JP3643595B2 - トリアゾロピリジン染料 - Google Patents
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Description
[式中、
Aは窒素であり、
Eは式C−R1の基であり、ここでR1は非置換であるかもしくは置換されており、且つエーテル官能基中の1−4個の酸素原子により中断されていてもよいC1−C20−アルキル、非置換であるかもしくは置換されたフェニル、メルカプトまたは非置換であるかもしくは置換されたC1−C20−アルキルチオであり、
Qは式
の基であり、ここで
R2はベンゾ−融合されていてもよい5−又は6−員の炭素環式または複素環式基であり、
R3はエーテル官能基中の酸素原子により中断されていてもよいC1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシカルボニルまたは非置換であるかもしくは置換されたフェニルであり、
R4はシアノ、カルバモイル、カルボキシル、C1−C4−アルコキシカルボニルまたはベンゾチアゾリルであるか、或いはR3およびR4が一緒になって融合ベンゼン環の残部であり、そして
XはCHまたは窒素であり、そして
R5は酸素または式
の基であり、
ここでLは各場合ともエーテル官能基中の1個又は2個の酸素原子により中断されていてもよいC1−C8−アルキルであり、
但し条件として、Qが式
の基である時には2個の基AおよびEは互いに交換してもよい]の新規なトリアゾロピリジン染料、並びにこれらの染料の熱転写法に関する。
US−A 5 079 365は異なる環系に基づくトリアゾロピリジン染料を開示している。
本発明の目的は異なる化学構造を有する新規トリアゾロピリジン染料を提供することである。それらは製造が容易でなければならない。
我々はこの目的が最初に定義されている式Iのトリアゾロピリジン染料により達成されることを見いだした。
式Iの染料は複数の互変異性体形で生成することがあり、それらの全てが請求の範囲に包括される。例えば、R3=メチルでありR5=酸素である化合物は、とりわけ下記の互変異性体形で生成することがある:
R2は非置換であるかまたは置換されており、且つベンゾ融合されていてもよい5−もしくは6−員の炭素環式または複素環式基である。
R2基は、例えば、ベンゼン、インドール、キノリン、アミノナフタレン、ピロール、アミノチアゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾチアゾール、アミノチオフェンまたはジアミノピリジン系からの成分より誘導できる。
重要なR2基の例は、式II a−II jのものである:
[式中、
nは0または1であり、
Z1は水素、エーテル官能基中の1個もしくは2個の酸素原子により中断されていてもよいC1−C8−アルキル、ヒドロキシル、C1−C4−アルコキシ、特にメトキシもしくはエトキシ、ホルミルアミノ、C1−C4−アルキルスルホニルアミノ、C1−C4−モノ−もしくはジアルキルアミノスルホニルアミノまたは基−NHCOZ7もしくは−NHCO2Z7であり、ここでZ7はフェニル、ベンジル、トリルまたはエーテル官能基中の1個もしくは2個の酸素原子により中断されていてもよいC1−C8−アルキルであり、
Z2は水素、C1−C4−アルキル、特にメチル、またはC1−C4−アルコキシ、特にメトキシもしくはエトキシ、であり、
Z3およびZ4は同一もしくは異なり、そして各々が、互いに独立して、水素、非置換であるかもしくは置換されており且つエーテル官能基中の1もしくは2個の酸素原子により中断されていてもよいC1−C8−アルキル、C3−C4−アルケニル、C5−C7−シクロアルキル、非置換であるかもしくは置換されたフェニルであり、或いはそれらを結合する窒素原子と一緒になって、他のヘテロ原子を含有していてもよい5−もしくは6−員の飽和複素環式基であり、
Z5は水素またはC1−C4−アルキル、特にメチルであり、そして
Z6は水素、ハロゲン、C1−C8−アルキル、非置換であるかもしくは置換されたフェニル、非置換であるかもしくは置換されたベンジル、シクロヘキシル、チエニル、ヒドロキシル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−アルキルチオまたはC1−C8−モノアルキルアミノである]。
