JP3661782B2 - 磁気記録テープドライブ - Google Patents

磁気記録テープドライブ Download PDF

Info

Publication number
JP3661782B2
JP3661782B2 JP2001307147A JP2001307147A JP3661782B2 JP 3661782 B2 JP3661782 B2 JP 3661782B2 JP 2001307147 A JP2001307147 A JP 2001307147A JP 2001307147 A JP2001307147 A JP 2001307147A JP 3661782 B2 JP3661782 B2 JP 3661782B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cartridge
tape
receiver
tape drive
eject
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001307147A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003115144A (ja
Inventor
和也 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsumi Electric Co Ltd
Original Assignee
Mitsumi Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsumi Electric Co Ltd filed Critical Mitsumi Electric Co Ltd
Priority to JP2001307147A priority Critical patent/JP3661782B2/ja
Publication of JP2003115144A publication Critical patent/JP2003115144A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3661782B2 publication Critical patent/JP3661782B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はDLT(Digital Linear Tape)やLTO(Linear Tape Open)に代表されるリニアテープストレージシステムに係る磁気記録テープドライブに関し、特にテープカセット(テープカートリッジ)をガイドするレシーバーを備えている磁気記録テープドライブに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のリニアテープストレージシステムは、コンピュータシステムのバックアップ用として開発され、従来から種々のものが提案されている。例えば、DLTとしてのデジタル線形テープドライブは、特開平9−198639号公報などに開示されている。
【0003】
デジタル線形テープドライブ(以下、単に「駆動装置」や「テープドライブ」、「ドライブ」とも呼ぶ。)は、単一のリール(供給テープリール)を持つテープカートリッジ(以下、単に「カートリッジ」とも呼ぶ。)を受けるためのものであり、その内部に巻取りリールを内蔵している。テープカートリッジが駆動装置に装着されると、テープカートリッジから磁気テープが引き出され、ヘッドガイドアセンブリ(HGA)を介して巻取りリールで巻き取られる。ヘッドガイドアセンブリは、テープカートリッジから引き出された磁気テープ(以下、単に「テープ」とも呼ぶ。)を磁気ヘッドに案内するためのものである。磁気ヘッドは、当該テープとの間で情報を交換する。ヘッドガイドアセンブリは、一般に、ブーメラン状の形をしたアルミニウム製のプレートと、ベアリングを使用した6個の大きなガイドローラとで構成される。
【0004】
尚、ヘッドガイドアセンブリは、テープガイドアセンブリとも呼ばれ、それは、例えば、特表平9−500753号公報に開示されている。また、ガイドローラの一例は、特開2000−100025号公報に開示されている。
【0005】
一般に、テープドライブは、例えば、特表2000−501547号公報に記載されているように、共通のベースを有する略直方体形状のハウジングを含む。ベースは2つのスピンドルモータを有する。第1のスピンドルモータは、ベースに永久的に取り付けられたスプール(巻取りリール)を有し、そのスプールは、比較的高速で流れる磁気テープを受けるように大きさが定められている。第2のスピンドルモータは取外し可能なテープカートリッジを受けるように適合される。取外し可能なテープカートリッジは、ドライブのハウジングに形成されたスロットを通してドライブの中に手動で、または自動的に挿入される。テープカートリッジをスロットの中に挿入すると、カートリッジは第2のスピンドルモータと係合する。第1および第2のスピンドルモータを回転する前に、機械的なバックリング機構によってテープカートリッジは永久的に取付けられたスプールに接続される。テープカートリッジと永久スプールとの間に位置づけられた多くのローラ(ガイドローラ)は、テープカートリッジと永久に取付けられたスプールとの間を磁気テープが比較的高速で前後に移動する際にそれを案内する。
