JP3652003B2 - 生分解性面ファスナ用不織布およびその製造方法 - Google Patents

生分解性面ファスナ用不織布およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フックを備えた雄材に対して着脱自在に接合できる生分解性面ファスナ用不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に面ファスナは、表面にループを備えた布帛からなる雌材と表面にフックを備えた布帛からなる雄材とを組とし、それぞれを接合させたい部位に接着または固定し、ループの面とフックの面とを互いに圧着してループとフックとの絡み合いを利用して結合させる構造を有する。
【0003】
従来、このような面ファスナの雌材として機能する表面にループを備えた布帛は、天然繊維、合成繊維あるいはこれらの混合よりなる糸で形成される地組織と、実質的に表面がフラットで繊度の太い合成繊維で形成されるパイルループを有する布帛とを接着したものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の面ファスナ用布帛のように地組織とパイルループを有する布帛とを接着してなる面ファスナ雌材においては、接着剤等を使用する必要があったり、あるいはループを形成する合成繊維等に一定の機械的強力が要求されることが多いため、生分解性能を具備させることが一般に困難である。したがって、例えば紙おむつのような使い捨て用途製品に面ファスナを取り付けて用いる場合、たとえ紙おむつ本体に生分解性能を有する素材を用いたとしても、廃棄後に面ファスナ部分のみが分解されずに残存することとなるため、結局その使い捨て用途製品をそのまま廃棄することができず、また廃棄してしまった場合には自然保護の観点から問題を生じることとなる。
【0005】
また、従来の面ファスナ用布帛は、地組織となる基布とループを有する布帛とを個別に作成して互いに接着する方法等により得られるものであるが、このような方法は多段階に亘るため工程が煩雑であり、しかもコスト面でも不利になるという問題点があった。
【0006】
本発明は、このような問題を解決するものであり、基布とパイルループを有する布帛とを個別に作成してこれらを接着するという製造工程上の煩雑さを回避して工業的に簡易な製造方法で生分解性面ファスナ用不織布を得ることができ、かつ生分解性を有し、面ファスナとしての接合強力に優れ、かつ繰り返しの着脱後にも良好な耐毛羽立ち性を具備しうる生分解性面ファスナ用不織布を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明の生分解性面ファスナ用不織布は、長繊維からなる不織ウエブが部分的熱圧接により形態保持された生分解性面ファスナ用不織布であって、不織ウエブの部分的熱圧接区域間の非熱圧接区域内において前記長繊維が褶曲状のループを形成しており、前記褶曲状のループ内に小褶曲が少なくとも2個存在していることを要旨とする。
【0008】
さらに、本発明の生分解性面ファスナ用不織布は、不織ウエブを形成する長繊維が、熱収縮性の異なる生分解性熱可塑性重合体成分が隣接して配された並列型複合長繊維、または芯部となる成分が偏心して配された偏心芯鞘型複合長繊維であることを要旨とする。
【0009】
さらに、本発明の生分解性面ファスナ用不織布は、褶曲状のループに存在する小褶曲が2〜8個あり、一つの小褶曲の幅が300〜1000ミクロン、一つの小褶曲の山の高さが150〜500ミクロンであることを要旨とする。
【0010】
また、本発明の生分解性面ファスナ用不織布の製造方法は、熱収縮性の異なる生分解性熱可塑性重合体成分を用いて潜在捲縮を具備する長繊維を得、この長繊維により形成した不織ウエブに部分的な熱圧接処理を施して形態保持させ、次いで前記長繊維を構成する重合体成分中最も低い融点をもつ重合体の融点よりも低い温度にて弛緩熱処理を施して非熱圧接区域における長繊維に前記潜在捲縮を顕在化させて褶曲状のループを形成すると同時に前記ループに小褶曲を少なくとも2個形成することを要旨とする。
【0011】
