JP3640748B2 - Thermosetting resin composition and method for producing the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱硬化性樹脂組成物およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、硬化後の廃材をアルカリ分解することが可能であり、かつ硬化前材料の保管寿命が長く、加えて絶縁用モールド樹脂に必要な耐熱性、絶縁性を持つものであり、特に半導体封止用として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の半導体製造技術の進歩は著しく、なかでも高集積化、高密度化が急速に進んでいる。この変化に対応して、素子を保護し、実装に耐え、厳しい環境下でもデバイスの信頼性を維持する半導体封止用樹脂の役割は益々重要となってきている。その一方で封止樹脂には、良好な成形性、原料の長寿命性などの生産性の関わる性能に優れることが要求され、かつ簡便に廃材を処理できることが望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
半導体封止用樹脂として、主に使用されているのは、低圧トランスファー成形用の樹脂であって、フェノール樹脂を硬化剤に用いるタイプのエポキシ樹脂である。フェノール樹脂硬化エポキシ樹脂の触媒としては、ジアザビシクロウンデセンなどのアミン類、2-メチルイミダゾールなどのイミダゾール類、トリフェニルホスフィンなどの有機燐系の触媒などが用いられる。しかし、これらの触媒を用いた場合、高温の成形温度で速硬化性である一方で、常温でもゆるやかに硬化が進むから、保管中に粘度が上昇して半導体素子が成形できなくなる欠点がある。成形の出来なくなる時間は、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化触媒の組合せと組成比率によって変わるが、おおよそ常温で1 週間後から1 カ月後である。加えて、半導体封止の場合には、外形が一定に成形できるだけでは不十分で、内封される半導体チップ、接続ワイヤーなどが損傷なく設計通りの配置で成形される必要がある。そうでないと、封止した樹脂封止半導体パッケージの信頼性が低下する。かかる観点からすれば、現行の低圧トランスファー成形用樹脂の場合、2 日から1 週間が許容寿命となる。このため、現行の封止用樹脂は、保管温度を5 ℃〜−20℃の冷蔵もしくは冷凍を行ってパッケージ信頼性を確保している。しかし、このような低温保管は、コストがかさむのみならず、使用時に露結しないように、常温もどし作業を実施する必要があり、大量生産が使命の半導体産業の合理化を阻む一因ともなっている。この対策として、潜在性の触媒を用いるなど試みがなされているが、この問題を解決できる封止用熱硬化性樹脂は未だ開発されていない。
【0004】
さらに、フェノール樹脂を硬化剤に用いるタイプのエポキシ樹脂は、耐薬品性に優れ、廃材を分解・回収しようとする面からは最も不適なモールド樹脂となっている。
【0005】
本発明の目的は、簡便に成形廃材をアルカリ分解処理できる熱硬化性樹脂組成物、その製造方法を提供することにあり、また別の目的は、硬化前材料の保管寿命が長く、半導体封止など絶縁用モールド樹脂に必要な耐熱性、絶縁性を満足できる熱硬化性樹脂組成物およびその製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決しようと鋭意研究を重ねた結果、エポキシ樹脂にエステル結合を有するビニル基反応型熱硬化性樹脂を配合して、常温で固形の熱硬化性樹脂をマトリックス成分とし、シリカ粉などの無機質フィラーを充填剤とすることにより、本発明を完成したものである。
【0007】
即ち、第一発明の熱硬化性樹脂組成物は、(a)エポキシ基を2個以上有するエポキシ樹脂、(b)硬化剤硬化をさせる場合、エポキシ樹脂用の有機酸無水物硬化剤、(c)エポキシ樹脂用の硬化触媒、(d)エステル結合を有しかつビニル基を2個以上有する化合物、(e)ビニル基を架橋させ得る硬化触媒、(f)無機質充填剤および(g)ポリオール化合物もしくはポリエーテル化合物を必須成分とし、(a)、(b)、(c)、(d)および(e)を混合した樹脂マトリックスが常温で固形で、かつ全体の熱硬化性樹脂組成物に対して(f)無機質充填剤を75重量%以上含有することを特徴とする。
【0008】
第一発明と同等の特性をもつ第二発明の熱硬化性樹脂組成物は、(a)エポキシ基を2個以上有し、常温で固形のエポキシ樹脂、(b)硬化剤硬化をさせる場合、エポキシ樹脂用の常温で固形の有機酸無水物硬化剤、(c)エポキシ樹脂用の硬化触媒、(d)エステル結合を有しかつビニル基を2個以上有し、常温で固形の化合物、(e)ビニル基を架橋させ得る硬化触媒、(f)無機質充填剤および(g)ポリオール化合物もしくはポリエーテル化合物を必須成分とすることを特徴とする。第二発明のように、(a)、(b)、(c)成分が常温で固形のものが配合されれば、第一発明のように、樹脂マトリックスを常温で固形にし、かつ(f)無機質充填剤を75重量%以上含有させることを要しない。
【0009】
第一発明および第二発明の熱硬化性樹脂組成物においては(d)のエステル結合を有しかつビニル基を2個以上有する化合物がジアリルフタレート樹脂であること、(c)エポキシ樹脂用の硬化触媒がマイクロカプセル型の潜在性触媒であること、(e)ビニル基を架橋させ得る硬化触媒が少なくとも1個の芳香環を含有する高温反応型の有機過酸化物であることが好ましく、さらに第一発明の熱硬化性樹脂組成物の製造上、(a)もしくは(b)と(e)、(c)と(d)を事前に予備混練することが有効であり、これら熱硬化性樹脂組成物の代表的な用途は、樹脂封止型半導体装置である。
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】
