JP3655165B2 - 名刺交換装置、名刺交換方法及び記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報交換技術に関するものであり、特に携帯型の電子的な名刺交換装置において複数人との名刺交換の場合に、交換後の商談等をスムースに進める仕組みに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子的な名刺交換装置や名刺交換方法は、紙媒体による名刺交換のデメリットである商談後の管理の煩雑さ、検索の手間あるいは電子化する際の誤入力への対応や省人化に対して効果を発揮するように構成されており、例えばICカードを用いた特開平11−232196号公報や無線技術を用いた特開平8−329017号公報が既に開示されている。もちろんデータを電子化して電子的な方法でデータ交換を行うため、紙媒体以上の豊富な各種データ、例えば顔画像データや名刺交換時の日付の自動挿入等も可能となり、さらにはインターネットのURL情報をデータに含ませることにより、より詳細かつ膨大な情報を入手することも可能になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来の電子的な名刺交換装置や名刺交換方法は多量の情報を簡便に入手し、その後の管理も簡便化することが主目的であり、名刺交換時の商談等におけるデータの利用が考えられていない。商談相手が1名の場合は電子的に受け取ったデータと商談相手が1対1で対応するが、商談相手が複数名の場合は単にデータを受け取っただけではデータと人が対応しないため名刺交換時に全ての相手の名前等を暗記しなければスムースに商談を進めることが出来なくなる恐れが有った。
【0004】
また、名刺交換時の挨拶からしばらくの間は、有る程度の人数の名前を憶えておくことが一般に可能であるが、その後忘れてしまうことがある。名刺データ交換時にせっかく顔画像データを受け取っていても携帯型の小さな表示部に多くの相手の顔画像データと氏名を同時に表示しておく事は困難であり、順番に顔画像データと氏名等の情報を表示し、学習しながらではスムースな商談は困難である。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、複数人との電子的な名刺交換が簡単に行え、かつ大量の名刺データの保管や管理を簡便化でき、さらに名刺交換自体及び名刺交換後の商談をスムースに行うことができる名刺交換装置及び名刺交換方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の名刺交換装置は、電子的な方法により名刺データを複数の装置間で交換し、所望のデータを表示画面に表示する名刺交換装置において、名刺交換時に、名刺データを受け取る名刺データ受け取り手段と、前記名刺データ受け取り手段により受け取った名刺データを名刺交換した人数分記憶する名刺データ記憶手段と、名刺交換後の相手の着席位置を着席パターンとして予め記憶する着席パターン記憶手段と、前記着席パターン記憶手段へ前記相手の着席位置に対応する着席パターンを出力するように指定する着席パターン指定手段と、前記出力された着席パターンに応じて前記表示画面を小領域に分割する表示画面分割手段と、前記名刺データ記憶手段により記憶された前記名刺データのうち、表示すべき所要の表示データを指定すると共に、前記表示データを前記表示画面上の何れの小領域に表示するかを指定する名刺データ指定手段と、前記名刺データ指定手段により指定された表示データを、前記名刺データ指定手段により指定された前記小領域に表示する名刺データ表示手段とを備えたことを特徴とするものであり、名刺交換後の着席状況と名刺データの表示が位置的に対応することによって本人と名刺データの不一致を防止し、正しい認識のもとでスムースに商談を進めることを実現しうるものである。
【0008】
請求項2に記載の名刺交換装置は、請求項1に記載の名刺交換装置において、名刺交換時に、名刺データとして氏名、住所、所属、電話番号、所属団体の名称、役職の本人に関する属性データ情報とともに顔画像データを受け取る名刺データ受け取り手段と、名刺交換後、名刺交換した相手の着席状況を名刺交換した人数分以下の回数だけ全ての名刺交換相手の顔画像を含むように撮影する着席状況撮影手段と、前記名刺データ受け取り手段により受け取った顔画像データと前記着席状況撮影手段により撮影された顔画像とから名刺交換相手の着席位置を判定する判定手段と、前記判定手段により判定した名刺交換相手の着席位置と前記表示画面に表示する名刺データの表示位置とを対応させる手段とを備えたことを特徴とするものであり、名刺交換後の着席状況と名刺データの表示の位置的対応を自動化し名刺交換後の操作を軽減することによって、集中してよりスムースに商談を行う事を実現しうるものである。
【0009】
請求項3に記載の名刺交換装置は、請求項1に記載の名刺交換装置において、名刺交換後、名刺交換した相手の着席状況を名刺交換した人数分以下の回数だけ全ての名刺交換相手の顔画像を含むように撮影する着席状況撮影手段と、名刺交換時に名刺交換相手の顔画像を撮影する顔画像撮影手段と、前記顔画像撮影手段により撮影された顔画像と、前記着席状況撮影手段により撮影された顔画像とから名刺交換相手の着席位置を判定する判定手段と、前記判定手段により判定した名刺交換相手の着席位置と、前記表示画面に表示する名刺データの表示位置とを対応させる手段とを備えたことを特徴とするものであり、名刺交換後の着席状況と名刺データの表示の位置的対応を自動化するための人物判定処理において、特徴抽出とパターン認識のような複雑な判定手段ではなく単なる正規化と一致量比較という簡単かつ高精度な判定手段を実現しうるものである。
【0010】
請求項4に記載の名刺交換装置は、請求項1に記載の名刺交換装置において、名刺交換をしていないために表示すべき名刺データが無い相手が存在する場合、名刺未交換を表すマークを表示する前記小領域を指定する名刺未交換マーク指定手段と、前記名刺未交換を表すマークを、名刺未交換マーク指定手段により指定された小領域に表示する名刺未交換マーク表示手段と、を備えることを特徴とするものであり、既に過去に名刺交換を行っている等の理由によって今回名刺交換をしていない相手がいた場合においても、名刺交換後の着席状況と名刺データの表示が位置的に対応することによって本人とデータの不一致を防止し、正しい認識のもとでスムースに商談を進めることを実現しうるものである。
【0011】
請求項5に記載の名刺交換装置は、請求項1に記載の名刺交換装置において、名刺交換時に前記名刺データ記憶手段により名刺交換相手の名刺データを記憶する際に、その日時を記憶する名刺交換日時記憶手段と、前記名刺データ記憶手段により記憶されている名刺データと、前記名刺交換日時記憶手段により記憶されている日時データの両方を必要に応じて読み出す手段と、前記読み出された名刺データの一部または全てを前記名刺データ表示手段により表示画面に表示する場合に、その名刺データが前記名刺データ記憶手段から読み出されたことを示すマークを表示する読み出しマーク表示手段と、前記読み出された日時データを基に、名刺交換日時に応じて前記読み出しマーク表示手段により表示されるマークを変化させる手段とを備えたことを特徴とするものであり、既に過去に名刺交換を行っており今回名刺交換をしていない相手がいた場合においても、名刺交換後の着席状況と名刺データの表示が位置的に対応することによって本人とデータの不一致を防止し、かつ入手済みの名刺データが旧くなっている可能性を表すことによって再度名刺交換を行う事を促し、可能な限り新しいデータをもとにスムースに商談を進めることを実現しうるものである。
【0012】
請求項6に記載の名刺交換装置は、請求項1に記載の名刺交換装置において、名刺交換後、名刺交換した相手の着席状況を名刺交換した人数分以下の回数だけ全ての名刺交換相手の顔画像を含むように撮影する着席状況撮影手段と、前記着席状況撮影手段により撮影された画像から各個人の顔画像を切り出す手段と、前記切り出した顔画像を記憶する顔画像記憶手段と、前記切り出した顔画像を前記表示画面上の何れの小領域に表示するかを指定する顔画像指定手段と、前記切り出した顔画像を、前記顔画像記憶手段から読み出して前記顔画像指定手段により指定された小領域に表示する手段とを備えたことを特徴とするものであり、名刺交換時に多量のデータである顔画像データを交換する必要もなく、また名刺交換に毎回顔画像データを撮影する必要もなく、名刺交換をスムースに行いながら顔画像データを得る事を実現しうるものである。
【0013】
請求項7に記載の名刺交換装置は、請求項1に記載の名刺交換装置において、前記名刺データ表示手段は、受け取った各個人の名刺データの一部を、複数人分、表示画面の一部分だけに表示し、残りの表示画面部分に指定した名刺交換相手の名刺データの一部または全てを表示することを特徴とするものであり、名刺交換した人数が多く名刺交換装置の表示部に多くのデータを表示出来ない場合に、画面上の一部に全員の一部の名刺データを位置的に対応させた状態で表示し、かつ残りの表示部分に話者のデータを選択的に表示する事によって全員のデータを位置的に対応させて表示したものと同様な効果すなわち本人と名刺データを正しく対応させ、かつ必要なときに詳細な情報を得て、もって正しい認識のもとでスムースに商談を進めることを実現しうるものである。
【0014】
請求項8に記載の名刺交換装置は、請求項7に記載の名刺交換装置において、名刺交換相手の音声データを標準データとして記憶する標準データ記憶手段と、前記標準データ記憶手段により記憶された標準データと、話者の音声データとから話者を認識する話者認識手段とを備え、前記名刺データ表示手段は、前記話者認識手段により認識された話者の名刺データのうち、表示すべき所要のデータを選択して表示画面に表示することを特徴とするものであり、簡便な操作で話者のデータを選択的に表示できることを実現しうるものである。
