JP3637850B2 - 無線通信システム - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、受信したスペクトル拡散信号の干渉除去を行う無線移動局と、該無線移動局及び基地局を有する無線通信システムとに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、スペクトル拡散信号を利用した移動無線通信システムは、各通信チャネルに異なる符号を割り当てることで、同じ時間に同じ周波数を共有し、多重アクセスを実現するものであった。ここで、これらの通信チャネル間では、割り当てられた符号のお互いの相関値に応じて干渉が生まれる。また、無線伝播環境においては、マルチパス到来波が存在し、これらのマルチパス信号同士も干渉信号となる。更に、他の基地局からの信号や同じ基地局の他のセクタの信号も干渉成分として考えられる。これらの干渉信号及び雑音の総和と所望信号との電力比により信号対干渉比が決定され、この信号対干渉比が所望の値を満たす範囲において同時通話可能な移動局数が決定され、システム容量が決まることになる。
【0003】
これらの干渉信号を低減することにより通信品質改善又はシステム容量増加を図る技術として、干渉除去技術がある。参考文献として、「Multiuser Detection for CDMA Systems (A. D. Hallen et al, IEEE Personal Commun. April 1995)」、「DS-CDMAにおけるコヒーレントマルチステージ干渉キャンセラの屋外実験特性(信学技報RCS99-17)」及び「マルチユーザ受信装置(特開2000-138605)」がある。干渉信号成分を推定・複製して受信信号からその複製成分を除去することにより、所望信号の信号対干渉比を改善するものである。この技術によりシステムの容量を増加させることが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、干渉成分を除去するためには、除去を行う全ての受信信号に対して計算を行う必要があり、除去しようとする干渉信号が増加するほど回路規模が大きくなるという問題がある。回路規模の低減を特徴とする干渉キャンセラの構成として「非同期DS/CDMAシステムにおける近似的な相互相関除去方式(鈴木他、信学技報RCS96-34)」などがあるが、この場合にも除去するチャネル数に比例して回路規模が増大する。このため、マルチパス干渉による下り回線品質の低下を防ぐために干渉キャンセラを移動局へ導入することが、ハード規模と省電力化の問題から困難な状況となっている。
【0005】
そこで、本発明は、除去すべき干渉成分を少なくすることで、下り信号の干渉除去を少ないハードウェア規模で実現する無線移動局と、該無線移動局と基地局とを有する無線通信システムとを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の無線通信システムは、
時分割されたスペクトル拡散信号を送信する送信手段と、複数の変調方式の中から適応的に変調方式を選択して下り信号を作成する変調手段とを有する基地局と、
時分割されたスペクトル拡散信号を受信する受信手段と、受信信号の自局へのタイムスロットの期間についてのみ、通信基地局から受信した信号の複製信号を硬判定又は軟判定基準により作成し、干渉基地局から受信した信号の複製信号を軟判定基準により作成し、それら複製信号を受信信号から減じ、減じられた該受信信号から目的とする信号を復調する復調手段とを有する無線移動局と
を有することを特徴とする。
れにより、同時に同じ周波数帯で同じ基地局(セクタ)と通信している無線移動局を1局とし、除去すべき干渉成分を少なくすることで、下り信号の干渉除去を少ないハードウェア規模で実現する無線移動局を提供することができる。
【0007】
また、本発明の無線通信システムは、無線移動局について、自局へのマルチパス干渉を除去するために、通信基地局から受信した信号の複製信号を軟判定基準により作成することは、通信基地局から受信した信号を複数のパス成分に分離し、1つ以上の該パス成分の複製である干渉レプリカを軟判定基準により作成することによって行われることも好ましい。
【0012】
