JP3651811B2 - 圧力変動吸収装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は配管内を輸送される都市ガス等の流体の圧力変動を抑制するための圧力変動吸収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、都市ガス等の需要者宅に配設されるガスメータとしては、例えば熱式流速センサ(フローセンサ)を用いた流量計やフルイディック発振の周波数が流体の流量と関係することを利用したフルイディック流量計があるが、これらの流量計による流量測定を正確に行うには、ガス配管内の圧力を一定に保つ必要がある。これは、圧力変動に伴って流速が変動し、測定される流量も変化するからである。そこで、このような管内圧力変動を抑制するため、各種の工夫がなされており、例えばメータ流路内に固定オリフィス(絞り)を設けたり、あるいはダイヤフラム等を用いたガバナを入れることが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の固定オリフィスによる場合、絞り率を大きくすると、図13に示すように、圧力変動を効果的に抑制することができる。この図で、縦軸は入力側(上流側)の変動圧(圧力変動分)に対する出力側(下流側)の変動圧の比を示し、横軸は流量を示すが、この比は流量によらず小さいことが理想的である。この図から判るように、固定オリフィスの絞り率を大きくした場合には変動圧の比がR1 と比較的小さくなり、圧力変動の抑制効果が良好である。しかしながら、この場合にはオリフィスの絞り率が大きいため、圧力損失が図14に示すように流量増大と共に急激に増加する。この図で、ガスメータ等で許容される最大圧力損失をΔPmax とすると、測定可能な最大流量はQ1 となって小さくなり、大流量域での測定に対応できない。
【0004】
一方、固定オリフィスの絞り率を小さくすると、図15に示すように、流量増大に伴う圧力損失の増加率はさほどでなく、測定可能な最大流量もQ2 となって大きくなるが、変動圧の比は図16に示すようにR2 と大きくなり、圧力変動を効果的に抑制することができない。
【0005】
また、ガバナによる方法ではその構造上の複雑さ等からサイズが大きくなってガスメータの小型化に支障をきたすほか、数十Hzという高い周波数の圧力変動には対応できないという問題点があった。
【0006】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、簡単な構造によって圧力損失を低く抑制しつつ圧力変動を効果的に吸収することができる圧力変動吸収装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項記載の圧力変動吸収装置は、流体の流路中に設けられ、この流路中の流体の圧力変動を吸収する装置であって、筒軸を鉛直方向に一致させて配置され、上流側に連通する流体導入口を下底面部に有すると共に、下流側に連通する所定形状の絞り開口部を前記側壁に有する筒状体と、この筒状体の内部に上下動自在に設けられ、上流側と下流側との差圧に応じて前記筒状体の内壁面に沿って自ら上下動を行い、前記絞り開口部の流体通過断面積を変化させるフロートと、このフロートと連動して前記絞り開口部の内側を摺動する摺動部材とを備えている。
【0010】
この圧力変動吸収装置では、上流側と下流側との差圧に応じて筒状体内を上下動するフロートによって絞り開口部の流体通過断面積が変化し、絞り率が自動調節されると共に、フロートと連動した摺動部材の動きにより、ダストによる絞り開口部の目詰まりが防止される。
【0011】
請求項記載の圧力変動吸収装置は、前記筒状体が下流側に連通する小孔を有する上壁をさらに備えると共に、さらに、前記小孔に所定の間隙をもって挿通され前記フロートと連動して前記小孔の内側を摺動する第2の摺動部材を備えている。この圧力変動吸収装置では、前記筒状体の側壁、上壁および前記フロートの上面により形成される緩衝室によってフロートの急激な上下動が抑制されると共に、前記第2の摺動部材によってダストによる小孔の目詰まりが防止される。
【0012】
請求項記載の圧力変動吸収装置は、請求項記載の圧力変動吸収装置において、前記第2の摺動部材が前記フロートと連結された棒状体であるように構成したものである。
【0013】
請求項記載の圧力変動吸収装置は、請求項記載の圧力変動吸収装置において、前記第2の摺動部材が前記フロートと連結されず、フロートの上下動に伴う前記緩衝室内の圧力変化に応じて前記小孔の内側を上下に摺動するように構成したものである。
【0014】
請求項記載の圧力変動吸収装置は、流体の流路中に設けられ、この流路中の流体の圧力変動を吸収する装置であって、筒軸を鉛直方向に一致させて配置され、上流側に連通する流体導入口を下底面部に有し、下流側に連通する所定形状の絞り開口部を側壁に有する第1の筒状体と、この第1の筒状体の内部に上下動自在に設けられ、上流側と下流側との差圧に応じて前記筒状体の内壁面に沿って自ら上下動を行い、前記絞り開口部の流体通過断面積を変化させるフロートと、このフロートの上下動に連動して上下動するピストンと、このピストンを上下動自在に収容し、このピストンと共に緩衝室としての閉空間を形成する第2の筒状体と、前記ピストンに設けられ、前記閉空間を下流側に連結する小孔と、前記フロートと連動して前記絞り開口部の内側を摺動する第1の摺動部材と、一端が前記緩衝室の上壁に固着されると共に、他端側が前記ピストンの小孔に所定の間隙をもって挿通され、ピストンの上下動によって小孔の内側を相対的に摺動する第2の摺動部材を備えている。
