JP3655985B2 - 砂等の沈殿物の水切りバケットにおける水切体 - Google Patents
砂等の沈殿物の水切りバケットにおける水切体 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は泥砂等の沈殿物を掬う水切りバケットにおける水切体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図7のように、モータにより回転する中央の回転軸にアームを放射状に取り付けると共に、夫々アームの先端に水切りバケットを備えた脱水機が用いられ、水切りバケットが沈殿槽内の沈殿物を水切体の上に掬い上げて水切りし、水切りバケットの反転により水切りした沈殿物を落下排出させるのである。また水切りの際に、水切りバケットの水切体の下部を真空にして強制的に吸引水切りするものもある。
【0003】
しかしながら、従来はネット状にパンチングした水切板を用いて沈殿物を掬い上げ載置しているため、次第に目詰まりを生ずることから水切板を洗浄装置で洗浄することが必要であった。したがって、洗浄装置の併置を要して設備高となり、また水切板使用後の洗浄作業を要して面倒であった。
【0004】
そこで本発明者は、水切板の水切孔が一定に開口していることが目詰まりを起こすものと考え、種々な材質で実験を重ねた結果目詰まりしない、或いは目詰まりを容認できる水切体を開発したものであり、これにより水切体の洗浄を不要として手入れの簡単な水切りバケットとすることができて安価な脱水機を得たのである。
【0005】
即ち、細長状で可撓弾性を有するステンレス製等の可撓鋼棒を無間隙乃至微間隙で多数並列させた水切体と成したもので、掬い載置した砂と掬った水の重みによって可撓鋼棒が下側に撓んで隣接する可撓鋼棒との間にわずかな溝ができ、また砂の細粒が押されて可撓鋼棒の間に入り介在することで隣接する可撓鋼棒の間にわずかな溝ができ、これにより側方向に押された可撓鋼棒が隣接する可撓鋼棒の抵抗で上下に変位するのである。したがって、隣接する可撓鋼棒の間で横方向乃至斜め方向のわずかな間隙が生じ、大部分の可撓鋼棒の間で水切りされるのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、水切体の表面積(広さ)が小さい場合はよいが、水切体の面積が広い場合、並列配置する可撓鋼棒を単に長くすれば掬った砂や水の重さで可撓鋼棒が容易に過大変形して耐久性が悪くなると共に、過大変形により大きな間隙が生じ、砂までも水切り落下して砂の分級できず、逆に変形し難いように可撓鋼棒を太くすれば可撓範囲が小さくなり間隙が生じなくなって充分な水切りができないのである。
【0007】
そこで本発明は、可撓鋼棒を並列させた水切部材を用い、広い面積の水切体でも良好に水切りできると共に、耐久性に優れる水切体を提供するものであり、水切体の洗浄を不要として手入れの簡単な水切りバケットとすることができるのである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このため本発明は、砂等の沈殿物を水切体で掬い上げて水切りし、反転によって脱水沈殿物を落下排出させる脱水装置の水切りバケットにおいて、細長状で可撓弾性を有するステンレス等の可撓鋼棒を無間隙乃至微間隙で多数並列し、その一端を取付片で固着して成るすだれ状水切部材を複数個用い、水切りバケット本体の内面両側部に備えた係合部に、夫々の水切部材の取付片の両端部を係合すると共に、水切部材における可撓鋼棒の開放部を後位置の水切部材の取付片上に載置させ、最後位置の水切部材の可撓鋼棒の開放部は水切りバケット本体に内設した載置片上に載置して夫々の水切部材を保持し、水切部材の連続で水切体とした構成としている。なお、水切りバケットの内側面に支持片を突設し、該支持片上に水切部材の両側端部を載置してもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細を図示した形態例で説明する。図1で示す水切りバケット2において、略中央に水切体Aを配置してバケット内部を上下に二分し、その水切体A上を沈殿物の掬い載置部、その下を水切り落下部としている。
【0010】