さらに、本発明の生分解性面ファスナ用不織布の製造方法は、弛緩熱処理を施して、不織ウエブに30%以上の面積収縮を生じさせることを要旨とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明においては、生分解性能を発揮させて使い捨て用途製品にも適用可能とするという本発明の目的から、生分解性を有する重合体を用いることが重要であり、また、部分的熱圧接によって不織ウエブの形態を保持させるうえで熱可塑性を有する重合体を用いることが重要である。
【0013】
生分解性および熱可塑性を有する重合体としては、例えば以下の脂肪族ポリエステル系重合体が挙げられる。すなわち、ポリグリコール酸やポリ乳酸のようなポリ(α−ヒドロキシ酸)またはこれらを構成する繰り返し単位要素による共重合体が、また、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリ(β−プロピオラクトン)のようなポリ(ω−ヒドロキシアルカノエート)が、さらに、ポリ−3−ヒドロキシプロピオネート、ポリ−3−ヒドロキシブチレート、ポリ−3−ヒドロキシカプロエート、ポリ−3−ヒドロキシヘプタノエート、ポリ−3−ヒドロキシオクタノエートおよびこれらを構成する繰り返し単位要素とポリ−3−ヒドロキシバリレートやポリ−4−ヒドロキシブチレートを構成する繰り返し単位要素との共重合体のようなポリ(β−ヒドロキシアルカノエート)が挙げられる。また、グリコールとジカルボン酸の縮重合体からなるものとして、例えば、ポリエチレンオキサレート、ポリエチレンサクシネート、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンアゼテート、ポリブチレンオキサレート、、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリブチレンセバケート、ポリヘキサメチレンセバケート、ポリネオペンチルオキサレートまたはこれらを構成する繰り返し単位要素による共重合体が挙げられる。以上の脂肪族ポリエステルのなかでは、ポリエチレンサクシネートならびにポリブチレンサクシネートさらにこれらを構成する繰り返し単位要素による共重合体が、製糸性および生分解性能に優れるなどの理由により、特に好適に用いられる。
【0014】
さらに、本発明においては、前記脂肪族ポリエステルと、ポリカプラミド(ナイロン6)、ポリテトラメチレンアジバミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジバミド(ナイロン66)、ポリウンデカナミド(ナイロン11)、ポリラウロラクタミド(ナイロン12)のような脂肪族ポリアミドとの共重合体である脂肪族ポリエステルアミド系共重合体であっても、生分解性を有するものであれば用いることができる。脂肪族ポリエステルアミド系共重合体は、一般に機械的特性の点で優れるため、より強力に優れた不織布を得ることができ、面ファスナとして繰り返し着脱される場合には好適である。なお、以上に挙げた重合体は、生分解性を有する熱可塑性重合体の例示に過ぎず、前述以外の重合体であっても、生分解性および熱可塑性を有するものであれば用いることができる。
【0015】
また、本発明においては、以上の重合体に必要に応じて、例えば艶消し剤、顔料、防炎剤、消臭剤、光安定剤、熱安定剤、酸化防止剤等の各種添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲内で添加することができる。
【0016】
本発明において、不織ウエブを形成する長繊維は、前述の生分解性熱可塑性重合体から選択される熱収縮性の異なる重合体から構成されるものである。しかも、この重合体はともに糸条方向に連続して配されていることが重要である。熱収縮性の異なる重合体がともに糸条方向に連続して配されていることにより、長繊維表面にある両成分の熱収縮性の差を利用して潜在捲縮を具備させることができるのである。なお、本発明において潜在捲縮とは、長繊維の製糸・ウエブ化工程においては捲縮を発現しないが、所定温度で熱処理を施した場合には、繊維横断面において部分的に異なる率で繊維を収縮させ、それによって長繊維に顕在化される捲縮をいう。
【0017】