【0015】
この圧力変動吸収装置では、フロートが第1の筒状体内を上下動して絞り開口部の絞り率を変化させると共に、フロートに連動して第2の筒状体内を上下動するピストンが緩衝室によって急激な上下動を抑制され、さらに第1および第2の摺動部材によってダストによる絞り開口部および緩衝室の小孔の目詰まりが防止される。
【0016】
請求項記載の圧力変動吸収装置では、流体の流路中に設けられ、この流路中の流体の圧力変動を吸収する装置であって、筒軸を鉛直方向に一致させて配置され、上流側に連通する流体導入口を下底面部に有し、下流側に連通する開口窓を側壁に有する第1の筒状体と、この第1の筒状体の底面中央部に、軸を第1の筒状体の軸と一致させて固設されたガイド軸と、中央部に貫通孔を有すると共にこの貫通孔が前記ガイド軸に上下動自在に嵌合され、上流側と下流側との差圧に応じて前記第1の筒状体の内壁面に沿って自ら上下動を行うことで前記第1の筒状体の開口窓の流体通過断面積を変化させるフロートと、このフロートの上下動に連動して上下動するピストンと、このピストンを上下動自在に収容し、このピストンと共に緩衝室としての閉空間を形成する第2の筒状体と、前記ピストンに設けられ、前記閉空間を下流側に連結する小孔と、一端が前記緩衝室の上壁に固着されると共に、他端側が前記ピストンの小孔に所定の間隙をもって挿通され、ピストンの上下動によって小孔の内側を相対的に摺動する摺動部材を備えている。
【0017】
この圧力変動吸収装置では、フロートがガイド軸に沿って第1の筒状体内を上下動して絞り率を変化させると共に、フロートに連動して第2の筒状体内を上下動するピストンが緩衝室によって急激な上下動を抑制され、さらに摺動部材によってダストによる小孔の目詰まりが防止される。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
図1は本発明の一実施例に係る圧力変動吸収装置を用いたガスメータの機能的構成を表わすものである。この図に示すように、ガスメータ10は、ガス流路の入口側に設けられた遮断弁11と、この遮断弁11の下流側流路に設けられた圧力変動吸収装置12と、この圧力変動吸収装置12の下流側流路に設けられたフルイディック素子13とを備えている。そして、フルイディック素子の下流側はガスメータ10の出口部に接続されている。
【0020】
フルイディック素子13は、いわゆるフルイディック発振の周波数が流体の流量と関係することを利用した流量計である。なお、このフルイディック発振とは、図示しないが、噴流を発生させるノズルの下流側に、一対の側壁によって流路拡大部を形成すると共に、側壁の外側に設けられたリターンガイドによって、ノズルを通過した流体を各側壁の外側に向かってノズルの噴出口側へ導く一対のフィードバック流路を形成した場合に、ノズルを通過した流体が一対のフィードバック流路を交互に流れる現象である。この場合、フルイディック発振の周波数を検出するセンサとしては圧電素子等が用いられる。
【0021】
遮断弁11は、フルイディック流量計13で測定された流量が所定の条件を満たした場合(例えば一定値以上の流量が所定時間連続して測定された場合等)に遮断され、ガス漏れに対処するようになっている。
【0022】
圧力変動吸収装置12は、上流側で生じた圧力変動がフルイディック流量計13に伝わって流量測定値に悪影響を与えるのを抑制するためのものである。
【0023】
図2は本発明の一実施例に係る圧力変動吸収装置の一部断面を表すもので、図1の圧力変動吸収装置12として適用されるものである。この圧力変動吸収装置は、本体21の内部を上下2つの気室22,23に仕切る隔壁24と、遮断弁11(図1)に接続される導入口25と、フルイディック流量計13(図1)に接続される排出口26と、円筒軸が鉛直方向を向くように上側の気室22内に配設されると共に下端部が隔壁24の上面に固着された円筒体27と、この円筒体27の内部に配置されたフロート28とを備えている。円筒体27の底部の隔壁24にはガス導入用の開口部29が設けられ、円筒体27の側壁には、可変絞りとしての絞り開口部31が設けられている。
【0024】
フロート28は、上流側の気室22と下流側の気室23との差圧に応じた力を下方の開口部29から受け、これによって円筒体27の内壁面に沿って浮上して、絞り開口部31のガス通過断面積を変化させるようになっている。円筒体27の上方は上壁30によって閉じられ、また、この上壁30には小孔32が設けられている。フロート28の上面中央部には、円筒体27の軸と同一軸を有する目詰まり防止用の摺動部材41が固着され、また、この摺動部材41の他端は上記の小孔32に所定の間隙をもって挿通されている。そして、円筒体27の側壁、上壁30およびフロート28の上面により形成される気室33と小孔32とによってダンパ(緩衝機構)が構成されると共に、フロート28の上下動に連動して摺動部材41が小孔32内を上下に摺動するようになっている。