本発明の(a)エポキシ樹脂としては、エポキシ基を2 個以上有するエポキシ樹脂であれば種類を問わないが、マトリックス樹脂を固形化する要件からは常温で固形のエポキシ樹脂が好ましい。すなわち、エポキシ基を2 個以上有するとともに常温で固形のエポキシ樹脂として、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン系エポキシ樹脂、メソゲン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂などが挙げられる。なかでも耐熱性の点を考慮してクレゾールノボラックエポキシ樹脂、ビフェニルエポキシ樹脂、トリフェニルメタン系エポキシ樹脂が好ましい。たとえば、オルソクレゾールノボラックのエポキシ化樹脂、テトラメチルジヒドロキシジフェニルのエポキシ化樹脂、トリヒドロキシトリフェニルメタンのグリシジル化化合物などが挙げられる。
【0012】
本発明の(b)エポキシ樹脂用の硬化剤としては、保存安定性ならびにアルカリ分解性と半導体デバイスの耐湿信頼性確保の点から有機酸無水物が好ましい。なかでも固形の有機酸無水物が好ましい。例えばテトラヒドロ無水フタル酸(THPA)、ヘキサヒドロ無水フタル酸(HHPA)、ピロメリット酸無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビストリメリット酸無水物、グリセロールトリストリメリット酸無水物、無水フタル酸、トリメリット酸無水物、クロレンジック酸無水物などが挙げられる。
【0013】
なお、このような硬化剤を用いず、エポキシ樹脂用の触媒のみを添加する、いわゆるエポキシ単独重合と呼ばれる樹脂も本発明の熱硬化性樹脂組成物として使用できる。例えば脂環式エポキシ樹脂とアルミニウムキレートとシラノール化合物の混成触媒を用いるエポキシ樹脂系である。その脂環式エポキシ樹脂としてジシクロペンタジエンジオキシド、3,4-エポキシ-6- メチルシクロヘキシルメチル-3,4- エポキシ-6- メチルシクロヘキサンカルボネートなどのエポキシ樹脂が例示できる。アルミニウムキレートとシラノール化合物の混成触媒としては、例えば、アルミニウムトリスアセチルアセトナートとジメトキシジフェニルシランの混合物などが使用できる。
【0014】
なお、通常、エポキシ樹脂の硬化剤として使用されるフェノール系樹脂、アミン系樹脂は、ビニル基、アリル基の重合反応を阻害するため、本発明の組成物への使用は原則的に好ましくない。ただし、本発明の熱硬化性樹脂組成物の反応速度調整のため、少量添加することは可能である。同様に、本発明の熱硬化性樹脂組成物の1 成分であるエステル結合を有し、かつビニル基を2 個以上有する化合物の保存寿命を調整するために常温でのビニル基の反応を抑制する化合物、例えばハイドロキノン等のキノン化合物を添加してもよい。
【0015】
本発明の(c)エポキシ樹脂用の硬化触媒としては、ビニル基を2 個以上有する化合物の反応を阻害しない化合物が使用できる。例えば、マイクロカプセル化された触媒、ジシアンジアミド、トリフェニルフォスフィン類等が挙げられる。なかでも、ビニル基やアリル基等の重合反応を阻害しないマイクロカプセル化された触媒が好ましい。例えば、内部にイミダゾール触媒からなるコアを有し、外部をプラスチック系素材で被覆したマイクロカプセル化イミダゾール触媒が挙げられる。
【0016】
本発明の(d)エステル結合を有し、かつビニル基を2 個以上有する化合物としては、ビニルエステル樹脂、アリルジエチレンカーボネート、ビスフェノールAのジアリルカーボネート、ベンゼンジカルボン酸ジアリルエステル、ジアリルマレエート、ジアリルフタレート樹脂等が挙げられる。なかでも、保存安定性とアルカリ分解性の点から、ジアリルフタレート樹脂が好ましい。本発明でいうジアリルフタレート樹脂とは、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレートならびにその低分子量反応物(オリゴマーやプレポリマー)を意味する。
【0017】
本発明の(e)ビニル基を架橋させ得る硬化触媒としては、ビニル基を重合させ得る触媒であれば種類を問わないが、反応速度の点からラジカル重合触媒が好ましい。例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルイソブチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、プロピオニルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、アセチルシクロヘキサンスルホニルパーオキサイド、ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、パラメンタンヒドロパーオキサイド、ジメチルヘキサンジヒドロパーオキサイド、ジターシャリブチルパーオキサイド、ターシャリブチルアルフアクミルパーオキサイド、ジアルファクミルパーオキサイド、ビスターシャリブチルジオキシイソプロピルベンゼン、ジメチルビスターシャリブチルパーオキシヘキサン、ジメチルビスターシャリブチルパーオキシヘキシン、ビスターシャリブチルパーオキシトリメチルシクロヘキサン、ブチルビスターシャリブチルパーオキシバレレート、ビスターシャリブチルパーオキシブタン、ターシャリブチルパーオキシアセテート、ターシャリブチルパーオキシイソブチレート、ターシャリブチルパーオキシオクトエート、ターシャリブチルパーオキシピバレート、ターシャリブチルオキシネオデカノエート、ターシャリブチルパーオキシトリメチルヘキサノエート、ターシャリブチルパーオキシベンゾエート、ジターシャリブチルジパーオキシフタレート、ジターシャリブチルジパーオキシイソフタレート、ターシャリブチルパーオキシラウレート、ジメチルビスベンゾイルパーオキシヘキサン、ビスエチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、ジセカンダリーブチルパーオキシジカーボネート、ジノルマルプロピルパーオキシジカーボネート、ビスメトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ビスメトキシブチルパーオキシジカーボネート、ビスエトキシエチルパーオキシジカーボネート、ビスターシャリブチルシクロヘキシルパーオキシジカーボネートなどが挙げられる。これらの過酸化物の中では、耐熱性と保存安定性の点から芳香環構造を持ち、成形温度(130 ℃以上)で触媒活性を示す過酸化物が好ましい。例えばジ−α−クミルパーオキサイドが挙げられる。ジ−α−クミルパーオキサイドは、分子構造の両末端が熱的に安定なフェニル構造であり、中央に半減期(1 分)温度が171 ℃のラジカル解離する過酸化基を持っている。
