JP3660652B2 - 地下貯水槽のブロック組立構造 - Google Patents

地下貯水槽のブロック組立構造 Download PDF

Info

Publication number
JP3660652B2
JP3660652B2 JP2002213159A JP2002213159A JP3660652B2 JP 3660652 B2 JP3660652 B2 JP 3660652B2 JP 2002213159 A JP2002213159 A JP 2002213159A JP 2002213159 A JP2002213159 A JP 2002213159A JP 3660652 B2 JP3660652 B2 JP 3660652B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
block
blocks
wall
corner
water storage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002213159A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004019426A (ja
Inventor
昌信 杉江
徳昭 神谷
Original Assignee
昌信 杉江
エス・ケー・エンジニアリング株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 昌信 杉江, エス・ケー・エンジニアリング株式会社 filed Critical 昌信 杉江
Priority to JP2002213159A priority Critical patent/JP3660652B2/ja
Publication of JP2004019426A publication Critical patent/JP2004019426A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3660652B2 publication Critical patent/JP3660652B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sewage (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は地下貯水槽、特に雨水を地上に溢れさせないよう効率よく導いて貯留させるための地下貯水槽、該貯水槽を構成するブロックの組立構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
土地の有効利用から空き地としての公園、運動場、駐車場あるいは工場の敷地などの地下に貯水槽を設けて、急激な豪雨などによって地上に溢れ流れる雨水を効果的に導いて一時的に貯留させることが提案され、特にこの度の神戸地域を中心とした地震発生時に起こった火災に対して、水不足に原因する効果的な消火活動ができなかったことを教訓として、不測の災害時に備えての地下貯水槽の設置の重要性が再確認されている。
【0003】
地下貯水量の拡大を積極的に求めた地下貯水槽の中込み部材が種々提案され、例えば、特開2001−220779号公報に記載されたとおり、コンクリート製ブロックを縦横方向に展開、積重し、この種のブロック状中込み部材にあっては、貯水量の増大を期待し得る空隙部が多量に確保されること、さらに貯水槽の上方より作用する大きい負荷に対して、貯水槽の全体的補強効果が期待でき、中込み部材の積み重ね組立て作業が容易なことが望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ブロック状中込み部材として、例えば特開2001−220779号公報に示す空間支持体は軸方向中心部分を中空部に形成した正六角柱体からなり、この単位部材群が縦横方向に密に並べられている。
確かに、正多角柱体からなるブロック群を平面的に縦横方向に密に展開し、さらに垂直方向、即ち高さ(深さ)方向に積み重ねて拡大せしめることにより、貯水槽自体は強度の面からは十分満足しうるも、貯水量の面では十分満足できず、また多量の部材を必要とする面からコスト高ともなる。
また従来の中込み部材としてブロック材を使用した場合、貯水槽の外枠として大規模な別個構築物が当然必要となることは常識的なものとして受け入れられていた。
【0005】
本発明はコンクリート製中込ブロックの平面状での縦横方向への開拡的組立にあって、ブロック群の側壁面同士の広域に亘る当接組立てを意図的にさけて、組立てられた各ブロックの周囲に大規模な空隙部を形成して、これにより貯水量の増大、またこの貯水槽の外周壁を形成する囲枠自体をも中込ブロックに形状的に近似したブロック群を採用して、これに当て、各ブロック群の周囲の空隙部の確保、さらに各ブロック内をも積極的貯水空間として利用し、さらに加えて貯水槽各構成ブロック材の自在な互換性の確保により、貯水槽自体の使用目的に沿っての多面的な多室区画形成、あるいは流路形成を可能として、貯水槽にて多用されていたブロック材中心の変化に富んだ多面的な有効利用により画期的地下貯水槽を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、つぎのような構成を採用している。
本発明に係る地下貯水槽のブロック組立構造は三種類の筒状ブロックにて構成されている。即ち貯水槽の隅部に配される隅角ブロック群、一対の隅角ブロックを繋ぐ形にて配される外周ブロック群、これら両ブロックにて貯水槽の囲枠が形成される。かく形成された囲枠内は、全面に中込ブロック群にて埋め込まれる。
【0007】
これら三種類のブロックに共通していることは、同形、同大の正四角柱体をその出発点とし、各ブロックは正四角柱体の角部分を縦方向に、各ブロック毎に削ぎ落し場所を変更せしめてなる、それぞれ特異な多角変形柱体を呈している。