【0006】
このような構成のデジタル線形テープドライブでは、巻取りリールがテープを供給テープリールから引っ張るための装置が必要である。そのような引っ張り装置は、例えば、特公平3−7595号公報に開示されている。この公報によると、巻取りリールには巻取りリーダ手段(第1のテープリーダ)が連結され、供給テープリール上のテープに供給テープリーダ手段(第2のテープリーダ)が固定されている。第1のテープリーダはその一端にタブを有し、第2のテープリーダはロッキング孔を有し、タブがロッキング孔に係合される。
【0007】
さらに、第1のテープリーダを第2のテープリーダに接合するための機構も必要となる。そのような接合機構は、例えば、特公平6−39027号公報に開示されている。
【0008】
また、特開2000−100116号公報には、リーダテープ(第2のテープリーダ)の側方に突出する耳片を必要とすることなく、リーダテープの端部をテープカートリッジのテープエンド引掛け部に係止することのできる「リーダテープの係止部構造」が開示されている。
【0009】
特開平11−86381号公報には、テープカートリッジがドライブに挿入されていない際に、テープドライブの巻取りリールが回転するのを防ぐためのロックシステムが開示されている。
【0010】
尚、テープドライブは、テープヘッドアクチュエータアセンブリをさらに含み、このテープヘッドアクチュエータアセンブリは複数のローラによって規定されたテープ経路上に、巻取りスプールとテープカートリッジとの間に位置づけられる。動作中は、磁気テープが巻取りスプールとテープカートリッジとの間を前後に流れ、規定されたテープ経路上を流れる間にヘッドアクチュエータアセンブリに密に接近する。このようなヘッドアクチュエータアセンブリの一例は、上記特表2000−501547号公報に開示されている。
【0011】
一方、デジタル線形テープドライブに装着されるテープカートリッジとしては、その一例が特開2000−149491号公報に開示されている。
【0012】
また、特開平11−316991号公報には、バックリング機構または巻取りリーダを使用することなくテープリーダがテープカートリッジから巻取りリールに押し進められるようにした「テープドライブ」が開示されている。
【0013】
ところで、テープカートリッジがテープドライブに挿入され、テープカートリッジから引き出された磁気テープに対する磁気ヘッドとの間の情報交換が終了すると、磁気テープは再びテープカートリッジに巻戻される。その後、テープカートリッジをテープドライブからイジェクトするために、操作者がイジェクトボタンを操作すると、イジェクト機構によってテープカートリッジがテープドライブからイジェクトされる。以下に図面を参照して述べるように、従来のイジェクト機構は、そのイジェクト量が一定である。尚、「イジェクト量」とは、イジェクト時でのベセルからの突出量のことをいう。
【0014】
以下に、図3を参照して、テープドライブの概略構成について説明する。図3は、上蓋を取り外した状態のテープドライブをそれに挿入されるカートリッジと共に図示した、背面側斜め上方から見た斜視図である。
【0015】
テープドライブ10は、カートリッジ20を受けるためのものであり、その内部に巻取りリール13を内蔵している。巻取りリール13はスプールとも呼ばれる。テープドライブ10は、共通のベース11aを有する略直方体形状のハウジング11を含む。ベース11aは第1のスピンドルモータ(図示せず)と第2のスピンドルモータ14とを有する。第1のスピンドルモータは、ベース11aに永久的に取り付けられたスプール(巻取りリール)13を有している。そのスプール13は、比較的高速で流れる磁気テープ(図示せず)を受けるようにその大きさが定められている。
【0016】
図4に示すテープドライブ10の前面ベゼル16には、図示しないイジェクトボタンが設けられている。このイジェクトボタンを操作者が操作する(押す)と、イジェクト指令が上記制御ユニットに伝えられる。
【0017】
第2のスピンドルモータ14は、取外し可能なカートリッジ20を受けるように適合される。取外し可能なカートリッジ20は、ドライブ10の第1及び第2のレシーバー50′,51′間を通してドライブ10の中に手動で、または自動的に、図4に示す矢印Aで示す挿入方向に沿って挿入される。
【0018】
