JP3363255B2 - フルイディック式ガスメータ - Google Patents
フルイディック式ガスメータInfo
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- JP3363255B2 JP3363255B2 JP12158294A JP12158294A JP3363255B2 JP 3363255 B2 JP3363255 B2 JP 3363255B2 JP 12158294 A JP12158294 A JP 12158294A JP 12158294 A JP12158294 A JP 12158294A JP 3363255 B2 JP3363255 B2 JP 3363255B2
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- gas
- gas meter
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フルイディック式ガス
メータに関し、特に微小流量の計測時に外圧の影響を受
けないフルイディック式ガスメータに関する。
メータに関し、特に微小流量の計測時に外圧の影響を受
けないフルイディック式ガスメータに関する。
【0002】
【従来の技術】フルイディック式ガスメータ1は、噴出
ノズル2、側壁3、排出流路4、帰還流路5などの流体
振動素子から成り、特開昭63−313018号公報、
特開平1−250725号公報などから公知である。図
14(1)に示すように、フルイディック式ガスメータ
1は、流路の入口側に噴出ノズル2が設けられ、この噴
出ノズル2から噴出された流体ガスは、コアンダ効果に
よって左右いずれかの側壁3、たとえば左側の側壁3L
に沿って矢符6のように排出流路4Lに流れる。この流
体の一部は、矢符7のように帰還流体となり帰還流路5
Lに流れ、その流体エネルギが噴出流体に付与され、こ
れによって図14(2)に示すように噴出流体は、右側
の側壁3Rに沿って流れ、今度はこの流体の一部が、図
14(3)に示すように帰還流体となり、流体エネルギ
を噴出流体に付与し、これによって噴出流体は図14
(4)に示すように再び左側の側壁4Lに沿って流れる
ようになる。そしてこの1サイクルに要する時間は、流
体の通過量と関係する。つまり噴出ノズル2から流路内
に噴出される流体の振動現象によって出口8に交番圧力
波が生じる。この交番圧力波を圧電膜センサ9などによ
って検出し、この周波数から流体流量、すなわちガス流
量を算出している。
ノズル2、側壁3、排出流路4、帰還流路5などの流体
振動素子から成り、特開昭63−313018号公報、
特開平1−250725号公報などから公知である。図
14(1)に示すように、フルイディック式ガスメータ
1は、流路の入口側に噴出ノズル2が設けられ、この噴
出ノズル2から噴出された流体ガスは、コアンダ効果に
よって左右いずれかの側壁3、たとえば左側の側壁3L
に沿って矢符6のように排出流路4Lに流れる。この流
体の一部は、矢符7のように帰還流体となり帰還流路5
Lに流れ、その流体エネルギが噴出流体に付与され、こ
れによって図14(2)に示すように噴出流体は、右側
の側壁3Rに沿って流れ、今度はこの流体の一部が、図
14(3)に示すように帰還流体となり、流体エネルギ
を噴出流体に付与し、これによって噴出流体は図14
(4)に示すように再び左側の側壁4Lに沿って流れる
ようになる。そしてこの1サイクルに要する時間は、流
体の通過量と関係する。つまり噴出ノズル2から流路内
に噴出される流体の振動現象によって出口8に交番圧力
波が生じる。この交番圧力波を圧電膜センサ9などによ
って検出し、この周波数から流体流量、すなわちガス流
量を算出している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前述のよ
うに構成されたフルイディック式ガスメータは、交番圧
力波を検出するので、外圧(ガスメータ入口の圧力)の
変動の影響を受け易い。特にガス流量が小さい時は、近
隣に圧力変動を発生させる膜式ガスメータやガス消費機
器があるとその影響を受ける。
うに構成されたフルイディック式ガスメータは、交番圧
力波を検出するので、外圧(ガスメータ入口の圧力)の