【0018】
本発明に用いる(f)無機質充填剤としては、通常の半導体封止樹脂に適用される無機粉末を使用し得る。例えば、破砕状、球状もしくはその中間形状の溶融シリカ粉末、破砕状、もしくは亜球状の結晶性シリカ粉末、Eガラス短繊維、窒化ケイ素、窒化アルミニウムの粉末、球状ガラス粉末、酸化アンチモン粉末、アルミナ粉末、水和アルミナ粉末などが挙げられる。ただし、ビニル基やアリル基の重合反応を阻害しないためには、純度の点から溶融シリカ粉末を主成分にすることが好ましい。
【0019】
本発明に用いる(g)ポリオール化合物もしくはポリエーテル化合物は、アルカリ溶液の樹脂内部への浸透を助けるとともに、自身が溶け出し易く、より容易に廃材を処理するための分解用助剤として加えられるものである。(g)ポリオール化合物もしくはポリエーテル含有化合物は、好ましくは、脂肪族系の主鎖に水酸基やポリエーテル基のついた低分子量化合物が挙げられる。さらに好ましくは、ポリアルコール型のエポキシ樹脂、ポリエーテル基を持つシリコーン系界面活性剤が挙げられる。
【0020】
本発明の樹脂組成物においては、常温で硬化反応の進まない組成系ならびに混練形態が好ましい。すなわち、常温での触媒の拡散を防ぐために組成物の75重量%以上を占めるフィラー間を埋める樹脂部分、即ち、(a)、(b)、(c)、(d)および(e)を混合したマトリックス樹脂の部分が常温で固形であるか、あるいは、(a)、(b)および(d)としていずれも常温で固形のものを配合する。さらに、(a)エポキシ樹脂と(c)その触媒、(d)ビニル系樹脂と(e)その触媒をでき得る限り接触させないために(a)エポキシ樹脂又は(b)硬化剤と(e)過酸化物触媒を、さらに(d)ビニル系樹脂と(c)エポキシ樹脂用触媒を事前に混合し、それらの樹脂を溶融し得る最低温度付近短時間混練し、封止用樹脂組成物とすることが好ましい。
【0021】
なお、以上の必須組成に加えて、その封止樹脂に要求される性能に応じて、ブロム化エポキシ樹脂などの難燃剤、ワックスなどの離型剤、カーボンブラックなどの着色剤、シリコーンオイルなどの耐湿性改良剤、エラストマー粉末などの低応力化剤などが加えられる。
【0022】
以上述べた組成ならびに製法で調製した熱硬化性樹脂組成物は、常温での保存寿命が伸び、かつアルカリ分解性を有し、半導体封止用樹脂に要求される諸特性を満足する。
【0023】
本発明の半導体封止用樹脂の標準的の製造法は、まず、無機質充填剤に起因する耐熱性の低下を防止するために無機質充填剤をカップリング剤で表面処理しておく。さらにマトリックス樹脂をエポキシ樹脂、その硬化剤、ビニル系樹脂に分け、事前にこの3 成分に予備混練すべき原料については樹脂粘度の上昇しないように、できるだけ低温で、しかし均一に溶融混合する。なお、これらの3 樹脂については適当な粒度に粉砕しておく。
【0024】
つぎに、乾式混合装置にフィラーを加え、液状原料を使用する場合には、流動相状態の充填剤にスプレー方式で添加しておく。次に、エポキシ樹脂、硬化剤、ビニル系樹脂、さらにその他の原料粉末を加えて均一に粉砕混合しておく。次に、2 軸のロール混練機もしくは2 軸の押出し機で溶融混練する。混練後は、硬化を進ませないために急冷し、固化した組成物を封止に用いる。通常は、混練樹脂を粉砕しタブレット化して低圧トランスファー装置での封止作業に用いる。だたし、必ずしもタブレット化する必要はなく、シート状にして圧縮成形もできるし、粉体のままで低圧トランスファー成形することも可能である。
【0025】
【作用】
本発明の半導体封止用熱硬化性樹脂組成物は、前記の常温で硬化反応の進まない組成系ならびに混練形態が選択されるから、原料粉末の保存寿命が長くなり、製造時の生産合理化が可能となる。さらに、この半導体封止用熱硬化性樹脂組成物で封止した樹脂封止型半導体装置は耐湿性、耐ヒートショック性、耐ハンダリフロー性能等の諸特性に優れ、高い信頼性を示す。加えて、この半導体封止用熱硬化性樹脂組成物で封止した樹脂封止型半導パッケージならびに廃材は、エポキシ樹脂にエステル結合を有するビニル基反応型熱硬化性樹脂が配合されているから、アルカリ分解性を有し、高温で容易に分解が可能で、廃材の処理が容易である。すなわち、本発明の半導体封止用熱硬化性樹脂組成物の工業的価値は極めて大きい。
【0026】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、本発明は、ここに掲げる実施例によって限定されるものではない。実施例および比較例において、「%」は「重量%」を意味する。
【0027】
実施例1
溶融シリカ粉(球状;平均粒径10μm)=52%、溶融シリカ粉(球状;平均粒径1 μm)=21%、溶融シリカ粉(破砕状;平均粒径0.5 μm)=11%、三酸化アンチモン粉(破砕状;平均粒径1 μm)=1 %、エポキシシランカップリング剤 (1)=0.4 %、ビフェニル型エポキシ樹脂(軟化点64℃;エポキシ当量152 ) (3)=5 %、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(臭素含有率43%) (6)=2 %、テトラヒドロ無水フタル酸=3.5 %、マイクロカプセル型触媒 (8)=0.35%、ジアリルイソフタレート樹脂(軟化開始温度50℃;ヨー素価80) (9)=3 %、ジ−α−クミルパーオキサイド=0.05%、カルナバワックス=0.50%およびカーボンブラック=0.3 %を原料として用いた。
【0028】