【0008】
具体的に中込ブロックは各四つの角部を削ぎ落してなる変形八角柱体を呈し、隅角ブロックは外側に面し直交する二面を遮蔽外壁となし、内側に位置する一つの角部を削ぎ落してなる変形五角柱体を、また外周ブロックは外側に面する一面を遮蔽外壁として、内側に位置する二つの角部を削ぎ落してなる変形六角柱体をもって構成され、正四角柱体を共通の出発点とすることにより、組立時三種類のブロックは、各ブロック間にて、その当接領域に差はあるも、密なる組立構造を維持し、これら三種類のブロックは互いにその配設場所を変更する折にも貯水槽の全体形状を常時強固に維持しうる互換性を有している。
【0009】
筒状中込ブロックは正四角柱体の四つの角部を縦方向に削ぎ落してなる削ぎ落し面間に四面の周壁を形成し、これら周壁にはそれぞれ窓が開口している。そして四面の周壁間の削ぎ落とされた形の四つの面にて、前記周壁より小領域の突き合せ壁が形成されていることが一つの特徴である。換言すれば、全体としてこの中込ブロックは四つの角部に突き合せ壁が形成されていると表現することもできる。
この中込ブロック群を平面状に配し、隣接する中込ブロックの幅狭の突き合せ壁同士を当接せしめることにより、各中込ブロックの周囲に周壁の幅広に相当する間隔を有する方形の大形空隙部を派生せしめ、また筒状の中込ブロック体内の空間部にてもブロック周囲の空隙部と共に十分の貯水効果を発揮する。
【0010】
また平面状に延拡した中込ブロック群をして上下方向に配すべく、各ブロックの軸芯を一致せしめて積み重ねることにより、ブロック周囲の縦方向に伸長する空隙部および中込ブロックの連通する筒状部の空間部にて、この発明の主目的の一つたる貯水量の拡大は一段と促進される。
【0011】
貯水槽の囲枠のコーナー部を担当する部材たる隅角ブロックは、直交する二面の遮蔽外壁の交差部と対称位置する内側の角部を縦方向に削ぎ落した形にて形成された内向き角壁を設けることにより、前記中込ブロックとの組立時、該内向き角壁の存在により、大形の空隙部の一部分を形成する一翼を担当せしめている。また貯水槽のコーナー部に位置する一対の隅角ブロック間に位置し、囲枠の一部を形成する外周ブロックは、外側に位置する一面の遮蔽外壁、該外壁に対応する内側に位置する一壁部の両側の角部を削ぎ落した形により、該壁の中央一部にて突き合せ壁を形成し、該突き合せ壁の両側には一対の内向き斜辺壁が相対的に残され、該内向き斜辺壁は貯水のために有効に働く空隙部の一部を形成する一助となっている。
【0012】
貯水槽の各コーナー部に配される隅角ブロック、この隅角ブロック間に位置する外周ブロック群の、両ブロックのそれぞれの面接壁同士の当接によるこれら両ブロックの連接状の組立てにより、隅角および外周の両ブロックにて貯水槽の囲枠を形成し、該囲枠内に前記中込ブロック群が、その突き合せ壁同士を当接せしめて埋め込まれ、中込ブロック間同士、中込ブロックと囲枠を構成するブロック間にも大規模な整然とした空隙部を形成した貯水槽の単層が形成される。
【0013】
この単層構造体は、各コーナー部に配された隅角ブロックの軸芯を一致せしめて積み重ねることにより、貯水槽の外周壁面は、隅角および外周両ブロックのそれぞれの遮蔽外壁部分をもって構成され、特別に個別部材を用いることなく貯水槽の外周壁が形成され、この基本となる単層構造体の積み重ね量および単層構造体の面積の選択により、貯水量を比較的自由に変更めしめうる調整室主体の基本構造の貯水槽が形成される。
【0014】
以上の基本構造からなる調整室を中心とする貯水槽を出発点として、同槽を発展せしめて、同槽を構成する三種類のブロック群の互換性を利用することにより、即ち同槽中の中込ブロック群を隅角ブロックおよび外周ブロックと適宜その配設場所を置き換えることにより、基本貯水槽の主体となる調整室の一隅に、貯水中に含まれる泥砂などを沈下捕促し、泥砂類の貯水槽全体への拡散を防止するための沈砂室を、さらにこの沈砂室に隣接する形にて、調整室の一部を区画する利水室を形成し、貯水槽を沈砂室、利水室、調整室とそれぞれ使用目的を異にする多くの室を隅角ブロックおよび外周ブロックの一部を形成する遮蔽外壁を利用して各室の外周壁とする多室貯水槽を形成することも可能となる。
【0015】
またそれぞれ目的の異なる室を、下段、中段層を構成する単層構造体にて形成してのち、上段のみの構造を、中込ブロック群中心の単層構造体をもってする調整室とすることにより、調整室の拡張を実現することができ、目的の異なる室を貯水槽内の変化に富んだ区画形成により実現することができる。
【0016】
前記多室構造からなる貯水槽にかえて、貯水槽の一隅部に設けた沈砂室とその他の中込ブロックにて埋め込まれた大形室の、一列状に積み重ねた中込ブロック群を、外周ブロック群に置き換え、さらにこの外周ブロック列群を入れ子状に配して、外周ブロックの遮蔽外壁にて区画域を形成することにより、貯水槽内に蛇行流路を形成し、貯水槽内に流入した貯水を長距離に亘って流下せしめ、これにて泥砂類の沈降を助長し、貯水の浄化を一段と助長せしめることができ、必要とあればこの蛇行流路中に透水性浄化材、例えば活性炭層を介在せしめて貯水の浄化の促進を図ることもできる。
【0017】
また貯水槽への貯水の導水口および排水口、さらには各室間の流水口部として、多窓を設けた中込ブロックを該口部毎に外周ブロックに代えて配することにより、十分所期の目的を達することができ、これらはいずれも各ブロックの互換性に負うところであり、かつこれによる貯水槽の脆弱化発生の危惧もない。
【0018】
