JP3655721B2 - Scale inhibitor - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スケール防止剤に関する。さらに詳しくは、本発明は、冷却水系やボイラ水系などのスケールを効果的に防止することができ、特にシリカ系及びカルシウム系スケールの防止に有効なスケール防止剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
冷却水系、ボイラ水系などの水と接触する伝熱面、配管内ではスケール障害が発生する。特に、開放循環式冷却水系において、省資源、省エネルギーの立場から、冷却水の系外への排棄(ブロー)を少なくして高濃縮運転を行う場合、溶解する塩類が濃縮されて、伝熱面が腐食しやすくなるとともに、難溶性の塩となってスケール化しやすい。生成したスケールは、熱効率の低下、配管の閉塞など、ボイラや熱交換器の運転に重大な障害を引き起こす。
生成するスケール種としては、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、リン酸亜鉛、水酸化亜鉛、塩基性炭酸亜鉛などがある。カルシウム系やマグネシウム系スケールに対しては、マレイン酸、アクリル酸、イタコン酸などを重合したカルボキシル基を有する重合体がスケール防止剤として有効であり、さらにカルボキシル基を有する単量体と、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸などのスルホン酸基を有する単量体を組み合わせた共重合体が、対象水質に応じてスケール防止剤として一般的に使用されている。また、シリカ系スケールに対しては、アクリルアミド系重合体、カチオン性重合体、ポリエチレングリコールなどを含有するスケール防止剤が提案されており、スケール種に応じて重合体が使い分けられている。
冷却水系において使用される水は、通常は工業用水や水道水などであるため、水中には種々のイオン種が存在する。したがって、特に高濃縮運転を行う場合には、全てのスケール種に効果的に対応できるスケール防止剤が必要であるが、現状ではこのような条件を満たすスケール防止剤はなく、特にシリカ系スケールの付着防止に有効なスケール防止剤がない。例えば、特開昭61−107998号公報には、シリカ系スケールに対する防止効果の優れたスケール防止剤として、アクリルアミド系重合体とアクリル酸系重合体を含むスケール防止剤が提案されている。しかし、アクリルアミド系重合体は、シリカ濃度が低い場合にはスケール防止効果を有するものの、シリカ濃度が高い場合には効果が低下する。また、特開平7−256266号公報には、水溶性カチオン性重合体、ハロゲン化脂肪族ニトロアルコール、低分子量のカルボン酸系重合体又はホスホン酸を添加する水処理方法が提案されている。しかし、ここに提案されているカチオン性重合体は四級アンモニウム塩であるためカチオン性が非常に強く、水中のシリカや微生物由来の汚れ(スライム)とゲル状の反応物をつくりやすく、その結果、配管内で詰まりなどのトラブルを生じやすいという欠点がある。また、特開平2−31894号公報には、ポリエチレングリコール及び低分子量のカルボン酸系重合体又はホスホン酸を含有するスケール防止剤が提案されている。しかし、ポリエチレングリコールは、シリカ濃度が低い場合にはスケールの付着を抑える効果はあるが、他のイオンの影響を受けやすく効果が安定しないという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、冷却水系、ボイラ水系などで生成する各種スケールの付着防止に効果が大きく、特にシリカ系及びカルシウム系スケールの付着防止に対して極めて優れた効果を有するスケール防止剤を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、N−ビニルカルボン酸アミドの単独重合体若しくは共重合体又はそれらを加水分解することにより得られる一級アミノ基を有する重合体が、スケール防止効果、特にシリカ系及びカルシウム系スケールの防止効果に優れることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)一般式[1]で表されるN−ビニルカルボン酸アミドの単独重合体を5〜45モル%加水分解することにより得られる一級アミノ基を有する分子量2000〜1000000の水溶性重合体を含有することを特徴とするスケール防止剤。
CH2=CHNHCOR …[1]
(ただし、式中、Rは水素又は炭素数1〜4のアルキル基である。)、及び
(2)分子量6000〜18000の水溶性重合体である第1項記載のスケール防止剤、
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明においては、一般式[1]で表されるN−ビニルカルボン酸アミドを使用する。
CH2=CHNHCOR …[1]
一般式[1]において、Rは水素又は炭素数1〜4のアルキル基である。炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基を挙げることができる。一般式[1]で表されるN−ビニルカルボン酸アミドとしては、例えば、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルプロピオンアミド、N−ビニルブチルアミド、N−ビニルバレルアミドなどを挙げることができる。これらの中で、N−ビニルホルムアミドを特に好適に使用することができる。
一般式[1]で表されるN−ビニルカルボン酸アミドの製造方法には特に制限はなく、例えば、アセトアルデヒドとカルボン酸アミドを反応して得られるN−(α−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミドをアルコールと反応してエーテル化し、さらにこのエーテル化物を気相において高温で熱分解し、あるいは、液相において加熱して生成するN−ビニルカルボン酸アミドを留去しつつ熱分解することにより製造することができる。
