JP3663860B2 - エンジンの排気浄化装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、排気ガスを再燃焼させ、排気ガス中のHCやCO等の有害成分を低減するエンジンの排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のエンジンの排気浄化装置は、従来から様々な構成のものが提案され、実用化が図られている。図6は、この種のエンジンの排気浄化装置30の一例を示すものである。この図6において、濃混合気用気筒と希薄混合気用気筒を備える多気筒エンジン31には、それら両気筒からの排気ガスを混合して再燃焼させる再燃焼装置32が取り付けられている。又、上記濃混合気用気筒には、補助燃料を供給する補助燃料供給装置33が取り付けられており、この補助燃料供給装置33の作動を制御する燃料コントロール装置34が補助燃料供給装置33に接続されている。
【0003】
ここで、吸気マニホールド35,36の負圧Vが大であり、再燃焼装置32の内部温度Tが低い場合、燃料コントロール装置34は、再燃焼装置32の反応性が低いと判断し、補助燃料供給装置33を作動させ、濃混合気に更に燃料を供給して空燃比をよりリッチにするようになっている。そして、よりリッチな濃混合気が供給される濃混合気用気筒においては、燃焼によって生じる未燃成分HC,CO等が増大することになるが、これら未燃成分は、再燃焼装置32で燃焼し、再燃焼装置32の内部温度を上昇させることになる。その結果、再燃焼装置32の反応性が向上し、再燃焼装置32に導かれる排気ガス中に含まれる未燃成分の再燃焼が促進されるのである(特開昭52−47133号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のエンジンの排気浄化装置30は、再燃焼装置32で燃焼が起こらない場合や燃焼割合が非常に低いといった燃焼不良を検知することは可能であるが、時々燃焼がとぎれる(火が消える)といった燃焼不安定状態の場合、再燃焼装置32の内部温度が正常燃焼時と変わらないため、その燃焼不安定状態を検知することができない。
【0005】
又、正常燃焼している場合でも、比較的燃焼しにくい場合は、燃焼に時間を要するため、再燃焼装置32内部の上流側の温度は低く、下流側の温度が高くなる。そのため、このような燃焼状態は、一点の温度の絶対値で燃焼状態を判断するような従来のエンジンの排気浄化装置30によっては正確に判断できない場合がある。
【0006】
更に、従来のエンジンの排気浄化装置30は、再燃焼装置32の下流側に触媒を設置し、その触媒を急速に暖める場合、正常燃焼と判定しても、触媒近傍の温度が高くなり過ぎ、触媒の熱劣化が早まるという不具合を生じる虞がある。
【0007】
そこで、本発明は、このような不具合の発生を効果的に防止でき、より一層良好な排気浄化を行うことができるエンジンの排気浄化装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、エンジンの排気系に配置されて排気を再燃焼させる再燃焼手段と、この再燃焼手段の温度を検出する温度検出手段と、この温度検出手段の検出結果から再燃焼手段の作動状態の正常・異常を判断すると共に、この判断結果及び上記運転状態検出手段の検出結果に基づいて上記再燃焼手段の作動を制御する制御手段を備えたエンジンの排気浄化装置である。そして、上記制御手段は、上記温度検出手段によって検出された温度の変動幅が所定値よりも大きい場合に、上記再燃焼手段の作動異常と判断し、上記再燃焼手段の作動を停止させることを特徴としている。
【0009】
更に請求項1の発明は、上記制御手段が、上記所定値を上記再燃焼手段の温度に応じて変更することを特徴としている。
【0010】
請求項2の発明は、エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、
