JP3667922B2 - 燃料電池発電プラント - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気エネルギーと熱エネルギーの両方を取り出す水冷式の燃料電池発電プラントに係り、特に1次冷却水系の冷却水よりも低い温度の水を予熱する熱交換器を備えて、排熱の回収効率を著しく高めるようにした燃料電池発電プラントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、燃料の有しているエネルギーを直接電気エネルギーに変換する装置として、燃料電池が知られている。
この種の燃料電池は、通常、非導電性の多孔質体に電解質を含浸した電解質層(マトリックス層)を挟んで一対の多孔質電極を配置して燃料電池本体を構成し、一方の多孔質電極である燃料極の背面側に、反応ガスである水素等の燃料ガスを供給すると共に、他方の多孔電極である酸化剤極の背面側に、反応ガスである空気等の酸化剤ガスを供給することにより起こる電気化学的反応を利用して発電を行ない、上記一対の電極間から電気エネルギー(直流電力)を取り出すようにしたものである。
【0003】
そして、上記燃料ガスと酸化剤ガスが供給されている限り、高い効率で電気エネルギーを取り出すことができる装置である。
この燃料電池は、比較的小さな規模であっても、発電効率は40〜50%にも達し、新鋭火力発電をはるかにしのぐと期待されている。
【0004】
また、近年大きな社会問題になっている公害要因であるSOx、NOxの排出は極めて少なく、発電プラント内に燃焼サイクルを含まないため、多量の冷却水を必要とせず、振動も小さいことから、騒音・排ガス等の環境問題が少ないという利点がある。
【0005】
さらに、負荷変動に対して応答性が良く、原理的に高い変換効率が期待できると共に、発電と同時に熱も利用するコジェネレーションシステムに向いている等の特徴から、その研究開発に期待と関心が寄せられている。
【0006】
ところで、このような燃料電池は、電気化学的反応による発電に際して、燃料電池本体から熱が発生することから、この熱を燃料電池本体から除去して、燃料電池本体を適切な温度に維持するための手段が必要となる。
【0007】
このため、最近では、燃料電池本体から発生する熱の除去を水冷にて行ない、電気エネルギーと熱エネルギーの両方を取り出す水冷式の燃料電池発電プラントが提案されてきている。
【0008】
図3は、この種の従来の燃料電池発電プラントの全体構成例を示す概要図である。
なお、図3は、水冷式の燃料電池発電プラントの1次冷却水系、およびこれに関連する系統の概要について示している。
【0009】
図3において、電解質層を挟んで対向配置された燃料極および酸化剤極に燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給し、電気化学的反応を利用して発電を行ない、各電極間から直流電力を取り出す水冷式の燃料電池1の燃料電池本体に、1次冷却水系2により冷却水を循環させて、燃料電池本体から発生する熱が吸収されるようになっている。
【0010】
また、1次冷却水系2には、気水分離器3と、ポンプ4が接続されている。ポンプ4は、1次冷却水系2に冷却水を循環させるためのものであり、気水分離器3の液分が供給されるようになっている。
【0011】
さらに、1次冷却水系2には、燃料電池1へ供給する冷却水の温度調節を行なうための熱交換器5および温度調節弁13や給水系統7、分岐ループ8が接続されている。
【0014】
なお、給水系統7や分岐ループ8には、予熱のための熱交換器が設置されておらず、低温の給水がそのまま1次冷却水系2へ供給されている。
しかしながら、上述したような燃料電池発電プラントでは、以下のような問題がある。
【0015】
すなわち、低温の給水や分岐ループ水がl次冷却水系2へ合流することから、1次冷却水系2から回収する排熱量が低減したり、1次冷却水系2の冷却水の温度を必要温度に維持するために、電気ヒーター等の加熱装置を追設する必要がある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来の燃料電池発電プラントにおいては、熱エネルギーの損失が多いために排熱の回収効率が低下したり、また冷却水の温度を必要温度に維持するために加熱装置を追設する必要があるという問題があった。
【0017】