前記三種類のブロックの天板部には、それぞれ吊下げ環が植設され、重量の大きいブロック群の懸吊り設置に有効利用できる。さらに、この後この吊下げ環は上下、左右方向に積み重ね設置されたブロック群の固定着にも積極的に再活用することができる。即ち各ブロックにはその底板部にかけて、前記吊下げ環の直下部に位置して切り欠き貫穴が開口し、該貫穴内には連結用プレートが配置され、ブロックの上下の積み重ねおよび左右に隣接して組立てられたブロック群の連結にあって、上位のブロックの貫穴内に下位のブロックの吊下げ環を位置せしめた上下一対のブロックと、また同構成からなる隣接する上下一対のブロックとにより組立てられたブロック群は、連通する貫穴内にて一対のプレートと、その間にある一対の吊下げ環の都合四部材間に連結用長ボルトを挿通締着し、ブロック群の位置関係を保っての固着を実現する。そしてこの固定着構造は貯水槽を構成する全ブロック間に実行される。
【0019】
また前記三種類のブロックは、同形、同大の正四角柱体を出発の拠点として、各ブロック毎に、柱体の角部を場所を変えて縦方向に削ぎ落した形からなる全体として変形多角柱を形成しているので、各ブロックは、その配置場所を変更できる。即ち互換性があるので、各ブロックの置き換えにより、貯水槽内部の区画変更などが大規模に、かつ自由にでき、貯水槽の多様化を容易に実現できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
つぎに本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
本発明に係る地下貯水槽の組立構造は、鉄筋入りコンクリート製の三種類のブロックにて構成されている。即ち、図3および図4に示す貯水槽の周壁を構成する囲枠の隅部に配される筒状隅角ブロック11、図5および図6に示す各隅部に位置する筒状隅角ブロック11,11間を繋ぐ外周ブロック21および図1および図2に示す、前記両ブロック11,21にて形成される囲枠の内部に埋め込まれる筒状中込ブロック1である。
【0021】
これら三種類のブロックは、縦、横および高さの三辺それぞれに同長の同形、同大の正四角柱体を出発点となし、上記各ブロック毎に、その角部分を縦方向に削ぎ落し、その削ぎ落し場所を適宜変更してなる特殊形状を呈し、これら各ブロック1,11,21はいずれも天板部および底板部に開窓する筒状を呈している。
【0022】
まず、図1および図2に示す筒状中込ブロック1は、四面の周壁3を有する正四角柱体の四つの角部分イ,イ,イ,イを縦方向に、二等辺三角柱を削ぎ落した形にて、これにより相対的にブロックの周壁3間に、周壁3より小さい領域を占める四面の突き合せ壁2が形成され、この各周壁3には、それぞれ窓4開口する。これら四面ずつの突き合せ壁2および周壁3により、中込ブロック1の天板部5および底板部6には相対的に変形八角窓7が開口し、中込ブロックは全体として変形八角柱体を呈している。
【0023】
つぎに図3および図4に示す筒状隅角ブロック11は正四角柱体のうち、組立時内側に位置する一つの角部分ロを比較的大形の二等辺三角柱を縦方向に削ぎ落した形にて、該削ぎ落し部に窓14付き内向き角壁12を、またこの内向き角壁12の両側に残され、後述する外周ブロック21と接する面接壁13,13が形成される。さらに隅角ブロック11の天板部15および底板部16には、それぞれ変形五角窓17が開口している。また隅角ブロックの外側に位置する直交状にある二面の遮蔽外壁18,18は無窓状態に残され、隅角ブロックは全体として変形五角柱体を呈している。
【0024】
また、残る図5および図6に示す筒状外周ブロック21は、組立時、内側に位置する正四角柱の二つの角部分ハ、ハを縦方向に三角柱を削ぎ落した形にて、該削ぎ落し部に一対の内向き斜辺壁22,22を、さらに両内向き斜辺壁22,22には、前記中込ブロック1の突き合せ壁2と当接対応する突き合せ壁23が形成されている。
そして一対の内向き斜辺壁22,22が形成されることにより、相対的に残された二面部分には、前記隅角ブロック11の面接壁13あるいは隣接する外周ブロック21と当接対応する面接壁24,24が形成され、これら一対の内向き斜辺壁22,22にはそれぞれ窓25,25が開口している。
そして、外周ブロック21の天板部26および底板部27には、それぞれ変形六角窓28が開口し、また外周ブロック21の外側に一面の遮蔽外壁29が残され、外周ブロック21は全体として変形六角柱体を呈している。
【0025】
以上三種類のブロックにあって、中込, 外周両ブロック1, 21の両突き合せ壁2, 23、隅角, 外周両ブロック11, 21の両面接壁13, 24、中込ブロック1の周壁3と隅角ブロック11の内向き角壁12および外周ブロック21の内向き斜辺壁22はそれぞれ同形, 同大に形成されている。
【0026】
つぎに、これら三種類のブロック1,11,21群をもってする地下貯水槽の基本的単層の内部部分の組立て構造を図7を用いて説明する。
まず貯水槽の単層の内部部分を形成するために、平面開拡状に並べられる中込ブロック1群は、隣接する中込ブロック1の角部分に位置する各突き合せ壁2同士を当接せしめることにより、平面状に中込ブロック1の敷設面積は拡大し、各中込ブロック1の周囲には大形の空隙部eが相対的に形成される。
【0027】
そして平面状に開拡する中込ブロック1群を、各中込ブロック1の軸芯を一致せしめて積み重ねることにより、中込ブロック1の周囲には縦方向に伸びる空隙部および筒状中込ブロックの中空部にても連通空間部fが相対的に形成され、この空隙域の拡大は延いては貯水量の増大と直接結び付き、さらに貯水と同時に中込ブロックの窓4群を介しての自由な貯水の流れが確保される。
【0028】
つぎに所望の面積からなる貯水槽の図8をもって示す単層構造の構築時、貯水槽の四隅部には所定の間隔を保って、それぞれ隅角ブロック11,11が、該ブロック11の二面の直交する遮蔽外壁18部を所望の貯水槽の外側に向けて配設される。一対の隅角ブロック11,11間には複数の外周ブロック21が、同ブロック21の遮蔽外壁29を外側に向けて、最端部に位置する外周ブロック21の面接壁24を隅角ブロック11の面接壁13と当接せしめ、ついで複数の隣接する外周ブロック21の面接壁24同士は当接する。
【0029】