エンジンの排気系に配置される触媒と、この触媒よりも上流側に配置されて排気を再燃焼させる再燃焼手段と、上記再燃焼手段の温度を検出する温度検出手段と、上記温度検出手段の検出結果から再燃焼手段の作動状態の正常・異常を判断すると共に、この判断結果及び上記運転状態検出手段の検出結果に基づいて上記再燃焼手段の作動を制御する制御手段と、を備えたエンジンの排気浄化装置である。そして、上記温度検出手段が、上記再燃焼手段の上流側に配置される第1の温度検出手段と、上記再燃焼手段の下流側に配置されるとともに上記触媒よりも上流側に配置される第2の温度検出手段と、を有し、上記制御手段は、上記第1の温度検出手段により検出される第1の温度と、上記第2の温度検出手段により検出される第2の温度と、に基づいて、上記再燃焼手段の作動状態の正常・異常を判断することを特徴としている。
【0011】
請求項4の発明は、請求項2又は3の発明において、上記再燃焼手段の下流側に触媒を取り付け、この触媒の近傍に配置された上記温度検出手段が所定上限値以上の温度を検知した場合、上記制御手段は、上記再燃焼手段が異常であると判断し、上記再燃焼手段の作動を停止させることを特徴としている。
【0012】
請求項5の発明は、上記制御手段は、上記再燃焼手段が正常であると判断した場合、上記空燃比調整手段を作動させて、上記再燃焼手段に導入される混合気の目標空燃比を理論空燃比よりもリッチにすることを特徴としている。
【0013】
請求項6の発明は、上記請求項1〜5のいずれかの発明において、上記制御手段は、上記再燃焼手段が作動してから所定時間経過した後に上記再燃焼手段の正常・異常の判断を行うことを特徴としている。
【0014】
請求項7の発明は、エンジンの排気系に配置されて排気を再燃焼させる再燃焼手段と、この再燃焼手段の温度を検出する温度検出手段と、を備え、上記温度検出手段によって検出された温度の変動幅が所定値よりも大きい場合に、上記再燃焼手段の作動異常と判断することを特徴としている。
【0015】
さらに請求項8の発明は、エンジンの排気系に配置された触媒と、この触媒よりも上流側に配置されて排気を再燃焼させる再燃焼手段と、この再燃焼手段の上流側に配置される第1の温度検出手段と、上記再燃焼手段の下流側に配置されるとともに上記触媒よりも上流側に配置される第2の温度検出手段と、を有し、上記第1の温度検出手段により検出される第1の温度と、上記第2の温度検出手段により検出される第2の温度と、に基づいて、上記再燃焼手段の作動状態の正常・異常を判断することを特徴としている。
【0016】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、温度検出手段によって検出された温度の変動幅が所定値よりも大きい場合に、制御手段が再燃焼手段の作動異常と判断するようになっており、再燃焼手段の温度が変動するような間欠的な燃焼不良を確実に検知することができ、再燃焼手段の作動を停止させることができるため、再燃焼手段の異常時のエミッション悪化を低減することができる。
【0017】
又、請求項1の発明によれば、制御手段が、上記所定値を再燃焼手段の温度に応じて変更するようになっているため、より正確に再燃焼手段の間欠的な燃焼不良を検知することができ、より一層再燃焼手段の異常時のエミッション悪化を低減することができる。
【0018】
請求項2の発明によれば、比較的燃焼し難く、燃焼に時間を要し、再燃焼手段の上流側の温度が低く、下流側の温度が高くなる様な場合であっても、正確に再燃焼手段の燃焼状態を検知することができ、再燃焼手段の作動を停止させることができるため、再燃焼手段の異常時のエミッション悪化を低減することができる。尚、このような燃焼状態は、一点の温度の絶対値で燃焼状態を判断するような従来装置によっては正確に判断することが困難である。
【0019】
請求項4の発明によれば、触媒を急速に暖める場合に一旦制御手段が正常燃焼と判定しても、触媒近傍の温度が高くなり過ぎたのを検知することができ、この検知結果に基づき制御手段が触媒の加熱を停止することができるので、触媒の熱劣化が早まるという不具合の発生を未然に防止することができる。
【0020】
請求項5の発明によれば、再燃焼手段及び空燃比調整手段を正確に作動させることができ、再燃焼作業を効果的に促進することができる。
【0021】
請求項6の発明によれば、再燃焼手段が作動してから所定時間経過した後に判断手段が作動するようになっているため、再燃焼手段の温度が定常温度に達した後に燃焼状態を判断することができるので、燃焼状態の誤判定を防止することができる。
【0022】
請求項7の発明によれば、温度検出手段によって検出された温度の変動幅が所定値よりも大きい場合に、再燃焼手段の作動異常と判断するようになっており、再燃焼手段の温度が変動するような間欠的な燃焼不良を確実に検知することができる。
【0023】
請求項8の発明によれば、比較的燃焼し難く、燃焼に時間を要し、再燃焼手段の上流側の温度が低く、下流側の温度が高くなる様な場合であっても、正確に再燃焼手段の燃焼状態を検知することができる。尚、このような燃焼状態は、一点の温度の絶対値で燃焼状態を判断するような従来装置によっては正確に判断することが困難である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳述する。
【0025】
図1は、本発明の実施の形態に係るエンジンの排気浄化装置1を示すものである。この図1において、吸気は、エアクリーナ2通過後にエアフローメータ3で流量を計測され、その下流に設置されたスロットル弁4に導かれる。ここで、スロットル弁4の開度はスロットルセンサ5にて検出され、その検出信号がエンジンコントロールユニット(制御手段)6に出力されるようになっている。又、上記エアフローメータ3の検知信号もエンジンコントロールユニット6に出力される。
【0026】
次いで、吸気は、コレクタ7を経て各気筒の吸気通路8を通過する。ここで、吸気通路8には、燃料を噴射するインジェクタ10が設置されており、このインジェクタ10から噴射された燃料が吸気通路8の空気に混合される。この混合気は、吸気弁11が開くとシリンダ12内に導入され、ピストン13で圧縮され、点火プラグ14の火花で着火・燃焼させられる。尚、水温センサ15は、シリンダ壁16に取り付けられ、エンジン冷却水温度を検出し、その検出信号をエンジンコントロールユニット6に出力するようになっている。
【0027】
燃焼後のガスは、排気弁17が開くと排気通路18に排出される。排気通路18には、酸素センサ(空燃比センサ)20が設置されており、この酸素センサ20により排気ガス中の酸素濃度が検出される。そして、この酸素センサ20は、検知信号をエンジンコントローラ6に出力するようになっている。又、排気通路18には、2次空気導入通路21が設けられ、エアポンプ22から送り出された空気(2次空気)が排気中に導入されるようになっている。そして、この排気通路18の下流側の排気系には、再燃焼器(再燃焼手段)23が設置されている。この再燃焼器23は、排気中に含まれる未燃焼燃料と導入された2次空気中の酸素とを用いて排気ガスの再燃焼を行い、触媒24の温度を速やかに上昇させて、触媒24の早期活性化を図ると共に、触媒24が活性化するまでの間においてHC,COを低減する。ここで、再燃焼器23の内部には、着火を補助する点火栓25と、温度を検出する温度センサ(温度検出手段)26,27とが設置されている。尚、本実施の形態においては、第2の温度センサ27が第1の温度センサ26の下流側(図1中右側)に配置されている。又、これら温度センサ26,27は、検知信号をエンジンコントローラ6に出力するようになっている。加えて、上記エアフローメータ3,スロットルセンサ5,水温センサ15,酸素センサ20及び図外のエンジン回転数センサは、エンジンEの運転状態を検出する運転状態検出手段を構成している。
【0028】
上記再燃焼器23における排気再燃焼は、主に触媒24活性化前の冷機時に行い、その際はインジェクタ10により噴射する燃料を増量して、シリンダ12内に導入される混合気の空燃比を理論空燃比よりも濃い状態として、多量の未燃焼ガスを再燃焼器23に導入すると共に、2次空気を導入して再燃焼を促進する。触媒24活性後は、インジェクタ10による燃料増量を中止し、酸素センサ20の信号に基づくフィードバック制御により空燃比を理論空燃比に保つと共に、2次空気導入及び点火栓25による点火を中止し、再燃焼器23の使用を停止して、触媒24によりHC,CO及びNOxを転化する。排気ガスは、再燃焼器23及び触媒24を通過した後、排気管28を経て大気中に放出される。尚、インジェクタ10及びエアポンプ22は、再燃焼器23に導入される混合気の空燃比を調整する空燃比調整手段を構成する。
【0029】
ここで、エンジンコントロールユニット6は、上記したように、エアフローメータ3,スロットルセンサ5,水温センサ15,酸素センサ20及び温度センサ26,27からの検知信号が入力されると共に、エンジン回転数が入力され、インジェクタ10により噴射する燃料量,点火プラグ14により点火するタイミング及びエアポンプ22により送り出す2次空気の流量を算出し、再燃焼器23を使用するかどうかの判断を行うようになっている。
【0030】
次ぎに、本実施の形態に係るエンジンコントロールユニット6の作動状態を図2に示すフローチャートに基づき説明する。
【0031】
先ず、エンジン冷却水の水温Tw、吸入空気量Qa、再燃焼器温度TE1,TE2、スロットル弁開度TVOが読み込まれる(ステップ1(以下S1略記する))。ここで、TE1が第1の温度センサ26の検知温度であり、TE2が第2の温度センサ27の検知温度である。次ぎに、S2において、水温Twが所定値TwL未満である場合、触媒24が活性前であると判断し、S3に進む。S3において、再燃焼器23の着火後の経過時間TMEが所定時間TMELを経過しているか否かが判断される。ここで、再燃焼器23の着火後の経過時間が所定時間を経過していない場合(TME<TMEL)には、燃焼異常判定ルーチンS4〜S8をキャンセルし、S9にジャンプする。これは、再燃焼器23の着火した後であっても、再燃焼器23の内部温度が定常温度に達するまでの間は、誤判定する虞があるためである。
【0032】
一方、再燃焼器23の着火後の経過時間が所定時間を経過している場合(TME≧TMEL)には、S4,S5に進み、第1の温度センサ26の検知温度TE1と第2の温度センサ27の検知温度TE2のうち少なくとも一方が所定温度よりも高い状態にあるか否かが判断される。これは、ガス量,ガス中の未燃分及び酸素の量,ガス及び再燃焼器温度等により再燃焼器23の燃焼状態が影響を受け、誤判定が生じるのを防止するためである。例えば、ガス量が多い場合には、ガスの流速が大きいため、再燃焼器23の燃焼が比較的下流側で起こり、再燃焼器23内の温度が下流側で高くなる(図3(c)参照)。又、未燃分及び酸素量が少なく、再燃焼器温度が低温であるというような比較的燃焼しにくい場合にも、再燃焼器23の燃焼が緩慢になるため、再燃焼器23内の温度が比較的下流側で高くなる(図3(d)参照)。尚、混合気の空燃比が標準状態の場合(図3(a)参照)やガス量が少ない場合(図3(b)参照)には、再燃焼器23内の温度が上流側で高くなる。このように、条件によって再燃焼器23内の温度分布にばらつきを生じるため、再燃焼器23内の一箇所のみの温度を検出して再燃焼器23の燃焼の正常・異常を判断するのは困難であり、燃焼が正常に行われていても異常であると判定する虞がある。しかし、本実施の形態のように、再燃焼器23内の上流側と下流側の2箇所に温度センサ26,27を配置する構成であれば、燃焼の正常・異常の判定を正確に行うことが可能となる。
【0033】
次ぎに、S6〜S8は、再燃焼器23内温度の変動幅を検知して、再燃焼器23の燃焼の正常・異常判定を行うものである。例えば、エンジン運転状態が不安定で、ガス中の未燃分或いは酸素の濃度が安定しない場合等のように、再燃焼器23内の温度(平均温度)が所定値以上であっても、再燃焼器23内の温度変動幅が大きく、再燃焼器23の燃焼が不安定な場合は、燃焼せずにHC,COとして排出される量が多くなるため、燃料を増量して再燃焼器23で燃焼させることは、排気の悪化を招来するので望ましくない。そこで、この排気の悪化を防止するため、図4に示すように、再燃焼器23内の温度の変動幅が所定値以上の場合には異常燃焼と判断する。
【0034】
先ず、S6において、再燃焼器23内の温度変動の許容幅TEDV1,TEDV2を算出する。ここで、TEDV1,TEDV2は、それぞれ後述する再燃焼器加重平均温度TE1AV,TE2AVの関数として、例えば図5のように与えられる。これは、再燃焼器温度と再燃焼器23に導入される前の着火前ガス温度との差が小さい場合、即ち再燃焼器温度が低い場合は、再燃焼器温度が高い場合と比較して、燃焼不良時の温度変動幅が小さくなる傾向にあり、その場合でも燃焼異常を判断できるようにするためである。次ぎに、S7,S8において、現在の再燃焼器温度TE1,TE2と加重平均温度TE1AV,TE2AVの差の絶対値が前述の許容幅TEDV1,TEDV2以上でないかを判定し、許容幅内に収まっている場合には、S9に進む。
【0035】
S9において、複数ある温度センサ26,27のうちで最も下流側にある温度センサ27の検知温度、即ち触媒24に近い側の温度センサ27の検知温度が所定上限値以上にあるか否かを判定し、その温度センサ27の検知温度が所定上限値未満であればS10に進む。これは、触媒24の入口温度が高くなりすぎることにより、触媒24の熱劣化が早まるのを防止するためである。次ぎに、S10において、再燃焼器23に未燃燃料を充分に供給するため、混合気は理論空燃比よりもリッチになるように、目標燃料比TFBYAを1よりも大きく設定し、この目標燃料比,吸入空気量Qa,スロットル開度TVO,エンジン回転数Ne及びエンジン冷却水温Twから燃料噴射量Tpを算出する。なお、燃料比は、空気過剰率λの逆数である。
【0036】
次ぎに、S11において、燃料増量分に見合った2次空気の必要流量を、吸入空気量Qa及び目標燃料比TFBYAから算出する。ここで、図2のS11において、Cは、単位変換用の定数である。そして、この算出結果に基づいてエアポンプ22の吐出流量を制御する。次ぎに、S12において、再燃焼器23の点火栓25に点火信号を送り、点火栓25で混合気に着火する。次ぎに、S13において、点火栓25による着火後の経過時間を計数し、S14において、再燃焼器温度の加重平均値を更新する。
【0037】
尚、S2,S4,S5,S7〜S9において、NOと判定した場合、即ち、再燃焼不可と判断した場合は、S15に進み、目標燃料比を1とし(即ち、理論空燃比とし)、この目標燃料比TFBYA,吸入空気量Qa,スロットル開度TVO,エンジン回転数Ne及びエンジン冷却水温Twから燃料噴射量Tpを算出する。次ぎに、S16において、2次空気の目標流量を0とし、エアポンプ22を停止させる。次ぎに、S17において、再燃焼器23の着火後の経過時間をリセットし、S14に進む。
【0038】
以上のように、本実施の形態によれば、再燃焼器23の内部の温度分布が運転条件によって変化した場合や、再燃焼器23が間欠的に燃焼不良となるような燃焼不安定の場合であっても、再燃焼器23の燃焼異常(作動異常)を正確に検出することができる。そして、再燃焼器23の燃焼異常を検知した場合には、再燃焼器23の作動を停止させ、燃料噴射量の増量を中止することにより、再燃焼器23の燃焼異常時におけるエミッション悪化を低減することができる。
【0039】
尚、本実施の形態は、再燃焼器23の温度センサ26,27を2個設置する態様を示したが、これに限られず、温度センサを3個以上設置するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示すエンジンの排気浄化装置の概略構成図。
【図2】 エンジンコントロールユニットの作動状態を示すフローチャート図。
【図3】 再燃焼器内の温度分布図。
図3(a)は標準時の温度分布図、図3(b)はガス流量小時の温度分布図、図3(c)はガス流量大時の温度分布図、図3(d)は燃焼しにくい場合の温度分布図。
【図4】 再燃焼器内の温度変動を示す図。
【図5】 再燃焼器温度変動許容幅を示す図。
【図6】 従来のエンジンの排気浄化装置の構成図。
【符号の説明】
1…エンジンの排気浄化装置
2…エアクリーナ
3…エアフローメータ(運転状態検出手段)
5…スロットルセンサ(運転状態検出手段)
6…エンジンコントロールユニット(制御手段)
10…インジェクタ(空燃比調整手段)
20…酸素センサ(運転状態検出手段)
22…エアポンプ(空燃比調整手段)
23…再燃焼器(再燃焼手段)
24…触媒
26…第1の温度センサ(温度検出手段)
27…第2の温度センサ(温度検出手段)
E…エンジン
Claims (8)
- エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、
エンジンの排気系に配置されて排気を再燃焼させる再燃焼手段と、
この再燃焼手段の温度を検出する温度検出手段と、
この温度検出手段の検出結果から再燃焼手段の作動状態の正常・異常を判断すると共に、この判断結果及び上記運転状態検出手段の検出結果に基づいて上記再燃焼手段の作動を制御する制御手段と、
を備えたエンジンの排気浄化装置において、
上記制御手段は、上記温度検出手段によって検出された温度の変動幅が所定値よりも大きい場合に、上記再燃焼手段の作動異常と判断し、上記再燃焼手段の作動を停止させ、
かつ、上記制御手段が、上記所定値を上記再燃焼手段の温度に応じて変更することを特徴とする記載のエンジンの排気浄化装置。 - エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、
エンジンの排気系に配置される触媒と、
この触媒よりも上流側に配置されて排気を再燃焼させる再燃焼手段と、
上記再燃焼手段の温度を検出する温度検出手段と、
上記温度検出手段の検出結果から再燃焼手段の作動状態の正常・異常を判断すると共に、この判断結果及び上記運転状態検出手段の検出結果に基づいて上記再燃焼手段の作動を制御する制御手段と、
を備えたエンジンの排気浄化装置において、
上記温度検出手段が、上記再燃焼手段の上流側に配置される第1の温度検出手段と、上記再燃焼手段の下流側に配置されるとともに上記触媒よりも上流側に配置される第2の温度検出手段と、を有し、
上記制御手段は、上記第1の温度検出手段により検出される第1の温度と、上記第2の温度検出手段により検出される第2の温度と、に基づいて、上記再燃焼手段の作動状態の正常・異常を判断することを特徴とするエンジンの排気浄化装置。 - エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、
エンジンの排気系に配置されて排気を再燃焼させる再燃焼手段と、
上記再燃焼手段の温度を検出する温度検出手段と、
上記温度検出手段の検出結果から再燃焼手段の作動状態の正常・異常を判断すると共に、この判断結果及び上記運転状態検出手段の検出結果に基づいて上記再燃焼手段の作動を制御する制御手段と、
を備えたエンジンの排気浄化装置において、
上記温度検出手段が、上記再燃焼手段の上流側に配置される第1の温度検出手段と、上記再燃焼手段の下流側に配置される第2の温度検出手段と、を有し、
上記制御手段は、上記第1の温度が第1の所定値以下で、かつ、上記第2の温度が第2の所定値以下の場合に、上記再燃焼手段が異常であると判断することを特徴とするエンジンの排気浄化装置。 - 上記再燃焼手段の下流側に触媒を取り付け、この触媒の近傍に配置された上記第2の温度検出手段が所定上限値以上の温度を検知した場合、上記制御手段は、上記再燃焼手段が異常と判断し、上記再燃焼手段の作動を停止させることを特徴とする請求項2又は3に記載のエンジンの排気浄化装置。
- 上記制御手段は、上記再燃焼手段が正常であると判断した場合、上記空燃比調整手段を作動させて、上記再燃焼手段に導入される混合気の目標空燃比を理論空燃比よりもリッチにすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置。
- 上記制御手段は、上記再燃焼手段が作動してから所定時間経過した後に上記再燃焼手段の正常・異常の判断を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置。
- 上記制御手段は、上記温度検出手段によって検出された温度の変動幅が所定値よりも大きい場合に、上記再燃焼手段の作動異常と判断することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置。
- エンジンの排気系に配置される触媒と、この触媒よりも上流側に配置されて排気を再燃焼させる再燃焼手段と、この再燃焼手段の上流側に配置される第1の温度検出手段と、上記再燃焼手段の下流側に配置されるとともに上記触媒よりも上流側に配置される第2の温度検出手段と、を有し、
上記第1の温度検出手段により検出される第1の温度と、上記第2の温度検出手段により検出される第2の温度と、に基づいて、上記再燃焼手段の作動状態の正常・異常を判断することを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
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1997
- 1997-11-21 JP JP32021897A patent/JP3663860B2/ja not_active Expired - Fee Related
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