JP3641305B2 - Bar feeder for bar feeder - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、旋盤等の工作機械の筒状の主軸に棒材を供給するための棒材供給機における棒材送り込み装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
棒材供給機は細長い棒材を旋盤等の工作機械に連続的に送り込むようにしたもので、水平方向に往復運動可能なフィードロッドの先端にグリッパーを設け、該グリッパーで棒材の後端を把持するようになっている。
【0003】
図10に示されるように、該グリッパー1はフィードロッド2に回動可能に連結されている。すなわち、フィードロッド2の先端部が固定スリーブ3の後端部に螺合し、グリッパー1は支軸4を介し該固定スリーブ3の前端部に連結されている。支軸4は固定スリーブ3に対し回動可能であり、固定スリーブ3の内周面には筒状のベアリング保持体5が螺合し、該ベアリング保持体5の内周面と支軸4の外周面との間にニードルベアリング6が介装され、ベアリング保持体5の前後の端面と支軸4の前後の鍔部との間にスラストベアリング7,8が介装されている。これにより、グリッパー1はフィードロッド2に対し同軸上で回転自在となっている。
【0004】
一方、工作機械は筒状の主軸9(図4参照)を有し、棒材供給機のフィードロッド2により送られてくる棒材Aを該主軸9内に導いて主軸9と共に回転するチャック10で棒材Aを把持するようになっている。該主軸9は棒材Aを回転させつつバイト等の刃物で切削し、その際フィードロッド2は棒材Aが振れ回りしないようにその先端のグリッパー1で棒材Aを保持し、グリッパー1は棒材Aの後端を保持しつつ棒材Aと共にフィードロッド2の先端で高速回転することとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、棒材Aの切削中、工作機械の主軸9の内面にフィードロッド先端の固定スリーブ3やベアリング保持体5等が接触した場合、フィードロッド2に回転力が加わって振動が発生し、これが棒材A等に伝わって加工精度を低下させる原因となる。逆に固定スリーブ3等が主軸9に接触しないようフィードロッド2等を細くするとフィードロッド2等の主軸9内での振れ回り空間が大きくなり、フィードロッド2等が振れ回りし易くなり振動発生の原因となる。
【0006】
本発明はそのような問題を解決することができる棒材供給機の棒材送り込み装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、棒材Aの後端を把持するグリッパー15がフィードロッド13の先端部に固定され、該フィードロッド13の後端がその保持部材14に軸受16を介し回動自在に保持された棒材供給機の棒材送り込み装置の構成を採用し、請求項2の発明は、上記フィードロッド13の外周にスペーサー38が取り付けられた請求項1記載の棒材供給機の棒材送り込み装置の構成を採用している。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1
棒材供給機は、図3に示されるように、水平な溝レール11と、該溝レール11に沿って配置された駆動チェーン12とを有しており、溝レール11内にフィードロッド13が摺動自在に挿入され、該フィードロッド13の後端が保持部材14を介し駆動チェーン12に連結されている。フィードロッド13の先端には棒材Aの後端を把持するグリッパー15が連結されている。
【0009】
この棒材供給機の溝レール11の延長上には旋盤等の工作機械の図4に示されるような筒状の主軸9が位置しており、該主軸9内に棒材Aを把持したグリッパー15がフィードロッド13と共に入り込むようになっている。
【0010】
しかして、棒材供給機の駆動チェーン12の駆動によりフィードロッド13が溝レール11上を工作機械の方へと移動すると、棒材Aが主軸9内に入り該主軸9の端に設けられたチャック10により把持されて主軸9の回転と共に回転しバイト等の刃物で切削される。棒材Aはその先端部から逐次後方へと加工され、棒材Aが短くなってくると図4に示されるようにグリッパー15及びフィードロッド13も主軸9内に入り込むようになる。
【0011】
このグリッパー15及びフィードロッド13が主軸9内に入ることによって生ずる不都合はすでに述べた通りであるが、この不都合を解消するためこの棒材供給機の棒材送り込み装置は、図1及び図2に示されるように、棒材Aを把持するグリッパー15がフィードロッド13の先端部に固定され、該フィードロッド13の後端がその保持部材14に軸受16を介し回動自在に保持された構成となっている。
【0012】
上記グリッパー15は棒材Aの後端を保持するための穴17を前部に有したフィンガーチャックであり、その後部においてフィードロッド13の先端の支軸18に連結され固定ネジ19で固定されている。これにより、グリッパー15はフィードロッド13と一体化されることとなる。
【0013】
上記フィードロッド13は上記溝レール11の溝に沿って移動し上記主軸9内に入り込む長寸のスライダーである。
上記フィードロッド13の後端は保持部材14に対し次のような軸受16を介し連結されている。すなわち、フィードロッド13の後端部は円筒状に形成され、その内周面に雌ネジ25が形成され、該雌ネジ25に筒状のベアリング保持体27が螺合している。一方、保持部材14にはジョイントロッド20が固定され、該ジョイントロッド20の縮径部28がベアリング保持体27内に入り込んでいる。そして、該縮径部28の外周面とベアリング保持体27の内周面との間にラジアルベアリング29であるニードルベアリングが介装され、該縮径部28の基端の段部23とベアリング保持体27の一方の端面との間にスラストベアリング31であるボールベアリングが介装され、該縮径部28の先端に螺合したナット21とベアリング保持体27の他方の端面との間にスラストベアリング34であるボールベアリングが介装されている。これにより、フィードロッド13はグリッパー15と共に保持部材14に対して回動自在となる。
【0014】
