JP3647174B2 - ねじ式鉄筋継手の締付装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、端部にねじ加工を施した鉄筋とスリーブとを螺合させて締め付けるねじ式鉄筋継手の締付装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ねじ式鉄筋継手の締付装置としては、例えば、実開昭60−44951号、実公昭56−43479号(実開昭53−21834号)及び実公昭57−2613号(実開昭53−139138号)公報に記載のものが知られている。これら従来技術においては、ねじ式鉄筋継手に、断面六角形の継管にロックナットを螺合させた鉄筋の端部をねじ込み、ロックナットと継管とに締付装置を嵌合させて、これらを相対回転させることにより、継管を介して鉄筋の端部どうしを締付連結している。
【0003】
しかし、近年、例えば端部にテーパー状にねじ加工を施した鉄筋とスリーブとを螺合させ、これらを直接的に相対回転させることにより締め付けるねじ式鉄筋継手が普及しつつある。かかる新たなねじ式鉄筋継手を直接的に相対回転させて締め付けるに際し、鉄筋側を締付装置と嵌合させることが困難であるため、上述の従来の締付装置を使用して締付を行うことができなかった。
【0004】
ところで、鉄筋に接当させる一対の接当部の内、一方の接当部を固定させ、他方の接当部を油圧シリンダーにより一方の接当部側に近接させて、鉄筋を保持する装置も考案されている。しかし、この種の装置では油圧ポンプ等が必用で装置構成が大がかりとなり、しかも、一方の接当部が固定されているので、異なる径の鉄筋に対応することができなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
かかる従来の実状に鑑みて、本発明は、構成が簡易であるにも拘わらず、鉄筋をしっかりと保持してこの鉄筋とスリーブとを十分に締め付けるべく相対回転させ、しかも、多少径が異なる鉄筋でも保持することの可能なねじ式鉄筋継手の締付装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係るねじ式鉄筋継手の締付装置の特徴は、端部にねじ加工を施した鉄筋とスリーブとを螺合させて締め付ける構成において、前記スリーブに係合する第一分割体と前記鉄筋を保持する第二分割体とを中心軸周りで相対回転可能に連結し、前記第一、第二分割体どうしを相対回転させてスリーブと長手方向を前記中心軸に沿わせた前記鉄筋とを締め付ける締付機構を設け、前記鉄筋を前記第二分割体に保持する保持機構を設け、この保持機構が、前記鉄筋の保持部における両側に前記中心軸と平行に配置した一対の枢軸と、これら各枢軸毎に2つずつ揺動可能に支持された揺動片と、前記揺動片に設けた接当部を前記鉄筋に近接させるように異なる枢軸に支持されて対向し合う揺動片どうしをそれぞれ引き付ける引き付け具を有していることにある。
【0007】
ここに「締付機構」とは、例えば、互いに噛み合うウォームギヤ及びウォームホイールが該当し、下記実施形態では、ウォームギヤ及びウォームホイールが第一分割体に支持されると共に、ウォームホイールが第二分割体と一体的に回転する。引き付け具を操作して、揺動片に設けた接当部を前記鉄筋に近接させるように異なる枢軸に支持されて対向し合う揺動片どうしをそれぞれ引き付けることにより、鉄筋は4方より接当部により押さえつけられる。しかも、2つの引付具による引付量を調整することで、保持する鉄筋の中心を第一・第二分割体の相対回転の中心軸と近づけることが可能となる。
【0008】
上記特徴において、一方の前記揺動片の遊端側に先端に拡大部を有する揺動軸を枢支し、他方の前記揺動片の遊端側に前記揺動軸を受け入れる切欠を設けると共に、前記揺動軸の前記拡大部をこの揺動軸の枢支部側に近接させるねじ手段を設けることで前記引付具を構成し、前記第一、第二分割体のそれぞれに前記鉄筋を前記中心軸Pに直交する方向から受け入れるための受入溝を設けてもよい。本発明の実施形態では、「揺動軸」を中心軸と平行な枢軸に枢支される揺動ボルトで構成し、「拡大部」をこの揺動ボルトに螺合させた引付ナットで構成し、さらに、「ねじ手段」を上述の「揺動ボルト」及び「引付ナット」にて構成してもよい。
【0009】
この特徴によれば、対向する揺動片及び揺動軸を解放することで、保持部へ鉄筋を容易に受けることができる。また、揺動片及び揺動軸を受け入れた鉄筋側に近接させると共に切欠に揺動軸を差し込み、ねじ手段の締付で保持部に鉄筋を簡単に保持することができる。
