JP3641014B2 - 遠赤外加熱方法および装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は木材乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、特開平01−114686号公報に開示されているように、 内面(天井、壁、床)に小石を有する容器内に木材を収容して、燃焼ガスで該容器を加熱して、小石の温度を上昇せしめ、遠赤外線を放射せしめる技術があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の小石を使用する木材乾燥装置における遠赤外放射は、材料が高価であるだけでなく、その付設コストもかかる等の問題点があった。
【0004】
本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、遠赤外を放射するカーボン材料が安価であるだけでなく、付設費用もかからない木材乾燥装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の木材乾燥装置は、木材を収容する乾燥室と、該乾燥室内に高温の燃焼ガスを供給する燃焼ガス発生室と、該燃焼ガス発生室の下部に備えられると共に、廃材等の木質系燃料を燃焼させて燃焼ガスを発生せしめる燃焼炉と、上記木材の加熱乾燥処理により発生して、上記乾燥室の内面に付着され、上記高温の燃焼ガスにより加熱されて遠赤外放射を発生するカーボンと、から構成されることを特徴とする。
【0006】
また、本発明の遠赤外加熱装置は、被処理物質を収容する加熱室と、該加熱室内に高温の燃焼ガスを供給する手段と、上記加熱室の内面に付設されると共に、上記高温の燃焼ガスにより加熱されて遠赤外放射を発生する遠赤外放射材料と、から構成されることを特徴とする。上記加熱室としては、例えば、木材の乾燥室や肉類・豆類等の食品の加工調整室である。上記遠赤外放射材料としては、木材の乾燥の場合には、その加熱処理の際に発生して、乾燥室の内面に付着するカーボンであってもよい。
【0007】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1において、1は燃焼ガス発生室であって、下部に燃焼炉1aを備えている。該燃焼ガス発生室1の上部には、ガス通路1bが開設されていて、乾燥室2に連通している。1cは廃材等の燃料の投入口である。
【0008】
上記乾燥室2内には、多数の木材Wが収容されている。これらの木材Wは台車3上に搭載されている。該台車3には車輪3aが設けられていて、上記乾燥室2の床面2a上に敷設されたレール4上を転動するようになっている。該レール4は上記乾燥室2の外部に延設されているので、上記台車3が出入りして上記木材Wを乾燥室2内に搬出入できるようになっている。2bは開閉扉であって、上記台車3すなわち木材Wの搬出入の際に、開くようになっている。
【0009】
上記乾燥室2には煙突(図示せず)が設けられていて、乾燥室2内に発生した水蒸気や排ガスの一部を排出する。なお、乾燥室2内の燃焼ガスの一部は上記燃焼炉1a内に循環されて燃焼空気の温度調節をするようになっている。
【0010】
上記乾燥室2の天井2C、側壁2dや上記開閉扉2b、さらに上記燃焼ガス発生室1との隔壁2eの内面には、遠赤外放射材料5が付設されている。該遠赤外放射材料5としては、加熱乾燥処理により発生する木材W中のカーボンが付着したものである。カーボンが付着し易いように、上記天井2cや側壁2dの内面には、凹凸を付けたり多数の棒や板を付設して、表面積を大きくするのが好ましい。
【0011】
本実施例の木材乾燥装置は以上のように構成されているので、上記台車3に木材Wを山積み状態で積載して乾燥室2内に搬入し、開閉扉2aを閉じて乾燥室2を密閉し、燃焼炉1a内に廃材等の燃料を投入して燃焼させ、燃焼ガスを発生させる。
【0012】
発生した燃焼ガスは燃焼ガス発生室1からガス通路1bを通って乾燥室2内に流入する。この際、煙突を閉じたりして燃焼ガスの排出を遮断しておくと、乾燥室2内は上部から高温の燃焼ガスにより満たされる。乾燥室2内に充満した燃焼ガスは床面2aに設けた適宜ガス循環路(図示せず)等を通って上記燃焼炉1aに循環される。このようにして、乾燥室2内がすべて高温の燃焼ガスで満たされるまで循環は継続される。乾燥室2内の空気は高温の燃焼ガスに転化されて、低酸素状態で加熱乾燥処理される。
【0013】
一方、乾燥室2の内面に付設されている遠赤外放射材料5は、上記高温の燃焼ガスにより、その温度が上昇する。温度が上昇すると、該遠赤外放射材料5を構成している分子や原子が励起状態となり、エネルギーを放出することによって安定状態に戻ろうとする。この放出されるエネルギーが遠赤外放射である。なお、この遠赤外放射は、上記遠赤外放射材料5の温度が上昇すればそれに飛躍的に比例して大きくなる。