しかして、図4に示されるように、棒材Aの加工の進行と共にグリッパー15及びフィードロッド13が主軸9の空洞内に侵入した場合、棒材Aが主軸9のチャック10に把持され主軸9と共に回転すると、棒材供給機側のグリッパー15及びフィードロッド13は上記軸受16を介し保持部材14に対して一体で回転する。その際フィードロッド13が主軸9の内周面に接触する場合があるが、フィードロッド13は主軸9の内周面に接触して回転するので、それだけフィードロッド13に加わる回転力が和らげられ、振動も低減し、棒材Aの加工精度も向上することとなる。
【0015】
なお、フィードロッド13の外径を主軸9の内径に近接させ両者間の隙間を小さくすれば、フィードロッド13の振れ回りを防止し振動をさらに低減することができる。
【0016】
また、この実施の形態ではフィードロッド13は駆動チェーン12に対して単一の保持部材14を介して連結されているが、図5に示されるように、複数個の保持部材14a,14bを介して駆動チェーン12に連結してもよい。この場合、前後双方の保持部材14b,14aは棒材供給機のフレームに固定された水平なガイドレール35にローラ36を介して跨架され、後側の保持部材14aがフィードロッド13の後端に固定され前側の保持部材14bがフィードロッド13の前端に摺動自在かつ回動自在に連結され、さらに後側の保持部材14aが駆動チェーン12に固定され前側の保持部材14bが駆動チェーン12に着脱可能に連結されている。これにより、フィードロッド13は両端支持状態でより安定的にガイドレール35に沿って移動することができ、棒材Aが短くなって前側の保持部材14bが前進し切ると該保持部材14bから駆動チェーン12が離れフィードロッド13が前側の保持部材14b内を摺動し主軸9内にグリッパー15と共に入り込むこととなる。
【0017】
実施の形態2
図6に示されるように、この棒材送り込み装置においては、フィードロッド13の外周には、スペーサー38であるOリングが嵌め込まれている。これにより、主軸9の穴径にフィードロッド13の外径を近付けて主軸9内でのフィードロッド13の振れ回り空間を小さくし、フィードロッド13に生じる振動を振幅の小さな実害のないものとすることができる。また、スペーサー38としてOリング等の弾性材で出来たものを使用すると、主軸9に接触した際の衝撃を吸収し、振動を一層低減することができる。
【0018】
なお、スペーサー38としてはOリングの他、リング状の各種オイルシール、パッキング、コイルスプリング等を用いることができる。また、その個数も図示の二個に限らず一個又は三個以上であってもよい。
【0019】
実施の形態3
図7に示されるように、この棒材送り込み装置におけるフィードロッド13の外周には、スペーサー38としてカラーが被せられている。これにより、実施の形態2におけると同様、主軸9内でのフィードロッド13の振れ回り空間を小さくし、フィードロッド13に生じる振動を振幅の小さな実害のないものとすることができる。カラーは金属製、樹脂製等いずれであってもよい。
【0020】
なお、カラーに代えてニードルベアリングを用いることもできる。
実施の形態4
この棒材送り込み装置においてフィードロッド13の後端は保持部材14に対し図8及び図9に示されるような形態で連結されている。すなわち、フィードロッド13の後端部には縮径軸32が一体形成され、該縮径軸32が保持部材14のクリアランス穴33内に入り込んでいる。そして、該縮径軸32の外周面とクリアランス穴33の内周面との間にラジアルベアリング29であるニードルベアリングが介装され、該縮径軸32の基端の段部40と保持部材14の一方の端面との間にスラストベアリング31であるボールベアリングが介装され、該縮径軸32の先端に螺合したナット39と保持部材14の他方の端面との間にスラストベアリング34であるボールベアリングが介装されている。これにより、フィードロッド13はグリッパー15と一体で保持部材14に対し回動自在となる。
【0021】
なお、フィードロッド13の外周には、上記実施の形態2、3におけると同様に、スペーサー38としてOリング、カラー、ニードルベアリング等を取り付けるようにしてもよい。
【0022】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、フィードロッドが主軸内に入りその内面に接触しても、フィードロッドが回転するので、それだけフィードロッドに加わる回転力が和らげられ、フィードロッドに生ずる振動も低減し、棒材の加工精度も向上することとなる。
【0023】
請求項2の発明によれば、フィードロッドの外周に取り付けられたスペーサーが主軸穴径にフィードロッドの外径を近付けて主軸内でのフィードロッドの振れ回り空間を小さくし、フィードロッドに生じる振動を振幅の小さな実害のないものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る棒材供給機の棒材送り込み装置の部分切欠図である。
【図2】上記棒材送り込み装置の要部の部分切欠断面図である。
【図3】上記棒材送り込み装置を棒材供給機の一部と共に示す平面図である。
【図4】上記棒材送り込み装置と工作機械の主軸との関係を示す部分切欠図である。
【図5】上記棒材送り込み装置を他の型式の棒材供給機の一部と共に示す平面図である。
【図6】本発明の棒材送り込み装置の他の形態を示す半断面図である。
【図7】本発明の棒材送り込み装置の他の形態を示す半断面図である。
【図8】本発明の棒材送り込み装置の他の形態を示す半断面図である。
【図9】図8の棒材送り込み装置の要部の部分切欠断面図である。
【図10】従来の棒材送り込み装置の部分切欠図である。
【符号の説明】
A…棒材
9…工作機械の主軸
13…フィードロッド
14…保持部材
15…グリッパー
16…軸受
38…スペーサー[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a bar feeding device in a bar feeder for feeding a bar to a cylindrical main shaft of a machine tool such as a lathe.