上記の式に存在する全てのアルキルおよびアルケニル基は直鎖状もしくは分枝鎖状のいずれかであってよい。
上記の式における置換されたアルキル基中の適当な置換基の例は、非置換であるかもしくは置換されたフェニル、非置換であるかもしくは置換されたフェノキシ、カルボキシル、アルキル鎖がエーテル官能基中の1〜4個の酸素原子により中断されていてもよく、且つフェニルもしくはフェノキシにより置換されていてもよいC1−C20−アルコキシカルボニル、またはシアノ、C1−C6−アルカノイルオキシ、C1−C4−アルキルアミノカルボニルオキシもしくはC1−C4−アルコキシカルボニルオキシであり、後者の場合にはアルコキシ基がフェニルもしくはC1−C4−アルコキシにより置換されていてもよい。さらに、一般的には、アルキル基は1もしくは2個の置換基を有する。
上記の式がエーテル官能基中の酸素原子により中断されているアルキル基を含有する場合には、好適なアルキル基はエーテル官能基中の1個もしくは2個の酸素原子により中断されている。
上記の式における置換されたフェニル基の適当な置換基の例は、C1−C4−アルキル、C1−C4−アルコキシ、ハロゲン、特に塩素もしくは臭素、ニトロまたはカルボキシルである。さらに、一般的には、フェニル基は1〜3個の置換基を有する。
適当なL、R1、R3、Z1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6およびZ7基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチルまたはt−ブチルである。
L、R1、Z1、Z3、Z4、Z6およびZ7基の他の例はペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、t−ペンチル、ヘキシル、2−メチルペンチル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシルまたはイソオクチルである。
R1基の他の例は、ノニル、イソノニル、デシル、イソデシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、イソトリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシルまたはエイコシルである(イソオクチル、イソノニル、イソデシルおよびイソトリデシルという名称はオキソ合成から得られるアルコール類から誘導される一般名である:(これに関しては、Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry,5th edition,Vol.Al,pages 290−293,並びにVol.A10,pages 284および285を参照のこと))。
L、R1、Z1、Z3、Z4およびZ7基の他の例は、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、2−プロポキシエチル、2−ブトキシエチル、2−もしくは3−メトキシプロピル、2−もしくは3−エトキシプロピル、2−もしくは3−プロポキシプロピル、2−もしくは3−ブトキシプロピル、2−もしくは4−メトキシブチル、2−もしくは4−エトキシブチル、2−もしくは4−ブトキシブチル、3,6−ジオキサヘプチル、3,6−ジオキサオクチル、4,8−ジオキサノニル、3,7−ジオキサオクチル、3,7−ジオキサノニル、4,7−ジオキサオクチル、4,7−ジオキサノニルまたは4,8−ジオキサデシルである。
R1基の他の例は、3,6,9−トリオキサデシル、3,6,9−トリオキサウンデシル、3,6,9,12−テトラオキサトリデシル、3,6,9,12−テトラオキサテトラデシル、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、s−ブチルチオ、ペンチルチオ、イソペンチルチオ、ネオペンチルチオ、t−ペンチルチオ、ヘキシルチオ、ヘプチルチオ、1−エチルペンチルチオ、オクチルチオ、イソオクチルチオ、2−エチルヘキシルチオ、ノニルチオ、イソノニルチオ、デシルチオ、イソデシルチオ、ウンデシルチオ、ドデシルチオ、トリデシルチオ、イソトリデシルチオ、テトラデシルチオ、ペンタデシルチオ、ヘキサデシルチオ、ヘプタデシルチオ、オクタデシルチオ、ノナデシルチオまたはエイコシルチオである。