本発明の目的は、設備内の排熱を温度レベルに見合った用途に使用し、熱エネルギーの損失を抑えて排熱の回収効率を著しく高めることが可能な燃料電池発電プラントを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明では、電解質層を挟んで対向配置された燃料極および酸化剤極に燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給し電気化学的反応を利用して発電を行ない各電極間から直流電力を取り出す燃料電池と、前記燃料電池に接続される、気水分離器と、この気水分離器から出た冷却水を循環させるポンプと、高温側流体の入口部を前記ポンプ下流に接続した第1の熱交換器と、この第1の熱交換器の出口部と前記燃料電池との間に接続した温度調節弁と、前記第1の熱交換器の高温側流路をバイパスして前記温度調節弁に接続したバイパス路とを有し、前記燃料電池に冷却水を循環させて前記燃料電池から発生する熱を吸収する1次冷却水系と、給水を前記1次冷却水系に供給する給水系統と、前記第1の熱交換器の出口側から分岐して前記1次冷却水系の冷却水の一部を取込む分岐ループとを備えてなる燃料電池発電プラントにおいて、前記分岐ループに高温側流体の入口および出口部を接続すると共に前記給水系統に低温側流体の入口および出口部を接続し、低温側流体である給水が流れて熱交換を行う第2の熱交換器を設けたことを特徴とする。
【0019】
従って、請求項1の燃料電池発電プラントにおいては、分岐ループに高温側流体の入口および出口部を接続すると共に給水系統に低温側流体の入口および出口部を接続し、低温側流体である給水が流れて熱交換を行う第2の熱交換器を設けたことにより、1次冷却水系の冷却水よりも低温の給水や分岐ループ水を、1次冷却水系へ合流する前に、1次冷却水系の分岐ループといった、1次冷却水系の冷却水よりも温度が低いが給水や分岐ループ水よりは温度の高い水を用いて加熱することが可能となる。
【0020】
これにより、燃料電池発電プラント内の排熱を温度レベルに見合った用途に使用することができ、熱エネルギーの損失を抑えて排熱の回収効率を高めることができる。また、1次冷却水系の冷却水の温度を必要温度に維持するために、前述したように電気ヒータ等の加熱装置を追設する必要がなくなる。
【0021】
さらに、前述した従来のプラントに比べて、熱交換器の小形化を図ることもできる。
一方、請求項2の発明では、電解質層を挟んで対向配置された燃料極および酸化剤極に燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給し電気化学的反応を利用して発電を行ない各電極間から直流電力を取り出す燃料電池と、前記燃料電池に接続される、気水分離器と、この気水分離器から出た冷却水を循環させるポンプと、高温側流体の入口部を前記ポンプ下流に接続した第1の熱交換器と、この第1の熱交換器の出口部と前記燃料電池との間に接続した温度調節弁と、前記第1の熱交換器の高温側流路をバイパスして前記温度調節弁に接続したバイパス路とを有し、前記燃料電池に冷却水を循環させて前記燃料電池から発生する熱を吸収する1次冷却水系と、給水を前記1次冷却水系に供給する給水系統と、前記第1の熱交換器の出口側から分岐して前記1次冷却水系の冷却水の一部を取込む分岐ループとを備えてなる燃料電池発電プラントにおいて、前記1次冷却水系の前記第1の熱交換器の高温側流体の出口流路に高温側を接続し、前記給水系統に低温側流体の入口および出口部を接続して、低温側流体である給水が流れて熱交換を行なう第2の熱交換器を設けたことを特徴とする。
【0022】
従って、請求項2の発明の燃料電池発電プラントにおいては、1次冷却水系の第1の熱交換器の高温側流体の出口流路に高温側を接続し、給水系統に低温側流体の入口および出口部を接続して、低温側流体である給水が流れて熱交換を行なう第2の熱交換器を設けたことにより、1次冷却水系の冷却水よりも低温の給水や分岐ループ水を、1次冷却水系へ合流する前に、1次冷却水系の第1の熱交換器の出口側といった、1次冷却水系の冷却水よりも温度が低いが給水や分岐ループ水よりは温度の高い水を用いて加熱することが可能となる。
【0023】
これにより、燃料電池発電プラント内の排熱を温度レベルに見合った用途に使用することができ、熱エネルギーの損失を抑えて排熱の回収効率を高めることができる。また、前記1次冷却水系の冷却水の温度を必要温度に維持するために、前述したように電気ヒーター等の加熱装置を追設する必要がなくなる。さらに、前述した従来のプラントに比べて、熱交換器の小形化を図ることもできる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態による燃料電池発電プラントの一例を示す構成図であり、図3と同一部分には同一符号を付して示している。
