067】
このようにして、演算手段5eは、水位hが切換水位h以上の場合には、データ保持手段5bに保持されている水位hと、流速(点流速V)とに基づいて平均流速Vを算出する。また、このとき、水位hが、切換水位hcと等しい場合には、その時の平均流速Vをデータ保持手段5bに保存する。この平均流速Vのデータの収集は、図6に示すように、設定された期間もしくは個数に到達するまで行う。
【0068】
更に演算手段5eは、図7に示すように、水位hが切換水位h未満の場合には、上述した(4)式に示すマニング式を用いて平均流速Vを算出する。このようにして、本発明の実施の形態に係る流量測定方法を適用した流量測定装置は、管渠13内を流通する流体14の水位hの値に応じて、平均流速Vを演算するための適切な手法を選択し、その選択された手法に基づいて平均流速Vの演算の演算を行う。更に、この平均流速Vと、流体の流路方向に対して直交する面における断面積との乗算によって流量を演算する。
【0069】
信号出力手段5fは、設定手段5cによって設定されたパラメータ、調整手段5dによって調整されたパラメータ、演算手段5eによって演算された結果をそれぞれ取得し、外部出力用ケーブル11を介して監視装置8へと出力する。これによって、オペレータが、自動調整されたパラメータや、演算された結果を参照することを可能としている。
【0070】
電源6は、電源ケーブル9を介して変換装置5に電源を供給する。
【0071】
外部端末7は、現場ケーブル10を介して設定手段5cと接続しており、設定手段5cに必要なパラメータを入力することを可能にしている
監視装置8は、外部出力用ケーブル11を介して、信号出力手段5fから、設定パラメータ、調整パラメータ、流量の演算結果を取得し、表示する。また、リモートケーブル12を介して設定手段5cと接続しており、ここから設定手段5cに、必要なパラメータの設定入力を行うことを可能としている。
【0072】
次に、以上のように構成した本発明の実施の形態に係る流量測定方法を適用した流量測定装置の作用について、図8に示すフローチャートを用いて説明する。
【0073】
管渠13内を流通する下水や工場廃水等といった流体14は、その水位が、水位センサ2によって測定される。その測定結果である水位データは、水位センサ2から、水位検出用ケーブル4を介して変換装置5に出力される(S1)。
【0074】
そして、水位センサ2によって測定された水位hが、流速センサ1の取付位置(切換水位h:h≧h)以上である場合(S2:Yes)には、その流体14の流速が、流速センサ1によって測定される(S3)。そして、その測定結果である流速データ(点流速V)は、流速センサ1から、流速検出用ケーブル3を介して変換装置5に出力される。
【0075】
一方、変換装置5の設定手段5cでは、外部端末7または監視装置8から入力された管路面の粗度係数n、径深R、点流速測定水深y、重力加速度gに基づいて(2)式および(3)式に示すようにして変換係数kが求められる(S4)。
【0076】
そして、演算手段5eにおいて、(1)式に示すように点流速Vと変換係数kとの乗算によって流体14の平均流速Vが演算される(S5)。なお、ステップS4において、変換係数kの代わりに、変換係数近似曲線kp、dを設定しておき、点流速Vと変換係数近似曲線kp、dとの乗算によって流体14の平均流速Vを演算するようにしても良い。更に、このようにして算出された平均流速Vと流体14の断面積との乗算によって流体の流量が演算される(S6)。
【0077】
一方、水位センサ2によって測定された水位hが、流速センサ1の取付位置未満(h<h)である場合(S2:No)には、水位センサ2による水位の測定は可能であるが、流速センサ1による流速の測定はできない。このために、変換装置5の設定手段5cでは、外部端末7または監視装置8から入力された管路面の粗度係数n、径深R、管路勾配Iに基づいて、(4)式に示すマニング式に従い、平均流速Vが演算される(S7)。更に、このようにして算出された平均流速Vと流体14の断面積との乗算によって流体の流量が演算される(S6)。
【0078】
上述したように、本発明の実施の形態に係る流量測定方法を適用した流量測定装置においては、上記のような作用により、測定された液位に基づいて被測定流体の平均流速を演算するための調整パラメータを自動的に設定することができる。また、換算係数曲線を適用することによって、平均流速Vの演算方法が切り換わる切換水位hの前後における平均流速Vが不連続にならないように調整パラメータを設定することもできる。そして、この調整パラメータを用いて得られた平均流速を用いて被測定流体の流量を演算することができる。
【0079】
これによって、調整パラメータ設定に係る手間、および調整コストを省くことができ、流量を取得するための演算を迅速に実施することができる。更に、誤った調整パラメータの設定することも無くなるために、誤演算の無い、より信頼性の高い流量測定装置および流量測定方法を実現することができる。
【0080】
以上、本発明の好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかかる構成に限定されない。特許請求の範囲の発明された技術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。例えば、上記実施の形態では、管渠13内を流通する流体14の流量測定に適用した例を示したが、本発明の適用は、管渠13に限定されるものではなく、開渠内を流通する液体の流量測定に適用することも可能である。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、測定された液位に基づいて被測定流体の平均流速を演算するための調整パラメータを自動的に設定することができる。更に、この調整パラメータを用いて得られた平均流速を用いて被測定流体の流量を演算することにより、もって、調整パラメータ設定に係る手間を省略するとともに、誤演算の無い、より信頼性の高い流量測定装置および流量測定方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る流量測定方法を適用した流量測定装置の構成例を示す概念図
【図2】水位データと流速データとから流量を演算するスキームを示す模式図
【図3】水位に対する最大流速発生位置の関係の一例を示す模式図
【図4】マニング式のパラメータ調整方法の一例を説明するための模式図
【図5】変換係数近似曲線の設定方法の一例を説明するための模式図
【図6】データ保持手段におけるデータ保持方法の一例を説明するための模式図
【図7】マニング式のパラメータ調整方法の一例を説明するための模式図
【図8】本発明の実施の形態に係る流量測定方法を適用した流量測定装置の動作を示すフローチャート
【符号の説明】
Va…平均流速
Vp…点流速
I…管路勾配
R…径深
h…水位
hc…切換水位
y…点流速測定水深
kp…変換係数
kp.d…変換係数近似曲線
g…重力加速度
1…流速センサ
2…水位センサ
3…流速検出用ケーブル
4…水位検出用ケーブル
5…変換装置
5a…信号変換手段
5b…データ保持手段
5c…設定手段
5d…調整手段
5e…演算手段
5f…信号出力手段
6…電源
7…外部端末
8…監視装置
9…電源ケーブル
10…現場ケーブル
11…外部出力用ケーブル
12…リモートケーブル
13…管渠
14…流体