R1、R3、Z3、Z4およびZ6基の他の例は、フェニル、2−、3−もしくは4−メチルフェニル、2−、3−もしくは4−エチルフェニル、2−、3−もしくは4−プロピルフェニル、2−、3−もしくは4−イソプロピルフェニル、2−、3−もしくは4−ブチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2−、3−もしくは4−メトキシフェニル、2−、3−もしくは4−エトキシフェニル、2−、3−もしくは4−イソブトキシフェニル、2,4−ジメトキシフェニル、2−、3−もしくは4−クロロフェニル、2−、3−もしくは4−ニトロフェニルまたは2−、3−もしくは4−カルボキシフェニルである。
R1、Z3およびZ4基の他の例は、2−カルボキシエチル、2−メトキシカルボキシエチル、ベンジル、1−もしくは2−フェニルエチル、2−、3−もしくは4−メチルベンジル、2−、3−もしくは4−メトキシベンジル、2−、3−もしくは4−クロロベンジル、2−、3−もしくは4−ニトロベンジル、3−ベンジルオキシプロピル、フェノキシメチル、6−フェノキシ−4−オキサヘキシル、8−フェノキシ−4−オキサオクチル、2−シアノエチル、2−もしくは3−シアノプロピル、2−アセチルオキシエチル、2−もしくは3−アセチルオキシプロピル、2−イソブチリルオキシエチル、2−もしくは3−イソブチリルオキシプロピル、2−メトキシカルボニルエチル、2−もしくは3−メトキシカルボニルプロピル、2−エトキシカルボニルエチル、2−もしくは3−エトキシカルボニルプロピル、2−メチルアミノカルボニルオキシエチル、2−メトキシカルボニルオキシエチル、2−もしくは3−メトキシカルボニルオキシプロピル、2−エトキシカルボニルオキシエチル、2−もしくは3−エトキシカルボニルオキシプロピル、2−ブトキシカルボニルオキシエチル、2−もしくは3−ブトキシカルボニルオキシプロピル、2−(2−フェニルエトキシカルボニルオキシ)エチル、2−もしくは3−(2−フェニルエトキシカルボニルオキシ)プロピル、2−(2−エトキシエトキシカルボニルオキシ)エチルまたは2−もしくは3−(2−エトキシエトキシカルボニルオキシ)プロピルである。
Z3およびZ4基の他の例は、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、アリルまたはメタリルである。
Z1基の例は、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、プロピルスルホニルアミノ、イソプロピルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、モノ−もしくはジメチルアミノスルホニルアミノ、モノ−もしくはジエチルアミノスルホニルアミノ、モノ−もしくはジプロピルアミノスルホニルアミノ、モノ−もしくはジイソプロピルアミノスルホニルアミノ、モノ−もしくはジブチルアミノスルホニルアミノまたは(N−メチル−N−エチルアミノスルホニル)アミノである。
Z6基の他の例は、弗素、塩素、臭素、ベンジル、2−メチルベンジル、2,4−ジメチルベンジル、2−メトキシベンジル、2,4−ジメトキシベンジル、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、ペンチルアミノ、ヘキシルアミノ、ヘプチルアミノ、オクチルアミノ、2−エチルヘキシルアミノ、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオまたはブチルチオである。
Z1、Z2およびZ6の他の例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシまたはt−ブトキシである。
Z3およびZ4がそれらを結合する窒素原子と一緒になって他のヘテロ原子を有していてもよい5−もしくは6−員の飽和複素環式基を形成する時には、その適当な例は、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニルまたはN−(C1−C4−アルキル)ピペラジニルである。