[0002]
[Prior art]
The bar feeder is a machine that continuously feeds a long bar to a machine tool such as a lathe. A gripper is provided at the tip of a feed rod that can be reciprocated in the horizontal direction. It is designed to grip.
[0003]
As shown in FIG. 10, the gripper 1 is rotatably connected to a feed rod 2. That is, the front end portion of the feed rod 2 is screwed into the rear end portion of the
[0004]
On the other hand, the machine tool has a cylindrical main shaft 9 (see FIG. 4), and a
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, during the cutting of the bar A, when the fixing sleeve 3 at the tip of the feed rod, the bearing holder 5 or the like comes into contact with the inner surface of the
[0006]
An object of the present invention is to provide a bar feeding device for a bar feeder that can solve such a problem.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
To achieve the above object, the invention of claim 1, the
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
Embodiment 1
As shown in FIG. 3, the bar feeder has a
[0009]
A cylindrical
[0010]
Thus, when the
[0011]
The inconvenience caused by the
[0012]
The
[0013]
The
The rear end of the
[0014]
As shown in FIG. 4, when the
[0015]
If the outer diameter of the
[0016]
In this embodiment, the
[0017]
Embodiment 2
As shown in FIG. 6, in this bar feeder, an O-ring that is a
[0018]
In addition to the O-ring, the
[0019]
As shown in FIG. 7, the outer periphery of the
[0020]
A needle bearing may be used instead of the collar.
In this bar feeder, the rear end of the
[0021]
Note that an O-ring, a collar, a needle bearing, or the like may be attached to the outer periphery of the
[0022]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, even if the feed rod enters the main shaft and contacts the inner surface thereof, the feed rod rotates, so that the rotational force applied to the feed rod is moderated, and the vibration generated in the feed rod is reduced. The processing accuracy of the bar will also be improved.
[0023]
According to the second aspect of the present invention, the spacer attached to the outer periphery of the feed rod brings the outer diameter of the feed rod closer to the diameter of the main shaft hole to reduce the space around the feed rod in the main shaft, and vibration generated in the feed rod. Can have a small amplitude and no harm.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partial cutaway view of a bar feeding device of a bar feeder according to the present invention.
FIG. 2 is a partially cutaway cross-sectional view of a main part of the bar feeding device.
FIG. 3 is a plan view showing the bar feeding device together with a part of a bar feeder.
FIG. 4 is a partial cutaway view showing a relationship between the bar feeding device and the spindle of the machine tool.
FIG. 5 is a plan view showing the bar feeding device together with a part of another type of bar feeder.
FIG. 6 is a half sectional view showing another embodiment of the bar feeding device of the present invention.
FIG. 7 is a half sectional view showing another embodiment of the bar feeding device of the present invention.
FIG. 8 is a half sectional view showing another embodiment of the bar feeding device of the present invention.
9 is a partially cutaway cross-sectional view of a main part of the bar material feeding device of FIG.
FIG. 10 is a partial cutaway view of a conventional bar feeder.
[Explanation of symbols]
A ...
Claims (2)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23178595A JP3641305B2 (en) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | Bar feeder for bar feeder |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23178595A JP3641305B2 (en) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | Bar feeder for bar feeder |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0970702A JPH0970702A (en) | 1997-03-18 |
JP3641305B2 true JP3641305B2 (en) | 2005-04-20 |
Family
ID=16928996
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23178595A Expired - Lifetime JP3641305B2 (en) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | Bar feeder for bar feeder |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3641305B2 (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008246656A (en) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Citizen Holdings Co Ltd | Bar transfer system and machine tool |
-
1995
- 1995-09-08 JP JP23178595A patent/JP3641305B2/en not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008246656A (en) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Citizen Holdings Co Ltd | Bar transfer system and machine tool |
Also Published As
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JPH0970702A (en) | 1997-03-18 |
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