二種以上の生分解性熱可塑性重合体を選択するに際しては、互いに熱収縮性の異なる重合体とすることが潜在捲縮を具備させるうえで重要である。また、これらの重合体の融点差は5℃以上、100℃未満であることが好ましい。用いる重合体間の融点差が5℃未満であると、形態保持のための部分熱圧接時あるいは捲縮発現のための弛緩熱処理の際に、最も低い融点近傍の温度で処理したとしても両成分ともに融解することとなり、逆にこれらの重合体の融点差が100℃を超えると、弛緩熱処理の際に融点の高い方の重合体は殆ど収縮しないこととなり捲縮を発現させることができず、いずれも好ましくない。
【0018】
本発明においては、不織ウエブを形成する長繊維が並列型複合長繊維または偏心芯鞘型複合長繊維であることが、潜在捲縮を具備させるうえで好ましい。ここで、並列型複合長繊維とは、二以上の生分解性熱可塑性重合体成分が互いに隣接して配された繊維形態、即ちいわゆるサイドバイサイド型の繊維横断面をいい、偏心芯鞘型複合長繊維とは、二種以上の生分解性熱可塑性重合体成分のうち融点の高い方の成分を芯部に配し、かつこの芯部が偏心している場合の繊維形態をいう。
【0019】
本発明においては、長繊維の潜在捲縮が非熱圧接区域内において顕在化して褶曲状のループに小褶曲を形成するものであるが、顕在化された捲縮、即ち小褶曲は、その数が一つのループ当たり少なくとも2個存在することが必要であり、好ましくは2〜8個であるのが良い。小褶曲の数が2個未満であると、フックと引っ掛かる確率が低く面ファスナとしての接合強力の低下を招き、一方、小褶曲の数が8個を超えると、1個の捲縮の幅が小さいものとなりフックとの装着が困難となるため好ましくない。
【0020】
また、褶曲状のループにおける一つの小褶曲の幅が300〜1000ミクロン、一つの小褶曲の山の高さが150〜500ミクロンであることが、面ファスナとして用いた際のループとしてのフックへの引っ掛かり易さの点から好ましい。小褶曲の幅が300ミクロン未満であると、ループ径が小さくなるに従いフックの形状を細かいものにする必要が生じて既存の面ファスナ雄材で対応できないこととなり、一方、小褶曲の幅が1000ミクロンを超えると、ループ径が大きり、フックに引っ掛けた際の接合強力が低下する傾向にあり、いずれも好ましくない。また、小褶曲の山の高さも、同様の理由から150〜500ミクロンの範囲であることが好ましい。
【0021】
なお、本発明において、ループを形成する長繊維に顕在化した捲縮、即ち小褶曲の数、小褶曲の幅、小褶曲の山の高さは、不織布表面について電子顕微鏡写真を撮影し、JIS−L−1015に規定の7121法に準じて測定するものである。すなわち、非熱圧接区域の任意の長繊維50本を観察して、小褶曲の数については山の数を、小褶曲の幅については捲縮の山から山または谷から谷の長さを、小褶曲の山の高さについては捲縮の谷から山までの高さを各々測定し、それぞれの平均値を小褶曲の数、小褶曲の幅、小褶曲の山の高さとするものである。
【0022】
以上のような褶曲状のループおよび小褶曲を有する本発明の生分解性面ファスナ用不織布の拡大断面図を図1に示す。本発明の生分解性面ファスナ用不織布1は、部分的熱圧接区域2を有し、かつこの部分的熱圧接区域間の非熱圧接区域3内において、長繊維により形成される褶曲状のループ4を形成し、かつこのループ4には少なくとも2個の小褶曲5が存在している。本発明の生分解性面ファスナ用不織布と面ファスナ雄材とを係合させたときに、褶曲状のループ4及び小褶曲5が存在しているため、その細かな小褶曲5と面ファスナ雄材のフックとが絡み、結果的に引張剪断力および剥離強力に強いものとなる。なお、本発明において、褶曲状のループ4および小褶曲5は、図1に示すように山形のジグザグ状のものでも良いし、スパイラルクリンプ状のものでも良い。
【0023】
本発明において適用される長繊維の単繊維繊度は、1.5〜8.0デニールであるのが好ましい。長繊維の単繊維繊度が1.5デニール未満であると、得られる不織布の機械的特性が低下したり、溶融紡糸工程において製糸性が低下したりする。一方、長繊維の単繊維繊度が8.0デニールを超えると、得られる不織ウエブの風合いが硬くなって柔軟性に富む生分解性面ファスナ用不織布を得ることができない。したがって、長繊維の単繊維繊度は、さらには2.0〜5.0デニールであるのがより好ましい。
【0024】
本発明の生分解性面ファスナ用不織布は、目付けが10〜60g/m2 であるのが好ましい。目付けが10g/m2 未満であると、弛緩熱処理した後の不織布の風合いが硬すぎる傾向となり好ましくない。一方、目付けが60g/m2 を超えると、弛緩熱処理を施した後の面積収縮が小さくなる傾向があり、不織布表面の部分的な熱圧接間に繊維ループが形成されにくいため好ましくない。
