JP3650464B2 - オレフィン重合体組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、優れた機械的特性を有し、成形性にも優れたオレフィン重合体組成物およびその熱成形体に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
従来よりポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン重合体は、剛性、耐熱性、透明性などに優れた熱可塑性成形材料として広く利用されている。
【0003】
さらにオレフィン重合体は、比重が小さく、リサイクルしやすいなどの特徴を有するため環境保護の面においても注目されており、より広範な用途への利用が望まれている。
【0004】
ところで従来より上記のようなオレフィン重合体製造用触媒としては、一般的に(i)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび必要に応じて電子供与体を含有する固体状チタン触媒成分および(ii)有機アルミニウム化合物を含む触媒が知られている。
【0005】
また(i)シクロペンタジエニルを配位子とする遷移金属化合物(メタロセン化合物)および(ii)有機アルミニウム化合物を触媒成分とするオレフィン重合用触媒も広く知られており、たとえば特開平4−337308号公報には、触媒成分としてシリレン基架橋型メタロセン化合物を含む触媒を用いて、耐衝撃性と剛性とのバランスに優れたプロピレンブロック共重合体を製造する方法が示されている。
【0006】
ところでポリオレフィンから製造されるフィルムには、耐衝撃性、耐熱性などが求められている。さらにポリオレフィンからフィルムを製造する際には、ドローダウンなどを防止するため、メルトテンションに優れたポリオレフィンが求められている。
【0007】
本発明者は、機械的特性および耐熱性に優れ、しかも成形性に優れているようなオレフィン重合体組成物について研究したところ、新規な触媒を用いて製造され、かつ特定範囲の極限粘度、融点および密度を有するオレフィン重合体と、公知の他のオレフィン重合体とから形成される組成物は、機械的特性、耐熱性および成形性に優れ、熱成形体材料として好適であることを見出して本発明を完成するに至った。
【0008】
【発明の目的】
本発明は、上記のような従来技術に鑑みてなされたものであって、優れた機械的特性、耐熱性を有するオレフィン重合体組成物およびこのオレフィン重合体組成物から加熱成形された熱成形体を提供することを目的としている。
【0009】
【発明の概要】
本発明に係るオレフィン重合体組成物は、
(A)下記一般式(i) で示される遷移金属化合物(I)を含む触媒を用いて製造され、
(1) 0.5ないし20dl/gの範囲の極限粘度[η]を有し、
(2) 示差走査熱量計DSCにより測定される融点Tmが60℃以上であり、
(3) 密度が0.88g/cm3 以上である、
結晶性オレフィン重合体;99〜1重量部と、
(B)上記以外の触媒により製造される少なくとも1種のオレフィン重合体;1〜99重量部とからなることを特徴としている。
【0010】
【化3】
Figure 0003650464
【0011】
(式中、Mは周期率表第8ないし10族の遷移金属であり、
1 およびX2 は、互いに同一でも異なっていてもよく、窒素原子またはリン原子であり、
1 およびR2 は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭化水素基であり、
mおよびnは、互いに同一でも異なっていてもよく、1または2であり、
【0012】
【化4】
Figure 0003650464
【0013】
(ここで、R6 、R7 、R61、R62、R71およびR72は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭化水素基である。)であり、
4 およびR5 は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、−OR8 、−SR9 、−N(R102 または−P(R112 (ここで、R8 〜R11はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基または有機シリル基であり、R10同士またはR11同士は互いに連結して環を形成していてもよい。)であり、またR4 およびR5 は互いに連結して環を形成していてもよく、
1 、R2 、R6 (またはR61、R62)およびR7 (またはR71、R72)のうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよい。)。
【0014】
本発明に係る熱成形体は、上記のようなオレフィン重合体組成物を加熱成形して形成される。
【0015】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係るオレフィン重合体組成物およびその熱成形体について具体的に説明する。
【0016】
なお本発明において「重合」という語は、単独重合のみならず、共重合を包含した意で用いられることがあり、また「重合体」という語は、単独重合体のみならず、共重合体を包含した意で用いられることがある。
【0017】
まず本発明に係るオレフィン重合体組成物を形成する(A)オレフィン重合体について説明する。
(A)オレフィン重合体
本発明では、後述するような特定の触媒を用いて製造され、かつ下記特性(1) 〜(3) を有する結晶性オレフィン重合体(A)が用いられる。
【0018】
(1) オレフィン重合体(A)は、0.5ないし20dl/g好ましくは0.6ないし15dl/gさらに好ましくは0.7ないし10dl/gの範囲の極限粘度[η]を有している。
【0019】
(2) オレフィン重合体(A)の示差走査熱量計DSCにより測定される融点Tmは、60℃以上であり、好ましくは70ないし140℃さらに好ましくは80ないし135℃である。
【0020】
(3) オレフィン重合体(A)の密度は、0.88g/cm3 以上好ましくは0.885ないし0.980g/cm3 さらに好ましくは0.890ないし0.970g/cm3 である。
【0021】
本発明で用いられるオレフィン重合体(A)は、上記のような特性を満たせばオレフィンの単独重合体であってもオレフィンの共重合体であってもよく、オレフィンと他のモノマーとの共重合体であってもよい。該共重合体は、ランダム共重合体であってもブロック共重合体であってもよい。
【0022】
このようなオレフィンとしては、具体的にエチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、3-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ペンテン、3-エチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ヘキセン、4-エチル-1-ヘキセン、3-エチル-1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどの炭素数2〜20のα−オレフィン、 シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5-メチル-2-ノルボルネン、テトラシクロドデセン、2-メチル1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレンなどの炭素数3〜20の環状オレフィンなどが挙げられる。
【0023】
オレフィンと共重合させるモノマーとしては、ビニル化合物、他の不飽和化合物、ポリエン化合物などを用いることができ、たとえば
スチレン、置換スチレン類、アリルベンゼン、置換アリルベンゼン類、ビニルナフタレン類、置換ビニルナフタレン類、アリルナフタレン類、置換アリルナフタレン類などの芳香族ビニル化合物、
ビニルシクロペンタン、置換ビニルシクロペンタン類、ビニルシクロヘキサン、置換ビニルシクロヘキサン類、ビニルシクロヘプタン、置換ビニルシクロヘプタン類、アリルノルボルナンなどの脂環族ビニル化合物、
アリルトリメチルシラン、アリルトリエチルシラン、4-トリメチルシリル-1-ブテン、6-トリメチルシリル-1-ヘキセン、8-トリメチルシリル-1-オクテン、10-トリメチルシリル-1-デセンなどのシラン系不飽和化合物などを用いることができる。
【0024】
このようなオレフィン重合体のうちでも、特にエチレン単独重合体、エチレンとα−オレフィンとの共重合体が好ましい。
【0025】
オレフィン重合体(A)は、下記一般式(i) で示される遷移金属化合物(I)を含む触媒を用いて製造されるが、この触媒は、遷移金属化合物(I)とともに後述するように共触媒成分(II)として(II-a)有機アルミニウムオキシ化合物、(II-b)アルキルボロン酸誘導体および(II-c)遷移金属化合物と反応してイオン対を形成する化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物を用いて形成されることが好ましい。
【0026】
(I)遷移金属化合物
【0027】
【化5】
Figure 0003650464
【0028】
式中、Mは周期表第8〜10族の遷移金属原子であり、好ましくはニッケル、パラジウム、白金である。
1 およびX2 は、互いに同一でも異なっていてもよく、窒素原子またはリン原子である。
【0029】
1 およびR2 は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭化水素基である。炭化水素基として具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などの炭素原子数が1〜20の直鎖状または分岐状アルキル基;フェニル基、ナフチル基などの炭素原子数が6〜20のアリール基;これらのアリール基に前記炭素原子数が1〜20のアルキル基などの置換基が1〜5個置換した置換アリール基などが挙げられる。
【0030】
mおよびnは、それぞれX1 に結合するR1 基の数、X2 に結合するR2 基の数であって、互いに同一でも異なっていてもよく、1または2である。
【0031】
【化6】
Figure 0003650464
【0032】
である。ここで、R6 、R7 、R61、R62、R71およびR72は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子または前記R1 およびR2 同様の炭化水素基である。
【0033】
前記R1 、R2 、R6 (またはR61、R62)およびR7 (またはR71、R72)は、これらのうちの2個以上、好ましくは隣接する基が互いに連結して環を形成していてもよい。
【0034】
4 およびR5 は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基である。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
【0035】
炭化水素基として具体的には、前記R1 およびR2 同様の炭素原子数が1〜20のアルキル基および炭素原子数が6〜20のアリール基、ベンジル基などの炭素原子数が7〜20のアラルキル基などが挙げられる。これらのアリール基、アラルキル基には前記炭素原子数が1〜20のアルキル基などの置換基が1個以上置換していてもよい。
【0036】
またR4 およびR5 として、−OR8 、−SR9 、−N(R102 または−P(R112 で表される基も示される。
8 〜R11は、前記R1 およびR2 同様の炭素原子数1〜20のアルキル基および炭素原子数6〜20のアリール基、シクロヘキシル基などの炭素原子数6〜20のシクロアルキル基;ベンジル基などの炭素原子数7〜20のアラルキル基;メチルシリル基、ジメチルシリル基、トリメチルシリル基、エチルシリル基、ジエチルシリル基、トリエチルシリル基などの有機シリル基である。上記アリール基、アラルキル基は、前記炭素原子数1〜20のアルキル基などの置換基を1個以上有していてもよい。R10同士またはR11同士は互いに連結して環を形成していてもよい。
