JP3659891B2 - 潤滑対象部診断システム及び潤滑対象部診断方法 - Google Patents

潤滑対象部診断システム及び潤滑対象部診断方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は潤滑対象部診断システム及び診断方法に関し、更に詳しく言えば、発電機等の大型の設備機械等に使用される潤滑対象部の潤滑状態を短時間で正確に診断し得る診断システム及び診断方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の潤滑対象部の診断システムとして、特開平10−19788号公報に開示されたものがあり、これは、自動車のエンジンオイルに含まれるスーツ(カーボン微粒子)の粒子数の検出により粒子濃度を測定する一方、粒子径の検出により粒子の大きさの分布状態を示す粒径分布(従来公報の図10参照)を算出し、この粒径分布からエンジンオイルの劣化状態と共に潤滑対象部の摩耗状態を判定するものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、発電機等の大型の設備機械では、潤滑剤(例えば、潤滑油)が付与される潤滑対象部(例えば、軸受部)が複数あり、これら各潤滑対象部毎で良好な潤滑状態であると考えられる粒径分布状態は夫々異なっていた。従って、この大型の設備機械に上記従来の診断システムを採用しても、単なる粒径分布のみからでは一義的に各潤滑対象部の潤滑状態を診断することは困難であるといった問題があった。
また、各潤滑対象部で、異常な潤滑状態を示す特徴的サイズの粒子は、その潤滑剤中に含まれる全粒子数に対して極めて少なく、上記従来の単なる粒径分布でその変化を捕らえることは困難であり、より正確な診断ができないといった問題があった。
【0004】
さらに、大型の設備機械では、人手により潤滑剤のサンプリング及び分析が行われていることが現状であるが、1つの設備機械に対して複数の潤滑対象部があるため人為的労力が大きく、また、連続的なサンプリングが不可能なため、やはり短時間で正確な診断ができないといった問題があった。
【0005】
以上より本発明は、上記従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、発電機等の大型の設備機械に使用される潤滑対象部の潤滑状態を短時間で正確に診断し得る診断システム及び診断方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の潤滑対象部診断システムは、潤滑剤中に含まれる微粒子の粒子径毎の粒子数から求まる粒径分布に基づいて潤滑対象部の潤滑状態を診断する潤滑対象部診断システムであって、前記粒径分布の時間経過に伴う変化の比率を示す粒径分布比を算出する演算手段と、該演算手段で算出される粒径分布比を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする。従って、請求項1記載の発明によれば、演算手段によって算出される粒径分布比が表示される。
【0007】
請求項2記載の発明の潤滑対象部診断システムは、潤滑剤中に含まれる微粒子の粒子径毎の粒子数から求まる粒径分布に基づいて潤滑対象部の潤滑状態を診断する潤滑対象部診断システムであって、前記粒径分布の時間経過に伴う変化の比率を示す粒径分布比を算出する演算手段と、該演算手段で算出される粒径分布比に基づいて潤滑対象部の潤滑状態を判定する判定手段とを備えたことを特徴とする。従って、請求項2記載の発明によれば、算出される粒径分布比に基づいて潤滑対象部の潤滑状態が自動的に診断判定される。
【0008】
請求項3記載の発明の潤滑対象部診断システムは、請求項2記載の発明の潤滑対象部診断システムにおいて、複数の潤滑対象部を有する設備機械の駆動を遠隔制御する管理コンピュータを備え、前記演算手段と前記判定手段とを備えて成る診断装置を、複数の潤滑対象部に応じて設備機械側に複数設けると共に、該診断装置に、その判定手段によって潤滑対象部の異常を判定したとき、その異常信号を管理コンピュータへ送信する送信手段を備えたことを特徴とする。従って、請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明の作用に加え、各診断装置と対応する潤滑対象部に異常があったとき、診断装置から異常を知らせる信号が管理コンピュータへ送信される。
【0009】
