JP3667761B6 - 燃料油組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、オイル組成物、主には燃料油組成物、より具体的には、低温でのワックス形成に対して受入れ可能な燃料油組成物に関するものである。
石油から誘導した又は植物源から誘導した燃料油は、該燃料の流動性を損なわせるゲル構造が形成されるようなワックスの大型結晶又は球晶として、低温で沈殿する傾向のある成分を含む。燃料油が依然として流動するであろう最も低い温度は、流動点として知られる。
燃料の温度が低下し、流動点に達すると、該燃料のライン及びポンプを介した輸送が困難となる。更に、ワックス結晶は、流動点より高い温度で燃料ライン、スクリーン及びフィルターをふさぐ傾向がある。これらの問題は、当該技術分野では十分認識されており、種々の添加剤(それらの多くは商業的に使用される)が、燃料油の流動点を低下させることが意図されている。同様に、他の添加剤が意図されており、それらは、形成されるワックス結晶のサイズを小さくし、変形させるために商業的に使用される。より小さなサイズの結晶が、フィルターを詰まらせる傾向が低いために望ましい。ディーゼル燃料油からのワックス(アルカンワックスである)は、プレートレット(platelet)として結晶化し;数種の添加剤は、これを防止し、ワックスが針状晶癖(an acicular habit)となる原因となり、得られる針状結晶は、プレートレットよりフィルターを通過しやすいものである。添加剤は、また、燃料の懸濁液中に、形成結晶を保持する作用を有していてもよく、生じる沈殿物の低減により、また、閉鎖の防止が助けられる。
燃料中に形成するのに十分低いワックスの温度での更なる問題は、任意の貯蔵容器の低温領域に対するワックスの沈降である。これには、2つの影響があり;第1は、ワックスの沈降層がより底部エンドの出口をブロックし得る容器自身におけるものであり、第2は燃料のその後の使用におけるものである。燃料のワックス−リッチ部分の組成は、残部のものとは異なり、それが誘導される均質燃料より低温特性が乏しいであろう。
形成されたワックスの性質を変化させる入手可能な種々の添加剤があり、それは、燃料中に懸濁されたままであり、燃料における添加剤の有効性に依存して、より高い又は低い程度の均一性を有する容器中の燃料深さ(depth of the fuel)にわたるワックス材料の分散が達成される。
CFPP降下剤及びワックス沈降防止剤作用の方法は完全には分からないが、それらの有効性が、かなりの程度で、燃料中のアルカンの、添加剤中のアルキル又はアルキレン鎖に対する適合性に依存しているとの証拠があり、アルカンワックス結晶の成長は、例えば、添加剤中の同様の長さのアルキル鎖の共結晶化(co-crystallization)により影響を受ける。
EP-A-493,769は、数種のターポリマーの石油留出物用添加剤としての使用、特には、低温フィルター目詰まり温度(CFPP)試験により測定した中間留出物の流動性を改良するそれらの使用を記載している。ターポリマーは、エチレン、ビニルアセテート、及びビニルネオ−ノナノエート又はデカノエートを重合することにより製造される。
前記ターポリマーを使用する際の問題は、それらのCFPP機能が、それらを用いて流出燃料を処理した直後は満足のいくものであるが、処理燃料のCFPP機能が時間とともに劣化する点である。そのような時間経過劣化(deterioration over time)を、本明細書では、“CFPP退行(CFPP regression)”と呼ぶ。
本発明により、特定の共添加剤(co-additive)の使用による、そのようなターポリマーについてのCFPP退行の問題に対する方法を提供する。そのような共添加剤の使用により、優秀なCFPP機能を達成させる。
従って、本発明の第1の態様は、以下の成分(A)及び(B)を含む油溶性添加剤である:
(A)は、エチレンから誘導したユニットの他に、
Figure 0003667761
