JP3648974B2 - 無線通信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、無線送信局が無線受信局に対してパケットの無線通信を行なう無線通信装置に関し、特に、無線送信局と無線受信局との間に無線中継局を介してパケットの無線通信を行なう無線通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、製造現場においては、情報化への要求に伴い、プログラマブルコントローラ、CNC、ロボットコントローラ等のネットワーク化が進んでいる。このようなFA用ネットワークは、生産効率向上のための高速化、性能向上の要求とともに、より高いデータ伝送信頼性が要求されることになる。
【0003】
ところで、有線通信の場合は、製造現場のラインの増設や変更、レイアウト変更等に対しては、通信ケーブルを設置しなおし、移動する作業者や移動体とのデータ伝送等に対しては、通信ケーブルを接続しなおしたりする必要があり、これらの増設や変更が頻繁に行なわれ、また、移動する作業者や移動体とのデータ伝送が多用されることから、そのためのコスト、手間が無視できない物になっている。それ故、レイアウト変更等の場合や作業中移動する移動通信局に対して、容易に、かつ、よりローコストで対応することのできる無線通信が注目され、このような分野にも無線通信の導入、普及が望まれるようになってきている。
【0004】
しかし、電波によるパケット無線通信においては、有線通信に比べて通信環境が格段に悪く、ノイズの混入、電波の反射等によるフェージング、障害物の通過による電波の遮断、電波強度の低下等により、そのデータにエラーが発生したり、通信路途中でパケットが消滅したりして、通信エラーとなることが、日常的に発生する。
【0005】
そこで、無線通信の信頼性を高めるために、スペクトラム拡散方式や誤り訂正技術が開発され、また、無線中継局を設けて、弱い電波を増幅して通信することも行なわれている。
【0006】
また、パケット無線通信においては、一般に、無線受信局から無線送信局へ、受信通知を送り返し、この受信通知が所定時間内に無線送信局に到達しなかったり、エラー受信の通知である場合は、直ちに通信エラーとなったパケットを再送する、いわゆる、ARQ(Auto Repeat reQuest)方式により、ノイズの混入等による電波強度の高速な変化に起因する通信エラーの回復を図っている。
【0007】
しかし、例えば、FAシステムに使用される無線通信装置においては、通信電波が、工場内に伝搬して、直接、あるいは、工場内で不規則に反射したり、障害物に遮られたりしながら、無線受信局に到達する。そして、到達までの反射の状況等によっては比較的周期の長いフェージングが起こる。また、工場内の作業者や移動中の物体に電波が遮られたりすることがある。このような場合、フェージングの周期や、移動する作業者や物体による通信電波の遮断時間は、通常のパケット通信の繰り返し周期よりも長く、数ミリ秒〜数十ミリ秒、あるいは、更に長時間となることもあって、上述のスペクトラム拡散方式や誤り訂正技術、通常の無線中継では、このような通信障害には対応できず、また、ARQ方式による通信エラーの回復策では、通信障害が継続している間に何回も再送の繰り返しを中継することになり、直ちに通信エラーの回復ができないばかりか、通信障害継続中のこの無益なパケットの再送の繰り返しが、他の無線受信局に対する通信を遅らせてしまうことにもなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように、上述の従来の通信技術では、通信環境が悪い状態での信頼性の高い無線中継が困難で、特に、フェージングや、通信電波の遮断による通信障害に対しては有効に作用するものではない。
【0009】
この種の通信障害に対する対策として、同一データのデータパケットを連続して送信する手順が考えられ、ARQと比較して手順が単純で、その分実装も容易で、コストが低くでき、伝送効率もよいので、その効果が認められている。しかし、この連続送信の手順を無線中継に用いた場合に、単純に中継すると、例えば、図11に示すように、無線送信局Mから無線中継局Iに送信した同一データのデータパケット1/4、2/4、3/4、4/4のうち、最初のデータパケット1/4が無線中継局Iに到達しなっかった場合、無線中継局Iからは2/4、3/4、4/4の3個のデータパケットしか無線受信局Sに送られない。更に、図11の場合のように3番目のデータパケット3/4が無線受信局Sに到達しなっかった場合は、伝送されるパケット数は先細りとなり、到達率は1/2になってしまう。
【0010】
無線送信局Mから無線受信局Sの間の無線中継局Iの段数がI1、I2‥‥と多い場合や、通信環境が更に悪い場合は、その到達率が一層低下しやすくなり、その分、連続送信の回数を増やさなければならなくなる。連続送信の回数が多くなれば、無線通信装置全体のデータ伝送効率は低下する。しかも、無線中継の場合、無線中継局が次の無線中継局または最終無線受信局に送信している間は、その送信中の無線中継局には送信ができないから、待ち時間が増え、一層、伝送効率が低下する。
【0011】
この発明は、上述の課題を解決し、フェージングや、通信電波の遮断、ノイズ等種々の通信障害に対して高い信頼性をもって中継無線通信ができる無線通信装置を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、請求項1の発明は、
無線送信局から無線中継局を介して無線受信局にデータを組み込んだデータパケットの無線通信を行なう無線通信装置において、
無線送信局から同一データを組み込んだ複数のデータパケットに、中継先の総連続送信回数と連続送信番号とを付加して無線中継局へ連続送信し、
無線中継局は、受信した複数のデータパケットから、エラーのないデータを選択し、上記エラーのないデータを組み込んだ次段中継用送信データパケットを複数生成して、次段の無線中継局または無線受信局へ連続送信し、
無線受信局は、前段の無線中継局から受信した次段中継用送信データパケットから、エラーのないデータを選択して、上記データを受信データとして使用し、
無線中継局または無線受信局が、連続送信される複数のパケットのうちの最初のパケットを受信したとき、上記最初のパケットの中に書き込まれた送信されてくる総連続送信回数および最初のパケットの連続送信番号を基にタイムアップ時間を設定した受信監視タイマを起動して、後続の送信パケットの受信を監視する
ことを特徴とする。
【0017】
なお、この明細書において、「次段」とは、無線送信局から無線受信局に向けて1または2以上の無線中継局と無線受信局を通信経路順に並べたときの無線受信局側の隣の無線通信局を意味し、「前段」とは、無線送信局側の隣の無線通信局を意味する。
【0018】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を、以下、図面を参照して説明する。
【0019】
図1は、この発明の一実施の形態を示し、プログラマブルコントローラ・システムにおける無線中継局を含む無線通信ネットワークの概要を示す説明図である。
【0020】
図1において、プログラマブルコントローラのリモートI/Oマスタ1に、リモートI/Oネットワーク2を介して無線送信局(マスタ)Mが接続され、この無線送信局Mは、自局と直接通信する無線受信局(スレーブ)S1、S2のネットワークNW1を持っていて、このネットワークNW1内の無線受信局(スレーブ)S1、S2に対して、順次ポーリングしながらコマンドその他のデータのパケットを送受信して、いわゆる、サイクル通信を行う。パケットの送受信は、同一データを組み込んだ複数のデータパケットを無線受信局(スレーブ)S1、S2へ連続して所定回数送信あるいは受信する、いわゆる、連続送受信の方式を取っている。なお、ネットワークNW1には、一般に、直接無線通信できる多数の無線受信局(スレーブ)が配備されているが、説明を簡単にするために、ここでは2個の無線受信局(スレーブ)S1、S2を図示している。
【0021】
ところで、無線送信局Mは、ネットワークNW1外にも、すなわち、直接通信がやや困難なエリアにも、無線受信局(スレーブ)S3のように、複数の無線受信局(スレーブ)があるので、これらのネットワークNW1外の無線受信局(スレーブ)には、ネットワークNW1内の無線受信局(スレーブ)、例えば、図のスレーブS1を無線中継局として通信を行う。無線中継局S1は、無線送信局Mと同様にネットワークNW2を持ち、そのネットワークNW2内の無線受信局(スレーブ)S3等と同様の連続送受信を行う。図示は省略しているが、ネットワークNW2内にも多数の無線受信局(スレーブ)が配備されている。
【0022】
また、ネットワークNW2内の無線受信局(スレーブ)も、更に、無線中継局となって自局のネットワークNW3(図示省略)を持つことがある。また、ひとつのネットワーク内の複数の無線受信局(スレーブ)を無線中継局とすることもある。これらの無線中継局は、自らも最終の無線受信局として機能しながら、無線中継を行うこともできるし、純粋の無線中継局として機能することもできる。このように、ネットワークNWは、連鎖状に繋がり、広範囲のエリアをカバーすることができる。
【0023】
