JP3662198B2 - シャフト摩擦の間の力を減少させるための特別のバネを持つ流体タービン用の非伸縮式の分割されたパッキングリング - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は弾性流体軸線方向流れタービンに用いられたシールに関し、より詳しくは、回転シャフトが静止タービンケーシングを貫通し、加えて、段とタービン部分との間のケーシングの内部に配置されたセグメントパッキングリングシールに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、そのような既知のシールは、回転及び静止部分の間の低い流量係数を持つ小さな隙間領域を形成することによって流体の漏れを防止又は減少させる。改良された効率、流体の最少化された損失及び流体の漏れによって引き起こされる望ましくない側面の作用の防止は、そのようなシールの目的である。
【0003】
また、それらの分割されたラビリンスタイプのシールはタービンの不整合、振動及び熱ひずみによって引き起こされるこすれによって損傷し易い。それらの損傷を引き起こす要因の多くは、始動時、軽負荷時、又は後続の負荷の突然の喪失の間に生じるように思われる。その結果、シールが破損されるようになるだけではなく、こすれている時点で、熱がシャフトに発生し、合成振動によってシャフトにたわみが生じ、追加のシャフトのパッキングシールへの損傷が増加し、漏れを制限するより決定的なチップシールでさえ回転ブレードを超えてしまう。
【0004】
従来の分割されたパッキングリングは、このパッキングリングのホルダー上のショルダーによって制限されたときに、シャフトに向かってセグメントに力を加えるバネを用いている。一般的にそのバネは、すべてのセグメントがシャフト又はショルダーによって制限されるまで内側に向かって確実に押されるように設計されている。すべての高いセグメントは多くの場合低いものから保持されなければならないので、低いセグメントは、大きな力を必要とし、その結果、すべてのセグメントの重量と等しいバネの力と、避けることのできない摩擦のためのいくぶんかの安全率とを要求する。各セグメントは通常その裏側に同一のバネを持つので、いずれのパッキングセグメントにもシフト位置を与えるためにシャフトによって解消されなければならない力は非常に大きく、そのシャフトに大量の局所的熱を発生させるような不可避の能力を持つ。
【0005】
ロナルド・イー・ブランドンに許可された米国特許第4,436,311号は、伸縮式のパッキングリングを開示しており、それは、起動時に、既定の流れ状態に達したときに、自動的に小さな隙間状態まで減少する大きな半径方向隙間を持つ。そのようなリングはタービン装置に都合よく提供されており、その装置では、圧力はパッキングセグメントの重力よりもかなり大きい。低圧段では、しかし、重力は多くの場合非常に大きく、利用可能なタービン圧力によっては適切に解消することはできない。
【0006】
ロナルド・イー・ブランドンに許可された米国特許第5,395,124号には、低圧タービン用の分割された伸縮式のラビリンスタイプのシャフトシール装置が開示されており、そこでは、パッキングセグメントに、セグメントの重力に対抗するための垂直の力を提供する重力又は浮揚バネと圧力に抗する突出バネとの組合せが設けられており、それにより、タービンの始動時に大きな隙間を生じさせ、次に作動状態が確立した後にその隙間を小さくできるようにセグメントを動かすことができる。
【0007】
しかし、伸縮式の構造は、いくつかのタービンパッキング位置には容易に応用することができない。それらは、各タービンケーシング及び二重流れノズルダイアフラム内に外側の3つのパッキングリングを備える。ただし、それに限定されない。
【0008】