【0025】
フロート28および摺動部材41は共に、周面が薄くて軽い材料によって形成された中空の円筒形状を有し、フロート28の外径は円筒体27の内壁面との間に僅かのクリアランスが生ずる程度に設定されている。また、フロート28の側面には、先端部が円筒体27の絞り開口部31に挿通された目詰まり防止用の摺動部材42が固着形成され、フロート28の上下動に応じて絞り開口部31内を上下に摺動するようになっている。なお、フロート28は、下底面を欠く“コ”の字形の断面をもつものでもよい。また、差圧によって所定の浮上量が確保できる程度に軽い材料で形成されていれば、中空でなく内部まで材料で満たされているものであってもよい。
【0026】
図3は図2の円筒体27をAB断面線の方向から見た状態を表すものである。この図に示すように、円筒体27の側壁に設けられた絞り開口部31は、円筒体27の軸方向(すなわち鉛直方向)に細長い矩形状の形状を有している。この絞り開口部31の上下方向の大きさや上下位置はフロート28の重量や気室22,23の差圧の大きさの範囲等を考慮して定められる。
【0027】
次に、以上のような構成の圧力変動吸収装置の作用を図4ないし図6を参照して説明する。
【0028】
気室22,23の差圧が所定値以下の状態ではフロート28は浮上せず、図2に示すように、絞り開口部31と開口部29との間は遮断状態(ガス流通ができない状態)となっている。差圧が所定値以上になると、フロート28が浮上を開始する。そして、図4に示すように、フロート28の下底面が絞り開口部31の下端部を超える位置まで上昇すると、開口部29と絞り開口部31との間が部分的にガス流通可能状態となる。これにより、導入口25から気室23に導入されたガスの一部が開口部29を通って円筒体27の絞り開口部31から気室22内に流入し、さらに排出口26からフルイディック流量計13へと送られる。このとき、絞り開口部31のガス通過断面積は比較的小さくて絞り率が比較的大きいため、気室23内の圧力変動は比較的効果的に吸収され、気室22に伝わる圧力変動の大きさは抑制される。
【0029】
一般に低流量域では、フルイディック流量計の出力、すなわち流量センサ(図示せず)から出力されるセンサ電圧の振幅は極めて小さいので、圧力変動がそのままフルイディック流量計13に伝達されると測定精度が著しく低下する。しかし、図2に示したような圧力変動吸収装置12を設ければ、その絞り作用により低流量域で圧力変動を効果的に吸収することができるため、フルイディック流量計13での測定精度が良好になる。この場合、比較的高い周波数(数十Hz程度)の圧力変動であっても、絞り作用により効果的に吸収される。
【0030】
さて、気室22,23の差圧がさらに上昇して流量が増加すると、フロート28はさらに上昇し、絞り開口部31のガス通過断面積が増加し、絞り率はさらに小さくなる。そして、フロート28が上壁30に当たる位置まで上昇するとガス通過断面積は最大となり、最大流量のガスが通過する。この状態では絞り率は最小であるため、圧力変動の吸収効果は最小となり、比較的大きな圧力変動が次段のフルイディック流量計13に伝達されることとなる。ところが、大流量域においては、フルイディック流量計13の出力、すなわち流量センサ(図示せず)から出力されるセンサ電圧の振幅は十分大きいため、圧力変動によって測定精度が低下することはなく、問題とならない。
【0031】
図5は図2の圧力変動吸収装置12の圧力損失特性を表し、図6はこの装置によって得られる変動圧の比を表すものである。図5に示すように、この装置によれば、低流量域から大流量域にわたる広い範囲で圧力損失がほぼ一定となり、許容される最大圧力損失ΔPmax から定まる最大測定流量は、図15に示した値とほぼ同じ値(Q2 )となって、測定可能な流量範囲が大きくなる。これと共に、図6に示すように、変動圧の比は低流量域から大流量域にわたる広い範囲で図13に示した値とほぼ同じ一定値(R1 )となり、小さい値に保持される。すなわち、低流体域から大流量域まで効果的に圧力変動を吸収することができる。
【0032】
さて、定常時(すなわち流量が一定である状態)においては、フロート28は一定の浮上位置で静止するのが理想である。しかしながら、定常時において上流側(気室23側)に比較的高周波(数Hz〜数十Hz程度)の圧力変動が生じた場合、絞り開口部31の大きさや形状、あるいはフロート28の重量や浮上ストローク等のパラメータの設定の仕方によってはフロート28が上下に振動するハンチングと呼ばれる現象が生ずる場合がある。この現象が生ずると、却って圧力変動の増幅を招き、ガスメータの測定精度に悪影響を与える。そこで、この現象を防止するため、本実施例では円筒体27の上部に閉空間としての気室33を設けると共に上壁30に小孔32を設けて緩衝機能を付加し、フロート28の急激な動き(上下振動)を抑制している。さらに、この小孔32には、フロート28と一体に上下動する摺動部材41を挿通し、ダスト等によって小孔32が目詰まりを起こすのを防止している。