【0025】
図1において、電解質層を挟んで対向配置された燃料極および酸化剤極に燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給し電気化学的反応を利用して発電を行ない各電極間から直流電力を取り出す燃料電池本体に、冷却水を循環させて燃料電池本体から発生する熱を吸収する水冷式の燃料電池1の燃料電池本体には、1次冷却水系2により冷却水を循環させて、燃料電池本体から発生する熱を吸収するようにしている。
【0026】
また、1次冷却水系2には、気水分離器3を設置しており、この気水分離器3には、ポンプ4、および蒸気ライン6をそれぞれ接続している。
ポンプ4は、1次冷却水系2に冷却水を循環させるためのものであり、気水分離器3の液分を供給するようにしている。
【0027】
さらに、1次冷却水系2には、第1の熱交換器5の高温側流体の入口および出口部を接続し、高温側流体である冷却水が流れて熱交換を行なうようにしている。
【0028】
さらにまた、1次冷却水系2には、第1の熱交換器5の高温側流路をバイパスするようにバイパス路を接続している。
一方、第1の熱交換器5の出口側から分岐して、1次冷却水系2の冷却水の一部を系外に導く分岐ループ8を設けている。
【0029】
また、分岐ループ8は、さらに分岐して、上記ブローダウン91を水処理装置92と共に構成している。
さらに、1次冷却水系2へ給水を供給する給水系統7を設けている。
【0030】
すなわち、1次冷却水系2には、燃料電池1へ供給する冷却水の温度調節を行なうための熱交換器5および温度調節弁13や蒸気ライン6から系外へ取り出された蒸気や冷却水の水質向上のためのブローダウン91を補なうための給水系統7や、冷却水の水質向上のための分岐ループ8を接続している。
【0031】
また、分岐ループ8には、イオン交換樹脂10が接続されるため、水温を50℃程度まで下げるための熱交換器11を設置している。
さらに、1次冷却水系2や分岐ループ8の降温のために、2次冷却水系12を設置している。そして、分岐ループ8の降温を、2次冷却水系12により行なうようにしている。
【0032】
一方、給水系統7には、第2の熱交換器14の低温側流体の入口および出口部を接続し、低温側流体である給水が流れて熱交換を行なうようにしている。
さらに、分岐ループ8には、第2の熱交換器14の高温側流体の入口および出口部を接続している。
【0033】
次に、以上のように構成した本実施の形態による燃料電池発電プラントにおいては、給水系統7に低温側流体の入口および出口部が接続されて、低温側流体である給水が流れて熱交換を行なう第2の熱交換器14の高温側流体の入口および出口部を、分岐ループ8に接続していることにより、給水系統7の給水が第2の熱交換器14を用いて加熱昇温される。
【0034】
また、第2の熱交換器14の高温側流体の出口温度がイオン交換樹脂10の使用温度よりも高い場合には、さらに熱交換器11を用いて降温される。
これにより、1次冷却水系2の冷却水よりも低温の給水や分岐ループ水を、1次冷却水系2へ合流する前に、1次冷却水系2の分岐ループ8といった、1次冷却水系2の冷却水よりも温度が低いが給水や分岐ループ水よりは温度の高い水を用いて加熱することが可能となる。
【0035】
このため、設備内の排熱を温度レベルに見合った用途に使用することができ、熱エネルギーの損失を抑えて排熱の回収効率を高めることができる。
また、1次冷却水系2の冷却水の温度を必要温度に維持するために、前述したように電気ヒーター等の加熱装置を追設する必要がなくなる。
【0036】
上述したように、本実施の形態の燃料電池発電プラントでは、給水系統7に低温側流体の入口および出口部が接続されて、低温側流体である給水が流れて熱交換を行なう第2の熱交換器14の高温側流体の入口および出口部を、分岐ループ8に接続して、給水系統7の給水を第2の熱交換器14により加熱昇温するようにしたものである。
【0037】
従って、1次冷却水系2の冷却水よりも低温の給水や分岐ループ水を、1次冷却水系2へ合流する前に、1次冷却水系2の分岐ループ8といった、1次冷却水系2の冷却水よりも温度が低いが給水や分岐ループ水よりは温度の高い水を用いて加熱することができる。
【0038】
これにより、設備内の排熱を温度レベルに見合った用途に使用することができ、熱エネルギーの損失を抑えて排熱の回収効率を高めることが可能となる。
また、1次冷却水系2の冷却水の温度を必要温度に維持するために、前述した従来のように、電気ヒーター等の加熱装置を追設する必要がなくなる。
【0039】
さらに、前述した従来のプラントに比べて、熱交換器11の小形化を図ることも可能となる。
(第2の実施の形態)
図2は、本実施の形態による燃料電池発電プラントの一例を示す構成図であり、図3と同一部分には同一符号を付して示している。
【0040】
図2において、電解質層を挟んで対向配置された燃料極および酸化剤極に燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給し電気化学的反応を利用して発電を行ない各電極間から直流電力を取り出す燃料電池本体に、冷却水を循環させて燃料電池本体から発生する熱を吸収する水冷式の燃料電池1の燃料電池本体には、1次冷却水系2により冷却水を循環させて、燃料電池本体から発生する熱を吸収するようにしている。
【0041】
また、1次冷却水系2には、気水分離器3を設置しており、この気水分離器3には、ポンプ4、および蒸気ライン6をそれぞれ接続している。
ポンプ4は、1次冷却水系2に冷却水を循環させるためのものであり、気水分離器3の液分を供給するようにしている。
【0042】
さらに、1次冷却水系2には、第1の熱交換器5の高温側流体の入口および出口部を接続し、高温側流体である冷却水が流れて熱交換を行なうようにしている。
【0043】
さらにまた、1次冷却水系2には、第1の熱交換器5の高温側流路をバイパスするようにバイパス路を接続している。
一方、第1の熱交換器5の出口側から分岐して、1次冷却水系2の冷却水の一部を系外に導く分岐ループ8を設けている。
【0044】
また、分岐ループ8は、さらに分岐して、上記ブローダウン91を水処理装置92と共に構成している。
さらに、1次冷却水系2へ給水を供給する給水系統7を設けている。
【0045】
すなわち、1次冷却水系2には、燃料電池1へ供給する冷却水の温度調節を行なうための熱交換器5および温度調節弁13や蒸気ライン6から系外へ取り出された蒸気や冷却水の水質向上のためのブローダウン91を補なうための給水系統7や、冷却水の水質向上のための分岐ループ8を接続している。
【0046】
また、分岐ループ8には、イオン交換樹脂10が接続されるため、水温を50℃程度まで下げるための熱交換器11を設置している。
さらに、1次冷却水系2や分岐ループ8の降温のために、2次冷却水系12を設置している。そして、分岐ループ8の降温を、2次冷却水系12により行なうようにしている。
【0047】
一方、給水系統7には、第2の熱交換器15の低温側流体の入口および出口部を接続し、低温側流体である給水が流れて熱交換を行なうようにしている。
さらに、第1の熱交換器5の高温側流体の出口流路には、第2の熱交換器15の高温側を接続している。
【0048】
次に、以上のように構成した本実施の形態による燃料電池発電プラントにおいては、給水系統7に低温側流体の入口および出口部が接続されて、低温側流体である給水が流れて熱交換を行う第2の熱交換器15の高温側を、第1の熱交換器5の高温側流体の出口流路に接続していることにより、給水系統7の給水が第2の熱交換器15を用いて加熱昇温される。
【0049】
また、第2の熱交換器15の高温側流体の出口温度がイオン交換樹脂10の使用温度よりも高い場合には、さらに熱交換器11を用いて降温される。これにより、1次冷却水系2の冷却水よりも低温の給水や分岐ループ水を、1次冷却水系2へ合流する前に、1次冷却水系2の分岐ループ8といった、1次冷却水系2の冷却水よりも温度が低いが給水や分岐ループ水よりは温度の高い水を用いて加熱することが可能となる。
【0050】
このため、設備内の排熱を温度レベルに見合った用途に使用することができ、熱エネルギーの損失を抑えて排熱の回収効率を高めることができる。
また、1次冷却水系2の冷却水の温度を必要温度に維持するために、前述したように電気ヒーター等の加熱装置を追設する必要がなくなる。
【0051】
上述したように、本実施の形態の燃料電池発電プラントでは、給水系統7に低温側流体の入口及び出口部が接続されて、低温側流体である給水が流れて熱交換を行なう第2の熱交換器15の高温側を、第1の熱交換器5の高温側流体の出口経路に接続して、給水系統7の給水を第2の熱交換器15により加熱昇温するようにしたものである。
【0052】
従って、1次冷却水系2の冷却水よりも低温の給水や分岐ループ水を、1次冷却水系2へ合流する前に、1次冷却水系2の第1の熱交換器の出口側といった、1次冷却水系2の冷却水よりも温度が低いが給水や分岐ループ水よりは温度の高い水を用いて加熱することができる。