その3つの外側リングに関しては、それらは始動時には閉じられた位置内に存在しなければならず、また、それらはすべての作動状態では大部分同一の圧力低下で作動しなければならないという事実のため、それらのタービン位置において伸縮式のリングを用いることは困難であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本来の構造のように、それらのパッキングリングは、比較的強力な背面バネを用いなければならず、それは、セグメントを保持し、同時に、それらをシャフトに向かって押すが、パッキングがシャフトとこすれてそのシャフトが不整合の状態にある間そのセグメントは変形することができる。比較的高いバネ力のため、シャフトとパッキングの歯状突起とのこすれながらの接触により、シャフトにかなりの量の熱が生じることになり、それは、曲がって摩耗した歯状突起及びチップシール、振動並びに始動の中断を生じさせることになる。その熱力学的損失はかなり大きい。
【0010】
そのような事象の間に発生した熱は、歯状突起が回転シャフトと接触しているときのパッキングセグメントの一時的な動きに抗するバネ力に比例する。したがって、閉じられた位置にそのセグメントを維持するように選択されたバネ力を最小化することは望ましい。それは通常熱の発生を元々の設計において経験した100分の1未満まで減少されるということは予想される。
【0011】
いくつかの中間の圧力タービン部分及びほとんどすべての低圧タービン部分においては、二重流体流入ノズルが設けられている。そのノズルはこのノズルの一方の端部から他方の端部までのシャフトに沿う漏れを防止するためにパッキングリングを必要とする。これは、圧力は両側において決して厳密に同一にはならないという事実による。漏れの影響は、1%のもれはノズルの各端部において1%の段の損失を引き起こすので重大となることがある。
【0012】
それらのセグメントは、基本の閉止力の基礎となる既定の圧力差が存在しないので、伸縮式にすることはできない。その結果、シャフトとこすれるときに、それらのリングには激しい振動が生じ、さらに、シャフトにゆがみが生じることがある。その望ましくない影響は、二重流れノズルは過渡的及び静止状態の作動の間には非常に歪み易く、さらに、悪いことには、長さ方向の中央に配置された場合にはシャフトに大きな曲がりが生じるという事実によって増大する。
【0013】
上記のすべての場合において、バネの力を減少させて、パッキングセグメントの動きを引き起こすのに必要な力を減少させるが、依然として、こすれる状態が過度のときにパッキングセグメントの閉止動きを保証することが望ましい。
【0014】
【課題を解決するための手段】
したがって、本願発明は、通常の作動状態の間は小さな圧力降下のみが存在する位置を含むすべてのタービン位置のための改良されたシールつまりパッキングリング配置を提供することを目的とする。
【0015】
他の目的は、タービンケーシングの3つの外側リング及び二重流れノズル内に保持されたリングのためのシールリング配置を提供することにあり、そこでは、シャフトにこすれが出現する間のシールリングセグメントの歪みに抵抗するバネ力は、最少化されるが、依然として、そのこすれる状態が終了したときにパッキングセグメントを閉じた位置に戻すことができる。
【0016】
他の目的は、こすれが発生している間、シールリングセグメントによって、最小の熱がシャフトの表面に発生され、そのこすれの結果として最小のシャフト歪みが生じるようなシールリング配置を提供する点にある。
【0017】
さらに別の目的は、セグメントの重量を事実上相殺するように配置されたバネ手段を持ち、最小の隙間位置にパッキングセグメントを維持するために必要なバネ力を減少させるシールリング配置を提供する点にある。
【0018】
別の目的は、シール損傷によるタービンの維持コストを減少させる一方、現在知られているものより小さな漏れ流量率を持つ小さな作動隙間を可能にすることによって作動効率を高めることにある。
【0019】
これらの及び他の目的は、回転部分と静止部分との間の漏れを最少化するための蒸気タービン用の分割されたシールリング及びバネ装置によって達成され、それは分割されたシールリングを備えており、そのシールリングは、タービンケーシング内に形成されるとともにタービンシャフトの周囲に沿って延在する環状のT字状又はL字状の溝によって保持されかつ部分的にその溝内に収容される。そのバネ装置は、シールリングのセグメントに対抗するようにバイアスされるように配置されたバネを備え、それにより、タービンシャフトに関してそのセグメントをシールリングの小さな隙間位置に向かって半径方向の内側に推し進め、その際には最少の力を用いる。
