JP3643944B2 - 携帯電子機器用予備電源装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信、通話等を行う携帯端末等の携帯電子機器に用いる予備電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は従来例における携帯端末の電池ボックスの構成を示している。図5に示すように、携帯端末51の筐体52の底部側に背方に開放された専用電池収納部53が形成されている。筐体52の底面には端子部54が設けられ、専用電池収納部53の内部の隅部にはコネクタ接続部55が設けられ、このコネクタ接続部55に専用電池収納部53に収納される専用電池56のコネクタ57が接続されるようになっている。専用電池収納部53の開放部を開放可能に閉塞する電池蓋58は、その係合爪59が筐体52に形成された係合穴60に強制的に圧入されることにより、先端の係合部が係合穴60の内縁に弾性的に係合されるようになっている。また、電池蓋58における係合爪59付近が押圧されてその係合部が係合穴60の内縁から離脱されることにより、電池蓋58が筐体52から外されて専用電池収納部53が開放されるようになっている。
【0003】
以上の構成において、以下、その使用要領について説明する。
電池蓋58を外して電池収納部53を開放し、コネクタ接続部55に専用電池56のコネクタ57を接続し、専用電池56を電池収納部53に収納する。その後、電池蓋58の係合爪59を係合穴60に強制的に圧入し、弾性的に係合することにより、電池蓋58により電池収納部53を閉塞し、使用することができる。また、専用電池56が放電すると、端子部54を充電器の端子部(図示省略)に接続させることにより、専用電池56に充電して使用することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例の携帯端末では、専用電池56を使用し、市販の乾電池を使用していないため、外出先で放電してしまうと、使用不可能となり、不便であった。また、専用電池56と携帯端末51とはコネクタ接続であるため、わずかな回数の抜き差しでもコネクタが壊れるおそれがあるため、予備の専用電池を持っていてもあまり付け替えることができなかった。更に、電池蓋58が携帯端末51の背面側に配置されているため、電池交換に際して携帯端末51を使用時とは反対面に持ち替えなければならず、手間がかかるなどの問題があった。
【0005】
本発明は、上記のような従来の問題を解決するものであり、携帯電子機器に収納してある専用電池が放電した際、この専用電池を取り出すことなく予備の電源を使用することができ、したがって、使用に際しての利便性を向上させることができるようにした携帯電子機器用予備電源装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、携帯電子機器に収納してある専用電池を取り出すことなく、電池を収納した電池ボックスを取り付けて予備電源として使用することができるように構成したものである。
【0007】
これにより、使用に際しての利便性を向上させることができるようにした携帯電子機器用予備電源装置が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、携帯電子機器に収納される専用電池を充電するために携帯電子機器の本体に設けられた機器側充電用端子部に電気的に接続し得る電源側端子部と、乾電池または予備専用電池の何れかを選択して収納し得る電池収納部と、この電池収納部に収納された電池と電源側端子部とを接続する接続回路とを備え、機器側充電用端子部と電源側端子部とが接続するように携帯電子機器に着脱可能に取り付けられ、電池収納部に収納された電池から携帯電子機器に対して電力を供給する携帯電子機器用予備電源装置であり、携帯電子機器に収納してある専用電池が放電した際、この専用電池を取り出すことなく、予備電源を使用することができるという作用を有する。
【0010】
請求項2に記載の発明は、内部回路に電力を供給する専用電池を収納し、収納された専用電池を充電するための充電用端子部を有する携帯用通信端末において、請求項1または2に記載の携帯電子機器用予備電源装置を具備し、この携帯電子機器用予備電源装置の電源側端子部を充電用端子部に電気的に接続させることで、携帯電子機器用予備電源装置の電池収納部に収納された電池から電力を供給されて使用可能となるようにしたものであり、携帯用通信端末に収納してある専用電池に充電するための充電用端子部をそのまま利用して予備電源を取り付けることができるという作用を有する。