本発明の他の実施形態によれば、無線移動局は、通信品質を測定し、該測定された通信品質情報を基地局へ送信する手段を更に有し、基地局は、受信した通信品質情報に基づいて伝送レートを決定し、該決定された該伝送レートに基づいて下り信号を制御する手段を更に有することも好ましい。
【0013】
本発明の他の実施形態によれば、無線移動局は、通信品質を測定し、該測定された通信品質情報に基づいて伝送レートを決定し、該決定された伝送レート情報を基地局へ送信する手段を更に有し、基地局は、受信した伝送レート情報に基づいて下り信号を制御する手段を更に有することも好ましい。
【0014】
本発明の他の実施形態によれば、基地局の送信手段は、マルチコードでユーザデータを送信し、無線移動局の復調手段は、受信したマルチコードを復調することも好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下では、図面を用いて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0016】
最初に、第1の実施形態について説明する。
【0017】
図1は、本発明による時分割をしたCDMAシステムの構成図である。このシステムは、説明を簡潔且つ具体的にするために1台の基地局と3台の移動局で構成されており、以下で図1を用いて説明していく。
【0018】
基地局は、それぞれの移動局へ、スペクトル拡散信号を用いて情報を時分割多重して伝送する。図1では、移動局A、B及びCの順に情報を伝送する様子を示している。一度に伝送する情報量は一定でもよいし、それぞれの移動局が必要とする情報伝送量又は電波伝搬の状況などに応じて変化させてもよい。
【0019】
通常、スペクトル拡散信号を用いて多重伝送する場合、時分割ではなく拡散符号による分割を用いて伝送する。符号分割による多重伝送では、同時に同一の周波数を用いて複数の移動局へ情報を伝送するため、自局干渉よりもむしろ他局干渉が支配的になり、干渉信号を除去する処理が非常に多くなる。従って、干渉除去部を、小型移動局のような物理的制約の多いところで実現することは困難である。これを解決するため本実施形態では、基地局は、それぞれの移動局へ、スペクトル拡散信号を用いて情報を時分割多重して伝送する。
【0020】
図2は、移動局の受信器の構成図である。基地局の送信信号は、一般的に、複数の電波の経路(マルチパス)を経て移動局に到達し、これら複数の信号が互いに干渉することにより受信品質は劣化する。図2の受信器は、この干渉の影響を軽減するものである。図2の受信器は、受信信号を、ダウンコンバータとA/D変換器とによってベースバンドの量子化されたデジタル信号に変換し、その後、干渉除去部にて干渉の除去を行ってから所望の信号を受信するものである。
【0021】
しかしながら、図2のような構成を用いると干渉除去部の回路規模が大きくなることが問題となる。即ち、基地局は、同時に同一の周波数を用いて複数の移動局へ情報を伝送するために、除去すべき拡散信号数が多くなり、各々の拡散信号に対応する干渉除去回路が必要となる。
【0022】
図3は、本発明による干渉除去部の具体的な構成図である。本発明によれば、図1のように時分割により同時に1台の移動局にしか情報を送信しないので、除去すべき干渉信号は自局成分のみ(図3では拡散符号C1で拡散された信号のみ)である。従って、受信信号から減じる複製干渉信号の数(図3ではN)は、最大でもマルチパス数以下でよく、回路規模を少なくできる。尚、Nは1つの搬送波の拡散帯域が1.25MHzのときに3程度以下、5MHzのときでも4程度以下でよいことが知られている。
【0023】
本発明による復調手段の特徴は、自局へのマルチパス干渉を除去するものであり、受信信号を複数のパス成分に分離し、1つ以上の該パス成分の複製である干渉レプリカを生成し、該干渉レプリカの強度を調整し、強度が調整された該干渉レプリカを受信信号から減じ、該干渉レプリカが減じられた該受信信号に対して逆拡散を行うものである。その干渉除去部の構成を、図3を用いて以下に説明をする。
【0024】
最初に、受信信号の各マルチパス成分のタイミングを相関器で検出する。この検出したタイミングで受信信号を逆拡散する。それぞれの信号に抑圧係数を積算し再度拡散を行う(再拡散)。ここで、この再拡散した信号を、遅延回路によりタイミングを合わせたA/D変換器からの信号から減ずる。その出力値を、再度逆拡散し、更に抑圧係数を積算する。これらマルチパス干渉信号を先程の抑圧係数を積算した値に加え合わせて各信号成分とする。図3の中で、灰色の太線で囲まれた干渉除去ユニットは、カスケードに接続して多段型に使用することも可能である。図3では、M個の干渉除去ユニットを示している。最後に、マルチパス干渉信号が除去された各信号成分をRAKE受信して受信信号を得る。
【0025】
この受信器によって基地局からの信号のマルチパス成分を分解して受信を行い、互いのマルチパス成分同士の干渉を除去しながら受信を行うことができる。また、自分宛の信号の干渉除去のみを行えば良いので、回路規模が大きくなることが無く、移動局への適用が容易である。尚、干渉除去部の構成としては、マルチパス成分間の干渉を除去する構成であれば、いかなる構成であっても本発明に利用することができる。
【0026】
図4は、本発明による干渉除去部の第1の構成図であり、図6は、本発明による干渉除去部の第2の構成図である(最終段のRAKE受信器は省略)。これらは、一般的な並列除去構成であり、これらと等価な構成をとることもできる。図5は、図4の干渉除去回路の構成図であり、図7は、図6の干渉除去回路の構成図である。このように、干渉除去回路は、マルチパス干渉信号の複製を、受信信号の軟判定値をもとに作成してもよい。また、特開平10−51353に開示されているICU(干渉除去部)若しくは特開平11−317725に開示されているIEU(干渉推定ユニット)において行なわれているように、受信情報の硬判定とパイロット信号受信から推定される伝送路状態とに基づいて作成する方法であってもよい。その他、マルチパス干渉信号を並列に一括して差し引く(並列除去)のではなく、例えば、1つ又はそれ以上のマルチパス干渉信号を順番に差し引く(直列除去)構成であってもよいし、その場合もマルチパス干渉信号の複製を、受信信号の軟判定値をもとに作成してもよいし、又は受信情報の硬判定とパイロット信号受信から推定される伝送路状態に基づいて作成する方法であってもよい。いずれの構成であっても、図2に示した干渉除去部の回路規模が軽減される。
【0027】
図8は、報告された品質に応じてレートを決定するシステムの構成図である。移動局では、干渉除去部から信号を受信品質判定部へと入力し、その受信状態を基地局へ報告する。基地局は、報告された受信状態に応じて他の移動局から報告された品質と合わせて送信レートを決定し、決定されたレートで通信を行う。即ち、干渉除去によって改善された受信品質に基づいて送信レートを決定することにより、システム全体のスループットが向上する。
【0028】
尚、図8の構成では基地局が通信レートを決定する方法を用いているが、移動局側で受信品質を元に自律的に通信レートを決定して基地局へ報告し、基地局では、移動局からの要求レートに基づいて送信レートを決定してもよい。
【0029】
次に、第2の実施形態について説明する。
【0030】
図9は、複数の基地局から1つの移動局へ信号が届くことを示すシステム構成図である。一般的な陸上移動通信システムでは、多数の基地局によって広いエリアをカバーするような方法が用いられ、複数の基地局からの信号がシステム内の移動局へ届くこととなる。もちろん、移動局には、各基地局において時分割されたスペクトル拡散信号が送信されているものとする。図9において、移動局で受信される干渉成分としては、通信している基地局の所望セクタからの干渉成分と、通信している基地局の他セクタからの干渉成分と、通信していない他基地局からの干渉成分とがある。図9のシステムの移動局が、前述した受信器を有することによって、それぞれの干渉成分を除去して受信することができる。
【0031】
図10は、他セクタ及び他基地局からの干渉除去を行う干渉除去部の構成図である。図10は、図4で示した構成における、所望セクタからのマルチパスに対する干渉除去回路0と、他基地局又は通信基地局の他セクタからのマルチパスに対する干渉除去回路1〜Nとを有する。例えば通常の時分割されていないCDMAシステムを使用していたとすれば、所望セクタからの信号が複数の移動局へ向けられているため、これらの干渉成分を除去するために干渉除去回路0の回路規模が増大する。ここで、各基地局において時分割されたスペクトル拡散信号が送信されていることによって、通信している所望セクタに関してはマルチパス成分のみを除去すれば良く、回路規模を増大させること無く干渉除去が可能である。
【0032】