【0033】
具体的には、フロート28が上昇するときは、気室33内のガスが圧縮されるためフロート28は抵抗を受けるが、気室33内のガスの一部は小孔32を通って徐々に流出するため、フロート28は摺動部材41と共にゆっくりと上昇する。一方、フロート28が下降するときは、気室33内のガスが拡張されるためフロート28はやはり抵抗を受けるが、小孔32を通って気室22から気室33内にガスが徐々に流入するため、フロート28は摺動部材41と共にゆっくりと下降する。このようなダンピング作用により、定常状態において上流側に僅かに圧力変動が生じた場合でも、フロート28のハンチングが生ずることはなく、これによる圧力変動の増幅も生じない。また、摺動部材41の摺動によって小孔32が目詰まりすることもない。そして、上流側の圧力変動は絞り開口部31における絞り効果によって吸収され、下流側への伝達が効果的に阻止されることとなる。
【0034】
また、フロート28が上下動するときには、摺動部材42が絞り開口部31内を摺動する。このため、絞り開口部31がダスト等によって目詰まりを起こすのを防止することができる。
【0035】
このように、本実施例の圧力変動吸収装置は、流量に応じて自動的に絞り率を変化させるいわば自動可変絞りとして機能するため、低流量域から大流量域にわたる広い範囲で効果的な圧力変動吸収が可能となる。しかも、本装置にはフロート28のハンチングを防止するためのダンパが付加されているため、上流側の圧力変動に起因するハンチングが防止され、圧力変動が増幅されることもない。また、摺動部材41の摺動によって小孔32が目詰まりすることがないので、長時間使用後においても上記のダンパ機能が正常に担保されると共に、摺動部材42の摺動によって絞り開口部31の目詰まりも防止され、圧力変動吸収機能が正常に担保される。さらに、本装置はアクチュエータ等の動力源や複雑な制御機構を用いず、極めて簡単な構造のみで構成することができる。
【0036】
なお、本実施例では、フロート28の下降は自重によって行われるが、これに限るものではなく、ごく弱いコイルばね等によってフロート28を円筒体27の底部方向に付勢しておき、このコイルばねによってフロート28の下降を行わせるように構成してもよい。この場合には、円筒体27の軸を鉛直方向に向ける必要はなく、任意の姿勢での配置が可能である。
【0037】
なお、本実施例では、目詰まり防止用の摺動部材41をフロート28と一体に形成することとしたが、これに限るものではなく、例えば図7に示すように、フロート28とは独立したH型の断面形状を有する摺動部材43としてもよい。この場合には、フロート28の上下動に伴う気室33内の圧力変化に応じて小孔32を出入りするガス流によって摺動部材43が上下動を行い、これによって小孔32の目詰まり防止が可能となる。
【0038】
図8は本発明の他の実施例に係る圧力変動吸収装置の一部断面を表すもので、図1の圧力変動吸収装置12として適用されるものである。この圧力変動吸収装置は、本体121の内部を上下2つの気室122,123に仕切る隔壁124と、遮断弁11(図1)に接続される導入口125と、フルイディック流量計13(図1)に接続される排出口126と、円筒軸を鉛直方向に一致させ、隔壁124の上面と本体121の上側内壁面との間を接続するように固着された(第1および第2の筒状体としての)円筒体127と、この円筒体127の内部に上下動自在に配置されたフロート体128とを備えている。
【0039】
円筒体127の底部の隔壁124にはガス導入用の開口部129が設けられ、円筒体127の側壁には、可変絞りとしての絞り開口部131と、円筒体127の内外間のガス流通に支障がない程度に十分大きな開口を有する窓134,135が設けられている。
【0040】
フロート体128は、ピストン136、フロート137およびこれらを連結する連結部材138からなり、薄くて軽い材料によって中空構造に形成されている。ピストン136およびフロート137の外径は円筒体127の内壁面との間に僅かのクリアランスが生ずる程度に設定されている。そして、フロート体128は、上流側の気室123と下流側の気室122との差圧に応じた力を隔壁124の開口部129から受け、これによって円筒体127の内壁面に沿って浮上し、絞り開口部131のガス通過断面積を変化させるようになっている。また、フロート137の側面には、先端部が円筒体127の絞り開口部131に挿通された目詰まり防止用の摺動部材142が固着形成され、フロート体128の上下動に応じて絞り開口部131内を上下に摺動するようになっている。
【0041】
ピストン136には、このピストン136の上面、円筒体127の側壁および本体121の上壁により形成される気室133と下流側空間とを連結するための小孔132が設けられ、気室133の上壁面には円筒体127の軸と平行な軸を有する摺動部材145の一端が固着されている。そして、摺動部材145の他端がピストン136の小孔132に摺動可能に挿通されている。そして、ピストン136と気室33とによってダンパ(緩衝機構)が構成されると共に、ピストン136が上下動する際に摺動部材145が小孔132内を上下に摺動するようになっている。