【0011】
請求項3に記載の発明は、電源端子部を備えた電源装置に乾電池または予備専用電池の何れかを選択して収納することにより電源端子部と電気的に接続し、この電源端子部を携帯用通信端末に備えた充電用端子部に接続することにより、乾電池または予備専用電池から携帯用通信端末に電力が供給され使用可能となるようにした電力供給方法であり、携帯用通信端末に収納してある専用電池が放電した際、この専用電池を取り出すことなく、予備電源を使用することができるという作用を有する。
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1ないし図4は本発明の一実施の形態による携帯電子機器用予備電源装置を示し、図1は分解斜視図、図2は電池ボックスの斜視図、図3は電池ボックスのカバーの一部切欠き斜視図、図4は電池ボックスを携帯電子機器である携帯端末に取り付けた状態の説明用斜視図である。
【0014】
図1ないし図4において、1は携帯端末、2は電池ボックスである。携帯端末1について説明すると、上記従来例と同様、筐体3の底部の背面側に専用電池を収納した電池ボックス4が取り外し可能に取り付けられ、底面に端子部5が設けられている。筐体2の底面には端子部5を狭んで表面側と背面側とに細長の案内穴6と係合穴7とが形成されている。
【0015】
電池ボックス2について説明すると、電池収納ケース8は電池収納ケース本体9と底蓋10とから構成されている。電池収納ケース本体9は底板11の両側長辺縁に側板12、13が連設され、底板11の両側短辺縁に側板14、15が連設されている。電池収納ケース本体9には市販の円柱状の乾電池16を複数本(図示例では3本)収納し、若しくは乾電池16に替えて予備の専用電池17を収納し得るスペースを有する電池収納部18が形成されている。電池収納ケース本体9における短辺側の各側板14、15の内方に位置してこれに沿うように乾電池16の端部を係合し得る円弧状の係合部19aを有する係合部材19が一体的に設けられ、一方の長辺側の側板13の内方に位置してこれに沿うように区画壁20が一体的に設けられ、電池収納ケース本体9内に側板12と両側の係合部材14と区画壁20とで囲まれた部分に予備の専用電池17が収納されるようになっている。
【0016】
区画壁20と電池収納ケース本体9における短辺側の一方の側板15との間において底板11に貫通穴21が形成されている。電池収納ケース本体9における両側の短辺側の側板14、15の内側に支持枠22、23、24が一体的に設けられ、支持枠22、23の間隔が長く、支持枠23、24の間隔が短くなるように設定されている。こられ支持枠22、23、24は両側で逆向きとなる点対称的に配置されている。両側の支持枠23、24間において底板11に貫通穴25が形成されている。
【0017】
底蓋10はプリント基板26を収納し得る浅い凹所27が形成され、凹所27にプリント基板26を収納した状態で電池収納ケース本体9の底部に取り付けられるようになっている。プリント基板26に点対称的に取り付けられた板状接触片28と湾曲部により折り返されてばね性を付与された接触片29が電池収納ケース本体9の貫通穴25に挿通されて板状接触片28とばね性接触片29の基部側とが支持枠23、24間に支持されている。プリント基板26に搭載されたコネクタ接続部30が電池収納ケース本体9の貫通穴21に挿通され、プリント基板26に接続されたコネクタ31が電池収納ケース本体9の側板13に形成された切欠32に挿入されている。コネクタ31は携帯端末1の端子部5に電気的に接続される端子部33を有している。
【0018】
板状の接触片34はその一側に湾曲部により折り返されてばね性を付与された接触片35が連設され、板状接触片28に隣接して支持枠22、23間に支持されている。そして、板状接触片28と板状接触片34の端部が両側の係合部19aに対応し、ばね性接触片35が中央の係合部19aに対応し得るように設定されている。板状の接触片36はその一側に湾曲部により折り返されてばね性を付与された接触片37が連設され、ばね性接触片29に隣接して支持枠22、23間に支持されている。そして、ばね性接触片29、37が両側の係合部19aに対応し、板状接触片36の端部が中央の係合部19aに対応し得るように設定されている。