【0015】
請求項9に記載の名刺交換装置は、請求項8に記載の名刺交換装置において、前記話者認識手段により話者を認識する際に使用した音声データまたはその他の音声データを記憶する音声データ記憶手段を備えたことを特徴とするものであり、音声データの内容、口調、癖等から、名刺交換後長時間経過後においても名刺交換時の様子や交換相手に対する記憶を思い出しやすくし、顔画像データの保存と同様な効果を得て、もって次回の交換相手へのアプローチをスムースにする事を実現しうるものである。
【0016】
請求項10に記載の名刺交換方法は、電子的な方法により名刺データを複数の装置間で交換し、所望のデータを表示画面に表示する名刺交換方法において、名刺交換時に、名刺データを受け取る名刺データ受け取りステップと、前記名刺データ受け取りステップにより受け取った名刺データを名刺交換した人数分記憶する名刺データ記憶ステップと、名刺交換後の相手の着席位置を着席パターンとして予め記憶する着席パターン記憶ステップと、前記着席パターン記憶ステップで記憶された着席パターンのうち、前記相手の着席位置に対応する着席パターンを指定する着席パターン指定ステップと、前記着席パターン指定ステップで指定された着席パターンに応じて前記表示画面を小領域に分割する表示画面分割ステップと、前記名刺データ記憶ステップにより記憶された前記名刺データのうち、表示すべき所要の表示データを指定すると共に、前記表示データを前記表示画面上の何れの小領域に表示するかを指定する名刺データ指定ステップと、前記名刺データ指定ステップにより指定された表示データを、前記名刺データ指定ステップにより指定された前記小領域に表示する名刺データ表示ステップとを備えたことを特徴とするものであり、名刺交換後の着席状況と名刺データの表示が位置的に対応することによって本人と名刺データの不一致を防止し、正しい認識のもとでスムースに商談を進めることを実現しうるものである。
【0017】
請求項11に記載の名刺交換方法は、請求項10に記載の名刺交換方法において、名刺交換時に、名刺データとして氏名、住所、所属、電話番号、所属団体の名称、役職の本人に関する属性データ情報とともに顔画像データを受け取る名刺データ受け取りステップと、名刺交換後、名刺交換した相手の着席状況を名刺交換した人数分以下の回数だけ全ての名刺交換相手の顔画像を含むように撮影する着席状況撮影ステップと、前記名刺データ受け取りステップにより受け取った顔画像データと、前記着席状況撮影ステップにより撮影された顔画像とから、名刺交換相手の着席位置を判定する判定ステップと、前記判定ステップにより判定した名刺交換した相手の着席位置と、前記表示画面に表示する名刺データの表示位置とを対応させるステップとを備えたことを特徴とするものであり、名刺交換後の着席状況と名刺データの表示の位置的対応を自動化し名刺交換後の操作を軽減することによって、集中してよりスムースに商談を行う事を実現しうるものである。
【0018】
請求項12に記載の名刺交換方法は、請求項10に記載の名刺交換方法において、名刺交換後、名刺交換した相手の着席状況を名刺交換した人数分以下の回数だけ全ての名刺交換相手の顔画像を含むように撮影する着席状況撮影ステップと、名刺交換時に名刺交換相手の顔画像を撮影する顔画像撮影ステップと、前記顔画像撮影ステップにより撮影された顔画像と、前記着席状況撮影ステップにより撮影された顔画像とから名刺交換相手の着席位置を判定する判定ステップと、前記判定ステップにより判定した名刺交換相手の着席位置と、前記表示画面に表示する名刺データの表示位置とを対応させるステップとを備えたことを特徴とするものであり、名刺交換後の着席状況と名刺データの表示の位置的対応を自動化するための人物判定処理において、特徴抽出とパターン認識のような複雑な判定処理ではなく単なる正規化と一致量比較という簡単かつ高精度な判定処理を実現しうるものである。
【0019】
請求項13に記載の名刺交換方法は、請求項10に記載の名刺交換方法において、名刺交換をしていないために表示すべき名刺データが無い相手が存在する場合、名刺未交換を表すマークを表示する前記小領域を指定する名刺未交換マーク指定ステップと、前記名刺未交換を表すマークを、名刺未交換マーク指定ステップにより指定された小領域に表示する名刺未交換マーク表示ステップとを、備えることを特徴とするものであり、既に過去に名刺交換を行っている等の理由によって今回名刺交換をしていない相手がいた場合においても、名刺交換後の着席状況と名刺データの表示が位置的に対応することによって本人とデータの不一致を防止し、正しい認識のもとでスムースに商談を進めることを実現しうるものである。
【0020】
請求項14に記載の名刺交換方法は、請求項10に記載の名刺交換方法において、名刺交換時に前記名刺データ記憶ステップにより名刺交換相手の名刺データを記憶する際に、その日時を記憶する名刺交換日時記憶ステップと、前記名刺データ記憶ステップにより記憶されている名刺データと、前記名刺交換日時記憶ステップにより記憶されている日時データの両方を必要に応じて読み出すステップと、前記読み出された名刺データの一部または全てを前記名刺データ表示ステップにより表示画面に表示する場合に、その名刺データが前記名刺データ記憶ステップから読み出されたことを示すマークを表示する読み出しマーク表示ステップと、前記読み出された日時データを基に、名刺交換日時に応じて前記読み出しマーク表示ステップにより表示されるマークを変化させるステップとを備えたことを特徴とするものであり、既に過去に名刺交換を行っており今回名刺交換をしていない相手がいた場合においても、名刺交換後の着席状況と名刺データの表示が位置的に対応することによって本人とデータの不一致を防止し、かつ入手済みの名刺データが旧くなっている可能性を表すことによって再度名刺交換を行う事を促し、可能な限り新しいデータをもとにスムースに商談を進めることを実現しうるものである。
【0021】
請求項15に記載の名刺交換方法は、請求項10に記載の名刺交換方法において、名刺交換後、名刺交換した相手の着席状況を名刺交換した人数分以下の回数だけ全ての名刺交換相手の顔画像を含むように撮影する着席状況撮影ステップと、前記着席状況撮影ステップにより撮影された画像から各個人の顔画像を切り出すステップと、前記切り出した顔画像を記憶する顔画像記憶ステップと、前記切り出した顔画像を前記表示画面上の何れの小領域に表示するかを指定する顔画像指定ステップと、前記切り出した顔画像を前記顔画像指定ステップで指定された小領域に表示するステップとを備えたことを特徴とするものであり、名刺交換時に多量のデータである顔画像データを交換する必要もなく、また交換時に毎回顔画像データを撮影する必要もなく、名刺交換をスムースに行いながら顔画像データを得る事を実現しうるものである。
【0022】
請求項16に記載の名刺交換方法は、請求項10に記載の名刺交換方法において、前記名刺データ表示ステップは、受け取った各個人の名刺データの一部を、複数人分、表示画面の一部分だけに表示し、残りの表示画面部分に指定した名刺交換相手の名刺データの一部または全てを表示することを特徴とするものであり、名刺交換した人数が多く名刺交換装置の表示部に多くのデータを表示出来ない場合に、画面上の一部に全員の一部の名刺データを位置的に対応さえた状態で表示し、かつ残りの表示部分に話者のデータを選択的に表示する事によって全員のデータを位置的に対応させて表示したものと同様な効果すなわち本人と名刺データを正しく対応させ、かつ必要なときに詳細な情報を得て、もって正しい認識のもとでスムースに商談を進めることを実現しうるものである。
【0023】
請求項17に記載の名刺交換方法は、請求項16に記載の名刺交換方法において、名刺交換相手の音声データを標準データとして記憶する標準データ記憶ステップと、前記標準データ記憶ステップにより記憶された標準データと話者の音声データとから話者を認識する話者認識ステップとを備え、前記名刺データ表示ステップは、前記話者認識ステップにより認識された話者の名刺データのうち表示すべき所要のデータを選択して表示画面に表示することを特徴とするものであり、簡便な操作で話者のデータを選択的に表示できることを実現しうるものである。
【0024】
請求項18に記載の名刺交換方法は、請求項17に記載の名刺交換方法において、前記話者認識ステップにより話者を認識する際に使用した音声データまたはその他の音声データを記憶する音声データ記憶ステップを備えたことを特徴とするものであり、音声データの内容、口調、癖等から、名刺交換後長時間経過後においても名刺交換時の様子や交換相手に対する記憶を思い出しやすくし、顔画像データの保存と同様な効果を得て、もって次回の交換相手へのアプローチをスムースにする事を実現しうるものである。
【0025】
請求項19に記載の記録媒体は、請求項10に記載の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする。
【0026】
請求項20記載の記録媒体は、請求項10または11に記載の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする。
【0027】
請求項21に記載の記録媒体は、請求項10、11または12に記載の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする。
【0028】
請求項22に記載の記録媒体は、請求項10または13に記載の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする。
【0029】
請求項23に記載の記録媒体は、請求項10または14に記載の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする。
【0030】
請求項24に記載の記録媒体は、請求項15に記載の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする。
