JP3661834B2 - コアドリルの穿孔装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被切削物として鉄筋コンクリート、コンクリート、岩石等を切削・穿孔する、例えば6吋以下のビットを使用し、標準チューブに中継ぎ用としてチューブまたはロッドを連結して0.4〜10mの長さの穿孔を行う長孔穿孔用のコアドリルの穿孔装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のコアドリルは、コアビットを回転させる回転駆動部と、コアビットを前進・後退させる送り機構と、その送り機構を駆動する送り駆動部と、これらを支える支柱と、その支柱を固定する際に用いられる架台とによって構成されていた。そして、コアドリルの切削・穿孔の動作を自動的に制御する制御装置が設けられ、この制御装置は、操作パネルを有し、内部には電子制御回路を有していた。加えて、湿式のコアドリルでは、コアビットを冷却するために冷却水を導き、その供給・停止を調整する冷却水供給弁を備えていた。
【0003】
また、従来技術としては、特開平3−27908号公報が開示されている。これは、コアビットの寸法に関する情報にしたがって、そのコアビットに対して最適な回転数となる切削目標値であり、かつコアビットの寸法にかかわりなくそのコアビットの刃先周速が一定となるコアビット回転用電動機(以下、主モータという)の切削目標電流値を設定し、電流値一定の制御を行うものである。
【0004】
この技術は、コアドリルの穿孔速度が、コアビットの周速一定の適正値(約180m/min)の時に最大であるというデータに基づいている。そして、コアビットが被切削物に当たって切削が開始され、コアビットが安全に回転する条件に達したときに解除信号を出力する条件設立手段と、始動時から主モータの回転速度を一定の低い値に制限し、前記条件成立手段からの解除信号で前記制限を解除した後に、前記主モータの切削目標電流値により、電流一定制御を行うというものである。これは、切削開始直前には主モータが高速回転になってコアビットの刃先が被切削物に当たった瞬間に大きな衝撃がコアドリル本体に加わり、しかも切削位置のずれが生じやすく、切削・穿孔の加工精度が悪化する等に対するためのものである。
【0005】
しかし、始動時に低速にすることは、整流子モータの場合にはモータの低速化に特性上の限界があり、危険の恐れのない低速回転(例えば、50m/min)は難しいという問題があった。また、上記のコアビットの刃先周速を一定にするための主モータの電流値一定制御では、コアドリルの適正負荷を実現することは整流子モータの特性上から難しく、負荷トルクの不足による切削効率の低下は免れないという問題があった。さらに、整流子モータは、その特性上、定格電流の制限値の関係から、鉄筋部とコンクリート部とではその切削を同じ設定電流で電流一定制御を行う必要があり、この場合には、鉄筋部での負荷トルクの不足のために切削効率が低下するという問題があって鉄筋部で変速比を変え、負荷トルクを上げて対応することも考えられるが、これには構造が複雑になるという問題があった。
【0006】
一方、本出願人によって特開平8−224727号公報に、滑り周波数制御の可変周波数インバータで駆動される高速回転の誘導電動機とその減速機とで構成されるコアドリル駆動装置に関する技術が開示されている。この技術は、従来のコアドリル駆動装置が主として使用されていた単相100Vの整流子モータの特性上の前記問題点を解決したものである。すなわち、この技術によれば、図11に示すように、誘導電動機51の速度VFMを検出する速度検出器52と、トルク特性を決定する滑り周波数演算器56と、最高速度の周波数VFTを設定する周波数設定器57と、インバータ53の周波数を決定する周波数演算器54と、前記電動機のギャップ磁束数が常に一定となるV/f値が予め回路中に入力されている電圧演算器55とを有し、前記電動機速度VFMから滑り周波数演算で求めた滑り周波数VFSと周波数に換算した電動機速度とを加算器58で加算し、この加算値VF0と前記周波数設定器57で設定した最高速度の周波数VFTとを前記周波数演算器54と電圧演算器55とに入力し、これらの演算出力を前記インバータの周波数指令値FINV 及び電圧指令値VINV として可変周波数インバータ53で高速回転の誘導電動機51を駆動し、減速機50を介してコアドリルに出力し駆動している。
【0007】