まず、万能混合装置に溶融シリカと三酸化アンチモンを投入し、混合攪拌しながらエポキシシランカップリング剤をスプレー噴霧処理した後、減圧気流下で80℃に5 分間加熱した。この表面処理シリカを冷却してフィラーとした。次に、再度、所定量の表面処理フィラーを常温で万能混合機に投入し、残余の組成粉末を加えて10分間混合した。その後、85℃と105 ℃に加熱した2 軸のロール機で1.5 分間混合し、均一に溶融混合された樹脂シートを冷却ロールを通して急冷し、半導体封止用熱硬化性樹脂組成物を合成した。その後、粉砕打錠して粘度測定他の特性ならびにテストデバイスの成形に用いた。
【0029】
比較例1
溶融シリカ粉(球状;平均粒径10μm)=52%、溶融シリカ粉(球状;平均粒径1 μm)=21%、溶融シリカ粉(破砕状;平均粒径0.5 μm)=11%、三酸化アンチモン粉(破砕状;平均粒径1 μm)=1 %、エポキシシランカップリング剤 (1)=0.4 %、ビフェニル型エポキシ樹脂(軟化点64℃;エポキシ当量152 ) (3)=7 %、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(臭素含有率43%) (6)=2 %、テトラヒドロ無水フタル酸=4.5 %、マイクロカプセル型触媒 (8)=0.40%、カルナバワックス=0.5 %およびカーボンブラック=0.3 %を原料として用いた。
【0030】
なお、半導体封止用熱硬化性樹脂組成物の合成は、実施例1と同様の方法で実施した。
【0031】
実施例2〜18、比較例2〜5
実施例1に加えて実施例2〜70と比較例1〜7の各組成を表1〜7に列挙した。製造方法については、実施例1に準じた。
【0032】
実施例1,比較例1及び表1〜7における注記を下記に示す。
(1)γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
(2)ポリオキシアルコール変性ポリシロキサン界面活性剤(SF8421;東レ・シリコーン社製商品名)
(3)6,6′−ジグリシドキシ−3,4,3′,4′−テトラメチルビフェニル(軟化点64℃;エポキシ当量152)
(4)3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボネート
(5)両末端グリシドキシポリオキシトリメチレン
(6)3,3′,5,5′−ビスフェノールAのエポキシ化物(臭素含有率43%)
(7)アルミニウムトリスアセチルアセトナートとジメトキシジフェニルシランの混合触媒
(8)コア(イミダゾール)・シェル型触媒HX3742(旭化成社製商品名)
(9)軟化開始温度50℃;ヨー素価80
なお、実施例18については、マイクロカプセル型触媒をテトラヒドロ無水フタル酸に、さらに実施例19については、マイクロカプセル型触媒をジアリルイソフタレート樹脂に、さらにジ−α−クミルパーオキサイドをビフェニル型エポキシ樹脂に予備混合(溶融混合)の後、粉砕して原料として用いた。実施例20については、ジアリルフタレート樹脂に替えてモノマー(DAP)を用いた。モノマーは液状である。
【0033】
実施例および比較例の樹脂組成物の特性、実施例および比較例の樹脂組成物で封止したテストデバイスの信頼性評価結果を表8〜14に示す。信頼性テストは、テスト用素子をチップ表面に配置した10mm×10mmの大きさのテストデバイスを使用した。成形は、175 ℃の温度条件で2 分間成形を行った。なお、成形後に180 ℃で4 時間アフターキュアを行った。成形品外形は、厚さ1.4 mmのフラットパッケージで、成形は低圧トランスファー成形機による移送成形で行った。PCT(プレッシャークッカーテスト)は、127 ℃の2.5 気圧の圧力釜に投入後、一定時間(約100 時間)毎に取り出して抵抗変化、動作、断線をチェックした。TCT(冷熱サイクルテスト)は、−65℃(30分間)→常温(5 分間)→150 ℃→常温(5 分間)→繰返しテストで実施した。耐ハンダリフロー性については、215 ℃のハンダへの2 分間の浸漬を2 回繰り返した後、外部クラック、断線をチェックした。熱安定性試験は、25℃の恒温室に成形用タブレットを放置し、6 カ月後に成形可能か否かを調べた。アルカリ分解試験は、苛性ソーダ溶液(NaOH80g+水100 g)を80℃に加熱し、その中に厚さ1 mmの成形片を投入して100 時間後に溶解したか否かを調べた。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】
【表5】
【0039】
【表6】
【0040】
【表7】
【0041】
【表8】
【0042】
【表9】
【0043】
【表10】
【0044】
【表11】
【0045】
【表12】
【0046】
【表13】
【0047】
【表14】
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、成形廃材を簡便にアルカリ分解処理できる熱硬化性樹脂組成物、その製造方法が得られ、また硬化前材料の保管寿命が長く、半導体封止など絶縁用モールド樹脂に必要な耐熱性、絶縁性を満足できる熱硬化性樹脂組成物およびその製造方法を提供することができた。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is a thermosetting resin composition and relates to its production how, more specifically, it is possible to alkali decomposing waste after curing, and shelf life of the pre-cured material is long, in addition insulating It has heat resistance and insulation necessary for the mold resin, and is particularly suitable for semiconductor sealing.
[0002]
[Prior art]
In recent years, the progress of semiconductor manufacturing technology is remarkable, and in particular, high integration and high density are rapidly progressing. In response to this change, the role of a semiconductor sealing resin that protects elements, withstands mounting, and maintains the reliability of the device even in a severe environment is becoming increasingly important. On the other hand, the sealing resin is required to be excellent in productivity-related performance such as good moldability and long life of raw materials, and it is desired that waste materials can be treated easily.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
As the semiconductor sealing resin, mainly used is a resin for low-pressure transfer molding, which is an epoxy resin using a phenol resin as a curing agent. As the catalyst for the phenol resin-cured epoxy resin, amines such as diazabicycloundecene, imidazoles such as 2-methylimidazole, and organic phosphorus catalysts such as triphenylphosphine are used. However, when these catalysts are used, they are fast curable at a high molding temperature, but gradually cure at room temperature, so that there is a disadvantage that the viscosity increases during storage and the semiconductor element cannot be molded. The time during which molding cannot be performed varies depending on the combination of epoxy resin, curing agent and curing catalyst and the composition ratio, but is approximately one week to one month after normal temperature. In addition, in the case of semiconductor sealing, it is not sufficient that the outer shape is simply formed, and it is necessary to form the semiconductor chip, the connecting wire, and the like to be formed in a designed arrangement without damage. Otherwise, the reliability of the sealed resin-encapsulated semiconductor package is lowered. From this point of view, in the case of the current low pressure transfer molding resin, the allowable life is 2 days to 1 week. For this reason, the current sealing resin is refrigerated or frozen at a storage temperature of 5 ° C. to −20 ° C. to ensure package reliability. However, such low-temperature storage is not only costly, but it is necessary to return to room temperature so that it does not dew at the time of use, and mass production is one of the factors hindering the rationalization of the semiconductor industry. . As a countermeasure, an attempt has been made to use a latent catalyst, but a thermosetting resin for sealing that can solve this problem has not been developed yet.
[0004]
Furthermore, the epoxy resin of the type using a phenol resin as a curing agent is excellent in chemical resistance and is the most unsuitable mold resin from the viewpoint of decomposing and recovering waste materials.
[0005]
An object of the present invention, the thermosetting resin composition of easily molding waste can alkali decomposition process, is to provide a manufacturing how, also another object is long shelf life before curing materials, semiconductor sealing The present invention provides a thermosetting resin composition that can satisfy the heat resistance and insulation required for an insulating mold resin such as a stopper, and a method for producing the same.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventor blended a vinyl group reaction type thermosetting resin having an ester bond with an epoxy resin, and used a thermosetting resin that is solid at room temperature as a matrix component. The present invention has been completed by using an inorganic filler such as silica powder as a filler.
[0007]
That is, the thermosetting resin composition of the first invention comprises (a) an epoxy resin having two or more epoxy groups, (b) an organic acid anhydride curing agent for epoxy resin when curing the curing agent, (c A curing catalyst for epoxy resin, (d) a compound having an ester bond and having two or more vinyl groups, (e) a curing catalyst capable of cross-linking vinyl groups , (f) inorganic filler and (g) polyol compound Alternatively, the polyether matrix is an essential component, and the resin matrix in which (a), (b), (c), (d), and (e) is mixed is solid at room temperature, and the entire thermosetting resin composition And (f) containing 75% by weight or more of an inorganic filler.
[0008]
When the thermosetting resin composition of the second invention having the same characteristics as the first invention has (a) two or more epoxy groups and is a solid epoxy resin at room temperature, and (b) curing agent curing, An organic acid anhydride curing agent solid at room temperature for an epoxy resin, (c) a curing catalyst for an epoxy resin, (d) a compound having an ester bond and having at least two vinyl groups, and solid at room temperature, ( e) a curing catalyst capable of crosslinking a vinyl group , (f) an inorganic filler, and (g) a polyol compound or a polyether compound as essential components. If the components (a), (b), and (c) are solid at room temperature as in the second invention, the resin matrix is solidified at room temperature as in the first invention, and (f) It is not necessary to contain 75% by weight or more of the inorganic filler.
[0009]
In the thermosetting resin composition of the first and second inventions, (d) the compound having an ester bond and two or more vinyl groups is a diallyl phthalate resin, and (c) curing for an epoxy resin. The catalyst is preferably a microcapsule-type latent catalyst, and (e) the curing catalyst capable of crosslinking a vinyl group is preferably a high-temperature reaction type organic peroxide containing at least one aromatic ring. In the production of the thermosetting resin composition of one invention, it is effective to pre-knead (a) or (b) and (e), (c) and (d) in advance, and these thermosetting resin compositions A typical use of the object is a resin-encapsulated semiconductor device.
[0010]
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
[0011]
The epoxy resin (a) of the present invention is not limited as long as it is an epoxy resin having two or more epoxy groups, but is preferably a solid epoxy resin at room temperature from the requirement for solidifying the matrix resin. In other words, bisphenol type epoxy resin, novolac type epoxy resin, triphenylmethane type epoxy resin, mesogenic type epoxy resin, dicyclopentadiene type epoxy resin and the like are mentioned as epoxy resins having two or more epoxy groups and solid at room temperature. . Of these, cresol novolac epoxy resin, biphenyl epoxy resin, and triphenylmethane epoxy resin are preferable in view of heat resistance. Examples thereof include an epoxidized resin of orthocresol novolac, an epoxidized resin of tetramethyldihydroxydiphenyl, a glycidylated compound of trihydroxytriphenylmethane, and the like.
