JP3644464B2 - 均平作業機 - Google Patents

均平作業機 Download PDF

Info

Publication number
JP3644464B2
JP3644464B2 JP32221895A JP32221895A JP3644464B2 JP 3644464 B2 JP3644464 B2 JP 3644464B2 JP 32221895 A JP32221895 A JP 32221895A JP 32221895 A JP32221895 A JP 32221895A JP 3644464 B2 JP3644464 B2 JP 3644464B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
leveling
work
field
soil
frame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP32221895A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09135605A (ja
Inventor
重利 木村
Original Assignee
スガノ農機株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by スガノ農機株式会社 filed Critical スガノ農機株式会社
Priority to JP32221895A priority Critical patent/JP3644464B2/ja
Publication of JPH09135605A publication Critical patent/JPH09135605A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3644464B2 publication Critical patent/JP3644464B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Soil Working Implements (AREA)
  • Agricultural Machines (AREA)
  • Lifting Devices For Agricultural Implements (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は均平作業機に関し、さらに詳しくは、水田、畑などの圃場表面を均一な表面に仕上げるための均平作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】
わが国の食糧供給体制は、ガット・ウルグァイ・ラウンドの取り決め実行により変革を余儀なくされて、その手始めに新食糧法が施行されるに至った。旧来の農業においては生産、流通において永年保護政策が採用せれていたため関係者は改善意欲を失いぬるま湯体質に陥っている。このような体質を改善するには農業従事者が強い改善意識をもって臨む必要があり、求められる農作物を確実に供給でき、しかも安全な農作物を廉価に供給する方策を早く確立させることが不可欠である。そのためにはまず、農業の生産性を向上して採算のとれる産業へと脱却することから始めなければならず、まず、1区画の拡大を図り、反収穫の増量を図らなければならない。具体的には、千枚田により代表されるような小区画ばかりの耕地では農業の機械化は不可能であり、生産性の向上は全く期待することができない。
【0003】
最近国策として行われている水田の規模整備事業によれば、圃場の区画拡大には土木作業機械が持ち込まれて、中間部に位置する畦の除去作業の後、グレーダによる土寄せ作業が行われ、統一された圃場の表面の均平作業が行われている。この作業では水平作業を行いながら均平作業が行われるので、水平な表面が得られるので、規模拡大と云う目的は一応成就することができるのである。
また、米の生産過剰対策として余剰水田を転換する方策が勧めれているが、これは認識されていることとは逆に極めて難しい作業である。詳しくは、規模拡大や、さらには田から畑への転換作業は、「田」の字に「火」を付けるような簡単な作業ではなく、極めて困難であり、机の上で考えられているようなわけには行かないのである。