【0020】
それぞれのバネの強度は、シールセグメントの円周上の位置、流体圧力並びに重量及び摩擦の力に応じて選択され、それにより、不整列及びシャフトとの接触によって1又は2以上のセグメントが小さな隙間位置から移動させられるときを除くすべての時間において、シールリングのセグメントがその小さな隙間位置にあることを保証する。
【0021】
特別の重力又は浮揚バネが、最も低い下方の半分のシールリングセグメント内に提供され、その場合、そのようなバネの下方の端部がタービンケーシングと接触する一方、上方のバネの端部がシールセグメントに抗してバイアスされ、それにより、そのセグメントに上方への力を生じさせてセグメントの重量によって生じる下方への力に対抗させる。その重力バネは垂直方向へのバネ力を持ち、それは、保持するセグメントの重量とほぼ等しく、それにより、シャフトがこすれる間シールセグメントを移動させるためにそのシャフトが必要とする力を最少にする。摩擦期間を過ぎると、そのバネは、セグメントが通常の閉止位置に戻ることを保証することができる。
【0022】
上部のセグメントは、支持ホルダーの水平方向ジョイントに固定されたキーによって保持されるが、その代わりにピンを用いることもできる。
【0023】
上方のセグメントは、セグメントの底部に内側に力を加えるバネを必要とし、それはすべり摩擦を解消するため十分な力に加えて上部の2つのセグメントの間に配置された底部バネの水平方向外側の力を持つ。そのまさつは、バネによって保持されるすべてのセグメントの重量とほぼ等しい力を持つようなセグメントの下方に突出上に取り付けられたコイルバネを追加することによって減少させることができる。
【0024】
上方に保持されたセグメントは、下方のセグメントから分離され、水平方向ジョイントから保持されることによって利益が得られる。
【0025】
下方のセグメントは、さらに、水平方向ジョインの半径方向の内側の近くにセグメントを押すバネを追加することによって側面の位置に小さな隙間位置に接近することが手助けされる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1を参照すると、タービンが、一部を11で示すローターと、一部を12で示すケーシングとを備える。段間シールに関しては、部分12、つまりケーシングはそれよりもダイアフラムと呼ばれている点に注意すべきである。1つのシールリング13だけが配置されているが、いくつものそのようなリングを連続して配置することができる。タービンの他の部分には高圧で蒸気を導入しさらに低圧でそれを排出する手段を必然的に備えるが、本願発明によって影響を受けるシール機能を説明するために、ここではノズル、バケット、ホイール及び他の構成要素を含める必要はないということが当業者には理解されるであろう。図示するシールリングは多くの例のようにタービンの全体にわたって備えられている。
【0027】
シールリング13は複数の歯状突起14を備えており、それは、半径方向に交互に上方及び下方への段の形成されたシャフトの外周部分に対向して配置されている。18が高圧流体で19が低圧の場合には、歯状突起14とシャフト11との間の狭い通路によって形成された多数の制限の間に流体漏れを引き起こす正の力が存在するであろう。隙間、歯状突起の相対的形状、制限の数、圧力及び密度を含む流体の状態、並びに、漏れ経路の幾何学的形状の組合せは、公知の公式及び経験上の定数にしたがう漏れ流体の量を決定する。他の多くの幾何学的構造も、図示のものよりも多数の又は単一の漏れ制限を提供するために用いられる。
【0028】
シールリングは、ケーシング12の環状溝15に保持されている。図2に示すように、シールリングは、各々がその溝15に配置された4つのセグメントからなり、それにより、それらのリングのセグメントをケーシングのジョイント27において分離するように配置することによって、そのケーシングを組み立てまたは分解することができる。用語「シールリング13」をここでは用いたが、それは個々のシールリングのセグメントに適用してもよく、それは文章の前後関係から判断すべきであるということを理解すべきである。