かくして、所定の面積をもって区画する隅角ブロック11と外周ブロック21にて囲枠が形成され、該囲枠内部には中込ブロック1同士は、その突き合せ壁2,2同士を当接せしめて嵌め込まれ、最外側に位置する中込ブロック1の一面あるいは二面の突き合せ壁2は外周ブロック21の突き合せ壁23とそれぞれ当接し、各中込ブロック1,1同士の周囲に形成されたと同様の空隙部eが、中込ブロック1と外周ブロック21間に、また中込ブロック1、隅角ブロック11および外周ブロック21間にも大形規模の空隙部が形成される。そして各ブロック間にて形成される各空隙部と各ブロック内部とは各ブロックに開口する窓を介して連通し、貯水の自由な流出入及び貯水量の増大が確保される。
【0030】
貯水槽設置を希望する広場に、図9に示すように所定の面積と深さを有してなる凹陥部を掘削形成し、該凹陥底部に貯水槽の導水口より排水口にかけて緩やかに下り勾配を呈する基礎底板31を設置後、上記の構造からなる三種のブロック群を組立てなる単層構造の構造物を、例えば下段X、中段Yおよび上段Zの複数段に亘って、各同一種のブロックの軸芯を一致せしめて積み重ねていくことにより所望深さ、即ち貯水容量を次第に増加せしめ得る基本構造からなる地下貯水槽が形成され、同貯水槽の上面は上床板33にて全面被われ、また下段層の下端周囲部分は後証版35をもって固定支持されている(図8、図9参照)。
【0031】
また本発明に係る貯水槽を構成する三種類のブロック1,11,21は、設置時、各プロックが占める空間(容積)は同一であるため、前記図8に示す基本的貯水槽を出発点として、各ブロックは自由自在にその配置場所を変更せしめることにより、図10および図11に一例を示すごとく、各室ごとに、例えば沈砂室A、利水室B、調整室Cというように各々目的の異なる多室構造からなる地下貯水槽を自由に形成することができる。
【0032】
図9にてその正面図を示すように、例えば前記基本貯水槽を下段X、中段Yおよび上段Zと都合三段重ねに構成した折には、貯水槽の底部に沈推積する泥砂群を貯水槽の局部的な一領域内に沈降せしめることにより、泥砂の除去作業の簡易化、延いては貯水槽の保守面での合理化を目的として、貯水槽内の一隅に図10に示すように沈砂室Aを設ける。しかも、この沈砂室Aは前記三種類の互換性あるブロック群の特性を積極的に利用し、特別に他の構成部材を必要としない。
【0033】
即ち、貯水槽の一隅部寄りの内部に形成される沈砂室Aの各隅部を形成するために、中込ブロック1および外周ブロック21に代わって、隅角ブロック11が配され、沈砂室Aを形成するために、四隅部に配されるこれら隅角ブロック11,11間には沈砂室Aの遮蔽壁として働く遮蔽外壁29を有する外周ブロック21が配され、貯水槽には隅角ブロック11および外周ブロック21の各遮蔽外壁18,18,29にて外周壁とした沈砂室Aと残りの大型の調整室Cが形成される。そして沈砂室Aには調整室Cへの流水を目的として流水口43が形成される。
【0034】
また図11にて、その平面図を示す沈砂室A、および既述せる調整室Cの一部を、さらに区画して利水室Bを設けた貯水槽にあって、前記図10を用いて説明した沈砂室Aの形成工事と同様、沈砂室Aより大形の利水室Bにあっても、同室形成のための四隅のうち三隅部には隅角ブロック11群が、残された沈砂室Aと隣接する一隅部にあっては、遮蔽外壁29が遮蔽壁として水の流出を阻止する既に設置ずみの外周ブロック21を残し、これら四隅部に配された隅角ブロック11と外周ブロック21間には外周ブロック21群が配されて、隅角ブロック11の二面の遮蔽外壁18,18および外周ブロック21の一面の遮蔽外壁29にて外周壁とした利水室B用の囲枠が形成され、同室B内に中込ブロック1群が密に敷設、積み重ねられている。
【0035】
図12は、既述せる図11に示す沈砂室A、利水室Bおよび調整室Cの三室を貯水槽の下段X、中段Yの二段重ねブロック群にて形成し、さらに上段Z部の全面を中込ブロック1群をもって埋め込んでなる第2の調整室C2となし、これにて下段Xおよび中段Yにて形成された既設の調整室Cを一段と拡張せしめた変形貯水槽の一つで、三種類のブロック群の配設場所を適宜変更せしめることにより、大規模な構成室の組換え変更を実現せしめることができる。
なお、下段X、中段Yおよび上段Zを便宜上、各層を一層の同一平面状のブロック群にて説明したが、この貯水槽が、例えば6層の深い貯水槽の場合、各段はそれぞれ複数層のブロック群にて構成されうることは勿論である。
【0036】
既述した各種貯水槽にあって、各貯水槽の外側に独立して付設された、沈砂室Aに外接して設けられた貯水導入ボックス37および沈砂室Aより長い距離を保って調整室Cに外接して設けられた貯水排出ボックス38に対応してそれぞれ設けられた貯水槽の導水口41および排水口42、さらに沈砂室Aと利水室B間あるいは利水室Bと調整室C間のごとく各室間に設けられた流水口43部には、貯水槽を構成する中段または上段に位置するブロックの少なくともその一つを、開窓4数の多い中込ブロック1の一つを配することにより、各種流水口部の形成に即座に対応することができる。
【0037】
なお図12中、Zにて示す上段全部を調整室C2とした貯水槽にあっては、利水室Bおよび沈砂室Aからの、下段および中段部に形成された、隣接する調整室C2への流水は利水室および沈砂室を区画形成した隅角ブロック11、外周ブロック21群からのオーバーフローにて実現する。
このように各室間における貯水の流れは、流水口43により、あるいは各室の上縁よりのオーバーフローにより実行される。
【0038】
