JP3637621B2 - 冷凍装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、複数台の熱源ユニットを備えた冷凍装置に関し、特に、暖房運転時の過熱度制御対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、冷凍装置としての空気調和装置には、WO94/19654号公報に開示されているように、圧縮機と四路切換弁と室外熱交換器と室外電動膨張弁とを備えた2台の室外ユニットがメイン液ラインとメインガスラインに対して並列に接続される一方、室内電動膨張弁と室内熱交換器とを備えた複数台の室内ユニットが上記メイン液ラインとメインガスラインに対して並列に接続されて構成されているものがある。
【0003】
そして、冷房運転時においては、各室外ユニットの圧縮機から吐出した冷媒は、室外熱交換器で凝縮してメイン液ラインで合流し、その後、上記冷媒は、室内電動膨脹弁で減圧して室内熱交換器で蒸発し、メインガスラインから各室外ユニットに分流して各室外ユニットの圧縮機に戻ることになる。
【0004】
一方、暖房運転時においては、各室外ユニットの圧縮機から吐出した冷媒は、メインガスラインで合流した後、室内熱交換器で凝縮してメイン液ラインから各室外ユニットに分流し、その後、上記冷媒は、各室外ユニットの室外電動膨脹弁で減圧して室外熱交換器で蒸発し、圧縮機に戻ることになる。
【0005】
更に、上記各室外熱交換器におけるガス側の冷媒配管には均圧管が接続され、冷房運転時及び暖房運転時に冷媒が均圧管を流れ、各室外ユニットの室外熱交換器に冷媒がほぼ均圧に流れるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した空気調和装置において、暖房運転時には、室外熱交換器の入口側の液冷媒温度と、四路切換弁の下流側における圧縮機の吸入冷媒温度とに基づいて室外電動膨張弁の開度を過熱度制御すると、膨脹機構開度を正確に制御することができないという問題があった。
【0007】
例えば、上述のように、第1室外ユニットの電動膨張弁を液冷媒温度と吸入冷媒温度とによって制御した場合、第2室外ユニットより液冷媒が均圧管を通って第1室外ユニットに流入すると、第1室外ユニットの熱交換器における冷媒過熱度が大きいにも拘らず、第1室外ユニットの電動膨張弁の開度を絞ることになり、圧縮機の吸入冷媒の湿りを解消することができないという問題があった。
【0008】
また、例えば、上記液冷媒温度を検出する室外液温センサの誤差が生ずると、熱交換器の能力を有効に発揮させることができないという問題があった。
【0009】
つまり、図5は、1台の室外ユニットを設けた場合であって、液冷媒温度は、電動膨張弁の開度が小さくなるにしたがって低下する一方、室外熱交換器の出口側のガス冷媒温度は、電動膨張弁の開度が所定値より小さくなると、室外空気との熱交換によって上昇し、外気温度に近付くことになる。そして、上記液冷媒温度に誤差が生じても(図5の1点鎖線参照)、過熱度SHを5℃に設定すると、電動膨張弁の開度は誤差E1が生ずる程度である。
【0010】
これに対し、複数台の室外ユニットと設けると(この従来では2台)、図6に示すように、液冷媒温度は、電動膨張弁の開度を小さくしても、他の室外ユニットから冷媒が均圧管を通して流入する関係上、さほど低下しないことになる。したがって、上記液冷媒温度に誤差が生じた場合(図6の1点鎖線参照)、過熱度SHを5℃に設定すると、電動膨張弁の開度は大きな誤差E2が生じ、室外熱交換器の伝熱面積が有効に使用されないという問題があった。
【0011】
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもので、複数台の熱源ユニットを設けた場合においても過熱度制御を正確に行えるようにすることを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明が講じた手段は、運転状態に対応して過熱度制御の温度に異なる箇所の検出温度を適用するようにしたものである。