【0025】
本発明の生分解性面ファスナ用不織布は、非熱圧接区域内の長繊維に顕在化した小褶曲を有するループが面ファスナにおいてループテープを構成してフックを備えた雄材に引っ掛かることで、着脱自在に接合可能とするものである。
【0026】
次に、本発明の生分解性面ファスナ用不織布の製造方法について説明する。
まず、熱収縮性の異なる生分解性熱可塑性重合体成分を用いて、例えば、公知のスパンボンド法により潜在捲縮を具備する長繊維を得、この長繊維をウエブ化し、これに部分的な熱圧接処理を施して形態保持させて不織ウエブを得る。詳しくは、前述の生分解性熱可塑性重合体成分を用い、複合型紡糸口金、好ましくは前述の並列型複合断面または偏心芯鞘型複合断面となる紡糸口金を介して溶融紡出する。溶融紡出されたポリマー流を公知の冷却手段にて冷却した後、エアサッカー等の引取り手段にて引きとり、コロナ放電等による開繊装置により繊維糸条を開繊し、これを移動する捕集ネット上に堆積し、引続き部分的に熱圧接処理を施して形態を保持させ不織ウエブとする。次いで、長繊維を構成する重合体中最も低い融点をもつ重合体成分の融点よりも低い温度にて弛緩熱処理を施して非熱圧接区域における長繊維に前記潜在捲縮を顕在化させると同時に、不織布全体を収縮させて褶曲状のループおよびそのループ内に小褶曲を少なくとも2個形成し、生分解性面ファスナ用不織布を得る。
【0027】
溶融紡糸工程において、その引取り速度は3000〜5000m/分であることが好ましい。引取り速度が3000m/分未満であると、長繊維の分子配向が十分に増大しないため、得られた不織ウエブの機械的特性や寸法安定性が向上せず、一方、引取り速度が5000m/分を超えると、溶融紡糸時の製糸性が低下し、いずれも好ましくない。
【0028】
不織ウエブの形態を保持すべく部分的熱圧接を施すに際しては、エンボス加工によって点状融着区域を形成するものをいい、具体的には、加熱されたエンボスロールと表面が平滑な金属ロールとの間にウエブを通して長繊維間に点状融着区域を形成する方法が採用される。
【0029】
部分的熱圧接を施すに際しては、ロールの表面温度を、長繊維を構成する重合体成分中最も低い融点をもつ重合体の融点よりも20〜50℃低い温度とし、かつロール間の線圧を10〜70kg/cmとするのが好ましい。ロールの温度が前記範囲よりも高くなると、不織布強力は上昇するが、構成繊維全体に熱が掛かり、長繊維に潜在化している捲縮がこの工程で顕在化するため、弛緩熱処理を施した際に収縮が生じない原因となり好ましくない。また、ロール間の線圧が10kg/cm未満であると、熱圧接処理効果が乏しく、熱圧接後の不織ウエブの寸法安定性が向上せず好ましくない。
【0030】
部分的熱圧接処理に際して形成される熱圧接領域は、その形状が必ずしも円形である必要はないが、その面積が0.1〜1.0mm2 、その密度すなわち圧接点密度が5〜60点/cm2 好ましくは10〜30点/cm2 、かつ不織ウエブの全表面積に対する全熱圧接領域の面積の比すなわち圧接面積率が5〜40%好ましくは8〜25%とすることが好ましい。圧接点密度が5点/cm2 未満であると、熱圧接後の不織ウエブの機械的特性や形態保持性が向上せず、一方、圧接点密度が60点/cm2 を超えると、得られた不織ウエブに弛緩熱処理を施す際に十分な収縮性が得られず、いずれも好ましくない。また、圧接面積率が5%未満であると、熱圧接後の不織ウエブの寸法安定性が向上せず、一方、圧接面積率が40%を超えると、長繊維不織布を構成する繊維の大半が融着されるため、弛緩熱処理により収縮加工を施す際に潜在捲縮が顕在化しうる部分が僅少になり実質的な収縮が起こらないのみならず、不織布の柔軟性を損なうこととなり、いずれも好ましくない。
【0031】
なお、本発明においては、不織ウエブの形態を保持させるための部分的熱圧接処理として、超音波融着による熱圧接方法を採用することもできる。
本発明においては、熱圧接が施された不織ウエブの非熱圧接区域に存在する長繊維に潜在捲縮を発現させるべく、部分的熱圧接がされた不織ウエブにさらに弛緩熱処理を施すことが必要である。この弛緩熱処理によって、不織ウエブを構成する長繊維に捲縮を発現させることができるのである。