カートリッジ20を第1及び第2のレシーバー50′,51′間に挿入すると、カートリッジ20は周知の方法で第2のスピンドルモータ14と係合する。第1および第2のスピンドルモータを回転する前に、機械的なバックリング機構15によってテープカートリッジ20は永久的に取付けられたスプール13に接続される。テープカートリッジ20と永久スプール13との間に位置づけられた多くのローラ(ガイドローラ)12は、テープカートリッジ20と永久に取付けられたスプール13との間を磁気テープが比較的高速で前後に移動する際にそれを案内する。
【0019】
さらに、図4に示すように、イジェクト機構30は、イジェクトレバー31を持ち、その係合部311の突出部311aは、カートリッジ20の前端面22に空けられたカートリッジハブロック解除穴部22aに挿入される。
【0020】
イジェクト機構30は、ベース11aに取り付けた第1のレシーバー50′の外側面50′cに取付けられている。また、ベース11aには第1のレシーバー50′に対向するように第2のレシーバー51′が取り付けられている。第1及び第2のレシーバー50′,51′は、樹脂材をモールド成形することによって作られており、カートリッジ20をガイドし、収納・固定するための部品である。なお、第1のレシーバー50′の具体的な形状例を、図5に拡大して示した。
【0021】
カートリッジ20は、ローディングされると、第1のレシーバー50′の長板形状の第1の側板部50′dにおける内側面50′a、第1のレシーバー50′の第1の上板部50′eにおける上面50′b、及び図3及び図4に示した第2のレシーバー51′の第2の上板部51′eにおける上面51′bとによって規定されかつ押しつけられて固定される。第1の上板部50′eは、図5にも示したように、第1の側板部50′dの長手方向に平行な二辺のうちの一辺に内側面50′aを直交する方向で長手方向に位置している。また、第1のレシーバー50′には、第1の側板部50′cのもう一辺に第1の側板部50′cの外側面50′cを直交する方向で形成されている第1の取付部50′h,50′jを有している。第2のレシーバー51′は、長板形状の第2の側板部51′dと、長手方向に形成されている第2の上板部51′eと有している。第2の上板部51′eは、第2の側板部51′dの長手方向に平行な二辺のうちの一辺に内側面51′aを直交する方向にかつ長手方向に位置している。さらに、第2のレシーバー51′は、第2の側板部51′cのもう一辺に第2の側板部51′dの外側面51′cを直交する方向に形成されている第2の取付部51′h,51′jとを有している。
【0022】
なお、図3及び図4は、上蓋を取り外した状態で、かつイジェクト機構30を含むテープドライブ10の一部分のみをカートリッジ20と共に図示したものである。
【0023】
カートリッジ20を第1及び第2のレシーバー50′,51′の間に挿入すると、カートリッジ20は周知の方法で第2のスピンドルモータと係合する。第1および第2のスピンドルモータを回転する前に、機械的なバックリング機構(図示せず)によってテープカートリッジ20は、永久的に取付けられたスプールに接続される。テープカートリッジ20と永久スプールとの間に位置づけられた多くのローラ(ガイドローラ)12は、テープカートリッジ20と永久に取付けられたスプールとの間を磁気テープが比較的高速で前後に移動する際にそれを案内する。
【0024】
イジェクト機構30は、挿入方向Aに延在したイジェクトレバー31を有している。このイジェクトレバー31は挿入方向Aおよびそれと逆方向である抜去(イジェクト)方向B(以下、両方向を一纏めにして「挿抜方向A,B」と呼ぶ。)に摺動可能に第1のレシーバー50′に取付けられている。イジェクトレバー31は、その奥側の一端31aで、カートリッジ20の前端面と係合するように第1のレシーバー50′の内側面50′a側に直角に折り曲げられた係合部311を持つ。イジェクトレバー31は、図面では明確に図示されてはいないが、そのほぼ中央部に、ピニオン(小歯車)322と係合するラック(歯棒)312を有する。
【0025】
イジェクト機構30は、イジェクトレバー31の摺動動作を停止するため、運動エネルギの一部または全部を吸収するダンパ32を更に備える。このダンパ32はダンパホルダ33によって保持されており、ダンパホルダ33は第1のレシーバー50′の外側面50′cに一対のネジ34によって固定されている。詳述すると、ダンパホルダ33は、ネジ34で第1のレシーバー50′の外側面50′cに取り付け固定される取付け面331と、この取付け面331から直角に折り曲げられて水平に延在するダンパ保持面332とを有する。このダンパ保持面332には、その中央部に開口が空けられている。
【0026】
一方、ダンパ32は、ダンパ保持面332上に一対のネジ35で固定されるダンパ本体321と、このダンパ本体321に開口を介して回転可能に取り付けられたピニオン322とを有する。このピニオン322は、上記イジェクトレバー31のラック312と係合する。尚、ピニオン322はダンパ本体321の下方に設けられている。とにかく、ダンパ32とダンパホルダ33との組み合わせは、イジェクトレバー31の運動を制動するダンピング部材として働く。