Claims (8)

  1. 流体の流速と液位とに基づいて前記流体の流量を測定する流量測定装置であって、
    流体の流速を測定する流速測定手段と、
    前記流体の液位を測定する液位測定手段と、
    前記液位測定手段によって測定された液位における最大流速発生位置を演算する最大流速発生位置演算手段と、
    少なくとも前記流体の流路の形状データ、前記流路の粗度係数、前記流路の寸法データを含んだ管渠データ、および前記最大流速発生位置演算手段によって演算された最大流速発生位置における液深に基づいて、前記液深における前記流体の流速を前記流体の平均流速に変換する変換係数を演算する変換係数演算手段と、
    前記液位測定手段によって測定された液位が、所定液位以上の場合においては、前記流速測定手段によって測定された流速を、前記変換係数演算手段によって演算された変換係数を用いて前記平均流速に変換し、前記所定液位未満の場合においては、前記管渠データと前記液位測定手段によって測定された液位とに基づいて前記平均流速を演算する平均流速演算手段と、
    前記液位測定手段によって測定された液位に基づいて、流路方向に対して直交する面における前記流体の断面積を演算する断面積演算手段と、
    前記断面積演算手段によって演算された断面積と前記平均流速とに基づいて前記流体の流量を演算する流量演算手段とを備えたことを特徴とする流量測定装置。
  2. 流体の流速と液位とに基づいて前記流体の流量を測定する流量測定装置であって、
    流体の流速を測定する流速測定手段と、
    前記流体の液位を測定する液位測定手段と、
    少なくとも前記流体の流路の形状データ、前記流路の粗度係数、前記流路の寸法データを含んだ管渠データ、および前記液位測定手段が設置された前記流路における液深に基づいて、前記液深における前記流体の流速を前記流体の平均流速に変換する変換係数を演算する変換係数演算手段と、
    前記液位が所定液位の場合において、前記流速測定手段によって測定された前記流体の流速データを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された流速データに基づいて、マニング式のパラメータを設定するパラメータ設定手段と、
    前記液位測定手段によって測定された液位が、前記所定液位以上の場合においては、前記流速測定手段によって測定された流速を、前記変換係数演算手段によって演算された変換係数を用いて前記平均流速に変換し、前記所定液位未満の場合においては、前記管渠データと前記液位測定手段によって測定された液位とに基づいて、前記マニング式を用いて前記流体の平均流速を演算する平均流速演算手段と、
    前記液位測定手段によって測定された液位に基づいて、流路方向に対して直交する面における前記流体の断面積を演算する断面積演算手段と、
    前記断面積演算手段によって演算された断面積と前記平均流速とに基づいて前記流体の流量を演算する流量演算手段とを備えたことを特徴とする流量測定装置。
  3. 請求項2に記載に流量測定装置おいて、
    前記パラメータ設定手段は、前記マニング式のパラメータの入力を受け付け、この入力されたパラメータを前記マニング式のパラメータとして設定することを特徴とする流量測定装置。
  4. 請求項2に記載に流量測定装置おいて、
    前記記憶手段に記憶される流速データのデータ数および記憶期間のうちの少なくとも一方を設定する設定手段を備えたことを特徴とする流量測定装置。
  5. 請求項2に記載に流量測定装置おいて、
    前記パラメータ設定手段によって設定された前記パラメータを表示する表示手段を備えたことを特徴とする流量測定装置。
  6. 請求項1または請求項2に記載の流量測定装置において、
    前記変換係数演算手段は、前記変換係数は前記液深に対して対数則の関係が成立し、前記流路が粗面であるものと仮定した変換係数演算式を用いて前記変換係数を演算することを特徴とする流量測定装置。
  7. 請求項1または請求項2に記載の流量測定装置において、
    前記変換係数演算手段は、前記変換係数を演算する変換係数演算式を複数備え、この複数備えられた前記変換係数演算式から、所定の変換係数演算式を選択し、この選択した変換係数演算式を用いて前記変換係数を演算することを特徴とする流量測定装置。
  8. 請求項1または請求項2に記載の流量測定装置において、
    前記変換係数演算手段は、新たな変換係数演算式を追加することを可能としたことを特徴とする流量測定装置。
JP2000309744A 2000-10-10 2000-10-10 流量測定装置 Expired - Fee Related JP3668119B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000309744A JP3668119B2 (ja) 2000-10-10 2000-10-10 流量測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000309744A JP3668119B2 (ja) 2000-10-10 2000-10-10 流量測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002116069A JP2002116069A (ja) 2002-04-19
JP3668119B2 true JP3668119B2 (ja) 2005-07-06