【0042】
なお、フロート137は図示のような中空のものに限られず、例えば下底面を欠く“コ”の字形の断面をもつものでもよく、ピストン136は上底面を欠く“コ”の字形の断面をもつもの、または単なる板状でもよい。また、差圧によって所定の浮上量が確保できる程度に軽い材料で形成されていれば、フロート体128全体を中空でなく内部まで材料で満たしたもので構成してもよい。
【0043】
なお、絞り開口部131は、上記実施例(図3)で示したものと同様に、円筒体127の軸方向に細長い矩形状の形状を有し、また、絞り開口部131の上下方向の位置や大きさは、上記実施例(図2)の場合と同様に、フロート体128の重量や気室122,123の差圧の大きさの範囲等を考慮して定められる。
【0044】
次に、以上のような構成の圧力変動吸収装置の作用を図9を参照して説明する。この装置の作用も基本的には上記実施例(図2)の装置と同様である。すなわち、気室122,123の差圧が所定値以下の状態ではフロート体128は浮上せず、図8に示すように、絞り開口部131と開口部129との間は遮断状態となっている。差圧が所定値以上になってフロート137の下底面が絞り開口部131の下端部を僅かに通過する位置までフロート体128が上昇すると、開口部129と絞り開口部131の一部との間がガス流通可能状態となり、ガスが気室123から気室122内に流入する。この状態では、絞り開口部131のガス通過断面積は小さいく絞り率が大きいため、気室123内の圧力変動は効果的に吸収され、気室122への伝達が抑制される。
【0045】
気室122,123の差圧がさらに上昇して流量が増加すると、フロート体128はさらに上昇し、絞り開口部131のガス通過断面積が増加する(絞り率は小さくなる)。そしてついには、図9に示すように、絞り開口部131のほぼ全体がフロート137の下端面より下側となって、ガス通過断面積は最大となり、最大流量のガスが通過する。この状態では絞り率は最小であるため圧力損失は抑制されるが、圧力変動の吸収効果は最小となり、比較的大きな圧力変動が次段のフルイディック流量計13に伝達される。しかし、上記実施例(図2)で述べたように、大流量域ではフルイディック流量計13の流量センサ出力が十分大きいため、圧力変動によって測定精度が低下することはない。この場合も、圧力損失は図5に示すように大流量域に至るまで小さく抑制されると共に、変動圧の比は図6に示すように広い流量範囲で小さい値に保持され、効果的に圧力変動を吸収することができる。
【0046】
さて、定常時において上流側に圧力上昇変動が生じたとすると、フロート137は上方への力を受けるが、小孔132を有するピストン136と気室133とによるダンピング作用により、フロート体128は全体として、摺動部材145とピストン136の小孔132との相対的摺動を伴いながらゆっくりと上昇する。一方、圧力下降変動によってフロート137が下降するときも、上記のダンピング作用により、フロート体128は全体として、上記摺動を伴いながらゆっくりと下降する。このため、定常状態において上流側に僅かに圧力変動が生じた場合でも、フロート体128のハンチングが生ずることはなく、これによる圧力変動の増幅も生じない。また、摺動部材145の摺動により、小孔132がダスト等で目詰まりすることもない。そして、上流側の圧力変動は絞り開口部131における絞り効果によって吸収され、下流側への伝達が効果的に阻止されることとなる。
【0047】
また、フロート体128が上下動するときには、摺動部材142が絞り開口部131内を摺動する。このため、絞り開口部131のダスト等による目詰まりも防止される。
【0048】
このように、本実施例の圧力変動吸収装置は、流量に応じた自動可変絞りとして機能するため、広い流量範囲で効果的な圧力変動吸収が可能となると共に、ダンパ機構の付加により、フロート体128のハンチングが防止され、圧力変動が増幅されることもない。また、摺動部材145の摺動により、小孔132の目詰まりすることがなく、摺動部材142の摺動により、絞り開口部31の目詰まりも防止されるので、長時間使用後においても上記のダンパ機能や圧力変動吸収機能が正常に担保される。さらに、本装置はアクチュエータ等の動力源や複雑な制御機構を用いず、極めて簡単な構造のみで構成することができる。
【0049】
なお、以上の各実施例(図2,図7および図8)では、円筒体27,127の側壁に設けた絞り開口部31,131はいずれも矩形状としたがこれに限るものではなく、例えば円筒体の軸方向に細長い長円状、上に開いた三角、“いちょう形”、“楯形”またはスリット状等の形にしてもよい。また、円筒体127の軸方向に1列に並んだ複数の円孔で構成してもよい。さらに、これらの組合せによって構成してもよい。
【0050】
図10は本発明の他の実施例に係る圧力変動吸収装置の一部断面を表すもので、図1の圧力変動吸収装置12として適用されるものである。また、図11は図10のEF断面線における断面を表すものである。但し、図11ではフロート体228を省略している。
【0051】