(式中、R1及びR2は同一であっても異なっていてもよく、それぞれがH又はメチルを表し;R3は炭素原子数4までのアルキル基を表し;かつR4は炭素原子数8以上の第三アルキル基を表す)
を有するエチレンターポリマーであり;かつ、
(B)が、1,200〜20,000の数平均分子量及び0.3〜17モル%のエステル含量を有する、(A)とは異なるエチレン不飽和エステルコポリマー(但し、該エステル含量は(A)のエステル含量より少なくとも2モル%低い)、又は任意の他の低温流動性核剤(nucleating cold flow additive)である。
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様で記載した添加剤及び燃料油を含む組成物である。
本発明の第3の態様は、本発明の第1の態様で記載した添加剤、及びそれらと混合される液体キャリヤーを含む添加剤濃縮組成物である。
本発明の第4の態様は、オイルの低温特性を改良するための、本発明の第1の態様の添加剤、又は本発明の第3の態様の濃縮組成物の使用である。
本明細書の実施例により、あるターポリマー類の使用により生じるCFPP退行の上記問題を克服するか又は少なくとも低減させる(B)の有効性が証明されるであろう。
本発明の特徴を、以下に更に詳細に記載することにする。
成分(A)
本明細書で使用した“ターポリマー”は、そのポリマーが、少なくとも3種の異なる繰り返しユニットを有すること、即ち、少なくとも3種の異なるモノマーから誘導されることが必要とされており、また、4種以上のモノマーから誘導されたポリマーを含む。例えば、ポリマーは、式I又はIIの2種以上の異なるユニットを含んでいてもよく、及び/又は式
Figure 0003667761
IIIのユニット(式中、R5は、R4で定義したもの以外の、5個以上の炭素原子を有するヒドロカルビル基を表す)を含んでいてもよい。
本明細書で使用した用語“ヒドロカルビル”は、分子の残部に直接結合した炭素原子を有し、かつ炭化水素特性又は主要な炭化水素特性を有する。これらのものとして、脂肪族(例えばアルキル)、脂環式(例えば、シクロアルキル)、芳香族、脂肪族及び脂環式−置換芳香族、並びに芳香族置換脂肪族及び脂環式の基がある。脂肪族基は、有利には、飽和のものである。これらの基は、存在により該基の主要炭化水素特性を変えないのなら、非−炭化水素置換基を含んでいてもよい。例としては、ケト、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、アルコキシ及びアシルがある。ヒドロカルビル基を置換する場合、シングル(モノ)置換が好ましい。置換ヒドロカルビル基の例としては、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、2−ケトプロピル、エトキシエチル、及びプロポキシプロピルがある。基は、また他の方法で炭素原子からなる鎖又は環中に炭素以外の原子を含んでいてもよい。適切なヘテロ原子は、例えば窒素、硫黄、及び好ましくは酸素を含む。有利には、ヒドロカルビル基は、炭素原子を、最大で30個、好ましくは最大で15個、より好ましくは最大で10個、かつ最も好ましくは最大で8個含む。
ターポリマーは、上記以外の式のユニットを含んでいてもよく、例えば、
式 -CH2-CHR6- IV(式中、R6は−OHを表す)のユニット、又は
式 -CCH3(CH2R7)-CHR8- V(式中、R7及びR8はそれぞれ独立して、水素又は炭素原子数4までのアルキル基を表す)のユニット
を含み、ユニットVは、有利にはイソブチレン、2−メチルブタン−2−エン、2−メチルペンタン−2−エン又はジ−イソブチレンから誘導される。
好ましくは-CH2-CR1-OOCR3である式Iのユニットにおいて、R1は、有利には水素を表し、かつ、R3は、有利には、エチル又は特にメチルを表す。有利には、R3は、ブチルでなく、直鎖又は分枝のものであってもよい。好ましくは、-CH2-CR2OOCR4である式IIのユニットにおいて、R2は、有利には水素を表す。R4は、8〜15個の炭素原子を有する第三アルキル基を表し;好ましくはOOCR4は、ネオノナノエート又はネオデカノエートを表す。