図11は、各基地局が適応的に変調方式を変更しながら、それぞれの移動局と通信しているシステム構成図である。通信している基地局の所望セクタは、変調方式Aを使用し、干渉基地局Bは変調方式Bを、また干渉基地局Cは変調方式Cをそれぞれ選択して各移動局と通信している。この場合、移動局は、通信していない基地局からの干渉成分がどのような変調方式によって送信されているかという情報を、各基地局から送信されない限り得られない。また変調方式の情報を送信すると、そのためにオーバーヘッドが増えてしまう。
【0033】
このように各基地局が複数の変調方式の中から適応的に変調方式を選択して、下り信号を送信している場合、移動局の復調手段は、通信基地局から受信した信号の複製信号を硬判定又は軟判定基準により作成し、干渉基地局から受信した信号の複製信号を軟判定基準により作成し、それら複製信号を受信信号から減じ、減じられた該受信信号から目的とする信号を復調することが好ましい。
【0034】
所望セクタからの信号に、硬判定による干渉除去を行い、通信基地局の他セクタ及び他基地局からの信号を軟判定によって干渉除去する場合、例えば図4又は図6の基本構成において干渉除去ユニット1〜Kの干渉除去回路0を所望セクタからの信号の処理に用いて、その回路構成を例えば特開平10−51353に開示されているICU、又は特開平11−317725に開示されているIEUに相当する回路とし、それ以外の干渉除去回路1〜Nを他セクタ及び他基地局からの信号の処理に用いてその回路構成を、例えば図5又は図7に示される構成とすればよい。このとき、所望セクタからの信号から干渉が除去された信号は、干渉除去ユニットKの出力信号0として得られる。
【0035】
この他、並列除去ではなく、直列除去の構成であってもよいし、その場合も軟判定による干渉除去を行なってもよいし、又は所望セクタからの信号については硬判定による干渉除去を行なってもよい。
【0036】
図12は、全てを軟判定で行う場合の回路構成図である。これは、受信信号を複数のパス成分に分離し、1つ以上の該パス成分の複製である干渉レプリカを生成し、該干渉レプリカの強度を調整し、強度が調整された該干渉レプリカを受信信号から減じ、該干渉レプリカが減じられた該受信信号に対して逆拡散を行うものである。ここでは、各基地局から符号の各タイミングについて干渉除去を行っている。
【0037】
この構成により、通信している基地局の他セクタ又は他基地局が、他の移動局に対して送信している信号の変調方式に関する情報が得られていない場合にも、通信している基地局の他セクタ又は他基地局からの干渉成分の除去が可能となる。また、図8に示す構成を用いて、移動局の通信品質に応じて通信レートを決定する機能の実装も可能である。
【0038】
次に、第3の実施形態について説明する。
【0039】
図13は、図9に示すような複数基地局が存在する環境下でアレーアンテナを用いた受信器の構成図である。この受信器の重み付け制御部は、受信状態を監視して受信品質が大きくなるように受信アンテナの指向性を調整する。重み付けの方法については、「アダプティブアンテナの理論体系(電子情報通信学会誌'92/11, Vol.J75-B-II No.11, pp713-720)」及び「アダプティブアンテナ理論の進展と今後の展望(電子情報通信学会誌'92/11, Vol.J75-B-II No.11, pp721-732)」などに詳述されている。図13の例では、所望の基地局にアンテナの指向性を向けて受信を行い、他基地局からの干渉信号をアンテナの指向性を制御することで除去している。第2の実施形態の場合と異なり、指向性を制御することで他基地局からの干渉信号を受信しないようにしているため、干渉除去部において他基地局からの信号を考慮する必要が無い。但し同じ基地局の他セクタからの信号が干渉として残存することが考えられるため、この干渉信号に対する除去回路は必要である。
【0040】