変動の影響を受け易い。特にガス流量が小さい時は、近
隣に圧力変動を発生させる膜式ガスメータやガス消費機
器があるとその影響を受ける。
【0004】本発明の目的は、外圧が変動しても、その
影響を受けず、許容限度内の圧力損失で精度良くガス量
を計測できるフルイディック式ガスメータを提供するこ
とである。
影響を受けず、許容限度内の圧力損失で精度良くガス量
を計測できるフルイディック式ガスメータを提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、流体振動素子
を利用してガス流量を測定するガスメータであって、狭
小通路と、ダイヤフラムと一体的に作動する可動弁と、
ダイヤフラムに作動する圧力変動を制限する防圧板と、
弁座とを有する圧力変動除去部材を流体振動素子の上流
側に設け、入口のガス圧力が、前記可動弁と防圧板を介
してダイヤフラムの一方の側とに作用し、出口のガス圧
力が、前記ダイヤフラムの他方の側に作用し、ガス通過
量に応じて発生する圧力差を利用し、ガス通過量が少な
くなるに従い可動弁と弁座との開口面積が減少し、ある
ガス通過量以下では可動弁が閉じることを特徴とするフ
ルイディック式ガスメータである。
を利用してガス流量を測定するガスメータであって、狭
小通路と、ダイヤフラムと一体的に作動する可動弁と、
ダイヤフラムに作動する圧力変動を制限する防圧板と、
弁座とを有する圧力変動除去部材を流体振動素子の上流
側に設け、入口のガス圧力が、前記可動弁と防圧板を介
してダイヤフラムの一方の側とに作用し、出口のガス圧
力が、前記ダイヤフラムの他方の側に作用し、ガス通過
量に応じて発生する圧力差を利用し、ガス通過量が少な
くなるに従い可動弁と弁座との開口面積が減少し、ある
ガス通過量以下では可動弁が閉じることを特徴とするフ
ルイディック式ガスメータである。
【0006】また本発明は、前記狭小通路が弁座側に設
けられることを特徴とする。
けられることを特徴とする。
【0007】また本発明は、前記狭小通路が可動弁に設
けられることを特徴とする。
けられることを特徴とする。
【0008】また本発明は、出口のガス圧力を前記ダイ
ヤフラムの他方の側に導く導圧管が、フルイディック式
ガスメータの蓋に設けられることを特徴とする。
ヤフラムの他方の側に導く導圧管が、フルイディック式
ガスメータの蓋に設けられることを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明に従えば、外圧変動の影響を受け易い小
流量のガス通過時には、流体振動素子の上流側に設けた
圧力変動除去部材の狭小通路からガスを流体振動素子の
入口側に供給する。さらにガスメータ入口の圧力が作動
するダイヤフラムに、圧力変動を制限する防圧板を設け
て、外圧の変動が直接ダイヤフラムに作動するのを制限
する。これによって外圧の圧力振動が流体振動素子に伝
達するのを防ぐ。ガス通過量が増加するに従って、ガス
メータ入出口間の差圧が増大するので、これを圧力変動
除去部材に設けたダイヤフラムで防圧板を介して感知
し、可動弁と弁座の開口面積を増加して、ガスメータ全
体の差圧を許容限度内にする。ガス通過量がある一定量
以上となれば、流体振動素子の噴出ノズルから噴出する
流体ガスのエネルギも大きくなるので可動弁は全開とな
るが、外圧の圧力振動はガス流量の計測にほとんど影響
しなくなる。
流量のガス通過時には、流体振動素子の上流側に設けた
圧力変動除去部材の狭小通路からガスを流体振動素子の
入口側に供給する。さらにガスメータ入口の圧力が作動
するダイヤフラムに、圧力変動を制限する防圧板を設け
て、外圧の変動が直接ダイヤフラムに作動するのを制限
する。これによって外圧の圧力振動が流体振動素子に伝
達するのを防ぐ。ガス通過量が増加するに従って、ガス
メータ入出口間の差圧が増大するので、これを圧力変動
除去部材に設けたダイヤフラムで防圧板を介して感知
し、可動弁と弁座の開口面積を増加して、ガスメータ全
体の差圧を許容限度内にする。ガス通過量がある一定量
以上となれば、流体振動素子の噴出ノズルから噴出する
流体ガスのエネルギも大きくなるので可動弁は全開とな
るが、外圧の圧力振動はガス流量の計測にほとんど影響
しなくなる。
【0010】狭小通路は、弁座側に設けることも可動弁
に設けることも可能である。
に設けることも可能である。
【0011】圧力変動除去部材に設けたダイヤフラムに
は、ガスメータ入口のガス圧力がその一方の側に防圧板
を介して作用し、出口のガス圧力は、導圧管によってダ
イヤフラムの他方の側に導かれるが、導圧管を、フルイ
ディック式ガスメータの蓋に設けることがガスメータを
小型化できてより好ましい。
は、ガスメータ入口のガス圧力がその一方の側に防圧板
を介して作用し、出口のガス圧力は、導圧管によってダ
イヤフラムの他方の側に導かれるが、導圧管を、フルイ
ディック式ガスメータの蓋に設けることがガスメータを
小型化できてより好ましい。
【0012】
【実施例】以下実施例でもって、本発明に係るフルイデ
ィック式ガスメータをより具体的に説明する。
ィック式ガスメータをより具体的に説明する。
【0013】図1は本発明に係るフルイディック式ガス
メータ11の原理を説明するための断面図である。ガス
はP1の圧力で入口12から入り、圧力変動除去部材1
3を経て、圧力P2で流体振動素子14によって流量を
計測され、圧力P3で出口15からガス消費機器に供給
される。圧力変動除去部材13は、狭小通路21、ダイ
ヤフラム22、ダイヤフラム22と一体的に作動する可
動弁23、ダイヤフラム22に作用する入口側圧力P1
の変動を制御する防圧板27および弁座24とから構成
される。流体振動素子14は、従来技術で説明したと略
同じであるので、内部の構成は省略してある。出口のガ
ス圧力P3は導圧管25によってダイヤフラム22の他
方の側に導かれる。ガス流量が少ないときは、ガス圧力
P1,P2,P3は略等しく、可動弁23の重量によっ
て可動弁23は弁座24に着座している。ガスは入口1
2から狭小通路21を通って流体振動素子14の入口に
達する。この状態でガス入口圧力P1が変動しても、狭
小通路21から噴出するガス量はほとんど変動せず、略
一定の圧力P2で流体振動素子14に達し、流量を計測
されて、圧力P3で出口15に達する。
メータ11の原理を説明するための断面図である。ガス
はP1の圧力で入口12から入り、圧力変動除去部材1
3を経て、圧力P2で流体振動素子14によって流量を
計測され、圧力P3で出口15からガス消費機器に供給
される。圧力変動除去部材13は、狭小通路21、ダイ
ヤフラム22、ダイヤフラム22と一体的に作動する可
動弁23、ダイヤフラム22に作用する入口側圧力P1
の変動を制御する防圧板27および弁座24とから構成
される。流体振動素子14は、従来技術で説明したと略
同じであるので、内部の構成は省略してある。出口のガ
ス圧力P3は導圧管25によってダイヤフラム22の他
方の側に導かれる。ガス流量が少ないときは、ガス圧力
P1,P2,P3は略等しく、可動弁23の重量によっ
て可動弁23は弁座24に着座している。ガスは入口1
2から狭小通路21を通って流体振動素子14の入口に
達する。この状態でガス入口圧力P1が変動しても、狭
小通路21から噴出するガス量はほとんど変動せず、略
一定の圧力P2で流体振動素子14に達し、流量を計測
されて、圧力P3で出口15に達する。
【0014】図2は、フルイディック式ガスメータの流
量と圧力損失の関係を示すグラフである。点線は流体振
動素子14の圧力損失を示す。ガス流量がA(たとえば
最大通過量Qmaxの約1/30)以下のときは、流体
振動素子14の圧力損失は殆どなく、可動弁23はその
重量によって弁座24に着座している。ガス流量がAを
超えると、流体振動素子14に僅かの圧力損失を生じ、
出口P3の圧力がガスメータ11入口の圧力P1より小
となり、その差圧(P1−P3)がダイヤフラム22に
防圧板27を介して作用し、可動弁23の重量に抗し
て、可動弁23が開き始める。この状態で、ガスメータ
11の入口の圧力P1が急激に変動、たとえば圧力が
(P1+ΔP)に変動すると防圧板27がない場合は、
可動弁23が開く方向に動き、また圧力が(P1−Δ
P)に変動すると可動弁23が閉じる方向に動く。すな
わちガスメータ11の入口の圧力変動が増幅される。防
圧板27は、ガスメータ11の入口の圧力に急激な変動
があっても、この変動が制限されてダイヤフラム22に
伝えられるので圧力変動が増幅されることはない。そし
てガス流量が増加するに伴って増大する出口P3の圧力
減少によって可動弁23と弁座24との開口面積が増大