請求項4記載の発明の潤滑対象部診断システムは、請求項2記載の発明の潤滑対象部診断システムにおいて、複数の潤滑対象部を有する設備機械の駆動を遠隔制御する管理コンピュータを備えると共に、該管理コンピュータに前記判定手段を備え、前記演算手段を備えて成る診断装置を、複数の潤滑対象部に応じて設備機械側に複数設けると共に、該診断装置に、その演算手段で算出される粒径分布比と共に粒径分布を管理コンピュータへ送信する送信手段を備えたことを特徴とする。従って、請求項4記載の発明によれば、請求項2記載の発明の作用に加え、各診断装置で算出される粒径分布比と共に粒径分布が管理コンピュータへ送信され、この管理コンピュータによって各潤滑対象部の潤滑状態が診断判定される。
【0010】
請求項5記載の発明の潤滑対象部診断システムは、請求項3又は4記載の発明の潤滑対象部診断システムにおいて、前記管理コンピュータに、前記潤滑対象部の異常時に、該異常のあった潤滑対象部に係る駆動を停止する駆動停止手段を備えたことを特徴とする。従って、請求項5記載の発明によれば、請求項3又は4記載の発明の作用に加え、管理コンピュータは、潤滑対象部の異常を検知あるいは判断したとき、潤滑対象部に係る駆動を停止する。
【0011】
請求項6記載の発明の潤滑対象部診断方法は、潤滑剤中に含まれる微粒子の粒子径毎の粒子数から粒径分布を算出する第1の演算工程と、この第1の演算工程で算出された粒径分布に基づいて、その粒径分布の時間経過に伴う変化の比率を示す粒径分布比を算出する第2の演算工程とを備え、この第2の演算工程で算出される粒径分布比に基づいて潤滑対象部の潤滑状態を診断判定することを特徴とする。
【0012】
請求項7記載の発明の潤滑対象部診断方法は、請求項6記載の発明の潤滑対象部診断方法において、前記第1の演算工程で算出された粒径分布に基づいて潤滑対象部の潤滑状態を診断判定した後、前記第2の演算工程で算出される粒径分布比に基づいて潤滑対象部の潤滑状態を診断判定することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した潤滑対象部診断システムの一実施例を図1〜図6に従って説明する。
【0014】
1.本診断システムの全体構成
図1は、本発明の潤滑対象部診断システムの全体構成を概念的に示すブロック図である。同図において、発電所では、複数の発電機A,B及び1つの管理センタ20が設置されている。各発電機A,Bには、複数の軸受部QA1〜QA4,QB1〜QB4(以下、略してQA,QBと記載する)が設けられており、また、それら複数の軸受部QA,QBに対応して発電機A,B側には複数の診断装置PA1〜PA4,PB1〜PB4(以下、略してPA,PBと記載する)が設けられている。各診断装置PA,PBは、例えば、LAN(Local Area Network)にて構成されるコンピュータネットワーク8(以下、単にネットワーク8と記載する)を介して管理センタ20内に設置される後述する管理コンピュータ1に接続されている。
【0015】
(1)診断装置
図2に示すように、上記軸受部QA(QB)は、例えばタービンの回転軸3を回転自在に支持する軸受4と、この軸受4の周囲を密閉し、かつ、潤滑油6が供給されるハウジング5とを備えている。このハウジング5には、流入出管11を介して診断装置PA(PB)が接続され、この診断装置PA(PB)によって潤滑油6をリアルタイムで採取し得るようになっている。この診断装置PA(PB)は、採取した潤滑油6中の粒子数及び粒子径を検出する検出手段10と、モニタ13と、制御手段12とを備えて構成される。尚、上記検出手段10による粒子数及び粒子径の検出は、周知の技術であり、例えば、レーザーダイオード等の光源を使用し、光遮断方式で行われるようになっている。
【0016】
また、上記制御手段12は、CPU12a、ROM12b及びRAM12cからなり、ROM12bに保存された制御プログラムに従ってCPU12aが各種処理動作を実行し、また、RAM12cはデータの一時保存等に使用される。そして、上記制御手段12によって後述する演算、表示、判定、送信処理等の各種処理が実行されるようになっている。
【0017】
(2)診断装置PA,PBにおける各種処理内容