Family

ID=18789844

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000309744A Expired - Fee Related JP3668119B2 (ja) 2000-10-10 2000-10-10 流量測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3668119B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006058097A (ja) * 2004-08-19 2006-03-02 Yokogawa Electric Corp 超音波流量計
KR100743057B1 (ko) 2006-06-23 2007-07-26 주식회사 우진 유량 측정 장치 및 이를 이용한 유량 측정 방법
KR101195438B1 (ko) * 2008-12-31 2012-10-30 (주)씨엠엔텍 초음파 유량계 및 초음파 유량측정방법
JP6948969B2 (ja) * 2018-03-14 2021-10-13 株式会社キーエンス クランプオン式超音波流量センサ
JP6948968B2 (ja) * 2018-03-14 2021-10-13 株式会社キーエンス クランプオン式超音波流量センサ
CN108534834B (zh) * 2018-05-04 2023-09-12 北京城市排水集团有限责任公司 接触式排水管渠水位流速流量在线监测装置及其监测方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002116069A (ja) 2002-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3202992B2 (ja) 自己較正する開水路流量計
AU2002344016B9 (en) Doppler ultrasonic flowmeter
JP4979838B2 (ja) 超音波流量測定ユニットの測定変換器を校正するための方法及び装置
JP2935833B2 (ja) 多回線流量測定装置
US7096135B2 (en) Method and system for calculating the transit time of an ultrasonic pulse
KR101622543B1 (ko) 파이프 두께 자동 측정 기능을 구비하는 외벽 부착식 초음파 유량계
JPWO2005083372A1 (ja) パルスドップラ方式と伝搬時間差方式の両方式対応型超音波流量計、同流量計において測定方式を自動選択する方法およびプログラム、同流量計用の電子装置
RU2580898C1 (ru) Ультразвуковая система измерения потока
KR20170093242A (ko) 측정 방법 및 시스템
JP4535065B2 (ja) ドップラー式超音波流量計
JP3668119B2 (ja) 流量測定装置
US4432243A (en) Flow calculator with velocity curve fitting circuit means
JP2006078362A (ja) 同一軸型ドップラー超音波流速計
KR101440924B1 (ko) 비접액식 유량측정시스템 및 그 제어방법
WO2021111468A1 (en) System and method for measuring various parameters of riverine/ canal water flow
RU2396518C2 (ru) Способ и устройство акустического измерения расхода газа
JP5113343B2 (ja) 超音波流量計
KR101059931B1 (ko) 유량측정방법
Waluś Mathematical modelling of an ultrasonic flowmeter primary device
JP2756647B2 (ja) 大幅水位測定方法及び装置
JP3732570B2 (ja) 超音波流量計
JP3887209B2 (ja) 流入量予測装置
JP2758679B2 (ja) 超音波流量計
CN115792273B (zh) 用于测量流体流速的方法、测流设备和计算机存储介质
RU181215U1 (ru) Электронно-акустическое устройство измерения геометрических параметров открытых волноводов

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041116

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050405

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050407

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080415

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090415

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100415

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100415

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110415

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130415

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees