JP3645258B2 - 増殖分化因子−5 - Google Patents

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Description

発明の背景
1.発明の分野
本発明は、一般的には増殖因子に関するものであり、特定的には形質転換増殖因子−β(transforming growth factor−β:TGF−β)スーパーファミリーの新メンバーである増殖分化因子−5(growth differentiation factor−5:GDF−5)に係わるものである。
2.関連技術分野の説明
形質転換増殖因子−β(TGF−β)スーパーファミリーは、胚発生中の広範な分化過程に影響を及ぼす、構造的に関連したタンパク質の一群を包含する。このファミリーには、正常な雄性発達に必要とされるミュラー管阻害物質(MIS)(Behringerら,Nature,345:167,1990);背−腹軸の形成および成虫原基の形態形成に必要とされるショウジョウバエのデカペンタプレジック(DPP)遺伝子産物(Padgettら,Nature,325:81−84,1987);卵の植物極に局在するツメガエルVg−1遺伝子産物(Weeksら,Cell,51:861−867,1987);ツメガエル胚における中胚葉および前方構造の形成を誘導し得る(Thomsenら,Cell,63:485,1990)アクチビン類(Masonら,Biochem.Biophys.Res.Commun.,135:957−964,1986);および新たな軟骨および骨の形成を誘導し得る(Sampathら,J.Biol.Chem.,265:13198,1990)骨形態形成タンパク質(BMP、オステオゲニン、OP−1)が含まれる。TGF−βは、脂質生成、筋発生、軟骨形成、造血および上皮細胞分化を含めて、さまざまな分化過程に影響を与えることができる(再検討のため、Massague,Cell,49:437,1987を参照のこと)。
TGF−βファミリーのタンパク質は、最初に大きな前駆体タンパク質として合成され、その後前駆体タンパク質はC末端側の約110〜140個のアミノ酸から成る塩基性残基のクラスターで加水分解切断を受ける。これらのタンパク質のC末端領域はどれも構造的に関連しており、その相同度に基づいて、それぞれのファミリーメンバーを別個のサブグループに分類することができる。特定のサブグループ内の相同性は70〜90%アミノ酸配列同一性の範囲であるが、サブグループ間の相同性は著しく低く、一般的にはせいぜい20〜50%の範囲である。いずれの場合も、活性種はC末端フラグメントのジスルフィド架橋二量体であると考えられる。これまでに研究された大半のファミリーメンバーでは、ホモ二量体種が生物学的に活性であるとされているが、インヒビン(Lingら,Nature,321:779,1986)やTGF−β(Cheifetzら,Cell,48:409,1987)のような他のファミリーメンバーについてはヘテロ二量体も検出されており、これらはそれぞれのモホ二量体とは異なる生物学的性質をもつようである。
発現パターンが組織特異的である新規因子の同定は、その組織の発達および機能のより一層の理解をもたらすだろう。
発明の概要
本発明は、細胞増殖分化因子GDF−5、該因子をコードするポリヌクレオチド配列、および該因子と免疫反応性である抗体を提供する。この因子は種々の細胞増殖性疾患、特に子宮に関連する疾患(例えば、子宮内膜症、子宮の腫瘍)および骨格組織に関連する疾患に関係があるようである。
従って、1つの実施態様において、本発明は、GDF−5と関係がある子宮起源の細胞増殖性疾患を検出する方法を提供する。他の実施態様において、本発明は、GDF−5活性を抑制または増強することにより、GDF−5の発現と関係がある細胞増殖性疾患を治療する方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
図1Aは、成体組織におけるGDF−5 mRNAの発現を示す。
図1Bは、胚組織におけるGDF−5 mRNAの発現を示す。
図2は、GDF−5のヌクレオチド配列および推定アミノ酸配列を示す。推定上の四塩基プロセシング部位を点刻ボックスで示す。
図3Aは、GDF−5のC末端配列とTGF−βファミリーの他のメンバーとの並列化を示す。保存されたシステイン残基には陰影が付けてある。ダッシュ(−)は並列化を最大とするために導入されたギャップを表す。
図3Bは、GDF−5、GDF−6およびGDF−7のC末端アミノ酸の並列化を示す。
図4は、TGF−βスーパーファミリーの各メンバー間のアミノ酸相同を示す。数字は最初の保存システインからC末端までの計算された各対間のアミノ酸同一性のパーセントを表す。ボックスは特定サブグループ内の密接に関連したメンバー間の相同性を表す。
図5は、12.5日p.c.のマウス胚の肢間葉におけるGDF−5の発現を示す。35S標識GDF−5アンチセンス鎖(図5a,b,d,e)またはセンス鎖対照(図5c,5f)プローブとのハイブリダイゼーション後の胚の前肢および後側末端を通しての投影を示す、横断(図5a−c)および矢状の(図5d−f)断面の明視野(図5a,5d)および暗視野(図5b,5c,5e,5f)光学顕微鏡写真。前側(A)、後側(P)、背側(D)および腹側(V)方向を示してある。
発明の詳細な説明
本発明は、増殖分化因子GDF−5ならびにGDF−5をコードするポリヌクレオチド配列を提供する。TGF−βスーパーファミリーの他のメンバーと違って、GDF−5の発現は非常に組織特異的で、主に子宮組織と骨格組織の細胞において発現される。1つの実施態様において、本発明は、GDF−5発現と関係がある子宮または骨格組織(例えば、骨や軟骨)の細胞増殖性疾患を検出する方法を提供する。他の実施態様において、本発明は、GDF−5活性を抑制または増強する薬剤を使用することにより、GDF−5の発現と関係がある細胞増殖性疾患を治療する方法を提供する。
TGF−βスーパーファミリーは多くの細胞型の増殖、分化、その他の機能を制御する多機能性ポリペプチドから成っている。かかるペプチドの多くは他のペプチド増殖因子に対してポジティブおよびネガティブの両方の調節作用を有する。本発明のGDF−5タンパク質とTGF−βファミリーのメンバー間の構造的相同性は、GDF−5が増殖および分化因子のファミリーの新メンバーであることを示す。他の多くのメンバーのすでに知られた活性に基づくと、GDF−5もまた診断薬や治療薬として有用であるような生物学的活性を有することが期待できる。
子宮におけるGDF−5の発現は、避妊、受精、妊娠および細胞増殖性疾患に関係した、本発明のポリペプチド、ポリヌクレオチドおよび抗体のさまざまな適用例を示唆する。この因子の異常に低いレベルは子宮の機能が損なわれていることを示し、一方、異常に高いレベルは肥大、過形成または異所性組織の存在を示すかもしれない。それゆえ、GDF−5は子宮起源の原発性および転移性新生物の検出のみならず、子宮内膜症のような病気の検出にも有用でありうる。さらに、GDF−5は出生前スクリーニング法において発生異常の指示物質としても有用でありうる。
胚形成、特に四肢の早期骨形成と関連した前軟骨間葉におけるGDF−5の発現は、骨格発生、軟骨分化および細胞増殖性疾患に関係した、本発明のポリペプチド、ポリヌクレオチドおよび抗体のさまざまな適用例を示唆する。GDF−5の異常に低いまたは高いレベルは、骨端の、骨端軟骨(生長板)の、骨幹端の、さらに骨幹の形成不全および過形成のようなさまざまな骨形成異常を示すかもしれない。GDF−5ポリヌクレオチドまたは抗体を用いて診断および/または治療し得る疾患の例として、脊髄骨端形成異常、骨端形成異常半肢症、軟骨形成不全、骨幹端性骨形成不全、軟骨過形成、内軟骨腫症、低ホスファターゼ血症、大理石骨病、頭蓋骨幹端形成異常、骨形成不全、特発性骨粗鬆症、エンゲルマン病および高ホスファターゼ症を挙げることができる(Harrison's Principles of Internal Medicine,McGraw−Hill Book Co.,N.Y.,1987,Chpt.339を参照のこと)。
TGF−βスーパーファミリーのいくつかのメンバーは、癌のような細胞増殖性疾患の治療への適用可能性を示唆する活性を有する。特に、TGF−βは各種細胞型の強力な増殖阻害因子であることが見いだされており(Massague,Cell49:437,1987)、MISはヌードマウスにおいてヒト子宮内膜癌腫の増殖を抑制することが明らかとなり(Donahoeら,Ann.Surg.194:472,1981)、そしてインヒビンαは卵巣と精巣の両方で腫瘍の発生および進行を抑制することが見いだされている(Matzukら,Nature,360:313,1992)。GDF−5は同様の活性をもつ可能性があり、それゆえ、抗増殖剤として、例えば子宮内膜癌腫または子宮内膜症の治療に有用でありうる。