図3に示すように、ステップS1では、前記検出手段10によって粒子数及び粒子径が検出される。また、ステップS2では、ステップS1で検出される粒子数及び粒子径に基づいて、その粒子の大きさの分布状態を示す粒径分布(図5に示す)が算出される。また、ステップS3では、ステップS2で算出された粒径分布がモニタ13に表示される。また、ステップS4、S5では、ステップS2で算出される粒径分布に基づき、粒子数を計測して潤滑油の汚染度が判定される。これは、潤滑対象部の診断開始時の初期条件として良好な潤滑状態でない場合が考えられるためである。また、ステップS6(演算手段として例示する)では、ステップS2で算出される粒径分布に基づいて、その粒径分布の時間経過に伴う変化の比率を表す粒径分布比(図6に示す)が算出される。ここで、この粒径分布比は、注目している特徴的サイズの粒径Aμm,Bμmの時間経過に伴う変化の比率が表される。また、粒径分布比の具体的な算出方法の一例として、基準となる粒子径サイズ毎の粒子数(例えば、モニタリングする前に通常運転中のデータとして取得した値)を分母にとり、n時間後の油中の粒子径サイズ毎の粒子数を分子にとって、粒径分布比が求められる。つまり、基準とした正常な値と、時間経過に伴って変化した値とを比較して粒径分布比が求められることとなる。尚、上記注目している粒径のサイズは特に問わず、また、その個数も3つ以上の複数や1つであってもよい。また、粒径分布比の算出方法は、上記具体例に限定されることなく、様々な手法を用いてよい。
【0018】
また、ステップS7(表示手段として例示する)では、ステップS6で算出される粒径分布比がモニタ13に表示される。また、ステップS8、S9(判定手段として例示する)では、ステップS6で算出される粒径分布比に基づいて潤滑対象部の潤滑状態が判定される。ここで、その判定方法として、図6に示すように、ステップS3で算出される粒径分布比において、注目している粒径Aμm,Bμmの時間経過に伴う変化の比率が、予め設定される所定のしきい値を超えたとき、潤滑対象部の潤滑状態が異常であると判定される。また、ステップS10(送信手段として例示する)では、潤滑対象部の潤滑状態が異常であると判定されたとき(ステップS9でYES判定のとき)、その異常信号が管理コンピュータ1へ出力送信される。
【0019】
(3)管理コンピュータ1における各種処理内容
図4に示すように、ステップS11では、管理コンピュータ1によって各発電機A,Bの運転駆動及び停止が遠隔制御されるようになっている。また、ステップS12(駆動停止手段として例示する)では、上記診断装置PA(PB)から送信される異常信号を受信したとき(ステップS12でYES判定のとき)、異常潤滑状態である軸受部QA(QB)の駆動に係る発電機A,Bの運転駆動が停止される。
【0020】
2.潤滑対象部診断システムの作用
先ず、診断装置PA(PB)においては、図2に示すように、軸受部QA(QB)より流入出管11を介して潤滑油6が診断装置PA(PB)内に取り込まれ、その採取される潤滑油6中の粒子数及び粒子径が検出手段10によって検出される(図3に示すステップS1)。次に、診断装置PA(PB)の制御手段12は、検出手段10による各検出値に基づいて粒径分布を算出し(ステップS2)、この粒径分布(図5に示す)をモニタ13に表示する(ステップS3)。ここで、必要に応じて保守作業員等がそのモニタ13画面を見ながら潤滑油の汚染度を独自に判断することができる。その後、診断装置PA(PB)の制御手段12は、この粒径分布から粒子数を計測して潤滑油の汚染度を判定する(ステップS4、S5)。このとき、潤滑油の汚染度が許容値を超えている場合(ステップS5でYES判定の際)には、診断装置PA(PB)の制御手段12は、ネットワーク8を介して異常信号を管理コンピュータ1へ送信する(ステップS10)。
【0021】
そして、上記ステップS4、S5で異常でないと判定された場合(ステップS5でNO判定の際)には、上記ステップS2において、粒径分布の時間経過に伴う変化の比率を示す粒径分布比を算出し(ステップS6)、その粒径分布比をモニタ13へ表示させる(ステップS7)。ここで、必要に応じて保守作業員等がそのモニタ画面を見ながら軸受部の潤滑状態を独自に判断することができる。次いで、診断装置PA(PB)の制御手段12は、算出された粒径分布比において、注目している粒径Aμm,Bμmの時間経過に伴う変化の比率が所定のしきい値を超えたかどうかを判定する。そして、その変化の比率がしきい値を超えていなければ軸受部QA(QB)の潤滑状態は正常であると判定し、また、その変化の割合がしきい値を超えていれば軸受部QA(QB)の潤滑状態が異常であると判定する(ステップS8、S9)。
【0022】
そして、上記ステップS8、S9で異常であると判定された際(ステップS9でYES判定の際)には、診断装置PA(PB)の制御手段12は、ネットワーク8を介して異常信号を管理コンピュータ1へ送信する(ステップS10)。また、上記ステップS8、S9で正常であると判定された際(ステップS9でNO判定の際)には、再び、ステップS1に戻り、流出入管11により新たに診断装置PA(PB)内へ取り込まれる潤滑油6中の粒子数及び粒子径が検出され、以後上述の作用が繰り返し行われる。
【0023】
次に、管理コンピュータ1においては、通常は各発電機A,Bの運転制御がなされ(ステップS11)、上述のように、診断装置PA(PB)から送信される異常信号を受信した際(ステップS12でYES判定の際)に、管理コンピュータ1は、異常の発生した軸受部QA(QB)に係る発電機A,Bの運転駆動を停止させる(ステップS13)。また、診断装置PA(PB)から異常信号が送信されない場合(ステップS12でNO判定の際)は、通常の発電機A,Bの運転制御が継続して行われる。
【0024】
3.実施例の効果
このような潤滑対象部診断システムでは、先ず、粒径分布から潤滑油の汚染度を診断するようにしたので、仮に潤滑対象部の診断開始時の初期条件として良好な潤滑状態でない場合においてもこれを診断できる。また、良好な潤滑状態を示す粒径分布の粒径分布比を算出するようにしたので、軸受部QA(QB)の潤滑状態の変化を感度よく検出することができ、特に、複数の軸受部QA(QB)で、良好な潤滑状態を示す粒径分布状態が夫々異なる場合であっても、潤滑状態の変化を一義的に検出することができる。また、診断装置PA(PB)において、注目している粒径Aμm,Bμmの時間経過に伴う変化の比率(割合)を表す粒径分布比(図6に示す)を算出するようにしたので、大型な発電機A,Bにおける軸受部QA(QB)の潤滑状態を詳細に数値化することができ、その軸受部QA(QB)の潤滑状態を短時間でより正確に判断することができる。また、診断装置PA(PB)が粒径分布比に基づいて潤滑状態を自動的に判定し、その判定結果に基づく異常信号を管理センタ20の管理コンピュータ1へ送信しているので、人手をかけずに、より短時間で正確に潤滑状態を診断できる。また、多数ある軸受部QA(QB)を管理センタ20で集中監視することができる。さらに、軸受部QA(QB)の潤滑状態に異常があった場合、管理コンピュータ1がその軸受部QA(QB)に係る駆動を自動的に停止するようにしているので、異常に対する対応を迅速に行うことができ、ひいては、安全運転を行い得る。
【0025】
尚、本発明においては、上記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、本実施例では、大型な設備機械として発電機A,Bを例示したが、これに限定されることなく、工作機械、建設機械、航空機械等であってもよい。また、潤滑対象部として軸受部QA,QBを例示したが、これに限定されることなく、油圧シリンダ部やエンジン部等であってもよい。また、本実施例では、潤滑対象部を潤滑油(潤滑剤)が付与される軸受部QA,QBで構成したが、潤滑対象部をいわゆる空気軸受部で構成し、その空気(潤滑剤)中の粒子数の変化を捕らえ潤滑状態を診断するようにしてもよい。つまり、単位体積当たりの摩耗粒子数を測定できれば、いかなる潤滑剤であっても利用できる汎用性に優れた診断システム・方法であるといえる。また、本実施例では、診断装置PA(PB)によって随時潤滑油を採取してリアルタイムで潤滑状態を診断するようにしたが、バッチ式で診断してもよく、例えば、ベアリングに対してグリース(潤滑剤)を付与して構成される潤滑対象部の潤滑状態を診断することもできる。
【0026】
また、本実施例では、注目している粒径Aμm,Bμmの時間経過に伴う変化の比率を表す粒径分布比(図5に示す)を算出するようにしたが、これに限定されることなく、例えば、図7に示すように、粒径分布全体の時間経過に伴う変化の比率を表す粒径分布比を算出するようにしてもよい。このように構成すれば、その全体形状が比較的シャープな山形を示す粒径分布比を得ることができ、その粒径分布比のピーク値が所定のしきい値を超えたかどうか、またはピーク値が大きい粒径へ変化しているかどうかで潤滑対象部の潤滑状態を判定診断することができる。また、本実施例では、図5、6に示すように粒径分布及び粒径分布比を表として算出するようにしたが、数値データのみを算出するようにしてもよい。
【0027】