【0010】
本発明に係るねじ式鉄筋継手の締付装置の他の特徴は、上記特徴とほぼ同様であるが、保持機構の構成が異なる。この他の特徴における保持機構は、前記鉄筋の保持位置における両側に前記中心軸と交差する方向に配置したスライド軸に沿って摺動可能な一対の摺動片と、これら各摺動片のうち前記中心軸に対向する部分に前記鉄筋を受け入れるように溝状に設けた接当部と、前記スライド軸に平行に配置され且つ前記各摺動片に互いに逆ねじの関係で螺合して回動操作により前記接当部を前記中心軸に関して対称的に近接又は離隔させる逆ねじ軸とを有している。
【0011】
上記本発明の他の特徴によれば、保持部に挿入された鉄筋は、逆ねじ軸の回動操作により両側から溝状の接当部に挟まれる。この接当部は中心軸に関して対称的に近接又は離隔するので、保持する鉄筋の中心を第一・第二分割体の相対回転の中心軸と近づけることが可能となる。
【0012】
上記他の特徴において、さらに、前記第一、第二分割体のそれぞれに前記鉄筋を前記中心軸に直交する方向から受け入れるための受入溝を設け、前記逆ねじ軸を前記中心軸に関して前記第二分割体の受入溝の開口部側とは反対側に配置してもよい。この特徴によれば、締付装置全体を現場に設置された鉄筋の一方側から近接させて取り付け、締付装置を近接させた側から逆ねじ軸を回動操作することができる。
【0013】
さらに、上記他の特徴において、前記一対の摺動片のうちの一方に設けた溝状の接当部が前記中心軸に平行な軸周りで揺動可能であるように構成してもよい。この特徴によれば、保持部に挿入された鉄筋の位置に揺動可能な接当部が追従するので、中心軸を挟んで両側に位置する接当部をより確実に鉄筋に接当させることができる。しかも、保持部の揺動量をある程度大きくすれば、保持部の揺動により中心軸に直交する方向からの鉄筋を挿入させる際、保持部が受入溝の開口部側へ揺動する分だけ二つの摺動片の離隔量を節約することも可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、図1〜図5を参照しながら、本発明の第一実施形態について説明する。本発明の締付装置1を用いて締め付けるねじ式鉄筋継ぎ手は、一対の鉄筋100,100の対向し合う端部同士をスリーブ101との螺合により連結するものである。鉄筋100の内面には、一対のテーパー雌ねじ101a,101aが設けられている。そして、鉄筋100の各端部に設けられたテーパー雄ねじ100aを各テーパー雌ねじ101aに螺合させて締め付けることにより、鉄筋100の端部同士を連結する。スリーブ101は出荷段階において一方の鉄筋100とすでに十分締め付けられている。本発明にかかる締付装置1は、この鉄筋100とスリーブ101とを現場において締め付けるための道具であって、中心軸Pを中心に互いに相対回転する第一分割体10及び第二分割体20と、鉄筋100を第二分割体20に保持する保持機構30と、第一分割体10及び第二分割体20を相対回転させることによりスリーブ101と長手方向を中心軸Pに沿わせた鉄筋100とを締め付けする締付機構40とを備えている。締付装置1の各部材は、軟鉄や炭素鋼で構成するほか、FRP等で構成しても構わない。
【0015】
第一分割体10の主要部は、正面に受入溝10aを有し、且つ、内部に空洞部11aを有する本体11よりなる。本体11における受入溝10aの下部には、正面からスリーブ101を挿入し嵌合させるための係止部12を設けてある。また、本体11の上部は蓋13により閉鎖されており、後述するようにウォームギヤ42の収納部の両側は駆動軸41を突出させる状態で一対の軸保持部材14,14により閉鎖されている。
【0016】
第二分割体20は、上方より下方に向かって連続する上板21、一対の枢軸22、下板23及び回転軸24を備えている。枢軸22,22はいずれも中心軸Pに平行に配置してある。第二分割体20を構成する各部材の前面には、先と同様に鉄筋100を受け入れるための受入溝20aを設けてある。回転軸24は、上下一対の軸受24a,24aにより、中心軸P周りで回転可能に本体11に支持してある。
【0017】
