JP3666822B2 - Mg合金中へZrを添加するための母合金 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はMg合金中へZrを添加するための母合金に関し、特にMg合金中へのZrの添加を容易にし且つMg合金鋳物の品質を向上させることのできるZn−Zr母合金に関する。
【0002】
【従来の技術】
Mg合金中にZrを添加する目的はMg合金の組織を微細化させ、機械的特性を向上させることにある。このようなZr含有Mg合金の実用例としてはWE合金(Mg−Y−Nd−Zr)、EK合金(Mg−RE−Zr)、ZK合金(Mg−Zn−Zr)、QE合金(Mg−Ag−RE−Zr)などが挙げられる。
【0003】
Mg合金中にZrを添加する場合、Zrを単独でMg合金溶湯中へ添加してもMg合金溶湯中でのZrの溶解、拡散が困難であるため、従来は、「四塩化ジルコニウム(ZrCl4 )とマグネシウムとを溶解し、置換反応によりMg−Zr母合金を作製し、この母合金をMg合金中へ添加することによってZrをMg合金中に添加する」方法が最も一般的であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記添加方法では、母合金を製造する際にフラックスを使用しているためMg−Zr母合金中に混入したフラックスによりMg合金溶湯が汚染され、損失が生じる。さらには、鋳造品にもフラックスが混入するため鋳造品の品質の悪化、強度の低下といった問題が生じる。従って、Mg合金中へZrを添加するための添加剤としてフラックスを含まない添加剤を用いる必要がある。
本発明の目的は、Mg合金中へZrを添加するための、フラックスを含まないZr含有母合金を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、Mg合金の成分元素であるZnに着目し、状態図よりZnはMgよりもZrとの合金化が比較的容易に行なえるのではという判断に基づき、鋭意検討した結果、Zn−Zr母合金を添加剤とすることで上記の目的が達成され且つMg合金中へのZrの添加が容易に行えることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
即ち、本発明の、Mg合金中へZrを添加するための母合金は、15重量%以下のZrを含有するZn−Zr合金からなることを特徴とする。
本発明の母合金のZr含有量については、母合金中におけるZrの固溶性、微細析出状態等を考慮すると、Zn−Zr母合金の場合にはZrの含有量を15重量%以下にすることが必須である。またRE−Zr母合金の場合にはZrの含有量を20重量%以下にすることが好ましい。
【0007】
RE−Zr母合金において、REとしてはMg合金に使用されるものであれば如何なる元素でもよいが、Zrとの二元状態図から判断してGd、Nd、Dy等が好ましい。
本発明の母合金は、ZnとZrとを比較的低い溶湯温度(600〜700℃)で溶融混合して合金化することによって得られる。本発明の母合金は、例えば、非晶質金属作製装置などを用いる急冷品作製方法によって製造して、母合金中のZrを微細化させることにより一層有効な母合金とすることができる。
【0008】
【実施例】
以下に参考例、実施例、比較例によって本発明を更に説明する。
参考例1
非晶質金属作製装置を用いて、Gd−15重量%Zrを目標組成にしたリボン状のGd−Zr母合金の急冷品を製造した。得られたGd−Zr母合金の分析値を表1に示す。表中の数値は重量%であり、以下同様である。
【0009】
上記の母合金とMg、Gd及びNdの各原料を用いて、以下の手順によりMg−10重量%Gd−2重量%Nd−0.6重量%Zrを目標組成とした合金を1kg製造した。まず、Mgのみを黒鉛坩堝中で溶解温度700℃で溶解させ、溶解後その溶湯中にGd及びNdを添加し、約10分程700℃に保持した。次に溶湯温度を650℃とした後、その溶湯中に上記のGd−Zr母合金を添加し、約15分程650℃に保持した後鋳型に鋳造した。その鋳造品の分析値を表2に示す。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】
実施例−1
通常の大気溶解によってZn−10重量%Zrを目標組成にした母合金を製造した。得られたZn−Zr母合金の分析値を表3に示す。この母合金とMg及びZnの各原料を用いて実施例1と同様の手順によりZK61(Mg−6重量%Zn−0.6重量%Zr)合金を鋳造した。その鋳造品の分析値を表4に示す。
【0013】
【表3】
【0014】
【表4】
【0015】
比較例1
Mg−10重量%Gd−2重量%Nd−0.6重量%Zrを目標組成にした合金を通常の製造方法で製造した。即ち、Zr以外の各原料を所定量溶解し、その溶湯に溶湯温度約800℃で金属Zrを単独添加し、しばらく攪拌した後、その溶湯を約1時間約800℃に保持した。保持後鋳型に鋳造した。その鋳造品の分析値を表5に示す。
【0016】
【表5】
比較例2
ZK61(Mg−6重量%Zn−0.6重量%Zr)を目標組成にした合金を比較例1と同様の手順により製造し、鋳型に鋳造した。その鋳造品の分析値を表6に示す。
【0017】
【表6】
【0018】
上記の実施例、比較例のデータから明らかなように、本発明の母合金を用いることによりほぼ目標通りの組成を有する合金を得ることが可能であり、さらに比較的低い溶湯温度での添加が可能であることからコストや安全性の点でも有効である。
【0019】
【発明の効果】
本発明のZn−Zr母合金を用いることにより溶湯の汚染、損失を最小限に抑えることができ、さらには比較的低い溶湯温度(600〜700℃)での合金化が可能である。また、本発明の母合金はフラックスを使用することなしで製造されるので、フラックスの混入による鋳造品の内部欠陥の発生や強度の低下といった従来技術での問題を阻止できる。
【産業上の利用分野】
本発明はMg合金中へZrを添加するための母合金に関し、特にMg合金中へのZrの添加を容易にし且つMg合金鋳物の品質を向上させることのできるZn−Zr母合金に関する。
【0002】
【従来の技術】
Mg合金中にZrを添加する目的はMg合金の組織を微細化させ、機械的特性を向上させることにある。このようなZr含有Mg合金の実用例としてはWE合金(Mg−Y−Nd−Zr)、EK合金(Mg−RE−Zr)、ZK合金(Mg−Zn−Zr)、QE合金(Mg−Ag−RE−Zr)などが挙げられる。
【0003】
Mg合金中にZrを添加する場合、Zrを単独でMg合金溶湯中へ添加してもMg合金溶湯中でのZrの溶解、拡散が困難であるため、従来は、「四塩化ジルコニウム(ZrCl4 )とマグネシウムとを溶解し、置換反応によりMg−Zr母合金を作製し、この母合金をMg合金中へ添加することによってZrをMg合金中に添加する」方法が最も一般的であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記添加方法では、母合金を製造する際にフラックスを使用しているためMg−Zr母合金中に混入したフラックスによりMg合金溶湯が汚染され、損失が生じる。さらには、鋳造品にもフラックスが混入するため鋳造品の品質の悪化、強度の低下といった問題が生じる。従って、Mg合金中へZrを添加するための添加剤としてフラックスを含まない添加剤を用いる必要がある。
本発明の目的は、Mg合金中へZrを添加するための、フラックスを含まないZr含有母合金を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、Mg合金の成分元素であるZnに着目し、状態図よりZnはMgよりもZrとの合金化が比較的容易に行なえるのではという判断に基づき、鋭意検討した結果、Zn−Zr母合金を添加剤とすることで上記の目的が達成され且つMg合金中へのZrの添加が容易に行えることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
即ち、本発明の、Mg合金中へZrを添加するための母合金は、15重量%以下のZrを含有するZn−Zr合金からなることを特徴とする。
本発明の母合金のZr含有量については、母合金中におけるZrの固溶性、微細析出状態等を考慮すると、Zn−Zr母合金の場合にはZrの含有量を15重量%以下にすることが必須である。またRE−Zr母合金の場合にはZrの含有量を20重量%以下にすることが好ましい。
【0007】
RE−Zr母合金において、REとしてはMg合金に使用されるものであれば如何なる元素でもよいが、Zrとの二元状態図から判断してGd、Nd、Dy等が好ましい。
本発明の母合金は、ZnとZrとを比較的低い溶湯温度(600〜700℃)で溶融混合して合金化することによって得られる。本発明の母合金は、例えば、非晶質金属作製装置などを用いる急冷品作製方法によって製造して、母合金中のZrを微細化させることにより一層有効な母合金とすることができる。
【0008】
【実施例】
以下に参考例、実施例、比較例によって本発明を更に説明する。
参考例1
非晶質金属作製装置を用いて、Gd−15重量%Zrを目標組成にしたリボン状のGd−Zr母合金の急冷品を製造した。得られたGd−Zr母合金の分析値を表1に示す。表中の数値は重量%であり、以下同様である。
【0009】
上記の母合金とMg、Gd及びNdの各原料を用いて、以下の手順によりMg−10重量%Gd−2重量%Nd−0.6重量%Zrを目標組成とした合金を1kg製造した。まず、Mgのみを黒鉛坩堝中で溶解温度700℃で溶解させ、溶解後その溶湯中にGd及びNdを添加し、約10分程700℃に保持した。次に溶湯温度を650℃とした後、その溶湯中に上記のGd−Zr母合金を添加し、約15分程650℃に保持した後鋳型に鋳造した。その鋳造品の分析値を表2に示す。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】