【0029】
シールリング13の各セグメントは、図1において数字13aで示す内側リング部を含み、その半径方向の内側表面から延出するシール歯状突起14を持つように図示されており、一方、その半径方向外側表面20aは、ケーシング12の半径表面21aと接触することによって大きな隙間位置を制限する。シールリング13は、また、外側リング部13aも備えており、それはケーシングの溝15内に配置されていて内側外周面13bを持っており、その内側外周面13bは、以下に説明するように、ケーシング12のショルダー12a上の面17と接触して、シールリングのセグメントの半径方向内側への動きを阻止することによって、シールリングのセグメントの小さな隙間部分を制限する。図1に示すシールリング13は、内側リング部分と外側リング部分との間にネック部13aも備えており、そのネック部に、ケーシングのショルダー12aがそのリングセグメントを軸の周りに配置するように組み込まれる。以下に説明するように、シールリングのネック部13cは接触圧力面を提供し、それは、12bで示すように、ケーシングショルダー12aと直接に接触する。
【0030】
低負荷又は無負荷の状況では、シールリングのセグメントの重量、ケーシングの密封制限及びさまざまなバネ16の力のみがシールリングに作用する。そのバネは、シールリングのセグメントが最小の隙間位置に保持されるような状態で十分な強さ及び寸法を持つように選択される。
【0031】
図1において、シールリング13は、小さな隙間状態で示されている。シールの高圧側は18で特定されている。その圧力は、1又は2以上の局所的開口部23aによって形成された連通の結果として、環状空間24及び15内に維持される。低圧状態19も環状空間25内に維持される。
【0032】
それらの圧力の軸線方向への合成圧力によって、シールリング13とケーシング12との間の位置12bに漏れ抵抗シールを形成するために、シールリングが低圧領域に向かって押されるということは容易に認識することができるであろう。既知の寸法及び圧力の幾何学的構造の場合には、その軸線方向への力の大きさは容易に算出することができ、また、シールリングを半径方向に移動させるために、金属と金属との間の摩擦を解消するために必要とされるであろう半径方向への力も算出することができる。
【0033】
図2は、4つの90度セグメント213を用いる改良された分割されたパッキングシステムを示しており、そこでは、下方の2つの90度セグメント213の各々の底部の孔235に重力バネ236a及び236b含まれており、それらは、重力に対抗することに加えてセグメントが最小の隙間位置にあるときの2つの別々の底部にあるセグメントの小さな安全係数を加えるために提供される。
【0034】
2つの底部のセグメントは水平方向ジョイントの近くで開いてしまう傾向がある。
【0035】
底部のセグメント213の孔255内に配置された側面の補助バネ254a及び254bは、適切な閉じる力を保証するために備えるべきであるが、シャフトが摩擦状態にある間はセグメントは容易に開くことができる。そのバネ力は、小さな安全係数を提供することに加えて、バネ236a及び236b上で旋回する重力の下方への動きに対抗する。
【0036】
上半分においては、側面の補助バネ316a及び216bが設けられていて、キーパーキー244によって保持されたシールセグメントの動きに抵抗する摩擦を解消することによって、上方のセグメント213の下方端部を最小隙間位置まで推し進めるようにする。
【0037】
バネ217が孔258内に設けられており、そこでは2つの上方のセグメントが出会う。そのバネは、シャフトが摩擦状態の間に要求される開放力を最小化するために、その2つのセグメントを分離するためのほぼ十分な力を提供する。
【0038】
底部のセグメント213内に配置された2つのバネ236は、底部のセグメントの最小隙間位置まで底部のセグメントを上昇させるために設けられている。2つのバネ236によって提供される各力は、1つのセグメント213の重量とほぼ等しいようにすべきである。これは、セグメント213が最小の隙間位置に保持されるが、ローター11に対抗する小さな力のみを持つ半径方向下方への動きは依然として可能であることを保証する。