[0012]
As the curing agent for (b) the epoxy resin of the present invention, an organic acid anhydride is preferable from the viewpoint of storage stability, alkali decomposability, and ensuring moisture resistance reliability of the semiconductor device. Of these, solid organic acid anhydrides are preferred. For example, tetrahydrophthalic anhydride (THPA), hexahydrophthalic anhydride (HHPA), pyromellitic anhydride, cyclopentanetetracarboxylic anhydride, benzophenonetetracarboxylic anhydride, ethylene glycol bistrimellitic anhydride, glycerol tristrimerit Examples include acid anhydride, phthalic anhydride, trimellitic acid anhydride, and chlorendic acid anhydride.
[0013]
In addition, the resin called so-called epoxy homopolymerization which adds only the catalyst for epoxy resins, without using such a hardening | curing agent can also be used as a thermosetting resin composition of this invention. For example, an epoxy resin system using a mixed catalyst of an alicyclic epoxy resin, an aluminum chelate, and a silanol compound. Examples of the alicyclic epoxy resin include epoxy resins such as dicyclopentadiene dioxide and 3,4-epoxy-6-methylcyclohexylmethyl-3,4-epoxy-6-methylcyclohexane carbonate. As a mixed catalyst of an aluminum chelate and a silanol compound, for example, a mixture of aluminum trisacetylacetonate and dimethoxydiphenylsilane can be used.
[0014]
In general, phenol resins and amine resins used as curing agents for epoxy resins inhibit the polymerization reaction of vinyl groups and allyl groups, and therefore are not preferred in principle for use in the composition of the present invention. However, a small amount can be added to adjust the reaction rate of the thermosetting resin composition of the present invention. Similarly, the reaction of a vinyl group at room temperature is suppressed in order to adjust the shelf life of a compound having an ester bond which is one component of the thermosetting resin composition of the present invention and having two or more vinyl groups. A compound, for example, a quinone compound such as hydroquinone may be added.
[0015]
As the curing catalyst for (c) epoxy resin of the present invention, a compound that does not inhibit the reaction of a compound having two or more vinyl groups can be used. For example, a microencapsulated catalyst, dicyandiamide, triphenylphosphine and the like can be mentioned. Among these, a microencapsulated catalyst that does not inhibit a polymerization reaction such as a vinyl group or an allyl group is preferable. For example, a microencapsulated imidazole catalyst having a core made of an imidazole catalyst inside and coated with a plastic material on the outside can be mentioned.
[0016]
Examples of the compound (d) having an ester bond and having two or more vinyl groups in the present invention include vinyl ester resin, allyl diethylene carbonate, diallyl carbonate of bisphenol A, benzenedicarboxylic acid diallyl ester, diallyl maleate, diallyl phthalate Examples thereof include resins. Of these, diallyl phthalate resin is preferred from the viewpoint of storage stability and alkali decomposability. The diallyl phthalate resin referred to in the present invention means diallyl phthalate, diallyl isophthalate and low molecular weight reactants thereof (oligomer or prepolymer).
[0017]
The (e) curing catalyst capable of crosslinking a vinyl group of the present invention is not limited as long as it is a catalyst capable of polymerizing a vinyl group, but a radical polymerization catalyst is preferred from the viewpoint of reaction rate. For example, methyl ethyl ketone peroxide, methyl isobutyl ketone peroxide, cyclohexanone peroxide, methylcyclohexanone peroxide, trimethylcyclohexanone peroxide, acetyl peroxide, propionyl peroxide, isobutyryl peroxide, octanoyl peroxide, trimethylhexanoyl peroxide, Decanoyl peroxide, lauroyl peroxide, benzoyl peroxide, acetylcyclohexanesulfonyl peroxide, butyl hydroperoxide, cumene hydroperoxide, diisopropylbenzene hydroperoxide, paramentane hydroperoxide, dimethylhexane dihydroperoxide, ditertiary butyl Peroxa , Tertiary butyl alpha millyl peroxide, Dialphacumyl peroxide, Bisteria butyl dioxy isopropyl benzene, Dimethyl bisteria butyl peroxy hexane, Dimethyl bisteria butyl peroxyhexine, Bisteria butyl peroxy trimethylcyclohexane, butyl Bisteria butyl peroxyvalerate, Bisteria butyl peroxybutane, Tertiary butyl peroxyacetate, Tertiary butyl peroxyisobutyrate, Tertiary butyl peroxy octoate, Tertiary butyl peroxypivalate, Tertiary butyl Oxyneodecanoate, tertiary butyl peroxytrimethyl hexanoate, tertiary butyl peroxybenzoate, dita Shaributyl diperoxyphthalate, ditertiarybutyldiperoxyisophthalate, tertiarybutylperoxylaurate, dimethylbisbenzoylperoxyhexane, bisethylhexylperoxydicarbonate, diisopropylperoxycarbonate, disecondary butylperoxydicarbonate , Di-normal propyl peroxydicarbonate, bismethoxyisopropyl peroxydicarbonate, bismethoxybutyl peroxydicarbonate, bisethoxyethyl peroxydicarbonate, and binary butyl cyclohexyl peroxydicarbonate. Among these peroxides, peroxides having an aromatic ring structure and exhibiting catalytic activity at a molding temperature (130 ° C. or higher) are preferable from the viewpoint of heat resistance and storage stability. An example is di-α-cumyl peroxide. Di-α-cumyl peroxide is a thermally stable phenyl structure at both ends of the molecular structure, and has a radical-dissociating peroxide group with a half-life (1 minute) temperature of 171 ° C. at the center.