図10には、この発明の特性曲線の具体的例が示されている。図において、コアビットの1〜6吋のサイズ毎の回転数が負荷トルクの変動に拘らず殆ど一定であり、しかもコアビット刃面の適正周速(約180m/min)を実際の切削時使用点で維持できるという特徴を持っている。さらに、各コアビットサイズに最適な回転数を選択すれば、一つの切削電流目標値(インバータ入力電流)の設定により、所定の負荷を実現できるという特徴を持っている。また、このコアドリルのソフト始動装置について、実願平9−3581号に本出願人によって提案されている。これは、コアドリルの手動送り装置に関するものであるが、無負荷時にビビリ等の殆どない低速回転(例えば50〜80r/min)が実現できることが記述されている。
【0008】
一方、コアドリルの自動送り装置が、特願平10−205996号で本出願人によって提案されている。この発明は、滑り周波数制御で駆動される可変周波数インバータ制御の高速回転誘導電動機とその減速機とで構成されてコアビットを回転させる送り駆動部を備えコアドリルの動作を制御する制御装置を有するコアドリルの自動送り装置において、コアビットの寸法に関する情報にしたがってコアビットに最適な回転数を設定する回転数設定手段と、コアドリルに所定の負荷トルクを付与するインバータ入口の切削目標電流値であってインバータ入口で所定の負荷電流値を設定する電流値設定手段と、該電流値設定手段からの切削目標電流値とインバータ入口の負荷電流を検出する電流検出手段で検出した負荷電流値とを比較しインバータ入口の負荷電流が前記切削目標電流値になるように前記送り駆動部の電動機回転を制御するものである。しかし、長孔穿孔の場合、コアビットが追加連結する中継ぎチューブやロッドの曲りのために孔壁のコンクリート面に当たり、この摩擦による負荷トルクの増加のために前記回転数及び電流値一定制御のみでは、長孔穿孔のコアドリルの自動制御は困難であった。
【0009】
この問題を解決するために図9に示す厚さ690mmのテスト用鉄筋コンクリートを使用し、6吋径のビットによってテストを行った結果が図4、図5及び図6に示されている。そして、このテストで使用したコアドリル駆動装置の特性曲線が図10に示されている。この図10において、穿孔時の回転数は、コンクリート部で376r/min、鉄筋部で322、282及び250r/minに設定して行われた。また、中継ぎの方法は、図7に示すロッド継ぎと、図8に示す中継ぎチューブの場合との両方で行われた。ここに、符号5は減速機、6はビット、15は標準チューブ、16Aは中継ぎチューブ、16Bはロッド、そして17はアダプタヘッドである。
【0010】
上記の図4、図5及び図6のデータは、最も多用されている図8に示す中継ぎチューブでテストしたものをプロットした結果である。なお、このテスト結果から図7のロッド継ぎの方が、図8の中継ぎチューブより前記の孔壁の当たりが少ないことが分かった。
【0011】
図4は穿孔深さ(横軸)と負荷トルク(縦軸)との関係を、図5は負荷トルク(横軸)と支柱の最大振れ(縦軸)との関係を、図6は穿孔深さ(横軸)と穿孔速度(縦軸)との関係をそれぞれプロットしたものある。各点は計測点を示し、実線A及び鎖線Bはそれぞれコンクリート部及び鉄筋部の傾向を示す線である。また、図9は、テストに使用した鉄筋コンクリートの配筋図である。
【0012】
図4において、穿孔作業に入り、中継ぎチューブを継ぎ足した位置付近からコンクリート部・鉄筋部とも負荷トルクが上昇している。このテストは、コンクリート部では回転数を常に376r/minに設定し、支柱の振れを見て電流値を増減して負荷トルクを変えたものであり、また、鉄筋部では支柱の振れを見て回転数を322、282、及び259r/minと段階的に下げて負荷トルクを増加させたものである。そして、図5からは、コンクリート部・鉄筋部とも負荷トルクが上昇しているにもかかわらず、支柱の最大振れは変わらないということが分かる。また、図6からは、コンクリート部では穿孔深さに関係なく穿孔速度はほぼ一定であり、鉄筋部でも穿孔速度は一定であるが、中継ぎチューブを継ぎ足した位置付近の前後で異なるのは、回転数を切換えて負荷トルクを増したためである。これらの現象は、コアドリルの通常の穿孔作業では見られないもので、長孔穿孔に見られる特殊な現象である。
【0013】
以下、この長孔穿孔の現象について掘り下げてみる。今、チューブに曲りがある場合、コアドリルにかかる負荷トルクは、ビットの刃面にかかる負荷トルクとチューブの外周にかかる負荷トルクとの和と考えると、