実施例−1
通常の大気溶解によってZn−10重量%Zrを目標組成にした母合金を製造した。得られたZn−Zr母合金の分析値を表3に示す。この母合金とMg及びZnの各原料を用いて実施例1と同様の手順によりZK61(Mg−6重量%Zn−0.6重量%Zr)合金を鋳造した。その鋳造品の分析値を表4に示す。
【0013】
【表3】
【0014】
【表4】
【0015】
比較例1
Mg−10重量%Gd−2重量%Nd−0.6重量%Zrを目標組成にした合金を通常の製造方法で製造した。即ち、Zr以外の各原料を所定量溶解し、その溶湯に溶湯温度約800℃で金属Zrを単独添加し、しばらく攪拌した後、その溶湯を約1時間約800℃に保持した。保持後鋳型に鋳造した。その鋳造品の分析値を表5に示す。
【0016】
【表5】
比較例2
ZK61(Mg−6重量%Zn−0.6重量%Zr)を目標組成にした合金を比較例1と同様の手順により製造し、鋳型に鋳造した。その鋳造品の分析値を表6に示す。
【0017】
【表6】
【0018】
上記の実施例、比較例のデータから明らかなように、本発明の母合金を用いることによりほぼ目標通りの組成を有する合金を得ることが可能であり、さらに比較的低い溶湯温度での添加が可能であることからコストや安全性の点でも有効である。
【0019】
【発明の効果】
本発明のZn−Zr母合金を用いることにより溶湯の汚染、損失を最小限に抑えることができ、さらには比較的低い溶湯温度(600〜700℃)での合金化が可能である。また、本発明の母合金はフラックスを使用することなしで製造されるので、フラックスの混入による鋳造品の内部欠陥の発生や強度の低下といった従来技術での問題を阻止できる。
Claims (1)
- Mg合金中へZrを添加するための母合金であって、該母合金はZr含有量が15重量%以下のZn−Zr合金であることを特徴とするMg合金中へZrを添加するための母合金。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00994195A JP3666822B2 (ja) | 1995-01-25 | 1995-01-25 | Mg合金中へZrを添加するための母合金 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00994195A JP3666822B2 (ja) | 1995-01-25 | 1995-01-25 | Mg合金中へZrを添加するための母合金 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08199268A JPH08199268A (ja) | 1996-08-06 |
| JP3666822B2 true JP3666822B2 (ja) | 2005-06-29 |
Family
ID=11734043
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP00994195A Expired - Fee Related JP3666822B2 (ja) | 1995-01-25 | 1995-01-25 | Mg合金中へZrを添加するための母合金 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3666822B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102703741B (zh) * | 2012-06-25 | 2014-05-28 | 济南大学 | Zn-Zr中间合金在细化亚共晶锌-铝合金中的应用 |
| CN110846687A (zh) * | 2019-11-22 | 2020-02-28 | 龙南龙钇重稀土科技股份有限公司 | 一种Mg-Zn-Zr中间合金及其制备方法 |
| CN115948669B (zh) * | 2023-01-19 | 2025-02-21 | 包头稀土研究院 | 含有锆和镁的中间合金及其生产方法和用途 |
-
1995
- 1995-01-25 JP JP00994195A patent/JP3666822B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|
| JPH08199268A (ja) | 1996-08-06 |
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