[0018]
As the inorganic filler (f) used in the present invention, an inorganic powder applied to a normal semiconductor sealing resin can be used. For example, crushed, spherical or intermediate fused silica powder, crushed or subspherical crystalline silica powder, E glass short fiber, silicon nitride, aluminum nitride powder, spherical glass powder, antimony oxide powder, alumina powder And hydrated alumina powder. However, in order not to inhibit the polymerization reaction of vinyl group or allyl group, it is preferable to use fused silica powder as a main component from the viewpoint of purity.
[0019]
(G) The polyol compound or the polyether compound used in the present invention helps the penetration of the alkaline solution into the resin and is easily dissolved and added as a decomposition aid for more easily treating the waste material. It is . (G) The polyol compound or the polyether-containing compound is preferably a low molecular weight compound in which an aliphatic main chain has a hydroxyl group or a polyether group. More preferable examples include polyalcohol-type epoxy resins and silicone surfactants having a polyether group.
[0020]
In the resin composition of the present invention, a composition system and a kneading form in which the curing reaction does not proceed at room temperature are preferable. That is, in order to prevent the diffusion of the catalyst at room temperature, the resin part filling between the fillers occupying 75% by weight or more of the composition, that is, (a), (b), (c), (d) and (e) are mixed. parts of the matrix resin is in solid at ordinary temperature Oh Luke was, or, (a), you blending those solid both at room temperature as (b) and (d). Further, (a) an epoxy resin and (c) a catalyst thereof, (d) a vinyl-based resin and (e) the catalyst are not contacted as much as possible so that (a) an epoxy resin or (b) a curing agent and (e) The oxide catalyst is further mixed in advance with (d) a vinyl-based resin and (c) a catalyst for an epoxy resin, and kneaded for a short time near the lowest temperature at which these resins can be melted to obtain a sealing resin composition. Is preferred.
[0021]
In addition to the above essential composition, depending on the performance required for the sealing resin, flame retardant such as brominated epoxy resin, mold release agent such as wax, colorant such as carbon black, silicone oil, etc. Moisture resistance improvers and low stress agents such as elastomer powders are added.
[0022]
The thermosetting resin composition prepared by the above-described composition and production method has an extended shelf life at room temperature, has alkali decomposability, and satisfies various properties required for a semiconductor sealing resin.
[0023]
In the standard manufacturing method of the semiconductor sealing resin of the present invention, first, the inorganic filler is surface-treated with a coupling agent in order to prevent a decrease in heat resistance caused by the inorganic filler. Further, the matrix resin is divided into an epoxy resin, its curing agent, and a vinyl resin, and the raw materials to be pre-kneaded with these three components in advance are melt-mixed uniformly at a temperature as low as possible so as not to increase the resin viscosity. These three resins are pulverized to an appropriate particle size.
[0024]
Next, a filler is added to the dry mixing apparatus, and when a liquid raw material is used, it is added to the filler in a fluid phase state by a spray method. Next, an epoxy resin, a curing agent, a vinyl resin, and other raw material powders are added and uniformly pulverized and mixed. Next, it is melt-kneaded with a biaxial roll kneader or a biaxial extruder. After kneading, in order not to advance the curing, the composition that has been cooled rapidly and solidified is used for sealing. Usually, the kneaded resin is crushed and tableted and used for sealing work in a low-pressure transfer device. However, it is not always necessary to form a tablet, and it can be formed into a sheet and compression-molded, or can be low-pressure transfer-molded as it is.
[0025]
[Action]
In the thermosetting resin composition for semiconductor encapsulation of the present invention, the composition system and the kneading form that do not proceed with the curing reaction at the normal temperature are selected, so that the shelf life of the raw material powder is extended, and the production rationalization at the time of production is facilitated. It becomes possible. Furthermore, the resin-encapsulated semiconductor device encapsulated with this thermosetting resin composition for encapsulating semiconductors is excellent in various properties such as moisture resistance, heat shock resistance, and solder reflow performance, and exhibits high reliability. In addition, the resin-encapsulated semiconductor package encapsulated with the thermosetting resin composition for encapsulating a semiconductor and the waste material are blended with a vinyl group reactive thermosetting resin having an ester bond in an epoxy resin. It has alkali decomposability, can be easily decomposed at high temperatures, and can easily handle waste materials. That is, the industrial value of the thermosetting resin composition for semiconductor encapsulation of the present invention is extremely large.
[0026]
【Example】
The present invention will be specifically described below with reference to examples. In addition, this invention is not limited by the Example hung up here. In Examples and Comparative Examples, “%” means “% by weight”.
[0027]
Example 1
Fused silica powder (spherical; average particle size 10 μm) = 52%, fused silica powder (spherical; average particle size 1 μm) = 21%, fused silica powder (crushed; average particle size 0.5 μm) = 11%, trioxide Antimony powder (crushed; average particle size 1 μm) = 1%, epoxy silane coupling agent (1) = 0.4%, biphenyl type epoxy resin (softening point 64 ° C; epoxy equivalent 152) (3) = 5%, bromine Bisphenol A type epoxy resin (bromine content 43%) (6) = 2%, tetrahydrophthalic anhydride = 3.5%, microcapsule type catalyst (8) = 0.35%, diallyl isophthalate resin (softening onset temperature 50 ° C .; Iodine number 80) (9) = 3%, di-α-cumyl peroxide = 0.05%, carnauba wax = 0.50% and carbon black = 0.3% were used as raw materials.