【0031】
請求項25に記載の記録媒体は、請求項10または16に記載の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする。
【0032】
請求項26に記載の記録媒体は、請求項10、16または17に記載の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする。
【0033】
請求項27に記載の記録媒体は、請求項10、16、17または18に記載の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
以下に、本実施の形態1に係る名刺交換装置および名刺交換方法について図1〜図4を参照しつつ説明する。
本実施の形態1は請求項1、請求項2、及び請求項11に対応するものである。
図1は、本実施の形態1に係る名刺交換装置11のハードウェア構成図である。
【0035】
図1において、名刺交換装置11は、同様の構成を有する他の名刺交換装置12や名刺交換装置13と電子的な方法で名刺データ及びその他のデータの交換を行う。101は制御部であり名刺交換装置全体の制御を行う。102は入力部でありユーザーの指示を受け付ける。103は無線通信処理を行う通信処理部であるが、もちろん赤外線による通信や有線通信等でも機能的に同等であればどのような方式のものでも差し支えない。105は補助記憶部であり、電源OFF時でもデータやプログラムを保存する必要があるためフラッシュメモリ等の不揮発性半導体メモリかHDDのような磁気記憶デバイスを用いる。補助記憶部105内には以前の名刺交換で得た名刺データ及びその他のデータが保存されているが、もちろん名刺交換用の自己データや名刺交換装置11全体を制御するプログラム群も保存されている。なお、基本的な処理プログラムはROM部106に記憶されており、電源ON時はROM部106に格納されたプログラムにより処理が開始されるが、必要に応じてROM部106に格納していないプログラムを補助記憶部105から主記憶部104に読み出して実行することが出来る。107は表示制御部であり制御部101からの指令に従って表示データを一時的に記憶するとともに表示に必要な制御を行う。108は表示部であり表示制御部107の制御に従って名刺データ及びその他のデータの表示を行う。109は人数カウンタであり、名刺交換した相手の人数をカウントする。なお、人数カウンタ109は、制御部101内のCPUのレジスタでも主記憶部104内の適当なアドレスに設定した変数領域を使用してもよく、特別なハードウェアは必要としない。
【0036】
本実施の形態1において、制御部101、通信処理部103は、名刺交換時に名刺データとして氏名、住所、所属、電話番号、所属団体の名称、役職等の本人に関する属性データ情報や、顔画像データを受け取る名刺データ受け取り手段を構成する構成要素である。
また、制御部101、主記憶部104および補助記憶部105は、前記名刺データ受け取り手段が受け取った名刺データを記憶する名刺データ記憶手段を構成する構成要素である。
また、制御部101、入力部102は、前記名刺データ記憶手段により記憶された名刺データのうち、表示すべき所要のデータを指定するとともに、該表示すべき所要のデータの表示する順番及び位置を指定する指定手段を構成する構成要素である。
また、制御部101、表示制御部107および表示部108は、前記指定手段により指定された前記表示データを表示画面に表示する名刺データ表示手段を構成する構成要素である。
【0037】
以上のように構成される名刺交換装置11における名刺交換の流れを図1及び図2を用いて説明する。図2は、実施の形態1の名刺交換装置11の処理手順を示したフローチャートである。名刺交換装置11の電源スイッチをONにするとまずS201の前処理が行われる。このS201において、制御部101はROM部106に格納されたプログラムを実行する。このプログラムの指令によって自己の名刺データを補助記憶部105から主記憶部104に読み出しておく。また、人数カウンタ109をゼロにクリアしておく。次に、S202の電子的名刺交換は、通信処理部103を制御して例えば名刺交換装置12と無線通信を行い、自己の名刺データを名刺交換装置12に転送するとともに相手の名刺データを主記憶部104に読み込む。次に、S203に示すように、1名の名刺交換が完了するたびに人数カウンタ109をカウントアップする。そして、S204に示すように、全員との名刺交換が完了するまでS202にもどって再度名刺交換を行う。名刺交換処理を必要な回数行って名刺交換が完了すると人数カウンタ109には名刺交換した相手の人数がカウントされていることになる。なお、名刺交換完了後または名刺交換中の処理の空き時間に主記憶部104内の相手の名刺データは順次補助記憶部105に保存する。名刺データを補助記憶部105に保存する際には、後述するように保存した名刺データを読み出すために必要な保存アドレス一覧テーブルを主記憶部104内に作成しておく。
【0038】
次に、名刺交換完了後の表示処理について図2、図3及び図4を用いて説明する。S205において、まず、人数カウンタ109内の人数に従って予め補助記憶部105内に保存してある人数ごとの着席パターンを、表示制御部107の制御に基づいて表示部108で表示する。以下、表示部108による表示の際には、常に、表示制御部107の制御が必要であることは自明であるので、表示制御部107に関する記述は省略する。本実施の形態1では説明を分かりやすくするために3名の相手と名刺交換を行ったと仮定する。図3に名刺交換相手が3名の場合の着席パターン例を示す。3名の場合でも、3名が対向して一列に座っている着席パターン301の場合、3名のうち2名が対向位置に着席して1名は右横側に並ぶ着席パターン302の場合、2名が対向位置に着席して1名が左横側に着席する着席パターン303の場合や、図3の304〜307に示すような、いくつかの考えられる着席パターンを予め用意しておく。本実施の形態1では、3名の着席状況が対向して1列に3名が着席していたとする。この場合、入力部102から着席パターン301を選択する。次に、S206において、指定された着席パターンに従って画面上をソフト的に分割するための表示分割線401を表示部108に表示する。この時点で画面サイズと分割数から後述する名刺データの表示においてどの程度の表示が可能であるかが判断できる。次にS207において、名刺データ及びその他のデータから表示部108に表示するデータ項目を入力部102から指定する。実際には名刺データとして、属性データおよび顔画像データ等を適当に表示しながら不要な物を削除して画面構成を整えてゆく。次に、S208において、前記指定された表示すべき項目のみを主記憶部104内の前記保存アドレス一覧テーブルを参照しながら補助記憶部105から主記憶部104に読み出し、名刺交換した順番に表示部108に表示する。この時点では単に名刺交換の順に表示されているので必ずしも着席状況と表示位置が一致していない。そこで、S209において、名刺データの表示位置を入力部102から指定して適切な位置に変更する。指定は、ペン等のポインティングデバイスや十字キー等を用いてドラッグ&ドロップを行うことにより位置の交換は簡単に行うことが可能である。
【0039】
図4に表示部108による名刺交換を行った3名の表示例を示す。図4において、表示分割線401は画面をソフト的に分割するための線であるので、前記位置交換時のドラッグ&ドロップを簡単にするためにある程度の太さを持っていることが望ましい。
【0040】
以上のように、本実施の形態1の名刺交換装置よれば、名刺交換時に名刺データとして氏名、住所、所属、電話番号、所属団体の名称、役職等の本人に関する属性データ情報や、顔画像データを受け取る名刺データ受け取り手段と、前記名刺データ受け取り手段が受け取った名刺データを記憶する名刺データ記憶手段と、前記名刺データ記憶手段により記憶された前記名刺データのうち、表示すべき所要のデータを指定するとともに、該表示すべき所要のデータの表示する順番及び位置を指定する指定手段と、前記指定手段により指定された前記表示データを表示画面に表示する名刺データ表示手段とを備えたことで、名刺交換相手の着席状況と名刺データ項目の表示とを一致させることができ、相手と名刺データの正しい対応によって、名刺交換後の商談をスムースに行うことが可能になる。
【0041】
(実施の形態2)
本実施の形態2に係る名刺交換装置および名刺交換方法について、図5および図6を用いて説明する。
本実施の形態2は請求項3及び請求項12に対応するものである。
図5は、本実施の形態2に係る名刺交換装置11のハードウェア構成図である。図において、図1と同一または相当する構成要素については同じ符号を用い、その説明を省略する。
図5において、501は画像入力制御部であり、502は画像入力部である。以降の説明において画像入力部502から画像を入力する場合には画像制御部501の制御が必要であるのは自明であるので画像入力制御部501に関する説明は省略する。
【0042】
本実施の形態2において、画像入力制御部501、画像入力部502は、名刺交換後、名刺交換した相手の着席状況を名刺交換した人数分以下の回数だけ全ての名刺交換相手の顔画像を含むように撮影する着席状況撮影手段を構成する構成要素である。
また、制御部101は、名刺交換時に、受け取った顔画像データと、前記着席状況撮影手段により撮影された顔画像とから、名刺交換相手の着席位置を判定する判定手段と、前記判定手段により判定した名刺交換相手の着席位置と、表示画面に表示する名刺データの表示位置とを対応させる手段とを構成する。
【0043】
以上のように構成される名刺交換装置11の動作について図5、図6を用いて以下に説明する。図6は、実施の形態2に係る名刺交換装置の処理手順を示したフローチャートである。
図6において、まず、S201からS205の処理は図2と同様なので説明は省略する。ただし、本実施の形態2では、S202において名刺交換時に名刺データとして属性データとともに顔画像データの交換も必ず実施するようにする。なお、顔画像データは単なる画像データを指し、氏名や所属といった属性データと同様に無線通信等の通常の方法によって交換可能であり、このための特別な装置は不要である。
【0044】
次に、S601において、名刺交換を行った相手が着席後に画像入力部502から着席状況を示す画像を入力し、主記憶部104を経由して補助記憶部105に格納する。着席状況を示す画像の入力は、後述するように顔画像データの認識に用いるため正面からの画像が望ましく、また複雑な着席状況における前後左右の関係を1枚の画像から正しく抽出するのは実際には困難である。そこで処理を簡便化するために着席状況の画像は1列に並んでいる部分を撮影する。例えば、自分から見て左側に3人と右側に3人着席している場合は左側で1回、右側で1回の計2回の撮影が必要になる。なお、撮影時にはS205のステップで入力した全体の着席状況パターンのどの部分を撮影しているかを指定しておく。
【0045】
次に、S602において、補助記憶部105に格納されている人物切り出しプログラムを主記憶部104に読み出し、これを実行することによって、補助記憶部105に格納した前記着席状況画像を主記憶部104に必要に応じて読み出しながら、前記着席状況画像から1名分の人物データを切り出す。人物切り出しのための画像内検索としては、例えば左上から右に向かってさらに下方に検索していく。この場合、どこから検索するかは問題ではないが、各人物の切り出しの位置関係は重要である。そこで、切り出し時には顔画像の中心座標を保存しておき、あとで並び順が分かるようにする。なお、通常人物の切り出しは顔画像の切り出しを意味し、固有空間法、部分空間法、テンプレートマッチング法等の多くの抽出法が知られている。また、以降の説明においても処理プログラムを補助記憶部105から主記憶部104に読み出し、実行することが有るが、本質的な問題では無いので説明は省略する。次に、S603のパターン認識による人物同定処理を行う。パターン認識による人物同定処理は、名刺交換時に受け取った顔画像データとS602のステップにおいて切り出された顔画像データとを比較することによって行う。ただし、名刺交換用に予め用意されていた顔画像データは、撮影してからの顔自体の経時変化、髪型の変化、表情や顔の向き等が異なることが予想されるため、例えば、特開平11−175718号公報等ですでに報告されている認識すべき対象である人物から特徴量を抽出して人物同定を行う方法を用いて、特徴抽出とパターン認識を行う。次に、S604に示すように、画像内の全ての人に対する処理が完了するまで人物の切り出しと人物同定を繰り返すためにS602に戻る。ただし、人物切り出しプログラムはすでに読み込まれているので再度読み込まれることは無い。次に、S605において、前記顔画像の中心座標を用いて着席順を決定する。なお、前述のように着席画像の撮影は一列のみであるので、前記顔画像の中心座標を用いて単に左右方向の順番を決定するだけの処理である。なお、S601において説明したように、このステップでは全体の着席状況がどの着席状況パターンに相当するかがすでに分かっているので、着席順を決定することにより、全体の着席状況においてどの位置に誰が着席しているかが判明することになる。以下、人数カウンタ109にカウントされている人数分だけ処理を繰り返すために、S606に示すように必要に応じてS601に戻る。ここまでの処理によって誰がどの位置に着席しているかが判明したので、後は前述したように、S206で着席パターンにあわせてソフト的に画面を分割し、S207で表示項目を指定する。そして、次のS607で名刺データの表示を行うが、実施の形態1におけるS208の説明とは異なり、今回は名刺交換の順ではなく、最初から人物同定の結果を見て着席状況と対応した位置に名刺交換相手の名刺データを表示する。もちろんこの時点で人物同定に誤りが有った場合には手動で修正可能である。この場合は実施の形態1で説明した図2におけるS209の処理を行えばよい。
【0046】
以上のように、本実施の形態2の名刺交換装置によれば、名刺交換後、名刺交換した相手の着席状況を名刺交換した人数分以下の回数だけ全ての名刺交換相手の顔画像を含むように撮影する着席状況撮影手段と、名刺交換時に、受け取った顔画像データと、前記着席状況撮影手段により撮影された顔画像とから、名刺交換相手の着席位置を判定する判定手段と、前記判定手段により判定した名刺交換相手の着席位置と、表示画面に表示する名刺データ表示位置とを対応させる手段とを備えたことにより、名刺交換相手の着席状況と名刺データ項目の表示とを自動的に一致させることができ、相手と名刺データの正しい対応によって、名刺交換後の商談をスムースに行うことが可能になる。
【0047】
(実施の形態3)
本実施の形態3に係る名刺交換装置および名刺交換方法ついて、図5と図7を用いて説明する。
本実施の形態3は請求項4及び請求項13に対応するものである。
なお、本実施の形態3の構成及び動作は、実施の形態2とほぼ同様であるので、共通する部分の説明は省略する。
図5は、本実施の形態3に係る名刺交換装置11のハードウェア構成図である。
【0048】
実施の形態2において、画像入力制御部501、画像入力部502は、名刺交換時に名刺交換した相手の着席状況を名刺交換した人数分以下の回数だけ全ての名刺交換相手の顔画像を含むように撮影する着席状況撮影手段を構成する構成要素であったが、本実施の形態3では前記着席状況撮影手段とともに名刺交換した相手の顔画像を撮影する顔画像撮影手段も構成する。
【0049】
また、制御部101は、前記顔画像撮影手段により撮影された顔画像と、前記着席状況撮影手段により撮影された顔画像とから名刺交換相手の着席位置を判定する判定手段と、前記判定手段により判定した名刺交換相手の着席位置と、前記表示画面に表示する名刺データ表示位置とを対応させる手段とを構成する。
【0050】
以上のように構成される名刺交換装置11の名刺交換の流れを図5、図7を用いて以下に説明する。
図7は、本実施の形態3に係る名刺交換装置11の処理手順を示したフローチャートである。S202において、実施の形態2では名刺データとして属性データとともに顔画像データも必ず交換していたが、本実施の形態3では受け取った顔画像データを後述の人物同定に用いないので交換しなくてもよい。そのかわりにS701において名刺交換相手の顔画像を撮影し、補助記憶部105に保存する。顔画像の撮影は、適切な顔画像が保存できるように、画像入力部502を使用して撮影し、撮影データを表示部108に表示しながら適切なタイミングで入力部102を操作することによって行う。
【0051】
次に、S702で誤差量による人物同定を行う。誤差量による人物同定は、S701で名刺交換時に撮影した顔画像データとS602で切り出した顔画像データを用いて行うが、この2つの顔画像データは時間的な経過をほとんど無視できるタイミングで撮影されたものである。従って、経時変化や髪型等の変化を全く考慮する必要がない。さらに、この人物特定は必ず名刺交換相手だけが対象範囲である。そこで、2つの顔画像データのサイズを輪郭線から得られる面積で正規化し、その正規化後二乗誤差量を求めその誤差量から人物特定を行う。
その後、実施の形態2と同様に名刺を受け取った人数分の人物同定を行い、人物同定の結果に基づいて、着席状況と対応した位置に名刺交換相手のデータを表示画面に表示する。
【0052】
以上のように、本実施の形態3の名刺交換装置によれば、名刺交換時に名刺交換した相手の着席状況を名刺交換した人数分以下の回数だけ全ての名刺交換相手の顔画像を含むように撮影する着席状況撮影手段と、名刺交換した相手の顔画像を撮影する顔画像撮影手段と、前記顔画像撮影手段により撮影された顔画像と、前記着席状況撮影手段により撮影された顔画像とから名刺交換相手の着席位置を判定する判定手段と、前記判定手段により判定した名刺交換相手の着席位置と、前記表示画面に表示する名刺データ表示位置とを対応させる手段を備えたことにより、実施の形態2のような特徴抽出とパターン認識等の複雑な処理をする必要はなく、サイズ的な正規化と誤差量のみできわめて高精度に人物特定が可能になる。従って、実施の形態2に比べて、より簡便な操作で名刺交換相手の着席状況と名刺データ項目の表示が一致させることができ、相手と名刺データの正しい対応によって、名刺交換後の商談をスムースに行うことが可能になる。
【0053】
(実施の形態4)
本実施の形態4に係る名刺交換装置および名刺交換方法について、図1、図8及び図9を用いて説明する。
本実施の形態4は請求項5及び請求項14に対応するものである。
なお、本実施の形態4の構成及び動作は、実施の形態1とほぼ同様であるので、共通する部分の説明は省略する。
図1は、本実施の形態4に係る名刺交換装置11のハードウェア構成図である。図8は、本実施の形態4に係る名刺交換装置11の処理手順を示したフローチャートである。図9は、名刺交換を行っていない相手であることを示すマークを表示した例である。
【0054】
実施の形態1において、制御部101、表示制御部107および表示部108は、名刺交換を行った相手の名刺データを表示する名刺データ表示手段を構成する構成要素であったが、本実施の形態4では、前記名刺データ表示手段とともに名刺交換をしていないために表示すべき名刺データが無い相手が存在する場合、名刺未交換を表すマークを、その相手の着席位置に対応するように表示画面に表示する名刺未交換マーク表示手段を構成する。
従って、実施の形態4の名刺交換装置は、商談相手の中に過去に名刺交換等を行っており、今回名刺交換しない相手が1名以上いる場合に有効なものである。
【0055】
以上のように構成される名刺交換装置11の名刺交換の流れを図1および図8を用いて説明する。
図8において、まず、S201からS204の処理で名刺交換を行うが、S801に処理が進んできたとき、人数カウンタ109は名刺交換した相手の人数しかカウントしていない。そのため今回名刺交換を行っていない相手がいると以降の処理によって着席状況と表示された名刺データが位置的に対応させることが出来なくなる。そこで、本実施の形態4では、S801で商談相手の総人数を入力部102から入力し、主記憶部104に一時的に格納しておく。人数カウンタ109に格納されている名刺交換人数も主記憶部104の別のアドレスに一時的に格納する。その後、商談相手の総人数を人数カウンタ109に読み出す。したがって、S205からS207までの各ステップの処理は、商談相手の総人数にしたがって行われる。次のS802により指定された項目の名刺データの表示を行うが、まず、主記憶部104に一時的に格納された本来の名刺交換人数を参照して名刺交換によって得られた名刺データから指定された項目のデータを名刺交換順に表示する。さらに主記憶部104に一時的に格納された商談相手の総人数から本来の名刺交換人数を引き算して、その人数分の未交換を示すマークを図9のように表示する。その後、S209で着席位置と表示部108に表示された名刺データの表示が位置的に対応するように調整する。
【0056】
以上のように、本実施の形態4の名刺交換装置によれば、名刺交換をしていないために表示すべき名刺データが無い相手が存在する場合、名刺未交換を表すマークを、その相手の着席位置に対応するように表示画面に表示する名刺未交換マーク表示手段を備えたことで、名刺未交換の相手がいる場合でも、着席状況と名刺データ表示が位置的に正しく対応させることができることから、名刺交換後の商談をスムースに行うことが可能になる。
なお、図9に示したマーク901は未交換であることを示すだけのマークであるので、どのようなマークでも全く問題ではなく、また架空の人物のデータをあたかも名刺交換したように表示しても全く差し支えない。
【0057】
(実施の形態5)
本実施の形態5に係る名刺交換装置および名刺交換方法について、図10、図11及び図12を用いて説明する。
本実施の形態5は請求項6及び請求項15に対応するものである。
図10は、本実施の形態5に係る名刺交換装置11のハードウェア構成図で、図において、図1と同一または相当する構成については同じ符号を用い、その説明を省略する。図11は実施の形態5に係る名刺交換装置11の処理手順を示したフローチャートである。
【0058】
図12は以前に名刺交換を行っている相手であることを示すマークであり、名刺交換した日時に応じていくつかの種類が有る。
なお、本実施の形態5の構成および動作は、実施の形態4とほぼ同様であるので、共通する部分については説明を省略する。
【0059】
図10において、1001はカレンダー処理部であり、RTCチップとクロック発生器等からなるいわゆる日付と時刻を保持及び更新するものである。制御部101はカレンダー処理部1001にアクセスすることにより日付データや時刻データを得ることができる。
【0060】
実施の形態4において、制御部101、主記憶部104および補助記憶部105は、名刺交換時に名刺交換相手の名刺データを記憶する名刺データ記憶手段を構成する構成要素であったが、本実施の形態5では、カレンダー処理部1001、制御部101とともに名刺交換日時を記憶する名刺交換日時記憶手段も構成する。
また、制御部101は、前記名刺データ記憶手段により記憶されている名刺データと、前記名刺交換日時記憶手段により記憶されている日時データの両方を必要に応じて読み出す手段を構成する構成要素である。
【0061】
また、実施の形態4において、制御部101、表示制御部107および表示部108は、名刺データ表示手段および名刺未交換マーク表示手段を構成する構成要素であったが、本実施の形態5では、名刺データの一部または全てを前記名刺データ表示手段により表示する場合に、その名刺データが前記名刺データ記憶手段から読み出されたことを示すマークを表示する読み出しマーク表示手段も構成する。
さらに、制御部101は、前記読み出された日時データを基に、名刺交換日時に応じて前記読み出しマーク表示手段により表示されるマークを変化させる手段も構成する。
従って、本実施の形態5の名刺交換装置は、商談相手の中に過去に名刺交換等を行っている人が存在し、名刺交換しない相手が1名以上いる場合に有効なものである。
【0062】
以上のように構成される名刺交換装置11の名刺交換の流れについて、図10および図11を用いて説明する。
図11において、まず、S201からS204までの処理によって名刺交換を行う。なお、保存データとしてカレンダー処理部1001から日付や時刻も付加データとして同時に保存する。次に、S1101において、氏名や会社名等の検索キーを入力し、今回名刺交換しなかった相手の名刺データが補助記憶部105内の保存されていることを確認するとともに、保存アドレスを主記憶部104内に保存アドレス一覧テーブルに追加保存し、かつ人数カウンタ109をカウントアップする。もし思い違い等から名刺データが無い場合は再度名刺交換を行えば問題ない。S1102に示すように、名刺交換していない人数分この処理を繰り返す。次に、S205からS207の各ステップの処理によって名刺データの表示の準備を行ったあと、S1103で実際に名刺データの表示を行う。ここで、名刺交換した相手の名刺データは主記憶部104内の保存アドレス一覧テーブルを参照して着席状況とは無関係に名刺交換順に表示処理し、一方、今回名刺交換していない相手の名刺データは検索順等の順番に表示処理を行うが、表示データ項目として名刺交換日時が指定されているか否かにかかわらず、名刺交換日時を参照し、その日時に応じて図12に示すいずれかの名刺交換マークを表示する。例えば、名刺交換マーク1201は半年以内に名刺交換を行っていることを示し、名刺交換マーク1202は同様に1年以内、名刺交換マーク1203は2年以内、名刺交換マーク1204は2年以上名刺交換をしていないことを示す。
その後、S209で着席位置と表示部108に表示された名刺データの表示が位置的に対応するように調整する。
【0063】
以上のように、本実施の形態5の名刺交換装置によれば、名刺データを記憶する名刺データ記憶手段と、名刺交換日時を記憶する名刺交換日時記憶手段と、前記名刺データ記憶手段により記憶されている名刺データと、前記名刺交換日時記憶手段により記憶されている日時データの両方を必要に応じて読み出す手段と、名刺データ表示手段と、名刺未交換マーク表示手段と、前記読み出された名刺データの一部または全てを前記名刺データ表示手段により表示画面に表示する場合に、その名刺データが前記名刺データ記憶手段から読み出されたことを示すマークを表示する読み出しマーク表示手段とを備えたことにより、今回名刺交換しなかったが過去に名刺交換を行った相手がいる場合、その相手の名刺交換日時を明示して、最新の情報に更新すべき警告を発することが可能になる。
【0064】
なお、名刺交換マーク1201ないし名刺交換マーク1204は単に以前に名刺交換が行われたものであることを示すマークであり、その時間間隔の基準は絶対的なものではない。当然半年や1年といった時間経過以外の時間間隔でマークを変更するのは自由であり、形ばかりではなく色やサイズを変更する方法も考えられるが、その効果が同様であることは明らかである。
【0065】
(実施の形態6)
本実施の形態6による名刺交換装置および名刺交換方法について、図5、図13を用いて説明する。実施の形態6は請求項7及び請求項16に対応するものである。
図5は、本実施の形態6による名刺交換装置のハードウェア構成図である。
図13は、本実施の形態6による名刺交換装置の処理手順を示したフローチャートである。
なお、本実施の形態6は、実施の形態2に付加する形態で実施されるので、実施の形態2と共通する部分についての説明は省略する。
【0066】
本実施の形態6において、画像入力制御部501、画像入力部502は名刺交換した相手の着席状況を名刺交換した人数分以下の回数だけ全ての名刺交換相手の顔画像を含むように撮影する着席状況撮影手段する構成要素である。
また、制御部101は、前記着席状況撮影手段により撮影された画像から各個人の顔画像を切り出す手段を構成する。
また、実施の形態2において、主記憶部104、補助記憶部105は名刺データ記憶手段を構成する構成要素であったが、本実施の形態6では、前記名刺データ記憶手段とともに前記切り出した顔画像を記憶する顔画像記憶手段も構成する。
また、制御部101は前記切り出した顔画像と、前記名刺データ記憶手段により記憶されている名刺データとを対応させる手段も構成する。
【0067】
以上のように構成される名刺交換装置11の名刺交換の流れについて、図5および図13を用いて説明する。
実施の形態2では、図6に示すS202の電子的な名刺交換において名刺データとして顔画像データは属性データとともに転送されてくることを想定しているが、本実施の形態6では、データ量が多く転送時間がかかる顔画像データは転送しないことを想定している。従って、S202での電子的な名刺交換時には氏名や所属等のテキスト型データである属性データのみを交換する。当然S207において顔画像の表示指定をしてもS208では顔画像データが無いのでこの時点では表示できない。ただし、S209の処理が完了した時点で着席状況に位置的に対応した属性データの表示までは完了している。
【0068】
次に、名刺データの表示の完了後、実施の形態2において説明したようにS601において画像入力部502を用いて着席状況画像を入力し、補助記憶部105に一時的に保存する。次に、S602において、1名分の顔画像を切り出し、位置情報とともに顔画像データとして保存する。顔画像の切り出し方法については実施の形態2においてすでに説明済みであるので省略するが、この切り出された顔画像は名刺交換時の顔画像データとして属性データとともに保存するため、顔の輪郭内部のみではなく髪や服装の一部を含む矩形の画像として切り出す。次に、S1301で顔画像データを補助記憶部105に一時的に格納するが、この時点では、まだ属性データとの関連付けが出来ないため、一時的な保管が必要になる。これをS1302に示すように入力画像内の全員分の切り出しを行うために必要に応じてS602にもどる。次に、S1303において属性データとの対応付けを行う。すでにS209までの処理により、どの位置に誰が着席しているかが、また、S601において全体の着席パターン中のどの部分を撮影しているかが判明していることから、さらに撮影された画像内の人物間の位置関係が判明することにより、切り出された顔画像データが誰のものであるか、すなわち名刺交換によって得た属性データとの対応付けが可能となる。そこで、S1303において、S602で保存した前記位置情報を利用して人物間の位置関係を求め、切り出された顔画像データが実施の形態1において電子的な名刺交換時に名刺データとともに顔画像データを受け取った場合と全く同様に処理できるように、属性データと前記切り出された顔画像データをS1302において対応付けする。これをS1304に示すように、名刺交換を行った全ての人について繰り返すために、必要に応じてS601までもどって同様な処理を繰り返す。
【0069】
以上のように、本実施の形態6の名刺交換装置によれば、名刺交換した相手の着席状況を名刺交換した人数分以下の回数だけ全ての名刺交換相手の顔画像を含むように撮影する着席状況撮影手段と、前記着席状況撮影手段により撮影された画像から各個人の顔画像を切り出す手段と、前記切り出した顔画像を記憶する顔画像記憶手段と、前記切り出した顔画像と、前記名刺データ記憶手段により記憶されている名刺データとを対応させる手段とを備えたことで、名刺交換の際、データ量が多くデータ転送に時間がかる顔画像データの交換や、名刺交換のたびに名刺交換相手の顔画像撮影を行う手間を省くことができるので、より少ない操作で名刺交換を実現することが可能となる。
【0070】
(実施の形態7)
本実施の形態7に係る名刺交換装置および名刺交換方法について、図1、図14及び図15を用いて説明する。
本実施の形態7は請求項8及び請求項17に対応するものである。
図1は、本実施の形態7に係る名刺交換装置11のハードウェア構成図である。
図14は、本実施の形態7に係る名刺交換装置11の処理手順を示したフローチャートである。
なお、本実施の形態7は、実施の形態1に付加する形態で実施されるので、実施の形態1と共通する部分については説明を省略する。
【0071】
本実施の形態7では、制御部101、表示制御部107および表示部108により構成される前記名刺データ表示手段が、受け取った各個人の名刺データの一部を、複数人分、表示画面の一部分だけに表示し、残りの表示画面部分に指定した名刺交換相手の名刺データの一部または全てを表示する点が実施の形態1と異なる。
【0072】
以上のように構成される名刺交換装置11の名刺交換の流れについて、図1および図14を用いて説明する。
実施の形態1では、名刺交換相手の名刺データの一部または全てを各交換相手毎に区別無く等しい項目を表示する。よって、名刺交換相手の人数が増加してくると表示可能な項目が少なくなり、名刺交換相手のそれぞれに対する情報量が減少するためにスムースな商談が困難になる場合が有る。これに対し、本実施の形態7は、話者を指定して話者に関する情報を選択的に表示するものである。従って、実施の形態1におけるS205において人数別画面分割パターンを選択する際に、図15に示すように全ての名刺交換相手のデータを表示する部分と指定された相手のデータを表示する部分との分けられたタイプのパターンを選択する。1501は、全ての名刺交換相手のデータを表示する領域部分と指定された相手のデータを表示する領域部分との境界を示す領域分割線であり、領域分割線1501より下の領域は指定された人のデータが表示される領域である。
【0073】
本実施の形態7では、まず、実施の形態1で説明したS201からS209の処理を行う。ただし、この時点では特別に指定された人がいないので、図15における領域分割線1501より下の領域にはまだ何も表示されていない。
【0074】
次に、S1401において、商談中に名刺交換相手の中から表示したい人を指定する。入力は、入力部102の入力デバイスを用いて、領域分割線1501より上の領域に表示してある各名刺交換相手をポイントすることによって行う。通常は発言中の話者または次に話しかけたい相手が指定される。次に、S1402に示すように、領域分割線1501より下の領域の表示をクリアする。そして、S1403において、指定された人の予めデフォルトとして指定されている項目の属性データまたは顔画像データを補助記憶部105から読み出して表示部108に表示する。領域分割線1501より下の領域はかなり広く、多くの情報が表示可能であるので、デフォルトの項目で多くの場合は十分であるが、デフォルト以外の項目を表示したい場合は、S1405で項目を指定し、S1406で再表示を行う。項目の変更が無い場合はそのままS1407に進み、商談終了までS1401に戻り、つぎの指定を待つ。
【0075】
以上のように、本実施の形態7の名刺交換装置によれば、実施の形態1における名刺データ表示手段が、名刺交換した人数が多く名刺交換装置の表示画面に全員の多くのデータを表示出来ない場合に、画面上の一部に全員の名刺データの一部を位置的に対応された状態で表示し、かつ残りの表示部分に指定された話者等のデータを選択的に表示するようにしたことから、全員のデータを位置的に対応させて表示しながら、必要なときには指定した相手の詳細な情報を得ることができ、正しい認識のもとでスムースに商談を進めることが可能となる。
【0076】
(実施の形態8)
本実施の形態8に係る名刺交換装置および名刺交換方法について、図16、図17及び図18を用いて説明する。本実施の形態8は本発明の請求項9、請求項10、請求項18及び請求項19に対応するものである。
図16は、本実施の形態8に係る名刺交換装置11のハードウェア構成図で、図において、図1と同一の構成については説明を省略する。
図17及び図18は、本実施の形態8に係る名刺交換装置11の処理手順を示したフローチャートである。
なお、本実施の形態8は、実施の形態7に付加する形態で実施されるので、実施の形態7と共通する部分については説明を省略する。
【0077】
図16において、1602はマイクであり音声の入力を行う。1601は、アナログアンプ、サンプルホールド、AD変換器、メモリバッファ等からなる音声入力制御部であり、制御部101からの指令によって音声データをディジタルデータへ変換し一時的なバッファリングまでを行う。
本実施の形態8において、音声入力制御部1601、マイク1602、制御部101、主記憶部104および補助記憶部105は、名刺交換相手の音声データを標準データとして記憶する標準データ記憶手段を構成する構成要素である。
また、音声入力制御部1601、マイク1602および制御部101は前記標準データ記憶手段により記憶された標準データと、話者の音声データとから話者を認識する話者認識手段を構成する構成要素である。
【0078】
また、制御部101、表示制御部107および表示部108は、前記話者認識手段により認識された話者の名刺データのうち、表示すべき所要のデータを選択して表示画面に表示する名刺データ表示手段を構成する構成要素である。
【0079】
以上のように構成される名刺交換装置11の名刺交換の流れについて図16、図17及び図18を用いて説明する。
実施の形態7では、特定の人物の名刺データを選択的に表示させるために表示させるべき人を指定したが、本実施の形態8では音声で話者を認識し、話者の名刺データを選択的に表示する。名刺交換後の商談時に使用する音声認識は、予め話者のデータを収集しておくことが困難であり、発声内容も限定できないことから、発声内容独立型の話者認識として分類され、かつ商談時に学習が必要となる。短時間の発声で話者を特定する方法としては、音素に対応した数十種類の標準パターンを作成し、音声波から短時間ごとに抽出したパラメータとの距離を計算する方法が一般的に知られており、例えば特開平5−323990号公報により進んだ話者認識方法が提案されている。本実施の形態8では話者認識の詳細な内容は本質的な問題ではないので詳細は割愛するが、後述するように、本発明では必ずしも話者認識の認識確率が高くなくてもよい。
【0080】
話者認識を行うためには各名刺交換相手の音声データを標準パターンとして保存する学習のステップが必要である。そこで、実施の形態8におけるS1701の処理において話者のみを指定する。以降の名刺データの表示を行うための処理は実施の形態7の通りであるが、この表示処理と平行して学習のための処理を内部処理として行う。この学習のための内部処理について図16と図17を用いて説明する。
【0081】
まず、S1701において、入力部102の入力デバイスを用いて話者を指定することにより、S1702における音声データの取り込みを開始する。音声はマイク1602を通して音声入力制御部1601でアンプされ、A/D変換され、バッファに保管される。収集されディジタル化された音声データは主記憶部104に格納されるが、必要に応じて補助記憶部105に転送してもよい。S1703に示すように、話者の発言が完了するか、または適当な時間だけ音声データを収集する。次に、音声データを話者認識に用いる標準データに変換するときに他の話者の音声が入っていると著しく認識確率が下がってくるので、話者の発言中に他者の音声やその他のノイズが入ったと思われる場合は、S1704に示すようにデータを廃棄する。特に音声に問題が無いと判断出来る場合は、S1705において標準パターンを作成し、S1706で学習データとして標準パターンを補助記憶部105に話者別に格納しておく。なお、自分の音声に対する標準パターンだけは前もって作成、記憶しておく。
【0082】
上記処理を適当な回数繰り返して学習を行うと、話者認識が可能になる。話者認識の処理について図16と図18を用いて説明する。なお、この処理は話者認識の具体的な方法を規定しない汎用的に使用可能な処理である。
まず、S1801において、常に音声をマイク1602から音声入力制御部1601を通じてサンプリングするように名刺交換装置を設定する。話者が発言を始めるとS1802において音声データの取り込みを開始する。適当な時間の音声データを収集したら、S1803において話者認識処理を行う。通常は主記憶部104に候補となる名刺交換相手の標準パターンを必要に応じて補助記憶部105から読み出しながら、標準パターンとの距離を計算し最小距離の候補者を話者とする。次に、S1804において、話者と認識された候補者が自分以外の名刺交換相手の場合は、その名刺データを補助記憶部105から読み出して表示部108に、すなわち図15における領域分割線1501以下の領域に表示する。以上の処理を商談終了まで繰り返すためにS1802にもどる。
【0083】
以上のように、本実施の形態8の名刺交換装置によれば、名刺交換相手の音声データを標準データとして記憶する標準データ記憶手段と、前記標準データ記憶手段により記憶された標準データと、話者の音声データとから話者を認識する話者認識手段と、前記話者認識手段により認識された話者の名刺データのうち、表示すべき所要のデータを選択して表示画面に表示する名刺データ表示手段とを備えたことで、名刺交換した人数が多く名刺交換装置の表示画面に全員の多くのデータを表示出来ない場合に、画面上の一部に全員の一部の名刺データを位置的に対応された状態で表示し、かつ残りの表示部分に指定された話者等のデータを選択的に表示することで、全員のデータを位置的に正しく対応させ、必要なときに指定された相手の詳細な情報を得ることができ、正しい認識のもとでスムースに商談を進めることを簡便な操作のみで実現することができる。
【0084】
なお、実施の形態7における説明でも明らかなように、名刺交換装置の表示部108には図15に示すように常に領域分割線1501より上の部分に名刺交換相手全員の名刺データの一部が着席状況に対応して表示されており、名刺交換装置の操作者は常に正しい話者を認識することが出来る。したがって、もし話者認識の結果が間違って話者とは異なる人の名刺データが表示されても、それが誤っていることが即座にわかるため表示が間違っているために商談に支障をきたすことは無い。また必要ならば、実施の形態7の処理を行って、指定する名刺交換相手の名刺データを表示することも可能である。
【0085】
音声データは常にマイク1602から音声入力制御部1601を通じてサンプルするようになっており、このディジタルデータに変換された音声データをMPEG等の圧縮を行い、補助記憶部105に保存しておくことは極めて簡単であることがわかる。なお、音声データは比較的データ量が多くなる傾向にあるので、テープ等の別の記録装置に商談中の会話を録音しておき、商談終了後等にあとから必要な部分のみを名刺データとの対応付けを行ってもよいし、必要なら携帯電話やインターネットを通じて大規模サーバー等に音声データは転送しておいて、あとから必要な部分のみを名刺データとの対応付けを行ってもよい。
【0086】
【発明の効果】
以上のように、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項10、請求項11、請求項12、請求項13、及び請求項14に対応する本発明の名刺交換装置及び名刺交換方法によれば、名刺交換装置の表示を名刺交換人数及び着席状況に応じて分割し、着席状況と対応する位置の領域に各名刺データを表示させるようにしたので、名刺交換直後の商談等においても、電子的に交換した名刺データを活用でき、より商談をスムースに行うことが可能になる。
【0087】
また、請求項6及び請求項15に対応する本発明の名刺交換装置及び名刺交換方法によれば、顔画像データ等のデータ量が多いものを通信以外の方法で簡単に入手することにより、電子的な名刺交換自体をスムースに行うことが可能になる。
【0088】
また、請求項7及び請求項16に対応する本発明の名刺交換装置及び名刺交換方法によれば、複数人との名刺交換時の対応として、必要な相手の名刺データを選択的に表示することにより、商談相手が複数人の場合においても名刺データの有効な活用によって商談スムースに行うことが可能になる。
【0089】
さらに、請求項8、請求項9、請求項17及び請求項18に対応する本発明の名刺交換装置及び名刺交換方法によれば、音声による話者認識を導入して表示する相手を自動的に選別することによって、商談相手が複数人の場合においても名刺データの有効な活用によって商談スムースに行うことが簡単な操作で可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における名刺交換装置のハードウェア構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1における名刺交換装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態1における着席パターンの例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態1における名刺交換装置の表示例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態2における名刺交換装置のハードウェア構成図である。
【図6】本発明の実施の形態2における名刺交換装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態3における名刺交換装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態4における名刺交換装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態4における名刺未交換を示すマークの表示例である。
【図10】本発明の実施の形態5における名刺交換装置のハードウェア構成図である。
【図11】本発明の実施の形態5における名刺交換装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態5における以前に名刺交換を行ったことを示すマークの例である。
【図13】本発明の実施の形態6における名刺交換装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態7における名刺交換装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施の形態7における名刺交換装置の表示例である。
【図16】本発明の実施の形態8における名刺交換装置のハードウェア構成図である
【図17】本発明の実施の形態8における名刺交換装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図18】本発明の実施の形態8における名刺交換装置の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11,12,13 名刺交換装置
101 制御部
102 入力部
103 通信処理部
104 主記憶部
105 補助記憶部
106 ROM部
107 表示制御部
108 表示部
109 人数カウンタ
401 表示分割線
501 画像入力制御部
502 画像入力部
901 未交換マーク
1001 カレンダー処理部
1201,1202,1203,1204 名刺交換マーク
1501 領域分割線
1601 音声入力制御部
1602 マイク
Claims (27)
- 電子的な方法により名刺データを複数の装置間で交換し、所望のデータを表示画面に表示する名刺交換装置において、
名刺交換時に、名刺データを受け取る名刺データ受け取り手段と、
前記名刺データ受け取り手段により受け取った名刺データを名刺交換した人数分記憶する名刺データ記憶手段と、
名刺交換後の相手の着席位置を着席パターンとして予め記憶する着席パターン記憶手段と、
前記着席パターン記憶手段へ前記相手の着席位置に対応する着席パターンを出力するように指定する着席パターン指定手段と、
前記出力された着席パターンに応じて前記表示画面を小領域に分割する表示画面分割手段と、
前記名刺データ記憶手段により記憶された前記名刺データのうち、表示すべき所要の表示データを指定すると共に、前記表示データを前記表示画面上の何れの小領域に表示するかを指定する名刺データ指定手段と、
前記名刺データ指定手段により指定された表示データを、前記名刺データ指定手段により指定された前記小領域に表示する名刺データ表示手段とを備えたことを特徴とする名刺交換装置。 - 請求項1に記載の名刺交換装置において、
名刺交換時に、名刺データとして氏名、住所、所属、電話番号、所属団体の名称、役職の本人に関する属性データ情報とともに顔画像データを受け取る名刺データ受け取り手段と、
名刺交換後、名刺交換した相手の着席状況を名刺交換した人数分以下の回数だけ全ての名刺交換相手の顔画像を含むように撮影する着席状況撮影手段と、
前記名刺データ受け取り手段により受け取った顔画像データと、前記着席状況撮影手段により撮影された顔画像とから、名刺交換相手の着席位置を判定する判定手段と、
前記判定手段により判定した名刺交換相手の着席位置と、前記表示画面に表示する名刺データの表示位置とを対応させる手段とを備えたことを特徴とする名刺交換装置。 - 請求項1に記載の名刺交換装置において、
名刺交換後、名刺交換した相手の着席状況を名刺交換した人数分以下の回数だけ全ての名刺交換相手の顔画像を含むように撮影する着席状況撮影手段と、
名刺交換時に名刺交換相手の顔画像を撮影する顔画像撮影手段と、
前記顔画像撮影手段により撮影された顔画像と、前記着席状況撮影手段により撮影された顔画像とから名刺交換相手の着席位置を判定する判定手段と、