本発明において使用するN−ビニルカルボン酸アミドと共重合可能なビニル単量体は、得られる共重合体又はさらに加水分解により得られれる共重合体が水溶性を有する範囲において、特に制限なく使用することができる。このようなビニル単量体としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、スチレン、アリルアルコール、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどのノニオン性単量体、(メタ)アクリル酸、α−ヒドロキシアクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸及びそれらのアルカリ金属塩、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ヒドロキシアリロキシプロパンスルホン酸、イソプレンスルホン酸及びそれらのアルカリ金属塩などのアニオン性単量体、アリルアミン、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートの四級アンモニウム塩又は三級塩、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドなどのカチオン性単量体などを挙げることができる。
【0006】
本発明において、N−ビニルカルボン酸アミドの単独重合又はN−ビニルカルボン酸アミドと共重合可能なビニル単量体との共重合の方法には特に制限はなく、溶液重合、塊状重合などによることができるが、N−ビニルカルボン酸アミドの単独重合体及び本発明に使用するN−ビニルカルボン酸アミド共重合体は水溶性又は親水性であるので、水を媒体とする水性重合を好適に使用することができる。水性重合においては、単量体水溶液又は水分散液を調製し、必要に応じてpHを調整し、不活性ガスにより雰囲気を置換したのち、50〜100℃に加熱し、水溶性重合開始剤を添加することにより、重合を行うことができる。水溶性重合開始剤としては、例えば、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、アゾビス−N,N'−ジメチレンイソブチルアミジン二塩酸塩、4,4'−アゾビス(4−シアノ吉草酸)−2−ナトリウムなどのアゾ化合物、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩、過酸化水素、過ヨウ素酸ナトリウムなどの過酸化物などを挙げることができる。重合は、通常は3〜6時間で終了し、放冷することにより、重合体水溶液又は水分散液を得ることができる。重合は水性媒体中に限らず、一般的な有機溶媒中での溶液重合、懸濁重合、乳化重合などによっても行うことができる。
本発明において、N−ビニルカルボン酸アミドの単独重合体又はN−ビニルカルボン酸アミドの共重合体の加水分解の条件には特に制限はなく、例えば、N−ビニルカルボン酸アミドの単独重合体又はN−ビニルカルボン酸アミドの共重合体の水溶液又は水分散液にアンモニア、一級アミン、二級アミンなどを添加したのち、水酸化ナトリウムなどを添加して塩基性条件下に加水分解し、重合体中のN−ビニルカルボン酸アミド単位をN−ビニルアミン単位とすることができる。あるいは、N−ビニルカルボン酸アミドの単独重合体又はN−ビニルカルボン酸アミドの共重合体の水溶液又は水分散液に塩酸などの鉱酸を添加して加熱することにより、酸性条件下に加水分解し、重合体中のN−ビニルカルボン酸アミド単位をN−ビニルアミン単位とすることができる。N−ビニルカルボン酸アミドとそれと共重合可能なビニル単量体との共重合体が水不溶性であっても、その共重合体を加水分解することによりN−ビニルカルボン酸アミド単位がN−ビニルアミン単位に変換され、水溶性となった一級アミノ基を有する共重合体は、本発明のスケール防止剤に使用することができる。
なお、共重合体の場合は使用されたビニル化合物の構造の一部が変性することもある。例えば、ニトリル基の場合は、加水分解してアミド基、カルボキシル基になる場合のほか、前述の第2アミドの加水分解で生じたビニルアミン単位の1級アミノ基と更に反応してアミジン環あるいはラクタム環を形成する場合があるが、これらの変性単位を含むものも本発明のスケール防止剤に使用することができる。
【0007】
本発明のスケール防止剤は、N−ビニルカルボン酸アミドの単独重合体若しくはそれと共重合可能なビニル単量体との水溶性共重合体又はN−ビニルカルボン酸アミドの単独重合体若しくはそれと共重合可能なビニル単量体との共重合体を加水分解することにより得られる一級アミノ基を有する水溶性共重合体を含有する。共重合体中の一級アミノ基を有するN−ビニルアミン単位の量は、共重合体中の全単量体単位の50モル%以下であることが好ましい。N−ビニルアミン単位の量が共重合体中の全単量体単位の50モル%を超えると、適用する系内で共重合体の吸着による消耗が起こりやすくなるおそれがある。
本発明において、N−ビニルカルボン酸アミドの単独重合体若しくはその水溶性共重合体又はN−ビニルカルボン酸アミドの単独重合体若しくはその共重合体を加水分解することにより得られる一級アミノ基を有する水溶性共重合体の分子量は、2,000以上、100万以下であることが好ましい。分子量が2,000未満であると、十分なスケール防止効果が得られないおそれがある。また、分子量が100万を超えると、使用の際の液粘性が高くなり過ぎて取り扱いにくい。重合体の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより求めることができる。
本発明のスケール防止剤の使用形態には特に制限はなく、例えば、N−ビニルカルボン酸アミドの単独重合体若しくはその水溶性共重合体又は加水分解により得られる水溶性共重合体の水溶液として使用することができ、あるいは、いったん乾燥することにより粉末状とし、使用前に水に溶解して使用することができる。
本発明のスケール防止剤は、適用する水系に、任意の濃度に調製した水溶液として添加することができる。通常は、適用する水中の重合体の濃度が1〜100mg/リットルになるように添加することが好ましい。
【0008】
本発明のスケール防止剤は、必要に応じて他のスケール防止剤と併用することができる。併用するスケール防止剤としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリマレイン酸、アクリル酸と2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸との共重合体、N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミンとエピクロルヒドリンとの反応生成物、N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミンとジクロロエチルエーテルとの反応生成物などを挙げることができる。本発明のスケール防止剤は、必要に応じて、さらに有機ホスホン酸塩、重合リン酸塩などの防食剤、ヒドラジンなどの殺菌剤などと同じ溶液に混合して添加することができ、あるいは、別々にこれらの薬品を注入することができる。