する。ガス通過量がB(たとえば最大通過量Qmaxの
90〜95%)で可動弁23は全開となる。ガス通過量
が増加するに従って、外圧P1の変動があっても、ガス
流量の計測に影響を受けなくなる。また可動弁23全開
時の圧力変動除去部材13の差圧(P1−P2)をでき
るだけ小さくし、ガスメータとして許容される値以下に
フルイディック式ガスメータの圧力損失を保持する。
量と圧力損失の関係を示すグラフである。点線は流体振
動素子14の圧力損失を示す。ガス流量がA(たとえば
最大通過量Qmaxの約1/30)以下のときは、流体
振動素子14の圧力損失は殆どなく、可動弁23はその
重量によって弁座24に着座している。ガス流量がAを
超えると、流体振動素子14に僅かの圧力損失を生じ、
出口P3の圧力がガスメータ11入口の圧力P1より小
となり、その差圧(P1−P3)がダイヤフラム22に
防圧板27を介して作用し、可動弁23の重量に抗し
て、可動弁23が開き始める。この状態で、ガスメータ
11の入口の圧力P1が急激に変動、たとえば圧力が
(P1+ΔP)に変動すると防圧板27がない場合は、
可動弁23が開く方向に動き、また圧力が(P1−Δ
P)に変動すると可動弁23が閉じる方向に動く。すな
わちガスメータ11の入口の圧力変動が増幅される。防
圧板27は、ガスメータ11の入口の圧力に急激な変動
があっても、この変動が制限されてダイヤフラム22に
伝えられるので圧力変動が増幅されることはない。そし
てガス流量が増加するに伴って増大する出口P3の圧力
減少によって可動弁23と弁座24との開口面積が増大
する。ガス通過量がB(たとえば最大通過量Qmaxの
90〜95%)で可動弁23は全開となる。ガス通過量
が増加するに従って、外圧P1の変動があっても、ガス
流量の計測に影響を受けなくなる。また可動弁23全開
時の圧力変動除去部材13の差圧(P1−P2)をでき
るだけ小さくし、ガスメータとして許容される値以下に
フルイディック式ガスメータの圧力損失を保持する。
【0015】図3は、本発明の一実施例の平面図であ
り、図4は切断線IV−IVによる断面図であり、図5
は、圧力変動除去部材13の要部断面図であり、図6は
切断線VI−VIによる断面図である。但し図5は可動
弁23が閉じた状態を、図6は可動弁23が全開の状態
を示し、一点鎖線はガスの流れを示す。またダイヤフラ
ム22の他方側の空間には、出口15の圧力P3を導入
する孔26が設けられている。ガスは入口12から本フ
ルイディック式ガスメータ11に入り、遮断弁16を通
って圧力変動除去部材13に達する。本実施例では、可
動弁23は、先に説明した球面形弁と異なり平面形弁で
ある。また狭小通路21は先に説明した弁座24側に設
けられているものと異なり、可動弁23に設けられてい
る。圧力変動除去部材13を出たガスは流体振動素子1
4で計量されて出口15からガス消費機器に供給され
る。図7は、防圧板27の拡大断面図である。防圧板2
7には、その中心に可動弁23とダイヤフラム22とを
接続する弁棒29が貫通する貫通孔28がある。貫通孔
28の内径は、弁棒29の外径よりたとえば1mm程度
大きく構成されている。ガスメータ11の入口の圧力P
1は、この弁棒29と貫通孔28との僅かの間隙を通っ
てダイヤフラム22に作用するので、入口の圧力P1の
変動が制限してダイヤフラム22に伝達される。
り、図4は切断線IV−IVによる断面図であり、図5
は、圧力変動除去部材13の要部断面図であり、図6は
切断線VI−VIによる断面図である。但し図5は可動
弁23が閉じた状態を、図6は可動弁23が全開の状態
を示し、一点鎖線はガスの流れを示す。またダイヤフラ
ム22の他方側の空間には、出口15の圧力P3を導入
する孔26が設けられている。ガスは入口12から本フ
ルイディック式ガスメータ11に入り、遮断弁16を通
って圧力変動除去部材13に達する。本実施例では、可
動弁23は、先に説明した球面形弁と異なり平面形弁で
ある。また狭小通路21は先に説明した弁座24側に設
けられているものと異なり、可動弁23に設けられてい
る。圧力変動除去部材13を出たガスは流体振動素子1
4で計量されて出口15からガス消費機器に供給され
る。図7は、防圧板27の拡大断面図である。防圧板2
7には、その中心に可動弁23とダイヤフラム22とを
接続する弁棒29が貫通する貫通孔28がある。貫通孔
28の内径は、弁棒29の外径よりたとえば1mm程度
大きく構成されている。ガスメータ11の入口の圧力P
1は、この弁棒29と貫通孔28との僅かの間隙を通っ
てダイヤフラム22に作用するので、入口の圧力P1の
変動が制限してダイヤフラム22に伝達される。
【0016】一例として、最大通過量6,000L/h
のフルイディック式ガスメータについて、可動弁23の
径を30mm、ダイヤフラム22の径を40mm、可動
弁23とダイヤフラム22との重量を14g、狭小通路
の面積を4mm2 、防圧板27の貫通孔28の内径を5
mmφ、弁棒29の外径を4mmφの圧力変動除去部材
を用いて、流体は空気を用いて測定したところ、190
L/hのとき可動弁23が開き始めた。このときのガス
メータ全体の圧力損失は、19.8mmH2 Oであっ
た。ガス流量が増加しても、圧力損失は増加せずかえっ
て若干減少し、5,630L/hで可動弁23は全開と
なった。このときの圧力損失は17.35mmH2 Oと
なった。この後はガス流量の増加に従って圧力損失が増
し、最大通過量6,000L/hでは、19.73mm
H2 Oの圧力損失となった。これらはいずれも計量法で
規定されているガスメータとして許容される圧力損失値
以下である。なお上記圧力損失には遮断弁16の圧力損
失1.5mmH2 Oが含まれる。
のフルイディック式ガスメータについて、可動弁23の
径を30mm、ダイヤフラム22の径を40mm、可動
弁23とダイヤフラム22との重量を14g、狭小通路
の面積を4mm2 、防圧板27の貫通孔28の内径を5
mmφ、弁棒29の外径を4mmφの圧力変動除去部材
を用いて、流体は空気を用いて測定したところ、190
L/hのとき可動弁23が開き始めた。このときのガス
メータ全体の圧力損失は、19.8mmH2 Oであっ
た。ガス流量が増加しても、圧力損失は増加せずかえっ
て若干減少し、5,630L/hで可動弁23は全開と
なった。このときの圧力損失は17.35mmH2 Oと
なった。この後はガス流量の増加に従って圧力損失が増
し、最大通過量6,000L/hでは、19.73mm
H2 Oの圧力損失となった。これらはいずれも計量法で
規定されているガスメータとして許容される圧力損失値
以下である。なお上記圧力損失には遮断弁16の圧力損
失1.5mmH2 Oが含まれる。
【0017】次に本発明のフルイディック式ガスメータ
と、従来のものとを比較する実験結果を示す。図8は、
本実験に用いたガスの配管系統を示す。ガスホルダ31
からのガスは、近隣に相当する管路36から膜式ガスメ
ータ(N7)37を経て大型ガス消費機器39でガスが
燃焼される。本発明のフルイディック式(FD)ガスメ
ータ11をテストする配管32には、FDガスメータ1
1の下流側に正確にガスを計量するための湿式ガスメー
タ33と、FDガスメータ11の最大通過ガス量Qma
xの約1/20にガス量を調節するためのバルブ35
と、そのガスを燃焼できるブンゼンバーナ34とが接続
されガスが燃焼される。管路36には、FDガスメータ
11の入口側ガス圧を変動させるために、膜式ガスメー
タ37と大型ガス消費機器39とが設けられている。
と、従来のものとを比較する実験結果を示す。図8は、
本実験に用いたガスの配管系統を示す。ガスホルダ31
からのガスは、近隣に相当する管路36から膜式ガスメ
ータ(N7)37を経て大型ガス消費機器39でガスが
燃焼される。本発明のフルイディック式(FD)ガスメ
ータ11をテストする配管32には、FDガスメータ1
1の下流側に正確にガスを計量するための湿式ガスメー
タ33と、FDガスメータ11の最大通過ガス量Qma
xの約1/20にガス量を調節するためのバルブ35
と、そのガスを燃焼できるブンゼンバーナ34とが接続
されガスが燃焼される。管路36には、FDガスメータ
11の入口側ガス圧を変動させるために、膜式ガスメー
タ37と大型ガス消費機器39とが設けられている。
【0018】図9は、図8のガス配管系統を用いて、外
圧を変動させたときのFDガスメータ11の誤差率(ε
%)を縦軸に、圧力変動の割合を横軸にして示したグラ
フである。○印は、可動弁23を正常に作動させた状態
(可動弁23が若干開いた状態)を示し、×印は可動弁
23を全開位置で固定させた状態(圧力変動除去部材1
3を設けない状態に相当)を示す。ここで圧力変動の割
合を示す指標Δf(P)/Δf(FD)οは次のものを
意味する。
圧を変動させたときのFDガスメータ11の誤差率(ε
%)を縦軸に、圧力変動の割合を横軸にして示したグラ
フである。○印は、可動弁23を正常に作動させた状態
(可動弁23が若干開いた状態)を示し、×印は可動弁
23を全開位置で固定させた状態(圧力変動除去部材1
3を設けない状態に相当)を示す。ここで圧力変動の割
合を示す指標Δf(P)/Δf(FD)οは次のものを
意味する。
【0019】Δf(P)=f(P)−f(FD)ο
f(P)は、外圧の圧力変動のサイクルの周波数を示
し、f(FD)οは圧力変動がない状態でFDガスメー
タ11にQ(FD)のガスを流したときのFDガスメー
タ11の発振周波数を示す。ここでf(P)=f(F
D)οのとき、すなわちFDガスメータ11の発振周波
数と同じ周波数で外圧の圧力変動が加わったとき、最も
影響を受け易いので、0.95f(FD)ο<f(P)
<1.05f(FD)οの間で実験を行った。
し、f(FD)οは圧力変動がない状態でFDガスメー
タ11にQ(FD)のガスを流したときのFDガスメー
タ11の発振周波数を示す。ここでf(P)=f(F
D)οのとき、すなわちFDガスメータ11の発振周波
数と同じ周波数で外圧の圧力変動が加わったとき、最も
影響を受け易いので、0.95f(FD)ο<f(P)
<1.05f(FD)οの間で実験を行った。
【0020】この結果から本発明のフルイディック式ガ
スメータ11は、従来のフルイディック式ガスメータに
比べて誤差率が格段に小さい。
スメータ11は、従来のフルイディック式ガスメータに
比べて誤差率が格段に小さい。
【0021】可動弁23の形状は、上に述べた球面状弁
や平面状弁の他に図10に示す円錐台状弁であってもよ
い。狭小通路21は、可動弁23に設けられても、弁座
24側に設けられてもよく、その数は何個であってもよ
く、その合計面積が関係する。
や平面状弁の他に図10に示す円錐台状弁であってもよ
い。狭小通路21は、可動弁23に設けられても、弁座
24側に設けられてもよく、その数は何個であってもよ
く、その合計面積が関係する。
【0022】また可動弁23の振動を軽減するために、
図11に示すようにダイヤフラム22上にスプリング2
8を設けたものを用いてもよい。
図11に示すようにダイヤフラム22上にスプリング2
8を設けたものを用いてもよい。
【0023】圧力変動除去部材13に設けられたダイヤ
フラム22の一方の側には、ガスメータ11入口のガス
圧力P1が直接作用するが、出口のガス圧力P3は流体
振動素子14の出口から導圧管25でダイヤフラム22
の他方の側に導かれる。この導圧管は、ガスメータの外
側を通してもよいが、このためガスメータの外形が大形
化するので、これを蓋に設けるのが好ましい。図4は、
蓋41に溝42を設け、パッキング43で溝42を覆っ
て導圧管25とした場合を示している。図12は、蓋4
1にパッキング43をつけた状態を裏側から見た平面図
であり、図13は切断線XIII−XIIIによる断面
図である。
フラム22の一方の側には、ガスメータ11入口のガス
圧力P1が直接作用するが、出口のガス圧力P3は流体
振動素子14の出口から導圧管25でダイヤフラム22
の他方の側に導かれる。この導圧管は、ガスメータの外
側を通してもよいが、このためガスメータの外形が大形
化するので、これを蓋に設けるのが好ましい。図4は、
蓋41に溝42を設け、パッキング43で溝42を覆っ
て導圧管25とした場合を示している。図12は、蓋4
1にパッキング43をつけた状態を裏側から見た平面図
であり、図13は切断線XIII−XIIIによる断面
図である。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、外圧変動
の影響を受け易い小流量のガス通過時には、流体振動素
子の上流側に設けた圧力変動除去部材の狭小通路からガ
スを流体振動素子に供給するので、圧力変動を流体振動
素子に伝達するのが防がれる。またガス通過量が増加す
るに従って、流体振動素子入出口間の差圧が増大するの
で、これをダイヤフラムによって防圧板を介して検知
し、可動弁を開けて、本フルイディック式ガスメータの
圧力損失を許容限度以下に保持する。これによってガス
通過量に関らず外圧変動の影響を受けずに流量を正確に
計量し、ガスメータとして許容される値以下に圧力損失
を保持できる。
の影響を受け易い小流量のガス通過時には、流体振動素
子の上流側に設けた圧力変動除去部材の狭小通路からガ
スを流体振動素子に供給するので、圧力変動を流体振動
素子に伝達するのが防がれる。またガス通過量が増加す
るに従って、流体振動素子入出口間の差圧が増大するの
で、これをダイヤフラムによって防圧板を介して検知
し、可動弁を開けて、本フルイディック式ガスメータの
圧力損失を許容限度以下に保持する。これによってガス
通過量に関らず外圧変動の影響を受けずに流量を正確に
計量し、ガスメータとして許容される値以下に圧力損失
を保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフルイディック式ガスメータ11の原
理を説明するための断面図である。
理を説明するための断面図である。
【図2】フルイディック式ガスメータの流量と圧力損失
の関係を示すグラフである。
の関係を示すグラフである。
【図3】本発明の一実施例の平面図である。
【図4】図3の切断線IV−IVによる断面図である。
【図5】圧力変動除去部材13の要部断面図である。
【図6】図5の切断線VI−VIによる断面図である。
【図7】防圧板27の断面図である。
【図8】フルイディック式ガスメータの外圧に変動を与
えるためのガス配管系統図である。
えるためのガス配管系統図である。
【図9】フルイディック式ガスメータに外圧変動を与え
たときの誤差率を示すグラフである。
たときの誤差率を示すグラフである。
【図10】本発明の第2実施例の圧力変動除去部材13
の断面図である。
の断面図である。
【図11】本発明の第3実施例の圧力変動除去部材13
の断面図である。
の断面図である。
【図12】本発明の第4実施例の導圧管42を設けた蓋
41の平面図である。
41の平面図である。
【図13】図13の切断線XIII−XIIIによる断
面図である。
面図である。
【図14】従来のフルイディック式ガスメータ1の原理
を説明するための断面図である。
を説明するための断面図である。
11 フルイディック式ガスメータ
12 ガス入口
13 圧力変動除去部材
14 流体振動素子
15 ガス出口
21 狭小通路
22 ダイヤフラム
23 可動弁
24 弁座
25 導圧管
27 防圧板
41 蓋
42 溝
43 パッキング
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(73)特許権者 000116633
愛知時計電機株式会社
愛知県名古屋市熱田区千年1丁目2番70
号
(73)特許権者 000156813
関西ガスメータ株式会社
京都府京都市下京区中堂寺鍵田町10
(73)特許権者 000142425
株式会社金門製作所
東京都板橋区大原町13番1号
(73)特許権者 000150109
株式会社竹中製作所
大阪府大阪市生野区中川西1丁目1番51
号
(73)特許権者 000222211
東洋ガスメーター株式会社
富山県新湊市本江2795番地
(72)発明者 温井 一光
神奈川県藤沢市みその台9−10
(72)発明者 岡林 誠
大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2
号 大阪瓦斯株式会社内
(72)発明者 南 忠幸
大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2
号 大阪瓦斯株式会社内
(72)発明者 木村 幸雄
愛知県東海市新宝町507−2 東邦瓦斯
株式会社 総合技術研究所内
(72)発明者 神田 廣一
愛知県名古屋市熱田区千年一丁目2番70
号 愛知時計電機株式会社内
(72)発明者 波元 政信
大阪府大阪市東成区東小橋2丁目10番16
号 関西ガスメータ株式会社内
(72)発明者 大池 英行
東京都板橋区志村1丁目2番3号 株式
会社金門製作所中央研究所内
(72)発明者 友田 馨一
大阪府東大阪市西岩田4丁目7番31号
株式会社金門製作所 関西研究所内
(72)発明者 上手 峰幸
千葉県船橋市旭町3丁目15番7号
(72)発明者 水越 靖
富山県新湊市本江2795番地 東洋ガスメ
ーター株式会社内
(56)参考文献 特開 平5−45190(JP,A)
特開 平7−324956(JP,A)
実開 昭61−96060(JP,U)
特許3342572(JP,B2)
特許3315005(JP,B2)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G01F 1/20
F16K 31/126
Claims (4)
- 【請求項1】 流体振動素子を利用してガス流量を測定
するガスメータであって、 狭小通路と、ダイヤフラムと一体的に作動する可動弁
と、ダイヤフラムに作動する圧力変動を制限する防圧板
と、弁座とを有する圧力変動除去部材を流体振動素子の
上流側に設け、 入口のガス圧力が、前記可動弁と防圧板を介してダイヤ
フラムの一方の側とに作用し、出口のガス圧力が、前記
ダイヤフラムの他方の側に作用し、ガス通過量に応じて
発生する圧力差を利用し、ガス通過量が少なくなるに従
い可動弁と弁座との開口面積が減少し、あるガス通過量
以下では可動弁が閉じることを特徴とするフルイディッ
ク式ガスメータ。 - 【請求項2】 前記狭小通路が弁座側に設けられること
を特徴とする請求項1記載のフルイディック式ガスメー
タ。 - 【請求項3】 前記狭小通路が可動弁に設けられること
を特徴とする請求項1記載のフルイディック式ガスメー
タ。 - 【請求項4】 出口のガス圧力を前記ダイヤフラムの他
方の側に導く導圧管が、フルイディック式ガスメータの
蓋に設けられることを特徴とする請求項1〜請求項3の
いずれか1項記載のフルイディック式ガスメータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12158294A JP3363255B2 (ja) | 1994-06-02 | 1994-06-02 | フルイディック式ガスメータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12158294A JP3363255B2 (ja) | 1994-06-02 | 1994-06-02 | フルイディック式ガスメータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07324955A JPH07324955A (ja) | 1995-12-12 |
JP3363255B2 true JP3363255B2 (ja) | 2003-01-08 |
Family
ID=14814815
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12158294A Expired - Fee Related JP3363255B2 (ja) | 1994-06-02 | 1994-06-02 | フルイディック式ガスメータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3363255B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AUPP634098A0 (en) * | 1998-10-02 | 1998-10-29 | AGL Consultancy Pty. Limited | Improvements in fluid metering technology |
JP2009115271A (ja) * | 2007-11-09 | 2009-05-28 | Yamatake Corp | 流量計測バルブ |
CN103603984B (zh) * | 2013-10-22 | 2015-09-30 | 浙江威星智能仪表股份有限公司 | 一种民用燃气表的内置电机阀 |
JP6737573B2 (ja) * | 2015-08-31 | 2020-08-12 | 株式会社竹中製作所 | 膜式ガスメータ |
-
1994
- 1994-06-02 JP JP12158294A patent/JP3363255B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07324955A (ja) | 1995-12-12 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |