JP3653029B2 - 同軸コネクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は同軸コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
図10は従来のピン側コネクタの分解斜視図である。
【0003】
このピン側コネクタはピンコンタクト(中心コンタクト)510と外部コンタクト520とインシュレータ530とを備える。
【0004】
インシュレータ530は、ほぼ円柱状であり、外部コンタクト520の円筒部521内に挿入される。
【0005】
インシュレータ530の中心部にはピンコンタクト510を挿入するコンタクト挿入孔531が形成されている。
【0006】
インシュレータ530の外周面には中心軸L方向へ連なる係止溝535、係止壁536及び係止溝537が周方向へほぼ180°の間隔をおいて形成されている。
【0007】
インシュレータ530の外周面には係止溝535、係止壁536及び係止溝537に対して周方向へほぼ90°の間隔をおいて1つのガイド溝534が形成されている。
【0008】
外部コンタクト520の円筒部521には、係止溝537と係合してインシュレータ530を係止させるための一対の係止爪522が周方向へ180°の間隔をおいて内方へ切り起こされている。
【0009】
また、円筒部521には、ガイド溝534と係合してインシュレータ530を円筒部521内へガイドするためのガイド爪523が内方へ切り起こされている。
【0010】
円筒部521の一端には、同軸ケーブル540の外部導体541を圧着接続するための外部導体圧着バレル524と、同軸ケーブル540のケーブル被覆542を圧着接続するための被覆バレル525とが形成されている。
【0011】
ピンコンタクト510は、ソケットコンタクト560(図13参照)と接続する接触子511と、同軸ケーブル540の中心導体543を圧着又は半田付け接続するための結線バレル512とを有する。
【0012】
図11はピン側コネクタの組付状態を示す斜視図、図12は図11のXII−XII線に沿う断面図である。なお、図12において、同軸ケーブル540の図示は省略されている。
【0013】
このコネクタの組立を図10〜12に基いて説明する。なお、同軸ケーブル540とピンコンタクト510及び外部コンタクト520とは既に接続されているものとする。
【0014】
まず、インシュレータ530の係止溝535、ガイド溝534をそれぞれ外部コンタクト520の係止爪522及びガイド爪523に一致させる。
【0015】
この状態で、インシュレータ530を外部コンタクト530の他端開口520aから矢印(図10)で示すように挿入し、係止壁536を係止爪522に突き当てる(仮挿入)。
【0016】
次に、係止爪522の弾性力に抗してインシュレータ530を更に挿入し、係止爪522を係止壁536を乗り越えさせて係止溝537内に収容する(本挿入)。この結果、係止爪522が係止壁536に対してインシュレータ530の中心軸L方向へ係合可能になり、インシュレータ530が外部コンタクト520から抜け落ちないようになる(図12参照)。
【0017】
次に、ピンコンタクト510を矢印(図10)で示す方向からインシュレータ530のコンタクト挿入孔531に挿入し、ピン側コネクタの組立が完了する(図11参照)。
【0018】
図13はソケット側コネクタの斜視図である。
【0019】
ソケット側コネクタはソケットコンタクト560と外部コンタクト570とインシュレータ580とを備える。
【0020】
ピンコンタクト510と接触可能なソケットコンタクト560は円柱状のインシュレータ580の中心部に形成されたコンタクト挿入孔581に挿入されている。
【0021】
ソケットコンタクト560には同軸ケーブル590の中心導体(図示せず)が圧着又は半田付けされている。
【0022】
同軸ケーブル590の外部導体591とケーブル被覆592とは外部コンタクトの一端に圧着接続されている。
【0023】
外部コンタクト570の円筒部571の径はピン側コネクタの円筒部521の径より僅かに小さく、円筒部571を円筒部521に嵌合可能である。
【0024】
図14はピン側コネクタとソケット側コネクタとの嵌合状態を示す断面図、図15(a)は図14のXVa−XVa線に沿う断面図、図15(b)は図14のXVb−XVb線に沿う断面図である。なお、図14において、同軸ケーブル540,590の図示は省略されている。
【0025】
伝送路の特性インピーダンスZ(Ω)は中心導体のインダクタンスをL[H]、中心導体と外部導体と間の静電容量をC[F]としたとき、(1)式で表すことができる。
【0026】
【数1】
【0027】
伝送路の特性インピーダンスZを、コネクタと接続する機器の基準インピーダンス(通常50Ω)に一致させる(インピーダンス整合)必要がある。インピーダンスが整合していない場合、信号の反射が発生し、ライン上の信号波形の歪や伝送損失が引き起こされ、伝送性能が劣化する。
【0028】
したがって、コネクタは全長に亘って特性インピーダンスZを50Ωとすることが理想であるが、寸法上の制約や機械的性能を確保するためにばね形状になっているため、部分的にインピーダンスが不整合の区間が発生する。
【0029】
この問題に対し、高インピーダンスの区間の直後に低インピーダンスの区間を設け、所定の周波数範囲内で信号の反射を抑える構成が知られている。
【0030】
ところで、図15(a)及び図15(b)に示すように、ボックス型のソケットコンタクト560と外部コンタクト570との対向面積は板状のピンコンタクト510と外部コンタクト520との対向面積より大きく、ソケットコンタクト560と外部コンタクト570との距離はピンコンタクト510と外部コンタクト520との距離より小さい。
【0031】
中心コンタクトと外部コンタクトとの対向面積が大きいほど、中心コンタクトと外部コンタクトとの距離が小さいほど、また中心コンタクトと外部コンタクトとの間のインシュレータの誘電率が高いほど、静電容量Cは大きくなる。
【0032】
したがって、ソケットコンタクト560部分の静電容量Cはピンコンタクト510部分の静電容量Cより大きくなり、ソケットコンタクト560部分の特性インピーダンスZを基準インピーダンスより低くして、ソケットコンタクト560部分を低インピーダンス区間とすることができる。
【0033】
一方、ピンコンタクト510部分では特性インピーダンスを基準インピーダンスより高い高インピーダンス区間とすることができる。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ピンコンタクト510と外部コンタクト520との間には誘電率が高いインシュレータ530が充填されているため、ピンコンタクト510部分の特性インピーダンスを信号の反射を抑えるために必要とするインピーダンスまで高めることは難しい。
【0035】
そのため、このピン側コネクタでは信号の反射を有効に抑えることができず、良好な伝送特性を得ることは難しい。
【0036】
また、ピン側コネクタを機械を用いて組み立てるときには、円筒状のインシュレータ530の前後方向(インシュレータ挿入方向)を機械に認識させることは難しい。
【0037】
更に、インシュレータ530を外部コンタクト520に挿入するためにはインシュレータ530を摘み上げる必要があるが、円筒状のインシュレータを機械で確実に摘み上げることは難しい。
【0038】
これに対し、特開平9−270282号公報には、柱状の絶縁筒体に第1開口部及び第2開口部を設け、反射損失を改善して、良好なインピーダンス等の電気特性を得るコネクタが開示されている。
【0039】
しかし、このコネクタでは、依然としてコネクタを機械を用いて組み立てるときの困難さを解消させることができないという問題がある。
【0040】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は機械を用いた組立が容易であり、しかも伝送特性に優れた同軸コネクタを提供することである。
【0041】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため請求項1記載の発明は、中心コンタクトと、円筒部を有する外部コンタクトと、前記円筒部内に挿入されるほぼ円柱状インシュレータとを備え、前記インシュレータに前記中心コンタクトを挿入するコンタクト挿入孔が設けられている同軸コネクタにおいて、前記インシュレータの一端部の外周面を切り欠いて前記インシュレータの中心軸に対してほぼ平行なチャッキング用の平面を形成することによって、この平面と前記外部コンタクトの内周面との間に空隙を形成し、前記平面は前記インシュレータの中心軸に対して対称な位置にそれぞれ形成され、それらの平面が互いに平行であり、前記インシュレータの外周面に前記中心軸に平行なガイド溝を形成し、前記外部コンタクトの内周面に前記ガイド溝に挿入されるガイド爪を形成したことを特徴とする。
【0042】
インシュレータの一端部に外部コンタクトの円筒部の中心軸に対してほぼ平行な平面が形成されているため、インシュレータの前後を、平面を基準として容易に判断できるとともに、平面間をチャック等で挟んでインシュレータを確実に摘み上げることができる。