以上は貯水槽内部をブロック群の入れ換えにより、一室あるいは多室のそれぞれ目的の異なる区画構成を説明したが、図13に示す貯水槽は、槽内に導入した貯水を導水口41より排水口42へ流下せしめる過程にて、貯水の流路距離を延長せしめるために貯水を蛇行せしめ、この蛇行の過程にて貯水の浄化を促進せしめることを目的としたもので、その一手段として、貯水槽の下段X、中段Yにあって(図13にては下段Xは中段Yと同一であるので図示省略)、槽の導水口41寄りの内部に沈砂室Aを、前記手段を用いて形成し、この沈砂室Aを出発点として外周ブロック21群および一部に隅角ブロック11を用いて、主に外周ブロック21の遮蔽外壁29を障壁として活用しながら、一列状に配された外周ブロック21群を入れ子状に列状に組立て、並列状の外周ブロック21間には、中込ブロック1の突き合せ壁2と外周ブロックの突き合せ壁23とを当接せしめ、あるいは外周ブロック21の遮蔽外壁29と中込ブロック1の突き合せ壁2とを当接せしめて蛇行流路Dが形成される。
【0039】
この蛇行流路Dを形成するための外周ブロック21は、槽の下段Xより上段Zにかけて全段に亘り積み重ねられ、前記沈砂室A内に充満した流水は沈砂室Aの障壁上をオーバーフローの状態にて、蛇行流路Dのスタート個所へと流出する。またこの蛇行流路Dの中途にて、少なくとも一個所の貯水の一層の浄化を目的として、透水性浄化材、例えば活性炭層Gをブロック群の連通空間部fに、あるいはこの空間部に加えて、該空間部に隣接するブロック間の空隙部eに介在せしめることにより、貯水の蛇行流路Dに沿っての流下の過程にて促進される浄化に加えて、より一段の浄化が実現される。
【0040】
本発明に係る貯水槽を構成する三種類のブロックは一辺約1.2メートル、その重量は約1.4トンと大形であるため、各ブロックの設置作業の便宜を考え、各ブロックの天板部5,15,26に、重機のフックが係合するに適した吊下げ環51群が植設されている。
前記各吊下げ環51の直下位置にて、各ブロックにはその底板部6,16,27にかけて、ブロックの軸芯に向け伸びる切欠き貫穴52が開口し、各切欠き貫穴内には、該切欠き貫穴52と直交する形にて、端面逆L字形の連結用プレート53が、その水平部分を切欠き貫穴52の天井面に取付けボルト54,54を用いて固着されている。
前記吊下げ環51はブロックの懸吊の役割と共に、組立てられたブロック群の上下および左右方向への動きを阻止する重要な役割を、切欠き貫穴52内に固着されたプレート53と共同して果たしている。
【0041】
その詳細は、図14および図15をもってに示すように、下位に定置されたブロックの吊下げ環51を上位に位置するブロックの切欠き貫穴52内に、かつ切欠き貫穴52内の連結用プレート53を吊下げ環51の外側に(ブロックの軸芯寄り側に)添設するよう位置せしめる。
【0042】
以上と同一の作業は隣接する上下一対のブロックの積み重ね作業時にも実施され、同一平面上にて隣接する都合四個のブロックの接合面にて、連通する一対の切欠き貫穴52,52内にて、一対の吊下げ環51,51、その外側にそれぞれ連結用プレート53,53が位置し、同プレート53の垂直板部に穿設された透孔55内にワッシャー56を介して連結用長ボルト57が、各吊下げ環51内を挿通し、ボルト端部でのナット58締めにより、一対ずつの吊下げ環51,51、プレート53,53は連結用長ボルト57を用いて連結固定され、これら一連の連結締め作業は積み重ねられた各ブロック間にて連通一致する切欠き穴部分毎に実施され、これにより平面上に大きい広がりを持ちつつ積み重ねられたブロック群同士は連結固定され、全体的安定性が助長される。
かくして組立てられた貯水槽の全外周面、槽内の各室の壁面などの各ブロック毎の接合縁には防水テープ、パテ材による防水処理が適宜施される。
【0043】
【発明の効果】
貯水槽を構成する三種類の各ブロックはそれぞれの効果と共に、三種のブロック群の協力によって、綜合的効果を発揮している。
本発明の請求項1に係るブロック組立構造によれば、中込ブロックの角部に設けた周壁より小領域の幅を有する突き合せ壁を平面状にて隣接する中込ブロックの突き合せ壁と当接せしめ、中込ブロック群による組立構造を拡大せしめることにより、各中込ブロックの周囲には周壁の幅広に相当する間隔の四面からなる大形空隙部が相対的に形成され、貯水槽の最大目的たる貯水量を増大せしめることができることが、この発明の一つの特徴である。またこの大形空隙部の存在は該部への充填部材を省くことができ、この構造にて貯水槽のコスト安を実現することができる。
【0044】
本発明の請求項2に係る中込ブロック組立構造によれば、隣接する中込ブロックの各突き合せ壁同士を当接してなる組立構造を、各ブロックの軸芯を一致せしめて積み重ねることにより、各ブロックの周囲には柱状大形空隙部が、さらにブロック内部も連通して同様の柱状空間部が、また各ブロックの周壁に開口した窓群の存在は、貯水の自由な流下と共に、該部にてもその貯水量の増大を助長し、また各ブロックを軸芯を一致せしめた積み重ねにて、上方からの負荷に対し、構造物自体は強靱なものとなり、ブロック群の安定性にも大きく寄与する。
【0045】
また請求項3に係る単層構造の貯水槽のブロック組立構造によれば、隅角ブロックと外周ブロックにて囲枠を形成するに当り、それぞれの遮蔽外壁にて、囲枠の外周面を形成することができ、貯水槽の構成部材そのものにて、換言すれば別個の部材を改めて用いることなく外周壁を形成でき、構成材の多面的活用ができ、またこの囲枠内に中込ブロック群を埋め込むことにより、中込ブロック周囲の大形空隙部を、また隅角ブロックの内向き角壁および外周ブロックの突き合せ壁と中込ブロックとの組立、組み合せにて、各ブロック間にもやはり大形空隙部を形成せしめることができ、貯水槽の主要目的の一つたる貯水量の増大に大きく貢献している。
【0046】
請求項4に係る基本貯水槽のブロック組立構造によれば、それぞれに遮蔽外壁を有する隅角および外周ブロックにて組立られた囲枠と同枠内に埋め込まれた中込ブロック群から構成された単層構造物を各隅角ブロックの軸芯を一致せしめての積み重ねることからなる基本貯水槽は、隅角および外周両ブロックの遮蔽外壁を用いることにより、貯水槽の全外壁面が相対的に形成され、三種類のブロックの筒状形態および各ブロックに設けた窓の存在は、ブロックの周囲に形成される大形空隙部と共に、ブロック内の連通空隙部をも直接貯水量の増大に結び付けることができ、また各ブロックに設けた開窓群は貯水の円滑な流下に大きく貢献する。さらに、この単層構造物はブロック群の容易な選択による積み重ね量および囲枠の大きさの自由な変更により貯水槽の大きさの変更を自在なものとすることができる。
【0047】
請求項5に係る多室構造の貯水槽のブロック組立構造によれば、貯水槽内部の中込ブロックに代えて、コーナー部に配する隅角ブロック、一対の隅角ブロック間に配する外周ブロックを置き換えることにより、調整室中心の基本貯水槽の一隅部に沈砂槽を形成することができ、貯水槽内に流入する貯水中に含まれる泥砂類は沈砂室内にて自然沈下して捕促され、泥砂類は貯水槽全体に拡散することがないので、爾後の貯水槽の清掃、保守が簡易なものとなる。
【0048】
請求項6に係る多室構造の貯水槽のブロック組立構造によれば、貯水槽内を中込ブロックに代えての、隅角ブロックおよび外周ブロックのそれぞれの遮蔽外壁を用いての遮壁手段により、沈砂室、利水室、調整室と、それぞれ目的の異なる多室を簡単なブロック交換により達成することができる。
【0049】
請求項7に係る多室構造の貯水槽のブロック組立構造によれば、多段積み重ね構造の貯水槽にあって、最上段にある単層構造体を、この最上段より下方に位置にする多段層にて形成された多室区分とは異なって最上段の構造体全体を一つの調整室とすることにより、多室構造の貯水槽を、さらに変化に富んだ貯水槽とすることができる。
【0050】
請求項8に係るこの発明の地下貯水槽のブロック組立構造にあっては、貯水槽の一隅に前記沈砂室を配し、残された大形室を、外周ブロック群の遮蔽外壁を利用しつつ、一列状の外周ブロック群の入れ子状の組立により、形成された蛇行流路の存在は、槽内を流下する貯水の流路流域を拡大し、貯水中の混在物を沈下捕捉し、貯水の浄化は一段と促進される。
【0051】
請求項9に係るこの発明の蛇行流路の一部に透水性浄化材層、例えば活性炭層などを介在せしめることにより、より一段の貯水の浄化が促進される。
【0052】
請求項10に係るこの発明の貯水槽の導水口および排水口、さらに区画形成された各室間の流水口は、多くの窓を開設した中込ブロックにて担当せしめることにより、流路の確保と共に、中込ブロックの各口部への配設は貯水槽全体の強靱性、耐久性を保つ上で有効であり、特に各口部の脆弱化の危惧もない。さらに口部形成のために特別の部材を要しないためコストの面でも有益である。
【0053】
請求項11に係るこの発明を構成する各種ブロックの組立て固定は、重機による重量ブロックの懸吊に有効に利用された各ブロックの天板部に植設された吊下げ環を再活用でき、各ブロックの底板部にかけて開設した切欠き貫穴内のプレート状部材と共に、この吊下げ環を上下左右に組立られたブロック群の固定着にと多面的に活用でき、大規模に組立られたブロック群の安定固着に大きく貢献できる。
【0054】
請求項12に係るこの発明の貯水槽のブロック組立構造にあっては、同槽は中込、隅角および外周ブロックの計三種類のブロックの組立にて構成され、かつ各ブロックは同形、同大の正四角柱体を出発点となし、同柱体の角部を縦方向に場所を換えて削ぎ落した形状の多角柱体にて構成されているため、各ブロックが占有する領域は同一であることを利用しての各ブロックの互換性により、貯水槽内を変化に富んだ各室の形成に、また貯流水のための口部形成にと、多面的に転用でき、貯水槽製作の簡易化に大きく貢献している。
【0055】
請求項13に係るこの発明の貯水槽のブロック組立構造にあっては、同槽を構成する三種類のブロックにあって、中込, 外周両ブロックの両突き合せ壁、隅角, 外周両ブロックの両面接壁、中込ブロックの周壁と隅角ブロックの内向き角壁および外周ブロックの内向き斜辺壁はそれぞれ同形、同大に形成されているので、各ブロック組立作業を円滑に遂行することができ、組立後にあっては各ブロック間での安定性の確保、完成貯水槽の堅牢性の維持に、各ブロック間での無駄のない整然とした大規模な空隙部の確保が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本貯水槽の一部を構成する中込ブロックの斜視図である。
【図2】中込ブロックの中央横断面図である。
【図3】本貯水槽の一部を形成する隅角ブロックの斜視図である。
【図4】隅角ブロックの中央横断面図である。
【図5】本貯水槽の一部を構成する外周ブロックの斜視図である。
【図6】外周ブロックの中央横断面図である。
【図7】中央ブロックの組立構造を示す平面図である。
【図8】本貯水槽の単層構造を示す平面図である。
【図9】図8に示す単層構造体を積み重ねてなる地下貯水槽の正面図である。
【図10】沈砂室と調整室とからなる地下貯水槽の平面図である。
【図11】沈砂室、利水室および調整室からなる地下貯水槽の平面図である。
【図12】Xで示す下段およびYで示す中段部に沈砂室、利水室および調整室を、Zで示す上段全体を調整室とした貯水槽のうち、各段部を分解して示す各平面図である。
【図13】Yで示す中段部に沈砂室と蛇行流路を、Zで示す上段部を全て蛇行流路にて形成してなる貯水槽のうち中段および上段部を分解して示す各平面図である。
【図14】組立てられた四個のブロックの接続固定部を示す中央縦断面図である。
【図15】図14のQ−Q線切断面図である。
【符号の説明】
1 筒状中込ブロック
2,23 突き合せ壁
3 周壁
4,14,25 窓
5,15,26 天板部
6,16,27 底板部
11 筒状隅角ブロック
12 内向き角壁
13,24 面接壁
18,29 遮蔽外壁
21 筒状外周ブロック
22 内向き斜辺壁
41 導水口
42 排水口
43 流水口
51 吊下げ環
52 切欠き貫穴
53 連結用プレート
55 透孔
57 連結用長ボルト
A 沈砂室
B 利水室
C 調整室
D 蛇行流路
G 活性炭層
e 空隙部
f 連通空間部
X 下段層
Y 中段層
Z 上段層