本発明のスケール防止剤を適用する場合の水質条件及びボイラや熱交換器の運転条件には特に制限はなく、通常のボイラ、熱交換器の運転条件及び水質に対して適用することができる。本発明のスケール防止剤は、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸亜鉛、亜鉛水酸化物、ケイ酸マグネシウム、シリカなど、通常のボイラ、冷却水系において生成し、伝熱面や配管壁面に付着するスケールを効果的に防止することができる。
本発明のスケール防止剤がシリカ系スケールの防止に特に有効である作用機構は不明であるが、アミノ基の正電荷とシリカの負電荷による吸着、アミド基とシリカ水酸基との水素結合の2つの作用により、シリカ系スケールの壁面への付着を効果的に防止しているものと考えられる。また、本発明のスケール防止剤は、カルボン酸アミド基又は一級アミノ基を有するため、従来より用いられてきた四級アンモニウム塩よりカチオン性が弱く、ゲル状物の生成による管の閉塞などのトラブルや金属表面への吸着による重合体の消耗が少ない。
【0009】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
実施例及び比較例に用いたスケール防止剤及びスケール付着試験方法を、以下に示す。
[スケール防止剤]
A−1:N−ビニルホルムアミドの単独重合体、分子量12,000。
A−2:N−ビニルホルムアミド90モル%とアクリル酸10モル%の共重合体、分子量30,000。
【化1】

Figure 0003655721
A−3:N−ビニルホルムアミドの単独重合体の5モル%加水分解物、分子量6,000。
【化2】
Figure 0003655721
A−4:N−ビニルホルムアミドの単独重合体の45モル%加水分解物、分子量18,000。
【化3】
Figure 0003655721
A−5:N−ビニルホルムアミド95モル%とアクリル酸5モル%の共重合体の10モル%加水分解物、分子量32,000。
【化4】
Figure 0003655721
B−1:ポリアクリル酸、分子量5,500。
B−2:ポリマレイン酸、分子量3,500。
B−3:N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミンとエピクロルヒドリンの反応生成物、分子量35,000。
【化5】
Figure 0003655721
[スケール付着試験方法]
伝熱面積が約0.25m2の熱交換器を有する保有水量0.45m3の開放循環式冷却水系に、厚木市水に純水及び塩類を加えた水を循環水及び補給水として加え、濃縮倍数が5倍となるようにコントロールしながら30日間運転した。熱交換器チューブは、材質SUS304、外径19mmのものを用いた。循環水入口温度は45℃、循環水出口温度は75℃、循環水流速は0.5m/sである。
スケール防止剤の所定量を水系に添加し、30日後に熱交換器チューブのスケール付着速度を測定した。また、スケールの成分組成は、付着したスケールを600℃で焼成し、化学分析によりCaO及びSiO2の割合として求めた。
実施例1
pH9.0、カルシウム硬度100mg/リットル、Mアルカリ度150mg/リットル、シリカ160mg/リットル、マグネシウム硬度160mg/リットルの水質を有する水に、スケール防止剤A−1を20mg/リットルになるよう添加して試験を実施した。
スケール付着速度は6mg/cm2/30日であり、スケール組成分析結果は、CaOは35重量%、SiO2は2重量%であった。
実施例2
実施例1と同じ水質の水に、スケール防止剤A−2を20mg/リットルになるよう添加して試験を実施した。
スケール付着速度は3mg/cm2/30日であり、スケール組成分析結果は、CaOは28重量%、SiO2は4重量%であった。
実施例3
実施例1と同じ水質の水に、スケール防止剤A−3を20mg/リットルになるよう添加して試験を実施した。
スケール付着速度は2mg/cm2/30日であり、スケール組成分析結果は、CaOは31重量%、SiO2は3重量%であった。
実施例4
実施例1と同じ水質の水に、スケール防止剤A−4を20mg/リットルになるよう添加して試験を実施した。
スケール付着速度は9mg/cm2/30日であり、スケール組成分析結果は、CaOは35重量%、SiO2は2重量%であった。
実施例5
実施例1と同じ水質の水に、スケール防止剤A−5を20mg/リットルになるよう添加して試験を実施した。
スケール付着速度は7mg/cm2/30日であり、スケール組成分析結果は、CaOは26重量%、SiO2は3重量%であった。
比較例1
実施例1と同じ水質の水に、スケール防止剤B−1を20mg/リットルになるよう添加して試験を実施した。
スケール付着速度は58mg/cm2/30日であり、スケール組成分析結果は、CaOは36重量%、SiO2は47重量%であった。
比較例2
実施例1と同じ水質の水に、スケール防止剤B−2を20mg/リットルになるよう添加して試験を実施した。
スケール付着速度は81mg/cm2/30日であり、スケール組成分析結果は、CaOは42重量%、SiO2は38重量%であった。
比較例3
実施例1と同じ水質の水に、スケール防止剤B−3を20mg/リットルになるよう添加して試験を実施した。
スケール付着速度は38mg/cm2/30日であり、スケール組成分析結果は、CaOは31重量%、SiO2は46重量%であった。
実施例1〜5及び比較例1〜3の結果を、第1表に示す。
【0010】
【表1】
Figure 0003655721
【0011】
第1表の結果から、本発明のスケール防止剤を添加した実施例1〜5においては、スケール付着速度が小さく、スケール中のCaO量及びSiO2量がともに少なく、本発明のスケール防止剤がスケール付着防止効果が大きく、特にCaO及びSiO2の付着防止に優れていることが分かる。これに対して、従来のスケール防止剤を添加した比較例1〜3においては、スケール付着速度が大きく、スケール中のCaO及びSiO2の量も多い。
実施例6
pH9.0、カルシウム硬度500mg/リットル、Mアルカリ度500mg/リットル、シリカ200mg/リットル、マグネシウム硬度200mg/リットルの水質を有する水に、A−1とB−1を重量比で2:1に混合したスケール防止剤を30mg/リットルになるよう添加して試験を実施した。
スケール付着速度は8mg/cm2/30日であり、スケール組成分析結果は、CaOは32重量%、SiO2は2重量%であった。
実施例7
実施例6と同じ水質の水に、A−2とB−2を重量比で3:1に混合したスケール防止剤を30mg/リットルになるよう添加して試験を実施した。
スケール付着速度は9mg/cm2/30日であり、スケール組成分析結果は、CaOは35重量%、SiO2は1重量%であった。
実施例8
実施例6と同じ水質の水に、A−3とB−1を重量比で1:1に混合したスケール防止剤を30mg/リットルになるよう添加して試験を実施した。