前記判定手段により判定した名刺交換相手の着席位置と、前記表示画面に表示する名刺データの表示位置とを対応させる手段とを備えたことを特徴とする名刺交換装置。 - 請求項1に記載の名刺交換装置において、
名刺交換をしていないために表示すべき名刺データが無い相手が存在する場合、名刺未交換を表すマークを表示する前記小領域を指定する名刺未交換マーク指定手段と、
前記名刺未交換を表すマークを、名刺未交換マーク指定手段により指定された小領域に表示する名刺未交換マーク表示手段と、を備えることを特徴とする名刺交換装置。 - 請求項1に記載の名刺交換装置において、
名刺交換時に、前記名刺データ記憶手段により名刺交換相手の名刺データを記憶する際に、その日時を記憶する名刺交換日時記憶手段と、
前記名刺データ記憶手段により記憶されている名刺データと、前記名刺交換日時記憶手段により記憶されている日時データの両方を必要に応じて読み出す手段と、
前記読み出された名刺データの一部または全てを前記名刺データ表示手段により表示画面に表示する場合に、その名刺データが前記名刺データ記憶手段から読み出されたことを示すマークを表示する読み出しマーク表示手段と、
前記読み出された日時データを基に、名刺交換日時に応じて前記読み出しマーク表示手段により表示されるマークを変化させる手段とを備えたことを特徴とする名刺交換装置。 - 請求項1に記載の名刺交換装置において、
名刺交換後、名刺交換した相手の着席状況を名刺交換した人数分以下の回数だけ全ての名刺交換相手の顔画像を含むように撮影する着席状況撮影手段と、
前記着席状況撮影手段により撮影された画像から各個人の顔画像を切り出す手段と、
前記切り出した顔画像を記憶する顔画像記憶手段と、
前記切り出した顔画像を前記表示画面上の何れの小領域に表示するかを指定する顔画像指定手段と、
前記切り出した顔画像を、前記顔画像記憶手段から読み出して前記顔画像指定手段により指定された小領域に表示する手段とを備えたことを特徴とする名刺交換装置。 - 請求項1に記載の名刺交換装置において、
前記名刺データ表示手段は、受け取った各個人の名刺データの一部を、複数人分、表示画面の一部分だけに表示し、残りの表示画面部分に指定した名刺交換相手の名刺データの一部または全てを表示することを特徴とする名刺交換装置。 - 請求項7に記載の名刺交換装置において、
名刺交換相手の音声データを標準データとして記憶する標準データ記憶手段と、
前記標準データ記憶手段により記憶された標準データと、話者の音声データとから話者を認識する話者認識手段とを備え、
前記名刺データ表示手段は、前記話者認識手段により認識された話者の名刺データのうち、表示すべき所要のデータを選択して表示画面に表示することを特徴とする名刺交換装置。 - 請求項8に記載の名刺交換装置において、
前記話者認識手段により話者を認識する際に使用した音声データまたはその他の音声データを記憶する音声データ記憶手段を備えたことを特徴とする名刺交換装置。 - 電子的な方法により名刺データを複数の装置間で交換し、所望のデータを表示画面に表示する名刺交換方法において、
名刺交換時に、名刺データを受け取る名刺データ受け取りステップと、
前記名刺データ受け取りステップにより受け取った名刺データを名刺交換した人数分記憶する名刺データ記憶ステップと、
名刺交換後の相手の着席位置を着席パターンとして予め記憶する着席パターン記憶ステップと、
前記着席パターン記憶ステップで記憶された着席パターンのうち、前記相手の着席位置に対応する着席パターンを指定する着席パターン指定ステップと、
前記着席パターン指定ステップで指定された着席パターンに応じて前記表示画面を小領域に分割する表示画面分割ステップと、
前記名刺データ記憶ステップにより記憶された前記名刺データのうち、表示すべき所要の表示データを指定すると共に、前記表示データを前記表示画面上の何れの小領域に表示するかを指定する名刺データ指定ステップと、
前記名刺データ指定ステップにより指定された表示データを、前記名刺データ指定ステップにより指定された前記小領域に表示する名刺データ表示ステップとを備えたことを特徴とする名刺交換方法。 - 請求項10に記載の名刺交換方法において、
名刺交換時に、名刺データとして氏名、住所、所属、電話番号、所属団体の名称、役職の本人に関する属性データ情報とともに顔画像データを受け取る名刺データ受け取りステップと、
名刺交換後、名刺交換した相手の着席状況を名刺交換した人数分以下の回数だけ全ての名刺交換相手の顔画像を含むように撮影する着席状況撮影ステップと、
前記名刺データ受け取りステップにより受け取った顔画像データと、前記着席状況撮影ステップにより撮影された顔画像とから、名刺交換相手の着席位置を判定する判定ステップと、
前記判定ステップにより判定した名刺交換した相手の着席位置と、前記表示画面に表示する名刺データの表示位置とを対応させるステップとを備えたことを特徴とする名刺交換方法。 - 請求項10に記載の名刺交換方法において、
名刺交換後、名刺交換した相手の着席状況を名刺交換した人数分以下の回数だけ全ての名刺交換相手の顔画像を含むように撮影する着席状況撮影ステップと、
名刺交換時に名刺交換相手の顔画像を撮影する顔画像撮影ステップと、
前記顔画像撮影ステップにより撮影された顔画像と、前記着席状況撮影ステップにより撮影された顔画像とから名刺交換相手の着席位置を判定する判定ステップと、
前記判定ステップにより判定した名刺交換相手の着席位置と、前記表示画面に表示する名刺データの表示位置とを対応させるステップとを備えたことを特徴とする名刺交換方法。 - 請求項10に記載の名刺交換方法において、
名刺交換をしていないために表示すべき名刺データが無い相手が存在する場合、名刺未交換を表すマークを表示する前記小領域を指定する名刺未交換マーク指定ステップと、
前記名刺未交換を表すマークを、名刺未交換マーク指定ステップにより指定された小領域に表示する名刺未交換マーク表示ステップとを、備えることを特徴とする名刺交換方法。 - 請求項10に記載の名刺交換方法において、
名刺交換時に、前記名刺データ記憶ステップにより名刺交換相手の名刺データを記憶する際に、その日時を記憶する名刺交換日時記憶ステップと、
前記名刺データ記憶ステップにより記憶されている名刺データと、前記名刺交換日時記憶ステップにより記憶されている日時データの両方を必要に応じて読み出すステップと、
前記読み出された名刺データの一部または全てを前記名刺データ表示ステップにより表示画面に表示する場合に、その名刺データが前記名刺データ記憶ステップから読み出されたことを示すマークを表示する読み出しマーク表示ステップと、
前記読み出された日時データを基に、名刺交換日時に応じて前記読み出しマーク表示ステップにより表示されるマークを変化させるステップとを備えたことを特徴とする名刺交換方法。 - 請求項10に記載の名刺交換方法において、
名刺交換後、名刺交換した相手の着席状況を名刺交換した人数分以下の回数だけ全ての名刺交換相手の顔画像を含むように撮影する着席状況撮影ステップと、
前記着席状況撮影ステップにより撮影された画像から各個人の顔画像を切り出すステップと、
前記切り出した顔画像を記憶する顔画像記憶ステップと、
前記切り出した顔画像を前記表示画面上の何れの小領域に表示するかを指定する顔画像指定ステップと、
前記切り出した顔画像を前記顔画像指定ステップで指定された小領域に表示するステップとを備えたことを特徴とする名刺交換方法。 - 請求項10に記載の名刺交換方法において、
前記名刺データ表示ステップは、受け取った各個人の名刺データの一部を、複数人分、表示画面の一部分だけに表示し、残りの表示画面部分に指定した名刺交換相手の名刺データの一部または全てを表示することを特徴とする名刺交換方法。 - 請求項16に記載の名刺交換方法において、
名刺交換相手の音声データを標準データとして記憶する標準データ記憶ステップと、
前記標準データ記憶ステップにより記憶された標準データと、話者の音声データとから話者を認識する話者認識ステップとを備え、
前記名刺データ表示ステップは、前記話者認識ステップにより認識された話者の名刺データのうち、表示すべき所要のデータを選択して表示画面に表示することを特徴とする名刺交換方法。 - 請求項17に記載の名刺交換方法において、
前記話者認識ステップにより話者を認識する際に使用した音声データまたはその他の音声データを記憶する音声データ記憶ステップを備えたことを特徴とする名刺交換方法。 - 請求項10に記載の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
- 請求項10または11に記載の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
- 請求項10、11または12に記載の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
- 請求項10または13に記載の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
- 請求項10または14に記載の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
- 請求項15に記載の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
- 請求項10または16に記載の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
- 請求項10、16または17に記載の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
- 請求項10、16、17または18に記載の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
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