R4基の例は、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニルまたはs−ブトキシカルボニルである。
R3基の他の例は、メトキシメチル、エトキシメチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、フルオロメチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、2−フルオロエチル、2−クロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチルまたはヘプタフルオロプロピルである。
式Iの好適なトリアゾロピリジン染料は、R4がシアノであるものである。
式Iの他の好適なトリアゾロピリジン染料は、R3がC1−C4−アルキル、特にメチル、であるものである。
式Iの他の好適なトリアゾロピリジン染料は、R1が非置換であるかまたはC1−C6−アルカノイルオキシ、アルキル鎖がエーテル官能基中の1個もしくは2個の酸素原子により中断されていてもよいC1−C8−アルコキシカルボニル、フェニルもしくはC1−C4−アルキルフェニルにより置換されており且つエーテル官能基中の1個もしくは2個の酸素原子により中断されていてもよいC1−C12−アルキル、或いは非置換であるかまたは置換されたフェニルであるものである。
式Iの特に好適なトリアゾロピリジン染料は、R1が各々の基の炭素数が12までのアルキル、アルコキシアルキル、アルカノイルオキシアルキルもしくはアルコキシカルボニルアルキル、非置換であるかもしくはメチル−置換されたベンジルまたは非置換であるかもしくはメチル−置換されたフェニルであるものである。
式Iの他の特に好適なトリアゾロピリジン染料は、R2が上記の式II a、II cまたはII iの基であり、ここで
Z1が水素、C1−C4−アルキル、C1−C4−アルコキシまたはC1−C8−アルカノイルアミノであり、
Z2が水素、メチル、メトキシまたはエトキシであり、
Z3およびZ4が各々互いに独立して、各々の基の炭素数が12までのアルキル、アルコキシアルキル、アルカノイルオキシアルキルもしくはアルコキシカルボニルアルキル、水素、非置換であるかもしくはメチル−置換されたベンジルまたはフェニルであり、そして
Z6が水素、C1−C8−アルキル、非置換であるかまたはC1−C4−アルキル−もしくはC1−C4−アルコキシ−置換されたフェニル、ベンジルまたはチエニルである。
本発明に従う式Iの染料は一般的な方法により製造できる。
例えば、XがCHである式Iのトリアゾロピリジン染料は、式III
R2−CHO (III)
[式中、R2は上記の意味を有する]のアルデヒド類を式IV a、IV bまたはIV c
[式中、R1、R3、R4およびR5は各々上記の意味を有する]のトリアゾロピリジン類と縮合させることにより得られる。
Xが窒素である式Iのトリアゾロピリジン染料は、例えば、式V
R2−NO (V)
[式中、R2は上記の意味を有する]のニトロソ化合物をトリアゾロピリジン類IV a、IV bまたはIV cと縮合させるか、または式VI
R2−NH2 (VI)
[式中、R2は上記の意味を有する]のアミノ化合物を該トリアゾロピリジン類と酸化的にカップリングさせることにより得られる。
しかしながら、以前のドイツ特許出願P 44 03 083.5に記載されている方法に従い、式IV d、IV e、IV f、IV g、IV hまたはIV i
[式中、R1、R3、R4およびR5は各々上記の意味を有する]のトリアゾロピリジン類を式VII
R2H (VII)
[式中、R2は上記の意味を有する]の化合物と縮合させることも可能である。
式VIのトリアゾロピリジン類は、例えば、以前の特許出願PCT/EP 94/02233またはUS−A5 101 028に記載されており、或いはそれらはそこに記載されているかまたはさもなければ以前のドイツ特許出願P 44 03 083.5に記載されている方法により得られる。
本発明はさらに、式Iのトリアゾロピリジン染料1種もしくはそれ以上を上に有する担体を使用する方法で、エネルギー源の助けによって拡散または昇華により担体からプラスチック−コーテイング紙に担体から染料を転写する方法にも関する。