【0032】
本発明における弛緩熱処理は、長繊維を構成する重合体成分中最も低い融点をもつ重合体の融点よりも低い温度にて行うことが重要である。弛緩熱処理温度がこの範囲よりも高すぎると、不織ウエブに収縮は生じるものの、融点の低い重合体成分の熱融着により不織ウエブの全面的な硬化を招き、柔軟性に欠ける不織布となるため好ましくない。一方、弛緩熱処理温度がこの範囲よりも低すぎると、不織ウエブを構成する長繊維の潜在捲縮が顕在化しないため、好ましくない。したがって、弛緩熱処理工程に適用される温度は、長繊維を構成する重合体成分中最も低い融点をもつ重合体の融点よりも10〜25℃低い温度にて行うことがより好ましい。
【0033】
本発明において、弛緩熱処理に際して用いられる装置は、不織ウエブに張力が掛からない方式のものが望ましい。また、この工程において重要な点は、不織ウエブに捲縮を発現させるのに十分な収縮を生じさせることにある。このような熱処理機としては、例えば、不織ウエブに対して両面側より熱風が吹き出すタイプのシュリンク・ドライヤー(寿工業社製)やシュリンク・サーファー(ヒラノテクシード社製)やルシオール(京都機械工業社製)等が挙げられる。また、サクション・バンド方式の熱処理機を用いても良い。この場合は、吹き出す風量および吸引される風量を規制することにより不織布に余分な風量を与えずに熱を付加することで、収縮を生じさせて長繊維に捲縮を発現させることができる。
【0034】
また、弛緩熱処理を行うに際しては、不織ウエブ全体の面積収縮率が30%以上であることが好ましい。面積収縮率が30%未満であると、不織ウエブの非熱圧接区域に十分な捲縮が発現せず、ループが形成されないこととなり好ましくない。さらには、不織ウエブの機械方向およびそれに直交する方向それぞれに15%以上の収縮を生じさせることが好ましい。
【0035】
なお、本発明の不織布には、必要に応じて染色、プリント等の加工を行なうことができる。
【0036】
【実施例】
次に、実施例に基づき本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
【0037】
以下の実施例における各種特性値の測定は、次の方法により実施した。
【0038】
(1)融点(℃):パーキンエルマ社製示差走査型熱量計DSC−2型を用い、昇温速度20℃/分の条件で測定し、得られた融解吸熱曲線において極値を与える温度を融点とした。
【0039】
(2)メルトフローレイト(g/10分):ASTM−D−1238(L)に記載の方法に準じて測定した。
【0040】
(3)不織布の目付け(g/m2 ):標準状態の試料から縦10cm×横10cmの試料片計10点を作成し、平衡水分に至らしめた後、各試料片の重量(g)を秤量し、得られた値の平均値を単位面積(m2 )当たりに換算して目付け(g/m2 )とした。
【0041】
(4)不織布の引張強力(kg/5cm幅)及び引張伸度(%):JIS−L−1096Aに記載の方法に準じて測定した。すなわち、試料長が15cm、試料幅が5cmの試料片を不織布の機械方向(MD)およびそれに直交する方向(CD)にそれぞれ10点ずつ作成し、各試料片毎に、不織布のMD方向およびCD方向について、定速伸長型引張試験機(東洋ボールドウィン社製テンシロンUTM−4−1−100)を用い、試料の掴み間隔10cmとし、引張速度10cm/分で伸長した。そして、得られた切断時荷重値(kg/5cm幅)の平均値を引張強力(kg/5cm幅)とし、切断時伸長率(%)の平均値を引張伸度(%)とした。
【0042】
(5)面積収縮率(%):試料長が20cm、試料幅が20cmの試料片計5点を作成し、各試料片毎に、所定温度のエアオーブン型熱処理機を用いて5分間の熱処理を施した。そして、熱処理前の試料片の面積S1(cm2 )値と、熱処理後の試料片の面積S2(cm2 )値とを用い、次式に従って算出した収縮率(%)の平均値を面積収縮率(%)とした。
【0043】
面積収縮率(%)=〔1−(S2/S1)〕×100
【0044】
(6)接合強力:得られた不織布を既製品である面ファスナ雄材に接合させ、これを互いに引き剥がそうとする時に要する強力を官能検査により5段階に評価した。ここでは、数字の大きい方が接合強力が大きいことを示す。