スケール付着速度は9mg/cm2/30日であり、スケール組成分析結果は、CaOは31重量%、SiO2は3重量%であった。
実施例9
実施例6と同じ水質の水に、A−4とB−1を重量比で2:1に混合したスケール防止剤を30mg/リットルになるよう添加して試験を実施した。
スケール付着速度は8mg/cm2/30日であり、スケール組成分析結果は、CaOは28重量%、SiO2は2重量%であった。
実施例10
実施例6と同じ水質の水に、A−5とB−1を重量比で1:2に混合したスケール防止剤を30mg/リットルになるよう添加して試験を実施した。
スケール付着速度は4mg/cm2/30日であり、スケール組成分析結果は、CaOは32重量%、SiO2は2重量%であった。
比較例4
実施例6と同じ水質の水に、スケール防止剤B−1を30mg/リットルになるよう添加して試験を実施した。
スケール付着速度は92mg/cm2/30日であり、スケール組成分析結果は、CaOは46重量%、SiO2は45重量%であった。
比較例5
実施例6と同じ水質の水に、スケール防止剤B−2を30mg/リットルになるよう添加して試験を実施した。
スケール付着速度は69mg/cm2/30日であり、スケール組成分析結果は、CaOは47重量%、SiO2は31重量%であった。
比較例6
実施例6と同じ水質の水に、スケール防止剤B−3を30mg/リットルになるよう添加して試験を実施した。
スケール付着速度は45mg/cm2/30日であり、スケール組成分析結果は、CaOは43重量%、SiO2は46重量%であった。
実施例6〜10及び比較例4〜6の結果を、第2表に示す。
【0012】
【表2】
Figure 0003655721
【0013】
第2表の結果から、本発明のスケール防止剤を添加した実施例6〜10においては、スケール付着速度が小さく、スケール中のCaO量及びSiO2量がともに少なく、本発明のスケール防止剤がスケール付着防止効果が大きく、特にCaO及びSiO2の付着防止に優れていることが分かる。これに対して、従来のスケール防止剤を添加した比較例4〜6においては、スケール付着速度が大きく、スケール中のCaO及びSiO2の量も多い。
【0014】
【発明の効果】
本発明のスケール防止剤は、従来のスケール防止剤に比べて、スケールの付着防止に優れた効果を示し、特にシリカ系及びカルシウム系スケールの付着防止に有効である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a scale inhibitor. More specifically, the present invention relates to a scale inhibitor that can effectively prevent scales such as cooling water systems and boiler water systems, and is particularly effective in preventing silica-based and calcium-based scales.
[0002]
[Prior art]
Scale failure occurs in heat transfer surfaces and piping that come into contact with water such as cooling water systems and boiler water systems. In particular, in an open-circulation cooling water system, from the standpoint of resource and energy saving, when highly concentrated operation is performed with less discharge (blow) of cooling water outside the system, the dissolved salts are concentrated and heat transfer is performed. The surface is easily corroded and becomes a sparingly soluble salt that is easily scaled. The generated scale causes serious obstacles to the operation of boilers and heat exchangers, such as reduced thermal efficiency and blockage of piping.
Examples of the scale species to be generated include calcium carbonate, calcium sulfate, calcium sulfite, calcium phosphate, calcium silicate, magnesium silicate, magnesium hydroxide, zinc phosphate, zinc hydroxide, and basic zinc carbonate. For calcium-based and magnesium-based scales, a polymer having a carboxyl group obtained by polymerizing maleic acid, acrylic acid, itaconic acid, etc. is effective as a scale inhibitor. Copolymers combining monomers having sulfonic acid groups such as acid, allyl sulfonic acid, 2-acrylamido-2-methylpropane sulfonic acid are generally used as scale inhibitors depending on the target water quality . For silica-based scales, scale inhibitors containing acrylamide-based polymers, cationic polymers, polyethylene glycol, and the like have been proposed, and polymers are properly used depending on the scale type.