本発明による方法に必要な染料担体を製造するためには、式Iの染料を適当な有機溶媒または溶媒と1種もしくはそれ以上の結合剤との混合物の中で、助剤を添加してもしくは添加せずに、処理して印刷インキにする。後者は好適には式Iの染料を分子分散溶液の形態で含有する。印刷インキはナイフにより不活性担体に適用することができ、そして染料を例えば空気中でまたは空気吹き付け機を用いて乾燥することができる。式Iの染料用の適当な有機溶媒の例は、式Iの染料の溶解度が20℃において1重量%を超えるもの、好適には5重量%を超えるものである。
例として挙げられるものはエタノール、プロパノール、イソブタノール、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、トルエン、クロロベンゼンまたはそれらの混合物である。
適当な結合剤は、有機溶媒中に可溶性であり且つ染料混合物を不活性担体に対して耐摩擦方式で結合させうる全ての樹脂または重合体状物質である。このために好ましい結合剤は、印刷インキが空気中で乾いた後に染料混合物の目に見える結晶化なしに染料混合物を透明フィルムの形態で吸収するものである。
そのような結合剤の例は、US−A−5 132 438またはそこに引用された関連特許出願に挙げられている。飽和線状ポリエステル類も挙げられる。
好適な結合剤は、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、プロピオン酸セルロースまたは飽和線状ポリエステル類である。
結合剤:染料の重量比は、一般的に1:1〜10:1である。
適当な助剤の例は、US−A−5 132 438またはそこに引用された関連特許出願に挙げられている離型剤である。その他、貯蔵時またはインキリボンの加熱時の転写染料の結晶化を防止する有機添加剤、例えばコレステロールまたはバニリンを特に挙げるべきである。
適当な不活性担体の例はUS−A−5 132 438またはそこに引用された関連特許出願に記載されている。染料担体の厚さは一般的に3−30μmである。
染料受容層として好適なものは、転写しようとする染料に対する親和力を有する原則的には全ての温度−安定性プラスチック層、例えば改質ポリカーボネート類またはポリエステル類である。
これのさらなる詳細事項は、US−A−5 132 438またはそこに引用された関連特許出願に見られる。
転写は、エネルギー源により、例えばレーザーまたは熱ヘッドにより行われ、染料転写を0<t<15ミリ秒の範囲内の時間で行うためには、後者は>300℃に加熱可能であることが必要である。この間に、染料が転写シートから移動し、そして受容媒体の表面コーテイングの中に拡散する。
本発明に従う式Iの染料はその転写において有利な技術的性質を有する。それらはインキリボン中での高い溶解度(結合剤との良好な相容性)、印刷インキ中での高い安定性、良好な転写性、高い像安定性(すなわち良好な光堅牢性および環境影響、例えば水分、温度または化学物質に対する良好な安定性)を示し、そして前から存在する減色原色に対する融通性のある色順応(原色または混合色の最大可能なみばえおよび深い純黒色)を最適の3色印刷の意味で可能とする。
本発明に従う式Iの染料は、さらに合成材料、例えばポリエステル類、ポリアミド類またはポリカーボネート類の染色用にも適しており且つ有利である。織物形態の材料、例えばポリエステルまたはポリアミドまたはポリエステル/木綿配合物から製造された繊維、糸、撚糸、ニット布、織物または不織布を特に挙げるべきである。
式Iの新規な染料は、さらに例えばEP−A 399 473に記載されているようなカラーフィルターの製造用にも適しており且つ有利である。
最後に、それらは電子写真用トナーの製造用の着色剤としても有利に使用することができる。
下記の実施例は、本発明を説明するものである。
A)製造
実施例1
2−ジブチルアミノ−4−フェニル−5−ホルミルチアゾール17.8gおよび式
のトリアゾロピリドン10.8gを30mlの無水酢酸に加えた。混合物を5分間還流させ、そして次に室温に冷却した。生じた式
の染料を吸引濾別し、メタノールで洗浄し、そして乾燥させた。(収量:20.9g;λmaxCH2Cl2中:561nm;融点:202℃)
実施例2