図2は、図1に示した無線送信局(マスタ)Mが、ネットワークNW1の無線中継局S1を経由してネットワークNW2の無線受信局S3と連続送受信する一実施の形態を説明する説明図で、無線送信局Mから同一データ、この場合、コマンドを組み込んだ複数のデータパケット1/4、2/4、3/4、4/4を無線中継局S1へ連続送信する。この際、各データパケット1/4、2/4、3/4、4/4には、総連続送信回数Nと各データパケットの連続送信番号nをパケットのヘッダ部に書き込む。その詳細を、図10に示す。図10(a)は、パケットのフォーマットを示し、ヘッダ部の連送情報フィールドCIFに、図10(b)のように、上記総連続送信回数Nと連続送信番号nを書き込む。
【0024】
無線中継局S1では、連続送信されてくる複数のデータパケットのうち、最初に到達したデータパケット1/4を受信したとき、このデータパケット1/4に書き込まれた送信されてくる総連続送信回数N(=4)とこのデータパケット1/4の連続送信順番号n(=1)を取り込んで、更に3個のデータパケットが連続送信されてくることを予測し、この3個分のパケットを受信するのに適当なタイムアップ時間を自局の受信監視タイマに設定して、この受信監視タイマを起動する。すなわち、この設定したタイムアップ時間の間、無線送信局(マスタ)Mからのデータパケットの受信を続ける。図2の場合、この時間内にデータパケット2/4、3/4は受信されたが、4番目のデータパケット4/4は、途中通信障害のため消滅し、無線中継局S1には到達しない。
【0025】
無線中継局S1は、受信した複数のデータパケット1/4、2/4、3/4から、エラーのないデータを選択する。例えば、データパケット1/4がエラーとなっていて、データパケット2/4、3/4がエラーがなく正常受信できていれば、このデータパケット2/4または3/4のエラーのないデータを組み込んだ複数の次段中継用送信データパケット1/4、2/4、3/4、4/4を順次生成して、次段の無線受信局S3(または、無線中継局)へ連続送信する。
【0026】
無線受信局S3では、前段の無線中継局S1から受信した上記の次段中継用送信データパケット2/4、3/4、4/4から、無線中継局S1と同様に、エラーのないデータを選択して、このエラーのないデータを受信データとして使用する。なお、この次段中継用送信データパケットは、図2の場合、次段中継用送信データパケット1/4が通信エラーにより途中消滅しており、最初に無線受信局S3に到達した次段中継用送信データパケットは、次段中継用送信データパケット2/4である。無線受信局S3でも、その受信監視タイマを使用して、タイムアップ時間まで受信を続けるのであるが、最初に受信したデータパケット2/4から取り込んだ総連続送信回数は4、連続送信順番号は2であるから、残りのデータパケットは2個であることが分かり、受信監視タイマのタイムアップ時間は、2個のデータパケット受信分に設定される。このように受信監視タイマのタイムアップ時間を送信状態に応じて変えることにより、むだな待ち時間を省き、通信ネットワーク全体の伝送効率を上げることができる。
【0027】
受信を終了した無線受信局S3では、次に、前段の無線中継局S1に対して、受信通知を送り返す。図2の場合は、エラーのないデータを受信できたので、正常受信の受信通知のパケットを、受信したデータパケットの総連続送信回数と同じ4回、連続送信する。この受信通知パケットの送受信も、データパケットの送受信と同じデータのエラー回復・中継を行いながら無線送信局Mまで送信され、無線送信局Mにおいて、正常送信の終了が確認される。もし、正常送信が確認できなければ、無線送信局Mは、次の通信サイクルで再度同じデータについて連続送信を行うことになる。
【0028】
なお、図2では、受信通知パケットも、無線受信局S3から無線中継局S1に至る途中で受信通知パケット4/4が、通信障害により途中消滅している。従って、無線中継局S1の受信監視タイマのタイムアップ時間は、3パケット分に設定され、そのタイムアップ時間内に2個の受信通知パケット2/4、3/4が受信され、これらの受信通知パケット2/4、3/4を基にエラー回復した無線送信局M向けの受信通知パケット1/4、2/4、3/4、4/4が連続送信されている。また、無線送信局M向けの受信通知パケット1/4、2/4、3/4、4/4のうち、無線中継局S1から無線送信局Mに至る途中で受信通知パケット1/4が通信障害により途中消滅している。従って、無線送信局Mの受信監視タイマのタイムアップ時間は、2パケット分に設定されている。
【0029】
図2の無線中継におけるデ−タパケット連送の処理を、図3乃至図7のフローチャートを参照してより詳細に説明する。
【0030】
図3は、図2における無線送信局(マスタ)Mの処理フローを示すフローチャートである。
【0031】
図3のステップ301では、無線受信局(スレーブ)S3宛ての送信データパケットを生成する。次のステップ302では、この送信データパケットを無線中継局(スレーブ)S1に向けて連続送信する。より具体的には、送信データパケットは、総連続送信回数Nだけ生成し、各送信データパケットの連送情報フィールドCIFに、その連続送信番号n(=1、2、‥‥)と総連続送信回数Nを書き込み、生成順に無線中継局(スレーブ)S1へ連続送信される。
【0032】
この連続送信を受信する無線中継局(スレーブ)S1の中継処理は、図4のフローチャートにより処理される。図4において、ステップ401で、最初のデータパケットを受信する。通信エラーがなければ、連続送信番号n=1のデータパケットが受信される。次のステップ402に進んで、この受信したデータパケットから連送情報フィールドCIFの総連続送信回数Nと連続送信番号nとを取り込む。もし、途中の通信エラーによって1番目のデータパケットが消滅し、2番目のデータパケットをステップ401で受信した場合は、連続送信番号n=2である。例えば、図2のように、総連続送信回数N=4の場合、1番目のデータパケットをステップ401で受信したならば、残り3回の連続送信があり、2番目のデータパケットを受信したならば、残り2回の連続送信があることになるので、次のステップ403では、この残り受信回数に合わせて受信監視タイマのタイムアップ時間をセットして、この受信監視タイマを起動する。そして、次のステップ404で、受信監視タイマ起動中に、2番目以降のデータパケットを受信する。残りのデータパケットを全て受信したか、または、受信監視タイマがタイムアップすると、ステップ405に移り、正常受信があったか否かを調べる。正常受信がひとつでもあれば(yes)、ステップ406の受信データの決定プロセスへ進む。ひとつのパケットも正常受信できなかったときは、ステップ409に移る。
【0033】
ステップ406の受信データの決定プロセスは、次のようになっている。
【0034】
(1) 正常受信したパケットのデータが全て一致する場合(ひとつのパケットだけ正常受信した場合を含む): そのデータを受信データと決定する。
【0035】
(2) 正常受信したパケットのデータがパケットにより異なり、複数種類になった場合: 多数決で受信データを決定する。最多数が2種以上ある場合は、例えば、その中で一連番号が小さいパケットのデータを受信データと決定する。
【0036】
ステップ406の次のステップ407では、決定した受信データを中継用データとして中継用のデータパケットを生成し、次のステップ408で、通信周波数を切り換える等、従来周知の手法によりネットワークNW1をNW2に切り換えて、無線受信局S3へN回連続送信し、図4のフローを終了する。この連続送信も、無線送信局Mから無線中継局S1へのステップ302の連続送信と同様に、共通のデータ、総連続送信回数Nと、各データパケット毎の連続送信番号nとが組み込まれる。
【0037】
一方、正常受信できなかったときのステップ409では、通信エラーを伝える受信通知パケットを生成し、次のステップ410で、送信元の無線送信局Mからのポーリング信号を待って、無線送信局Mへ向けてN回連続送信して、図4のフローを終了する。この場合の各受信通知パケットの連送情報フィールドCIFも、同様の構成とする。
【0038】
図4の無線中継局の処理フローは、受信する連続送信が前段の無線中継局からの場合も、また、送信する連続送信が次段の無線中継局への場合も同様のフローで処理される。中継段数が増加しても、各無線中継局でひとつでも正常な受信ができれば、これを基にエラー回復・中継を行いながら通信されるので、通信の信頼性が非常に上がることになる。
【0039】
ステップ408の連続送信を受けた無線受信局S3の受信処理は、図5のフローチャートにより処理される。図5において、ステップ501の最初のデータパケットの受信、ステップ502の総連続送信回数N、送信順番号nの取り込み、ステップ503の受信監視タイマの起動、ステップ504の2番目以降のデータパケットの受信、ステップ505の正常受信の有無調査、ステップ506の多数決等による受信パケットの決定、および、ステップ508のエラー情報の受信通知パケットの生成の各ステップは、無線中継局S1のステップ401、402、403、404、405、406および409(図4参照)とそれぞれ対応しており、同様の処理フローとなっているので、説明を省略する。
【0040】
ステップ506で決定したデータパケットのデータは、無線受信局S3が自ら使用する。そして、次のステップ507で、決定したデータパケットを基に正常受信の受信通知パケットを生成する。このステップ507またはステップ508で生成された受信通知パケットは、ステップ509で、前段の無線中継局S1からのポーリングを待って、上述の連続送信と同様にして無線中継局S1へN回連続送信され、図5のフローを終了する。
【0041】
次に、図5のステップ509で、無線受信局S3から連続送信される受信通知パケットの無線中継局S1での処理フローを、図6を参照して説明する。
【0042】
図6において、ステップ601の最初の受信通知パケットの受信、ステップ602の総連続送信回数N、送信順番号nの取り込み、ステップ603の受信監視タイマの起動、ステップ604の2番目以降の受信通知パケットの受信、ステップ605の正常受信の有無調査、ステップ606の多数決等による受信パケットの決定、および、ステップ608のエラー情報の受信通知パケットの生成の各ステップは、無線中継局S1における図4のステップ401、402、403、404、405、406および409とそれぞれ対応しており、対象のパケットの内容がデータか受信通知かの違いだけで、同様の処理フローとなっているので、説明を省略する。また、ステップ606で受信パケットを決定した後の前段への正常受信の受信通知パケット生成の処理(ステップ607)は、図5のステップ507と同様である。
【0043】
上記ステップ607またはステップ608で生成された受信通知パケットは、ステップ609で、送信元の無線送信局M(または前段の無線中継局)からのポーリングを待って無線送信局M(または前段の無線中継局)へN回連続送信し、図6の処理を終了する。このステップ609の連続送信を受けた無線送信局Mは、図7の処理フローを行なう。また、前段の無線中継局がこの連続送信を受けたときは、図6の処理フローを行なう。
【0044】
無線送信局Mは、図7において、ステップ701の最初の受信通知パケットの受信、ステップ702の総連続送信回数N、送信順番号nの取り込み、ステップ703の受信監視タイマの起動、ステップ704の2番目以降の受信通知パケットの受信、ステップ705の正常受信の有無調査は、無線中継局S1における図6のステップ601、602、603、604および605とそれぞれ対応しており、同様の処理フローとなっているので、説明を省略する。
【0045】
ステップ705において、正常に受信された受信通知パケットがある場合(yes)は、ステップ706へ進んで、多数決等により受信通知パケットを決定した後、その受信通知の内容が受信成功のものか否かを調べ、受信成功であれば(yes)、図7の処理フローを終了する。
【0046】
ステップ705において、正常に受信された受信通知パケットがない場合(no)、または、ステップ706において、受信成功でない場合(no)は、ステップ707に移って、先に送信したデータパケットを再び連続送信する再送処理を実行してから、図7の処理フローを終了する。
【0047】
図8は、図1に示した無線送信局(マスタ)Mが、ネットワークNW1の無線中継局S1を経由してネットワークNW2の無線受信局S3と連続送受信する第2の実施の形態を説明する説明図である。
【0048】
この第2の実施の形態においては、前段の無線通信局への受信通知を行なわず、無線送信局(マスタ)Mから無線中継局S1を経由して無線受信局S3へ連続送信する。無線送信局(マスタ)Mの送信処理フローは、上述の実施の形態における図3のフローチャートにより実行される。無線中継局S1の中継処理フローは、図4のフローチャートによるが、ステップ409、ステップ410はなく、ステップ405で、正常受信なし(no)の場合、直ちに図4の処理を終了する。
【0049】
無線受信局S3の受信処理フローは図9に示す。図9における、ステップ901の最初のデータパケットの受信、ステップ902の総連続送信回数N、送信順番号nの取り込み、ステップ903の受信監視タイマの起動、ステップ904の2番目以降のデータパケットの受信、ステップ905の正常受信の有無調査、ステップ906の多数決等による受信パケットの決定は、ステップ501、502、503、504、505および506(図5参照)とそれぞれ対応しており、同様の処理フローとなっている。ステップ906で決定した受信パケットは、この無線受信局S3で使用される。ステップ905で、正常受信がなければ(no)、そのまま図9の処理を終了する。
【0050】
この第2の実施の形態は、単なる情報伝達で、受信できなくてもシステムに致命的ダメージがない情報の伝送、あるいは、複数個のデータを続けて連続送信してから、これらのデータの受信結果をまとめた受信通知を、前段の中継局に順次送り返す方式を取る場合に適用される。後者の場合、最後のデータの連続送信に対しては、図2の受信通知を戻す実施の形態で送受信することになり、この場合、受信通知は、上記の複数個のデータに関するものにする。
【0051】
上述の実施の形態においては、無線送信局Mからの総連続送信回数とそれ以降の無線中継局、無線受信局の総連続送信回数とを共通にした場合を説明したが、通信エリアの通信障害発生程度に応じて、通信状態が悪いところでは総連続送信回数を多く設定する等、状況に応じて異なる総連続送信回数で通信するようにしてもよい。この場合は、パケットの連送情報フィールドCIFに項目を増やし、パケットのルーティングブロックRTB(図10参照)に指定したルート順に従い、どの中継で何回の連続送信を行なうかを指定する。
【0052】
また、いずれの実施の形態においても、前段の無線通信局へは受信通知のみの受信通知パケットを送信するものとして説明したが、この受信通知パケットには、次段の無線通信局から前段の無線通信局へ向けての受信通知以外のデータ、例えば、無線受信局Snから無線送信局Mへの入力データも含まれることがある。
【0053】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように、請求項1の発明によれば、無線中継局が、前段の無線送信局、無線中継局等の無線通信局から送信された複数のデータパケットから、エラーのないデータを選択し、上記エラーのないデータを組み込んだ次段中継用送信データパケットを複数生成して、次段の無線通信局へ連続送信する、エラー回復・中継方式で中継し、最終段の無線受信局は、受信した複数のデータパケットから、エラーのないデータを選択して、これを受信データとして使用するようにしたから、通信エラーによって無線通信局に着信するデータパケットが通信途中で減少しても、エラーのないデータパケットを必要な数だけ生成して次段へ連続送信され、中継によってエラーのないデータパケットが減少することがない。従って、無線中継通信に伝送効率のよい連続送信の手順を使用することができ、その中継段数が多くても、終段に至るまで正確なデータ伝送が行なわれ、無線通信の信頼性が著しく向上する。
【0054】
請求項1の発明によれば、無線中継の際、無線中継局または無線受信局が、連続送信される複数のパケットのうちの最初のパケットを受信したとき、上記最初のパケットの中に書き込まれた送信されてくる総連続送信回数および最初のパケットの連続送信順番号を基にタイムアップ時間を設定した受信監視タイマを起動して、後続の送信パケットの受信を監視するから、受信待機時間を最小限にして中継処理時間を短縮でき、各通信局の待ち時間を減らしてシステムの伝送効率を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プログラマブルコントローラ・システムにおける無線中継局を含む無線通信ネットワークの概要を示す説明図。
【図2】この発明の一実施の形態を示す説明図。
【図3】図2における無線送信局の送信処理フローを示すフローチャート。
【図4】図2における無線中継局の中継処理フローを示すフローチャート。
【図5】図2における無線受信局の受信処理フローを示すフローチャート。
【図6】図2における無線中継局の受信通知受信処理フローを示すフローチャート。
【図7】図2における無線送信局の受信通知受信処理フローを示すフローチャート。
【図8】この発明の他の実施の形態を示す説明図。
【図9】図8における無線受信局側の処理フローを示すフローチャート。
【図10】この発明の実施の形態に用いるパケット・フォーマットを示す説明図で、(a)は、パケット・フォーマット、(b)は、連続送信情報フィールドをそれぞれ示す。
【図11】従来の無線中継を行なう無線通信の説明図。
【符号の説明】
M 無線送信局
S1 無線中継局
S3 無線受信局
Claims (1)
- 無線送信局から無線中継局を介して無線受信局にデータを組み込んだデータパケットの無線通信を行なう無線通信装置において、
無線送信局から同一データを組み込んだ複数のデータパケットに、中継先の総連続送信回数と連続送信番号とを付加して無線中継局へ連続送信し、
無線中継局は、受信した複数のデータパケットから、エラーのないデータを選択し、上記エラーのないデータを組み込んだ次段中継用送信データパケットを複数生成して、次段の無線中継局または無線受信局へ連続送信し、
無線受信局は、前段の無線中継局から受信した次段中継用送信データパケットから、エラーのないデータを選択して、上記データを受信データとして使用し、
無線中継局または無線受信局が、連続送信される複数のパケットのうちの最初のパケットを受信したとき、上記最初のパケットの中に書き込まれた送信されてくる総連続送信回数および最初のパケットの連続送信番号を基にタイムアップ時間を設定した受信監視タイマを起動して、後続の送信パケットの受信を監視する
ことを特徴とする無線通信装置。
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