【0027】
また、イジェクトレバー31は、ラック312と奥側の一端31a近傍との間に延在する拡幅部313を有し、この拡幅部313はラック312よりも下方にその幅が広くなっている。
【0028】
さらに、イジェクト機構30は、挿抜方向A,Bに延在するイジェクトスプリング37を有する。イジェクトスプリング37の一端は、上記突起部36に接続されている。また、イジェクトレバー31は、上記奥側の一端で、第1のレシーバー50′の内側面50′a側とは反対側に突出した突起部314を有する。この突起部314にイジェクトスプリング37の他端が接続されている。すなわち、イジェクトスプリング37は、イジェクトレバー31をイジェクト方向Bに付勢する付勢手段として動作する。
【0029】
尚、テープドライブ10は、第1のレシーバー50′の内側面50′a側で、ベース11a上に回動自在に取付けられた、インターポーズレバー41及びライトプロテクトアーム42を有する。このインターポーズレバー41は、カートリッジ20がテープドライブ10に挿入されたときに、カートリッジ20の右側面に空けられた凹部21に挿入される突起部(図示せず)を有する。
【0030】
すなわち、このインターポーズレバー41の突起部とカートリッジ20の凹部21とが係合することにより、カートリッジ20がテープドライブ10の中に挿入された状態が維持される。このインターポーズレバー41の回動動作は、テープドライブ10中に内蔵されているカム(図示せず)の回転動作によって制御される。尚、このカムの回転中心軸は、上記第2のスピンドルモータの回転軸と同軸である。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、カートリッジ20は、ローディングされると、第1のレシーバー50′の内側面50′aと上面50′b及び第2のレシーバー51′の上面51′bとによって規定されかつ押しつけられて固定されるので、その時に、第1のレシーバー50′の成形時に形成されてしまう内側面50′a、上面50′b、第2のレシーバー51′の上面51′bのいずれか突部分にカートリッジ20がガイドされると、第1のレシーバー50′もしくは第2のレシーバー50′がカートリッジ20に押されることとより、第1のレシーバー50′もしくは第1のレシーバー50′自体に反りが発生することによってカートリッジ20をガイドする位置精度を悪化させる恐れがある。
【0032】
すなわち、第1のレシーバー50′の上面50′bの挿抜方向A,Bにおける中間部分に上面50′b上へ一番高く突き出した突部分がある場合には、カートリッジ20が突部分に当たりガイドされてしまうので、第1の上板部50′bにも反りが発生し、カートリッジ20のガイドが不安定になるという問題がある。
【0033】
また、第1のレシーバー50′は、挿抜方向A,Bにおける長手方向の寸法が106mmとモールド品としては長い寸法のため、反りを抑制するには困難なものである。
【0034】
それ故に、本発明の課題は、カートリッジをガイドする位置精度に影響を与えないようにしたテープドライブを提供することにある。
【0035】
また、本発明の課題は、カートリッジの収納及び固定精度のバラツキを抑制することができる磁気記録テープドライブを提供することにある。
【0036】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、挿入方向(A)で挿入されるカートリッジ(20)と、該カートリッジを前記挿入方向(A)とは逆方向である抜去方向(B)へ前記イジェクトさせるイジェクト機構(30)と、該イジェクト機構(30)を外側面(50c)に設けかつ前記カートリッジを前記挿入方向(A)でガイドして収納・固定するレシーバー(50)とを含み、該レシーバー(50)は前記挿入方向(A)及び前記抜去方向(B)に沿って前記カートリッジ(20)を対向させガイドして摺動させるよう規定する内側面(50a)及び上面(50b)を有する磁気記録テープドライブにおいて、前記レシーバー(50)の前記内側面(50a)及び前記上面(50b)の前記挿入方向(A)及び前記抜去方向(B)における中間部分には、該中間部分を除く前記内側面(50a)及び前記上面(50b)よりも凹ませた逃げ部(50f,50g)を形成したことを特徴とする磁気記録テープドライブが得られる。
【0037】
上記括弧内の符号は、本発明の理解を容易にするために付したものであり、一例にすぎず、これらに限定されないのは勿論である。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態におけるテープドライブついて詳細に説明する。なお、先に説明した図3及び図5のテープドライブと同じ部分には、同じ符号を付して、同じ部分における一部の説明を省略する。
【0039】
図1はテープドライブ10をそれに挿入されるカートリッジ20と共に示す斜視図であって、カートリッジ20がテープドライブ10からイジェクトされた状態を示す図である。