保持機構30の主要部は、四つの第一、第二揺動片31,32と引付具34とよりなる。第一、第二揺動片31,32の一組が各枢軸22毎に枢支され、各枢軸22に枢支される第一、第二揺動片31,32は、中心軸Pに関して点対称の関係に配置してある。各第一、第二揺動片31,32の鉄筋100に対する対向面には、硬質部材よりなる別体の接当部33をそれぞれ設けてある。そして、各接当部33の鉄筋に対する対向面には、平面視で滑り止めの段部を多数有するように小さな縦溝を複数形成してある。
【0018】
第二揺動片32の遊端側には水平方向に向かって切欠32aを形成してある。第一揺動片31の遊端側にも同様な切欠が形成してあり、この切欠に揺動ボルト35の端部を挿入し、枢軸35aを枢軸22と平行に保つ姿勢で揺動ボルト35に貫通させることで、第一揺動片31に揺動ボルト35を揺動可能に支持してある。揺動ボルト35の遊端には、ワッシャーと共に引付ナット36を螺合させてあり、揺動ボルト35を切欠32aに挿入して引付ナット36を締め付けることで、第一、第二揺動片31,32同士を互いに引き付ける引付具34を構成している。
【0019】
第一、第二分割体10,20を中心軸P周りで相対回転可能に駆動させる締付機構40は、締付装置1の水平面内において正面視横方向に貫通する駆動軸41と、これにキー嵌合するウォームギヤ42と、第二分割体20の回転軸24にキー嵌合するウォームホイール43とを備えている。ウォームホイール43の前面側にも先の回転軸24と同様に鉄筋100を受け入れるための受入溝20aを形成してある。また、駆動軸41は、軸保持部材14,14及び軸受41a,41aを介して第一分割体10に支持してある。駆動軸41の両端は、何れも側面視で六角形状に形成してあり、ラチェットスパナ110等による駆動回転の入力軸となる。ウォームギヤ42は、一条ウォームであり第二分割体20の相対回転時における倍力装置となる。なお、ウォームホイール43の受入溝20a側の両端部はボルト43a,43aにより回転軸24に固定し、ウォームギヤ42との噛み合いに伴うウォームホイール43の当該両端部の浮き上がりを防止している。
【0020】
次に、上述の締付装置1の使用方法について説明する。
既に下側の鉄筋100と締め付けられたスリーブ101に対し、上側の鉄筋100螺合させる。この状態で、締付装置1の本体ハンドル2及び棒ハンドル3を手で把持しつつ、受入溝10a,20a内に鉄筋100を挿入させるように、締付装置1を鉄筋100に近接させ、スリーブ101と係止部12とを嵌合させる。図面とは異なり、鉄筋100は水平方向に配置されている場合もあるが、このような姿勢で状態で受入溝10a,20a内に鉄筋100を受け入れるに際し、先のハンドル2,3を把持すると締付装置の移動が特に容易となる。もちろん、図5(a)に示すように、受入溝10a、20a側の第一、第二揺動片31,32の引付具34は開放しておく。受入溝10aとは反対側に位置する第一、第二揺動片31,32の引付具34は軽く締め付けておいても構わない。
【0021】
次いで、図5(b)に示すように、対向する第一、第二揺動片31,32を引付具34により互いに引きつける。これにより、鉄筋100は四方から接当部33により挟まれて、第二分割体20と鉄筋100との滑りが十分に規制される。各引付具34における引付ナット36の締め付け量を調節することにより、鉄筋100の長手方向に直交する断面での中心と、第一、第二分割体10、20における相対回転の中心軸Pとをほぼ一致させることが可能となる。また、多少径が異なる鉄筋であってもしっかりと保持することが可能であり、締付対象となる鉄筋の番手を細かく設定する必用がない。その後、ラチェットスパナ110を駆動軸41の端部に嵌合し、駆動軸41を回転操作することにより第二分割体20と第一分割体10とを相対回転させ、鉄筋100とスリーブ101とを締め付ける。
【0022】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、以下の各実施形態では上記第一実施形態と同様の部材には同様の符号を付してある。
【0023】
図6〜図8に示す第二実施形態では、第一、第二揺動片37,38の形状及び引付具34の構成が異なっている。すなわち、先の第一実施形態では、第一、第二揺動片31,32の端部を互いに引き寄せ合ったが、本実施形態では、先の実施形態よりも第一、第二揺動片37,38の遊端を延長し、この遊端が交差する状態で押込ボルト37aの押し込みにより互いに離反するようにすることで、接当部33を鉄筋100に近接させるべく、対向し合う第一、第二揺動片37,38同士をそれぞれ引き付けるように構成してある。
【0024】
第一、第二揺動片37,38は、それぞれ各枢軸22に揺動可能に支持されると共に、平面視で各枢軸22ごとに中心軸Pを中心に点対称に配置されている点については第一実施形態と同様である。第一揺動片37は、枢軸22の長手方向に沿う上下方向に狭幅に形成されており、第二揺動片38の上下方向中間部に形成した溝38a内を通過できるように構成してある。第一揺動片37の遊端側は、枢軸22よりも離れる方向に長く形成してありこの遊端に押込ボルト37aを螺合させてある。第二揺動片38の遊端側も同じく枢軸22から離れる側に延び出しており、その遊端側に接当片38bを介して平面視略L字型の蝶番38cを揺動可能に連結してある。
【0025】
使用に際しては、図6(a)に示すように第二揺動片38を開放した状態で、まず第一揺動片37の接当部33を鉄筋100に近接させるように、この第一揺動片37を揺動させる。次いで、第二揺動片38の溝38a内部に第一揺動片37が進入するように第二揺動片38を同じく揺動させる。この状態で蝶番38cを中心に接当片38bを揺動させて、その先端を第一、第二揺動片37,38の遊端部の間に滑り込ませる。その後、押込ボルト37aを回転させて接当片38bに接当させ、第一、第二揺動片37、38の遊端を互いに離反させるように押込ボルト37aを押し込むことで、四つの接当部33により鉄筋100を保持する。
【0026】
図9に示す第三実施形態は、接当部33に滑り止め効果を付与する突起33aの改変に関する。各突起33aは、平面視において下手側面33b及び上手側面33cを備えており、本実施形態では、二つの面のうち中心軸Pを中心とする回転方向Tの下手側に位置する下手側面33bを上手側面33cより切り立つように形成した点が異なる。すなわち、接当部33の接当面33dとの交差角が、上手側面33cよりも下手側面33bの方が大きくなるように構成してある。このように構成することにより、接当部33の突起33aによる鉄筋100の保持効果がより向上するものとなる。
【0027】
次に、図10〜12を参照しながら本発明の第四実施形態について説明する。本実施形態は、第一、第二実施形態よりも小径の鉄筋100とスリーブ101とを締め付けるに適した締付装置1であり、全体が先の実施形態のものよりも小型軽量に作成されている。本体ハンドル2は、側面視L字型を呈し全体が小型軽量であることから第二分割体20に対する棒ハンドル3は設けられていない。本形態の締付装置1は、基本的には第一、第二実施形態と同様であるが第二分割体20及び保持機構50の構成が後述の如く異なっている。
【0028】
本実施形態における第二分割体20は、それぞれ受入溝20aを有する上板21と下板23とが一対の連結板25,25と連結ボルト26,26とにより連結されている。連結板25の貫通孔25aに螺合せず貫通する連結ボルト26の先端は下板23に螺合している。図11の平面視で中心軸Pの左右に受入溝20aを挟むように位置する摺動片51,52は、一対の連結板25,25を連結する上下一対のスライド軸53,53にスライド孔51a,51aを介して摺動自在に支持される。本例では、スライド軸53は中心軸P及び受入溝20aと垂直に配置されている。摺動片51,52、スライド軸53及び連結板25は、図示省略するが、中心軸Pの左右で対称的に構成されている。各スライド軸53の端部は、止めねじ53aによりそれぞれ連結板25と連結されており一対の連結板25,25の距離を定める。逆ねじ軸54は、摺動片51のねじ孔51bに螺合される右ねじ部54aと、摺動片52のねじ孔52bに螺合させる左ねじ部54bとを備えている。その両端は、ワッシャ56,56をそれぞれ段部に係止した状態でスライド軸53,53の中間高さ位置に各左右両端の連結板25,25を貫通し、左右方向への移動を規制させる状態でこれに枢支される。また、逆ねじ軸54の一端は、スパナ等により回動操作することの可能な異形部54cを有している。
【0029】
先の実施例と同様の接当部33が、各摺動片51,52に二個ずつ中心軸P方向視でV字形の溝をなすように摺動片51,52の対向部に配置されている。摺動片51側の二つの接当部33,33は、摺動片51とは別の揺動片55に設けられ、この揺動片55は中心軸Pと平行に配置した揺動軸55aにより接当部33,33を揺動させる。この摺動片51の内側は揺動片55を受け入れるように凹部を形成してあり、揺動軸55aはその上下で摺動片51に支持される。
【0030】
本実施形態に係る締付装置1を使用して鉄筋100及びスリーブ101を締め付けるには、まず、受入溝10a,20aの開口部を一致させ、鉄筋100を中心軸Pの近傍に挿入すべく現場等に設置された鉄筋100に締付装置1を近接させる。揺動片55は、接当部33,33を揺動軸55a周りに第二分割体20の開口部側に傾動させ、摺動片51,52の離隔距離がそれほど短くなくても鉄筋100の挿入をその分だけ容易にする。異形部54cにより逆ねじ軸54を回動操作し摺動片51,52を近接させる。左右の接当部33,33は、左右それぞれにおいて直交するV字状に形成した溝内に鉄筋100を受け入れる。中心軸Pと鉄筋100の中心とは基本的にほぼ一致するが、これらの間に多少のズレが生じたとしても、揺動軸55aの周りにおける揺動片55の傾きにより四つの接当部33は鉄筋100の外面に接当し、これをしっかりと保持することができる。
【0031】
最後に、本発明のさらに他の実施形態について説明する。
上記各実施形態では、引付具34として揺動ボルト35及び引付ナット36や押込ボルト37a等のねじ手段を用いたが、引付具34には、ねじ手段以外のカム機構を用いても構わない。例えば、第一実施形態では、対向する揺動片31,32の遊端を自転車のクイックレバーのようなカム手段により引き付けあうように構成することができる。また、揺動ボルト35及び引付ナット36の代わりに頭部を拡大部とする六角ボルトを用い、枢軸36aを回転可能で且つ六角ボルトの先端を螺合させるものとして構成してもよい。
【0032】
上記実施形態では、締付機構40にウォームとウォームホイールとを用いたが、ウォーム以外の遊星歯車機構やギヤ手段以外の倍力装置を用いることができる。
【0033】
【発明の効果】
このように、上記本発明に係るねじ式鉄筋継手の締付装置の特徴によれば、揺動片に設けた接当部により鉄筋は四方から押さえつけられるので、鉄筋は第二分割体にしっかりと保持される。また、保持する鉄筋の中心を第一・第二分割体の相対回転の中心軸と近づけるように調整することが可能なので、多少径が異なる鉄筋でも保持することができ、しかも、軸のずれによる不要な曲げモーメント等が鉄筋とスリーブとの間に作用することもなく、鉄筋とスリーブとを正確に締め付けることが可能となった。
【0034】
上記本発明に係るねじ式鉄筋継手の締付装置の他の特徴によれば、逆ねじ軸の回動操作により、溝状の保持部に鉄筋を各々侵入させた状態で保持部同士を近接させるので、鉄筋は第二分割体にしっかりと保持される。また、保持する鉄筋の中心を第一・第二分割体の相対回転の中心軸と近づけることが可能であることに伴い、上記特徴同様に、多少径が異なる鉄筋でも保持することができ、且つ、不要な曲げモーメント等が鉄筋とスリーブとの間に作用を防いで鉄筋とスリーブとを正確に締め付けることが可能となった。
【0035】
なお、特許請求の範囲の項に記入した符号は、あくまでも図面との対照を便利にするためのものにすぎず、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるねじ式鉄筋継ぎ手の締付装置の正面図である。
【図2】締付装置の側面図である。
【図3】図1におけるA−A線断面図である。
【図4】締付装置の平面図である。
【図5】上板を省略した締付装置の平面図であり、(a)は保持機構を開放した状態、(b)は保持機構を閉鎖する手順を示す図である。
【図6】締付装置の第二実施形態を示す図5相当図である。
【図7】第二実施形態にかかる保持機構の正面図である。
【図8】第二実施形態における第二揺動片の側面図である。
【図9】接当部の改変に関する第三実施形態を示す平面図である。
【図10】第四実施形態にかかる図2相当図である。
【図11】図10におけるB−B線断面図である。
【図12】図11におけるC−C線断面図である。
【符号の説明】
1 締付装置
2 本体ハンドル
3 棒ハンドル
10 第一分割体
10a 受入溝
11 本体
11a 空洞部
12 係止部
13 蓋
14 軸保持部材
20 第二分割体
20a 受入溝
21 上板
22 枢軸
23 下板
24 回転軸
24a 軸受
25 連結板
25a 貫通孔
26 連結ボルト
30 保持機構
31 第一揺動片
32 第二揺動片
32a 切欠
33 接当部
33a 突起
33b 下手側面
33c 上手側面
33d 接当面
34 引付具
35 揺動ボルト(揺動軸)
35a 枢軸
36 引付ナット(拡大部)
37 第一揺動片
37a 押込ボルト
38 第二揺動片
38a 溝
38b 接当片
38c 蝶番
40 締付機構
41 駆動軸
41a 軸受
42 ウォームギヤ
43 ウォームホイール
43a 止めボルト
50 保持機構
51 摺動片
51a スライド孔
51b ねじ孔
52 摺動片
52b ねじ孔
53 スライド軸
53a 止めねじ
54 逆ねじ軸
54a 右ねじ部
54b 左ねじ部
54c 異形部
55 揺動片
55a 揺動軸
56 ワッシャ
100 鉄筋
101 スリーブ
100aテーパー雄ねじ
101aテーパー雌ねじ
110 ラチェットスパナ
P 中心軸
T 回転方向。。

Claims (5)

  1. 端部にねじ加工(100a)を施した鉄筋(100)とスリーブ(101)とを螺合させて締め付けるねじ式鉄筋継手の締付装置であって、前記スリーブ(101)に係合する第一分割体(10)と前記鉄筋(100)を保持する第二分割体(20)とを中心軸(P)周りで相対回転可能に連結し、前記第一、第二分割体(10,20)どうしを相対回転させてスリーブ(101)と長手方向を前記中心軸(P)に沿わせた前記鉄筋(100)とを締め付ける締付機構(40)を設け、前記鉄筋(100)を前記第二分割体(20)に保持する保持機構(30)を設け、この保持機構は、前記鉄筋(100)の保持位置における両側に前記中心軸(P)と平行に配置した一対の枢軸(22,22)と、これら各枢軸(22,22)毎に2つずつ揺動可能に支持された揺動片(31,32、37,38)と、前記揺動片(31,32,37,38)に設けた接当部(33)を前記鉄筋(100)に近接させるように異なる枢軸(22,22)に支持されて対向し合う揺動片(31,32,37,38)どうしをそれぞれ引き付ける引付具(34)を有しているねじ式鉄筋継手の締付装置。
  2. 前記引付具(34)が、一方の前記揺動片(31)の遊端側に先端に拡大部(36)を有する揺動軸(35)を枢支し、他方の前記揺動片(32)の遊端側に前記揺動軸(35)を受け入れる切欠(32a)を設けると共に、前記揺動軸(35)の前記拡大部(36)をこの揺動軸(35)の枢支部(35a)側に近接させるねじ手段(35,36)を設けてなり、前記第一、第二分割体(10,20)のそれぞれに前記鉄筋(100)を前記中心軸(P)に直交する方向から受け入れるための受入溝(10a,20a)を設けてある請求項1記載のねじ式鉄筋継手の締付装置。
  3. 端部にねじ加工(100a)を施した鉄筋(100)とスリーブ(101)とを螺合させて締め付けるねじ式鉄筋継手の締付装置であって、前記スリーブ(101)に係合する第一分割体(10)と前記鉄筋(100)を保持する第二分割体(20)とを中心軸(P)周りで相対回転可能に連結し、前記第一、第二分割体(10,20)どうしを相対回転させてスリーブ(101)と長手方向を前記中心軸(P)に沿わせた前記鉄筋(100)とを締め付ける締付機構(40)を設け、前記鉄筋(100)を前記第二分割体(20)に保持する保持機構(30)を設け、この保持機構(50)は、前記鉄筋(100)の保持位置における両側に前記中心軸(P)と交差する方向に配置したスライド軸(53,53)に沿って摺動可能な一対の摺動片(51,52)と、これら各摺動片(51,52)のうち前記中心軸(P)に対向する部分に前記鉄筋(100)を受け入れるように溝状に設けた接当部(33,33)と、前記スライド軸(53,53)に平行に配置され且つ前記各摺動片(51,52)に互いに逆ねじの関係で螺合して回動操作により前記接当部(33,33)を前記中心軸(P)に関して対称的に近接又は離隔させる逆ねじ軸(54)とを有しているねじ式鉄筋継手の締付装置。
  4. 前記第一、第二分割体(10,20)のそれぞれに前記鉄筋(100)を前記中心軸(P)に直交する方向から受け入れるための受入溝(10a,20a)を設け、前記逆ねじ軸(54)を前記中心軸(P)に関して前記第二分割体(20)の受入溝(20a)の開口部側とは反対側に配置してある請求項3記載のねじ式鉄筋継手の締付装置。
  5. 前記一対の摺動片(51,52)のうちの一方に設けた溝状の接当部(33)が前記中心軸(P)に平行な軸(55a)周りで揺動可能である請求項3又は4のいずれかに記載のねじ式鉄筋継手の締付装置。
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