【0039】
上方セグメント213の上向きの外周位置並びにシールセグメント及びバネ216aの保持は、ケーシングジョイント27の上方に設けられた回転防止キー244によって保証される。各回転防止キーは、ケーシング12の左及び右側の溝内にはめ込まれた矩形キーブロックを含む。そのキーブロックは、ケーシング12から、そのようなキーブロックがシールリング213の上方セグメントのために固定された水平方向及び外周保持表面を提供するような空間に向かって突出する。回転防止キー244は、ケーシング12に設けられた溝に延出するネジの端部によって、左右の側に取り付けられたネジ又はボルトをキースロットに取り付けることによって固定される。
【0040】
元の製造業者のバネが完全に取除かれていることに注意のこと。
【0041】
コイルバネを図示しているが、平坦のL形状のバネを位置216a、216b、254a、254b、236a及び236bに用いることができる。
【0042】
図3は変更したパッキングリング313の断面図である。閉じる圧力が非常に大きなパッキングリングの場合には、整合せずかつこすれのある短時間の間にシャフトから要求される力は非常に大きくなり、発生した熱も非常に大きくなる。この状況は、パッキングの入口側318から1又は2以上の歯状突起314を取除くことによって改善することができる。図3はその変形例を示しており、そこでは、そうでなければ図1に示されたものと同一であるリングから入り口側の1つの歯状突起が取り除かれている。
【0043】
図3Aの変形したパッキングリング413に示すように、歯状突起414を排出側419に追加することによって、同様な改良を達成することができる。
【0044】
本願発明に関して説明した種類のセグメントシールリングにおいて、さまざまな作動状況の間に圧力低下及び流れ方向の逆転が生じるときがある。適切な作動を保証するために、図1において空間15に高圧蒸気が入り込むことができるが、その空間から低圧領域には自由に通過することができないということが重要である。
【0045】
図4は、流れの方向に関係なくその状況を達成することができる構造を提供する。図4においては、流れは、左から右へつまり618から619に進むように示されている。それは、表面613kにおけるセグメントのフックのスロット661及び662を通過することによってパッキングリング613の上方の空間615に入り込むことができ、それにより、空間15は加圧されることになる。流れは、612bにおけるケーシングへのセグメント613のしっかりとした接触によって、対応するスロットの通過が阻止される。それらのスロットの内側面は、セグメントのネック613cの外側面と整列しなければならない。
【0046】
流れの方向及び圧力低下が逆転すると、パッキングセグメントは左に移動し、612mにシールを形成し、同時にここでは619で示す高圧領域から空間615までの経路を開く。
【0047】
本願発明の主題であるパッキングつまりシールリングはどのようなタービンのパッキングリングの位置にも応用することができる。
【0048】
バネ216a及び216b並びにシールリング213に作用する重力バネ236の理想的な力を決定するために、シールリングセグメント13の重量、ケーシング12の密封制限、摩擦抵抗運動及び合成圧力を決定する必要がある。それらのバネは、シールリングセグメント213がほとんど重量を持たないように機能し、さらに、それらが最小隙間位置に向かって徐々に移動するように、十分な力及び寸法を持つように選択されて配置される。望ましい構造では、バネ216a及び216bは、図1に示すように、セグメントの面13bとケーシングショルダーの面17との間の接触点まで、セグメントを半径方向に移動させて、それらが、画定された小さな又は最小の隙間位置によって制限される小さな直径を得るようにするように設けられる。
【0049】
最小の隙間位置は、図1に示すように、シールリングの面13がケーシングの面17と接触することによって制止されるときはいつでも、または、シールの歯状突起14の内側端部がシャフトつまりローター11と接触するときに達成される。