これらの図に示すように、この圧力変動吸収装置は、本体121の内部を上下2つの気室222,223に仕切る隔壁224と、遮断弁11(図1)に接続される導入口225と、フルイディック流量計13(図1)に接続される排出口226と、円筒軸を鉛直方向に一致させ、隔壁224の上面と本体221の上側内壁面との間を接続するように固着された(第1および第2の筒状体としての)円筒体227と、この円筒体227の内部に上下動自在に配置されたフロート体228とを備えている。円筒体227の底部の隔壁224の中央部には、円筒体227の軸と同じ軸を有する円柱状のガイド軸240が固設され、これを囲むようにして円筒体227内の隔壁224にガス導入用の扇形の開口部229が4つ設けられている。すなわち、図11に示すように、ガイド軸240は円筒体227の底部の隔壁224に残った4本の腕241によって支えられている。円筒体227の側壁には十分大きな開口面積をもつ窓234,235が設けられている。
【0052】
フロート体228は、円盤状のピストン板236、中央部に開口を有する円盤状のフロート板237およびこれらを連結する中空円筒状の連結部材238により構成されている。この連結部材238は、ガイド軸240の外形よりも十分大きい内径を有しており、ガイド軸240に上下動自在に嵌合されている。なお、この連結部材238は円筒状に限られず、フロート板237とピストン板236とを一体に連結できるものであれば他の形状のものでもよい。ピストン板236およびフロート板237の外径は円筒体227の内壁面との間に僅かのクリアランスが生ずる程度に設定されている。そして、フロート体228は、上流側の気室223と下流側の気室222との差圧に応じた力を隔壁224の開口部229から受けて円筒体227の内壁面に沿って浮上上昇するようになっている。なお、フロート板237およびピストン板236は、それぞれの周囲に円筒状の側壁を有するものでもよい。
【0053】
ピストン板236には、このピストン236、円筒体227の側壁および本体221の上壁により形成される気室233と下流側空間とを連結するための小孔232が設けられ、気室233の上壁下面には円筒体227の軸と平行な軸を有する摺動部材245の一端が固着されている。摺動部材245の他端はピストン板236の小孔232に摺動可能に挿通されている。そして、ピストン板236と気室233とによってダンパ(緩衝機構)が構成されると共に、ピストン236が上下動する際に摺動部材245が小孔232内を上下に摺動するようになっている。
【0054】
次に、以上のような構成の圧力変動吸収装置の作用を図12を参照して説明する。この装置の作用も原理的には図8と同様である。すなわち、気室222,223の差圧が所定値以下の状態ではフロート体227は浮上せず、図10に示すように、絞り開口部231と開口部229との間ではガス流通は行われない。差圧が所定値以上になると、フロート体228が浮上を開始する。そして、フロート板237の底面が窓234、235の下端部を僅かに通過する位置まで上昇すると、開口部229を介してガスが気室223から気室222内に流入する。この状態のガス通過断面積は小さい(絞り率が大きい)ため、気室223内の圧力変動は効果的に吸収され、気室222への伝達が抑制される。
【0055】
気室222,223の差圧がさらに上昇して流量が増加すると、図12に示すようにフロート体228がさらに上昇し、ガス通過断面積が急激に増加する(絞り率は小さくなる)。この状態では圧力損失は十分抑制されるが、圧力変動の吸収効果は小さくなり、比較的大きな圧力変動が次段のフルイディック流量計13に伝達される。しかし、上記実施例(図2)で述べたように、大流量域ではフルイディック流量計13のセンサ出力は十分大きいため、圧力変動によって測定精度が低下することはない。この場合も、圧力損失は図5に示すように大流量域に至るまで小さく抑制され、また、変動圧の比は図6に示すように低流量域から大流量域にわたる広い範囲で小さい値に保持され、効果的に圧力変動を吸収することができる。
【0056】
さて、定常時において上流側に圧力上昇変動が生じたとすると、フロート板237が上昇するが、小孔232を有するピストン板236と気室233とによるダンピング作用により、フロート体228は全体として、摺動部材245とピストン236の小孔232との相対的摺動を伴いながらゆっくりと上昇する。一方、圧力下降変動によってフロート板237が下降するときも、上記のダンピング作用により、フロート体228は全体として、摺動部材245とピストン236の小孔232との相対的摺動を伴いながらゆっくりと下降する。このため、定常状態において上流側に僅かに圧力変動が生じた場合でも、フロート体228のハンチングが生ずることはなく、これによる圧力変動の増幅も生じない。また、摺動部材245の相対的摺動によって小孔232が目詰まりすることもない。そして、上流側の圧力変動は絞り効果によって吸収され、下流側への伝達が効果的に阻止されることとなる。
【0057】