また、本実施例では、診断装置PA(PB)のモニタ13に粒径分布比を表示するようにしているが、診断装置PA(PB)の演算手段で算出される粒径分布比を管理コンピュータ1へ送信する送信手段を備え、管理コンピュータ1に、その送信手段で送信される粒径分布比を受信して表示させる表示手段を備えて構成してもよい。また、診断装置PA(PB)の判定手段によって潤滑対象部の異常が判定されたとき、その異常を報知する報知手段(例えば、パトライト等)を備えて構成してもよく、さらに、管理コンピュータ1に、その報知手段に報知指令を出力送信する報知指令送信手段を備えて構成してもよい。このように構成すれば、管理センタにおいて多数の潤滑対象部に対する集中監視及び異常対処をより一層確実に実施することができる。
【0028】
【発明の効果】
請求項1、2記載の発明によれば、潤滑対象部の潤滑状態をより短時間で正確に診断することができる。
請求項3、4記載の発明によれば、請求項2記載の発明の効果に加え、多数の潤滑対象部の潤滑状態を集中監視できる。
請求項5記載の発明によれば、請求項3又は4記載の発明の効果に加え、異常時に設備機械の運転を迅速に停止できる。
請求項6,7記載の発明によれば、潤滑対象部の潤滑状態をより短時間で正確に診断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】潤滑対象部診断システムの概略構成を説明するためのブロック図である。
【図2】診断装置の構成の詳細を説明するためのブロック図である。
【図3】診断装置側の作用を説明するためのフローチャート図である。
【図4】管理コンピュータ側の作用を説明するためのブロック図である。
【図5】粒径分布を示す図である。
【図6】粒径分布比を示す図である。
【図7】粒径分布比の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1;管理コンピュータ、12;制御装置、A,B;発電機(設備機械)、QA1〜QA4(QB1〜QB4);軸受部(潤滑対象部)、 PA1〜PA4(PB1〜PB4);診断装置

Claims (7)

  1. 潤滑剤中に含まれる微粒子の粒子径毎の粒子数から求まる粒径分布に基づいて潤滑対象部の潤滑状態を診断する潤滑対象部診断システムであって、
    前記粒径分布の時間経過に伴う変化の比率を示す粒径分布比を算出する演算手段と、該演算手段で算出される粒径分布比を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする潤滑対象部診断システム。
  2. 潤滑剤中に含まれる微粒子の粒子径毎の粒子数から求まる粒径分布に基づいて潤滑対象部の潤滑状態を診断する潤滑対象部診断システムであって、
    前記粒径分布の時間経過に伴う変化の比率を示す粒径分布比を算出する演算手段と、該演算手段で算出される粒径分布比に基づいて潤滑対象部の潤滑状態を判定する判定手段とを備えたことを特徴とする潤滑対象部診断システム。
  3. 複数の潤滑対象部を有する設備機械の駆動を遠隔制御する管理コンピュータを備え、
    前記演算手段と前記判定手段とを備えて成る診断装置を、複数の潤滑対象部に応じて設備機械側に複数設けると共に、該診断装置に、その判定手段によって潤滑対象部の異常を判定したとき、その異常信号を管理コンピュータへ送信する送信手段を備えた請求項2記載の潤滑対象部診断システム。
  4. 複数の潤滑対象部を有する設備機械の駆動を遠隔制御する管理コンピュータを備えると共に、該管理コンピュータに前記判定手段を備え、
    前記演算手段を備えて成る診断装置を、複数の潤滑対象部に応じて設備機械側に複数設けると共に、該診断装置に、その演算手段で算出される粒径分布比と共に粒径分布を管理コンピュータへ送信する送信手段を備えた請求項2記載の潤滑対象部診断システム。
  5. 前記管理コンピュータに、前記潤滑対象部の異常時に、該異常のあった潤滑対象部に係る駆動を停止する駆動停止手段を備えた請求項3又は4記載の潤滑対象部診断システム。
  6. 潤滑剤中に含まれる微粒子の粒子径毎の粒子数から粒径分布を算出する第1の演算工程と、この第1の演算工程で算出された粒径分布に基づいて、その粒径分布の時間経過に伴う変化の比率を示す粒径分布比を算出する第2の演算工程とを備え、この第2の演算工程で算出される粒径分布比に基づいて潤滑対象部の潤滑状態を診断判定することを特徴とする潤滑対象部診断方法。
  7. 前記第1の演算工程で算出された粒径分布に基づいて潤滑対象部の潤滑状態を診断判定した後、前記第2の演算工程で算出される粒径分布比に基づいて潤滑対象部の潤滑状態を診断判定する請求項6記載の潤滑対象部診断方法。
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