【0050】
当業者は蒸気のすべての力を決定することができ、それにより、ここで説明した本願発明の主題を達成するために必要なバネの付勢力を決定することができるであろう。各セグメントに作用するすべての力を半径方向及び円周方向の成分に関して合計することは望ましい。
【0051】
上方のパッキングセグメント上を下方に押す力は図示していない。時間変化の圧力はパッキングセグメントの近くの蒸気空間には存在しないということは認識すべきである。そのような時間変化の力はパッキングセグメントの望ましくない振動及び腐食の一因となることがある。タービン部分の外側の3つのパッキングリングにおいて、その時間変化の力は比較的小さく、上方のセグメントの重量はそのような振動を阻止するのに適しているであろう。
【0052】
二重流れのタービン部分の中央部分、例えば、中間及び低圧部分においては、そのような時間変化の力は大きく、そのような振動の阻止を援助するために上部バネを追加することが賢明である。そのバネはコイルタイプでよく、又は、何十年にもわたって用いられている従来からのパッキングセグメントのような平坦なL字状のものでもよい。
【0053】
本願発明の望ましい実施例に関して説明及び図示を行ったが、本願発明の意図及び範囲を逸脱することなくさまざまな他の変形例を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本願発明を具体化する多段軸方向流れ弾性タービンの1つのシールリングの一部の水平方向正面図の一部の長手方向断面図であり、断面は、セグメントシールリングの1つのセグメントを通る。
【図2】図2は、4つのセグメントからなる変形したセグメントシールリング及びバネの組合せの横断面図であり、その組合せは2つの下方のセグメントを保持するために2つの重力バネを備え、底部のセグメント内の重力バネを図示するために一部が切り取られており、また、側面を小さな隙間位置に押し進めるために底部セグメントの上方端部に側面スプリングを備え、上方の半分においては、セグメントを小さな隙間位置に推し進めるために下方の端部がバネを持ち、上部においては、上方のセグメントの端部の間に設けられたバネが、パッキングセグメントに対してシャフトに摩擦が生じている間に2つのセグメントを分離することを補助するように機能する。
【図3】図3は、図1と同様な、変形したシールリングの一部の水平方向正面図の一部の長手方向断面図である。図3Aは、図3と同様なさらに変形したシールリングの一部の水平方向正面図の一部の長手方向断面図である。
【図4】図4はまたさらに変形したシールリングの部分的な長手方向断面図である。
Claims (8)
- 回転タービンシャフトと静止構成部分との間の漏れを最少化するためにセグメントを持つシールリングを利用するとともに、タービンシャフトが前記セグメントとこすれているときの状態の間、該タービンシャフトによる減少された力によって前記セグメントが外側に向かって移動することができ、それにより、始動時及び軽負荷時における前記構成部分の間のまさつによる熱の発生を大きく減少させて、前記シールリング及びタービンシャフトの両方を損傷から保護する弾性流体タービンであって、
前記回転タービンシャフトを囲み、該シャフトの周りの円周に沿って延在する環状の溝が形成された静止タービンのケーシングであって、前記環状の溝が該ケーシング上の少なくとも1つの環状ショルダーによって部分的に画定され、前記環状ショルダーが該ケーシングと前記シャフトとの間の隙間領域に半径方向に向かう前記溝の環状開口を形成し、前記シールリングが前記溝の傍に保持されるとともに該溝に少なくとも部分的に入っており、前記シールリングが、前記シャフトの上方の半分の周りに配置された上方シールセグメントと前記シャフトの下方の半分の周りに配置された下方シールセグメントとを備え、各シールセグメントがシール歯状突起を持つ静止タービンのケーシングと、