【0040】
テープドライブ10は、カートリッジ20を受けるためのものであり、その内部に巻取りリール(スプール)13を内蔵している。このテープドライブ10は、共通のベース11aを有する略直方体形状のハウジング11を含む。ベース11aは第1のスピンドルモータ(図示せず)と第2のスピンドルモータ14(図3を参照)とを有する。
【0041】
第1のスピンドルモータは、ベース11aに永久的に取り付けられたスプール(巻取りリール)13を有している。そのスプール13は、比較的高速で流れる磁気テープ(図示せず)を受けるようにその大きさが定められている。
【0042】
取外し可能なカートリッジ20は、ドライブ10の第1及び第2のレシーバー50,51間を通してドライブ10の中に手動で、または自動的に、矢印Aで示す挿入方向に沿って挿入される。
【0043】
カートリッジ20を第1及び第2のレシーバー50,51間に挿入すると、カートリッジ20は周知の方法で第2のスピンドルモータ14と係合する。第1および第2のスピンドルモータを回転する前に、機械的なバックリング機構15によってテープカートリッジ20は永久的に取付けられたスプール13に接続される。テープカートリッジ20と永久スプール13との間に位置づけられた多くのローラ(ガイドローラ)12は、テープカートリッジ20と永久に取付けられたスプール13との間を磁気テープが比較的高速で前後に移動する際にそれを案内する。
【0044】
イジェクト機構30は、ベース11aに取り付けた第1のレシーバー50の外側面50cに取付けられている。また、ベース11aには第1のレシーバー50に対向するように第2のレシーバー51が取り付けられている。第1及び第2のレシーバー50,51は、樹脂材をモールド成形することによって作られており、カートリッジ20をガイドし、収納・固定するための部品である。なお、第1のレシーバー50の具体的な形状を、図2に拡大して示した。
【0045】
カートリッジ20は、ローディングされると、図2にも示した第1のレシーバー50の長板形状の第1の側板部50dにおける内側面50a、第1のレシーバー50の第1の上板部50eにおける上面50b、及び第2のレシーバー51の第2の上板部51eにおける上面51bとによって規定されかつ押しつけられて固定される。第1の上板部50eは、第1の側板部50dの長手方向に平行な二辺のうちの一辺に内側面50aを直交する方向でかつ長手方向に位置している。また、第1のレシーバー50には、第1の側板部50dのもう一辺に外側面50cを直交する方向に形成されている第1の取付部50h,50jが形成されている。第2のレシーバー51は、長板形状の第2の側板部51dと、長手方向に形成されている第2の上板部51eと有している。第2の上板部51eは、第2の側板部51dの長手方向に平行な二辺のうちの一辺に内側面51aを直交する方向にかつ長手方向に位置している。さらに、第2のレシーバー51は、図3において説明した第2の側板部51cのもう一辺に、図3において説明した第2の側板部51′dの外側面51′cを直交する方向に形成されている第2の取付部51′h,51′jと同様に、第2の側板部51dの外側面を直交する方向に形成されている第2の取付部(図示せず)を有している。
【0046】
イジェクト機構30は、挿入方向Aに延在したイジェクトレバー31を有している。このイジェクトレバー31は、挿入方向Aおよびそれと逆方向である抜去(イジェクト)方向B(以下、両方向を一纏めにして「挿抜方向A,B」と呼ぶ。)に摺動可能に第1のレシーバー50の外側面50cに取付けられている。
【0047】
さらに、イジェクト機構30は、イジェクトレバー31の摺動動作を停止するため、運動エネルギの一部または全部を吸収するダンパ32を更に備える。このダンパ32は、図4に示したように、ダンパホルダ33によって保持されている。
【0048】
ダンパホルダ33は、第1のレシーバー50の外側面50cに一対のネジ34、34によって固定されるが、その固定位置は調整可能となっている。
【0049】
詳述すると、ダンパホルダ33は、一対のネジ34、34で右側壁面に取り付け固定される取付け面331と、この取付け面331から直角に折り曲げられて水平に延在するダンパ保持面332とを有する。取付け面331には、挿抜方向A,Bに互いに離れて延在する所定長さの一対の長孔が空けられている。
【0050】
したがって、取付け面331は、一対のネジ34を一対の長孔を介して第1のレシーバー50の外側面50cに螺合することによって固定される。このように、取付け面331に所定長さの長孔を形成することにより、第1のレシーバー50の外側面50cに対するダンパホルダ33の取付け位置を調整することが可能となる。その結果、ダンパ32の位置も調整可能となる。従って、イジェクト機構30によるイジェクト量Eを、15mm〜30mmの範囲で任意に設定することが可能となる。とにかく、一対の長孔と一対のネジ34との組み合わせは、第1のレシーバ−50の外側面50cに対するダンパホルダ33の取付け位置を調整する取付け調整手段として働く。