上述のように、異なる種のR3及び/又はR4の混合物を含むターポリマー提供することは、本発明の範囲内にある。また、本発明の第1の態様の2種以上のターポリマーの混合物を含む組成物を提供するのも本発明の範囲内にある。
ターポリマーのエステル含有ユニット、より具体的には、式I及びIIのユニットは、有利には、ポリマーの2.3〜35モル%を表す。ターポリマーは、好ましくは、US-A-3,961,916に記載のような阻止剤(arrestor)として知られるタイプのものであり、その中において、エステル基は、有利には、7.5〜35モル%、好ましくは、10〜25モル%、及びより好ましくは10〜20モル%、最も好ましくは10〜17モル%を構成する。15モル%以上であるのが好ましい。
ターポリマーの式Iのユニットのモル比は、好ましくは、1〜9%の範囲内にあり、ターポリマーの式IIのユニットのモル比は、好ましくは、4〜13%の範囲内にある。
ターポリマーは、有利には、ゲル透過クロマトグラフィーにより測定した、最大で20,000の数平均分子量Mnを有する。その分子量は、一般に最大で14,000、有利には、最大で10,000、より都合良くは1,400〜7,000、好ましくは3,000〜6,000、最も好ましくは3,500〜5,500の範囲内にある。
このましくは、プロトンNMR分光分析法により測定したターポリマーの分枝(又は直線性)の程度は、100個のCH2ユニットあたり、15未満、より好ましくは10未満、最も好ましくは6未満のCH3のものである。直線性は、末端メチル基の数について、数平均分子量をベースとして修正し(比較的小さな修正)、かつ、更には、カルボキシレート側鎖のアルキル基のメチル及びメチレン基の数について修正する。
成分(B)
いかなる理論に拘束されることなく、成分(B)は、US-A-3,961,916に記載されたような核剤として作用し得ると考えられる。好ましくは、それは、エチレン−不飽和エステルコポリマー(例えば不飽和エステルが、C2〜C10の脂肪族モノカルボン酸のビニルエステル(ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルn−ブチレート、ビニルn−ヘキサノエート、ビニルn−オクタノエート、ビニル2−エチルヘキサノエート、ビニルC9またはC10ネオアシッドエステル(neo acid ester)であるもの)である。
このましくは、成分(B)の数平均分子量は、15,000まで、よりこのましくは1,200〜10,000、及び最も好ましくは3,000〜10,000である。
成分(B)のエステル基は、有利には、それらの10モル%、より有利には0.3〜7.5モル%、及び好ましくは3.5〜7.0モル%を示す。
このましくは、成分(B)のエステル含量は、成分(A)のエステル含量より少なくとも3モル%低い。
(B)は、三量体又はそれ以上の多量体ポリマーとなるための他のモノマーユニットを含んでいてもよい。そのような他のユニットの例としては、イソブチレン及びジ−イソブチレンがある。
有利には、(A)及び(B)を組み合わせた重量をベースとして、成分(B)の重量比は、10%以下、好ましくは5〜2%の範囲にある。
他の核剤の例としては、当該技術分野において公知のものがあり、たとえば、EP-A-61,895;JP-2-51477及び3-34790;EP-A-117,108;EP-A-326,356;EP-A-356,256に記載されたようなポリオキシアルキレン鎖を有するもの等である。
ポリオキシアルキレン化合物の例としては、ポリオキシアルキレンエステル、エーテル、エステル/エーテル及びそれらの混合物、とくには、EP-A-61895及びUSP-4,491,455に記載されたような、5,000まで、好ましくは200〜5,000の分子量のポリオキシアルキレングリコール基(該ポリオキシアルキレングリコールのアルキレン基は、1〜4個の炭素原子を含む)、及びC10〜C30の線状アルキル基を少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つ含むものがある。