図14は、同じビーム内の干渉を除去する干渉除去部の構成図である。これは、図4の構成に対して干渉除去回路0を所望セクタからの干渉除去回路とし、干渉除去回路1〜Nを通信基地局の他セクタからの干渉を除去するものとした構成である。同様にして図6を適用することも可能である。同じ基地局内の他セクタの信号は変調方式が異なるので、第2の実施形態と同様に考えて軟判定によって干渉信号の除去を行う。所望セクタからのマルチパス信号の干渉除去は、硬判定でも軟判定でも構わない。例えば図12に示すように、全ての干渉除去回路を軟判定回路を用いて実現することもできる。また第2の実施形態と同様に所望セクタからの信号に硬判定による干渉除去を行ない、他セクタからの信号を軟判定によって干渉除去することも可能である。このほか、並列除去ではなく、直列除去の構成であってもよいし、その場合も軟判定による干渉除去を行なってもよいし、又は所望セクタからの信号については硬判定による干渉除去を行なってもよい。
【0041】
これらによって干渉除去部の回路規模の増大を防ぎながら干渉除去することが可能である。アンテナ指向性を制御する必要が有るが、自局への信号のみについて計算・制御すれば良いため、こちらの回路規模も大きくは増大しない。
【0042】
図15は、第1の実施形態と同様に、基地局への品質の報告を行う、アレーアンテナを用いた受信器の構成図である。
【0043】
最後に、第4の実施形態について説明する。
【0044】
図16は、マルチレート送信を行うシステム構成図である。第1から第3の実施形態に示したように、時分割されたスペクトル拡散信号を送信する複数の基地局から構成されるシステムに、マルチコード通信を使用したものである。ユーザ送信データをその送信レートに応じてユーザデータ分割部において、幾つかの送信データ(図中ではN個)へと分割し、それぞれの分割されたデータを互いに直交した符号(図中W1〜WN)で拡散を行う。ここで使用される直交符号の例としては、Walsh符号などが挙げられる。それらを足し合わせた後に共通の符号(拡散符号C)で拡散を行い送信する。このマルチコードを利用したシステムでは、限られた拡散帯域を持つシステムにおいて、高速な通信の実現が可能となる。例えば、2000kbpsの送信レートの信号を1000kcpsのチップレートの帯域のシステムで送信することは、シングルコードで拡散して送信することはできない。何故ならばユーザデータレートよりもチップレートの方が小さいからである。ここでこのユーザ送信データを8つの250kbpsのレートを持つブロックへと分割すれば、それぞれのブロックを4倍拡散して送信することが可能である。
【0045】
ここで直交符号を使用するのは、お互いの相関値をゼロとして干渉を与えないようにするためだが、マルチパス環境では、タイミングのずれたコード同士がお互いに干渉し合うため、干渉の問題を考慮する必要が有る。
【0046】
図17は、図4に示す基本構成の干渉除去部をマルチコード間干渉除去に適用した構成図である。この移動局の受信器の構成は、干渉除去装置を含んだ図2又はアレーアンテナを用いた図13に示すものが適用できる。ここで干渉除去部は、それぞれのマルチコード間の干渉を除去するような構成となっている必要が有る。この例では、N個の直交符号(W1〜WN)を用いたマルチコードで送信された信号が、K本のマルチパス信号として移動局へ受信された場合を想定している。このため各コードのタイミング1〜タイミングK用の干渉除去回路から構成されている。最終的に全てのコードの信号を復調してから、それを合成することで受信信号を得る。尚、この構成は所望セクタのマルチコード信号のみを干渉除去処理する構成となっているが、他セクタ/他セルからの干渉除去処理も行なう場合は、所望セクタからのマルチコード信号に対応する干渉除去回路の他に、他セクタ/他セルからの信号(マルチコード信号)に対応する干渉除去回路を設ければよい。
【0047】
干渉除去回路は、受信器の構成によって変化する。例えば第1の実施形態のようなシステムでは、マルチパス信号を除去するため軟判定でも硬判定でも構わない。ここで第2の実施形態のように、他基地局からの干渉が考えられる場合には、他基地局からの干渉や通信基地局の他セクタからの干渉は軟判定で除去する必要がある。
【0048】
前述した本発明の無線移動局及び無線通信システムの種々の実施形態において、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
【0049】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、回路規模の小さな干渉除去部が実現されることとなる。
【0050】
第1の実施形態では、スペクトル拡散された信号を時分割で送信する基地局を用い、各移動局は自局宛のタイムスロット時のみに干渉除去を行うことで、所望セクタからのマルチパス成分のみを考慮する干渉抑圧装置を実現可能とした。このため回路規模が減少し、これまで難しいとされてきた移動局への実装が可能となる。