【0037】
このようなR4 およびR5 は互いに連結して環を形成していてもよい。
本発明では、上記のような遷移金属化合物(I)は、下記一般式(ii)で示されることが好ましい。
【0038】
【化7】
Figure 0003650464
【0039】
(式中、M、X1 、X2 、R1 、R2 、R4 、R5 、R6 およびR7 は、前記一般式(i) と同じである。)
このような一般式(ii)で表される遷移金属化合物の具体例を下記に示す。
下記式中、iPrはイソプロピル基である。
【0040】
【化8】
Figure 0003650464
【0041】
【化9】
Figure 0003650464
【0042】
【化10】
Figure 0003650464
【0043】
【化11】
Figure 0003650464
【0044】
【化12】
Figure 0003650464
【0045】
【化13】
Figure 0003650464
【0046】
【化14】
Figure 0003650464
【0047】
【化15】
Figure 0003650464
【0048】
【化16】
Figure 0003650464
【0049】
【化17】
Figure 0003650464
【0050】
一般式(ii)で表される遷移金属化合物としては、上記に例示した化合物中のパラジウムまたはニッケルが白金に置き代った化合物などが挙げられる。
また前記一般式(i)で表される遷移金属化合物(I)としては、上記式(ii)で表される化合物以外にも下記に示す化合物なども挙げられる。下記式中、iPrはイソプロピル基を示す。
【0051】
【化18】
Figure 0003650464
【0052】
【化19】
Figure 0003650464
【0053】
また上記に例示した化合物中パラジウムまたはニッケルが白金に置き代わった化合物なども挙げられる。
【0054】
上記のような遷移金属化合物(I)は2種以上組合せて用いることもできる。本発明でオレフィン重合体(A)を製造する際に用いられる触媒としては、上記のような(I)遷移金属化合物とともに、共触媒成分(II)として(II-a)有機アルミニウムオキシ化合物、(II-b)アルキルボロン酸誘導体および(II-c)前記遷移金属化合物と反応してイオン対を形成する化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物が用いられる。
【0055】
II-a )有機アルミニウムオキシ化合物
本発明で用いられる(II-a)有機アルミニウムオキシ化合物は、従来公知のアルミノキサンであってもよく、また特開平2−78687号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。
【0056】
従来公知のアルミノキサンは、たとえば下記のような方法によって製造することができ、通常炭化水素溶媒の溶液として得られる。
(1)吸着水を含有する化合物または結晶水を含有する塩類、たとえば塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和物、硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物、塩化第1セリウム水和物などの炭化水素媒体懸濁液に、トリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物を添加して、吸着水または結晶水と有機アルミニウム化合物とを反応させる方法。
(2)ベンゼン、トルエン、エチルエーテル、テトラヒドロフランなどの媒体中で、トリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物に直接水、氷または水蒸気を作用させる方法。
(3)デカン、ベンゼン、トルエンなどの媒体中でトリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物に、ジメチルスズオキシド、ジブチルスズオキシドなどの有機スズ酸化物を反応させる方法。
【0057】
なお該アルミノキサンは、少量の有機金属成分を含有してもよい。また回収された上記のアルミノキサンの溶液から溶媒または未反応有機アルミニウム化合物を蒸留して除去した後、溶媒に再溶解またはアルミノキサンの貧溶媒に懸濁させてもよい。
【0058】
アルミノキサンを調製する際に用いられる有機アルミニウム化合物としては、有機金属化合物(III)として後述するようなトリアルキルアルミニウム、トリシクロアルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハライド、ジアルキルアルミニウムハイドライド、ジアルキルアルミニウムアルコキシド、ジアルキルアルミニウムアリーロキシドなどの有機アルミニウム化合物を用いることができる。
【0059】
これらのうち、トリアルキルアルミニウム、トリシクロアルキルアルミニウムが好ましく、トリメチルアルミニウムが特に好ましい。
アルミノキサンの調製時には、有機アルミニウム化合物を2種以上組み合せて用いることもできる。
【0060】
アルミノキサン調製時には、溶媒としてベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、シメンなどの芳香族炭化水素、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、ヘキサデカン、オクタデカンなどの脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素、ガソリン、灯油、軽油などの石油留分または上記芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素のハロゲン(塩素、臭素)化物などの炭化水素溶媒が用いられる。さらにエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類を用いることもできる。これらの溶媒のうち特に芳香族炭化水素または脂肪族炭化水素が好ましい。
【0061】
また本発明で用いられるベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物は、60℃のベンゼンに溶解するAl成分がAl原子換算で通常10%以下、好ましくは5%以下、特に好ましくは2%以下であり、ベンゼンに対して不溶性または難溶性である。
【0062】
II-b )アルキルボロン酸誘導体
本発明で用いられるアルキルボロン酸誘導体(B-2) は、たとえば下記一般式(iii) で示される。
【0063】
【化20】
Figure 0003650464
【0064】
式中、R12は炭素原子数1〜10の炭化水素基である。
13は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基を有していてもよいシロキシ基、または炭素原子数1〜10の炭化水素基である。
【0065】
上記のような一般式(iii) で表されるアルキルボロン酸誘導体(B-2) は、下記一般式(iv)で表されるアルキルボロン酸と、有機アルミニウム化合物とを、不活性ガス雰囲気下に不活性溶媒中で、−80℃〜室温の温度で1分〜24時間反応させることにより製造できる。
【0066】
12−B−(OH)2 … (iv)
(式中、R12は前記と同じ基である。)
上記式(iv)で表されるアルキルボロン酸としては、具体的にメチルボロン酸、エチルボロン酸、イソプロピルボロン酸、n-プロピルボロン酸、n-ブチルボロン酸、イソブチルボロン酸、n-ヘキシルボロン酸、シクロヘキシルボロン酸、フェニルボロン酸、3,5-ジフルオロボロン酸、ペンタフルオロフェニルボロン酸、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸などが挙げられる。
【0067】
これらの中では、メチルボロン酸、n-ブチルボロン酸、イソブチルボロン酸、3,5-ジフルオロフェニルボロン酸、ペンタフルオロフェニルボロン酸が好ましい。これらは2種以上組み合わせて用いることもできる。
【0068】
このようなアルキルボロン酸と反応させる有機アルミニウム化合物は、たとえば下記一般式(v)、(vi)、(vii) で表すことができる。
(R133-p −Al−Yp … (v)
(R133-p −Al−[OSi(R143 p … (vi)
(R132 −Al−O−Al−(R132 … (vii)
(式中、Yは水素原子またはハロゲン原子であり、R14は水素原子、ハロゲン原子または炭素原子数1〜10の炭化水素基であり、pは0≦p<3であり、R13は前記と同じ基である。)
このような一般式(v) 、(vi)、(vii) で表される有機アルミニウム化合物の具体例としては、有機金属化合物(III)として後述するようなトリアルキルアルミニウム、トリシクロアルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハライド、ジアルキルアルミニウムハイドライド、ジアルキルアルミニウムアルコキシド、ジアルキルアルミニウムアリーロキシドなどが挙げられる。
【0069】
これらのうち、トリアルキルアルミニウム、トリシクロアルキルアルミニウムが好ましく、特にトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムが好ましい。これらは2種以上組み合わせて用いることもできる。
【0070】
II-c )遷移金属化合物と反応してイオン対を形成する化合物
本発明で用いられる遷移金属化合物と反応してイオン対を形成する化合物(以下イオン性化合物という)としては、特開平1−501950号公報、特開平1−502036号公報、特開平3−179005号公報、特開平3−179006号公報、特開平3−207703号公報、特開平3−207704号公報、US−547718号公報などに記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物などを挙げることができる。
【0071】
ルイス酸としては、BR3 (Rは、フッ素、メチル基、トリフルオロメチル基などの置換基を有していてもよいフェニル基またはフッ素である。)で示される化合物が挙げられ、たとえば
トリフルオロボロン、トリフェニルボロン、トリス(4-フルオロフェニル)ボロン、トリス(3,5-ジフルオロフェニル)ボロン、トリス(4-フルオロメチルフェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロン、トリス(p-トリル)ボロン、トリス(o-トリル)ボロン、トリス(3,5-ジメチルフェニル)ボロンなどが挙げられる。
【0072】
またイオン性化合物としては、たとえば下記一般式(viii)で表される化合物を挙げることもできる。
【0073】
【化21】
Figure 0003650464
【0074】
式中、R15としては、H+ 、カルボニウムカチオン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプチルトリエニルカチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンなどが挙げられる。
【0075】
16〜R19は、互いに同一でも異なっていてもよく、有機基、好ましくはアリール基または置換アリール基である。
前記カルボニウムカチオンとして具体的には、トリフェニルカルボニウムカチオン、トリ(メチルフェニル)カルボニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)カルボニウムカチオンなどの三置換カルボニウムカチオンなどが挙げられる。
【0076】
前記アンモニウムカチオンとして具体的には、トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリプロピルアンモニウムカチオン、トリブチルアンモニウムカチオン、トリ(n-ブチル)アンモニウムカチオンなどのトリアルキルアンモニウムカチオン;N,N-ジエチルアニリニウムカチオン、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムカチオンなどのN,N-ジアルキルアニリニウムカチオン;ジ(イソプロピル)アンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチオンなどのジアルキルアンモニウムカチオンなどが挙げられる。
【0077】
前記ホスホニウムカチオンとして具体的には、トリフェニルホスホニウムカチオン、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオンなどのトリアリールホスホニウムカチオンなどが挙げられる。
【0078】
15としては、カルボニウムカチオン、アンモニウムカチオンなどが好ましく、特にトリフェニルカルボニウムカチオン、N,N-ジエチルアニリニウムカチオンが好ましい。
【0079】
またイオン性化合物としては、下記式(ix)で表わされるホウ素化合物を好ましく挙げることができる。
【0080】
【化22】
Figure 0003650464
【0081】
さらにイオン性化合物として、トリアルキル置換アンモニウム塩、N,N-ジアルキルアニリニウム塩、ジアルキルアンモニウム塩、トリアリールホスフォニウム塩などを挙げることもできる。
【0082】
トリアルキル置換アンモニウム塩として具体的には、たとえば
トリエチルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、
トリプロピルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、
トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、
トリメチルアンモニウムテトラ(p-トリル)ホウ素、
トリメチルアンモニウムテトラ(o-トリル)ホウ素、
トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、
トリプロピルアンモニウムテトラ(o,p-ジメチルフェニル)ホウ素、
トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(m,m-ジメチルフェニル)ホウ素、
トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(p-トリフルオロメチルフェニル)ホウ素、
トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ホウ素、
トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(o-トリル)ホウ素などが挙げられる。
【0083】
N,N-ジアルキルアニリニウム塩として具体的には、たとえば
N,N-ジメチルアニリニウムテトラ(フェニル)ホウ素、
N,N-ジエチルアニリニウムテトラ(フェニル)ホウ素、
N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムテトラ(フェニル)ホウ素などが挙げられる。
【0084】
ジアルキルアンモニウム塩として具体的には、たとえば
ジ(1-プロピル)アンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、
ジシクロヘキシルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素などが挙げられる。
【0085】
さらにイオン性化合物として、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェロセニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムペンタフェニルシクロペンタジエニル錯体、N,N-ジエチルアニリニウムペンタフェニルシクロペンタジエニル錯体、下記式(x) で表されるホウ素化合物などを挙げることもできる。
【0086】
【化23】
Figure 0003650464
【0087】
ボラン化合物として具体的には、たとえば
デカボラン(14);
ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ノナボレート、
ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕デカボレート、
ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ウンデカボレート、
ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ドデカボレート、
ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕デカクロロデカボレート、
ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ドデカクロロドデカボレートなどのアニオンの塩;
トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ドデカハイドライドドデカボレート)コバルト酸塩(III)、
ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ドデカハイドライドドデカボレート)ニッケル酸塩(III)などの金属ボランアニオンの塩などが挙げられる。
【0088】
カルボラン化合物として具体的には、たとえば
4-カルバノナボラン(14)、
1,3-ジカルバノナボラン(13)、
6,9-ジカルバデカボラン(14)、
ドデカハイドライド-1-フェニル-1,3-ジカルバノナボラン、
ドデカハイドライド-1-メチル-1,3-ジカルバノナボラン、
ウンデカハイドライド-1,3-ジメチル-1,3-ジカルバノナボラン、
7,8-ジカルバウンデカボラン(13)、
2,7-ジカルバウンデカボラン(13)、
ウンデカハイドライド-7,8-ジメチル-7,8-ジカルバウンデカボラン、
ドデカハイドライド-11-メチル-2,7-ジカルバウンデカボラン、
トリ(n-ブチル)アンモニウム1-カルバデカボレート、
トリ(n-ブチル)アンモニウム1-カルバウンデカボレート、
トリ(n-ブチル)アンモニウム1-カルバドデカボレート、
トリ(n-ブチル)アンモニウム1-トリメチルシリル-1-カルバデカボレート、
トリ(n-ブチル)アンモニウムブロモ-1-カルバドデカボレート、
トリ(n-ブチル)アンモニウム6-カルバデカボレート(14)、
トリ(n-ブチル)アンモニウム6-カルバデカボレート(12)、
トリ(n-ブチル)アンモニウム7-カルバウンデカボレート(13)、
トリ(n-ブチル)アンモニウム7,8-ジカルバウンデカボレート(12)、
トリ(n-ブチル)アンモニウム2,9-ジカルバウンデカボレート(12)、
トリ(n-ブチル)アンモニウムドデカハイドライド-8-メチル-7,9-ジカルバウンデカボレート、
トリ(n-ブチル)アンモニウムウンデカハイドライド-8-エチル-7,9-ジカルバウンデカボレート、
トリ(n-ブチル)アンモニウムウンデカハイドライド-8-ブチル-7,9-ジカルバウンデカボレート、
トリ(n-ブチル)アンモニウムウンデカハイドライド-8-アリル-7,9-ジカルバウンデカボレート、
トリ(n-ブチル)アンモニウムウンデカハイドライド-9-トリメチルシリル-7,8-ジカルバウンデカボレート、
トリ(n-ブチル)アンモニウムウンデカハイドライド-4,6-ジブロモ-7-カルバウンデカボレートなどのアニオンの塩;
トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ノナハイドライド-1,3-ジカルバノナボレート)コバルト酸塩(III)、
トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)鉄酸塩(III)、
トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)コバルト酸塩(III)、
トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)ニッケル酸塩(III)、
トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)銅酸塩(III)、
トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)金酸塩(III)、
トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ノナハイドライド-7,8-ジメチル-7,8-ジカルバウンデカボレート)鉄酸塩(III)、
トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ノナハイドライド-7,8-ジメチル-7,8-ジカルバウンデカボレート)クロム酸塩(III)、
トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(トリブロモオクタハイドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)コバルト酸塩(III)、
トリス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ウンデカハイドライド-7-カルバウンデカボレート)クロム酸塩(III)、
ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ウンデカハイドライド-7-カルバウンデカボレート)マンガン酸塩(iv)、
ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ウンデカハイドライド-7-カルバウンデカボレート)コバルト酸塩(III)、
ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ウンデカハイドライド-7-カルバウンデカボレート)ニッケル酸塩(iv)などの金属カルボランアニオンの塩などが挙げられる。
【0089】
オレフィン重合体(A)製造用触媒を形成する際には、上記のような(II-a)有機アルミニウムオキシ化合物、(II-b)アルキルボロン酸誘導体、(II-c)イオン性化合物のうちのいずれかを単独で用いてもよく、また任意に2種以上組み合せて用いることもできる。
【0090】
(III) 有機金属化合物
本発明では、オレフィン重合体(A)製造用触媒を形成する際には、必要に応じて(III) 有機金属化合物を用いることができる。この(III) 有機金属化合物として具体的には、下記のような周期表第1、2族および第12、13族の有機金属化合物などが挙げられる。
【0091】
(III-a) 一般式 Ra m Al(ORb n p q
で表される有機アルミニウム化合物。
(式中、Ra およびRb は、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。)
(III-b) 一般式 M1 AlRa 4
で表される1族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物。
(式中、M1 はLi、Na、Kを示し、Ra は炭素原子数1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基である。)
(III-c) 一般式 Ra b 2
で表される2族または12族金属のジアルキル化合物。
(式中、Ra およびRb は、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜15好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、M2 はMg、ZnまたはCdである。)
前記(III-a) に属する有機アルミニウム化合物としては、次のような化合物などが挙げられる。
【0092】
▲1▼一般式 Ra m Al(ORb3-m で表される有機アルミニウム化合物。
(式中、Ra およびRb は、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜15好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、mは好ましくは1.5≦m≦3の数である。)
▲2▼一般式 Ra m AlX3-m で表される有機アルミニウム化合物。
(式中、Ra は炭素原子数1〜15好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは好ましくは0<m<3である。)
▲3▼一般式 Ra m AlH3-m で表される有機アルミニウム化合物。
(式中、Ra は炭素原子数1〜15好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、mは好ましくは2≦m<3である。)
▲4▼一般式 Ra m Al(ORbnq で表される有機アルミニウム化合物。
(式中、Ra およびRb は、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜15好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+q=3である。)
(III-a) に属するアルミニウム化合物としてより具体的には、
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリn-ブチルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウムなどのトリn-アルキルアルミニウム、
トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリsec-ブチルアルミニウム、トリ tert-ブチルアルミニウム、トリ2-メチルブチルアルミニウム、トリ3-メチルブチルアルミニウム、トリ2-メチルペンチルアルミニウム、トリ3-メチルペンチルアルミニウム、トリ4-メチルペンチルアルミニウム、トリ2-メチルヘキシルアルミニウム、トリ3-メチルヘキシルアルミニウム、トリ2-エチルヘキシルアルミニウムなどのトリ分岐鎖アルキルアルミニウム、
(i-C4 9 x Aly (C5 10z (式中、x、yおよびzは正の数であり、z≧2xである。)で示されるイソプレニルアルミニウム、
トリシクロヘキシルアルミニウム、トリシクロオクチルアルミニウムなどのトリシクロアルキルアルミニウム、
トリフェニルアルミニウム,トリトリルアルミニウムなどのトリアリールアルミニウム、
ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどのジアルキルアルミニウムハイドライド、
トリイソプレニルアルミニウムなどのトリアルケニルアルミニウム、
イソブチルアルミニウムメトキシド、イソブチルアルミニウムエトキシド、イソブチルアルミニウムイソプロポキシドなどのアルキルアルミニウムアルコキシド、
ジメチルアルミニウムメトキシド、ジメチルアルミニウムエトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウムブトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキシド、
エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシドなどのアルキルアルミニウムセスキアルコキシド、
a 2.5 Al(ORb 0.5 などで表される平均組成を有する部分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム、
ジエチルアルミニウムフェノキシドなどのジアルキルアルミニウムアリーロキシド、
ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミドなどのジアルキルアルミニウムハライド、
エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド、エチルアルミニウムジクロリド、プロピルアルミニウムジクロリド、ブチルアルミニウムジブロミドなどのアルキルアルミニウムジハライドなどの部分的にハロゲン化されたアルキルアルミニウム、
ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリドなどのジアルキルアルミニウムヒドリド、
エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリドなどのアルキルアルミニウムジヒドリドなどその他の部分的に水素化されたアルキルアルミニウム、
エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキシ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウムなどを挙げることができる。
【0093】
また(III-a) に類似する化合物も使用することができ、たとえば窒素原子を介して2以上のアルミニウム化合物が結合した有機アルミニウム化合物を挙げることができる。このような化合物として具体的には、
(C2 5 2 AlN(C2 5 )Al(C2 5 2
などを挙げることができる。
【0094】
前記(III-b) に属する化合物としては、
LiAl(C2 5 4
LiAl(C7 154 などを挙げることができる。
【0095】
前記(III-c) に属する化合物としては、ジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、ブチルエチルマグネシウムなどを挙げることができる。
【0096】
さらに有機金属化合物(III) としては、メチルリチウム、エチルリチウム、プロピルリチウム、ブチルリチウム、メチルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムクロリド、プロピルマグネシウムブロミド、プロピルマグネシウムクロリド、ブチルマグネシウムブロミド、ブチルマグネシウムクロリドなどを使用することもできる。
【0097】
また重合系内で上記有機アルミニウム化合物が形成されるような化合物、たとえばハロゲン化アルミニウムとアルキルリチウムとの組合せ、またはハロゲン化アルミニウムとアルキルマグネシウムとの組合せなどを使用することもできる。
【0098】
有機金属化合物(III) としては、上記のうちでも分岐鎖状のアルキル基を有する金属化合物が好ましく、特にイソブチル基を有する金属化合物、中でもトリイソブチル金属化合物が好ましく、トリイソブチルアルミニウムが特に好ましい。
【0099】
上記のような有機金属化合物(III) は、2種以上組み合わせて用いることもできる。
このような有機金属化合物(III) は、前記一般式(I)で表される遷移金属化合物(I)中の遷移金属(M)に結合しているR4 および/またはR5 がアルキル基以外の原子または基(たとえば塩素、臭素などのハロゲン原子またはメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基などの基)である場合に、これらをアルキル基に置換するアルキル化剤として作用する。
【0100】
また有機金属化合物(III) はスカベンジャーとしても作用し、水その他の不純物を系内から除去して反応系を清浄に保つので、安定的に触媒の高活性を発現させることができるという効果が得られる。このような効果は遷移金属化合物(I)中の遷移金属(M)に結合しているR4 および/またはR5 がアルキル基であるか否かにかかわらず発現される。
【0101】
本発明では、上記のような触媒成分を微粒子担体に担持させて用いることもできる。
微粒子状担体としては、粒径が10〜300μm好ましくは20〜200μmの顆粒状ないしは微粒子状固体が用いられ、該固体は無機化合物であっても有機化合物であってもよい。
【0102】
無機化合物としては多孔質酸化物が好ましく、具体的にはSiO2、Al2 3、MgO、ZrO、TiO2、B2 3、CaO、 ZnO、BaO、ThO2 など、またはこれらの混合物、たとえばSiO2-MgO、SiO2-Al23、SiO2-TiO2、SiO2-V25、SiO2-Cr 23、SiO2-TiO2-MgOなどを例示することができる。これらの中でSiO2 および/またはAl23 を主成分とするものが好ましい。
【0103】
なお上記無機酸化物は、Na2 CO3 、K2 CO3 、CaCO3 、MgCO3 、Na2 SO4 、Al2(SO43、BaSO4 、KNO3 、Mg( NO32 、Al(NO33 、Na2 O、K2 O、Li2 Oなどの炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酸化物成分を少量含有していても差しつかえない。
【0104】
本発明で用いられる無機担体は種類および製法によりその性状は異なるが、比表面積が50〜1000m2 /g好ましくは100〜700m2 /gであり、細孔容積が0.3〜2.5cm3 /gであることが望ましい。無機担体は必要に応じて100〜1000℃好ましくは150〜700℃で焼成して用いられる。
【0105】
また微粒子状担体を形成する有機化合物としては、エチレン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテンなどの炭素原子数2〜14のα−オレフィンを主成分として生成される(共)重合体またはビニルシクロヘキサン、スチレンを主成分として生成される(共)重合体が挙げられる。
【0106】
なお、本発明ではオレフィン重合触媒は、上記のような各成分以外にもオレフィン重合に有用な他の成分を含むことができる。
本発明では、上記のような遷移金属化合物(I)、触媒成分(II)さらに必要に応じて有機金属化合物(III)、担体などから触媒を形成するが、この遷移金属化合物(I)と触媒成分(II)とを接触させると、下記一般式(xi)で示されるイオン性配位化合物が形成されると推測される。
【0107】
【化24】
Figure 0003650464
【0108】
(式中、M1 、X1 、X2 、R1 、R2 、m、nは、前記一般式(I)と同じであり、R21は炭化水素基であり、Zは触媒成分(II)から形成されるイオンである。)
前記一般式(xi)においてR21は、前記一般式(I)のR4 またはR5 の炭化水素基たとえばアルキル基であるか、または前記(III) 有機金属化合物により導入されるアルキル基である。
【0109】
前記一般式(xi)で表されるイオン性配位化合物には、遷移金属化合物(I)と触媒成分(II)との接触に伴って触媒成分(II)から形成されるエーテル化合物(エーテル分子)などがMで示される遷移金属に配位する場合がある。このようなイオン性配位化合物は下記一般式(xii)で示される。
【0110】
【化25】
Figure 0003650464
【0111】
(式中、M1 、X1 、X2 、R1 、R2 、m、nは、前記一般式(I)と同じであり、R21およびZは、前記一般式(xi)と同じであり、R22は、遷移金属化合物(I)と触媒成分(II)との接触に伴って触媒成分(II)から形成されるエーテル化合物(エーテル分子)である。)
上記一般式(xii )においてR22で示されるエーテル化合物(エーテル分子)の具体的なものとしては、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテルなどが挙げられる。
【0112】
上記のような触媒成分を用いてオレフィン重合体(A)を製造するに際して、遷移金属化合物(I)は、約10-5〜1ミリモル/リットル(重合容積)好ましくは10-4〜1ミリモル/リットルの濃度で用いることが望ましい。
【0113】
また触媒成分(II)として有機アルミニウムオキシ化合物(II-a)またはアルキルボロン酸誘導体(II-b)が用いられるときには、(II-a)または(II-b)は、これら成分中のアルミニウム原子の遷移金属化合物(I)に対するモル比〔(II-a)または(II-b)/(I)〕が、通常10〜1000好ましくは20〜500となるような量で用いられ、触媒成分(II)としてイオン性化合物(II-c)が用いられるときには、遷移金属化合物(I)に対するモル比〔(B-3) /(I)〕が1〜10好ましくは1〜5となるような量で用いられることが望ましい。
【0114】
有機金属化合物(C)は、遷移金属化合物成分(I)に対するモル比〔(C)/(I)〕が0.01〜100好ましくは0.05〜50となるような量で必要に応じて用いられる。
【0115】
上記のような各成分から触媒を形成する際には接触順序は特に限定されない。また予め接触させてから重合に用いてもよく、−100〜150℃程度好ましくは−80〜120℃程度の温度で予め接触させることができる。接触時には不活性炭化水素溶媒を用いることもできる。
【0116】
さらに触媒は、オレフィン類を予備重合させて用いてもよい。
本発明で用いられるオレフィン重合体(A)は、上記のような触媒の存在下に、前述したようなオレフィン類を前記特性(1) 〜(3) を満たすように重合(または共重合)させることにより得られる。
【0117】
重合は気相重合法あるいはスラリー重合法、溶液重合法などの液相重合法などのいずれでも行うことができる。重合媒体として不活性炭化水素を用いることができ、たとえばプロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン、ドデカン、ヘキサデカン、オクタデカンなどの脂肪族系炭化水素、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタンなどの脂環族系炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系炭化水素、ガソリン、灯油、軽油などの石油留分などを用いることができる。これらのうちでは、脂肪族系炭化水素、脂環族系炭化水素、石油留分などが好ましい。
【0118】
また液相重合においては、重合時に液状であるオレフィン自体を溶媒とすることもできる。
重合温度は、スラリー重合を実施する際には通常−50〜100℃好ましくは0〜90℃の範囲でり、溶液重合を実施する際には通常0〜200℃好ましくは10〜180℃の範囲であり、気相重合を実施する際には通常0〜120℃好ましくは20〜100℃の範囲である。
【0119】
重合圧力は、常圧ないし100kg/cm2 好ましくは常圧〜50kg/cm2 で行なわれる。
重合は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方式で行ってもよく、重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行ってもよい。
【0120】
重合時には、水素などを用いて得られるオレフィン重合体(A)の分子量を調整することができる。
(B)オレフィン重合体
本発明では、オレフィン重合体組成物を形成する際に用いられるオレフィン重合体(B)は、上記のようなオレフィン重合体(A)製造用触媒とは異なる触媒を用いて製造されたものであること以外は特に限定されず、たとえば従来公知の固体状チタン触媒成分あるいはメタロセン化合物触媒成分を用いて、公知の方法により製造することができる。
【0121】
オレフィン重合体(B)は、オレフィンの単独重合体であっても、2種以上のオレフィンの共重合体であってもよく、該共重合体はブロック共重合体であってもランダム共重合体であってもよい。
【0122】
このようなオレフィンとしては具体的に、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、3-メチル-1-ブテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどの炭素原子数2〜20のα−オレフィン、シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5-エチル-2-ノルボルネン、テトラシクロドデセン、2-エチル-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレンなどの炭素原子数3〜20の環状オレフィンなどが挙げられる。さらにこれらオレフィンとともにスチレンなどが共重合されていてもよい。
【0123】
これらのうちでもオレフィン重合体(B)は、炭素数原子数が2〜6のオレフィンから導かれる単位を主な構成単位とする重合体であることが好ましく、特にエチレンまたはプロピレンから導かれる単位を主な構成単位とするエチレン重合体またはプロピレン重合体であることが好ましい。より具体的には、エチレンまたはプロピレンから導かれる単位を、それぞれ80〜100モル%好ましくは90〜100モル%より好ましくは92〜100モル%の割合で含有するエチレン重合体またはプロピレン重合体が好ましい。
【0124】
このようなプロピレン重合体は、他のオレフィンとしてのエチレンから導かれる単位を、0〜10モル%好ましくは0〜8モル%より好ましくは0〜6モル%の量で、炭素数4〜12のオレフィンから導かれる単位を0〜15モル%好ましくは0〜10モル%より好ましくは0〜5モル%の量で含有することが望ましい。
【0125】
本発明で用いられるオレフィン重合体(B)は、上記のようなオレフィンから導かれる単位とともに、特に分岐構造を有するオレフィン類または炭素数4〜20のポリエン類から導かれる単位を5モル%以下の量で含有していてもよい。
【0126】
具体的に分岐構造を有するオレフィン類としては、3-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ペンテン、3-エチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、4-エチル-1-ヘキセン、3-エチル-1-ヘキセン、アリルナフタレン、アリルノルボルナン、スチレン、ジメチルスチレン類、ビニルナフタレン類、アリルトルエン類、アリルベンゼン、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘプタンなどが挙げられ、ポリエン類としては、1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、1,4-ペンタジエン、1,3-ヘキサジエン、1,4-ヘキサジエン、1,5-ヘキサジエン、4-メチル-1,4-ヘキサジエン、5-メチル-1,4-ヘキサジエン、6-メチル-1,6-オクタジエン、7-メチル-1,6-オクタジエン、6-エチル-1,6-オクタジエン、6-プロピル-1,6-オクタジエン、6-ブチル-1,6-オクタジエン、6-メチル-1,6-ノナジエン、7-メチル-1,6-ノナジエン、6-エチル-1,6-ノナジエン、7-エチル-1,6-ノナジエン、6-メチル-1,6-デカジエン、7-メチル-1,6-デカジエン、6-メチル-1,6-ウンデカジエン、1,7-オクタジエン、1,9-デカジエン、イソプレン、ブタジエン、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエンなどが挙げられる。
【0127】
上記のようなオレフィン重合体(B)は、135℃デカリン中で測定される極限粘度[η]が0.5ないし20dl/g好ましくは0.7ないし10.0dl/gであり、密度が0.85ないし0.98g/cm3 好ましくは0.855〜0.970g/cm3 であることが望ましい。
【0128】
オレフィン重合体組成物
本発明に係るオレフィン重合体組成物は、上記のような
(A)オレフィン重合体を99ないし1重量部好ましくは95ないし5重量部さらに好ましくは90ないし10重量部の量で、
(B)オレフィン重合体を1ないし99重量部好ましくは5ないし95重量部さらに好ましくは10ないし90重量部の量で含有している。 オレフィン重合体組成物は、樹脂組成物を調製する方法として一般的に知られている方法によって製造され、たとえばオレフィン重合体(A)とオレフィン重合体(B)とを溶融混練することにより調製することができる。
【0129】
オレフィン重合体組成物のメルトインデックスMI(ASTM D1238−65Tに準じて、190℃、2.16kg荷重下で測定)は、0.01〜1000g/10分好ましくは0.1〜100g/10分であることが望ましい。
【0130】
本発明に係るオレフィン重合体組成物は、上記のような新規な触媒を用いて製造された結晶性オレフィン重合体(A)と、他のオレフィン重合体(B)とからなり、メルトテンションが高く成形性に優れるとともに、機械的強度および耐熱性に優れた成形体を得ることができる。
【0131】
オレフィン重合体組成物は、上記のようなオレフィン重合体(A)およびオレフィン重合体(B)に加えて、本発明の目的を損なわない範囲であれば必要に応じて添加剤、他のポリマー類などを含有していてもよく、たとえば衝撃強度を向上させるためのゴム成分などを適宜量含有していてもよい。また添加剤としては、核剤、酸化防止剤、塩酸吸収剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料、分散剤、銅害防止剤、中和剤、発泡剤、可塑剤、気泡防止剤、架橋剤、過酸化物などの流れ性改良剤、ウェルド強度改良剤、天然油、合成油、ワックスなどを挙げることができる。
【0132】
たとえばオレフィン重合体組成物は核剤を含有していると、結晶粒子の微細化が図れるとともに結晶化速度の向上し、高速成形が可能になる。
核剤としては、従来知られている種々の核剤が特に制限されることなく用いられるが中でも下記に挙げる核剤を好ましく用いることができる。
【0133】
【化26】
Figure 0003650464
【0134】
(式中、R1は酸素、硫黄または炭素数1〜10の炭化水素基であり、R2、R3は水素または炭素数1〜10の炭化水素基であり、R2、R3は同種であっても異種であってもよく、R2同士、R3同士またはR2とR3が結合して環状となっていてもよく、Mは1〜3価の金属原子であり、nは1〜3の整数である。)
具体的には、ナトリウム-2,2'-メチレン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル) フォスフェート、ナトリウム-2,2'-エチリデン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル) フォスフェート、リチウム-2,2'-メチレン-ビス-(4,6-ジ-t-ブチルフェニル) フォスフェート、リチウム-2,2'-エチリデン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル) フォスフェート、ナトリウム-2,2'-エチリデン-ビス(4-i-プロピル-6-t-ブチルフェニル) フォスフェート、リチウム-2,2'-メチレン-ビス(4-メチル-6-t-ブチルフェニル) フォスフェート、リチウム-2,2'-メチレン-ビス(4-エチル-6-t-ブチルフェニル) フォスフェート、カルシウム-ビス[2,2'-チオビス(4-メチル-6-t-ブチルフェニル) フォスフェート] 、カルシウム-ビス[2,2'-チオビス(4-エチル-6-t-ブチルフェニル) フォスフェート] 、カルシウム-ビス[2,2'-チオビス-(4,6-ジ-t-ブチルフェニル) フォスフェート] 、マグネシウム-ビス[2,2'-チオビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル) フォスフェート] 、マグネシウム-ビス[2,2'-チオビス-(4-t-オクチルフェニル) フォスフェート] 、ナトリウム-2,2'-ブチリデン-ビス(4,6-ジ-メチルフェニル) フォスフェート、ナトリウム-2,2'-ブチリデン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル) フォスフェート、ナトリウム-2,2'-t-オクチルメチレン-ビス(4,6-ジ-メチルフェニル) フォスフェート、ナトリウム-2,2'-t-オクチルメチレン-ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル) フォスフェート、カルシウム- ビス-(2,2'-メチレン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル) フォスフェート) 、マグネシウム-ビス[2,2'-メチレン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル) フォスフェート] 、バリウム-ビス[2,2'-メチレン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル) フォスフェート] 、ナトリウム-2,2'-メチレン-ビス(4-メチル-6-t-ブチルフェニル) フォスフェート、ナトリウム-2,2'-メチレン-ビス(4-エチル-6-t-ブチルフェニル) フォスフェート、ナトリウム(4,4'-ジメチル-5,6'-ジ-t-ブチル-2,2'-ビフェニル) フォスフェート、カルシウム-ビス[(4,4'-ジメチル-6,6'-ジ-t-ブチル-2,2'-ビフェニル) フォスフェート] 、ナトリウム-2,2'-エチリデン-ビス(4-m-ブチル-6-t-ブチルフェニル) フォスフェート、ナトリウム-2,2'-メチレン-ビス(4,6-ジ-メチルフェニル) フォスフェート、ナトリウム-2,2'-メチレン-ビス(4,6-ジ-エチルフェニル) フォスフェート、カリウム-2,2'-エチリデン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル) フォスフェート、カルシウム-ビス[2,2'-エチリデン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル) フオスフェート] 、マグネシウム-ビス[2,2'-エチリデン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル) フォスフェート] 、バリウム-ビス[2,2'-エチリデン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル) フォスフェート] 、アルミニウム-トリス[2,2'-メチレン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェル)フォスフェート] およびアルミニウム-トリス[2,2'-エチリデン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル) フォスフェート] およびこれらの2個以上の混合物を例示することができる。
【0135】
これらのうちでは特にナトリウム-2,2'-メチレン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェートが好ましい。
【0136】
【化27】
Figure 0003650464
【0137】
(式中、R4は水素または炭素数1〜10の炭化水素基であり、Mは1〜3価の金属原子であり、nは1〜3の整数である。)
具体的には、ナトリウム-ビス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-ビス(4-メチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-ビス(4-エチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-ビス(4-i-プロピルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-ビス(4-t-オクチルフェニル)フォスフェート、カリウム-ビス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウム-ビス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、マグネシウム-ビス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム-ビス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、アルミニウム-ビス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェートおよびこれらの2種以上の混合物を例示することができる。
【0138】
これらのうちでは、ナトリウム-ビス(4-t-ブチルフェニル) フォスフェートが好ましい。
【0139】
【化28】
Figure 0003650464
【0140】
(式中、R5は水素または炭素数1〜10の炭化水素基である。)
具体的には、1,3,2,4-ジベンジリデンソルビトール、1,3-ベンジリデン-2,4-p-メチルベンジリデンソルビトール、1,3-ベンジリデン-2,4-p-エチルベンジリデンソルビトール、1,3-p-メチルベンジリデン-2,4-ベンジリデンソルビトール、1,3-p-エチルベンジリデン-2,4-ベンジリデンソルビトール、1,3-p-メチルベンジリデン-2,4-p-エチルベンジリデンソルビトール、1,3-p-エチルベンジリデン-2,4-p-メチルベンジリデンソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-エチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-n-プロピルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-i-プロピルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-n-ブチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-s-ブチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-t-ブチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(2',4'-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-メトキシベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-エトキシベンジリデン)ソルビトール、1,3-ベンジリデン-2-4-p-クロルベンジリデンソルビトール、1,3-p-クロルベンジリデン-2,4-ベンジリデンソルビトール、1,3-p-クロルベンジリデン-2,4-p-メチルベンジリデンソルビトール、1,3-p-クロルベンジリデン-2,4-p-エチルベンジリデンソルビトール、1,3-p-メチルベンジリデン-2,4-p-クロルベンジリデンソルビトール、1,3-p-エチルベンジリデン-2,4-p-クロルベンジリデンソルビトールおよび1,3,2,4-ジ(p-クロルベンジリデン)ソルビトールおよびこれらの2個以上の混合物が挙げられる。
【0141】
これらのうちでは、1,3,2,4-ジベンジリデンソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-エチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-p-クロルベンジリデン-2,4-p-メチルベンジリデンソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-クロルベンジリデン)ソルビトールおよびそれらの2種以上の混合物が好ましい。
【0142】
さらに核剤としては、芳香族カルボン酸あるいは脂肪族カルボン酸の金属塩が挙げられ、たとえば安息香酸アルミニウム塩、p-t-ブチル安息香酸アルミニウム塩やアジピン酸ナトリウム、チオフェネカルボン酸ナトリウム、ピローレカルボン酸ナトリウムなどが挙げられる。また後述するタルクなどの無機化合物も核剤として用いることができる。
【0143】
本発明に係るオレフィン重合体組成物は、上記核剤はオレフィン重合体(A)およびオレフィン重合体(B)との合計100重量部に対して、0.001〜10重量部好ましくは0.01〜5重量部さらに好ましくは0.1〜3重量部程度の量で含有していることが望ましい。
【0144】
また酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤などを用いることができる。
フェノール系酸化防止剤としては、たとえば2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール、ステアリル(3,3-ジメチル-4-ヒドロキシベンジル)チオグリコレート、ステアリル-β-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルフェノール)プロピオネート、ジステアリル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホネート、2,4,6-トリス(3',5'-ジ-tert-ブチル-4'-ヒドロキシベンジルチオ)-1,3,5-トリアジン、ジステアリル(4-ヒドロキシ-3-メチル-5-tert-ブチルベンジル)マロネート、2,2'-メチレンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、4,4'-メチレンビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、2,2'-メチレンビス[6-(1-メチルシクロヘキシル)p-クレゾール]、ビス[3,5-ビス[4-ヒドロキシ-3-tert-ブチルフェニル)ブチリックアシド]グリコールエステル、4,4'-ブチリデンビス(6-tert-ブチル-m-クレゾール)、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタン、ビス[2-tert-ブチル-4-メチル-6-(2-ヒドロキシ-3-tert-ブチル-5-メチルベンジル)フェニル]テレフタレート、1,3,5-トリス(2,6-ジメチル-3-ヒドロキシ-4-tert-ブチル)ベンジルイソシアヌレート、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、テトラキス[メチレン-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス[(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]イソシアヌレート、2-オクチルチオ-4,6-ジ(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチル)フェノキシ-1,3,5-トリアジン、4,4'-チオビス(6-tert-ブチル-m-クレゾール)などのフェノール類および4,4'-ブチリデンビス(2-tert-ブチル-5-メチルフェノール)の炭酸オリゴエステル(たとえば重合度2〜10)などの多価フェノール炭酸オリゴエステル類が挙げられる。
【0145】
硫黄系酸化防止剤としては、たとえばジラウリル−、ジミリスチル−、ジステアリル−などのジアルキルチオジプロピオネートおよびブチル−、オクチル−、ラウリル−、ステアリル−などのアルキルチオプロピオン酸の多価アルコール(たとえばグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレート)のエステル(たとえばペンタエリスリトールテトララウリルチオプロピオネート)が挙げられる。
【0146】
リン系酸化防止剤としては、たとえばトリオクチルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチル-ジフエニルホスファイト、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(ブトキシエチル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)-1,1,3-トリス(2-メチル-5-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)ブタンジホスファイト、テトラ(C12〜C15混合アルキル)-4,4'-イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、テトラ(トリデシル)-4,4'-ブチリデンビス(3-メチル-6-tert-ブチルフェノール)ジホスファイト、トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)ホスファイト、トリス(モノ・ジ混合ノニルフェニル)ホスファイト、水素化-4,4'-イソプロピリデンジフェノールポリホスファイト、ビス(オクチルフェニル)・ビス[4,4'-ブチリデンビス(3-メチル-6-tert-ブチルフェノール)]・1,6-ヘキサンジオールジホスファイト、フェニル・4,4'-イソプロピリデンジフェノール・ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリス[4,4'-イソプロピリデンビス(2-tert-ブチルフェノール)]ホスファイト、フェニル・ジイソデシルホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト)、トリス(1,3-ジ-ステアロイルオキシイソプロピル)ホスファイト、4,4'-イソプロピリデンビス(2-tert-ブチルフェノール)・ジ(ノニルフェニル)ホスファイト、9,10-ジ-ヒドロ-9-オキサ-9-オキサ-10-ホスファフェナンスレン-10-オキサイド、テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-4,4'-ビフェニレンジホスホナイトなどが挙げられる。
【0147】
さらに他の酸化防止剤として、6-ヒドロキシクロマン誘導体たとえばα、β、γ、δの各種トコフェロールあるいはこれらの混合物、2-(4-メチル-ペンタ-3-エニル)-6-ヒドロキシクロマンの2,5-ジメチル置換体、2,5,8-トリメチル置換体、2,5,7,8-テトラメチル置換体、2,2,7-トリメチル-5-tert-ブチル-6-ヒドロキシクロマン、2,2,5-トリメチル-7-tert-ブチル-6-ヒドロキシクロマン、2,2,5-トリメチル-6-tert-ブチル-6-ヒドロキシクロマン、2,2-ジメチル-5-tert-ブチル-6-ヒドロキシクロマンなどを用いることもできる。
【0148】
また一般式 MxAly(OH)2x+3y−2z(A)z・aH2
(MはMg、CaまたはZnであり、Aは水酸基以外のアニオンであり、x、y、zは正数、aは0または正数である)で示される複化合物、たとえば
Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O、
Mg6Al2(OH)20CO3・5H2O、
Mg5Al2(OH)14CO3・4H2O、
Mg10Al2(OH)22(CO32・4H2O、
Mg6Al2(OH)16HPO4・4H2O、
Ca6Al2(OH)16CO3・4H2O、
Zn6Al2(OH)16CO3・4H2O、
Zn6Al2(OH)16SO4・4H2O、
Mg6Al2(OH)16SO3・4H2O、
Mg6Al2(OH)12CO3・3H2Oなどをたとえば塩酸吸収剤として用いることができる。
【0149】
光安定剤としては、たとえば2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン-2,2'-ジ-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノンなどのヒドロキシベンゾフェノン類、2-(2'-ヒドロキシ-3'-tert-ブチル-5'-メチルフェニル)ー5ークロロベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-tert-ブチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-tert-アミルフェニル)ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール類、フェニルサリシレート、p-tert-ブチルフェニルサリシレート、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエートなどのベンゾエート類、2,2'-チオビス(4-tert-オクチルフェノール)Ni塩、[2,2'-チオビス(4-tert-オクチルフェノラート)]-n-ブチルアミンNi、(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ホスホン酸モノエチルエステルNi塩などのニッケル化合物類、α-シアノ-β-メチル-β-(p-メトキシフェニル)アクリル酸メチルなどの置換アクリロニトリル類およびN'-2-エチルフェニル-N-エトキシ-5-tert-ブチルフェニルシュウ酸ジアミド、N-2-エチルフェニル-N'-2-エトキシフェニルシュウ酸ジアミドなどのシュウ酸ジアニリド類、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジン)セバシエート、ポリ[{(6-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)イミノ}-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル{4-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン]、2-(4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジル)エタノールとコハク酸ジメチルとの縮合物などのヒンダードアミン化合物が挙げられる。
【0150】
滑剤としては、たとえばパラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどの脂肪族炭化水素類、カプリン類、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸などの高級脂肪酸類またはこれらの金属塩類(たとえばリチウム塩、カルシウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩)、パルミチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコールなどの脂肪族アルコール類、カプロン類アミド、カプリル酸アミド、カプリン酸アミド、ラウリル酸アミド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミドなどの脂肪族アミド類、脂肪族とアルコールとのエステル類、フルオロアルキルカルボン酸またはその金属塩、フルオロアルキルスルホン酸金属塩などのフッ素化合物類が挙げられる。
【0151】
上記のような添加剤は、オレフィン重合体組成物中、0.0001重量%〜10重量%の量で含有されていてもよい。
また本発明に係るオレフィン樹脂組成物組成物は、シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、軽石粉、軽石バルーン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、硫酸カルシウム、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、アスベスト、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト、グラファイト、アルミニウム粉、硫化モリブデン、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維などの充填剤を含有していてもよい。
【0152】
本発明に係るオレフィン重合体組成物は、上記のような添加剤類を含有することによって、物性バランス、耐久性、塗装性、印刷性、耐傷付き性および成形加工性などが一層向上された成形体を形成することができる。
【0153】
熱成形体
上記のような本発明のオレフィン重合体組成物は、従来公知のポリオレフィン用途に広く用いることができるが、特にオレフィン重合体組成物をたとえばシート、未延伸または延伸フィルム、フィラメント、他の種々形状の成形体に成形して利用することができる。本発明では、特に添加剤として耐熱安定剤を含有するオレフィン重合体組成物を熱成形体して利用することが好ましい。
【0154】
熱成形体としては具体的に、押出成形、射出成形、インフレーション成形、ブロー成形、押出ブロー成形、射出ブロー成形、プレス成形、カレンダー成形、発泡成形などの公知の熱成形方法により得られる成形体が挙げられる。以下に数例挙げて熱成形体を説明する。
【0155】
本発明に係る熱成形体がたとえば押出成形体であるとき、その形状および製品種類は特に限定されないが、たとえばシート、フィルム(未延伸)、パイプ、ホース、電線被覆、フィラメントなどが挙げられ、特にシート、フィルム、フィラメントなどが好ましい。
【0156】
オレフィン重合体組成物を押出成形する際には、従来公知の押出装置および成形条件を採用することができ、たとえば単軸スクリュー押出機、混練押出機、ラム押出機、ギヤ押出機などを用いて、溶融したオレフィン重合体組成物をTダイなどから押出すことによりシートまたはフィルム(未延伸)などに成形することができる。
【0157】
延伸フィルムは、上記のような押出シートまたは押出フィルム(未延伸)を、たとえばテンター法(縦横延伸、横縦延伸)、同時二軸延伸法、一軸延伸法などの公知の延伸方法により延伸して得ることができる。
【0158】
シートまたは未延伸フィルムを延伸する際の延伸倍率は、二軸延伸の場合には通常20〜70倍程度、また一軸延伸の場合には通常2〜10倍程度である。延伸によって、厚み5〜200μm程度の延伸フィルムを得ることが望ましい。
【0159】
またフィルム状成形体として、インフレーションフィルムを製造することもできる。本発明に係るオレフィン重合体組成物は、メルトテンションが高くインフレーション成形時にドローダウンなどを起こしにくい。
【0160】
上記のような本発明に係るオレフィン重合体組成物からなるシートおよびフィルム成形体は、引裂強度などの機械的特性、耐熱性、耐衝撃性、耐老化性、透明性、透視性、光沢、剛性、防湿性およびガスバリヤ性に優れており、包装用フィルム、薬品の錠剤、カプセルなどの包装に用いられるプレススルーパック(press through pack)などとして幅広く用いることができる。
【0161】
またフィラメント成形体は、たとえば溶融したオレフィン重合体組成物を、紡糸口金を通して押出すことにより製造することができる。このようにして得られたフィラメントを、さらに延伸してもよい。この延伸は、フィラメントの少なくとも一軸方向が分子配向する程度に行えばよく、通常5〜10倍程度の倍率で行なうことが望ましい。本発明に係るオレフィン重合体組成物からなるフィラメントは帯電しにくく、機械的特性に優れている。
【0162】
射出成形体は、従来公知の射出成形装置を用いて公知の条件を採用して、オレフィン重合体組成物を種々の形状に射出成形して製造することができる。本発明に係るオレフィン重合体組成物からなる射出成形体は引裂強度などの機械的特性、耐熱性、耐衝撃性、表面光沢、耐薬品性、耐磨耗性などに優れており、自動車内装用トリム材、自動車用外装材、家電製品のハウジング、容器など幅広く用いることができる。
【0163】
ブロー成形体は、従来公知のブロー成形装置を用いて公知の条件を採用して、オレフィン重合体組成物をブロー成形することにより製造することができる。
たとえば押出ブロー成形では、上記オレフィン重合体組成物を樹脂温度100℃〜300℃の溶融状態でダイより押出してチューブ状パリソンを形成し、次いでパリソンを所望形状の金型中に保持した後空気を吹き込み、樹脂温度130℃〜300℃で金型に着装することにより中空成形体を製造することができる。延伸(ブロー)倍率は、横方向に1.5〜5倍程度であることが望ましい。
【0164】
また射出ブロー成形では、上記オレフィン重合体組成物を樹脂温度100℃〜300℃でパリソン金型に射出してパリソンを成形し、次いでパリソンを所望形状の金型中に保持した後空気を吹き込み、樹脂温度120℃〜300℃で金型に着装することにより中空成形体を製造することができる。延伸(ブロー)倍率は、縦方向に1.1〜1.8倍、横方向に1.3〜2.5倍であるであることが望ましい。
【0165】
本発明に係るオレフィン重合体組成物からなるブロー成形体は、引裂強度などの機械的特性、耐熱性および耐衝撃性に優れるとともに防湿性にも優れている。プレス成形体としてはモールドスタンピング成形体が挙げられ、たとえば基材と表皮材とを同時にプレス成形して両者を複合一体化成形(モールドスタンピング成形)する際の基材を本発明に係るオレフィン重合体組成物で形成することができる。
【0166】
このようなモールドスタンピング成形体としては、具体的にドアートリム、リアーパッケージトリム、シートバックガーニッシュ、インストルメントパネルなどの自動車用内装材が挙げられる。
【0167】
本発明に係るオレフィン重合体組成物からなるプレス成形体は引裂強度などの機械的特性、耐熱性、耐衝撃性、耐老化性、表面光沢、耐薬品性、耐磨耗性などに優れている。
【0168】
【発明の効果】
本発明によれば、機械的特性およに耐熱性に優れ、成形性にも優れたオレフィン重合体組成物およびこの重合体組成物からなる熱成形が提供される。
【0169】
【実施例】
次に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0170】
なお以下の実施例において、極限粘度[η]は135℃デカリン中で測定した。融点(Tm)は示差走査熱量計により10℃/min の昇温速度で測定して求めた。密度は密度勾配管を用いて測定した。
【0171】
実施例で用いられたオレフィン重合体(A)の製造例を示す。
【0172】
【製造例1】
(A-1) エチレン単独重合体の製造
充分に窒素置換した内容積2リットルのガラス製オートクレーブに、トルエン1.5リットルを装入し、これにエチレンを200リットル/hで流通させ、25℃で10分間放置した。その後、トリイソブチルアルミニウムを0.5ミリモル、メチルアルミノオキサンをAl原子換算で5ミリモル、引き続き、下記に示す遷移金属化合物▲1▼を0.02ミリモル加え重合を開始した。エチレンガスを連続的に供給し、常圧下、25℃で1時間重合を行った。重合終了後、少量のメタノールを添加し、重合を停止した。ポリマー溶液を大過剰のメタノールに加え、ポリマーを析出させ、80℃で12時間減圧下に乾燥させた。その結果、表1に示すエチレン単独重合体42.7gが得られた。
【0173】
【化29】
Figure 0003650464
【製造例2】
(A-2) エチレン・1-オクテン共重合体の製造
充分に窒素置換した内容積2リットルのガラス製オートクレーブに、トルエン1.5リットルを装入し、次いで1-オクテンを15ml装入した。これにエチレンを200リットル/hで流通させ、5℃で10分間放置した。その後、トリイソブチルアルミニウムを0.5ミリモル、メチルアルミノオキサンをAl原子換算で7.5ミリモル、引き続き、下記に示す遷移金属化合物▲2▼を0.03ミリモル加え重合を開始した。エチレンガスを連続的に供給し、常圧下、5℃で1時間重合を行った。重合終了後、少量のメタノールを添加し、重合を停止した。ポリマー溶液を大過剰のメタノールに加え、ポリマーを析出させ、80℃で12時間減圧下に乾燥させた。その結果、表1に示すエチレン・1-オクテン共重合体41.3gが得られた。
【化30】
Figure 0003650464
【0174】
【製造例3】
(A-3) エチレン単独重合体の製造
充分に窒素置換した内容積2リットルのガラス製オートクレーブに、トルエン1.5リットルを装入し、エチレンと水素の混合ガス(それぞれ200リットル/h、2リットル/h)を流通させ、5℃で10分間放置した。その後、トリイソブチルアルミニウムを0.5ミリモル、メチルアルミノオキサンをAl原子換算で5ミリモル、引き続き、上記のような遷移金属化合物▲2▼を0.01ミリモル加え重合を開始した。エチレンと水素の混合ガスを連続的に供給し、常圧下、5℃で1時間重合を行った。重合終了後、少量のメタノールを添加し、重合を停止した。ポリマー溶液を大過剰のメタノールに加え、ポリマーを析出させ、80℃で12時間減圧下に乾燥させた。その結果、表1に示すエチレン単独重合体51.4gが得られた。
【0175】
【製造例4】
(A-4) エチレン単独重合体の製造
充分に窒素置換した内容積2リットルのガラス製オートクレーブに、トルエン1.5リットルを装入し、これにエチレンを200リットル/hで流通させ、10℃で10分間放置した。その後、トリイソブチルアルミニウムを0.5ミリモル、メチルアルミノオキサンをAl原子換算で5ミリモル、引き続き、遷移金属化合物(5a)を0.01ミリモル加え重合を開始した。エチレンガスを連続的に供給し、常圧下、10℃で1時間重合を行った。重合終了後、少量のメタノールを添加し、重合を停止した。ポリマー溶液を大過剰のメタノールに加え、ポリマーを析出させ、80℃で12時間減圧下に乾燥させた。その結果、ポリマー56.1gが得られた。
【0176】
【実施例1】
オレフィン重合体(A)として上記の製造例1で得られたエチレン単独重合体(A-1) 40重量部と、
オレフィン重合体(B)として公知のチーグラー系触媒を用いて製造された表1に示すようなエチレン単独重合体(B-1) 60重量部との混合物に、
テトラキス[メチレン-3(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(酸化防止剤)0.2重量部およびステアリン酸カルシウム0.1重量部(塩酸吸収剤)を添加して、20mmφ単軸押出機を用いて200℃で溶融混練することによりオレフィン重合体組成物を得た。
【0177】
得られたオレフィン重合体組成物のメルトインデックス(MI)および溶融張力(MT)を表1に示す。
なお組成物のメルトインデックス(MI)は、ASTM D256に準拠して190℃、2.16kg荷重下に測定した。
【0178】
溶融張力(MT)は、東洋精機製 メルトテンションテスターにより、測定温度190℃、押出速度15mm/分下で押し出されるストランドを一定速度で引き取る際にフィラメントにかかる張力を測定することにより求めた。
【0179】
このオレフィン重合体組成物からインフレーションフィルムに成形した。
得られたフィルムについて、フィルムインパクト強度を測定した。
結果を表1に示す。
【0180】
フィルムインパクト強度は、東洋精機製作所製振子式フィルム衝撃試験機(フィルムインパクトテスター)により測定した。
【0181】
【実施例2】
オレフィン重合体(A)として上記の製造例2で得られたエチレン・1-オクテン共重合体(A-2) 80重量部と、
オレフィン重合体(B)として高圧ラジカル法により製造された表1に示すようなエチレン単独重合体(B-2) 20重量部とを用いた以外は、実施例1と同様にしてオレフィン重合体組成物およびインフレーションフィルムを得た。結果を表1に示す。
【0182】
【実施例3】
オレフィン重合体(A)として上記の製造例3で得られたエチレン単独重合体(A-3) 34重量部と、
オレフィン重合体(B)として公知のメタロセン触媒を用いて製造された表1に示すようなエチレン・1-ヘキセン共重合体(B-3) 53重量部および高圧ラジカル法により製造されたエチレン単独重合体(B-4) 12重量部とを用いた以外は、実施例1と同様にしてオレフィン重合体組成物およびインフレーションフィルムを得た。結果を表1に示す。
【0183】
【実施例4】
オレフィン重合体(A)として上記の製造例4で得られたエチレン単独重合体(A-4) 90重量部と、
オレフィン重合体(B)として公知のバナジウム触媒を用いて製造された表1に示すようなエチレン・1-ブテン共重合体(B-5) 10重量部とを用いた以外は、実施例1と同様にしてオレフィン重合体組成物およびインフレーションフィルムを得た。結果を表1に示す。
【0184】
【表1】
Figure 0003650464

Claims (2)

  1. (A)下記一般式(i) で示される遷移金属化合物(I)を含む触媒を用いて製造され、
    (1) 0.5ないし20dl/gの範囲の極限粘度[η]を有し、
    (2) 示差走査熱量計DSCにより測定される融点Tmが60℃以上であり、
    (3) 密度が0.88g/cm3 以上である、
    結晶性オレフィン重合体;99〜1重量部と、
    (B)上記以外の触媒により製造される少なくとも1種のオレフィン重合体;1〜99重量部とからなることを特徴とするオレフィン重合体組成物;
    Figure 0003650464
    (式中、Mは周期率表第8ないし10族の遷移金属であり、
    1 およびX2 は、互いに同一でも異なっていてもよく、窒素原子またはリン原子であり、
    1 およびR2 は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭化水素基であり、
    mおよびnは、互いに同一でも異なっていてもよく、1または2であり、
    Figure 0003650464
    (ここで、R6 、R7 、R61、R62、R71およびR72は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭化水素基である。)であり、
    4 およびR5 は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、−OR8 、−SR9 、−N(R102 または−P(R112 (ここで、R8 〜R11はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基または有機シリル基であり、R10同士またはR11同士は互いに連結して環を形成していてもよい。)であり、またR4 およびR5 は互いに連結して環を形成していてもよく、
    1 、R2 、R6 (またはR61、R62)およびR7 (またはR71、R72)のうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよい。)。
  2. 請求項1に記載のオレフィン重合体組成物を加熱成形してなる熱成形体。
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