使用可能な好ましいエステル、エーテル又はエステル/エーテルは、1以上の式−OR25の基(例えば、2、3又は4個の基)が残部Eに結合している化合物を含み、Eは、例えば、A(アルキレン)1を表し、Aは、C又はNを表すか欠如しており、qは、1〜4の整数を表し、アルキレン基は、1〜4個の炭素原子を有し、A(アルキレン)qは、例えば、N(CH2CH2)3;C(CH2)4;又は(CH2)2であり、R25は、独立して、
(a) n−アルキル−
(b) n−アルキル−CO−
(c) n−アルキル−OCO−(CH2n
(d) n−アルキル−OCO−(CH2nCO−
であり、nは、例えば、1〜34であり、アルキル基は、線状であり、かつ10〜30個の炭素原子を含む。例えば、それらは、式R23OBOR24で表すことができ、R23及びR24は、それぞれ、R25について定義したものであり、Bは、グリコールのポリアルキレンセグメントを表し、その中において、アルキレン基は、1〜4個の炭素原子を有し、例えば、ポリオキシメチレン、ポリオキシエチレン又はポリオキシトリメチレン成分(実質的に線状である)であり、低級アルキル側鎖(ポリオキシプロピレングリコールにおけるもの等)についてのある程度の分枝は許容されるが、グリコールが実質的に線状であることが好ましい。
適切なグリコールは、一般には、約100〜5,000、好ましくは約200〜2,000の分子量を有する、実質的に線状のポリエチレングリコール(PEG)及びポリプロピレングリコール(PPG)ある。エステルが好ましく、10〜30個の炭素原子を含む脂肪酸が、グリコールと反応させて、エステル添加剤を形成させるのに有用であり、C18〜C24の脂肪酸、特にベヘン酸を使用するのが好ましい。エステルは、また、ポリエトキシ化された脂肪酸又はポリエトキシ化されたアルコール類をエステル化することにより製造することができる。
ポリオキシアルキレンジエステル、ジエーテル、エステル/エーテル、及びそれらの混合物が、添加剤として適切なものであり、石油ベースの成分が狭沸騰留出物(narrow boiling distillate)である場合、少量のモノエーテル及びモノエステル(製造工程において形成されることが多い)が存在し得る場合には、ジエステルが好ましい。活性化機能については、主要量のジアルキル化合物が存在することが重要である。特に、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリエチレン/ポリプロピレングリコール混合物のステアリン酸又はベヘン酸のジエステル類が好ましい。
燃料油
オイルは、石油ベースの燃料油等の燃料油、適切には、中間留出燃料油、すなわち、軽燃料油(ケロシン又はジェット燃料)フラクションから重燃料油フラクションまでのフラクションとして原油の精製中に得られる燃料油であってよい。そのような留出燃料油は、一般に、約100℃〜約500℃、例えば150℃〜約400℃の範囲内で沸騰する。燃料油は、常圧又は減圧留出物、又は分解ガスオイル又は任意の割合でのストレートランと熱的及び/又は触媒的に分解された留出物のブレンドを含んでいてもよい。最も共通の石油留出燃料は、ケロシン、ジェット燃料、ディーゼル燃料、加熱油及び重燃料油である。加熱油は、ストレート常圧留出物であってもよく、それは、少量、例えば35重量%までの減圧ガスオイル又は分解ガスオイル又はそれらの両方を含んでいてもよい。
加熱油は、未使用留出物、例えば、ガスオイル、ナフサ等、及び分解留出物、例えば、触媒サイクルショック(catalytic cycle shock)から製造することができる。ディーゼル燃料についての代表的規格には、38℃の最低引火点及び282〜380℃の90%留出点(distillation point)(ASTM指定D-396及びD-975参照)が含まれる。
燃料油は、動物油、植物油又は鉱油であってもよい。燃料油は、また、安定化剤、分散剤、酸化防止剤、腐食抑制剤及び/又は解乳化剤を含んでいてもよい。
オイル中の添加剤の濃度は、例えば、燃料の重量あたりの重量での添加剤(活性成分)1〜5,000ppm、例えば、10〜5,000ppm(燃料の重量あたりの重量で10〜2000ppm(活性成分)、好ましくは25〜500ppm、より好ましくは100〜200ppm)の範囲内であり得る。
添加剤類は、周囲温度でオイルの重量あたりの重量で少なくとも1000ppm程度オイルに溶解性であるべきである。しかしながら、少なくとも数種の添加剤は、形成されるワックス結晶が改質されるように、オイルの曇り点付近で、溶液から生じ得る。
濃縮物
本発明の濃縮物は、添加剤を留出燃料等のバルクオイルに導入するための手段として都合のよいものであり、その導入は、当該技術分野において公知の方法で行われる。濃縮物は、また、必要とされる他の添加剤を含んでいてもよく、好ましくは、3〜75重量%、より好ましくは3〜60重量%、最も好ましくは10〜50重量%の添加剤を、好ましくはオイル溶液中に含む。キャリヤー液体の例は、炭化水素溶剤を含む有機溶剤、例えば、ナフサ、ケロシン、ディーゼル燃料及び加熱油等の石油フラクション;芳香族フラクション等の芳香族炭化水素(例えば商品名‘SOLVESSO'の下に販売されているもの);ヘキサン及びペンタン等のパラフィン系炭化水素及びイソパラフィン類;及び生物学的に誘導されたキャリヤー液体である。キャリヤー液体は、当然に、添加剤に対して及び燃料に対しての適合性に関連して選択しなければならない。
本発明の添加剤は、バルクオイルに、当該技術分野において公知の他の方法で導入することができる。共添加剤が必要な場合、それらは、本発明の添加剤と同時に又は異なった時間にバルクに導入することができる。
共添加剤
本発明の添加剤は、くし型ポリマー、極性窒素化合物、炭化水素ポリマー及びポリオキシアルキレン化合物を含む、当該技術分野において公知の付加的な低温流動性改良添加剤1種以上と組み合わせて使用することができる。
本発明の添加剤は、単独で又は混合物として使用してもよい。それらは、また当該技術分野において公知の共添加剤1種以上と組み合わせて使用することができ、それらは、たとえば、洗剤、酸化防止剤、腐食抑制剤、曇り防止剤、解乳化剤、金属不活性化剤、消泡剤、セタン価向上剤、補助溶剤、包装適合剤及び帯電防止剤である。
実施例
以下の実施例により本発明を説明するが、その中では、数平均分子量(Mn)は、ポリスチレン標準でのゲル透過クロマトグラフィーにより測定した。
使用した材料
添加剤成分
A: 活性成分の重量で50%濃縮物の形態の、商品名“Dodiflow-v-4159"の下にHoechstにより市販されているエチレン−ビニルアセテート−versaticビニルエステルターポリマー。NMRにより測定した全ビニルエステル含量は、37.9重量%であり;GPCによるMnは3,600であり;かつ100個のCH2基あたりのメチル基の数は4.2であった。
“Versatic"は、酸触媒での製油所オレフィン類(refinery olefin)における一酸化炭素と水の作用により製造される9〜11個の炭素原子を含む環状、及び(大部分の)第三酸(tertially acid)の混合物についての商標である。
B:GPC(ゲル透過クロマトグラフィー)により測定した数平均分子量が5000の、活性成分の重量で45%の濃縮物の形態のビニルアセテート13.5重量%を含むエチレン−ビニルアセテートコポリマー。
配合物
以下のA及びBの配合物を製造した。
Figure 0003667761
燃料油
以下の特性を有する中間留出石油燃料油:
密度 0.8812
曇り点 −5℃
CFPP −6℃
Figure 0003667761
試験方法(CFPP)
“Journal of the Institute of Petroleum”の第52巻、No.510(1996年6月)第173〜285頁に詳細に記載された手順により行われるCFPP試験が、自動車のディーゼルにおける中間留出物の低温流動性と関連させるために意図される。
簡潔には、試験するオイルサンプル(40ml)を、約−34℃に維持した浴中で冷却して、約1℃/分での非直線冷却(non-linear cooling)を提供する。周期的に(曇り点より上から開始する各1℃で)、冷却オイルを、試験するオイルの表面より低く位置する逆漏斗(inverted funnel)に底部末端が結合しているピペットである試験デバイスを用いて、規定時間、微細スクリーンに対する流動性について試験した。伸長交差(stretched across)される漏斗のマウスは、12ミリメートル直径の領域を有する350メッシュのスクリーンである。周期的試験は、それぞれ、ピペットの上部(upper end)に減圧をほどこすことにより開始され、それにより、オイルがスクリーンを介してピペット中に、オイル20mlを示すマーク部分まで吸い込まれる。それぞれの連続通過の後、オイルを、直ちにCFPPチューブに戻す。試験は、オイルが、60秒以内にピペットに満たされなくなるまで、各1℃低下について繰り返し、それが起こる温度をCFPP温度とする。
試験手順
上記配合物(1〜4)を、それぞれ、燃料油の重量あたりの添加剤の重量で、全濃度200ppmで、燃料油サンプル中に溶解した。それぞれの処理燃料油サンプルのCFPPを、処理後即座に、及び、その後、最初の処理から4週目までの連続的な週間隔で測定した。
結果
Figure 0003667761
結果から、添加剤A(配合物1)を単独で使用した場合には、CFPP機能についての時間経過の劣化(退行)が示されるが、添加剤Bの包含(配合物2〜4)は、非常に低減された退行を示す。配合物2〜4は、また、配合物1と比べて、試験期間中の同様の時間に、優秀なCFPP機能を示す。

Claims (10)

  1. 成分(A)及び(B)を含む油溶性添加剤であって、
    (A)が、エチレンから誘導されたユニットの他に、
    式:
    Figure 0003667761
    Iのユニット、及び
    式:
    Figure 0003667761
    IIのユニット
    (式中、R1及びR2は同一であっても異なっていてもよく、それぞれがH又はメチルを表し;R3は炭素原子数4までのアルキル基を表し;かつR4は炭素原子数8以上の第三アルキル基を表す)
    を有するエチレンターポリマーであり;かつ、
    (B)が、1,200〜20,000の数平均分子量(Mn)及び0.3〜17モル%のエステル含量を有し、(A)とは異なり、かつ該エステル含量が(A)のエステル含量より少なくとも2モル%低いエチレン不飽和エステルコポリマー、又は任意の他の低温流動性核剤であることを特徴とする該油溶性添加剤。
  2. 1が水素を表し、R3がメチルを表す請求項1に記載の添加剤。
  3. 式(II)のユニットが、
    Figure 0003667761
    (式中、OOCR4はネオナノエート又はネオデカノエートを表す)である請求項1又は2に記載の添加剤。
  4. (A)の式I及びIIのユニットの全モル割合が、2.3〜35モル%の範囲内にある請求項1〜3のいずれか1項に記載の添加剤。
  5. (A)の数平均分子量(Mn)が、3,000〜6,000の範囲内にある請求項1〜4のいずれか1項に記載の添加剤。
  6. エチレン不飽和エステルコポリマー(B)を形成する不飽和エステルがビニルエステルである請求項1〜5のいずれか1項に記載の添加剤。
  7. (A)及び(B)を組み合せた重量をベースとして、(B)の重量割合が、10%以下である請求項1〜6のいずれか1項に記載の添加剤。
  8. 燃料油及び請求項1〜7のいずれか1項に記載の添加剤を含む組成物。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の添加剤及びそれらと混合された液体キャリヤーを含む添加剤濃縮組成物。
  10. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の添加剤又は請求項9に記載の組成物を含む、燃料油の低温特性改良剤
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