また、TGf−βファミリーの多くのメンバーは組織修復の重要な媒介物質ともなる。TGF−βはコラーゲンの形成に対して著しい影響を及ぼすことが知られており、新生マウスでは顕著な脈管形成応答を生じさせる(Robertsら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,83:467,1986)。BMPは新しい骨の成長を誘発し、骨折や他の骨格欠損症の治療に効果的である(Glowackiら,Lancet,1:959,1981;Fergusonら,Clin.Orthped.Relat.Res.,227:265,1988;Johnsonら,Clin.Orthped.Relat.Res.,230:257,1988)。配列相同と発現データから見ると、GDF−5は同様の活性を有し、例えば外傷や火傷が原因となる組織損傷を修復するのに有効でありうる。
GDF−5は月経周期の調節または妊娠中の子宮機能の調節においてある役割を担っている可能性があり、それゆえ、GDF−5、抗GDF−5抗体またはアンチセンスポリヌクレオチドは避妊計画、試験管内受精法の成功率の向上、または早産の予防に有用でありうる。
本明細書中で用いる「実質的に純粋な」という用語は、他のタンパク質、脂質、炭水化物または自然界でGDF−5と結合している他の物質を実質的に含まないGDF−5を指す。当業者はタンパク質精製の標準的な技法を用いてGDF−5を純化することが可能である。実質的に純粋なポリペプチドは非還元ポリアクリルアミドゲル上で単一の主要バンドをもたらすだろう。GDF−5ポリペプチドの純度はまた、アミノ末端のアミノ酸配列解析によって決定することができる。GDF−5ポリペプチドは、GDF−5の活性が残っているという条件で、該ポリペプチドのフラグメントを含むものである。GDF−5の生物学的活性を有する比較的小さいペプチドも本発明に含まれる。
本発明はGDF−5タンパク質をコードするポリヌクレオチドを提供する。これらのポリヌクレオチドとして、GDF−5をコードするDNA、cDNAおよびRNA配列が含まれる。GDF−5の全部または一部をコードするポリヌクレオチドはすべて、それらがGDF−5活性を有するポリヌクレオチドをコードするのであれば、本発明に含まれることが理解されよう。こうしたポリヌクレオチドとして、天然に存在するもの、合成されたもの、そして故意に操作されたものが挙げられる。例えば、GDF−5ポリヌクレオチドを部位特異的突然変異誘発にかけることができる。GDF−5のポリヌクレオチド配列はアンチセンス配列も含むものである。本発明のポリヌクレオチドは遺伝暗号の結果としての縮重配列を含む。20種類の天然アミノ酸が存在し、その大部分は1種類より多いコドンによって規定されている。かくして、すべての縮重ヌクレオチド配列は、該ヌクレオチド配列によってコードされるGDF−5ポリペプチドのアミノ酸配列が機能的に変化しない限り、本発明に含まれるものである。
特に、本明細書中では、鎖長が2329塩基対で、ヌクレオチド322のメチオニンコドンから始まるオープンリーディングフレームを含むGDF−5のcDNA配列が開示される。コードされるポリペプチドは495個のアミノ酸から成り、ヌクレオチド配列解析で測定して約54.9kDの分子量を有する。GDF−5配列は、N末端の近傍に、分泌のためのシグナル配列を暗示する疎水性アミノ酸のコアを含んでいる。GDF−5はアミノ酸183に1つの可能なN−グリコシル化部位と、アミノ酸371−375およびアミノ酸384−385に2つの推定上の四塩基タンパク質分解プロセシング部位RRKRRおよびKRを含む。これらの部位での前駆体の開裂は、それぞれ120または110個のアミノ酸から成りかつ分子量が13.6Kまたは12.5Kであると想定される成熟C末端フラグメントを生成するだろう。
GDF−5は他のファミリーメンバーに存在する高度保存残基のすべてを含み、7個のシステイン残基がその特徴的な間隔で配置されている。既知のファミリーメンバーの中で、GDF−5はこの分子のC末端部分においてBMP−2およびBMP−4と最も関係が深い(最初の保存システインから計算したアミノ酸配列同一性57%)。
組換えGDF−5の一次アミノ酸配列のマイナーな修飾は、本明細書に記載のGDF−5ポリペプチドと比べて実質的に同等の活性を有するタンパク質をもたらすかもしれない。かかる修飾は部位特異的突然変異誘発によるもののように故意であっても、自然に起こるものであってもよい。これらの修飾によって得られるポリペプチドのすべては、GDF−5の生物学的活性が依然として存在するのであれば、本発明に包含される。さらに、1個以上のアミノ酸を欠失させることも、その生物学的活性を著しく変えることなく分子構造の修飾を可能とする。これはより広い有用性を有するより小さな活性分子の開発へと導く。例えば、GDF−5の生物学的活性にとっては必要ではないアミノまたはカルボキシ末端のアミノ酸の除去が可能である。
本発明のGDF−5ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、開示した配列およびその保存的変更を含むものである。ここで用いる「保存的変更」という用語は、アミノ酸残基を他の生物学的に類似した残基で置き換えることを意味する。保存的変更の例として、ある疎水性アミノ酸(イソロイシン、バリン、ロイシン、メチオニンなど)を別の疎水性アミノ酸と置き換えること、または、ある極性アミノ酸を別の極性アミノ酸と置き換えることが含まれ、例えば、リシンとアルギニンとの置換、アスパラギン酸とグルタミン酸との置換、アスパラギンとグルタミンとの置換などを挙げることができる。また、「保存的変更」という用語は、置換ポリペプチドに対して誘起された抗体が非置換ポリペプチドと免疫反応性であるという条件で、非置換の親アミノ酸の代わりに置換アミノ酸を使用することも包含する。
本発明のDNA配列はいくつかの方法によって得ることができる。例えば、DNAは当技術分野で公知のハイブリダイゼーション技法を使って単離し得る。これらには、1)相同ヌクレオチド配列を検出するためのプローブとゲノムまたはcDNAライブラリーとのハイブリダイゼーション、および2)構造的特徴を共有するクローン化DNAフラグメントを検出するための発現ライブラリーの抗体スクリーニングが含まれるが、これらに限らない。
好ましくは、本発明のGDF−5ポリヌクレオチドは哺乳動物に由来するものであり、マウス、ラットまたはヒト由来のものが最も好ましい。核酸ハイブリダイゼーションによるスクリーニング法は、適当なプローブが利用可能であれば、どの動物からでも任意の遺伝子配列を単離することを可能にする。対象のタンパク質をコードする配列の一部に対応するオリゴヌクレオチドプローブは化学的に合成可能である。そのためには、短いオリゴペプチドの範囲のアミノ酸配列が既知でなければならない。タンパク質をコードするDNA配列はアミノ酸配列から推定することができるが、遺伝暗号の縮重を考慮に入れる必要がある。配列が縮重をもつときは混合付加反応を行うことが可能である。これは変性二本鎖DNAの不均質混合物を含む。こうしたスクリーニングでは、一本鎖DNAかまたは変性二本鎖DNAに対してハイブリダイゼーションを実施することが好ましい。ハイブリダイゼーションは、対象のポリペプチドに関係するmRNA配列が極めて少ない量で存在する供給源から誘導されたcDNAクローンの検出に特に有用である。言い換えれば、非特異的結合を回避するようなストリンジェントハイブリダイゼーション条件を用いることにより、例えば、標的DNAとその完全な相補体である混合物中の単一プローブとのハイブリダイゼーションにより、特定のcDNAクローンのオートラジオグラフ可視化を可能にすることができる(Wallaceら,Nucl.Acid Res.,9:879,1981)。
また、GDF−5をコードする特定のDNA配列は、1)ゲノムDNAからの二本鎖DNA配列の単離、2)対象のポリペプチドに必要なコドンを提供するためのDNA配列の化学的製造、および3)真核供与細胞から単離されたmRNAの逆転写による二本鎖DNA配列のin vitro合成、により得ることができる。後者の場合は、一般にcDNAと呼ばれるmRNAの二本鎖DNA相補体が最終的に形成される。