【0053】
これにより、設備内の排熱を温度レベルに見合った用途に使用することができ、熱エネルギーの損失を抑えて排熱の回収効率を高めることが可能となる。
また、1次冷却水系2の冷却水の温度を必要温度に維持するために、前述した従来のように、電気ヒーター等の加熱装置を追設する必要がなくなる。
さらに、前述した従来のプラントに比べて、第1の熱交換器5の小形化を図ることも可能となる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、給水系統に低温側流体の入口および出口部が接続されて、低温側流体である給水が流れて熱交換を行なう第2の熱交換器の高温側流体の入口および出口部を、分岐系統に接続するか、または上記第2の熱交換器の高温側を、第1の熱交換器の高温側流体の出口流路に接続するようにしたので、1次冷却水系の冷却水よりも低温の給水や分岐系統水を、1次冷却水系へ合流する前に、1次冷却水系の冷却水よりも温度が低いが給水や分岐系統水よりは温度の高い水を用いて加熱することができ、設備内の排熱を温度レベルに見合った用途に使用し、熱エネルギーの損失を抑えて排熱の回収効率を著しく高めることが可能な燃料電池発電プラントが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による燃料電池発電プラントの第1の実施の形態を示す構成図。
【図2】本発明による燃料電池発電プラントの第2の実施の形態を示す構成図。
【図3】従来の燃料電池発電プラントの一例を示す構成図。
【符号の説明】
1…燃料電池、
2…1次冷却水系、
3…気水分離器、
4…ポンプ、
5…第1の熱交換器、
6…蒸気ライン、
7…給水系統、
8…分岐ループ、
91…ブローダウン、
92…水処理装置
10…イオン交換樹脂、
11…熱交換器、
12…2次冷却水系、
13…温度調節弁、
14…第2の熱交換器、
15…第2の熱交換器。
Claims (2)
- 電解質層を挟んで対向配置された燃料極および酸化剤極に燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給し電気化学的反応を利用して発電を行ない各電極間から直流電力を取り出す燃料電池と、
前記燃料電池に接続される、気水分離器と、この気水分離器から出た冷却水を循環させるポンプと、高温側流体の入口部を前記ポンプ下流に接続した第1の熱交換器と、この第1の熱交換器の出口部と前記燃料電池との間に接続した温度調節弁と、前記第1の熱交換器の高温側流路をバイパスして前記温度調節弁に接続したバイパス路とを有し、前記燃料電池に冷却水を循環させて前記燃料電池から発生する熱を吸収する1次冷却水系と、
給水を前記1次冷却水系に供給する給水系統と、
前記第1の熱交換器の出口側から分岐して前記1次冷却水系の冷却水の一部を取込む分岐ループと
を備えてなる燃料電池発電プラントにおいて、
前記分岐ループに高温側流体の入口および出口部を接続すると共に前記給水系統に低温側流体の入口および出口部を接続し、低温側流体である給水が流れて熱交換を行う第2の熱交換器を設けたことを特徴とする燃料電池発電プラント。 - 電解質層を挟んで対向配置された燃料極および酸化剤極に燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給し電気化学的反応を利用して発電を行ない各電極間から直流電力を取り出す燃料電池と、
前記燃料電池に接続される、気水分離器と、この気水分離器から出た冷却水を循環させるポンプと、高温側流体の入口部を前記ポンプ下流に接続した第1の熱交換器と、この第1の熱交換器の出口部と前記燃料電池との間に接続した温度調節弁と、前記第1の熱交換器の高温側流路をバイパスして前記温度調節弁に接続したバイパス路とを有し、前記燃料電池に冷却水を循環させて前記燃料電池から発生する熱を吸収する1次冷却水系と、
給水を前記1次冷却水系に供給する給水系統と、
前記第1の熱交換器の出口側から分岐して前記1次冷却水系の冷却水の一部を取込む分岐ループと
を備えてなる燃料電池発電プラントにおいて、
前記1次冷却水系の前記第1の熱交換器の高温側流体の出口流路に高温側を接続し、前記給水系統に低温側流体の入口および出口部を接続して、低温側流体である給水が流れて熱交換を行なう第2の熱交換器を設けたことを特徴とする燃料電池発電プラント。
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