3−メチル−N−ブチル−N−エチルアニリン9.6gを50mlの水および25mlの濃塩酸の中に溶解させ、そして0〜5℃に冷却した。20mlの23重量%亜硝酸ナトリウム水溶液をこれに滴加し、そして混合物を0〜5℃において2時間撹拌した。
この方法で得られたニトロソ化合物を25重量%水性アンモニアを用いてpH8に調節し、そして酢酸エチルと共に振ることにより抽出した。
有機相を実施例1に記載のトリアゾロピリドン14.7gと無水酢酸30mlとの混合物の中に加えた。次に内部温度が100℃に達するまで酢酸エチルを蒸発させた。混合物を次に室温に冷却した。生じた沈澱を吸引濾別し、メタノールで洗浄し、そして乾燥させて、式
の染料14.9gを産出した。(λmaxCH2Cl2中:676nm、テトラヒドロフラン(THF)中:661nm)
実施例3
2−ジブチルアミノ−4−フェニル−5−ホルミルチアゾール9.8gおよび式
のトリアゾロピリドン10.8gを無水酢酸25mlに加えた。混合物を15分間還流させ、そして次に室温に冷却した。生じた式
の染料を吸引濾別し、メタノールで洗浄し、そして乾燥させた。(収量:9.3g;λmaxTHF中:563nm;融点212℃)
実施例4
3−ジエチルアミノ−N−アセチルアニリン5.8gを濃塩酸100mlの中に溶解させ、そして0〜5℃に冷却した。23重量%亜硝酸ナトリウム水溶液9mlをこれに滴加し、そして混合物を0〜5℃において2時間撹拌した。
この方法で得られたニトロソ化合物を25重量%水性アンモニアを用いてpH8に調節し、そして酢酸エチルと共に振ることにより抽出した。
有機相を濃縮させ、350mlのメタノールの中に加え、そして5gのラネーニッケルと混合した。次に水素を注入した。水素の吸収が止んだ後に、触媒を濾別し、そして溶液を濃縮した。
生じた濃縮溶液を式
のトリアゾロピリドン6.6g、エタノール50mlおよび酢酸エチル50mlの混合物に加えた。
この混合物に、まず水50ml中の酢酸ナトリウム(無水)4.1gの溶液を加え、そして引き続き水50ml中のペルオキソ二硫酸アンモニウム5.7gの溶液を滴加した。混合物を室温で1時間撹拌し、そして次に生成物を吸引濾別し、エタノールおよび水で洗浄し、そして乾燥させて、式
の染料5.22gを産出した。(λmaxCH2Cl2中:647nm、THF中:636nm;融点:201℃)
実施例5
a)式
の化合物40.8gを氷酢酸900ml中に100℃で溶解させた。溶液を50℃に冷却し、そして480mlの濃塩酸を加えた。次に、0〜5℃において、48mlの23重量%亜硝酸ナトリウム水溶液を滴加し、そして混合物を、0〜5℃において3時間撹拌した。それを引き続き3リットルの水の中に放出し、そして生成物を吸引濾別し、水で洗浄し、そして乾燥させて、式
の物質40.8gを産出した。
b)86.5重量%の2−(ジ−sec−ブチルアミノ)−4−フェニルチアゾール8.3gおよびa)に記載された化合物7.5gを氷酢酸10mlおよびプロピオン酸10mlの中で15分間還流させた。冷却後に、反応混合物をシリカゲル上で(移動相:トルエン/酢酸エチル2:2容量/容量)精製して、式
の染料7.53gを産出した。(λmaxTHF中:617nm;融点:165℃)
以下に挙げられている染料が前記実施例と同様な方法で得られた:
B)染料転写
一般的方法
a)染料10gを、有利に、短時間80〜90℃で加熱し、メチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサノン混合物(4.5:2:2v/v/v)中の結合剤の10%溶液100g中に撹拌導入する。
この印刷インキを、6μmナイフを用いて、裏側に適当な非粘凋性層が付与されている厚さ6μmのポリエステルシート上に適用し、空気吹き付けにより1分間乾燥させる。残留溶媒が印刷法を害することがありうるので、このインキリボンを印刷のために使用する前に、これを空気中で少なくとも24時間乾燥させるべきである。
b)このインキリボンを、市販のサーマルヘッドを備え、コンピュータ制御された試験装置中で、市販のビデオ印刷紙(Hitachi type VY−S)上での印刷のために使用する。
このサーマルヘッドの熱量を電圧変更により制御し、パルス時間を、7msにセットし、各時間に1パルスのみを放出させる。熱量は0.7〜2.0mJ/dotである。