組換え法で用いる特定のDNA配列を得るための上記の3方法のうち、ゲノムDNA単離物の単離が最も一般的でない方法である。イントロンの存在ゆえに哺乳動物ポリペプチドの微生物発現を得ることが望ましい場合は特にそうである。
目的とするポリペプチド産物のアミノ酸残基の全配列が既知であるときは、DNA配列の合成がしばしば好適な方法となる。目的とするポリペプチドのアミノ酸残基の全配列が不明であるときは、DNA配列の直接合成が不可能で、cDNA配列の合成が好適な方法となる。対象のcDNA配列を得るための標準的な方法として、高レベルの遺伝子発現を有する供与細胞中に豊富にあるmRNAの逆転写により誘導されるプラスミド−またはファージ−担持cDNAライブラリーの作製がある。ポリメラーゼ連鎖反応の技法とともに用いると、稀な発現産物でさえもクローニングすることができる。ポリペプチドのアミノ酸配列のかなりの部分が知られている場合には、標的cDNA中に存在すると想定される配列を複写した一本鎖または二本鎖の標識DNAまたはRNAプローブを作製し、該プローブを、一本鎖形態に変性させたクローン化コピー数のcDNAに対して実施されるDNA/DNAハイブリダイゼーション法において用いることができる(Jayら,Nucl.Acid Res.,11:2325,1983)。
ラムダgt11のようなcDNA発現ライブラリーは、GDF−5に特異的な抗体を用いて、少なくとも1つのエピトープを有するGDF−5ペプチドについて間接的にスクリーニングし得る。こうした抗体はポリクローナルであってもモノクローナルであってもよく、GDF−5 cDNAの存在を示す発現産物の検出に用いられる。
GDF−5をコードするDNA配列は適当な宿主細胞へのDNA導入によりin vitroで発現させることができる。「宿主細胞」とは、ベクターを増幅しかつそのDNAを発現し得る細胞のことである。また、この用語は被験宿主細胞のあらゆる子孫をも含むものである。すべての子孫は、複製中に突然変異を起こすことがあるから、その親細胞と同一でなくてもよいことが理解されよう。しかし、「宿主細胞」という用語を用いるときは、こうした子孫も含むものとする。安定したDNA導入(外来DNAが宿主内に連続的に維持されることを意味する)の手法は当技術分野で公知である。
本発明では、GDF−5ポリヌクレオチド配列が組換え発現ベクターに挿入される。「組換え発現ベクター」という用語は、GDF−5遺伝子配列の挿入または組込みによって操作された、当技術分野で公知のプラスミド、ウイルスまたは他の運搬体を指す。かかる発現ベクターは宿主内に挿入した遺伝子配列の効率のよい転写を促進するプロモーター配列を含む。発現ベクターは複製起点、プロモーター、さらに形質転換細胞の表現型選択を可能にする特殊な遺伝子を含むのが常である。本発明で使用するのに適したベクターとしては、バクテリア発現用のT7をベースとした発現ベクター(Rosenbergら,Gene,56:125,1987)、哺乳動物細胞発現用のpMSXND発現ベクター(LeeおよびNathans,J.Biol.Chem.,263:3521,1988)、および昆虫細胞発現用のバキュロウイルス由来のベクターを挙げることができるが、これらに限らない。DNAセグメントはプロモーター(例:T7、メタロチオネインI、ポリヘドリンプロモーター)のような調節要素に機能的に連結された状態でベクター中に存在する。
GDF−5をコードするポリヌクレオチド配列は原核生物または真核生物のいずれで発現させてもよい。宿主としては、微生物、酵母、昆虫および哺乳動物が含まれる。原核生物内で真核生物配列またはウイルス配列を有するDNA配列を発現させる方法は当技術分野で公知である。宿主内で発現・複製しうる生物学的に機能的なウイルスおよびプラスミドDNAベクターは当技術分野で知られている。本発明のDNA配列を組み込む際には、こうしたベクターが用いられる。
組換えDNAによる宿主細胞の形質転換は、当業者によく知られているような慣用の技法を使って行われる。宿主が大腸菌のような原核生物である場合は、指数増殖期の後に回収した細胞からDNA取込み能を有するコンピテント細胞を調製し、その後当技術分野で公知の手法を用いてCaCl2法により処理する。また、MgCl2やRbClを用いてもよい。所望により、宿主細胞のプロトプラストを形成させた後で形質転換を行うこともできる。
宿主が真核生物である場合は、リン酸カルシウム共沈、マイクロインジェクションのような慣用の機械的方法、エレクトロポレーション、リポソーム内に保持されたプラスミドの挿入、またはウイルスベクターといったDNAトランスフェクション法が用いられる。真核細胞はまた、本発明のGDF−5をコードするDNA配列および選択可能な表現型をコードする第2の外来DNA分子(例えば、単純ヘルペスチミジンキナーゼ遺伝子)を用いて同時形質転換することもできる。別の方法は、シミアンウイルス40(SV40)やウシパピローマウイルスのような真核生物ウイルスベクターを使って真核細胞を一時的に感染させるか形質転換することにより、タンパク質を発現させる方法である(例えば、Eukaryotic Viral Vectors,Cold Spring Harbor Laboratory,Gluzman編集,1982を参照のこと)。
本発明により提供される、微生物内で発現させたポリペプチドまたはそのフラグメントの単離・精製は、分離用クロマトグラフィーおよびモノクローナルまたはポリクローナル抗体を用いる免疫学的分離を含めて、慣用の手段により行うことができる。
本発明は、GDF−5ポリペプチドと免疫反応性の抗体またはその機能性フラグメントを含むものである。様々なエピトープ特異性を有するモノクローナル抗体のプールから本質的に成る抗体、ならびに明確に異なるモノクローナル抗体調製物が提供される。モノクローナル抗体は当業者によく知られた方法を用いてタンパク質の抗原含有フラグメントから作られる(Kohlerら,Nature,256:495,1975)。本発明で用いる「抗体」という用語は、完全な抗体分子のほかに、GDF−5上のエピトープ決定基と結合し得るFabおよびF(ab')のような抗体フラグメントを包含する。
「細胞増殖性疾患」という用語は、しばしば周囲の組織と形態学的にも遺伝子型的にも相違するように見える悪性ならびに非悪性の細胞集団を表す。アンチセンス分子からなるGDF−5ポリヌクレオチドは、さまざまな器官系、特に、例えば子宮または骨格系の細胞増殖性疾患を治療するのに有用である。骨格系の細胞増殖性疾患としては、上記のような骨細胞および軟骨の疾患が挙げられる。本質的に、GDF−5に通常応答する細胞に関係している疾患はどれも、GDF−5抑制剤による治療に感受性であると考えられる。
本発明は、子宮系又は骨格系(例えば、骨、軟骨)の細胞増殖性障害を検出する方法であって、抗GDF−5抗体をGDF−5関連障害を有する疑いがある細胞と接触させ、その抗体への結合を検出することを含む方法を提供する。GDF−5と反応性のこの抗体は、GDF−5への結合を検出できるようにする化合物で標識される。本発明の目的のために、GDF−5ポリペプチドに特異的な抗体を用いて生物学的流体及び組織中のGDF−5のレベルを検出することができる。検出可能な量の抗原を含有するあらゆる検体を用いることができる。この発明の好ましいサンプルは、子宮起源の組織、特に子宮内膜組織又は骨及び軟骨の如き骨格組織である。疑いのある細胞中のGDF−5のレベルを正常細胞中のレベルと比較して、被験体がGDF−5関連細胞増殖性障害を有するかどうかを確認することができる。好ましくは、被験体はヒトである。
本発明の抗体は、in vitro又はin vivo免疫診断又は免疫療法を施すのが望ましいあらゆる被験体に用いることができる。本発明の抗体は、例えば、イムノアッセイに用いるのに適しており、その際それらを液相で用いても固相キャリヤーに結合させてもよい。加えて、これらイムノアッセイにおける抗体を検出できるように種々の方法で標識することができる。本発明の抗体を用いることができるタイプのイムノアッセイの例は、直接又は間接フォーマットのいずれかの競合及び非競合イムノアッセイである。かかるイムノアッセイの例は、ラジオイムノアッセイ(RIA)及びサンドイッチ(免疫測定)アッセイである。本発明の抗体を用いる抗原の検出は、生理学的サンプルでの免疫組織化学的アッセイを含む、フォワード、リバース、又は同時モードのいずれで行なわれるイムノアッセイを用いても行うことができる。当業者は、過度な実験を重ねることなく他のイムノアッセイフォーマットを認知するか、又は容易に認識できるであろう。
本発明の抗体は、多くの異なるキャリヤーに結合できるので、本発明のポリペプチドを含む抗原の存在を検出するのに用いることができる。周知のキャリヤーの例には、ガラス、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、デキストラン、ナイロン、アミラーゼ、天然及び変性セルロース、ポリアクリルアミド、アガロース及び磁鉄鉱が含まれる。このキャリヤーの性質は、本発明の目的のためには可溶性であっても不溶性であってもよい。当業者は、抗体を結合させるのに適する他のキャリヤーを認知するか、又は日常的な実験を用いてそうしたものを探知できるであろう。
当業者にとって既知の多くの異なる標識及び標識方法がある。本発明に用いることができるタイプの標識の例には、酵素、放射性同位元素、蛍光性化合物、コロイド状金属、化学発光性化合物、リン光性化合物、及び生物発光化合物が含まれる。当業者は、抗体に結合するのに適する他の標識を認知するか、又は日常的な実験を用いてそうしたものを探知できるであろう。
より大きな感度をもたらすこともできるもう1つの技術は、これら抗体を低分子量ハプテンにカップリングさせることからなる。次いで、第2反応によってこれらハプテンを特異的に検出することができる。例えば、特異的抗ハプテン抗体と反応するビオチン(アビジンと反応する)、ジニトロフェニル、ピリドキサール、及びフルオレセインのようなハプテンを用いるのが普通である。
抗原のin vivo検出に本発明のモノクローナル抗体を用いるに際して、検出できるように標識された抗体を診断に有効な用量で投与する。「診断に有効」という用語は、検出できるように標識されたモノクローナル抗体の量が、本発明のポリペプチド(このポリペプチドに対してモノクローナル抗体は特異的である)を含む抗原を有する部位の検出が可能になるのに十分な量で投与されることを意味している。
検出できるように標識されたモノクローナル抗体の投与濃度は、該ポリペプチドを有する細胞への結合がバックグラウンドに比較して検出可能になるのに十分な濃度であるべきである。更に、最良の標的対バックグラウンド信号比を得るために、検出できるように標識されたモノクローナル抗体が循環系から急速に浄化されることが望ましい。
一般に、検出できるように標識されたモノクローナル抗体のin vivo診断のための用量は、個体の年齢、性別、及び疾患の程度の如き要因に依存して変動するであろう。かかる用量は、例えば、注射が多数回行われるかどうか、抗原負担、及び当業者に知られている他の要因に依存して変動してもよい。
in vivo診断的画像化については、利用可能な検出装置のタイプが、所定の放射性同位元素を選択するにあたっての主因となる。選ばれる放射性同位元素は、所与のタイプの装置で検出可能なタイプの崩壊を起さなければならない。in vivo診断用の放射性同位元素を選択するに際して重要なもう1つの要因は、宿主に対して有害な放射線を最小限に抑えることである。理想的には、in vivo画像化に用いられる放射性同位元素は粒子放射を欠くが、慣用的なガンマカメラにより簡単に検出できる140〜250keVの範囲の多数の光量子を生成するであろう。
in vivo診断については、介在官能基を用いることにより放射性同位元素を直接又は間接にイムノグロブリンに結合させてもよい。金属イオンとして存在する放射性同位元素をイムノグロブリンに結合させるのにしばしば用いられる介在官能基は、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)及びエチレンジアミン四酢酸(EDTA)及び類似の分子の如き二官能性キレート剤である。本発明のモノクローナル抗体に結合できる金属イオンの典型的な例は、111In、97Ru、67Ga、68Ga、72As、89Zr、及び201Tlである。
本発明のモノクローナル抗体は、磁気共鳴画像化(MRI)又は電子スピン共鳴(ESR)におけるように、in vivo診断の目的のために常磁性同位元素で標識することもできる。一般に、診断画像を可視化するあらゆる慣用方法を用いることができる。通常、ガンマ及び陽電子放射性ラジオアイソトープが、MRI用のカメラ画像化及び常磁性同位元素として用いられる。かかる技術に特に有用である元素には、157Gd、55Mn、162Dy、52Cr、及び56Feが含まれる。
本発明のモノクローナル抗体は、in vitro及びin vivoで用いて被験体のGDF−5関連疾患の改善の経過を追跡することができる。かくして、例えば、本発明のポリペプチドを含む抗原を発現する細胞の数の増加若しくは減少、又は種々の体液及び組織中に存在するかかる抗原の濃度の変化を測定することにより、GDF−5関連疾患の改善を狙った特定の療法が効果的であるかどうかを確認することが可能になろう。「改善」という用語は、治療を受けている被験体のGDF−5関連疾患の好ましくない作用が少なくなることを表す。
本発明は、正常細胞における発現に比較して変異した方法で発現され得るヌクレオチド配列を同定するものであり、従ってこの配列に向けられる適切な治療又は診断法を設計するのが可能となる。かくして、細胞増殖性障害がGDF−5の発現と関連している場合には、翻訳レベルでGDF−5発現を妨害する核酸配列を用いることができる。このアプローチは、例えば、アンチセンス核酸及びリボザイムを用いて特定のGDF−5mRNAの翻訳を遮断するものであって、それはアンチセンス核酸でそのmRNAをマスクするか又はリボザイムでそれを開裂させるかのいずれかによりなされる。
アンチセンス核酸は、特定のmRNA分子の少なくとも一部に相補的であるDNA又はRNA分子である(Weintraub,Scientific American,262:40,1990)。細胞内でアンチセンス核酸は対応するmRNAにハイブリダイズして二本鎖分子を形成する。細胞は二本鎖であるmRNAを翻訳しないであろうから、アンチセンス核酸はこのmRNAの翻訳を妨害することになる。約15ヌクレオチドのアンチセンスオリゴマーが好ましい。というのは、それらは、より大きな分子よりも簡単に合成できかつ標的GDF−5産生細胞内に導入したときにあまり問題を起こしそうにないからである。遺伝子のin vitro翻訳を阻害するためにアンチセンス法を用いることは、当該技術分野で周知である(Marcus−Sakura,Anal.Biochem.,172:289,1988)。
リボザイムは、DNA制限エンドヌクレアーゼと類似のやり方で他の一本鎖RNAを特異的に開裂する能力を有するRNA分子である。これらRNAをコードするヌクレオチド配列の修飾により、RNA分子内の特定のヌクレオチド配列を認識してそれを開裂する分子を工学的に作ることが可能である(Chen,J.Amer.Med.Assn.,260:3030,1988)。このアプローチの主要な利点は、それらが配列特異性であるので、特定の配列を有するmRNAだけを不活性にする点である。
2つの基本的なタイプのリボザイム、即ち、テトラヒメナ型(Hasselhoff,nature,334:585,1988)及び“ハンマーヘッド”型がある。テトラヒメナ型リボザイムは長さが4塩基の配列を認識し、“ハンマーヘッド”型リボザイムは長さが11〜18塩基の塩基配列を認識する。認識配列が長ければ長いほど、その配列が標的mRNA種内に独占的に存在する可能性が大きくなる。従って、特定のmRNA種を不活性化するには、ハンマーヘッド型リボザイムがテトラヒメナ型リボザイムよりも好ましく、しかも18塩基の認識配列がそれより短い認識配列よりも好ましい。
本発明は、GDF−5タンパク質により媒介される細胞増殖性障害を治療するための遺伝子治療も提供する。かかる療法は、GDF−5アンチセンスポリヌクレオチドをこの増殖性障害を有する細胞内に導入することによりその治療効果を奏することになる。アンチセンスGDF−5ポリヌクレオチドの運搬(デリバリー)は、キメラウイルスの如き組換え発現ベクター又はコロイド分散系を用いて行うことができる。アンチセンス配列の治療的デリバリーに特に好ましいのは、標的設定(ターゲティング)されたリポソームを用いることである。
ここに教示した遺伝子治療に用いることができる種々のウイルスベクターには、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、ワクシニア又は、好ましくは、レトロウイルスの如きRNAウイルスが含まれる。好ましくは、レトロウイルスベクターは、マウス又は鳥類のレトロウイルスの誘導体である。単一の異種遺伝子を挿入することができるレトロウイルスの例には、モロニーマウス白血病ウイルス(MoMuLV)、ハーベイ(Harvey)マウス肉腫ウイルス(HaMuSV)、マウス乳癌ウイルス(MuMTV)、及びラウス肉腫ウイルス(RSV)が含まれるが、これらに限定されない。多くの更なるレトロウイルスベクターが複数の遺伝子を組み込むことができる。導入細胞が同定されて世代形成できるように、これら全てのベクターは、選択マーカー用の遺伝子を移入するか又は取り込むことができる。興味の対象であるGDF−5配列を、例えば、特定の標的細胞上のレセプターのリガンドをコードする別の遺伝子と一緒にウイルスベクターに挿入することにより、そのベクターはその時点で標的特異性となる。レトロウイルスベクターを、例えば、糖、糖脂質又はタンパク質をコードするポリヌクレオチドを挿入することによって標的特異性にしてもよい。好ましい標的設定(ターゲティング)は、抗体を用いることにより行われる。当業者は、過度な実験を重ねることなく、GDF−5アンチセンスポリヌクレオチドを含有するレトロウイルスベクターの標的特異性デリバリーを可能にするためにレトロウイルスゲノム内に挿入できる特定のポリヌクレオチド配列を認知するか、又は容易に探知できるであろう。
組換えレトロウイルスは欠損ウイルスであるので、感染性ベクター粒子を生成させるためにはそれらは助けを必要とする。この助けは、例えば、レトロウイルスの全ての構造遺伝子をそのLTR内の調節配列の制御下でコードするプラスミドを含有するヘルパー細胞系を用いることにより提供することができる。これらプラスミドには、そのパッケージング機構がキャプシデーション(包膜)のためにRNA転写産物を認識するのを可能にするヌクレオチド配列が存在しない。このパッケージングシグナルの欠失を有するヘルパー細胞系には、例えば、Ψ2、PA317及びPA12が含まれるが、これらに限定されない。これら細胞系は、ゲノムがパッケージされていないので、空のビリオンを産生する。パッケージングシグナルは完全であるが構造遺伝子が興味の対象である他の遺伝子により置換されている細胞内にレトロウイルスベクターを導入した場合には、そのベクターはパッケージされてベクタービリオンを産生することができる。
また、NIH 3T3又は他の組織培養細胞は、レトロウイルス構造遺伝子gag、pol及びenvをコードするプラスミドで慣用的なリン酸カルシウムトランスフェクションにより直接トランスフェクトすることができる。次いで、これら細胞を対象の遺伝子を含有するベクタープラスミドでトランスフェクトする。得られる細胞は、培地中にそのレトロウイルスベクターを放出する。
GDF−5アンチセンスポリヌクレオチドのもう1つの標的デリバリーシステムは、コロイド分散系である。コロイド分散系には、巨大分子複合体、ナノカプセル、微小球、ビーズ、及び、水中油エマルジョン、ミセル、混合ミセル及びリポソームを含む脂質に基づく系が含まれる。この発明の好ましいコロイド系はリポソームである。リポソームは、in vitro及びin vivoでの運搬体として有用である人工膜小胞である。サイズが0.2〜4.0μmの大きな単ラメラ小胞(large unilamellar vesicle,LUV)が巨大分子を含有する水性緩衝液をかなりの割合で封入できることが分かった。RNA、DNA及び無傷ビリオンをその水性内部に封入して、生物活性形態で細胞へ運搬することができる(Fraleyら,Trends Biochem.Sci.,6:77,1981)。哺乳動物細胞に加えて、リポソームは、植物、酵母、及び細菌細胞へのポリヌクレオチドの運搬に用いられてきた。リポソームが効率のよい遺伝子導入運搬体であるためには、次の特徴が示されるべきである:(1)対象となる遺伝子を高い効率で封入するがそれらの生物活性を弱めないこと;(2)非標的細胞に比較して標的細胞に優先的かつ強固に結合すること;(3)標的細胞の細胞質へ該小胞の水性内容物を高い効率で運搬すること;及び(4)遺伝子情報を正確かつ効率的に発現すること(Manninoら,Biotechniques,6:682,1988)。
リポソームの組成は、通常、リン脂質、特に高い相転移温度のリン脂質とステロイド、特にコレステロールとを組み合わせたものである。他のリン脂質又は他の脂質を用いることもできる。リポソームの物理的特性は、pH、イオン強度、及び二価カチオンの存在に依存する。
リポソーム生成に有用な脂質の例には、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルエタノールアミン、スフィンゴ脂質、セレブロシド及びガングリオシドの如きホスファチジル化合物が含まれる。特に有用なのは、脂質部分が14〜18個の炭素原子、特に16〜18個の炭素原子を含有し飽和であるジアシルホスファチジルグリセロールである。実例となるリン脂質には、卵ホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリン及びシステアロイルホスファチジルコリンが含まれる。
リポソームの標的設定(ターゲティング)は、解剖学的及び機械学的要因に基づいて分類される。解剖学的分類は、選択性、例えば、器官特異性、細胞特異性及びオルガネラ特異性のレベルに基づく。機械学的標的設定は、それが受動的であるか能動的であるかに基づいて区別することができる。受動的標的設定は、洞様毛細血管を含む器官内の細網内皮系(reticulo−endothelial system,RES)の細胞に分布するリポソームの自然的傾向を利用するものである。一方、能動的標的設定は、リポソームをモノクローナル抗体、糖、糖脂質又はタンパク質の如き特異的リガンドにカップリングさせることにより又はリポソームの組成若しくはサイズを変えることによりリポソームを改変して、天然に存在する局在部位以外の器官及び細胞型に標的設定することを包含する。
標的デリバリーシステムの表面をいろいろな方法で修飾することができる。リポソーム標的デリバリーシステムの場合には、脂質基をリポソームの脂質二重層内に取り込ませて、標的指向性リガンドをリポソーム二重層との安定な結合状態で維持するようにできる。脂質鎖を標的指向性リガンドに結合するために種々の連結基を用いることができる。
以下の実施例は、本発明を説明するものであって、限定を意図するものではない。それらは用いられるかも知れない実例を代表しているが、当業者にとって既知の他の手法を代わりに用いてもよい。
実施例1
新規なTGF−βファミリーメンバーの同定と単離
TGF−βスーパーファミリーの新しいメンバーを同定するため、既知のファミリーメンバーにおける2つの保存領域に対応する縮重オリゴヌクレオチドを設計した。1つの領域は2つのトリプトファン残基の間にわたり、MISを除いて全てのファミリーメンバーに保存されているものであり、もう1つの領域はC−末端に近い不変システイン残基の間にわたるものである。これらのプライマーをマウスゲノムDNA上でのポリメラーゼ連鎖反応に使用し、その後プライマーの5'末端に置かれた制限部位を利用してPCR生成物をサブクローン化し、これらのサブクローン化された挿入物を含む大腸菌の個々のコロニーを採集し、そしてランダムな配列決定とハイブリダイゼーション分析を組み合わせて使用して、前記スーパーファミリーの公知のメンバーを除外した。
GDF−5は、下記のプライマーによりマウスゲノムDNAを使用してポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により同定した。
Figure 0003645258
SJL136は、アミノ酸配列GWE(R/S)W(V/I/M)(V/I/M)(配列番号3)に対応し、SJL121の相補物はアミノ酸配列YEDMVVDECGC(配列番号4)に対応する。両方のオリゴヌクレオチドのセットは5'末端にEcoR I制限部位を配置し、サブクローン化を容易にするように設計した。PCRは、94℃で1分間、50℃で2分間、72℃で3.5分間、40サイクル行った。
ヒトGDF−5は下記のプライマーによりヒトゲノムDNAを使用してPCRにより単離した。
Figure 0003645258
SJL141は、アミノ酸配列GW(H/Q/N/K/D/E)(D/N)W(V/I/M)(V/I/M)(A/S)P(配列番号7)に対応し、SJL145の相補物はアミノ酸配列M(V/I/M/T/A)V(D/E)(A/S)C(G/A)C(配列番号8)に対応する。両方のオリゴヌクレオチドのセットは5'末端にEcoR I制限部位を配置し、サブクローン化を容易にするように設計した。PCRは、94℃で1分間、50℃で2分間、72℃で2分間、40サイクル行った。ヒトPCR生成物の部分配列分析により、マウス及びヒトGDF−5の間に予測されるアミノ酸の相違がないことが判った。
約280bpのPCR生成物をゲル精製し、EcoR Iにより消化し、再度ゲル精製し、Bluescriptベクター(Stratagene,San Diego,CA)中にサブクローン化した。個々のサブクローンを含む細菌コロニーを96ウェルマイクロタイタープレートに採集し、ニトロセルロース上に細胞をプレーティングすることにより複数のレプリカを調製した。複写したフィルターを、ファミリーの公知のメンバーを示すプローブとハイブリダイズさせ、ハイブリダイズしないコロニーから配列分析のためのDNAを調製した。
RNA単離とノーザン分析は以前に記載されているように行った(Lee,S.J.,Mol.Endocrinol.,4:1034,1990)。Stratageneにより与えられた指示書に従い、妊娠12.5日のCD−1マウス胚からポリA選択したRNA2.5−3μgから、オリゴdTプライマーを用いてcDNAライブラリーをλZAP IIベクター中に調製した。スクリーニング前にライブラリーを増幅した。フィルターを先に記載されたようにハイブリダイズさせた(Lee,S.J.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA.,88:4250−4254,1991)。ジデオキシチェーンターミネーション法(Sangerら,Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,74:5463−5467,1977)及びS1ヌクレアーゼ/エキソヌクレアーゼIIIの組合せによる方法(Henikoff,S.,Gene,28:351−359,1984)及び合成オリゴヌクレオチドプライマーにより、両鎖のDNA配列決定を行った。
実施例2
GDF−5の発現パターン及び配列
GDF−5の発現パターンを調べるため、種々の成体組織から調製したRNA試料をノーザン分析によりスクリーニングした。RNAの単離及びノーザン分析は以前に記載されているように行った(Lee,S.J.,Mol.Endocrinol.,4:1034,1990)。各組織から調製した2回ポリA選択したRNA5μgをホルムアルデヒドゲル上で電気泳動にかけ、ブロットし、GDF−5により釣り上げた。図1Aに示すように、GDF−5プローブは、主として子宮で発現され、胎盤、脳、胸腺、肺、腎臓及び副腎を含むその他のマウスの成体組織中で低いレベルで発現された約2.5kbのmRNAを検出した。GDF−5プローブは輸卵管においてより大きなmRNAも検出した。GDF−5転写物の高いレベルがマウス胚、特に妊娠12.5日においてやはり検出された(図1B)。
CD−1の12.5日全マウス胚cDNAライブラリーをλZAP II中に構築し、GDF−5 PCR生成物に由来するプローブでスクリーニングした。ハイブリダイズする最も長いクローンのヌクレオチド配列を図2に示す。推定上の開始ATGの上流の読み枠内終止コドン及び共通のポリアデニレーションシグナルに下線を付した。ポリA尾部は示していない。数字は5'末端からみたヌクレオチドの位置を示す。この2329bp配列は、ヌクレオチド322のメチオニンコドンから始まり、54.9Kの分子量を有する495アミノ酸長のタンパク質をコードし得る長いオープンリーディングフレームを含んでいる。他のTGF−βファミリーのメンバーと同様に、GDF−5配列はN−末端近くに疎水性アミノ酸のコアを含み、これは分泌のためのシグナル配列を示唆するものである。GDF−5はまたアスパラギン残基183(無地のボックスで示した)における単一の可能性のあるN−グリコシル化部位及びアミノ酸371−375(点描ボックスで示した)及びアミノ酸384−385における2つの推定上の4塩基タンパク質分解プロセシング部位を含む。GDF−5は、その特徴的な間隔を有する7つのシステイン残基を含めて、他のファミリーのメンバーに存在する高度に保存された残基の全てを含む(図3及び4)。公知の哺乳類のファミリーメンバーの中で、GDF−5はこの分子のC−末端部分においてBMP−2及びBMP−4に最も高度に関連している(第1の保存システインから計算して57%のアミノ酸配列同一性)。
GDF−5のC−末端部分は他のファミリーメンバーに対して明らかに相同性を示すが、GDF−5の配列は他のファミリーメンバーのものから有意に異なっている(図3及び4)。図3は、GDF−5のC−末端配列と、ヒトGDF−1(Lee,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,88:4250−4254,1991)、ヒトVgr−1(Celesteら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,87:9843−9847,1990)、ヒトOP−1(Ozkaynakら,EMBO J.,9:2085−2093,1990)、ヒトBMP−5(Celesteら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,87:9843−9847,1990)、ヒトBMP−3(Wozneyら,Science,242:1528−1534,1988)、ヒトMIS(Cateら,Cell,45:685−698,1986),ヒトインヒビンα、βA、及びβB(Masonら,Biochem,Biophys.Res.Commun.,135:957−964,1986)、ヒトTGF−β1(Derynckら,Nature,316:701−705,1985)、ヒトTGF−β2(deMartinら,EMBO J.,6:3673−3677,1987)、ヒトTGF−β3(ten Dijkeら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,85:4715−4719,1988)、ニワトリTGF−β4(Jakowlewら,Mol.Endocrinol.,2:1186−1195,1988)、及びツメガエルTGF−β5(Kondaiahら,J.Biol.Chem.,265:1089−1093,1990)の対応する領域との並列化を示す。保存システイン残基はボックスで囲んだ。ダッシュは並列化を最大とするために入れたギャップである。
図4は、TGF−βスーパーファミリー中の異なるメンバーの間のアミノ酸の相同性を示す。数字は、第1の保存システインからC−末端まで計算した各対の間のアミノ酸の同一性のパーセントを表す。ボックスは、特定のサブグループ内の高度に関連したメンバーにおける相同性を示す。
公知のファミリーメンバーとの配列同一性の程度は最小のインヒビンαとの24%から最大のBMP−2及びBMP−4との57%までの範囲である。GDF−5は、この分子のプロ領域において他のファミリーメンバーと有意な配列相同性を示さない。
実施例3
図2の結果は、マウス胚の発生の間に、2.5キロ塩基(kb)の主要な転写物の存在により示されるように、GDF−5の発現は交尾後(p.c.)約10.5日に始まり、12.5日p.c.にピークとなる(図1B)。調べた成体マウス組織のうち、子宮は前記2.5kb転写物の最も高いレベルを含んでおり、胎盤(10.5日p.c.)、輸卵管、脳、胸腺、心臓、肺、腎臓及び副腎で低いレベルが検出された(図1A)。輸卵管組織においては、GDF−5プローブは約3.6kbのより大きな転写物も検出した。ノーザンブロット分析により、GDF−5転写物は新生児マウスの大腿骨及び頭蓋冠においても検出された。
GDF−5の胚組織における発現をより詳細に特性づけるために、比較的非保存的なプレプロ領域をコードするcDNAクローンの部分から合成した35S−標識プローブを、12.5日p.c.胚の連続的な切片とin situでハイブリダイズさせた。12.5日p.c.雌性CD−1マウス胚を文献に記載されたように固定しパラフィンに埋包した(Jones,C.M.ら,Development,111;531−542,1991)。GDF−5 cDNAクローンのヌクレオチド308〜1446を含む鋳型からのin vitro転写により35S−標識アンチセンス及びセンス鎖RNAプローブを合成した(図2)。プロテイナーゼK及び無水酢酸処理を行わなかったことを除いて実質的に文献に記載されたように(Jones,C.M.ら,前掲)して、8ミクロンの切片を4 x 105cpm/μlでアンチセンスまたはセンス鎖プローブとハイブリダイズさせ、50%ホルムアミド、2 x SSC、0.1M DTT中での洗浄を65℃で行い、0.1 x SSC中での最終的な洗浄を37℃で行った。4〜6週間の露出時間の後、スライドをKodak NTB3乳剤により現像し、ヘマトキシリン及びエオシンにより染色した。
図5は、12.5日p.c.マウス胚の肢間葉におけるGDF−5の発現を示す。横断(図5a−c)及び矢状の(図5d−f)の断面の明視野(図5a、5d)及び暗視野(図5b、5c、5e、5f)顕微鏡写真は、35S−標識GDF−5アンチセンス鎖プローブ(図5a,b,d,e)及びセンス鎖対照プローブ(図5c,5f)とのハイブリダイゼーションの後の、胚の前肢及び背面端部を通して見た外観を示す。連続的な切片により、ハイブリダイゼーションは前肢(図5a−c)及び後肢(図5d−f)の近位(閉鎖した矢印)及び遠位(開放された矢印)間葉に局在することが判った。前側(A)、後側(P)、背側(D)及び腹側(V)方向を示した。
GDF−5転写物は、前肢及び後肢の近位及び遠位の前軟骨間葉の両方に検出された(図5)。胚においては他の主要なハイブリダイゼーション部位は検出されなかった。肢の長骨の発生は間葉の凝縮とともに始まり、これは軟骨形成細胞に分化する。骨形成細胞は時として軟骨マトリックスに侵入し、骨化する骨マトリックスを形成する(Rosen,V.ら,Trends Genet.,8:97−102,1992)。12.5日p.c.のマウス胚においては、軟骨形成は長骨において初めて始まり、骨化の兆候は見られない(Kaufman,M.H.,The Atlas of Mouse Development,Academic Press,Inc.,1992)。この段階のGDF−5発現のピーク(図1B)及びその前軟骨肢間葉における主要な位置は、GDF−5が間葉細胞の生産、増殖及び/または分化に影響し得ることを示唆している。
GDF−5に加え、TGF−βスーパーファミリーの2種の他のメンバーが肢発生において役割を果たすことが示唆されている。特に、BMP−2及びBMP−4は、妊娠中の10.5日p.c.において、先端外胚葉隆起(AER)において発現されることが知られている(Lyons,K.M.ら,Development,109:833−844,1990;Jones,C.M.ら,Development,111:531−542,1991)。BMP−2は、AREを除去した妊娠中期の胚の培養肢中の間葉細胞の増殖を抑制することが示されている(Niswander,L.ら,Nature,361:68−71,1993)。BMP−2及びBMP−4が肢間葉中で12.5日p.c.において発現されることも知られていること及びこのファミリーの成長因子の活性形態は一般にジスルフィド結合二量体であることから、GDF−5、BMP−2及びBMP−4のホモ二量体あるいはヘテロ二量体が肢発生において異なる役割を有しているかも知れないという可能性がある。
これまで、変異体が発見されている骨形態形成タンパク質は、マウス短耳遺伝子座によりコードされたBMP−5のみである(Kingsley,D.M.ら,Cell,71:399−419,1992)。短耳変異についてのマウス同形接合体は、ある種の骨格欠陥を引き起し、間葉の前軟骨凝縮のサイズと形態に変化を有する(Green,E.L.ら,J.Morphol.,70:1−19,1942)。肢及び足指の骨格欠陥は、GDF−5をコードするマウス遺伝子における変異により起こされ得る。BMP−5と同様に、GDF−5は発生の間の骨格形態の特定の局面をコントロールしている。
配列の要約
配列番号1は、GDF−5プライマー、SJL136についてのヌクレオチド配列である。
配列番号2は、GDF−5プライマー、SJL121についてのヌクレオチド配列である。
配列番号3は、GDF−5プライマー、SJL136についてのアミノ酸配列である。
配列番号4は、GDF−5プライマー、SJL121についてのアミノ酸配列である。
配列番号5は、GDF−5プライマー、SJL141についてのヌクレオチド配列である。
配列番号6は、GDF−5プライマー、SJL145についてのヌクレオチド配列である。
配列番号7は、GDF−5プライマー、SJL141についてのアミノ酸配列である。
配列番号8は、GDF−5プライマー、SJL145についてのアミノ酸配列である。
配列番号9は、GDF−5についてのヌクレオチド及び推定アミノ酸配列である。
配列番号10は、GDF−5についての推定アミノ酸配列である。
配列番号11は、GDF−1についてのアミノ酸配列である。
配列番号12は、GDF−3についてのアミノ酸配列である。
配列番号13は、GDF−5についてのアミノ酸配列である。
配列番号14は、GDF−9についてのアミノ酸配列である。
配列番号15は、BMP−2についてのアミノ酸配列である。
配列番号16は、GDF−4についてのアミノ酸配列である。
配列番号17は、Vgr−1についてのアミノ酸配列である。
配列番号18は、Op−1についてのアミノ酸配列である。
配列番号19は、BMP−5についてのアミノ酸配列である。
配列番号20は、BMP−3についてのアミノ酸配列である。
配列番号21は、MISについてのアミノ酸配列である。
配列番号22は、インヒビン−αについてのアミノ酸配列である。
配列番号23は、インヒビン−βαについてのアミノ酸配列である。
配列番号24は、インヒビン−ββについてのアミノ酸配列である。
配列番号25は、TGF−β1についてのアミノ酸配列である。
配列番号26は、TGF−β2についてのアミノ酸配列である。
配列番号27は、TGF−β3についてのアミノ酸配列である。
配列表
配列番号:1
配列の長さ:28塩基対
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:DNA(genomic)
直接の起源
クローン:136
配列の特徴
特徴を表す記号:CDS
存在位置:1..28
配列
Figure 0003645258
配列番号:2
配列の長さ:42塩基対
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:DNA(genomic)
直接の起源
クローン:121
配列の特徴
特徴を表す記号:CDS
存在位置:1..42
他の情報:Bが存在する場合、B=イノシン
配列
Figure 0003645258
配列番号:3
配列の長さ:7アミノ酸
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ペプチド
直接の起源
クローン:136
配列の特徴
特徴を表す記号:peptide
存在位置:1..7
他の情報:R=Arg,Ser;V=Val,Ileu,Met
配列
Figure 0003645258
配列番号:4
配列の長さ:11アミノ酸
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ペプチド
直接の起源
クローン:121
配列の特徴
特徴を表す記号:peptide
存在位置:1..11
配列
Figure 0003645258
配列番号:5
配列の長さ:35塩基対
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:DNA(genomic)
直接の起源
ライブラリー:141
配列の特徴
特徴を表す記号:CDS
存在位置:1..35
他の情報:Bが存在する場合、B=イノシン
配列
Figure 0003645258
配列番号:6
配列の長さ:33塩基対
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:DNA(genomic)
直接の起源
クローン:145
配列の特徴
特徴を表す記号:CDS
存在位置:1..33
他の情報:Bが存在する場合、B=イノシン
配列
Figure 0003645258
配列番号:7
配列の長さ:9アミノ酸
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ペプチド
直接の起源
クローン:141
配列の特徴
特徴を表す記号:peptide
存在位置:1..9
他の情報:H=His,Gln,Asn,Lys,Glu,Asp;D=Asp,Asn;V=Val,Ile,Met;A=Glu,Ser
配列
Figure 0003645258
配列番号:8
配列の長さ:8アミノ酸
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ペプチド
直接の起源
クローン:145
配列の特徴
特徴を表す記号:peptide
存在位置:1..8
他の情報:V=Val,Ile,Met,Thr,Ala;D=Asp,Glu;A=Ala,Ser;G=Gly,...
配列
Figure 0003645258
配列番号:9
配列の長さ:2329塩基対
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:DNA(genomic)
直接の起源
クローン:GDF−5
配列の特徴
特徴を表す記号:CDS
存在位置:322..1807
配列
Figure 0003645258
Figure 0003645258
Figure 0003645258
Figure 0003645258
Figure 0003645258
配列番号:10
配列の長さ:495アミノ酸
配列の型:アミノ酸
トポロジー:直鎖状
配列の種類:タンパク質
配列
Figure 0003645258
Figure 0003645258
Figure 0003645258
配列番号:11
配列の長さ:124アミノ酸
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ペプチド
直接の起源
クローン:GDF−1
配列の特徴
特徴を表す記号:protein
存在位置:1..124
配列
Figure 0003645258
配列番号:12
配列の長さ:118アミノ酸
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:タンパク質
直接の起源
クローン:GDF−3
配列の特徴
特徴を表す記号:protein
存在位置:1..118
配列
Figure 0003645258
配列番号:13
配列の長さ:119アミノ酸
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:タンパク質
直接の起源
クローン:GDF−5
配列の特徴
特徴を表す記号:protein
存在位置:1..119
配列
Figure 0003645258
配列番号:14
配列の長さ:119アミノ酸
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:タンパク質
直接の起源
クローン:GDF−9
配列の特徴
特徴を表す記号:protein
存在位置:1..119
配列
Figure 0003645258
配列番号:15
配列の長さ:118アミノ酸
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:タンパク質
直接の起源
クローン:BMP−2
配列の特徴
特徴を表す記号:protein
存在位置:1..118
配列
Figure 0003645258
配列番号:16
配列の長さ:118アミノ酸
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:タンパク質
直接の起源
クローン:BMP−4
配列の特徴
特徴を表す記号:protein
存在位置:1..118
配列
Figure 0003645258
配列番号:17
配列の長さ:119アミノ酸
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:タンパク質
直接の起源
クローン:Vgr−1
配列の特徴
特徴を表す記号:protein
存在位置:1..119
配列
Figure 0003645258
配列番号:18
配列の長さ:119アミノ酸
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:タンパク質
直接の起源
クローン:OP−1
配列の特徴
特徴を表す記号:protein
存在位置:1..119
配列
Figure 0003645258
配列番号:19
配列の長さ:119アミノ酸
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:タンパク質
直接の起源
クローン:BMP−5
配列の特徴
特徴を表す記号:protein
存在位置:1..119
配列
Figure 0003645258
配列番号:20
配列の長さ:120アミノ酸
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:タンパク質
直接の起源
クローン:BMP−3
配列の特徴
特徴を表す記号:protein
存在位置:1..120
配列
Figure 0003645258
配列番号:21
配列の長さ:116アミノ酸
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:タンパク質
直接の起源
クローン:MIS
配列の特徴
特徴を表す記号:protein
存在位置:1..116
配列
Figure 0003645258
配列番号:22
配列の長さ:122アミノ酸
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:タンパク質
直接の起源
クローン:Inhibin−α
配列の特徴
特徴を表す記号:protein
存在位置:1..122
配列
Figure 0003645258
配列番号:23
配列の長さ:122アミノ酸
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:タンパク質
直接の起源
クローン:Inhibin−β−α
配列の特徴
特徴を表す記号:protein
存在位置:1..122
配列
Figure 0003645258
配列番号:24
配列の長さ:121アミノ酸
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:タンパク質
直接の起源
クローン:Inhibin−β−β
配列の特徴
特徴を表す記号:protein
存在位置:1..121
配列
Figure 0003645258
配列番号:25
配列の長さ:115アミノ酸
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:タンパク質
直接の起源
クローン:TGF−β−1
配列の特徴
特徴を表す記号:protein
存在位置:1..115
配列
Figure 0003645258
配列番号:26
配列の長さ:115アミノ酸
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:タンパク質
直接の起源
クローン:TGF−β−2
配列の特徴
特徴を表す記号:protein
存在位置:1..115
配列
Figure 0003645258
配列番号:27
配列の長さ:115アミノ酸
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:タンパク質
直接の起源
クローン:TGF−β−3
配列の特徴
特徴を表す記号:protein
存在位置:1..115
配列
Figure 0003645258
本発明は目下のところ好適な実施態様について説明してきたが、本発明の精神を逸脱することなく様々な修飾が可能であることを理解すべきである。従って、本発明は次の特許請求の範囲によってのみ限定されるものである。

Claims (14)

  1. 配列番号10に示すアミノ酸配列からなる実質的に純粋な増殖分化因子−5(GDF−5)。
  2. 請求項1に記載のGDF−5ポリペプチドをコードする、単離されたポリヌクレオチド。
  3. プロセシング後に増殖分化因子−5(GDF−5)活性を有するポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドであって、
    (a)配列番号9のDNA配列;
    (b)(a)のDNA配列に対応するRNA配列;
    (c)遺伝コードの結果として(a)もしくは(b)のポリヌクレオチド配列に縮重するポリヌクレオチド
    (d)ストリンジェントな条件下で、(a)、(b)もしくは(c)のポリヌクレオチド配列の相補的配列とハイブリダイズするポリヌクレオチド配列;または
    (e)(a)〜(d)のいずれか1つのポリヌクレオチ ド配列の断片であって、図3aに示すGDF−5ポリペプチ ドのC末端フラグメントをコードする前記断片
    を有する前記ポリヌクレオチド。
  4. 前記のポリヌクレオチドがマウス細胞から単離されものである、請求項2または3に記載のポリヌクレオチド。
  5. 前記のポリヌクレオチドがヒト細胞から単離されたものである、請求項2または3に記載のポリヌクレオチド。
  6. 請求項2または3に記載のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
  7. 前記のベクターがウイルスである、請求項6に記載のベクター。
  8. 請求項6に記載のベクターで安定に形質転換された宿主細胞。
  9. 前記の細胞が真核細胞である、請求項8に記載の宿主細胞。
  10. 請求項1に記載のポリペプチドと反応性の抗体またはその抗体の免疫反応性フラグメント。
  11. 前記の抗体がモノクローナルである、請求項10に記載の抗体。
  12. 請求項10に記載の抗体を、GDF−5関連疾患の疑いがある患者から得たサンプルと接触させ、該抗体の結合を検出することからなる、GDF−5関連細胞増殖性疾患の検出方法。
  13. 細胞増殖性疾患が子宮新生物または子宮内膜症である、請求項12に記載の方法。
  14. 細胞増殖性疾患が骨形成異常である、請求項12に記載の方法。
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