【0045】
(7)耐毛羽立ち性:得られた不織布を既製品である面ファスナ雄材に接合させたり引き剥したりする操作を20回繰り返した後、毛羽立ちの状態を目視で観察し5段階で評価した。ここでは、数字の大きい方が耐毛羽立ち性に優れることを示す。
【0046】
(8)小褶曲の数(個):任意の部分を電子顕微鏡により撮影し、任意の熱圧接区域間の繊維糸条50本に発現した捲縮数を測定し、その測定値の平均を小褶曲の数(個)とした。
【0047】
(9)小褶曲の幅および小褶曲の山の高さ(ミクロン):任意の部分を電子顕微鏡により撮影し、任意の繊維糸条50本における小褶曲の幅および高さ(ミクロン)を測定し求めた。
【0048】
(10)生分解性能:30cm角の試料を土中に埋設し、3週間経過後に取り出し、不織布の強力が埋没前の強力初期値に対して50%以下に低下している場合、生分解性能が良好であると評価し、強力が埋設前の強力初期値に対して50%を超える場合、生分解性能が不良であると評価した。
【0049】
(実施例1)
メルトフローレイト値が30g/10分、融点97℃のポリエチレンサクシネートと、メルトフローレイト値が10g/10分、融点90℃のポリブチレンサクシネートとを用い、これらのポリマー成分の複合比率を1:1(重量比)の割合とし、200℃の温度で溶融した。これを並列型複合紡糸口金を通して紡出し、紡出された糸条を冷却後、エアサッカーにより3500m/分の速度で引取り、コロナ放電装置にて開繊し、移動する堆積装置上に堆積し、引続き部分的な熱圧接処理を施した。部分的熱圧接に際しては、圧接面積率7.6%、圧接点密度16個/cm2 で彫刻が施されたエンボスロールと、表面が平滑なロールとを用い、ロール表面の温度を80℃、ロール間の線圧を30kg/cmとして行った。部分的熱圧接により得られた不織布は、両ポリマー成分が糸条方向に並列に配された単糸繊度3.0デニールの長繊維からなる目付け21g/m2 のスパンボンド不織布であった。
【0050】
引き続いて、得られたスパンボンド不織布に弛緩熱処理による収縮加工を施し、潜在捲縮を顕在化させた生分解性面ファスナ用不織布を得た。弛緩熱処理に際しては、シュリンク・ドライヤー(寿工業社製)を用い、温度を80℃とした。
【0051】
得られた不織布は、機械方向に37%、機械方向に直交する方向に31%の収縮を生じ、面積収縮率は56.5%であった。得られた不織布の性能を以下に示す。
【0052】
目付け :46.4 g/m2
強力(MD) :4.9 kg/5cm幅
伸度(MD) :65.4 %
強力(CD) :3.7 kg/5cm幅
伸度(CD) :88.4 %
接合強力 : 5
耐毛羽立ち性 : 3
小褶曲の数 :2.8 個
小褶曲の幅 :340 ミクロン
小褶曲の山の高さ:250 ミクロン
生分解性能 :良好
得られた不織布は、生分解性を有し、実用に耐える機械的特性と面ファスナ雌材としての優れた接合強力を備え、しかも繰り返しの着脱後にも殆ど毛羽立ちを生じない生分解性面ファスナ用不織布として好適な素材であった。
【0053】
(実施例2)
目付けを60g/m2 とし、弛緩熱処理の温度を75℃とした以外は実施例1と同一条件で生分解性面ファスナ用不織布を得た。
【0054】
得られた不織布は、機械方向に18%、機械方向に直交する方向に16%の収縮を生じ、面積収縮率は31.1%であった。得られた不織布の性能を以下に示す。
【0055】
目付け :84.3 g/m2
強力(MD) :7.9 kg/5cm幅
伸度(MD) :74.2 %
強力(CD) :6.1 kg/5cm幅
伸度(CD) :74.3 %
接合強力 : 5
耐毛羽立ち性 : 4
小褶曲の数 :2.4 個
小褶曲の幅 :310 ミクロン
小褶曲の山の高さ:270 ミクロン
生分解性能 :良好
得られた不織布は、生分解性を有し、実用に耐える機械的特性と面ファスナ雌材としての優れた接合強力を備え、しかも繰り返しの着脱後にも殆ど毛羽立ちを生じない生分解性面ファスナ用不織布として好適な素材であった。
【0056】
(比較例1)
弛緩熱処理の温度を60℃とした以外は実施例1と同一条件で生分解性面ファスナ用不織布を得た。
【0057】
得られた不織布は、縦方向に14%、横方向に11%の収縮を生じたが、面積収縮率は23.5%と低い不織布であった。得られた不織布の性能を以下に示す。