T=μ1 PD/2+μ2 FD/2 ・・・・・・・ (1)
ここに、 T :全負荷トルク
μ1 :ビット刃面とコンクリートとの摩擦係数
P :ビットの垂直方向への押圧力
D :ビット刃径
μ2 :チューブ外周とコンクリートとの摩擦係数
F :チューブ外周のコンクリート壁への水平方向押圧力
(1)式において、μ1 PD/2はビット刃面にかかる負荷トルクを、μ2 FD/2ははチューブの外周にかかる負荷トルクを表している。
【0014】
前記の特願平10−205996号においては、通常の穿孔作業の場合に、負荷トルクに関係なく回転数はほぼ一定という特性から、ビット径に最適な回転数と所定の負荷トルクとを保つように制御されている。したがって、コンクリート部穿孔の場合には、上記のように回転数が一定であるから、負荷トルクも一定 (すなわち、押圧力一定)であれば、穿孔速度も一定の筈である。しかるに、図4のように中継ぎチューブを継ぎ足した位置までは負荷トルクはほぼ一定であるが、その後は負荷トルクは上昇している。一方、図6から穿孔速度はほぼ一定であることが分かる。そして、図5から、支柱の最大振れは負荷トルクが上昇しているにもかかわらずほぼ一定であり、振れの原因と見られる押圧力はほぼ一定と考えられる。したがって、負荷トルクが上昇しているにもかかわらず穿孔速度と支柱の最大振れとが常にほぼ一定である原因は、チューブの曲りによって外周にかかる負荷トルク、すなわち(1)式のμ2 FD/2が加算されたものと考えられる。
【0015】
一方、鉄筋部穿孔の場合には、回転数は上記のように3段階に順次低くなり、負荷トルクは逆に順次高くなるが、穿孔速度と支柱の最大振れとは、コンクリート部と同様に常にほぼ一定であることから、同様の原因が考えられる。また、このテスト結果から、支柱の最大振れが所定の限度を超えると穿孔速度が急速に落ちることも確認されている。したがって、上記のテスト結果から、前記の特願平10−205996号に示されたコアドリル自動送り装置に、支柱の最大振れ検出による制御を付加することによって長孔穿孔での問題点は解決できるものと考えられる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、穿孔効率を落とすことなく、良好な穿孔作業ができる長孔穿孔用のコアドリルの穿孔装置を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、滑り周波数制御の可変周波数インバータ(2)で駆動される高速回転誘導電動機(4)とその減速機(5)とから構成されてコアビット(6)を回転させる回転駆動部(7)と、コアビット(6)を前進・後退させる送り駆動手段(9)とを備えており、そして前記高速回転誘導電動機(4)が、誘導電動機の速度を検出する速度検出器(52)と、トルク特性を決定する滑り周波数演算器(56)と、最高速度の周波数を決定する周波数設定器(57)と、インバータ(53)の周波数を決定する周波数演算器(54)と、前記電動機(51)のギャップ磁束数が常に一定となるV/f(印加電圧/周波数)値が予め回路中に入力されている電圧演算器(55)とを有し、前記電動機速度から滑り周波数演算で求めた滑り周波数と周波数に換算した電動機速度とを加算器(58)で加算し、その加算値と前記周波数設定器(57)で設定した最高速度の周波数とを前記周波数演算器(54)と電圧演算器(55)とに入力し、それらの演算出力を前記インバータの周波数指令値及び電圧指令値として可変周波数インバータ(53)で駆動される高速回転の誘導電動機であるコアドリルの穿孔装置において、前記回転駆動部(7)と送り駆動手段(9)とを支える支柱(10)を備え、その支柱(10)の最大振れ値を検出する支柱振れ検出手段(23)を設け、インバータ入口の目標電流値(A1)を設定し、電流値検知手段(21)によってインバータ入口電流値を検知し、その電流値を目標電流値(A1)以下になるように送り駆動手段(9)の制御を行って送り量を調整すると共に、前記支柱(10)の最大振れ値を検知し、その最大振れ値が所定値(d)以下になるようにコアビット(6)の回転を制御する機能を有している。
【0018】