【0051】
一方、ダンパ32は、ダンパ保持面332上に一対のネジ35、35で固定されるダンパ本体321(図3を参照)と、このダンパ本体321に回転可能に取り付けられた上記ピニオン(小歯車)322とを有する。このピニオン322は、上記イジェクトレバー31のラック312(図3を参照)と係合する。尚、ピニオン322はダンパ本体321の上方に設けられている。とにかく、ダンパ32とダンパホルダ33との組み合わせは、イジェクトレバー31の運動を制動するダンピング部材として働く。
【0052】
ダンパホルダ33(ダンパ32)が第1及び第2のレシーバー50,51に対して最も手前側に取付け固定された場合、上記離間距離が最も長くなり、従って、イジェクト量Eは最も長い30mmに設定、調整される。これに対して、ダンパホルダ33(ダンパ32)が第1のレシーバ−50の外側面50cに対して最も奥側に取付け固定された場合、上記離間距離が最も短くなり、イジェクト量Eは最も短い15mmに設定、調整される。
【0053】
第1のレシーバー50の内側面50a及び上面50bの挿抜方向A,Bにおける中間部分には、中間部分を除く内側面50a及び上面50bよりも凹ませた逃げ部50f,50gが形成されている。第1のレシーバー50は、図2に具体的に示すように、カートリッジ20をガイドして摺動させる位置精度に影響を与えないように、内側面50a、上面50bがともに挿抜方向A,Bにおける中間部分を約0.3mm逃がした形状の逃げ部50f,50gとなっている。逃げ部50f,50gは、第1の側板部50d及び第1の上板部50eの板厚寸法が中間部分を除く第1の側板部50d及び第1の上板部50eの板厚寸法よりも実質的に薄くなっている部分であるので、内側面50a、上面50bの中間部分を除くカートリッジ20が摺動する内側面50a、上面50bを平滑面にしておけばよい。なお、内側面50a、上面50bの中間部分を除く内側面50a、上面50bにおいて突部分があったとしても、内側面50aの中間部分を除く内側面50a、上面50bが挿抜方向A,Bの両側間で大きくは離れているので、カートリッジ20をガイドの際の内側面50a、上面50bの反りによる影響が少なく、安定した状態でガイドされる。これらの逃げ部50f,50gを追加したことによって、内側面50a、上面50bはそれぞれ2面のカートリッジ20をガイドする位置を設定することで、カートリッジ20の収納及び固定精度のバラツキを抑制する。さらに、第2の上板部51eにおいても、第1の上板部50bの逃げ部50fと同様に、中間部分を除く上面51bに逃げ部(図示せず)が形成されている。
【0054】
さらに、イジェクト機構30は、挿抜方向A,Bに延在するイジェクトスプリング37を有する。イジェクトスプリング37の一端37aは、第1のレシーバ50の外側面50cから手前側で突出する突起部36に接続されている。
【0055】
このイジェクトスプリング37は、常に、イジェクトレバー31を抜去(イジェクト)方向Bに付勢している。とにかく、イジェクトスプリング37は、イジェクトレバー37をイジェクト方向Bに付勢する付勢手段として作用する。
【0056】
なお、テープドライブ10は、第1のレシーバー50の外側面50c側で、ベース11a上に回動自在に取付けられた、インターポーズレバー41及びライトプロテクトアーム42を有する。このインターポーズレバー41は、カートリッジ20がテープドライブ10に挿入されたときに、カートリッジ20の右側面23に空けられた凹部21に挿入される突起部を有する。
【0057】
すなわち、このインターポーズレバー41の突起部とカートリッジ20の凹部21とが係合することにより、カートリッジ20がテープドライブ10の中に挿入された状態が維持される。このインターポーズレバー41の回動動作は、テープドライブ10中に内蔵されているカムの回転動作によって制御される。尚、このカムの中心軸は、上記第2のスピンドルモータの回転軸と同軸である。
【0058】
また、テープドライブ10は、ガイドシャフト43を備えている。このガイドシャフト43は、インターポーズレバー41とライトプロテクトアーム42の支点軸として働く。
【0059】
次に、カートリッジ20をテープドライブ10中に挿入する場合の動作について説明する。
【0060】
カートリッジ20を挿入方向Aへ第1及び第2のレシーバー50,51間へ挿入していくと、インターポーズレバー41は、ガイドシャフト43の回りをバネ(図示せず)等の付勢手段による付勢力に抗して反時計回りに回動した状態にある。カートリッジ20が挿入され続けると、カートリッジ20の前端面22がイジェクトレバー31と係合する。この係合状態でさらにカートリッジ20がイジェクトスプリング37の付勢力に抗して挿入され続けると、イジェクトレバー31とダンパホルダ33との係合が解かれる。
【0061】