【0058】
目付け :25.1 g/m2
強力(MD) :4.3 kg/5cm幅
伸度(MD) :16.9 %
強力(CD) :2.5 kg/5cm幅
伸度(CD) :60.4 %
剥離強力 : 2
耐毛羽立ち性 : 2
小褶曲の数 :1.4 個
小褶曲の幅 :70 ミクロン
小褶曲の山の高さ:40 ミクロン
生分解性能 :良好
得られた不織布は、生分解性は有するものの、接合強力、耐毛羽立ち性に劣り、面ファスナとしては実用に耐えないものであった。
【0059】
(比較例2)
弛緩熱処理の温度を100℃とした以外は実施例1と同一条件で生分解性面ファスナ用不織布を得た。
【0060】
得られた不織布は、縦方向に57.2%、横方向に64.7%の収縮を生じたが、弛緩処理温度は不織布を構成する重合体の融点を超え、得られた不織布は、柔軟性に乏しいのみでなく、不織布表面の融着により褶曲部も融着が発生し、面ファスナとして使用できない不織布であった。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、熱収縮性の異なる熱可塑性重合体成分を用いて潜在捲縮を具備する長繊維を得、この長繊維により形成した不織ウエブに部分的な熱圧接処理を施して形態を保持させた後、弛緩熱処理により潜在捲縮を顕在化させて褶曲状のループを形成すると同時に前記ループに小褶曲を形成するので、地組織となる基布とパイルを有する布帛とを個別に作成してこれらを接着するという従来の製造工程上の煩雑さを回避し、工業的に簡易な方法で面ファスナ用不織布を得ることができる。
【0062】
しかも、本発明に適用する重合体は生分解性を有するものであるので、得られる面ファスナ用不織布は優れた生分解性を発揮し、例えば、分解性を有する素材からなる使い捨て用途製品に取り付けて用いる場合、その使い捨て用途製品とともに廃棄することができ、自然保護の観点からも有益である。
【0063】
また、1つのループ内に小褶曲を少なくとも2個有するため、このループおよび小褶曲に面ファスナ雄材のフック部が引っ掛かることにより、面ファスナとしての優れた接合強力を発揮することができ、しかも繰り返し着脱した場合にも良好な耐毛羽立ち性を具備させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生分解性面ファスナ用不織布の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 生分解性面ファスナ用不織布
2 部分的熱圧接区域
3 非熱圧接区域
4 ループ
5 小褶曲

Claims (5)

  1. 長繊維からなる不織ウエブが部分的熱圧接により形態保持された生分解性面ファスナ用不織布であって、不織ウエブの部分的熱圧接区域間の非熱圧接区域内において前記長繊維が褶曲状のループを形成しており、前記褶曲状のループ内に小褶曲が少なくとも2個存在していることを特徴とする生分解性面ファスナ用不織布。
  2. 不織ウエブを形成する長繊維が、熱収縮性の異なる生分解性熱可塑性重合体成分が隣接して配された並列型複合長繊維、または芯部となる成分が偏心して配された偏心芯鞘型複合長繊維であることを特徴とする請求項1に記載の生分解性面ファスナ用不織布。
  3. 褶曲状のループに存在する小褶曲が2〜8個あり、一つの小褶曲の幅が300〜1000ミクロン、一つの小褶曲の山の高さが150〜500ミクロンであることを特徴とする請求項1または2記載の生分解性面ファスナ用不織布。
  4. 熱収縮性の異なる生分解性熱可塑性重合体成分を用いて潜在捲縮を具備する長繊維を得、この長繊維により形成した不織ウエブに部分的な熱圧接処理を施して形態保持させ、次いで前記長繊維を構成する重合体成分中最も低い融点をもつ重合体の融点よりも低い温度にて弛緩熱処理を施して非熱圧接区域における長繊維に前記潜在捲縮を顕在化させて褶曲状のループを形成すると同時に前記ループに小褶曲を少なくとも2個形成することを特徴とする生分解性面ファスナ用不織布の製造方法。
  5. 弛緩熱処理を施して、不織ウエブに30%以上の面積収縮を生じさせることを特徴とする請求項4記載の生分解性面ファスナ用不織布の製造方法。
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