このように、本実施例の圧力変動吸収装置は流量に応じた自動可変絞りとして機能するため、広い流量範囲で効果的な圧力変動吸収が可能となると共に、ダンパ機構の付加により、フロート体228のハンチングが防止され、圧力変動が増幅されることもない。また、摺動部材245の摺動により小孔232の目詰まりが防止されるので、長時間使用後においても上記のダンパ機能が正常に担保される。さらに、本装置はアクチュエータ等の動力源や複雑な制御機構を用いず、極めて簡単な構造のみで構成することができる。
【0058】
なお、以上の2つの実施例(図8および図10)では、円筒体127(227)を本体121(221)の上壁と隔壁124(224)との間を接続する一体のものとして形成し、これに大きな窓134,135(234,235)を設けるようにしたが、これに限るものではなく、円筒体を上下2つの別個の円筒体(第1および第2の筒状体)に分離し、下側の円筒体にフロート137(フロート板237)を、上側の円筒体にピストン136(ピストン板236)を、共に上下動自在に収納し、フロート137(フロート板237)とピストン136(ピストン板236)とを連結するように構成してもよい。また、筒状体としての円筒体27、127,227に代えて他の形状の筒(例えば三角柱、四角柱等の多角柱状の筒)を用いると共に、フロート28,128,228をその内形に合う形状にして装置を構成してもよい。
【0059】
以上の各実施例では、フルイディック流量計を用いたガスメータへの応用例を示したが、そのほか、熱式流量センサ(フローセンサ)によって直接的に流速を検出するタイプの流量計や膜式流量計等を用いたガスメータにも適用できることはいうまでもない。また、圧力変動吸収装置12をガスメータに内蔵するのでなく、ガスメータの外部(ガスメータの前段)の流路中に配設するようにしてもよい。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項記載の圧力変動吸収装置によれば、流量に応じた可動部材(フロート)の移動によって絞り口(絞り開口部)の絞り率を自動調節すると共に、可動部材の動きと連動して目詰まり防止部材(摺動部材)を絞り口(絞り開口部)内で移動させるようにしたので、広い流量範囲で最適の圧力変動吸収特性と圧力損失特性とを得ることができると共に、ダストによる絞り口(絞り開口部)の目詰まりが防止される。従って、長期間使用した場合にも絞りの自動調節機能を担保して上記の最適特性を維持し、圧力変動を効果的に抑制することができるという効果がある。また、差圧に応じた力を利用した可動部材の上下動によって絞り率を自動調節するようにしたので、アクチュエータ等の動力源や複雑な制御機構を用いず、極めて簡単な構造で自動可変絞りを構成することができるという効果がある。
【0061】
また、請求項記載の圧力変動吸収装置によれば、筒状体上部に下流側に連通する小孔を有する上壁をさらに備えると共に、この小孔にフロートと連動する第2の摺動部材を摺動可能に挿通したので、筒状体の側壁、上壁およびフロート上面により形成される緩衝室によってフロートのハンチングが防止されると共に、ダストによる小孔の目詰まりが防止される。従って、ハンチングに伴う圧力変動を効果的に防止できると共に、この作用を長期の使用でも維持することができるという効果がある。
【0062】
また、請求項または記載の圧力変動吸収装置によれば、第1の筒状体内でのフロートの上下動により絞り開口部の絞り率を自動調節すると共に、フロートに連動して第2の筒状体内を上下動するピストンの急激な上下動を緩衝室によって抑制し、さらに摺動部材を緩衝室の小孔内(および絞り開口部内)で摺動させるようにしたので、上記と同様に、上記の最適特性の維持、フロートのハンチング防止、並びに小孔(および絞り開口部)の目詰まり防止という諸効果が得られる。従って、長期にわたる使用でも自動絞り機能が正常に維持され、圧力変動を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る圧力変動吸収装置を用いたガスメータの概略構成を表すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例に係る圧力変動吸収装置の構成を示す側断面図である。
【図3】図2の圧力変動吸収装置における円筒体の側面図である。
【図4】図2の圧力変動吸収装置の作用を説明するための円筒体の側断面図である。
【図5】図2の圧力変動吸収装置の流量対圧力損失特性を表す特性図である。
【図6】図2の圧力変動吸収装置の流量対変動圧の比を表す特性図である。
【図7】本発明の他の実施例に係る圧力変動吸収装置の円筒体の構成を示す側断面図である。
【図8】本発明の他の実施例に係る圧力変動吸収装置の構成を示す側断面図である。
【図9】図8の圧力変動吸収装置の作用を説明するための側断面図である。
【図10】本発明の他の実施例に係る圧力変動吸収装置の構成を表す側断面図である。
【図11】図10の圧力変動吸収装置における円筒体の水平断面図である。
【図12】図10の圧力変動吸収装置の作用を説明するための側断面図である。
【図13】従来の圧力変動吸収装置の流量対変動圧比特性の一例を表す特性図である。
【図14】従来の圧力変動吸収装置の流量対圧力損失特性の一例を表す特性図である。
【図15】従来の圧力変動吸収装置の流量対圧力損失特性の他の例を表す特性図である。