さらに、カートリッジ20が挿入され続けると、インターポーズレバー41が、その付勢手段の付勢力によりガイドシャフト43の回りを時計回りに回動して、突起部(図示せず)がカートリッジ20の凹部21と係合する。これにより、イジェクトスプリング37が最大に伸びた状態で、カートリッジ20がテープドライブ10の第1及び第2のレシーバー50,51間に完全に挿入される。このカートリッジ20の挿入が完了後、ローディングが行われる。
【0062】
挿入されたカートリッジ20をテープドライブ10からイジェクトする場合の動作について説明する。
【0063】
テープドライブ10の前面ベゼル16には、図示しないイジェクトボタンが設けられている。このイジェクトボタンを操作者が操作する(押す)と、イジェクト指令が制御ユニットに伝えられる。
【0064】
尚、上述した動作説明では、イジェクト機構30におけるイジェクト量Eを30mmに設定した場合について述べたが、図4および図5に説明した構成と同じように、第1のレシーバー50の外側面50cに対してダンパホルダ33の取付け位置を設定、調整することにより、上記イジェクト量Eを約15mmまで短くすることができる。すなわち、イジェクト機構30によるイジェクト量Eを前面ベゼル16より15mm〜30mmの範囲内で任意に設定(調整)することが可能となる。
【0065】
以上、本発明について好ましい実施の形態によって説明を例に挙げて説明してきたが、本発明は上述した実施の形態に限定しないのは勿論である。例えば、上述した実施の形態では、テープカートリッジのイジェクト機構をもつレシーバーについて述べているが、ディスク等、他のメディアのイジェクト機構もつレシーバーにも応用可能である。
【0066】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明では、レシーバーの中間部分に逃げ部をもつ形状とすることによって、カートリッジをガイドする位置精度に影響を与えないようにした磁気記録テープドライブが得られる。
【0067】
また、本発明によれば、レシーバーに逃げ部を追加することによって、上面及
び内側面のカートリッジをガイドする位置を設定することで、カートリッジの収納及び固定精度のバラツキを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるイジェクト機構を含むテープドライブをそれに挿入されるカートリッジと共に示した概略斜視図である。
【図2】図1に示した第1のレシーバーの具体的な形状を示した斜視図でえある。
【図3】先行技術によるイジェクト機構が適用されるテープドライブの概略構成を、上蓋を取り外した状態で、それに挿入されるカートリッジと共に図示した背面側斜め上方から見た斜視図である。
【図4】図3に示したイジェクト機構を含むテープドライブをそれに挿入されるカートリッジと共に示す斜視図であって、カートリッジがテープドライブからイジェクトされた状態を示す図である。
【図5】図3に示した第1のレシーバーの具体的な形状を示した斜視図である。
【符号の説明】
10 テープドライブ
11 ハウジング
11a ベース
12 ガイドローラ
13 巻取りリール(スプール)
14 スピンドルモータ
15 バックリング機構
20 カートリッジ
30 イジェクト機構
31 イジェクトレバー
32 ダンパ
33 ダンパホルダ
36 突起部
37 イジェクトスプリング
41 インターポーズレバー
42 ライトプロテクトアーム
50,50′ 第1のレシーバー
51,51′ 第2のレシーバー
50a,50′a 内側面
50b,50′b 上面
50c 外側面
50f 逃げ部

Claims (2)

  1. 挿入方向で挿入されるカートリッジと、該カートリッジを前記挿入方向とは逆方向である抜去方向へ前記イジェクトさせるイジェクト機構と、該イジェクト機構を外側面に設けかつ前記カートリッジを前記挿入方向でガイドして収納・固定するレシーバーとを含み、該レシーバーは前記挿入方向及び前記抜去方向に沿って前記カートリッジを対向させガイドして摺動させるよう規定する内側面及び上面を有する磁気記録テープドライブにおいて、
    前記レシーバーの前記内側面及び前記上面の前記挿入方向及び前記抜去方向における中間部分には、該中間部分を除く前記内側面及び前記上面よりも凹ませた逃げ部を形成したことを特徴とする磁気記録テープドライブ。
  2. 前記逃げ部は、前記中間部分を除く前記内側面及び前記上面よりも約0.3mm凹んでいることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録テープドライブ。
JP2001307147A 2001-10-03 2001-10-03 磁気記録テープドライブ Expired - Fee Related JP3661782B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001307147A JP3661782B2 (ja) 2001-10-03 2001-10-03 磁気記録テープドライブ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001307147A JP3661782B2 (ja) 2001-10-03 2001-10-03 磁気記録テープドライブ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003115144A JP2003115144A (ja) 2003-04-18