【0019】
3本の乾電池16は、陽極と陰極が交互に逆向きとなるように配置されてその両側部が係合部19aに係合された状態で電池収納部18に収納されることにより、陽極が板状接触片28、36、34に接触されるとともに、陽極がばね性接触片37、35、29にそのばね性を利用して接触され、直列に接続されるようになっている。そして、接触片28、37、36、35、34、29、プリント基板26等から成る回路により乾電池16が端子部33に電気的に接続されるようになっている。一方、予備の専用電池17はそのコネクタ38がコネクタ接続部30に接続されるとともに、電池収納部18に収納される。そして、コネクタ38、コネクタ接続部30、プリント基板26等から成る回路により専用電池17が端子部33に電気的に接続されるようになっている。
【0020】
電池収納部18を閉塞するためのカバー39は頂板40の一方の短辺縁と一方の長辺縁に側板41と側板42が連設されている。電池収納ケース本体9の側板13における電池収納部18の開放側には案内溝43が形成され、底蓋10における案内溝43とは離隔側に案内溝43と同方向に延長され、かつ奥行き方向において直交方向となる案内溝44が形成されている。一方、カバー39の頂板40における側板41、42が連設されていない隅部内面には案内突部45が一体的に設けられ、側板42における側板41、頂板40とは離隔側の端部内面には案内突部46が一体的に設けられている。そして、案内突部45と46が案内溝43、44に移動可能に係合されることにより、これら案内溝43、44と案内突部45、46の案内によりカバー39が移動され、電池収納部18が閉塞され、若しくは開放されるようになっている。
【0021】
電池ボックス2における端子部33側、すなわち、電池収納ケース本体9の側板13と底蓋10における側板13側の面には案内突部47と係合爪48が一体的に設けられている。底蓋10は係合爪48の両側で内方へ向かって切溝49が形成されてばね性が付与されている。そして、案内突部47が携帯端末1の案内穴6に挿入されるとともに、係合爪48が携帯端末1の係合穴7に強制的に圧入され、先端の係合部48aが係合穴7の内縁に弾性的に係合されることにより、電池ボックス2が携帯端末1の底面側に取り付けられ、この状態で電池ボックス2の端子部33が携帯端末1の底面の端子部5に電気的に接続されるようになっている。また、係合爪48を切溝49の利用により弾性変形させ、その係合部48aを係合穴7の内縁から離脱させた状態で、電池ボックス2を携帯端末1から離隔する方向へ加圧することにより、案内突部47と係合爪48を案内穴6と係合穴7から離脱させ、電池ボックス2を携帯端末1から取り外すことができる。
【0022】
以上の構成において、以下、その使用要領について説明する。
カバー39を案内溝43、44、案内突部45、46の案内により移動させ、電池収納部18を開放し、上記のように乾電池16、若しくは予備の専用電池17を選択的に電池収納部18に収納し、その後、カバー39を案内溝43、44、案内突部45、46の案内により移動させ、電池収納部18を閉塞する。この電池ボックス2を外出等に際して携帯する。そして、外出先等において、携帯端末1の使用に際し、電池ボックス4に収納してある専用電池の放電により使用することが不可能になると、上記のように携帯している電池ボックス2の案内突部47を携帯端末1の案内穴6に挿入するとともに、電池ボックスの係合爪48を携帯端末1の係合穴7に強制的に圧入することにより、弾性的に係合する。これにより、電池ボックス2を携帯端末1の底面に取り外し可能に取り付け、電池ボックス2の端子部33を携帯端末1の端子部5に電気的に接続することができ、したがって、携帯端末1を使用することができる。
【0023】
また、電池ボックス2を上記のように携帯端末1の底部に取り付けた状態でそのカバー39を案内溝43、44と案内突部45、46の案内により移動させ、電池収納部18を開放し、乾電池16、若しくは予備の専用電池17を交換し、交換後、カバー39を案内溝43、44と案内突部45、46の案内により移動させ、電池収納部18を閉塞し、使用することができる。
【0024】