【0045】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の同軸コネクタにおいて、前記円筒部にその中心軸へ向けて突出するようにストッパを設け、前記平面の形成に伴って形成された前記インシュレータの中心軸に対してほぼ直角な平面を、前記ストッパに前記軸方向に係合可能にしたことを特徴とする。
【0046】
インシュレータを外部コンタクトの円筒部に押し込み、円筒部の中心軸に対してほぼ直角な平面とストッパとを係合させる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0048】
図1はこの発明の第1実施形態に係るピン側コネクタの分解斜視図である。
【0049】
このピン側コネクタはピンコンタクト(中心コンタクト)10と外部コンタクト20とインシュレータ30とを備える。
【0050】
インシュレータ30はほぼ円柱状であり、外部コンタクト20の円筒部21内に挿入される。
【0051】
インシュレータ30の中心部にはピンコンタクト10を挿入するコンタクト挿入孔31が形成されている。
【0052】
インシュレータ30の一端部の外周面を切り欠くことによってインシュレータ30の中心軸Lに対してほぼ平行な平面32a,32bが形成されている。
【0053】
平面32a,32bはインシュレータ30の中心軸Lに対して対称な位置にそれぞれ形成されている。
【0054】
また、インシュレータ30には平面32a,32bの形成に伴ってインシュレータ30の中心軸Lに対してほぼ直角な平面33a,33b(図1では一方の平面33aだけが見える)が形成されている。
【0055】
インシュレータ30の外周面には、ガイド溝34、係止溝35(図1では2つある係止溝35の一方だけが見える)が周方向へ90°の間隔をおいてインシュレータ30の中心軸Lと平行に形成されている。係止溝35と平面33a,33bとの間には係止壁36が形成されている。
【0056】
外部コンタクト20の円筒部21には、係止溝35と係合可能であるとともに、平面33a,33bと当接可能な一対の係止爪(ストッパ)22が周方向へほぼ180°の間隔をおいて内方へ切り起こされている。
【0057】
また、円筒部21には、ガイド溝34と係合してインシュレータ30を円筒部21内へガイドするためのガイド爪23が内方へ切り起こされている。
【0058】
円筒部21の一端には、同軸ケーブル40の外部導体41を圧着接続するための外部導体圧着バレル24と、同軸ケーブル40のケーブル被覆42を圧着接続するための被覆バレル25とが形成されている。
【0059】
ピンコンタクト10は、ソケットコンタクト60(図4参照)と接触する接触子11と、同軸ケーブル40の中心導体43を圧着又は半田付け接続するための結線バレル12とを有する。
【0060】
図2はピン側コネクタの組立状態を示す斜視図、図3は図2のIIIa−IIIa線に沿う断面図である。
【0061】
このコネクタの組立を図1〜3に基いて説明する。なお、同軸ケーブル40とピンコンタクト10及び外部コンタクト20とは既に接続されているものとする。
【0062】
まず、インシュレータ30のガイド溝34を外部コンタクト20のガイド爪23に対向させ、インシュレータ30の係止溝35を外部コンタクト20の係止爪22に対向させる。
【0063】
この状態で、インシュレータ30を外部コンタクト20の他端開口20aから図1の矢印aで示すように挿入し、係止壁36を係止爪22に突き当てる(仮挿入)。
【0064】
次に、インシュレータ30を、係止爪22が係止壁36を乗り越えるまで、係止爪22の弾性力に抗して挿入する(本挿入)。その結果、係止爪22が平面33a,33bに対して中心軸L方向へ係合可能になる(図5参照)。
【0065】
次に、ピンコンタクト10を図1の矢印bで示す方向からインシュレータ30のコンタクト挿入孔31に挿入する。
【0066】
以上は人手によるピン側コネクタの組立を説明したが、以下にピン側コネクタの機械による組立を説明する。
【0067】
まず、縦置きにしたインシュレータ30を上方から撮像し、図示しない画像認識装置によってインシュレータ30の前後を判断する。このとき、画像認識装置はインシュレータ30の外周面の形状の違いによってインシュレータ30の前後を判断する。
【0068】
次に、インシュレータ30の外周面が切り欠かれたインシュレータ30を選別する。
【0069】
また、画像認識装置によってインシュレータ30の位置を確認しながらインシュレータ30をチャッキングできる位置に移動させる。画像認識装置はインシュレータ30の位置を平面32a,32bに基いて判断する。
【0070】
次に、図示しないサイドチャック等によって平面32a,32bをチャッキングし、インシュレータ30を摘み上げ、外部コンタクト20へ仮挿入する。2つの平面32a,32bがインシュレータ30の中心軸Lに対してほぼ平行に形成されているため、容易にチャッキングできる。
【0071】
その後、インシュレータ30を外部コンタクト20へ本挿入する。
【0072】
上記のようにしてコネクタを組み立てたとき、平面32a,32bと外部コンタクト20の内周面との間に誘電率の低い空気層(空隙)Aが形成される。
【0073】
図4はソケット側コネクタの斜視図である。
【0074】
ソケット側コネクタはソケットコンタクト60と外部コンタクト70とインシュレータ80とを備える。
【0075】
インシュレータ80は、ほぼ円柱状であり、外部コンタクト70の円筒部71内に収容される。
【0076】
インシュレータ80のほぼ中心部に形成されたコンタクト挿入孔81にはピンコンタクト10と接触可能なソケットコンタクト60が設けられている。
【0077】
ソケットコンタクト60は、ボックス部61(図5参照)と、このボックス部61の一端に設けられた結線部62(図5参照)とを備え、ボックス部61と結線部62とが1枚の金属薄板を折曲げ加工することによって形成されている。結線部62には同軸ケーブル90の中心導体(図示せず)が圧着又は半田付けされている。
【0078】
円筒部71の一端には外部導体圧着バレル74及び被覆バレル75が形成され、外部導体圧着バレル74には同軸ケーブル90の外部導体91が圧着接続され、被覆バレル75には同軸ケーブル90のケーブル被覆92が圧着接続されている。
【0079】
外部コンタクト70の円筒部71の径はピン側コネクタの円筒部21の径より僅かに小さく、円筒部71は円筒部21に嵌合可能である。
【0080】
図5はピン側コネクタとソケット側コネクタとの嵌合状態を示す断面図、図6(a)は図5のVIa−VIa線に沿う断面図、図6(b)は図5のVIb−VIb線に沿う断面図である。なお、図5において、同軸ケーブル40,90の図示は省略されている。
【0081】
ピン側コネクタとソケット側コネクタとを嵌合させたとき、ボックス部61内に挿入されたピンコンタクト10は、ソケットコンタクト60と接触し(図6(b)参照)、同軸ケーブル40と同軸ケーブル90とが導通する。
【0082】
図6(a)及び図6(b)に示すように、ソケットコンタクト60と外部コンタクト70との対向面積はピンコンタクト10と外部コンタクト20との対向面積より大きく、ソケットコンタクト60と外部コンタクト70との距離はピンコンタクト10と外部コンタクト20との距離より小さい。
【0083】
そのため、ソケットコンタクト60部分を特性インピーダンスが基準インピーダンスより低い低インピーダンス区間に、ピンコンタクト10部分を特性インピーダンスが基準インピーダンスより高い高インピーダンス区間にできる。
【0084】
また、空気層Aの大きさは平面32a,32b間の寸法wによって決まり、平面32a,32b間の寸法wを小さくする程、特性インピーダンスが高くなる。
【0085】
そのため、平面32a,32b間の寸法wを調整することによって、ピンコンタクト部分をソケットコネクタ側の低インピーダンスを補償できる高インピーダンス区間とすることができる。
【0086】
上記第1実施形態によれば、インシュレータ30を機械を用いて外部コンタクト20に挿入でき、ピン側コネクタを容易に組み立てることができる。インシュレータ30を本挿入したとき、係止爪22が平面33a,33bと中心軸L方向へ対向するため、インシュレータ30が外部コンタクト20の円筒部21から抜け落ちることを防止できる。また、ピンコンタクト部分をソケットコネクタ側の低インピーダンスを補償できる高インピーダンス区間とすることができるため、良好な伝送特性を得ることができる。
【0087】
図7はこの発明の第2実施形態に係るピン側コネクタの分解斜視図である。
【0088】
このピン側コネクタはピンコンタクト(中心コンタクト)110と外部コンタクト120とインシュレータ130とを備える。
【0089】
インシュレータ130はほぼ円柱状の円柱部130aと半円柱部130bとを有し、外部コンタクト120の円筒部121内に収容される。
【0090】
インシュレータ130の中心部にはピンコンタクト110を挿入するコンタクト挿入孔131が形成されている。
【0091】
円柱部130aの一端部の外周面を切り欠くことによってインシュレータ130の中心軸Lに対してほぼ平行な平面132a,132bが形成されている。
【0092】
平面132a,132bはインシュレータ130の中心軸Lに対して対称な位置にそれぞれ形成されている。
【0093】
また、円柱部130aには平面132a,132bの形成に伴ってインシュレータ130の中心軸Lに対してほぼ直角な2つの平面133(図7では一方の平面だけが見える)が形成されている。
【0094】
インシュレータ130の外周面には円柱部130aと半円柱部130bとに亘ってガイド溝134がインシュレータ130の中心軸Lと平行に形成されている。
【0095】
また、半円柱部130bには2つの係止溝135(図7では一方の係止溝135だけが見える)がインシュレータ130の中心軸Lと平行に形成されている。係止溝135と平面133との間には係止壁136が形成されている。
【0096】
外部コンタクト120の円筒部121には係止溝135と係合可能であるとともに、平面133と当接可能な一対の係止爪122が内方へ切り起こされている。
【0097】
また、円筒部121にはガイド溝134と係合してインシュレータ130を外部コンタクト120内へガイドするためのガイド爪123(図9参照)が内方へ切り起こされている。
【0098】
円筒部121の一端には円筒部121をプリント基板100(図9参照)に固定するための2つの基板実装用グランドコンタクト124が形成されている。
【0099】
基板実装用グランドコンタクト124は円筒部121の一端に形成された半円筒部121aからそれぞれ半径方向外方へ延びる矩形状の平板である。
【0100】
インシュレータ130を外部コンタクト120へ挿入したとき、基板実装用グランドコンタクト124と半円柱部130bの平面130cとはほぼ同一平面上に位置する。
【0101】
ピンコンタクト110は、ソケットコンタクト160(図8参照)と接続する接触子111と、プリント基板100の配線パターン(図示せず)に接続される半田付け部112とを有する。
【0102】
コネクタの組立は例えば以下のように行われる。
【0103】
まず、インシュレータ130のガイド溝134を外部コンタクト120のガイド爪123に対向させ、インシュレータ130の係止溝135を外部コンタクト120の係止爪122に対向させる。
【0104】
この状態で、インシュレータ130を外部コンタクト120の他端開口120aから図7の矢印cで示すように挿入し、係止壁136を係止爪122に突き当てる(仮挿入)。
【0105】
次に、インシュレータ130を、係止爪122が係止壁136を乗り越えるまで、係止爪122の弾性力に抗して挿入する(本挿入)。このとき、ガイド溝134の係止面134aにガイド爪123が当接するとともに、係止爪122が平面133と対向する。
【0106】
最後に、ピンコンタクト110を矢印dで示す方向からインシュレータ130のコンタクト挿入孔131に挿入する。
【0107】
その後、ピンコンタクト110と基板実装用グランドコンタクト124とをプリント基板100に半田付けする。
【0108】
なお、2つの平面132a,132bがインシュレータ130の中心軸Lに対してほぼ平行に形成されているため、サイドチャック等によって平面132a,132bを容易にチャッキングしてインシュレータ130を摘み上げることができる。
【0109】
図8はソケット側コネクタの斜視図、図9はピン側コネクタとソケット側コネクタとの嵌合状態を示す断面図である。なお、図9ではコネクタを図7の状態から180°回転させている。
【0110】
ソケット側コネクタはソケットコンタクト160と外部コンタクト170とインシュレータ180とを備える。
【0111】
インシュレータ180は、ほぼ円柱状であり、外部コンタクト170の円筒部171内に係合される。
【0112】
インシュレータ180の中心部に形成されたコンタクト挿入孔181にはピンコンタクト110と接触可能なソケットコンタクト160が設けられている。
【0113】
ソケットコンタクト160は、ボックス部161と、このボックス部161の一端に設けられた電線結線部162と、ボックス部161の他端から挿入されたピンコンタクト110に接触するばね部163とを備え、ボックス部161と電線結線部162とばね部とが1枚の金属薄板を折曲げ加工することによって形成されている。電線結線部162には同軸ケーブル90の中心導体93が圧着又は半田付けされている。
【0114】
円筒部171の一端には外部導体圧着バレル174及び被覆バレル175が形成され、外部導体圧着バレル174には同軸ケーブル90の外部導体91が圧着接続され、被覆バレル175には同軸ケーブル90のケーブル被覆92が圧着接続されている。
【0115】
円筒部171の径はピン側コネクタの円筒部121の径より僅かに小さく、円筒部171は円筒部121に嵌合可能である。
【0116】
ピン側コネクタとソケット側コネクタとを嵌合させたとき、ソケットコンタクト160のボックス部161内に挿入されたピンコンタクト110は、ばね部163のばね力によってソケットコンタクト160に押し付けられ、同軸ケーブル90とプリント基板100とが導通する。
【0117】
このとき、ソケットコンタクト160と外部コンタクト170との対向面積はピンコンタクト110と外部コンタクト120との対向面積より大きく、ソケットコンタクト160と外部コンタクト170との距離はピンコンタクト110と外部コンタクト120との間隙より小さくなっている。
【0118】
そのため、ソケットコンタクト160部分を特性インピーダンスが基準インピーダンスより低い低インピーダンス区間に、ピンコンタクト110部分を特性インピーダンスが基準インピーダンスより高い高インピーダンス区間にできる。
【0119】
上記第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
【0120】
【発明の効果】
以上に説明したように請求項1又は2に記載の発明の同軸コネクタによれば、インシュレータを正しく外部コンタクトに挿入することができ、機械を用いたコネクタの組立が容易になる。また、平面間の寸法を調整することによって中心コンタクト側の特性インピーダンスを高めてソケットコネクタ側の低インピーダンスを補償でき、良好な伝送特性を得ることができる。
【0121】
請求項1又は2に記載の発明の同軸コネクタによれば、インシュレータを容易に摘み上げることができる。
【0122】
請求項2に記載の発明の同軸コネクタによれば、ストッパによってインシュレータが外部コンタクトの円筒部から抜け落ちることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の第1実施形態に係るピン側コネクタの分解斜視図である。
【図2】図2はピン側コネクタの組立状態を示す斜視図である。
【図3】図3は図2のIIIa−IIIa線に沿う断面図である。
【図4】図4はソケット側コネクタの斜視図である。
【図5】図5はピン側コネクタとソケット側コネクタとの嵌合状態を示す断面図である。
【図6】図6(a)は図5のVIa−VIa線に沿う断面図、図6(b)は図5のVIb−VIb線に沿う断面図である。
【図7】図7はこの発明の第2実施形態に係るピン側コネクタの分解斜視図である。
【図8】図8はソケット側コネクタの斜視図である。
【図9】図9はピン側コネクタとソケット側コネクタとの嵌合状態を示す断面図である。
【図10】図10は従来のピン側コネクタの分解斜視図である。
【図11】図11はピン側コネクタの組付状態を示す斜視図である。
【図12】図12は図11のXII−XII線に沿う断面図である。
【図13】図13はソケット側コネクタの斜視図である。
【図14】図14はピン側コネクタとソケット側コネクタとの嵌合状態を示す断面図である。
【図15】図15(a)は図14のXVa−XVa線に沿う断面図、図15(b)は図14のXVb−XVb線に沿う断面図である。
【符号の説明】
10,110 ピンコンタクト(中心コンタクト)
20,120 外部コンタクト
21,121 円筒部
22,122 係止爪(ストッパ)
30,130 インシュレータ
31,131 コンタクト挿入孔
32a,32b,33a,33b132a,132b,133 平面
A 空気層(空隙)
Claims (2)
- 中心コンタクトと、円筒部を有する外部コンタクトと、前記円筒部内に挿入されるほぼ円柱状インシュレータとを備え、前記インシュレータに前記中心コンタクトを挿入するコンタクト挿入孔が設けられている同軸コネクタにおいて、
前記インシュレータの一端部の外周面を切り欠いて前記インシュレータの中心軸に対してほぼ平行なチャッキング用の平面を形成することによって、この平面と前記外部コンタクトの内周面との間に空隙を形成し、
前記平面は前記インシュレータの中心軸に対して対称な位置にそれぞれ形成され、それらの平面が互いに平行であり、
前記インシュレータの外周面に前記中心軸に平行なガイド溝を形成し、
前記外部コンタクトの内周面に前記ガイド溝に挿入されるガイド爪を形成した
ことを特徴とする同軸コネクタ。 - 前記円筒部にその中心軸へ向けて突出するようにストッパを設け、前記平面の形成に伴って形成された前記インシュレータの中心軸に対してほぼ直角な平面を、前記ストッパに前記軸方向に係合可能にしたことを特徴とする請求項1記載の同軸コネクタ。
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