【0051】
また、第2の実施形態では、更に通信を行っていない基地局又は通信基地局の他セクタについても干渉除去を行う構成を与え、複数基地局が存在するシステムでの適用を可能とした。
【0052】
同様に、第3の実施形態では、アレーアンテナと組み合わせることで、複数基地局が存在する環境下での移動局へ搭載可能な干渉除去装置を示した。加えて、マルチコード伝送を適用して限られた帯域幅での広帯域伝送を行うシステムにおいても、従来より回路規模の小さな干渉除去部をもつシステムを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による時分割をしたCDMAシステムの構成図である。
【図2】移動局の受信器の構成図である。
【図3】本発明による干渉除去部の具体的な構成図である。
【図4】本発明による干渉除去部の第1の構成図である。
【図5】図4の干渉除去回路の構成図である。
【図6】本発明による干渉除去部の第2の構成図である
【図7】図6の干渉除去回路の構成図である。
【図8】報告された品質に応じてレートを決定するシステムの構成図である。
【図9】複数の基地局から1つの移動局へ信号が届くことを示すシステム構成図である。
【図10】他セクタ及び他基地局からの干渉除去を行う干渉除去部の構成図である。
【図11】各基地局が適応的に変調方式を変更しながら、それぞれの移動局と通信しているシステム構成図である。
【図12】全てを軟判定で行う場合の回路構成図である。
【図13】図9に示すような複数基地局が存在する環境下でアレーアンテナを用いた受信器の構成図である。
【図14】同じビーム内の干渉を除去する干渉除去部の構成図である。
【図15】基地局への品質の報告を行う、アレーアンテナを用いた受信器の構成図である。
【図16】マルチレート送信を行うシステム構成図である。
【図17】図4の干渉除去部をマルチコード間干渉除去に適用した構成図である。

Claims (5)

  1. 時分割されたスペクトル拡散信号を送信する送信手段と、複数の変調方式の中から適応的に変調方式を選択して下り信号を作成する変調手段とを有する基地局と、
    前記時分割されたスペクトル拡散信号を受信する受信手段と、受信信号の自局へのタイムスロットの期間についてのみ、通信基地局から受信した信号の複製信号を硬判定又は軟判定基準により作成し、干渉基地局から受信した信号の複製信号を軟判定基準により作成し、それら複製信号を前記受信信号から減じ、減じられた該受信信号から目的とする信号を復調する復調手段とを有する無線移動局と
    を有することを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記無線移動局について、自局へのマルチパス干渉を除去するために、前記通信基地局から受信した信号の複製信号を軟判定基準により作成することは、前記通信基地局から受信した信号を複数のパス成分に分離し、1つ以上の該パス成分の複製である干渉レプリカを軟判定基準により作成することによって行われることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記無線移動局は、通信品質を測定し、該測定された通信品質情報を前記基地局へ送信する手段を更に有し、
    前記基地局は、受信した前記通信品質情報に基づいて伝送レートを決定し、該決定された該伝送レートに基づいて下り信号を制御する手段を更に有することを特徴とする請求項1又は2に記載の無線通信システム。
  4. 前記無線移動局は、通信品質を測定し、該測定された通信品質情報に基づいて伝送レートを決定し、該決定された伝送レート情報を前記基地局へ送信する手段を更に有し、
    前記基地局は、受信した前記伝送レート情報に基づいて下り信号を制御する手段を更に有することを特徴とする請求項1又は2に記載の無線通信システム。
  5. 前記基地局の送信手段は、マルチコードでユーザデータを送信し、
    前記無線移動局の復調手段は、受信した前記マルチコードを復調することを特徴とする請求項からいずれか1項に記載の無線通信システム。
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