JP3661782B2 true JP3661782B2 (ja) 2005-06-22

Family

ID=19126663

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001307147A Expired - Fee Related JP3661782B2 (ja) 2001-10-03 2001-10-03 磁気記録テープドライブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3661782B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003115144A (ja) 2003-04-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3710410B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP3710414B2 (ja) 記録テープカートリッジ
US7690594B2 (en) Recording tape cartridge
JP3661782B2 (ja) 磁気記録テープドライブ
JP2003228952A (ja) 記録テープカートリッジの把持部構造
US7360982B2 (en) Structure for holding recording tape cartridge and method of manufacturing said structure
JP3710412B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP3710411B2 (ja) 記録テープカートリッジ
US4679106A (en) Spring loaded ejector for disc cartridge
US7226014B2 (en) Recording tape cartridge
JP4054236B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP3710413B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP4846748B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP4262938B2 (ja) 記録テープカートリッジ
US6710970B2 (en) Ejection mechanism for use in a tape drive that has an adjustable ejection amount
JP3105026B2 (ja) ディスクカートリッジのシャッタ開閉機構
US20040124300A1 (en) Recording tape cartridge
JP4009139B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JPH0896465A (ja) ディスク装置のカートリッジ排出機構
JP3239395B2 (ja) テープカセット
JP3881284B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP2005085380A (ja) 記録テープカートリッジ
JP2004213740A (ja) 記録テープカートリッジ
JP4167033B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP2004046923A (ja) 記録テープカートリッジ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040423

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041215

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050302

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050315

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110401

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees