JP3638085B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置のパッド電極構造に係り、パッド電極の下層に特有のバリアメタル層の構造を有する半導体装置のパッド電極構造に関する。
基板上の半導体素子内部に形成されたパッド電極を、半導体素子実装用の基板に電気的及び機械的に接続するために、パッド電極上に外部接続用の突起電極を形成する必要がある。
【0002】
そこで本発明では、半導体装置の信頼性を損うことなく、半導体素子のパッド電極上に外部接続用突起電極を形成する際の、パッド電極の新規な構造を提供するものである。
一般の半導体装置の製造過程においては、ウェハープロセスが終了した時点、及びそのウェハーを各チップ毎にスライスし、パッケージに実装する前の段階において、各半導体素子が電気的に正常な動作を示すことを確認する必要がある。このために、半導体素子の表面上に形成されたパッド電極にプローブ針を当て、ウェハ毎またはチップ毎に電気的な動作試験を行う。
【0003】
上記動作試験では、上述のようにウェハープロセスにより形成されたAlよりなるパッド電極上にプローブ針を、圧力をかけるように当てる必要があるため、パッド電極表面は先端の尖ったプローブ針により凹凸状の傷が形成されることになる。
本発明は、このようにして形成された凹凸を有するパッド電極表面上に、上記外部接続用突起電極を良好に形成し、半導体装置の実装性及び電気特性等の点において、信頼性の高いパッド電極の構造を提供するものである。
【0004】
【従来の技術】
図1(A)〜(E)は、従来におけるパッド電極上に外部接続用突起電極の形成工程を示す図である。
図1(A)は、基板10上に、Alよりなるパッド電極12及び14をパターニングにより形成し、パッド電極12及び14以外の領域には、熱酸化によって形成された酸化膜よりなる絶縁膜16を示す。パッド電極12及び14の表面上には、形成後に行ったプローブ試験によって生じた凹凸である傷20及び22を示す。
【0005】
次に図1(D)に示すように、パッド電極12及び14上に突起電極32を形成する必要がある。一般に、はんだ合金よりなる突起電極とAlよりなるパッド電極とを接合させる場合に、その接合面においては、はんだ合金を構成する元素であるSnやPb等がAl電極中に拡散して、接合を破壊するのを防止するために、その接合面にバリアメタルという金属層を介在させる。
【0006】
従って従来の方法では図1(B)に示すように、バリアメタル層24として、それぞれ500nmの厚さのTiとNiとの2層からなる金属膜24をスパッタ法により、電極12及び14上と、絶縁膜16上に形成する。
さらに図1(D)の、電極12の拡大図に示すように、フォトレジスト膜26をパターニングにより電極12上を開口するように形成し、開口部28のバリアメタル24上にNi膜30を電解めっき法により2μm の厚さに形成する。
【0007】
その後、図1(D)に示すように、PbとSnよりなる突起電極32を電解めっき法により50μm の厚さに形成する。
続いて図1(E)において、フォトレジスト膜26を除去すると共に、フォトレジスト26下層に残ったTi膜及びNi膜24の一部をウェットエッチングにより除去する。さらに突起電極32をその融点温度より高い温度にてリフローすることによって、図示しないはんだボールが形成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来における突起電極形成方法においては、以下に述べる問題点がある。
図1(C)の工程において、傷20が形成された電極12の表面上に、バリアメタル層24を成膜した状態では、同図に示すように傷20の凹部21は、バリアメタル膜が形成されない凹部領域21となる。このような状態でさらにその表面上に、電解めっき法によりNi膜30を2μm の厚さに、さらに突起電極32を50μm の厚さに形成した場合には、以下のような問題が発生する。
【0009】
即ち、バリアメタル24が形成されない凹部領域21を介して、突起電極32を構成するSnあるいはPbが拡散して、下層のパッド電極12中へ達し、あるいは逆に、パッド電極12の構成元素であるAlが、凹部21から容易にその上層のNi膜30及び突起電極膜32内部に拡散し、結果としてコンタクト抵抗が上昇したり、突起電極32が剥離する等、接合を破壊してしまうことになる点である。
【0010】