【図16】従来の圧力変動吸収装置の流量対変動圧比特性の他の例を表す特性図である。
【符号の説明】
10 ガスメータ
11 遮断弁
12 圧力変動吸収装置
13 フルイディック流量計
21,121、221 本体
22,23,122,123,222,223 気室
24,124,224 隔壁
25,125,225 導入口
26,126,226 排出口
27 円筒体
28 フロート(可動部材)
29,129,229 開口部
31,131,絞り開口部
32,132,232 小孔
33,133,233 気室(閉空間)
41,42,43,142,145,245 摺動部材
127,227 円筒体(第1および第2の筒状体)
128,228 フロート体(可動部材)
136 ピストン
137 フロート
236 ピストン板
237 フロート板

Claims (6)

  1. 流体の流路中に設けられ、この流路中の流体の圧力変動を吸収する装置であって、
    筒軸を鉛直方向に一致させて配置され、上流側に連通する流体導入口を下底面部に有すると共に、下流側に連通する所定形状の絞り開口部を前記側壁に有する筒状体と、
    この筒状体の内部に上下動自在に設けられ、上流側と下流側との差圧に応じて前記筒状体の内壁面に沿って自ら上下動を行い、前記絞り開口部の流体通過断面積を変化させるフロートと、
    このフロートと連動して前記絞り開口部の内側を摺動する摺動部材と
    を備え、
    前記摺動部材によってダストによる前記絞り開口部の目詰まりを防止したことを特徴とする圧力変動吸収装置。
  2. 前記筒状体は下流側に連通する小孔を有する上壁をさらに備えると共に、
    さらに、前記小孔に所定の間隙をもって挿通され、前記フロートと連動して前記小孔の内側を摺動する第2の摺動部材を備え、
    前記筒状体の側壁、上壁および前記フロートの上面によって形成される緩衝室によってフロートの急激な上下動を抑制すると共に、前記第2の摺動部材によってダストによる前記小孔の目詰まりを防止したことを特徴とする請求項記載の圧力変動吸収装置。
  3. 前記第2の摺動部材は前記フロートと連結された棒状体であることを特徴とする請求項記載の圧力変動吸収装置。
  4. 前記第2の摺動部材は前記フロートと連結されず、フロートの上下動に伴う前記緩衝室内の圧力変化に応じて前記小孔の内側を上下に摺動するものであることを特徴とする請求項記載の圧力変動吸収装置。
  5. 流体の流路中に設けられ、この流路中の流体の圧力変動を吸収する装置であって、
    筒軸を鉛直方向に一致させて配置され、上流側に連通する流体導入口を下底面部に有し、下流側に連通する所定形状の絞り開口部を側壁に有する第1の筒状体と、
    この第1の筒状体の内部に上下動自在に設けられ、上流側と下流側との差圧に応じて前記筒状体の内壁面に沿って自ら上下動を行い、前記絞り開口部の流体通過断面積を変化させるフロートと、
    このフロートの上下動に連動して上下動するピストンと、
    このピストンを上下動自在に収容し、このピストンと共に緩衝室としての閉空間を形成する第2の筒状体と、
    前記ピストンに設けられ、前記閉空間を下流側に連結する小孔と、
    前記フロートと連動して前記絞り開口部の内側を摺動する第1の摺動部材と、
    一端が前記緩衝室の上壁に固着されると共に、他端側が前記ピストンの小孔に所定の間隙をもって挿通され、ピストンの上下動によって小孔の内側を相対的に摺動する第2の摺動部材を備え、
    前記緩衝室によってフロートの急激な上下動を抑制すると共に、前記第1および第2の摺動部材によってダストによる前記絞り開口部および小孔の目詰まりを防止したことを特徴とする圧力変動吸収装置。
  6. 流体の流路中に設けられ、この流路中の流体の圧力変動を吸収する装置であって、
    筒軸を鉛直方向に一致させて配置され、上流側に連通する流体導入口を下底面部に有し、下流側に連通する開口窓を側壁に有する第1の筒状体と、
    この第1の筒状体の底面中央部に、軸を第1の筒状体の軸と一致させて固設されたガイド軸と、
    中央部に貫通孔を有すると共にこの貫通孔が前記ガイド軸に上下動自在に嵌合され、上流側と下流側との差圧に応じて前記第1の筒状体の内壁面に沿って自ら上下動を行うことで前記第1の筒状体の開口窓の流体通過断面積を変化させるフロートと、
    このフロートの上下動に連動して上下動するピストンと、
    このピストンを上下動自在に収容し、このピストンと共に緩衝室としての閉空間を形成する第2の筒状体と、
    前記ピストンに設けられ、前記閉空間を下流側に連結する小孔と、
    一端が前記緩衝室の上壁に固着されると共に、他端側が前記ピストンの小孔に所定の間隙をもって挿通され、ピストンの上下動によって小孔の内側を相対的に摺動する摺動部材を備え、
    前記緩衝室によってフロートの急激な上下動を抑制すると共に、前記摺動部材によってダストによる前記小孔の目詰まりを防止したことを特徴とする圧力変動吸収装置。
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