Since the water used in the cooling water system is usually industrial water or tap water, various ionic species exist in the water. Therefore, especially in the case of highly concentrated operation, a scale inhibitor that can effectively cope with all scale species is necessary, but at present there is no scale inhibitor that satisfies such conditions, and especially silica-based scales. There is no scale inhibitor effective in preventing adhesion. For example, Japanese Patent Laid-Open No. 61-107998 proposes a scale inhibitor containing an acrylamide polymer and an acrylic acid polymer as a scale inhibitor having an excellent effect of preventing silica scale. However, the acrylamide polymer has an effect of preventing scale when the silica concentration is low, but the effect decreases when the silica concentration is high. JP-A-7-256266 proposes a water treatment method in which a water-soluble cationic polymer, a halogenated aliphatic nitroalcohol, a low molecular weight carboxylic acid polymer or phosphonic acid is added. However, since the cationic polymer proposed here is a quaternary ammonium salt, it is very strong in cationic properties, and it is easy to produce gel-like reaction products with silica in water and microorganism-derived soil (slime). There is a disadvantage that troubles such as clogging are likely to occur in the piping. JP-A-2-31894 proposes a scale inhibitor containing polyethylene glycol and a low molecular weight carboxylic acid polymer or phosphonic acid. However, polyethylene glycol has an effect of suppressing the adhesion of scale when the silica concentration is low, but has a problem that the effect is not stable because it is easily influenced by other ions.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention provides a scale inhibitor that is highly effective in preventing adhesion of various scales produced in cooling water systems, boiler water systems, and the like, and has particularly excellent effects for preventing adhesion of silica-based and calcium-based scales. It was made as a purpose.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventors have found that a homopolymer or copolymer of N-vinylcarboxylic acid amide or a polymer having a primary amino group obtained by hydrolyzing them. The coalescence has been found to be excellent in the scale preventing effect, particularly the silica-based and calcium-based scale preventing effects, and the present invention has been completed based on this finding.
That is, the present invention
(1) A water-soluble polymer having a molecular weight of 2,000 to 1,000,000 having a primary amino group obtained by hydrolyzing a homopolymer of N-vinylcarboxylic amide represented by the general formula [1] by 5 to 45 mol%. Scale inhibitor characterized by containing.
CH 2 = CHNHCOR [1]
(Wherein, R is hydrogen or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms), and (2) the scale inhibitor according to item 1, which is a water-soluble polymer having a molecular weight of 6000 to 18000,
Is to provide.
[0005]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the present invention, N-vinylcarboxylic acid amide represented by the general formula [1] is used.
CH 2 = CHNHCOR [1]
In the general formula [1], R is hydrogen or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms. Examples of the alkyl group having 1 to 4 carbon atoms include methyl group, ethyl group, n-propyl group, isopropyl group, n-butyl group, isobutyl group, sec-butyl group, and t-butyl group. Examples of the N-vinylcarboxylic acid amide represented by the general formula [1] include N-vinylformamide, N-vinylacetamide, N-vinylpropionamide, N-vinylbutyramide, N-vinylvaleramide and the like. be able to. Among these, N-vinylformamide can be particularly preferably used.
There is no restriction | limiting in particular in the manufacturing method of N-vinyl carboxylic acid amide represented by General formula [1], For example, N- ((alpha) -hydroxyethyl) carboxylic amide obtained by reacting acetaldehyde and carboxylic amide is used. It is produced by reacting with alcohol to etherify and further thermally decomposing this etherified product at high temperature in the gas phase, or by thermally decomposing distilling off N-vinylcarboxylic acid amide produced by heating in the liquid phase. be able to.
The vinyl monomer copolymerizable with the N-vinylcarboxylic acid amide used in the present invention is used without particular limitation as long as the obtained copolymer or the copolymer obtained by hydrolysis has water solubility. can do. Examples of such vinyl monomers include (meth) acrylamide, (meth) acrylonitrile, N-methyl (meth) acrylamide, N, N-dimethyl (meth) acrylamide, methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) Nonionic monomers such as acrylate, styrene, allyl alcohol, hydroxyethyl (meth) acrylate, (meth) acrylic acid, α-hydroxyacrylic acid, crotonic acid, maleic acid, fumaric acid, itaconic acid and alkali metal salts thereof Anionic monomers such as vinyl sulfonic acid, styrene sulfonic acid, 2-acrylamido-2-methylpropane sulfonic acid, hydroxyallyloxypropane sulfonic acid, isoprene sulfonic acid and alkali metal salts thereof, allylamine, dimethylaminoethyl ( (Meth) acrylate and diethyl Minoechiru (meth) quaternary ammonium salt or tertiary salts of acrylates, cationic monomers such as diallyl dimethyl ammonium chloride, and the like.
[0006]
In the present invention, the homopolymerization of N-vinylcarboxylic amide or the method of copolymerization with a vinyl monomer copolymerizable with N-vinylcarboxylic amide is not particularly limited, and is based on solution polymerization, bulk polymerization, etc. However, since the homopolymer of N-vinylcarboxylic amide and the N-vinylcarboxylic amide copolymer used in the present invention are water-soluble or hydrophilic, aqueous polymerization using water as a medium is preferably used. can do. In aqueous polymerization, a monomer aqueous solution or aqueous dispersion is prepared, the pH is adjusted as necessary, the atmosphere is replaced with an inert gas, and the mixture is heated to 50 to 100 ° C. to prepare a water-soluble polymerization initiator. Polymerization can be performed by adding. Examples of the water-soluble polymerization initiator include 2,2′-azobis (2-amidinopropane) dihydrochloride, azobis-N, N′-dimethyleneisobutylamidine dihydrochloride, 4,4′-azobis (4- And azo compounds such as cyanovaleric acid-2-sodium, persulfates such as ammonium persulfate, sodium persulfate and potassium persulfate, and peroxides such as hydrogen peroxide and sodium periodate. The polymerization is usually completed in 3 to 6 hours, and an aqueous polymer solution or aqueous dispersion can be obtained by allowing to cool. The polymerization can be performed not only in an aqueous medium but also by solution polymerization, suspension polymerization, emulsion polymerization or the like in a general organic solvent.
In the present invention, there is no particular limitation on the hydrolysis conditions of the homopolymer of N-vinylcarboxylic acid amide or the copolymer of N-vinylcarboxylic acid amide. For example, the homopolymer of N-vinylcarboxylic acid amide or After adding ammonia, primary amine, secondary amine, etc. to the aqueous solution or aqueous dispersion of the N-vinylcarboxylic acid amide copolymer, it is hydrolyzed under basic conditions by adding sodium hydroxide, etc. The N-vinylcarboxylic acid amide unit in the inside can be an N-vinylamine unit. Alternatively, hydrolysis can be performed under acidic conditions by adding a mineral acid such as hydrochloric acid to an aqueous solution or aqueous dispersion of N-vinylcarboxylic acid amide homopolymer or N-vinylcarboxylic acid amide copolymer and heating. And the N-vinylcarboxylic acid amide unit in a polymer can be made into an N-vinylamine unit. Even if the copolymer of N-vinylcarboxylic acid amide and a vinyl monomer copolymerizable therewith is water-insoluble, the N-vinylcarboxylic acid amide unit is converted to N-vinylamine by hydrolysis of the copolymer. A copolymer having a primary amino group converted into a unit and rendered water-soluble can be used for the scale inhibitor of the present invention.
In the case of a copolymer, a part of the structure of the used vinyl compound may be modified. For example, in the case of a nitrile group, it may be hydrolyzed to an amide group or a carboxyl group, or may be further reacted with a primary amino group of a vinylamine unit generated by the hydrolysis of the second amide described above to react with an amidine ring or a lactam. A ring may be formed, but those containing these modified units can also be used in the scale inhibitor of the present invention.
[0007]
The scale inhibitor of the present invention is a water-soluble copolymer of a homopolymer of N-vinylcarboxylic amide or a vinyl monomer copolymerizable therewith or a homopolymer of N-vinylcarboxylic amide or copolymerized therewith. It contains a water-soluble copolymer having a primary amino group obtained by hydrolyzing a copolymer with a possible vinyl monomer. The amount of the N-vinylamine unit having a primary amino group in the copolymer is preferably 50 mol% or less of the total monomer units in the copolymer. When the amount of N-vinylamine units exceeds 50 mol% of all monomer units in the copolymer, there is a possibility that exhaustion due to adsorption of the copolymer is likely to occur in the applied system.
In the present invention, it has a primary amino group obtained by hydrolyzing a homopolymer of N-vinylcarboxylic acid amide or a water-soluble copolymer thereof or a homopolymer of N-vinylcarboxylic acid amide or a copolymer thereof. The molecular weight of the water-soluble copolymer is preferably 2,000 or more and 1,000,000 or less. If the molecular weight is less than 2,000, a sufficient scale preventing effect may not be obtained. On the other hand, if the molecular weight exceeds 1,000,000, the liquid viscosity at the time of use becomes too high and it is difficult to handle. The molecular weight of the polymer can be determined by gel permeation chromatography.
There is no restriction | limiting in particular in the usage form of the scale inhibitor of this invention, For example, it uses as the aqueous solution of the homopolymer of N-vinylcarboxylic amide, its water-soluble copolymer, or the water-soluble copolymer obtained by hydrolysis Alternatively, it can be dried once to be powdered and dissolved in water before use.
The scale inhibitor of the present invention can be added to an aqueous system to be applied as an aqueous solution prepared at an arbitrary concentration. Usually, it is preferable to add so that the density | concentration of the polymer in the water to apply may be 1-100 mg / liter.
[0008]
The scale inhibitor of the present invention can be used in combination with other scale inhibitors as necessary. Examples of the scale inhibitor used in combination include polyacrylic acid, polymaleic acid, a copolymer of acrylic acid and 2-acrylamido-2-methylpropanesulfonic acid, N, N, N ′, N′-tetramethylethylenediamine, and the like. The reaction product with epichlorohydrin, the reaction product of N, N, N ′, N′-tetramethylethylenediamine and dichloroethyl ether can be exemplified. The scale inhibitor of the present invention can be added to the same solution as an anti-corrosive agent such as an organic phosphonate or polymerized phosphate, or a fungicide such as hydrazine, if necessary, or separately. These chemicals can be injected.
There are no particular restrictions on the water quality conditions and the operating conditions of the boiler or heat exchanger when the scale inhibitor of the present invention is applied, and it can be applied to the operating conditions and water quality of ordinary boilers and heat exchangers. The scale inhibitor of the present invention is produced in a normal boiler or cooling water system, such as calcium carbonate, calcium sulfate, calcium phosphate, zinc phosphate, zinc hydroxide, magnesium silicate, silica, etc., and adheres to the heat transfer surface or piping wall surface. It is possible to effectively prevent the scale to be performed.
The mechanism of action by which the scale inhibitor of the present invention is particularly effective in preventing silica-based scales is unclear, but there are two mechanisms: adsorption by the positive charge of the amino group and negative charge of the silica, and hydrogen bonding between the amide group and the silica hydroxyl group. It is considered that the action effectively prevents the silica-based scale from adhering to the wall surface. In addition, since the scale inhibitor of the present invention has a carboxylic acid amide group or a primary amino group, it is less cationic than conventionally used quaternary ammonium salts, and troubles such as tube clogging due to the formation of a gel-like substance. And polymer consumption due to adsorption on metal surface is small.
[0009]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples.
The scale inhibitors and scale adhesion test methods used in the examples and comparative examples are shown below.
[Scale inhibitor]
A-1: homopolymer of N-vinylformamide, molecular weight 12,000.
A-2: N-vinylformamide 90 mol% and acrylic acid 10 mol% copolymer, molecular weight 30,000.
[Chemical 1]
Figure 0003655721
A-3: 5 mol% hydrolyzate of homopolymer of N-vinylformamide, molecular weight 6,000.
[Chemical formula 2]
Figure 0003655721
A-4: 45 mol% hydrolyzate of N-vinylformamide homopolymer, molecular weight 18,000.
[Chemical 3]
Figure 0003655721
A-5: a 10 mol% hydrolyzate of a copolymer of 95 mol% N-vinylformamide and 5 mol% acrylic acid, molecular weight 32,000.
[Formula 4]
Figure 0003655721
B-1: Polyacrylic acid, molecular weight 5,500.
B-2: Polymaleic acid, molecular weight 3,500.
B-3: Reaction product of N, N, N ′, N′-tetramethylethylenediamine and epichlorohydrin, molecular weight 35,000.
[Chemical formula 5]
Figure 0003655721
[Scale adhesion test method]
Add water, pure water and salt, to Atsugi City water as circulating water and make-up water, to an open circulation cooling water system with a heat transfer area of about 0.25m 2 and a water volume of 0.45m 3 It was operated for 30 days while controlling the concentration factor to be 5 times. The heat exchanger tube was made of material SUS304 and an outer diameter of 19 mm. The circulating water inlet temperature is 45 ° C., the circulating water outlet temperature is 75 ° C., and the circulating water flow rate is 0.5 m / s.
A predetermined amount of the scale inhibitor was added to the aqueous system, and the scale deposition rate of the heat exchanger tube was measured after 30 days. In addition, the component composition of the scale was obtained as the ratio of CaO and SiO 2 by calcining the attached scale at 600 ° C. and by chemical analysis.
Example 1
The scale inhibitor A-1 was added to water having a water quality of pH 9.0, calcium hardness 100 mg / liter, M alkalinity 150 mg / liter, silica 160 mg / liter, magnesium hardness 160 mg / liter to 20 mg / liter. The test was conducted.
Scale deposition rate was 6 mg / cm 2/30 days, the scale composition analysis results, CaO 35% by weight, SiO 2 was 2 wt%.
Example 2
The test was performed by adding the scale inhibitor A-2 to 20 mg / liter of water having the same water quality as in Example 1.
Scale deposition rate was 3mg / cm 2/30 days, the scale composition analysis results, CaO is 28 wt%, SiO 2 was 4% by weight.
Example 3
The test was carried out by adding the scale inhibitor A-3 to 20 mg / liter of water having the same water quality as in Example 1.
Scale deposition rate was 2mg / cm 2/30 days, the scale composition analysis results, CaO is 31 wt%, SiO 2 was 3 wt%.
Example 4
The test was carried out by adding the scale inhibitor A-4 to 20 mg / liter of water having the same water quality as in Example 1.
Scale deposition rate was 9 mg / cm 2/30 days, the scale composition analysis results, CaO 35% by weight, SiO 2 was 2 wt%.
Example 5
The test was conducted by adding the scale inhibitor A-5 to 20 mg / liter of water having the same water quality as in Example 1.
Scale deposition rate was 7mg / cm 2/30 days, the scale composition analysis results, CaO is 26 wt%, SiO 2 was 3 wt%.
Comparative Example 1
The test was carried out by adding the scale inhibitor B-1 to 20 mg / liter of water having the same water quality as in Example 1.
Scale deposition rate was 58mg / cm 2/30 days, the scale composition analysis results, CaO is 36 wt%, SiO 2 was 47 wt%.
Comparative Example 2
The test was carried out by adding the scale inhibitor B-2 to 20 mg / liter of water having the same water quality as in Example 1.
Scale deposition rate was 81mg / cm 2/30 days, the scale composition analysis results, CaO is 42 wt%, SiO 2 was 38 wt%.
Comparative Example 3
The test was performed by adding the scale inhibitor B-3 to 20 mg / liter of water having the same water quality as in Example 1.
Scale deposition rate was 38mg / cm 2/30 days, the scale composition analysis results, CaO is 31 wt%, SiO 2 was 46 wt%.