水切体Aは、水切部材1を前後に連続させて成るものであり、図2のように、ステンレス製で直径2mm、長さ9mmの丸棒体を用いた可撓鋼棒11を多数無間隙で並列させ、一端側をコ字形取付片10の上下片部で挟持して溶接すると共に、取付片10の両端に絞り加工した挿着部101を突設した水切部材1としている。したがって、一端を取付片10で固着された可撓鋼棒11が無間隙で並列してすだれ状体の水切部材1と成っている。なお、可撓鋼棒11の数は水切部を閉塞する巾分である。
【0011】
この水切部材1は、図3及び図4のように、水切りバケット2の内面両側部に前後方向に連続させて備えた支持片21とその上に所定間隔で設けた押え材22との間に取付片10の挿着部101を差し込んで保持され、夫々水切部材1の可撓鋼棒11の開放側をその後位置で保持した水切部材1の取付片10上に載置して支持している。したがって、後位置から順次水切部材1を取り付ければよい。なお、最後位置に取り付けた水切部材1の可撓鋼棒11の開放側は水切りバケット2の後部に設けた載置片23上に載置している。
【0012】
これにより、水切部材1の前後が支持されると共に、両側部が支持片21で支持され、その連続配置によって間隙のない水切体Aが形成されるのである。なお、沈殿物を安定配置できるよう水切体Aを下に湾曲させて形成している。
【0013】
これによると、沈殿槽等で水切りバケット2が掬い上げた砂3が水切体A上に載置するのであるが、夫々の可撓鋼棒11が細長状のため弾性撓曲することから、図5のように、砂3の載置によって可撓鋼棒11が上下左右に自由に可撓変位して間隙4を生じるのである。
【0014】
即ち、この無間隙状態において、載置した砂3と掬った水の重みによって可撓鋼棒11が下側に撓んで隣接する可撓鋼棒11の間にわずかな溝ができ、また砂3の細粒が押されて可撓鋼棒11の間に入り介在することで隣接する可撓鋼棒11の間にわずかな溝ができ、これにより側方向に押された可撓鋼棒11が隣接する可撓鋼棒11に阻止されて上下に変位するのである。
【0015】
したがって、隣接する可撓鋼棒11の間で横方向乃至斜め方向のわずかな間隙4が生じ、大部分の可撓鋼棒11の間で水切りされるのである。なお、この間隙4は、撓曲が容易な可撓鋼棒11の開放側で多く生じて水切りが良好にできるのである。
【0016】
実験によると、分離対象とする大きさの砂3が生じた間隙4から水切りと同時に落下することがなく、砂3は間隙4に挟まれるが、水切砂の反転落下の際に可撓鋼棒11の弾性復位によって外側に弾き出されるのである。
【0017】
また、使用が重なるにつれて生じた間隙4に砂が詰まり除去できなくなるものもあるが、該間隙4に詰まる砂は、分離対象とする大きさ以下の細粒であり、それが詰まった状態で水切孔が確保されることから良好に水切りできるのである。したがって、間隙に詰まった砂を無理に除去する必要はないのである。即ち、微細砂の適度な詰まりによって水切りできるのであり、従来の水切孔に目詰まりして水切孔が閉塞され水切りできないこととは正反対である。
【0018】
このように本形態例によると、可撓鋼棒11を無間隙に並列させた水切部材1が、載置した砂3により撓曲されることでわずかな間隙4を生じて水切りでき、該間隙4部での目詰まりをあえて除去する必要がなく、その保守が簡単となるのである。また、ステンレス製の可撓鋼棒11の並列による水切部材1のため強度が強くて沈殿物の重量載置に耐え得るのである。
【0019】
さらに特徴のある点は、水切体Aが多数(本例では6個)の水切部材1の分割で形成されているため、夫々の可撓鋼棒11の長さを短くできることから掬った砂3の重さに耐えながら適度に可撓する太さの可撓鋼棒11を簡単に選択できるのである。
【0020】
また、水切体Aが多数の水切部材1の配置で形成され、可撓容易な可撓鋼棒11の開放側が載置支持のため夫々の水切部材1で水切りができて良好且つ均一な脱水が図れるのである。なお、水切部材1の取付片10が支持片21と押え材22との間で保持されているため水切りバケット2の反転の際に可撓鋼棒11が鉛直垂下することはない。
【0021】
さらに、取付片10の両端を水切りバケット2の支持片21と押え材22との間にに合させて保持しているため、夫々の水切部材1の脱着が簡単にできることから損傷した水切部材1の交換が容易となるのである。
【0022】