とくに、一旦転換された畑を水田に再び転換することは極めて困難であることから、その転換作業は慎重に行う必要があり、圃場においては作土の移動を最も嫌い、ボトム作業においてもその場反転が原則的には好まれていることからも理解することができよう。
【0004】
よしんば、水田を畑作に転換するにしてもその転換作業は簡単なものではなく、土壌構造を十分に認識した後でないと畑作に適した圃場に転換することはできない。
一般に、畑作に適した圃場の断面的構造は、最も表面に作土層があり、その下層に耕盤層があり、さらに、その下層に水分を通しにくい心土層、以上の三層により構成されている。作物の生育には、作土層が常に適度の水分と空気含んでいて、しかも十分な深さがあることが理想的である。
【0005】
米の減反政策により実施される水田から畑圃場への転換作業は多くの問題があること前述したように想像に難くないところであり、畑作物は水稲と異なり浸水すると大きな打撃を受けるため、転換された畑圃場は作土の表面水を確実に排除できる構造のものでなければならない。ところが、水田とくに重粘土壌の水田にあっては、大型トラクタの使用による踏圧や、過剰代掻きによって心土層が固結し、通気性、透水性、保水性等の土壌物性が不良になり、また、毎年繰り返されるロータリ耕によって、耕深差を形成し、生育条件に邑を作る。
【0006】
耕盤層の下側に暗渠を設けたものであっても、多量の降雨があると地表の作土層には、停滞水を生じて過湿状態になり、いわゆる泥濘状態になってしまい、また逆に、長期間降雨がないと耕盤層が作土層から下の下層部分の水分の吸い上げを阻害してしまい、作土層だけが乾燥状態になっていわゆる旱魃を生じることがある。
【0007】
従って、上述のような水田を畑圃場に転換する場合には、透水性や保水性を不良にしている耕盤層を破壊すると共に、さらに、その下の心土層を膨軟状態にすることによって土壌の通気性、透水性を改良し、作土層の深さを畑作物に望ましいもの、例えば、作土層の厚さを20〜30cm以上にすることが必要である。このような見地から、従来では水田を畑圃場に転換するには、50〜60センチの深さを心土破砕機で耕盤層を破壊すると共に、心土層を膨軟にし、その後プラウで作土を耕起反転する方法、あるいは心土耕プラウで作土層と耕盤層を一緒に耕起反転すると共に、心土層を膨軟にする方法が採用されている。
【0008】
これらは、水田を畑作圃場に転換することと、圃場の一区画の規模拡大は日本農業が生き残るためのものであるが、日本農業を活性化して生き残らせるためには伝統的な稲作文化である水田農業も活性化させることが必要である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
水田農業の活性化には採算的に大規模圃場が必要になり、作業の省力化に加えて単位面積当たりの収穫量を拡大させることが必要である。ところが、省力化は作業の機械化によってある程度は満足に近いところまでレベルアップしているのであるが、単位面積当たりの収量、いわゆる反収を向上させることは至難である。とくに、大規模圃場において均一な作柄を期待することはきわめて困難であって、この点を克服しなければ規模は大きくなっても収量はそれほど増大させ得なかったということになる。
そこで、圃場の全域にわたって、均一な作柄が期待できるのであれば、規模拡大による作業効率の向上と相まって日本農業の再生も夢物語ではない。したがって、本発明は、国策である水田の大規模化だけでなく、圃場全域の作土環境を均一化することで高収量を得てコスト面での国際競争にも十分対抗することが農業の育成を目的とするものである。
【0010】
表面の水平化は土木事業の一環ではなく、作物を作る上で最も条件の良い土環境を作ることでもあり、圃場の隅々まで確実に水平化するにしても土木事業とは違った留意点が存在する。
【0011】
また、圃場は自然の影響を絶えず受けているものであり、例えば、冬期の間絶えず北の季節風に晒される地方にあっては、圃場表面の土は北風により南方向に飛ばされ、南側の畦よりの部分に堆積しがちである。したがって、冬の間に南側の耕土が高くなり、北側の耕土は著しく減少して、全体として傾斜面になってしまう傾向にある。この傾斜を春作業により矯正することが必要になり、このような作業にも均平作業機は必要である。
本発明は、稲作などで代表される水田並びに圃場を形成するのに適した均平作業機を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明は、トラクタの1つのアッパリンクと2つのロアリンクの3点リンクにより支持され、作業進行方向に沿う構成フレームにトラクタ側から均平板、砕土機、鎮圧輪の順に取り付られ、前記均平板がレーザービームにより定める基準平面に対して所定の高さになるように前記ロアリンクの上下動により、前記鎮圧輪の接地点を支点として前記均平板が上下動するよう構成した均平作業機において、前記アッパリンクは装着ピンを介して前記構成フレームのマストに設けられた長孔に装着され、前記長孔の範囲内で前記アッパリンクの装着ピンが作業進行方向に対して自由に移動できる様にしたことを特徴とするものである。
また、前記アッパリンクの装着ピンは前記長孔に押圧機構を介して取り付けられていて、作業進行方向前方への移動に抵抗を与えるように作用するよう構成したことを特徴とするものである。
【0013】
さらに詳しくは、本発明の均平作業機は、受光部により水平面を検出しながら均平作業機がトラクタのもつ上下制御装置の駆動力により前記水平面から一定の距離離れた位置に均平作業機の均平板が位置するようにして表面の水平化を図り、さらには、畦際の土の移動、言い換えると畦際が高い圃場合、あるいは畦際が低い圃場合でも土を確実に移動することができ、しかも、鎮圧輪の土が付着して作業機の姿勢が変化しようとしても、そのときに生じる装着ピンの動きを抑制することで姿勢変化を抑えることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を添付した図面に沿って説明する。符号10はトラクタのもつアッパリンクUL、ロアリンクRLにより支持される装着フレームを示し、符号20は前記装着フレーム10に対して支持軸を中心に回転できるようにして装着されている作業機フレームを示している。
この作業機フレーム20には作業機を構成する構成フレーム30が一体的に取り付けられていて、この構成フレーム30には、進行方向先頭から順に均平板31、粗砕土機32、鎮圧輪33が配置されている。また、作業機フレーム20にはレーザ光を受ける受光部36が支柱37を介して装備されている。
そして、前記装着フレーム10と作業機フレーム20に直接に固定されている構成フレーム30との間には作業機フレーム20により構成フレーム30を姿勢を変える伸縮シリンダ40が取り付けられている。
【0015】
次に、各構成部分について順を追ってその詳細を説明する。まず、装着フレーム10は角パイプなどのクロス部材11をもち、これに対してクロスシャフト12を取り付けることができるようになっていて、このクロスシャフト12をトラクタが備えるロアリンクRLが捉えるのであって、ロアリンクが予め前記クロスシャフト12を捉えた状態で装着フレーム10に取り付けるための装着部(後述)を持っている。
このクロス部材11は角型パイプ状のもので幅方向中心位置に軸受部13をもち、この軸受部13は垂直方向に沿った軸心をもっている。前記クロス部材11の両端部にはクロスシャフト12を取り付けるための装着部14があって、下端縁には切欠き部14A、14Bが形成されている。
【0016】
このクロス部材11の上下にはこれを密着して挟んだ状態で、かつ、作業機フレーム20の前方に張り出して形成した回動アーム部21があって、この回動アーム部21には支持軸22の両端があり、一端部は回動アーム部21に固定され、他端部はねじ部22Aをもち、ナット22Bにより固定されるようになっている。
そして、この支持軸22がクロス部材11のもつ前記軸受部13を貫いてナット固定され、この軸受部13を中心として回動アーム部21に水平面内で回動できるようになっている。
【0017】
この作業機フレーム20に続いて配置固定されている構成フレーム30はほぼ方形に形成したもので、この構成フレーム30には作業進行方向前方から順に均平板31、粗砕土機32、鎮圧輪33が装備されている。
前記均平板31は作業幅方向に沿って伸びる板状のもので、アーム31Bを介して前記構成フレーム30に取り付けられ、均平板31の両端部にはやや前方に向かって突き出している張り出し部31Aが形成されている。
また、粗砕土機32はタインなどの土塊粉砕機能をもつもので、前記均平板31の幅方向に沿って適当な間隔に配置されている。また、粗砕土機32の後方にはコイルばね型をした鎮圧輪33がアーム33Bで両端を支えられた軸33Aを中心に回転することができるように支持されており、この軸33Aは構成フレーム30に対してアーム33Bを介して支持されて、この軸33Aを中心として鎮圧輪33が作業進行に伴って回転することができるようになっている。
【0018】
装着フレーム10の両端部に設けてある前述した装着部14は、前記クロスシャフト12の両端部に相当する位置にあって、板状で起立したフランジ状の支持部14Aをもち、これらの支持部14Aの下端部には、前記クロスシャフト12を取付けるための切り欠き14Bが形成されている。
【0019】
そして、図4に示すように、前記装着フレーム10と前記作業機フレーム20との間にはその左右に作業機フレーム20の姿勢を変更制御する伸縮シリンダ40が配置されていて、そのロッド41は装着フレーム10側の装着部14に形成したフランジ14Cにピン41Aにより枢着され、シリンダ側の端部42はピン42Aにより作業機フレーム20に対して枢支ピン34に枢着されている(取りつけ方はその逆であってもよい)。この伸縮シリンダ40を伸長させると、伸長した方では装着フレーム10と作業機フレーム20との間隔は開き、装着フレーム10に枢着されている作業機フレーム20を支持軸22を中心に回転させることができるようになっている。このとき反対側の伸縮シリンダ40は収縮している。この伸縮シリンダ40の取り付けの形式は自由であって、左右両方ではなく、左右何れか一方だけでもよい。いずれにしてもシリンダ40の伸縮を用いて均平板31の状態は左端が後方に、右端が前方位置にすることができ、かつ反対の状態では逆に左端が前方に、右端が後方位置になる。
したがって、土寄せ作業では、前者では土を左に寄せ、後者に寄れば土を右寄せすることができる。
【0020】
このことは、図8に示すような畦際がくぼんでいる状態においては、高い位置の土をくぼみ側に移動させる必要があり、トラクタの進行方向右側を開くことで矢印のように土を寄せることができる。また、図9のように畦際が高い状態ではトラクタの進行方向左側を開くことで土を同図矢印のように寄せることができるのである。
【0021】
さらに、構成フレーム30の前中央にはトラクタのアッパリンクULを取り付けるためのマスト35が立設されており、このマスト35は上端部に前方に向かって張出している水平部35Cと、これと一体的な垂直部35Bにより形成されている。
このマスト35の水平部35Cには、作業進行方向に沿って長い長孔35Aが穿けてあり、後述するトラクタのもつリフト機構の作用によりトラクタのロアリンクRLが上下動されるときにアッパリンクULの装着点である装着ピンULXが前後方向に長孔35Aの範囲内で自由に移動できるようになっている。これにより、作業機が前のめり姿勢(前が下がった状態)になろうとすると、前記装着ピンULXが長孔35Aの前方に移動しようとする。実際には作業機が前のめり姿勢になるので装着ピンULXは移動せず、長孔35Aをもつ水平部35Bをもつマスト35が前方に移動するのである。
また、水平信号Hより低い位置に受光部36があって、この姿勢で均平板31が均平作業を行っている場合には、これを上方に修正する必要から、リフト機構によりロアリンクRLを持ち上げて高さ修正を施し、逆に受光部36が水平信号Hが描く基準面より低い位置にある場合には、作業機を持ち上げて、均平板31の作業位置を高くなるように修正する。
【0022】
そして、前記マスト35には前記鎮圧輪33に対して押圧力を作用させるためのメカニズム、いわゆる押圧機構50があって、この押圧機構50は鎮圧輪33が圃場面に確実に接地できるように押し付け機能をもっている。
すなわち、図2、図4に示すように前記マスト35の構成部材である板材で形成された水平部35Cには、板材の間で形成される空間内に収容されているスライド子51があって、このスライド子51には前記長孔35Aを貫いて配置されるアッパリンクULの装着ピンULXを通す丸孔51Aが穿けられている。
このスライド子51には作業進行方向の後方に向かって延びる支持軸52があり、この支持軸52に連続して径の小さい軸部53が形成され、さらに、軸部53に続いて径の小さいねじ軸54があって、このねじ軸54の端部にねじ部54Nにナット58がねじ込まれるようになっている。
このねじ軸54を支持フランジ55に通した場合、この支持フランジ55には前記軸部53とねじ軸部54の端部の段部が当たることができる。
この支持フランジ55は前記マスト35の水平部35Cの構成部材である板材に対してボルト55Aにより固定される。言い換えると、支持フランジ55は後述の支持フランジ56と共に、ねじ軸54の支持部材としての機能をもっている。
【0023】
さらに、支持フランジ55、56との間には両端部がフランジ57A、57Bで保護されている弾性材57、詳しくは円筒形をしたウレタン樹脂製の弾性筒が位置していて、その軸心に沿って中心部を前記ねじ軸54が遊嵌状態で貫き、フランジ57Bの外側において前記ねじ軸54に対してナット58がねじ込まれてフランジ57Bを介して弾性材57を締めつけて弾性材57に押しばねとしての機能を与え、この弾性材57に対する締めつけ強さにより弾性材57の反発力を調整している。
すなわち、フランジ57Aが支持フランジ55に当たっている状態で前記ナット58を締めると、フランジ57Bは前記弾性材57を押し、弾性材57を圧縮する。この圧縮力がスライド子51が作業進行方向とは反対の方向に移動しようとしたときの抵抗になってスライド子51の移動を適当な範囲で抑制している。
言い換えると、鎮圧輪33が土の付着によりその直径(外径)が大きくなり、作業機の後ろが持ち上がる状態(作業機の姿勢が前のめり状態)になったとき、マスト35が作業進行方向の前方向に移動して、スライド子51が作業進行方向とは反対の方向に移動させられる状態になるが、これを抑制することで作業機が前のめり状態になるのを防いでいる。
【0024】
この押圧機構50は前記鎮圧輪33が表面を転がりながら移動する場合、土壌の性質、いわゆる土質が粘着性を帯びていると次第に土が鎮圧輪33に付着しその直径が太り、均平作業機の姿勢が尻上がり状態になり、言い換えると、均平作業機の姿勢が前のめり状態となり、甚だしい圃場合には、均平板31が表面から浮き上がることになるので、これを抑制するために、強制的にマスト35の水平部35Cを介して支持軸52の後方への移動を抑えて作業機の尻が上がろうとするが、弾性材57の圧縮作用に対する反発作用により前記鎮圧輪33が圃場表面に接地される方向に作用し、作業機が前のめり状態になるのを抑制する。この圧縮力に対する反発力の強弱はねじ軸54のねじ部54Nにねじ込んだ前記ナット58による締め付け力により選択される。
【0025】
すなわち、均平作業機が前のめり状態になると、押圧機構50がこれに抵抗して姿勢の変化を抑制するように作用する。詳しくは、マスト35に対してスライド移動できる支持軸52、軸部53、ねじ軸54がその軸方向に移動することになるが、その移動の際にマスト35の水平部35Cと一体的な支持フランジ56が弾性材57を押すことになって、弾性材57の押しばね機能による抵抗を受けその移動、均平作業機の前のめり状態になるのを抑制している。
【0026】
また、均平作業機を構成する構成フレーム30には受光部36を先端位置にもつ支柱37が立設されていて、この受光部36の高さ設定は油圧シリンダ39の伸縮により行い、この受光部36が外部適当なところに設置したレーザ光の発光部38からの水平信号Hを受光するようになっている。受光部36が受光した水平信号Hにより常に受光部36がその信号の範囲内にあるように、図7に示すトラクタのもつリフト機構により制御される。もちろんこの機構を備えていないトラクタにおいては期待することはできないが多くのトラクタにはこの機構が搭載されている。
【0027】
すなわち、受光部36から出力される電気的な信号は制御ボックス(マイコン)61に入力され、水平信号との偏位により油圧切換弁62を切換える信号を出力する。同時に、油量制御弁63の開度を制御すべくその信号を出力する。油圧回路はポンプ64から前記油圧切換弁62、油量制御弁63を経由してリフトシリンダ65に至る構成であり、このリフトシリンダ65のロッド65Aがリフトアーム66の端部に接続されており、このリフトアーム66の他端部はリフトロッド67の端部に接続されている。そして、リフトロッド67の他端部はロアリンクRLに対して連結されている。
【0028】
次に、均平板の上下動制御について説明する。受光部36がレーザ光が描く水平面に対して上側に外れている場合には、作業機全体が高くなっていて均平板31の位置が高くなっている状態であるので、これを下げることで表面を削る必要があり、その状態は制御ボックス61に入力される信号により検出される。そして、その信号に応じて切換弁62のポジションが選択されると共に、油量制御弁63により油路の開度を選択して、油の流れ方向を選択し、供給油量を制御する。
均平板31を下げるためには、図7において、切換弁62の第1ポジションが選択される、これにより油圧ポンプ64から切換弁62、油量制御弁63を経てリフトシリンダ65の左室65Lに圧油が供給される。
そしてロッド65Aを介してリフトアーム66を右回転させてリフトロッド67によりロアリンクRLを押し下げることで均平板31を目標の位置まで下げる。
【0029】
また、受光部36が水平信号で描かれる水平面より低い場合には、言い換えると、均平板31が下がり過ぎの状態であるときには、これを適当な位置まで上げる必要があり、そのためには、制御ボックスからの上げ信号により切換弁62の第3ポジションが選択され、同時に油量制御弁63の開度が定められる。これによりリフトシリンダ65の右室65Rに圧油が供給され、ロッド65Aが収縮してリフトアーム66を図7において左回転させて、リフトロッド67を介してロアリンクRLを上方へ引き上げることで均平板31を目標位置まで上げる。
【0030】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の作業機よれば、圃場表面の均平化作業において、基準平面である水平面の位置が受光部の上あるいは下にある場合に、トラクタが備えるリフト機構の制御によりロアリンクを介して均平作業機の均平板を上下動させて所定の高さに位置するようにし、このとき均平板は鎮圧輪の接地部を支点として上下動させられるのでリフト機構による上下動が直接均平板の上下動幅とならず、比較的小さい幅で上下動させられることになり、圃場表面に大きな凹凸を形成することがなく、水平表面を形成することができる。
【0031】
また、作業進行方向に対して均平板の角度を変更して使用することができるので、トラクタの進行方向に対して斜め方向にも土を寄せることができ、畦際の土を張り土、置き土いずれの状態にも移動させることができる。
【0032】
さらに、長孔の範囲内で自由に移動することができるアッパリンク、具体的にはアッパリンクの装着ピンに対して、均平作業機が前のめり状態になる場合にその移動に対して抵抗を与えるように構成してあるので、圃場の土の性質のより鎮圧輪に土が付着して直径が大きくなるような場合であっても、押圧機構の抵抗により強制的に鎮圧輪を接地する方向に押圧し、正確に均平板が圃場表面に対して所定の高さに保持することができ、圃場表面の水平化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による均平作業機の側面図である。
【図2】 図1の一部の拡大側面図である。
【図3】 本発明による均平作業機の平面図である。
【図4】 図3の一部を破断した拡大平面図である。
【図5】 図3の一部分解斜面図である。
【図6】 本発明による均平作業機の押圧機構の分解斜面図である。
【図7】 本発明による均平作業機のリフト機構を示す説明図である。
【図8】 本発明による均平作業機の状態変化と圃場の畦際が凹みになっている状態を示す説明図である。
【図9】 本発明による均平作業機の状態変化と圃場の畦際が凸状になっている状態を示す断面説明図である。
【符号の説明】
10 装着フレーム
11 クロス部材
12 クロスシャフト
13 軸受部
14 装着部
14A 切欠き部
14C フランジ
20 作業機フレーム
21 回動アーム
22 支持軸
22A ねじ部
22B ナット
30 構成フレーム
31 均平板
31A 張り出し部
32 粗砕土機
33 鎮圧輪
33A 軸
33B アーム
34 枢支ピン
35 マスト
35A 長孔
35B 垂直部
35C 水平部
36 受光部
37 支柱
38 発光部
40 伸縮シリンダ
41 ロッド
41A ピン
42 端部
41B ピン
50 押圧機構
51 スライド子
52 支持軸
53 軸部
54 ねじ軸
54N ねじ部
55、56 支持フランジ
57 弾性材
58 ナット
RL ロアリンク
UL アッパリンク
ULX 装着ピン
H 水平信号

Claims (1)

  1. トラクタの1つのアッパリンクと2つのロアリンクの3点リンクにより支持され、作業進行方向に沿う構成フレームにトラクタ側から均平板、砕土機、鎮圧輪の順に取り付けられ、前記均平板がレーザービームにより定める基準平面に対して所定の高さになるように、前記ロアリンクの上下動により、前記鎮圧輪の接地点を支点として前記均平板が上下動するよう構成した均平作業機において、
    前記アッパリンクは装着ピンを介して前記構成フレームのマストに設けられた長孔に装着され、前記アッパリンクの装着ピンは前記長孔に押圧機構を介して取り付けられていて、作業進行方向への前記アッパリンクの装着ピンの移動に抵抗を与えるよう構成したことを特徴とする均平作業機。
JP32221895A 1995-11-16 1995-11-16 均平作業機 Expired - Lifetime JP3644464B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32221895A JP3644464B2 (ja) 1995-11-16 1995-11-16 均平作業機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32221895A JP3644464B2 (ja) 1995-11-16 1995-11-16 均平作業機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09135605A JPH09135605A (ja) 1997-05-27
JP3644464B2 true JP3644464B2 (ja) 2005-04-27

Family

ID=18141272

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32221895A Expired - Lifetime JP3644464B2 (ja) 1995-11-16 1995-11-16 均平作業機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3644464B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002078402A (ja) * 2000-09-06 2002-03-19 Sasaki Corporation:Kk 代掻き均平装置
JP5950753B2 (ja) * 2012-08-17 2016-07-13 スガノ農機株式会社 均平作業機

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09135605A (ja) 1997-05-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20090101371A1 (en) Guidance system for an agricultural implement
JP3644464B2 (ja) 均平作業機
CN201042120Y (zh) 多功能破茬深松机
CN105432175A (zh) 自移式免耕深松作业车
RU191184U1 (ru) Корпус плуга
CN116649026A (zh) 一种林业工程病虫害监测用防治装置
CN203968578U (zh) 液压翻转犁
CN205864984U (zh) 具有镇压作用的农田深松装置
KR20100045223A (ko) 트랙터용 쟁기장치
CN108521905A (zh) 农作物行间深松铲耘机
JP3791955B2 (ja) 均平複合作業機
JP3565458B2 (ja) 均一な土層の圃場を形成する方法及び、この作業に用いる作業機
JP3744065B2 (ja) 圃場の均一な土層を形成するボトム作業機および圃場作業機
CN217363713U (zh) 一种轮压式作垄装置
US3118506A (en) Press wheel and depth control attachment for disk
RU215836U1 (ru) Комбинированный почвообрабатывающий агрегат
RU215835U1 (ru) Комбинированный почвообрабатывающий агрегат
RU216066U1 (ru) Комбинированный почвообрабатывающий агрегат
JP3808083B2 (ja) 均平作業機
RU207494U1 (ru) Комбинированный почвообрабатывающий агрегат
CN2741334Y (zh) 高效环保翻转式浅翻深松犁
CA2607457C (en) Guidance system for an agricultural implement
RU218877U1 (ru) Агрегат для основной безотвальной обработки почвы
RU217925U1 (ru) Комбинированный почвообрабатывающий агрегат
CN211267583U (zh) 液压翻转犁地机

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040601

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040802

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041025

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050125

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080210

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110210

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110210

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140210

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term