The results of Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 to 3 are shown in Table 1.
[0010]
[Table 1]
Figure 0003655721
[0011]
From the results of Table 1, in Examples 1 to 5 to which the scale inhibitor of the present invention was added, the scale adhesion rate was small, both the CaO amount and the SiO 2 amount in the scale were small, and the scale inhibitor of the present invention was It can be seen that the effect of preventing the adhesion of scale is large, and in particular, it is excellent in preventing the adhesion of CaO and SiO 2 . On the other hand, in Comparative Examples 1 to 3 to which a conventional scale inhibitor is added, the scale adhesion rate is large, and the amount of CaO and SiO 2 in the scale is also large.
Example 6
A-1 and B-1 are mixed at a weight ratio of 2: 1 to water having a water quality of pH 9.0, calcium hardness 500 mg / liter, M alkalinity 500 mg / liter, silica 200 mg / liter, magnesium hardness 200 mg / liter. The test was conducted with the scale inhibitor added at 30 mg / liter.
Scale deposition rate was 8 mg / cm 2/30 days, the scale composition analysis results, CaO is 32 wt%, SiO 2 was 2 wt%.
Example 7
The test was carried out by adding a scale inhibitor prepared by mixing A-2 and B-2 at a weight ratio of 3: 1 to water having the same water quality as in Example 6 so as to be 30 mg / liter.
Scale deposition rate was 9mg / cm 2/30 days, the scale composition analysis results, CaO 35% by weight, SiO 2 was 1 wt%.
Example 8
The test was carried out by adding a scale inhibitor prepared by mixing A-3 and B-1 in a weight ratio of 1: 1 to water having the same water quality as in Example 6 to 30 mg / liter.
Scale deposition rate was 9mg / cm 2/30 days, the scale composition analysis results, CaO is 31 wt%, SiO 2 was 3 wt%.
Example 9
The test was carried out by adding a scale inhibitor prepared by mixing A-4 and B-1 at a weight ratio of 2: 1 to water having the same water quality as in Example 6 so as to be 30 mg / liter.
Scale deposition rate was 8 mg / cm 2/30 days, the scale composition analysis results, CaO is 28 wt%, SiO 2 was 2 wt%.
Example 10
The test was carried out by adding a scale inhibitor prepared by mixing A-5 and B-1 at a weight ratio of 1: 2 to water having the same water quality as in Example 6 so as to be 30 mg / liter.
Scale deposition rate was 4 mg / cm 2/30 days, the scale composition analysis results, CaO is 32 wt%, SiO 2 was 2 wt%.
Comparative Example 4
The test was carried out by adding the scale inhibitor B-1 to 30 mg / liter of water having the same water quality as in Example 6.
Scale deposition rate was 92mg / cm 2/30 days, the scale composition analysis results, CaO is 46 wt%, SiO 2 was 45 wt%.
Comparative Example 5
The test was performed by adding the scale inhibitor B-2 to 30 mg / liter of water having the same water quality as in Example 6.
Scale deposition rate was 69mg / cm 2/30 days, the scale composition analysis results, CaO is 47 wt%, SiO 2 was 31 wt%.
Comparative Example 6
The test was performed by adding the scale inhibitor B-3 to 30 mg / liter of water having the same water quality as in Example 6.
Scale deposition rate was 45mg / cm 2/30 days, the scale composition analysis results, CaO is 43 wt%, SiO 2 was 46 wt%.
The results of Examples 6 to 10 and Comparative Examples 4 to 6 are shown in Table 2.
[0012]
[Table 2]
Figure 0003655721
[0013]
From the results of Table 2, in Examples 6 to 10 to which the scale inhibitor of the present invention was added, the scale adhesion rate was small, both the CaO amount and the SiO 2 amount in the scale were small, and the scale inhibitor of the present invention was It can be seen that the effect of preventing the adhesion of scale is great, and in particular, it is excellent in preventing the adhesion of CaO and SiO 2 . On the other hand, in Comparative Examples 4 to 6 to which conventional scale inhibitors are added, the scale adhesion rate is large, and the amount of CaO and SiO 2 in the scale is also large.
[0014]
【The invention's effect】
The scale preventive agent of the present invention exhibits an effect superior in preventing scale adhesion as compared with conventional scale preventive agents, and is particularly effective in preventing adhesion of silica-based and calcium-based scales.

Claims (2)

一般式[1]で表されるN−ビニルカルボン酸アミドの単独重合体を5〜45モル%加水分解することにより得られる一級アミノ基を有する分子量2000〜1000000の水溶性重合体を含有することを特徴とするスケール防止剤。
CH2=CHNHCOR …[1]
(ただし、式中、Rは水素又は炭素数1〜4のアルキル基である。)
Containing a water-soluble polymer having a molecular weight of 2,000 to 1,000,000 having a primary amino group obtained by hydrolyzing the homopolymer of N-vinylcarboxylic acid amide represented by the general formula [1] by 5 to 45 mol%. Scale inhibitor characterized by.
CH 2 = CHNHCOR [1]
(In the formula, R is hydrogen or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms.)
分子量6000〜18000の水溶性重合体である請求項1記載のスケール防止剤。  The scale inhibitor according to claim 1, which is a water-soluble polymer having a molecular weight of 6000 to 18000.
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