このように、本実施の形態によれば、携帯端末1に収納してある専用電池が放電した際、この専用電池を取り出すことなく、電池ボックス2を取り付けて予備電源として使用することができるので、利便性を向上させることができる。また、電池ボックス2は乾電池16と予備の専用電池17とを選択的に使用することができるので、電池の種類の制約を受けず、更に利便性を向上させることができる。また、携帯端末1に収納してある専用電池に充電するための端子部5をそのまま利用して電池ボックス2を取り付けて予備電源として使用することができるので、従来の携帯端末1に案内穴6と係合穴7を形成することにより、安価に対応することができる。また、電池ボックス2を携帯端末1にワンタッチで取り付けることができるので、簡単に、かつ迅速に取り付けることができる。更に、カバー39を案内溝43、44と案内突部45、46の案内により移動させることにより、電池収納部18を開閉し得るので、携帯端末1をキー操作等の使用時と同じ姿勢で持った状態でもカバー39を開閉して電池交換を容易に行うことができ、更に一層、利便性を向上させることができる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、携帯電子機器に収納してある専用電池が放電した際、この専用電池を取り出すことなく予備の電源を使用することができるので、使用に際しての利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による携帯電子機器用予備電源装置を示す分解斜視図
【図2】同携帯電子機器用予備電源装置に用いる電池ボックスを示す斜視図
【図3】同携帯電子機器用予備電源装置に用いる電池ボックスのカバーを示す一部切欠き斜視図
【図4】同携帯電子機器用予備電源装置を示し、電池ボックスを携帯電子機器である携帯端末に取り付けた状態の説明用斜視図
【図5】従来例における携帯端末の電池ボックスを示す一部分解斜視図
【符号の説明】
1 携帯端末
2 電池ボックス
4 電池ボックス
5 端子部
6 案内穴
7 係合穴
8 電池収納ケース
9 電池収納ケース本体
16 乾電池
17 予備の専用電池
18 電池収納部
39 カバー
43 案内溝
44 案内溝
45 案内突部
46 案内突部
47 案内突部
48 係合爪
Claims (3)
- 携帯電子機器に収納される専用電池を充電するために前記携帯電子機器の本体に設けられた機器側充電用端子部に電気的に接続し得る電源側端子部と、乾電池または予備専用電池の何れかを選択して収納し得る電池収納部と、前記電池収納部に収納された電池と前記電源側端子部とを接続する接続回路とを備え、前記機器側充電用端子部と前記電源側端子部とが接続するように前記携帯電子機器に着脱可能に取り付けられ、前記電池収納部に収納された電池から前記携帯電子機器に対して電力を供給することを特徴とする携帯電子機器用予備電源装置。
- 内部回路に電力を供給する専用電池を収納し、収納された前記専用電池を充電するための充電用端子部を有する携帯用通信端末であって、請求項1記載の携帯電子機器用予備電源装置を具備し、前記携帯電子機器用予備電源装置の電源側端子部を前記充電用端子部に電気的に接続させることで、前記携帯電子機器用予備電源装置の電池収納部に収納された電池から電力を供給されて使用可能となることを特徴とする携帯用通信端末。
- 電源端子部を備えた電源装置に乾電池または予備専用電池の何れかを選択して収納することにより前記電源端子部と電気的に接続し、前記電源端子部を携帯用通信端末に備えた充電用端子部に接続することにより、前記乾電池または予備専用電池から前記携帯用通信端末に電力が供給され使用可能となることを特徴とする携帯用通信端末の電力供給方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP17356797A JP3643944B2 (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | 携帯電子機器用予備電源装置 |
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Publications (2)
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JPH1125944A JPH1125944A (ja) | 1999-01-29 |
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