そして、前記支柱(10)の最大振れ値検出によるコアビット(6)の回転制御は、検知最大振れ量が所定値(d)より小さいときはコアビット(6)の回転数を下げてトルクを増加し、所定値(d)より大きいときは回転数を上げてトルクを減少させる制御機能を有している。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の長孔穿孔用のコアドリルの穿孔装置の実施形態を示す斜視図である。この穿孔装置は、コアドリル1と可変周波数インバータにより制御される制御装置2とで構成され、両者はケーブル3を介して接続されている。そして、コアドリル1は、ビット回転用モータ4と減速機5とを備えてコアビット6を回転させるビット回転駆動部7と、そのコアビット6を前進・後退させる摺動部8と、送り駆動手段である手動操作用ハンドル9と、これらを支える支柱10と、これらの各部材を搭載して被切削物に固定する際に用いられる架台11とより構成されている。そして、架台11はアンカーボルト12によって被切削物に固定されている。前記コアビット6は、アダプタヘッド17と標準チューブ15と中継ぎチューブ16Aとビット部18とより構成され、減速機5の出力軸に接続されている。
【0021】
また、冷却水は、供給ホース13を介して前記モータ4に供給され、モータ4の図示しない水冷ジャケットを通過し、コアビット6に供給されて冷却が行われている。この冷却水供給手段の通路には、図示しない流量調節弁と冷却水量検出器とが設けられている。
【0022】
そして、前記回転駆動部7と摺動部8との間には、手元操作用の操作箱14が取り付けられ、その操作箱14の上面には、操作パネル19が設けられ、その詳細を図2に示すように、操作パネルには回転数設定用ツマミ20(ビット径選定用)とインバータ入口の目標電流値検知手段であるランプ21(警報発生器または電流計でもよい)と電源スイッチ22とが設けられている。
【0023】
また、前記支柱10の最上部付近の側面には、支柱の最大振れ値検知手段であるダイヤルゲージ23が固定され、支柱の振れを計測できるようになっている。そして、前記インバータの制御装置2の図示しない側面パネルには、電源スイッチ、電源ランプ等が設けられている。
【0024】
次に、長孔穿孔用のコアドリルの穿孔方法について、可変周波数インバータにより制御される誘導電動機によって6吋のコアビットを使用した場合について説明する。
【0025】
コアドリルを被切削物に対して穿孔できるようにセットした後、長孔穿孔作業に掛かる。最初に、インバータ制御装置2の図示しない電源スイッチをONにし、電源ランプの点灯等を確認する。次いで、本体に設置の手元操作箱14の操作パネル19上の回転数設定ツマミ20で始動時の低速回転数(例えば50r/min)を選定し、電源スイッチ22をONにして安全な始動運転を行った後、ビット径6吋に最適な回転数(例えば376r/min)を設定し、本格的な穿孔作業に掛かる。運転中、インバータ入口目標電流値(例えば25A)を検知ランプ21の点滅を検知(警報またはランプの点滅)しながら穿孔作業を行う。所定の穿孔長になると。電源スイッチ22をOFFにし、コアドリルの穿孔作業を一時停止する。次ぎに、中継ぎチューブ16Aを連結し、再び穿孔作業に入るが、支柱10の振れをダイヤルゲージ23で検知し、振れが所定の値(例えば2mm)より少ないならば、振れ値が所定値になるまで回転数を下げて(例えば322r/min)負荷トルクを増すような運転を行う。かくて、支柱10の振れが所定値になるまで順次回転数を下げ(282→250→225→188→161r/min)、負荷トルクを増すような運転を行う。
【0026】
次に図3を参照し、自動送りによる穿孔方法について説明する。
まず自動送りスイッチをONする(P1)。すると主モータ、送りモータ、インバータ、及び冷却水供給弁がONされる(P2〜P5)。そして、被切削物が鉄筋の場合には、P6にてビットの寸法に最適な回転数N2及び目標電流値A1を設定し、被切削物が通常のコンクリートの場合には、P7にてビットの寸法に最適な回転数N1及び目標電流値A1を設定する。
【0027】
そして、鉄筋の場合はP8において送り速度が下限値V1以下か判定し、NoであればP10に進み、YesであればP9で主モータ回転を減速する。通常のコンクリートの場合はP10で送り速度が上限値V2以上か判定し、NoであればP15に進み、YesであればP11で主モータ回転を増速する。
【0028】
P9及びP11からP12に進み、支柱振れ値が所定値d以下か判定し、NoであればそれぞれP9またはP11に戻る。YesであればそれぞれP13またはP14に進み、主モータ回転を減速して負荷トルクを増す。
【0029】
そして、P15においては、インバータ入口電流設定値が上限値A1以上か判定し、YesであればP16で送りモータを減速し、NoであればP17で送りモータを増速する。そして、P18に進み、インバータ入口電流設定値が下限値A2以下か判定し、NoであればP15に戻る。
【0030】
かくて、穿孔深さに達したらP19にて無負荷時の電流を設定し、主モータ、送りモータ、インバータ、及び冷却水供給弁がOFFし(P20〜P23)、穿孔を終了する(P24)。
【0031】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成され、コアドリル穿孔装置に、支柱の最大触れを検出してこの値が所定値以下になるように回転部駆動モータのトルクを増す手段を付加することで、長孔穿孔作業が熟練者でなくても、穿孔速度を落とすことなく負荷トルクを有効に活用して穿孔できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコアドリルの穿孔装置の一実施形態を示す斜視図。
【図2】図1の手元操作パネルの詳細図。
【図3】本発明によるコアドリルの自動送り穿孔方法を説明する図。
【図4】長孔穿孔テスト時の負荷トルクと穿孔深さとの関係データを示すグラフ。
【図5】長孔穿孔テスト時の最大支柱振れと負荷トルクとの関係データを示すグラフ。
【図6】長孔穿孔テスト時の穿孔速度と穿孔深さとの関係データを示すグラフ。
【図7】ロッドの接続を示す詳細図。
【図8】中継ぎチューブの接続を示す詳細図。
【図9】長孔穿孔テストに使用した鉄筋コンクリートの配筋を示す図。
【図10】長孔穿孔テストに使用したコアドリル駆動装置の性能特性図。
【図11】従来の滑り周波数制御の可変周波数インバータで駆動される高速回転の誘導電動機とその減速機とで構成されるコアドリル駆動装置の構成図。
【符号の説明】
1・・・コアドリル
2・・・制御装置
3・・・ケーブル
4・・・ビット回転用モータ
5・・・減速機
6・・・コアビット
7・・・回転駆動部
9・・・送り駆動手段
8・・・摺動部
10・・・支柱
11・・・架台
13・・・供給ホース
15・・・標準チューブ
16A・・・中継ぎチューブ
16B・・・ロッド
18・・・ビット部
19・・・操作パネル
23・・・振れ検知用ダイヤルゲージ
Claims (2)
- 滑り周波数制御の可変周波数インバータ(2)で駆動される高速回転誘導電動機(4)とその減速機(5)とから構成されてコアビット(6)を回転させる回転駆動部(7)と、コアビット(6)を前進・後退させる送り駆動手段(9)とを備えており、そして前記高速回転誘導電動機(4)が、誘導電動機の速度を検出する速度検出器(52)と、トルク特性を決定する滑り周波数演算器(56)と、最高速度の周波数を決定する周波数設定器(57)と、インバータ(53)の周波数を決定する周波数演算器(54)と、前記電動機(51)のギャップ磁束数が常に一定となるV/f値が予め回路中に入力されている電圧演算器(55)とを有し、前記電動機速度から滑り周波数演算で求めた滑り周波数と周波数に換算した電動機速度とを加算器(58)で加算し、その加算値と前記周波数設定器(57)で設定した最高速度の周波数とを前記周波数演算器(54)と電圧演算器(55)とに入力し、それらの演算出力を前記インバータの周波数指令値及び電圧指令値として可変周波数インバータ(53)で駆動される高速回転の誘導電動機であるコアドリルの穿孔装置において、前記回転駆動部(7)と送り駆動手段(9)とを支える支柱(10)を備え、その支柱(10)の最大振れ値を検出する支柱振れ検出手段(23)を設け、インバータ入口の目標電流値(A1)を設定し、電流値検知手段(21)によってインバータ入口電流値を検知し、その電流値を目標電流値(A1)以下になるように送り駆動手段(9)の制御を行って送り量を調整すると共に、前記支柱(10)の最大振れ値を検知し、その最大振れ値が所定値(d)以下になるようにコアビット(6)の回転を制御する機能を有していることを特徴とするコアドリルの穿孔装置。
- 前記支柱(10)の最大振れ値検出によるコアビット(6)の回転制御は、検知最大振れ量が所定値(d)より小さいときはコアビット(6)の回転数を下げてトルクを増加し、所定値(d)より大きいときは回転数を上げてトルクを減少させる制御機能である請求項1に記載のコアドリルの穿孔装置。
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