着色のレベルは、適用熱量に正比例するので、カラー楔が形成され、分光的に分析できる。
Q*(吸光1のためのエネルギーmJ)及び1/mJにおける勾配mは、加熱エレメント当たりの供給された熱量に対する色の濃さのグラフから得られる。
結果を次の第4表中に挙げる。
(Q*及びmに関するデータにおいて、最初の値は、各々の場合にポリエステル−ベースの結合剤に関し、第2のものは、各々の場合にポリビニルブチラール−ベースの結合剤に関する)
c)染色のための使用
ポリエステル布10gを、50℃で、ポリエステル布に対してX重量%の染料を含有し、そのpHが酢酸により4.5に調整された染液200mlに添加する。50℃で5分間の処理の後に、この液の温度を30分かかって130℃まで高め、この温度を60分間保持し、次いで20分かかって60℃まで冷却する。
次いで、染色されたポリエステル布を32重量%水酸化ナトリウム液5ml/l、亜ジチオン酸ナトリウム3g/l及びエチレンオキサイド48モルとヒマシ油1モルとの付加生成物1g/lを含有する液200ml中で、65℃で15分間処理することにより還元的に洗浄する。最後に、この布をすすぎ、希酢酸で中和し、再びすすぎ、乾燥させる。
染料5、7、17及び27は、それぞれ0.25重量%の量(X)で使用した。各々の場合に、高い輝度及び昇華に対する優れた堅牢性を有する帯緑青色染色が得られた。
染料1、10及び21は、それぞれ0.35重量%の量(X)で使用した。各々の場合に、良好な使用特性を有する菫色染色が得られた。
Claims (6)
- 式I
[式中、
Aは窒素であり、
Eは式C−R1の基であり、ここで、R1は非置換であるかもしくは置換されており、且つエーテル官能基中の1−4個の酸素原子により中断されていてもよいC1−C20−アルキル、非置換であるかもしくは置換されたフェニル、メルカプトまたはC 1 −C20−アルキルチオであり、
Qは式
の基であり、ここで
R2は非置換であるかまたは置換されており、且つベンゾ−融合されていてもよい5−又は6−員の炭素環式または複素環式基であり、
R3はエーテル官能基中の酸素原子により中断されていてもよいC1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、または非置換であるフェニルであり、
R4はシアノ、カルバモイル、カルボキシル、C1−C4−アルコキシカルボニルまたはベンゾチアゾリルであり、そして
XはCHまたは窒素であり、そして
R5は酸素または式
の基であり、
ここで、Lは各場合ともエーテル官能基中の1個もしくは2個の酸素原子により中断されていてもよいC1−C8−アルキル、または非置換であるフェニルであり、
但し条件として、Qが式
の基である時には2個の基AおよびEは互いに交換してもよい]のトリアゾロピリジン染料。 - R4がシアノである、請求の範囲第1項記載のトリアゾロピリジン染料。
- R3がC1−C4−アルキルである、請求の範囲第1項記載のトリアゾロピリジン染料。
- R1が非置換であるかまたはC1−C6−アルカノイルオキシ、アルキル鎖がエーテル官能基中の1個又は2個の酸素原子により中断されていてもよいC1−C8−アルコキシカルボニル、フェニルもしくはC1−C4−アルキルフェニルにより置換されており、且つエーテル官能基中の1もしくは2個の酸素原子により中断されていてもよいC1−C12−アルキル、或いは非置換であるかまたは置換されたフェニルである、請求の範囲第1項記載のトリアゾロピリジン染料。
- R2がベンゼン、インドール、キノリン、アミノナフタレン、ピロール、アミノチアゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾチアゾール、アミノチオフェンまたはジアミノピリジン系からの成分より誘導されている、請求の範囲第1項記載のトリアゾロピリジン染料。
- 1種もしくはそれ以上の請求の範囲第1項記載の式Iトリアゾロピリジン染料を上に有する担体を使用する、エネルギー源の助けによって拡散または昇華により担体からプラスチック−コーテイング紙に染料を転写する方法。
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