[0028]
First, fused silica and antimony trioxide were charged into a universal mixing apparatus, and an epoxysilane coupling agent was spray-sprayed with mixing and stirring, and then heated to 80 ° C. for 5 minutes under a reduced-pressure air stream. This surface-treated silica was cooled to obtain a filler. Next, a predetermined amount of the surface treatment filler was again put into a universal mixer at room temperature, and the remaining composition powder was added and mixed for 10 minutes. Thereafter, the mixture was mixed for 1.5 minutes with a biaxial roll machine heated to 85 ° C. and 105 ° C., and the uniformly melt-mixed resin sheet was quenched through a cooling roll to synthesize a thermosetting resin composition for semiconductor encapsulation. Thereafter, the tablet was pulverized and used for viscosity measurement and other properties as well as for forming a test device.
[0029]
Comparative Example 1
Fused silica powder (spherical; average particle size 10 μm) = 52%, fused silica powder (spherical; average particle size 1 μm) = 21%, fused silica powder (crushed; average particle size 0.5 μm) = 11%, trioxide Antimony powder (crushed; average particle size 1 μm) = 1%, epoxy silane coupling agent (1) = 0.4%, biphenyl type epoxy resin (softening point 64 ° C; epoxy equivalent 152) (3) = 7%, bromine Bisphenol A epoxy resin (bromine content 43%) (6) = 2%, tetrahydrophthalic anhydride = 4.5%, microcapsule catalyst (8) = 0.40%, carnauba wax = 0.5% and carbon black = 0.3% Was used as a raw material.
[0030]
In addition, the synthesis | combination of the thermosetting resin composition for semiconductor sealing was implemented by the method similar to Example 1. FIG.
[0031]
Examples 2-18, Comparative Examples 2-5
In addition to Example 1, each composition of Examples 2-70 and Comparative Examples 1-7 was listed in Tables 1-7. About the manufacturing method, it followed the Example 1.
[0032]
Notes in Example 1, Comparative Example 1 and Tables 1-7 are shown below.
(1) γ-Glycidoxypropyltrimethoxysilane (2) Polyoxyalcohol-modified polysiloxane surfactant (SF8421; trade name manufactured by Toray Silicone)
(3) 6,6′-diglycidoxy-3,4,3 ′, 4′-tetramethylbiphenyl (softening point 64 ° C .; epoxy equivalent 152)
(4) 3,4-epoxy-6-methylcyclohexylmethyl-3,4-epoxy-6-methylcyclohexane carbonate (5) Glycoxy polyoxytrimethylene (6) 3,3 ', 5,5 at both ends Epoxidized product of '-bisphenol A (bromine content: 43%)
(7) Mixed catalyst of aluminum trisacetylacetonate and dimethoxydiphenylsilane (8) Core (imidazole) / shell type catalyst HX3742 (trade name, manufactured by Asahi Kasei Corporation)
(9) Softening start temperature 50 ° C .; iodine value 80
In Example 18, the microcapsule type catalyst is tetrahydrophthalic anhydride, and in Example 19, the microcapsule type catalyst is diallyl isophthalate resin, and di-α-cumyl peroxide is biphenyl type epoxy resin. After premixing (melt mixing), the mixture was pulverized and used as a raw material . For real施例20, with monomer (DAP) instead of diallyl phthalate resin. The monomer is liquid.
[0033]
The characteristics of the resin compositions of Examples and Comparative Examples, and the reliability evaluation results of the test devices sealed with the resin compositions of Examples and Comparative Examples are shown in Tables 8-14. In the reliability test, a test device having a size of 10 mm × 10 mm in which test elements are arranged on the chip surface was used. Molding was performed at a temperature of 175 ° C. for 2 minutes. After molding, after-curing was performed at 180 ° C. for 4 hours. The outer shape of the molded product was a flat package having a thickness of 1.4 mm, and the molding was performed by transfer molding using a low-pressure transfer molding machine. PCT (pressure cooker test) was taken out at a pressure of 2.5 atm at 127 ° C. and taken out at regular intervals (about 100 hours) to check resistance change, operation, and disconnection. TCT (cooling cycle test) was performed by -65 ° C (30 minutes) → normal temperature (5 minutes) → 150 ° C → normal temperature (5 minutes) → repeated test. Regarding solder reflow resistance, external cracking and disconnection were checked after two-minute immersion in 215 ° C solder for 2 minutes. In the thermal stability test, the tablet for molding was left in a thermostatic chamber at 25 ° C, and it was examined whether or not molding was possible after 6 months. In the alkali decomposition test, a caustic soda solution (80 g of NaOH + 100 g of water) was heated to 80 ° C., and a molded piece having a thickness of 1 mm was put therein, and it was examined whether or not it was dissolved after 100 hours.
[0034]
[Table 1]
[0035]
[Table 2]
[0036]
[Table 3]
[0037]
[Table 4]
[0038]
[Table 5]
[0039]
[Table 6]
[0040]
[Table 7]
[0041]
[Table 8]
[0042]
[Table 9]
[0043]
[Table 10]
[0044]
[Table 11]
[0045]
[Table 12]
[0046]
[Table 13]
[0047]
[Table 14]
[0048]
【The invention's effect】
According to the present invention, the thermosetting resin composition which can be conveniently alkali decomposing molding waste, the production how can be obtained and the shelf life of the pre-cured material is long, requires the insulating mold resin such as semiconductor encapsulation It was possible to provide a thermosetting resin composition that can satisfy satisfactory heat resistance and insulation and a method for producing the same.
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