前記シールセグメントを半径方向の内側に向かって推し進めて小さな直径のリングを形成するように前記シールセグメントに対して配置されていて、前記シールリングと前記シャフトとの間の小さな又は狭い隙間位置を提供する半径方向バネであって、前記小さな隙間位置が前記シールリングと前記ケーシングとの間の表面接触によって制限され、前記半径方向バネが、セグメントの底部の間で作用する外周バネとの組み合わせによって、前記セグメントに抗して水平方向成分が作用する力を提供するように作用し、それにより、こすれの間セグメントを外側に向かって変形させるために必要なシャフトへの力を減少させるために前記セグメントの有効重量を減少させ、前記水平方向バネが下方のケーシングと各底部のセグメントとの間に設けられた垂直方向の重力バネに補助されて、前記重力バネによって保持されたすべてのシールリングセグメントの重量よりもわずかに大きな垂直方向の力を提供し、それにより、すべての前記バネの効果によって、前記セグメントは、前記小さな隙間位置に正常に配置されるが、依然として前記シャフトとのこすれ状態の間に該シャフトによって押されるときに容易に外側に向かって移動できる半径方向バネとを備える弾性流体タービン。 - 請求項1の弾性流体タービンにおいて、前記上方の半分のシールセグメントは、前記下方の半分のシールセグメントから分離され、さらに、前記水平方向ジョイントに両側に固定されたキーによって保持される弾性流体タービン。
- 請求項1の弾性流体タービンにおいて、前記重力バネは、下方のバネ端部と上方のバネ端部とを持つ下方の半分の圧縮されたコイルバネを含み、前記下方のバネ端部が前記タービンケーシングの前記下方の半分と接触を形成し、前記上方バネ端部が前記下方のシールセグメント内に収容されかつバイアスされて、前記下方のセグメントの重量とほぼ等しい力を持つ前記シールセグメントに抗する上方への垂直の力を発生し、それにより、前記回転シャフトが、こすれ状態の間に前記下方のセグメントを容易に外側に向けて変形させるが、該セグメントはこすれた状態が終了したときに狭い隙間の上方に戻るように付勢される弾性流体タービン。
- 請求項1の弾性流体タービンにおいて、前記分割されたシールリングは、4つの90度セグメント、つまり、2つの上方セグメントと2つの下方セグメントとからなり、前記下方セグメントの各々が、単一の垂直方向重力バネによって底部に保持されて、該セグメントの重力が効果的に減少されるとともに、前記下方セグメントの重量よりわずかに大きな力によって上方に押し上げ、2つの追加の側面バネが各下方のシールリングセグメントの外側上の水平方向ジョイントよりわずかに下方に半径方向内側への力を提供して、シャフトが前記セグメントを開けた場合の状態に続いて閉じる力を提供するように援助し、前記上方の半分の2つのセグメントが、前記水平方向ジョイントの位置でキーによって保持され、さらに、前記水平方向ジョイントの位置では前記シャフトに向けて各セグメントを押す側面のバネを備えるとともに、該2つのセグメントの端部の間の上部の位置では、前記上部の2つのセグメントの端部の間の円周上のバネが該2つのセグメントを分離する力を提供し、前記バネがそのような分離を引き起こす力を持たないが前記セグメントを移動させるために前記シャフトから要求される力を減少させる弾性流体タービン。
- 請求項1の弾性流体タービンにおいて、前記シールセグメントは、入り口側から1又は2以上の歯状突起を取り除くように変形されていて、シャフトのこすれの間半径方向外側への動きを引き起こすのに必要な力を減少させる弾性流体タービン。
- 請求項1の弾性流体タービンにおいて、前記シールセグメントは、放出側に1又は2以上の歯状突起を追加するように変形されていて、シャフトのこすれの間半径方向外側への動きを引き起こすのに必要な力を減少させる弾性流体タービン。
- 請求項1の弾性流体タービンにおいて、前記シールセグメントは、パッキングセグメントのフックの両側に、ネック面とほぼ同一の深さまでの半径方向スロットを備え、それにより、両方の流れ方向において作動することができる弾性流体タービン。
- 請求項1の弾性流体タービンにおいて、前記タービンケーシング内の前記環状溝は前記ケーシング上の一対の対向して離隔された環状ショルダーによって画定される弾性流体タービン。
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