【0014】
上記遠赤外放射材料5から発生した遠赤外放射は、高分子物質である木材Wに直接照射されて吸収され、木材Wの分子や格子の振動を励起して温度を上昇せしめる。すなわち、木材Wの内部が直接加熱されることになる。また、木材W内の水分も上記遠赤外放射を吸収して加熱される。その結果、水分が水蒸気として蒸発され、乾燥が行われる。なお、遠赤外放射材料5と木材Wの間に存在する燃焼ガスは殆んど遠赤外不活性であるので、遠赤外放射を吸収することはなく、木材Wに効率的に吸収される。
【0015】
上記遠赤外放射は可視光線と同様に直進性を有するので、遠赤外放射から影となる部分を出来るだけ無くして加熱が均一に行われるように、例えば、木材Wを回転させたり移動させることが好ましい。また、できるだけ太さの揃った木材Wを積載することが望ましい。
【0017】
【発明の効果】
木材を収容する乾燥室と、該乾燥室内に高温の燃焼ガスを供給する燃焼ガス発生室と、該燃焼ガス発生室の下部に備えられると共に、廃材等の木質系燃料を燃焼させて燃焼ガスを発生せしめる燃焼炉と、上記木材の加熱乾燥処理により発生して、上記乾燥室の内面に付着され、上記高温の燃焼ガスにより加熱されて遠赤外放射を発生するカーボンと、から構成されるので、遠赤外を放射するカーボン材料が安価であるだけでなく、付設費用もかからない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遠赤外加熱による木材乾燥装置の縦断面図(A)及びそのイーイ線断面図(B)である。
【符号の説明】
1 燃焼ガス発生室
1a 燃焼炉
1b ガス通路
1c 投入口
2 乾燥室
2a 床面
2b 開閉扉
2c 天井
2d 側壁
2e 隔壁
3 台車
3a 車輪
4 レール
5 遠赤外放射材料
W 木材
Claims (1)
- 木材を収容する乾燥室(2)と、該乾燥室(2)内に高温の燃焼ガスを供給する燃焼ガス発生室(1)と、該燃焼ガス発生室(1)の下部に備えられると共に、廃材等の木質系燃料を燃焼させて燃焼ガスを発生せしめる燃焼炉(1a)と、上記木材の加熱乾燥処理により発生して、上記乾燥室(2)の内面に付着され、上記高温の燃焼ガスにより加熱されて遠赤外放射を発生するカーボンと、から構成されることを特徴とする木材乾燥装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13276795A JP3641014B2 (ja) | 1995-05-02 | 1995-05-02 | 遠赤外加熱方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13276795A JP3641014B2 (ja) | 1995-05-02 | 1995-05-02 | 遠赤外加熱方法および装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08303958A JPH08303958A (ja) | 1996-11-22 |
JP3641014B2 true JP3641014B2 (ja) | 2005-04-20 |
Family
ID=15089083
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13276795A Expired - Lifetime JP3641014B2 (ja) | 1995-05-02 | 1995-05-02 | 遠赤外加熱方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3641014B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CA2443006A1 (fr) * | 2003-10-03 | 2005-04-03 | Hydro-Quebec | Methode et systeme de chauffage par infrarouge de billes gelees en vue de faciliter l`ecorcage |
-
1995
- 1995-05-02 JP JP13276795A patent/JP3641014B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08303958A (ja) | 1996-11-22 |
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