本従来例における電解めっき法により形成されたNi膜30は、Ni膜30の下層のバリアメタル層24と同様の作用を奏せしめることを目的として形成した膜であって、上記不純物の拡散を防止させるためのものである。ところが、バリアメタル24が形成されない凹部領域21においては、上述したようにその上層の電解めっき法によるNi膜30が形成されない場合があり、特に傷20が大きく、バリアメタル24が形成されない凹部領域21が顕著である場合には、凹部21ではNi膜30は形成されない。本従来例では、バリアメタル24が形成されない凹部21を補うために、バリアメタル24の上層にさらに電解めっき法によるバリアメタル層であるNi膜30を形成するものである。しかしながら、一般に電解めっき法により形成される金属膜のバリアメタルとしての機能は、スパッタ法により形成されるバリアメタルよりも劣り、不純物の拡散を阻止する機能は低いことが知られている。このために、本実施例のように、バリアメタル24が形成されない凹部領域21を介して、不純物の拡散現象が生じ、パッド電極10と突起電極32との接合の不良を生じることになる。
【0011】
よって、本従来例では、バリアメタル層24が一部において形成されない凹部21に起因して、上述した不純物の拡散を生じ、その結果、当接合のコンタクト抵抗が上昇し、あるいはまた、バリアメタル層24とその上層の突起電極32の間の剥離を生じる等、半導体素子の使用が不能となるという事態を生じることになる。
【0012】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、突起電極とその下層のパッド電極との接合の劣化を防止することにより、信頼性の向上を図った半導体装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、以下に述べる各手段を講じたことを特徴とする。
請求項1記載の発明では、半導体基板と、前記半導体基板上に形成された電極と、前記電極上に形成され、無電解めっき法により形成された第1の金属層と、前記第1の金属層上に、スパッタ法および蒸着法のうちのいずれか一の方法により形成された第2の金属層と、前記第2の金属層上に、電解めっき法により形成されたNi、CuおよびPdのうちいずれか一の金属よりなる第3の金属層と、前記第3の金属層上に形成された突起電極とを有することを特徴とする。
【0014】
請求項1記載の発明によれば、プローブ試験によって形成されたパッド電極上の凹凸を伴う傷は、電解めっき法により形成された第1の金属層によって完全に覆われて平坦化することにより、傷がその上層の第2の金属層に影響を与えないようにすることができ、さらに第2の金属層をスパッタ法もしくは蒸着法により形成することにより、電解めっき法による突起電極の形成を容易にすると共に、突起電極とのコンタクトが破壊されにくくすることができる。
【0015】
また、第1の金属層により傷を完全に埋めることができるため、第2の金属層を複数のすべてのパッド電極を覆うように形成することにより、その上層に突起電極を電解めっき法により形成する際に、すべてのパッド電極を同一の電位に設定でき、全パッド電極に対して同時に突起電極の形成が可能となる。
また、プローブ試験によって形成されたパッド電極上の凹凸を伴う傷は、電解めっき法により形成された第1の金属層によって完全に覆われて平坦化することにより、傷がその上層の第2の金属層に影響を与えないようにすることができ、第2の金属層をスパッタ法もしくは蒸着法により形成し、さらにその上層に第3の金属層を形成することにより、不純物の拡散を防止する効果を増大させ、電解めっき法による突起電極の形成をさらに容易にすると共に、突起電極とのコンタクトが破壊されにくくすることができる。
また、第1の金属層により傷を完全に埋めることができるため、第2の金属層を複数のすべてのパッド電極を覆うように形成することにより、第3の金属層を形成した上で、その上層に突起電極を電解めっき法により形成する際に、すべてのパッド電極を同一の電位に設定でき、全パッド電極に対して同時に突起電極の形成が可能となる。
請求項2記載の発明では、前記第1の金属層は、Ni、Cu及びPdのうちいずれか一の金属を用いた無電解めっき法によって形成したことを特徴とする。
【0016】
請求項2記載の発明によれば、各パッドが電気的に分離した状態であっても、第1の金属層を無電解めっき法により、各パッド上に容易に形成することができ、パッド電極上の凹凸に伴う傷を完全に覆う事ができる。
請求項3記載の発明では、前記第1の金属層は、Pd、Zn及びNiのうちいずれか一の金属による置換法を用いた無電解Niめっき法によって形成したことを特徴とする。
【0017】
請求項3記載の発明によれば、第1の金属層を無電解めっき法により、容易に形成することができる。
請求項4記載の発明では、前記第2の金属層は1層よりなり、Ni、CuおよびPdのうちいずれか一の金属よりなることを特徴とする。
請求項5記載の発明では、前記第2の金属層はさらに第1層の金属膜と第2層の金属膜との2層よりなり、前記第1層の金属膜は、Ti,Cr,TiWおよびMoのうちいずれか一の金属よりなり、前記第2層の金属膜は、Ni、CuおよびPdのうちいずれか一の金属よりなることを特徴とする。
【0018】
請求項6記載の発明では、前記第2の金属層はさらに第1層の金属膜と第2層の金属膜と第3層の金属膜の3層よりなり、前記第1層及び第2層の金属膜はTi,Cr,TiWおよびMoのうちいずれか二の金属よりなり、前記第3層の金属膜は、Ni、CuおよびPdのうちいずれか一の金属よりなることを特徴とする。
【0019】
請求項4乃至6記載の発明によれば、第2の金属層を形成することにより、パッド電極中のAlが突起電極中へ拡散することを防止し、また突起電極中のPbもしくはSnがパッド電極中へ拡散することを防止することによって、コンタクトが破壊されるのを回避することができると共に、パッド電極と突起電極との密着性を向上させることができる。
【0020】
請求項7記載の発明では、前記突起電極は、Pd、Ni、Cu、SnとPbの合金、Au、SnとAgの合金からなる群から選択される少なくとも一の金属により形成したことを特徴とする。
【0021】
請求項7記載の発明によれば、パッド電極上に突起電極を信頼性良く形成することができ、半導体素子を基板上に実装することができる。
【0025】
請求項8記載の発明では、前記第3の金属層と前記突起電極との間に、Au,PtおよびPdのうちいずれか一の金属よりなる酸化防止被膜を形成したことを特徴とする。
請求項8記載の発明によれば、第3の金属層と突起電極との間に酸化防止被膜を介在させることにより、第3の金属層の酸化を防止することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図2及び図3と共に説明する。
[ 第1の実施例]
まず本発明における第1の実施例について図2を基に説明する。
図2(A)〜(E)に示す工程は、第1の実施例におけるパッド電極の製造工程を示す図である。
【0027】
図2(A)に示す工程では、従来の例と同様にして、半導体基板40(例えば半導体チップ)上にパッド電極42をパターニングにより形成し、パッド電極42以外の領域に熱処理によって基板表面を酸化し、酸化膜よりなる絶縁膜44を形成する。
さらに、パッド電極42を形成後に、半導体素子の電気特性を試験し、特性の良否を確認する工程が実施される。即ちこの工程では、半導体素子表面上の各パッド電極の位置に対応するように、半導体素子の電気特性試験用のテスタの先端の、プローブなる先端の尖った針が、パッド電極に一定の弱い圧力をかけるように設置され、電気特性が計測される。
【0028】
従って、計測時にプローブの先端は、パッド電極表面よりやや電極内部へ入り込む形で設置され、パッド電極表面にはプローブ針の形状に沿うように凹凸が形成されることになる。このようにして凹凸が形成されたパッド電極上の傷46は、パッド電極と、後の工程においてその表面に形成する突起電極52との間のコンタクトの特性に悪影響を与えることになる。
【0029】
上記問題を回避するために本実施例では、図2(B)に示す工程のように、図2(A)の工程で生じた傷46を有するパッド電極42上に、第1のバリアメタル層としてNiを用いた無電解めっき法によりNi膜48を約2μm の厚さに形成する。尚、前記無電解めっき法では、Niに代えてCuあるいはPdを用いてもよい。
【0030】
ここでNi膜48の形成に際し、無電解めっき法を用い、電解めっき法を用いないのは以下の理由による。
即ち、傷46を有するパッド電極42において、複数のパッド電極のうち、パッド電極によって傷の深さが異なり、傷46がパッド電極42の下層のシリコン基板にまで達している場合とそうでない場合がある。電解めっき法を実施する際には、成膜する母体であるすべてのパッド電極を同一の電位に設定する必要があるが、上記の場合にはそれが困難となり、電解めっき法を使用することができないことになる。
【0031】
また一方で、電解めっき法による成膜では、電界を印加する等の余分な手間がかかる点で、電界を印加する必要のない無電解めっき法の方がコストを抑制できる利点も有する。
無電解めっき法によるNi膜48の形成は、Pd,ZnあるいはNiを用いた置換法により行うことができる。置換法による成膜では、使用した元素であるPd,ZnあるいはNiと、パッド電極42の構成元素であるAlとが相互に関与することによって、Al電極表面上に新たなNi膜48が形成される。従って、Al電極表面上以外の領域では、置換作用は生ぜず、Ni膜48は成膜されない。
【0032】
上記工程により、無電解めっき法によるNi膜48を、傷46の深さと同程度またはそれ以上の厚さに形成することにより、プローブ試験において生じた傷46に伴う凹凸は完全に覆われ、バリアメタル層であるNi膜48は、平坦な表面が得られる。
次に図2(C)の工程において、図2(B)の工程で形成した第1のバリアメタル層48の上層、及び絶縁膜44の上層に、従来における第1のバリアメタル形成工程と同様に、第2のバリアメタル層50として、Tiを約500nm、さらにNiを約500nmの厚さに、スパッタ法あるいは蒸着法により成膜する。
【0033】
図2(C)の工程における第2のバリアメタル層50形成工程は、従来の例において記述したように、下層のパッド電極42を構成するAlと、以降の工程で形成する突起電極52を構成するPb及びSnとが、相互に双方向に拡散することによって、Alの一部が突起電極52側へ突き出たり、あるいはPbやSnの一部がパッド電極42側へ突き出るという現象を防止し、コンタクト抵抗が上昇したり、コンタクト部の突起電極52の剥がれ等のコンタクト特性の劣化を防止する効果を有する。
【0034】
また、第2のバリアメタル層50を他のパッド電極42をも同時に覆うように形成することによって、後の工程で突起電極52を形成する複数のパッド電極42間が、同一の金属層50によって短絡される。従って電解めっき法による突起電極52を成膜時に、複数の金属層50はすべて同一の電位とすることが可能となり、突起電極52を電解めっき法により容易に形成することが可能となる効果をも有する。
【0035】
尚、第2のバリアメタル層50としてTiに代えて、Cr、TiWあるいはMoを、またNiに代えて、CuあるいはPdを用いてもよい。
また、第2のバリアメタル層50として1層よりなる金属層であって、Ni、Cu及びPdを用いてもよい。
あるいはさらに、第2のバリアメタル層50として3層よりなる金属膜を用い、第1層及び第2層の金属膜としてTi、Cr、TiW及びMoより選択される任意の二の金属を、また第3層の金属膜としてNi、CuあるいはPdを用いてもよい。
【0036】
さらに図2(C)の工程において、パッド電極42以外の領域の酸化膜44の領域上にフォトレジスト膜54をパターニング形成する。
次に、同図2(C)の工程において、第2のバリアメタル層50が酸化されやすい金属として、例えばCuやTi等である場合には、酸化を防止する目的で酸化防止被膜51として、例えばAu,Pt,Pd等の金属膜51を2μm程度の厚さに形成する。さらに続いて、酸化防止被膜51の上層に電解めっき法によりSnとPbの合金よりなる突起電極52を形成する。
【0037】
尚、突起電極52としてSnとPbの合金に代えて、Pd、Ni、Cu、AuあるいはSnとAgの合金のうちより選択される一の金属、もしくはPd、Ni、Cu、AuあるいはSnとAgの合金のうちより選択される任意の数の金属の組み合わせであってもよい。
さらにその後、図2(D)の工程では、フォトレジスト膜54を除去すると共に、フォトレジスト膜54上に形成された酸化防止被膜51と突起電極52の一部をも同時に除去する。
【0038】
次に、同図2(D)の工程では、突起電極52が形成されていない領域の第2のバリアメタル層50を、選択的にウェットエッチング法により除去する。
外部接続用突起電極52によって、半導体素子100を実装する際には、突起電極52をその融点以上の温度下においてリフローすることにより、図示しないはんだボールを形成する。
【0039】
以上の本実施例のように、プローブ試験時に生じた凹凸を有するパッド電極42上の傷46は、その表面に無電解めっき法によって第1のバリアメタル層48を成膜することにより、第1のバリアメタル層48はパッド電極表面上の傷46を完全に覆うことにより、第1のバリアメタル層48上にはほぼ平坦な表面が得られる。
【0040】
さらに第2のバリアメタル層50を第1のバリアメタル層48上に形成し、傷46が存在するパッド電極42より離間させ、傷46の影響を受けないようにすることにより、上述したような、不純物が突起電極52とパッド電極42との間で拡散することを防止できる。その結果、上層の突起電極52とパッド電極42とのコンタクトを良好に保持し、突起電極52が剥離するのを防止できると共に、さらに突起電極52の電解めっき法による形成を容易にすることができる。
尚、本実施例は、パッド電極42の材質としてAlを使用した場合であるが、Al中に他の不純物として、Cu,Si等を混入させた場合、および不純物を導入したSiを使用した場合であっても差し支えない。
【0041】
[ 第2の実施例]
次に第2の実施例について、図3を基に説明する。
図3(A)〜(E)は、本発明における第2の実施例を示す図である。
本実施例では、第1の実施例の工程の、第1及び第2のバリアメタル形成までは同一の工程であり、従って同一の効果を有する。
【0042】
まず図3(A)に示す工程では、前実施例と同様に、基板60上にAlよりなるパッド電極62をパターニングにより形成し、パッド電極62周辺領域の基板表面の表出した領域を熱酸化し、酸化膜よりなる絶縁膜64を形成する。
さらにパッド電極62形成後に、プローブ試験を行うことに伴い、パッド電極62の表面上には凹凸が形成され、傷66を生じる。
【0043】
次に図3(B)示す工程では、前実施例と同様に、パッド電極62上に、第1のバリアメタル層68として無電解めっき法によりNi膜68を約2μm の厚さに、Pd,ZnあるいはNiを用いた置換法により形成する。
同図3(B)の工程において、第1の実施例と同様に、無電解めっき法によるNi膜68を、傷46の深さと同程度またはそれ以上の厚さに形成することにより、傷66に伴う凹凸は完全に覆われ、第1のバリアメタル層であるNi膜68は、平坦な表面が得られる。
【0044】
さらに図3(C)の工程では、まず第1の実施例と同様に、第1のバリアメタルNi層68の上層、及び絶縁膜64の上層に、第2のバリアメタル層70として、Ti72を約500nm、さらにNi74を約500nmの厚さに、スパッタ法あるいは蒸着法により絶縁膜64及びパッド電極60上の領域に成膜する。続いて同図3(C)の工程で、第2のバリアメタル層70の上層の、パッド電極62上部の領域に、図示しない第1のフォトレジスト膜をパターニングにより形成し、図示しない第1のフォトレジスト膜を形成した領域以外の表出した第2のバリアメタル層70のうち、上層のNi膜74のみを選択的にウェットエッチング法により除去する。その後、図示しない第1のフォトレジスト膜を除去する。
【0045】
さらに続いて、図3(D)の工程では、第2のフォトレジスト膜78を第2のバリアメタル層70のうち、絶縁膜64の上層の、Ti72上の領域にのみ形成し、パッド電極62の上部の領域を開口するようにパターニング形成する。
次に同図3(D)のように、開口部80の、Ni膜74の上層に、第3のバリアメタル層82として、電解めっき法によりNi膜82を形成する。
【0046】
この後に前実施例と同様にして、第3のバリアメタル層82が酸化されやすい金属である場合には、必要に応じて酸化を防止する目的で酸化防止被膜76を形成する。
続いて、最上層膜として突起電極形成用のPb及びSnよりなるめっき層84を約50μmの厚さに、電解めっき法により形成する。
【0047】
尚、図3(D)の工程における第3のバリアメタル層82、及び突起電極84の形成法として電解めっき法を用いるが、第1の実施例と同様に、第3のバリアメタル層82と突起電極84を形成するすべてのパッド電極62は、第2のバリアメタル層中のTi膜72により覆われて道通しているため、電解めっき実施時には同一の電位となる。従って、第3のバリアメタル層82及び突起電極84を電解めっき法により形成することが可能である。
【0048】
最後に、図3(E)の工程では、第2のフォトレジスト膜78を除去する。さらに、第2のフォトレジスト膜78の下層に表出したTi層72を選択的にウェットエッチング法により除去する。
この後に、外部接続用突起電極84によって、半導体素子110を実装する際には、突起電極84をその融点以上の温度下においてリフローすることにより、図示しないはんだボールを形成する。
【0049】
本実施例では、第1の実施例と異なる工程として、第3のバリアメタル82を形成する点である。第3のバリアメタル82を電解めっき法によって形成することにより、その上層に、同様に電解めっき法により形成する突起電極84との密着性を向上させる効果を有する。従って、第2のバリアメタル層70がパッド電極62上の傷66の影響を受けないように形成することによって、バリアメタル層としての突起電極84との密着性を向上させる効果を有すると共に、さらに第3のバリアメタル層82を付加することにより、突起電極84の密着性を、第1の実施例の場合よりもさらに向上させたものである。
【0050】
尚、第1の実施例と同様に、本実施例ではパッド電極の材質としてAlを使用した場合について述べているが、Al中に他の不純物として、Cu,Si等を混入させた場合、および不純物を導入したSiを使用しても差し支えない。
【0051】
【発明の効果】
上述の如く本発明によれば、パッド電極上の接合の信頼性を向上させ、半導体素子を実装した半導体装置の信頼性をも向上させることができる。また、半導体素子を実装することができ、高信頼性の半導体装置を実現できる。
【0052】
さらに、パッド電極上の接合の信頼性を向上させ、半導体素子を実装した半導体装置の信頼性をも向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の半導体装置のパッド電極の構造を示す図である。
【図2】本発明における第1の実施例の半導体装置のパッド電極の構造を示す図である。
【図3】本発明における第2の実施例の半導体装置のパッド電極の構造を示す図である。
【符号の説明】
10、40、60 半導体基板
12、14、42、62 パッド電極
16、44、64 絶縁膜
20、22、46、66 傷
21 凹部
24 バリアメタル層
26、54 フォトレジスト層
28 開口部
30、74 Ni膜
32、52、84 突起電極
48、68 第1のバリアメタル層
50、70 第2のバリアメタル層
51、76 酸化防止被膜
72 Ti膜
78 第2のフォトレジスト膜
80 開口部
82 第3のバリアメタル層
100、110 半導体素子
Claims (8)
- 半導体基板と、
前記半導体基板上に形成された電極と、
前記電極上に形成され、無電解めっき法により形成された第1の金属層と、
前記第1の金属層上に、スパッタ法および蒸着法のうちのいずれか一の方法により形成された第2の金属層と、
前記第2の金属層上に、電解めっき法により形成されたNi、CuおよびPdのうちいずれか一の金属よりなる第3の金属層と、
前記第3の金属層上に形成された突起電極とを有することを特徴とする半導体装置。 - 前記第1の金属層は、Ni、Cu及びPdのうちいずれか一の金属を用いた無電解めっき法によって形成したことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
- 前記第1の金属層は、Pd、Zn及びNiのうちいずれか一の金属による置換法を用いた無電解Niめっき法によって形成したことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
- 前記第2の金属層は1層よりなり、Ni、CuおよびPdのうちいずれか一の金属よりなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記第2の金属層は第1層の金属膜と第2層の金属膜との2層よりなり、前記第1層の金属膜は、Ti,Cr,TiWおよびMoのうちいずれか一の金属よりなり、前記第2層の金属膜は、Ni、CuおよびPdのうちいずれか一の金属よりなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記第2の金属層は第1層の金属膜と第2層の金属膜と第3層の金属膜の3層よりなり、前記第1層及び第2層の金属膜はTi,Cr,TiWおよびMoのうちいずれか二の金属よりなり、前記第3層の金属膜は、Ni、CuおよびPdのうちいずれか一の金属よりなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記突起電極は、Pd、Ni、Cu、SnとPbの合金、Au、SnとAgの合金からなる群から選択される少なくとも一の金属により形成したことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
- 前記第3の金属層と前記突起電極との間に、Au,PtおよびPdのうちいずれか一の金属よりなる酸化防止被膜を形成したことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
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