また、夫々水切部材1の可撓鋼棒11の開放側を後位置の水切部材1の取付片10上に載置する構成のため、最後部の可撓鋼棒11を除いて可撓鋼棒11の開放側を載置する突出部を水切りバケット内部に設ける必要がないことから水切りバケット内部が複雑になることがない。
【0023】
本形態例は上記のような構成としたが、本発明においてはこれに限定されない。例えば、沈殿物を掬う水切体を構成する水切部材の数は複数個以上であればよく、水切部材の形状や広さ等も限定されない。また、並列した可撓鋼棒の一端を固着する取付片の形状や構成及び固着手段も問わない。さらに、水切りバケット本体の内面両側部に備える該取付片を係合させる係合部の構成も適宜であり、図6のように係合させてもよい。
【0024】
なお、水切部材のすだれ状体を形成する可撓鋼棒の材質、断面形状、長さ等も適宜であり、細長状で可撓弾性を有する金属製であればよく、沈殿物の種類に応じた弾性の可撓鋼棒を選択すればよい。したがって、細長い角棒体或いは細片状の可撓鋼棒でもよい。
【0025】
また、可撓鋼棒を1mm以下の微間隙で多数並列してもよく、沈殿物の粒径及び重量に応じて並列間隔、即ち水切り間隔を予め設けてもよい。この場合も砂の介在で可撓鋼棒間の間隙が大きくなって水切りでき、可撓鋼棒の撓曲によって水切り間隔が可変するため目詰まりすることがない。しかしながら、砂等の細粒沈殿物の水切りでは可撓鋼棒を無間隙で並列させることが最適である。さらに、水切りバケットの構成及び形状は問わず、回転式の他、バケット式コンペア等の水切りバケットでもよい。
【0026】
【発明の効果】
本発明の請求項1によると、複数以上の水切部材の配置で水切体を形成したため、夫々の水切部材を構成する可撓鋼棒を短くできて適度の可撓弾性を確保できるのである。このため夫々の水切部材で可撓鋼棒が載置した沈殿物の砂等により撓曲されることからわずかな間隙を生じ、或いは間隙が可変的に広がって良好な水切りができるのである。また該間隙での目詰まりで水切溝が確保できることから目詰まりをあえて除去する必要がなく洗浄装置が不要なため安価に設備できるのである。さらに、取付片の両端を水切りバケットに係合させて保持するため夫々の水切部材の脱着が簡単にできてその交換が容易となるのである。
【0027】
また請求項2では、すだれ状水切部材の両側端部を支持片上に載置できるため水切部材が安定配置できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態例の平面図である。
【図2】その水切部材の一部切欠した斜視図である。
【図3】その水切部材の係合状態を示す要部の斜視図である。
【図4】その水切りバケットの拡大縦断側面図である。
【図5】撓曲変位した可撓鋼棒の拡大縦断正面図である。
【図6】水切部材の係合状態を示す別例の要部縦断側面図である。
【図7】脱水機の一部断面した側面図である。
【符号の説明】
1 水切部材
10 取付片
11 可撓鋼棒
2 水切りバケット
21 支持片
22 押え材
23 載置片
3 砂
4 間隙
Claims (2)
- 砂等の沈殿物を水切体で掬い上げて水切りし、反転によって脱水沈殿物を落下排出させる脱水装置の水切りバケットにおいて、細長状で可撓弾性を有するステンレス等の可撓鋼棒11を無間隙乃至微間隙で多数並列し、その一端を取付片10で固着して成るすだれ状水切部材1を複数個用い、水切りバケット本体の内面両側部に備えた係合部に、夫々の水切部材1の取付片10の両端部を係合すると共に、水切部材1における可撓鋼棒11の開放部を後位置の水切部材1の取付片10上に載置させ、最後位置の水切部材1の可撓鋼棒の開放部は水切りバケット本体に内設した載置片23上に載置して夫々の水切部材1を保持し、水切部材1の連続で水切体Aとしたことを特徴とする砂等の沈殿物の水切りバケットにおける水切体。
- 水切りバケット2の内側面に支持片21を突設し、該支持片上に水切部材1の両側端部を載置した請求項1の水切体。
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JP02598497A JP3655985B2 (ja) | 1997-01-24 | 1997-01-24 | 砂等の沈殿物の水切りバケットにおける水切体 |
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