Claims (13)

  1. 四つの面からなる正四角柱体の角部をそれぞれ縦方向に削ぎ落した形にて、削ぎ落し壁面以外の周壁のそれぞれに窓を穿設し、残りの削ぎ落し壁面を前記周壁より小領域の突き合せ壁形成した変形八角柱の筒状中込ブロックをして、平面状に位置する隣接中込ブロック同士の関係にて、各ブロックの突き合せ壁同士を当接せしめることにより、各中込ブロックの周囲に大形空隙部を形成してなる地下貯水槽のブロック組立構造
  2. 請求項1に記載した中込ブロックの組立構造群を、中込ブロックの軸芯を一致せしめて積み重ね、中込ブロック群の周囲に縦方向に伸びる大形空隙部を、また中込ブロック内に連通空間部を形成してなる地下貯水槽のブロック組立構造。
  3. 四つの面からなる正四角柱体の直交する二面を遮蔽外壁とし、この遮蔽外壁による角部と向かい合う角部を縦方向に削ぎ落して内向き角壁とした形にて、内向き角壁に窓を穿設し、該内向き角壁に隣接する残りの二面を面接壁とした変形五角柱の筒状隅角ブロック四つの面からなる正四角柱体の一面を遮蔽外壁とし、この遮蔽外壁に直交する二つの面接壁の内側角部を縦方向に削ぎ落した形にて、削ぎ落し壁面にそれぞれ窓を穿設して内向き斜辺壁とし、この両斜辺壁間にて突き合せ壁を形成した変形六角柱の筒状外周ブロックをして、前記隅角ブロックの二面の遮蔽外壁を外側に向けて隅部にそれぞれ配置し、該隅角ブロック間に前記外周ブロック群の遮蔽外壁を外側に向けて、両ブロックの面接壁同士を当接せしめて組立てなる囲枠内に、請求項1のブロック組立構造体を、中込ブロックと外周ブロックにそれぞれ設けた突き合せ壁同士を当接せしめて装填装置して、中込ブロック群間および中込ブロックと囲枠体を構成したブロック間に整然とした大形空隙部を形成してなる地下貯水槽のブロック組立構造
  4. 請求項3の地下貯水槽のブロック組立構造にあって、これと同一構造体を四隅部に配した隅角ブロック群の各軸芯を一致せしめて積み重ね、隅角ブロックと外周ブロックとの遮蔽外壁にて、貯水槽の外周全面を形成し、両ブロックによる囲枠の大きさの変更により、槽の占有面積を変化可能に、またその積み重ね量により、深度を変化可能にした基本構造を備えた地下貯水槽のブロック組立構造
  5. 請求項4の地下貯水槽のブロック組立構造にあって、同槽の一隅部寄りの内部に位置する中込ブロックに代えて、隅角ブロック、外周ブロックを積み重ねて配し、両ブロックの遮蔽外壁をもって大型の調整室内に、独立した沈砂室を形成し、前記両室間には流水口を設けてなる多室構造を備えた地下貯水槽のブロック組立構造
  6. 請求項5の調整室の一部に沈砂室を形成してなる地下貯水槽のブロック組立構造にあって、さらに中込ブロックに代えて、それぞれに遮蔽外壁を有する隅角ブロックおよびその間の外周ブロック群を積み重ね状に配して、目的のそれぞれ異なる沈砂室、利水室および調整室を区画形成し、前記各室間には流水口を設けてなる多室構造を備えた地下貯水槽のブロック組立構造
  7. 請求項6の多室構造の地下貯水槽のブロック組立構造にあって、上段に位置するブロック構造体を請求項3に記載した単層構造体からなる調整室となし、調整室の広域化を図ってなる多室構造を備えた地下貯水槽のブロック組立構造
  8. 請求項5の槽の一隅部に沈砂室を設けてなる地下貯水槽のブロック組立構造にあって、残る室を中込ブロックにて埋め込んでなる貯水槽にあって、一列状に積み重ねてなる中込ブロックの一群を外周ブロック群にて置き換えることにより、外周ブロックの遮蔽外壁部にて遮壁を形成し、この一列状に並べた外周ブロックを槽内に入れ子状に配し、貯水槽内に蛇行流路を形成してなる地下貯水槽のブロック組立構造
  9. 請求項8の地下貯水槽のブロック組立構造にあって、蛇行流路の一部に、少なくとも一個所の透水性浄化材層を介在せしめてなる地下貯水槽のブロック組立構造
  10. 隅角ブロックおよび外周ブロックにて形成した囲枠体に設けた貯水槽の貯水導水口、排水口および各室間にて開口する流水口は多窓を設けた中込ブロックを配することにより、それぞれ形成されている請求項4,5,6,7,8および9のうちいずれか項に記載の地下貯水槽のブロック組立構造
  11. 中込、隅角および外周の各ブロックの天板部にはそれぞれ吊下げ環が植設され、該吊下げ環の直下位置にて、各ブロックの底板部には、内部に透孔付き連結用プレートを固着した切欠き貫穴が開口し、上下および左右に位置して組立てられた都合四個のブロックの接合面にて、下位に位置する二個のブロックの吊下げ環を、上位に位置する二個のブロックの切欠き貫穴内に位置せしめ、連通状にある貫穴内にて、一対のプレートおよびその間に位置する一対の吊下げ環を全挿通する連結用長ボルトの締着にて都合四個のブロックを定着せしめてなる請求項2,4,5,6,7,8,9および10に記載のうちいずれか1項に記載の地下貯水槽のブロック組立構造
  12. 中込、隅角および外周の各ブロック群の出発点となる角部をそれぞれ縦方向に削ぎ落し、各種壁体を形成する以前の正四角柱体は、同形、同大の単一部材にて構成されて、各ブロックはその配設位置にて互換性を有している請求項3,4,5,6,7,8,9,10および11のうちいずれか1項に記載の地下貯水槽のブロック組立構造
  13. 中込, 外周両ブロックの両突き合せ壁、隅角, 外周両ブロックの両面接壁、中込ブロックの周壁と隅角ブロックの内向き角壁および外周ブロックの内向き斜辺壁はそれぞれ同形, 同大に形成されている請求項3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11および12のうちいずれか1項に記載の地下貯水槽のブロック組立構造
JP2002213159A 2002-06-17 2002-06-17 地下貯水槽のブロック組立構造 Expired - Lifetime JP3660652B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002213159A JP3660652B2 (ja) 2002-06-17 2002-06-17 地下貯水槽のブロック組立構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002213159A JP3660652B2 (ja) 2002-06-17 2002-06-17 地下貯水槽のブロック組立構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004019426A JP2004019426A (ja) 2004-01-22
JP3660652B2 true JP3660652B2 (ja) 2005-06-15

Family

ID=31184478

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002213159A Expired - Lifetime JP3660652B2 (ja) 2002-06-17 2002-06-17 地下貯水槽のブロック組立構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3660652B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4163088B2 (ja) * 2003-10-16 2008-10-08 古河電気工業株式会社 雨水の貯水施設
JP4648129B2 (ja) * 2005-08-18 2011-03-09 株式会社ダイクレ 路面冷却道路構造
JP6754488B2 (ja) * 2017-02-28 2020-09-09 帝人株式会社 構造物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004019426A (ja) 2004-01-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10626580B2 (en) Honeycomb module and underground storage system
CN103069087B (zh) 一种轻质结构构件
US8162567B2 (en) Water retention cell structures
US5484234A (en) Building module for plantable walls with a bulk filling material
US20200011048A1 (en) Underground storage system with v shaped support legs
JP3660652B2 (ja) 地下貯水槽のブロック組立構造
US4074476A (en) Tubular dwelling construction
KR101013235B1 (ko) 우수저류조의 제조방법
JP2009057819A (ja) 鋳鉄製パネルを用いた貯水タンク構造体及びそれを建造する方法
KR101087644B1 (ko) 일체형 구조를 갖는 저류조용 벽체부 구축물 구조
CA3187039A1 (en) Improved modular element for making underground structures for basins designed to manage meteoric waters or underground structures for retaining soil
KR101564767B1 (ko) 비점오염원 저감형 조립식 저류 블록 및 이를 이용한 비점오염원 저감기능을 갖는 저류조 시공 방법
KR101816832B1 (ko) 가물막이댐의 증고를 위한 자립형 이동식 차수구조물
US11952767B2 (en) Underground storage system with V shaped support legs
KR102139448B1 (ko) 블록식 옹벽 구조물
KR101986294B1 (ko) 수질 정화용 여과장치 및 그 시공방법
JP2002115278A (ja) 水の貯留装置
WO2021012016A1 (en) Module for drainage and method of assembly
WO2000006827A1 (en) Cubic frame type block and apparatus and method for manufacturing the same
KR101224380B1 (ko) 조립식 우수저류조
JP4668091B2 (ja) 雨水等の貯水施設及び貯水施設の沈殿物除去方法
KR20050037234A (ko) 육각형탱크를 서로 집합한 다수격벽 물탱크.
KR101404001B1 (ko) 시공 높이에 따른 대응 설치가 가능한 조립식 빗물 집수시스템
WO2022249501A1 (ja) 雨水貯留浸透施設および雨水貯留浸透施設の堆砂滞留板
KR20230017468A (ko) 사방결합형 블록유닛 및 이를 이용한 조립식 빗물 침투 저류조

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050210

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050308

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050317

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3660652

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080325

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090325

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090325

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100325

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100325

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110325

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110325

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120325

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130325

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140325

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250