【0013】
具体的に、図1に示すように、請求項1に係る発明が講じた手段は、先ず、圧縮機構(21)と、一端が圧縮機構(21)に接続され且つ他端に分岐液ライン(5L-A,5L-B,…)が接続された熱源側熱交換器(23)と、上記分岐液ライン(5L-A,5L-B,…)に設けられた開度可変の膨脹機構(24)とを有し、上記圧縮機構(21)に分岐ガスライン(5G-A,5G-B,…)が接続された複数の熱源ユニット(2A,2B,…)が設けられている。
更に、該各熱源ユニット(2A,2B,…)が分岐液ライン(5L-A,5L-B,…)及び分岐ガスライン(5G-A,5G-B,…)を介して並列に接続されるメイン液ライン(4L)及びメインガスライン(4G)と、利用側熱交換器(31)を有し、メイン液ライン(4L)及びメインガスライン(4G)に対して並列に接続された複数台の利用ユニット(3A,3B,…)とが設けられている。そして、上記各熱源ユニット(2A,2B,…)における熱源側熱交換器(23)に連続するガス側冷媒配管(25)に接続されて各熱源ユニット(2A,2B,…)の間で冷媒流通が可能な均圧ライン(60)を備えた冷凍装置を対象としている。
上記各熱源ユニット(2A,2B,…)には、少なくとも圧縮機構(21)の吸入冷媒温度を検出する吸入温度検出手段(Th-4)と、熱源側熱交換器(23)のガス冷媒温度を検出するガス温検出手段(Th-6)とが設けられる一方、暖房運転時における熱源ユニット(2A,2B,…)の膨脹機構(24)の開度を、熱源ユニット(2A,2B,…)の熱源側熱交換器(23)における冷媒の出口温度と入口温度とによって過熱度制御する膨脹制御手段が設けられている。加えて、上記圧縮機構(21)の吸入潤滑油の高濃度運転領域又は圧縮機構(21)の吸入冷媒が乾いた運転領域において、膨脹制御手段の出口温度を、吸入温度検出手段(Th-4)が検出する吸入冷媒温度とガス温検出手段(Th-6)が検出するガス冷媒温度との何れか高い方の冷媒温度に設定する第1温度設定手段(83)と、上記圧縮機構(21)の吸入潤滑油の低濃度運転領域又は圧縮機構(21)の吸入冷媒が湿った運転領域において、膨脹制御手段の出口温度を、ガス温検出手段(Th-6)が検出するガス冷媒温度に設定する第2温度設定手段(84)とが設けられている。
【0014】
また、請求項2に係る発明が講じた手段は、上記請求項1の発明と同様な冷凍装置を対象としており、1の熱源ユニット(2A)が親機(2A)に、他の熱源ユニット(2B,…)が子機(2B,…)に設定され、上記親機(2A)には、圧縮機構(21)の吸入冷媒温度を検出する吸入温度検出手段(Th-4)と、熱源側熱交換器(23)のガス冷媒温度を検出するガス温検出手段(Th-6)とが設けられ、上記子機(2B,…)には、熱源側熱交換器(23)の液冷媒温度を検出する液温検出手段(Th-2)と、圧縮機構(21)の吸入冷媒温度を検出する吸入温度検出手段(Th-4)と、熱源側熱交換器(23)のガス冷媒温度を検出するガス温検出手段(Th-6)とが設けられる一方、上記親機(2A)における冷媒の蒸発圧力相当飽和温度を検出する蒸発温度検出手段(8E)が設けられている。そして、暖房運転時における親機(2A)の膨脹機構(24)の開度を、親機(2A)の熱源側熱交換器(23)における冷媒の出口温度と蒸発圧力相当飽和温度とによって過熱度制御する第1膨脹制御手段(81)と、暖房運転時における子機(2B,…)の膨脹機構(24)の開度を、子機(2B,…)の熱源側熱交換器(23)における冷媒の出口温度と液温検出手段(Th-2)が検出する液冷媒温度に基づく熱源側熱交換器(23)の冷媒の入口温度とによって過熱度制御する第2膨脹制御手段(82)とが設けられている。加えて、上記子機(2B,…)の運転容量が親機(2A)の運転容量より大きいか又は等しく、且つ子機(2B,…)における熱源側熱交換器(23)の冷媒の入口温度が親機(2A)の蒸発圧力相当飽和温度より高いと、第2膨脹制御手段(82)の入口温度を上記蒸発圧力相当飽和温度に置き換える第1温度変更手段(85)と、上記親機(2A)の運転容量が子機(2B,…)の運転容量より大きく、且つ子機(2B,…)における熱源側熱交換器(23)の冷媒の入口温度が親機(2A)の蒸発圧力相当飽和温度以上の所定の補正温度より高いと、第2膨脹制御手段(82)の入口温度を上記補正温度に置き換える第2温度変更手段(86)とが設けられている。
【0015】
また、請求項3に係る発明が講じた手段は、上記請求項2の発明に、請求項1の発明の第1温度設定手段(83)と第2温度設定手段(84)とが設けられた構成としている。
【0016】
また、請求項4に係る発明が講じた手段は、上記請求項2の発明において、圧縮機構(21)の内部の潤滑油温度を検出する油温検出手段(Th51)が設けられる一方、第1温度設定手段(83)は、油温検出手段(Th51)が検出する潤滑油温度が親機(2A)の蒸発圧力相当飽和温度に基づく判定温度より高いと高濃度運転領域と判定し、第2温度設定手段(84)は、油温検出手段(Th51)が検出する潤滑油温度が親機(2A)の蒸発圧力相当飽和温度に基づく判定温度より低いと低濃度運転領域と判定するように構成されている。
【0017】
【作用】
上記の構成により、請求項1〜4に係る発明では、暖房運転時において、第1膨脹制御手段(81)が、親機(2A)の膨脹機構(24)の開度を、親機(2A)の熱源側熱交換器(23)における冷媒の出口温度と蒸発圧力相当飽和温度とによって過熱度制御する一方、第2膨脹制御手段(82)が、子機(2B,…)の膨脹機構(24)の開度を、子機(2B,…)の熱源側熱交換器(23)における冷媒の出口温度と液温検出手段(Th-2)が検出する液冷媒温度に基づく熱源側熱交換器(23)の冷媒の入口温度とによって過熱度制御している。
【0018】
そして、請求項1及び3に係る発明では、圧縮機構(21)の吸入潤滑油の高濃度運転領域又は圧縮機構(21)の吸入冷媒が乾いた運転領域において、第1温度設定手段(83)は、第1膨脹制御手段(81)及び第2膨脹制御手段(82)の出口温度を、吸入温度検出手段(Th-4)が検出する吸入冷媒温度とガス温検出手段(Th-6)が検出するガス冷媒温度との何れか高い方の冷媒温度に設定する一方、圧縮機構(21)の吸入潤滑油の低濃度運転領域又は圧縮機構(21)の吸入冷媒が湿った運転領域において、第2温度設定手段(84)は、第1膨脹制御手段(81)及び第2膨脹制御手段(82)の出口温度を、ガス温検出手段(Th-6)が検出するガス冷媒温度に設定することになる。
【0019】
その際、特に、請求項4に係る発明では、上記第1温度設定手段(83)は、油温検出手段(Th51)が検出する潤滑油温度が親機(2A)の蒸発圧力相当飽和温度に基づく判定温度より高いと高濃度運転領域と判定し、第2温度設定手段(84)は、油温検出手段(Th51)が検出する潤滑油温度が親機(2A)の蒸発圧力相当飽和温度に基づく判定温度より低いと低濃度運転領域と判定することになる。
【0020】
また、請求項2及び3に係る発明では、第1温度変更手段(85)は、子機(2B,…)の運転容量が親機(2A)の運転容量より大きいか又は等しく、且つ子機(2B,…)における熱源側熱交換器(23)の冷媒の入口温度が親機(2A)の蒸発圧力相当飽和温度より高いと、第2膨脹制御手段(82)の入口温度を上記蒸発圧力相当飽和温度に置き換える一方、第2温度変更手段(86)は、親機(2A)の運転容量が子機(2B,…)の運転容量より大きく、且つ子機(2B,…)における熱源側熱交換器(23)の冷媒の入口温度が親機(2A)の蒸発圧力相当飽和温度以上の所定の補正温度より高いと、第2膨脹制御手段(82)の入口温度を上記補正温度に置き換えることになる。
【0021】
【発明の効果】
従って、請求項1及び3に係る発明によれば、潤滑油の高濃度運転領域又は冷媒が湿った運転領域において、圧縮機構(21)の吸入冷媒温度と熱源側熱交換器(23)のガス冷媒温度との何れか高い方の冷媒温度に基づいて膨脹機構(24)の開度を過熱度制御するようにしたために、熱源側熱交換器(23)の熱交換を最大限に有効利用することができるので、効率の良い暖房運転を実行することができる。
【0022】
また、潤滑油の低濃度運転領域又は冷媒が湿った運転領域において、熱源側熱交換器(23)のガス冷媒温度に基づいて膨脹機構(24)の開度を過熱度制御するようにしたために、冷媒の湿り状態を確実に解消することができるので、潤滑油の濃度低下を抑制することができる。
【0023】
また、子機(2B,…)の運転容量が親機(2A)の運転容量より大きいか又は等しく、且つ子機(2B,…)における熱源側熱交換器(23)の冷媒の入口温度が親機(2A)の蒸発圧力相当飽和温度より高いと、第2膨脹制御手段(82)の入口温度を上記蒸発圧力相当飽和温度に置き換えるようにしたために、液温検出手段(Th-2)の誤差を確実に吸収することができるので、正確な過熱度制御を実行することができる。
【0024】
また、親機(2A)の運転容量が子機(2B,…)の運転容量より大きく、且つ子機(2B,…)における熱源側熱交換器(23)の冷媒の入口温度が親機(2A)の蒸発圧力相当飽和温度以上の所定の補正温度より高いと、第2膨脹制御手段(82)の入口温度を上記補正温度に置き換えるようにしたために、入口温度の制御の発散を確実に防止することができるので、熱源側熱交換器(23)の熱交換を最大限に有効利用することができる。
【0025】
また、油温検出手段(Th51)の潤滑油温度によって潤滑油の濃度を判定するようにしたために、冷媒の湿り状態を正確に判定することができるので、膨脹機構(24)の開度を正確に過熱度制御することができる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0027】
−全体構成−
図2に示すように、本実施例における冷凍装置としての空気調和装置(10)は、3台の室外ユニット(2A,2B,2C)と3台の室内ユニット(3A,3B,3C)がメイン液ライン(4L)及びメインガスライン(4G)に対してそれぞれ並列に接続されて構成されている。
【0028】
各室外ユニット(2A,2B,2C)は、圧縮機構(21)と、四路切換弁(22)と、室外ファン(23-F)が近接配置された熱源側熱交換器である室外熱交換器(23)と、膨脹機構である室外電動膨張弁(24)とを備えて熱源ユニットを構成している。上記室外熱交換器(23)におけるガス側である一端には冷媒配管(25)が、液側である他端には分岐液ライン(5L-A,5L-B,5L-C)がそれぞれ接続されている。
【0029】
上記ガス側の冷媒配管(25)は、四路切換弁(22)によって圧縮機構(21)の吐出側と吸込側とに切換可能に接続される一方、分岐液ライン(5L-A,5L-B,5L-C)は、上記室外電動膨張弁(24)が設けられて室外熱交換器(23)とメイン液ライン(4L)とに接続されている。そして、上記各分岐液ライン(5L-A,5L-B,5L-C)とメイン液ライン(4L)との接続部には、レシーバ(11)が設けられ、該レシーバ(11)によって各分岐液ライン(5L-A,5L-B,5L-C)とメイン液ライン(4L)とが接続されている。
【0030】
上記圧縮機構(21)には、分岐ガスライン(5G-A,5G-B,5G-C)が冷媒配管(25)及び四路切換弁(22)を介して接続され、該分岐ガスライン(5G-A,5G-B,5G-C)は、四路切換弁(22)によって圧縮機構(21)の吸込側と吐出側とに切換可能に接続されると共に、メインガスライン(4G)に接続されている。そして、上記圧縮機構(21)の吸込側と四路切換弁(22)との間の冷媒配管(25)にはアキュムレータ(26)が設けられている。
【0031】
上記3台の室外ユニット(2A,2B,2C)のうち第1室外ユニット(2A)が親機に、第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)が子機に構成され、該第1室外ユニット(2A)が第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)に先行して駆動するように構成され、第1室外ユニット(2A)と第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)とは主として圧縮機構(21)の構成が異なっている。
つまり、第1室外ユニット(2A)の圧縮機構(21)は、図3に示すように、インバータ制御されて多数段階に容量制御される可変容量型の上流側圧縮機(COMP-1)と、運転及び停止の2種類に制御される定容量型の下流側圧縮機(COMP-2)とが並列に接続された所謂ツイン型に構成されている。一方、第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の圧縮機構(21)は、図4に示すように、上流側圧縮機(COMP-1)と下流側圧縮機(COMP-2)とが何れも運転及び停止の2種類に制御される定容量型の圧縮機で構成され、該上流側圧縮機(COMP-1)と下流側圧縮機(COMP-2)とが並列に接続された所謂ツイン型に構成されている。そして、何れの室外ユニット(2A,2B,2C)においても上流側圧縮機(COMP-1)が下流側圧縮機(COMP-2)に先行して駆動するように構成されている。
【0032】
一方、各室内ユニット(3A,3B,3C)は、室内ファン(31-F)が近接配置された利用側熱交換器である室内熱交換器(31)と、利用側膨脹機構である室内電動膨張弁(32)とを備えて利用ユニットを構成している。そして、該室内熱交換器(31)は、室内液配管(3L)及び室内ガス配管(3G)を介してメイン液ライン(4L)及びメインガスライン(4G)に接続され、該室内液配管(3L)に室内電動膨張弁(32)が設けられている。
【0033】
−配管ユニットの構成−
上記空気調和装置(10)は、接続回路部である配管ユニット(12)が設けられており、該配管ユニット(12)は、各室外ユニット(2A,2B,2C)の分岐液ライン(5L-A,5L-B,5L-C)及び分岐ガスライン(5G-A,5G-B,5G-C)とメイン液ライン(4L)及びメインガスライン(4G)とを接続している。
【0034】
具体的に、分岐液ライン(5L-A,5L-B,5L-C)は、各室外ユニット(2A,2B,2C)より外部に延びる分岐液管(5LAa,5LBa,5LCa)と、該分岐液管(5LAa,5LBa,5LCa)の外端に連続する分岐液通路(5LAb,5LBb,5LCb)とより構成されている。
上記分岐ガスライン(5G-A,5G-B,5G-C)は、室外ユニット(2A,2B,2C)より外部に延びる分岐ガス管(5GAa,5GBa,5GCa)と、該分岐ガス管(5GAa,5GBa,5GCa)の外端に連続する分岐ガス通路(5GAb,5GBb,5GCb)とより構成されている。
【0035】
上記メイン液ライン(4L)は、室内ユニット(3A,3B,3C)の室内液配管(3L)に接続されるメイン液管(4L-a)と、該メイン液管(4L-a)の一端に連続し且つ各室外ユニット(2A,2B,2C)の分岐液通路(5LAb,5LBb,5LCb)がレシーバ(11)を介して連通するメイン液通路(4L-b)とより構成されている。
上記メインガスライン(4G)は、室内ユニット(3A,3B,3C)の室内ガス配管(3G)に接続されるメインガス管(4G-a)と、該メインガス管(4G-a)の一端に連続し且つ各室外ユニット(2A,2B,2C)の分岐ガス通路(5GAb,5GBb,5GCb)が連続するメインガス通路(4G-b)とより構成されている。
【0036】
そして、上記配管ユニット(12)は、各室外ユニット(2A,2B,2C)側の分岐液ライン(5L-A,5L-B,5L-C)の分岐液通路(5LAb,5LBb,5LCb)及び分岐ガスライン(5G-A,5G-B,5G-C)の分岐ガス通路(5GAb,5GBb,5GCb)と、メイン液ライン(4L)のメイン液通路(4L-b)及びメインガスライン(4G)のメインガス通路(4G-b)と、上記レシーバ(11)とが一体に形成されてユニット化されている。
【0037】
更に、上記配管ユニット(12)には、第1ガス開閉弁(VR-1)と第2ガス開閉弁(VR-2)とが一体にユニット化されている。該第1ガス開閉弁(VR-1)は、第2室外ユニット(2B)側の分岐ガス通路(5GBb)に設けられて該分岐ガス通路(5GBb)を開閉する開閉機構を構成する一方、第2ガス開閉弁(VR-2)は、第3室外ユニット(2C)側の分岐ガス通路(5GCb)に設けられて該分岐ガス通路(5GCb)を開閉する開閉機構を構成している。
【0038】
上記第1ガス開閉弁(VR-1)及び第2ガス開閉弁(VR-2)は、外部均圧型可逆弁で構成されてパイロット回路(50)が接続されている。該パイロット回路(50)は、2つの逆止弁(CV,CV)を有し、且つ第1室外ユニット(2A)側の分岐ガス通路(5GAb)と、後述する第1室外ユニット(2A)側の第1均油補助通路(77-A)とに接続されて高圧冷媒を導く高圧回路(51)を備えると共に、2つの逆止弁(CV,CV)を有し、且つ第1室外ユニット(2A)側の分岐ガス通路(5GAb)と、後述する第1室外ユニット(2A)側の第1均圧補助通路(77-A)とに接続されて低圧状態を保持する低圧回路(52)とを備えている。
【0039】
そして、上記パイロット回路(50)は、切換弁(50-S)によって高圧回路(51)と低圧回路(52)とを第1ガス開閉弁(VR-1)及び第2ガス開閉弁(VR-2)に切換え接続し、暖房運転時における第2室外ユニット(2B)の停止時に第1ガス開閉弁(VR-1)を全閉になるように制御し、また、暖房運転時における第3室外ユニット(2C)の停止時に第2ガス開閉弁(VR-2)を全閉になるように制御している。
【0040】
尚、上記第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の室外電動膨張弁(24,24)は、配管ユニット(12)に設けられていないが、上記第1ガス開閉弁(VR-1)及び第2開閉弁に対応して、各分岐液ライン(5L-A,5L-B,5L-C)を開閉する開閉機構を兼用しており、冷房運転時及び暖房運転時における第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の停止時に全閉になるように構成されている。
【0041】
−均圧ラインの構成−
上記各室外ユニット(2A,2B,2C)の間には均圧ライン(60)が接続されており、該均圧ライン(60)は、各室外ユニット(2A,2B,2C)における室外熱交換器(23)のガス側冷媒配管(25,25,25)に接続され、各室外ユニット(2A,2B,2C)の間で双方向の冷媒流通を許容するように構成されている。
更に、上記均圧ライン(60)は、各室外ユニット(2A,2B,2C)より外側に延びる均圧管(61-A,61-B,61-C)の外端に均圧通路(62)が連続して構成されている。そして、上記均圧通路(62)は、配管ユニット(12)に形成され、第1室外ユニット(2A)側から第2室外ユニット(2B)側と第3室外ユニット(2C)側とに分岐した分岐管部に第1均圧弁(SVB1)及び第2均圧弁(SVB2)が設けられている。
【0042】
該第1均圧弁(SVB1)は、第2室外ユニット(2B)の冷房運転の停止時に全閉となって第2室外ユニット(2B)への冷媒流通を阻止し、第2均圧弁(SVB2)は、第3室外ユニット(2C)の冷房運転の停止時に全閉となって第3室外ユニット(2C)への冷媒流通を阻止するように構成されている。
【0043】
−補助冷媒回路の構成−
上記各室外ユニット(2A,2B,2C)には、図3及び図4に示すように、圧縮機構(21)に潤滑油を戻す油戻し機構(70)が設けられており、該油戻し機構(70)は、油分離器(71)と第1油戻し管(72)と第2油戻し管(73)と均油バイパス管(74)とを備えて構成されている。
【0044】
一方、上記冷媒配管(25)の一部である下流側圧縮機(COMP-2)の吸込管(25-S)は、上流側圧縮機(COMP-1)の吸込管(25-S)より圧力損失が大きく設定され、両圧縮機(COMP-1,COMP-2)の間に均油管(75)が接続されている。この結果、高圧側となる上流側圧縮機(COMP-1)より低圧側となる下流側圧縮機(COMP-2)に潤滑油が供給される。
【0045】
上記油分離器(71)は、冷媒配管(25)の一部である上流側圧縮機(COMP-1)と下流側圧縮機(COMP-2)との吐出管(25-D,25-D)の合流部に配設され、各圧縮機(COMP-1,COMP-2)の吐出管(25-D,25-D)には逆止弁(CV-1,CV-2)が設けられている。更に、上流側圧縮機(COMP-1)の上部と吐出管(25-D)の逆止弁(CV-1)より下流側との間、及び下流側圧縮機(COMP-2)の上部と吐出管(25-D)の逆止弁(CV-2)より下流側との間にはそれぞれ油排出管(76,76)が接続されている。
そして、該各油排出管(76,76)は、例えば、スクロール型圧縮機の上部に溜る潤滑油を吐出管(25-D,25-D)に排出するように構成されている。また、上記上流側圧縮機(COMP-1)の逆止弁(CV-1)は、冷媒循環量が小さい場合、潤滑油が油排出管(76)より確実に排出されるように管路抵抗を付加している。
【0046】
上記第1油戻し管(72)は、キャピラリチューブ(CP)を備えて油分離器(71)と第1圧縮機(COMP-1)の吸込管(25-S)とに接続され、油分離器(71)に溜った潤滑油を常時第1圧縮機(COMP-1)に戻すように構成されている。また、上記第2油戻し管(73)は、油戻し弁(SVP2)を備えて油分離器(71)と第2圧縮機(COMP-2)の吸込管(25-S)とに接続され、上記油戻し弁(SVP2)は、所定時間毎に開口して油分離器(71)に溜った潤滑油を圧縮機構(21)の吸込側に戻すように構成されている。
【0047】
上記均油バイパス管(74)は、均油弁(SVO1)を備え、一端が第2油戻し管(73)の油戻し弁(SVP2)より上流側に、他端が均圧ライン(60)の均圧管(61-A,61-B,61-C)にそれぞれ接続されている。そして、該均油バイパス管(74)と共に均油運転を実行するために、上記均圧ライン(60)の均圧通路(62)には、第1均圧補助通路(77-A)と第2均油補助通路(77-B)と第3均圧補助通路(77-C)とが接続され、該各均圧補助通路(77-A,77-B,77-C)は配管ユニット(12)に組込まれている。
【0048】
上記第1均圧補助通路(77-A)は、一端が均圧通路(62)の第1室外ユニット(2A)側に、他端が第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の分岐ガス通路(5GBb,5GCb)の合流部に接続され、第1均油補助弁(SVY1)と逆止弁(CV)とを備えている。
上記第2均圧補助通路(77-B)は、一端が均圧通路(62)の第2室外ユニット(2B)側に、他端が第1室外ユニット(2A)の分岐ガス通路(5GAb)に接続され、第2均油補助弁(SVY2)と逆止弁(CV)とを備えている。
上記第3均圧補助通路(77-C)は、一端が均圧通路(62)の第3室外ユニット(2C)側に、他端が第1室外ユニット(2A)の分岐ガス通路(5GAb)に接続され、第3均油補助弁(SVY3)と逆止弁(CV)とを備えている。
【0049】
そして、上記均油弁(SVO1,SVO1,SVO1)と第1〜第3均油補助弁(SVY1,SVY2,SVY3)とは、2〜3時間に一回の均油運転(2〜3分)を実行する際、又は、油戻し運転の終了後や暖房運転時のデフロスト運転後などの上記均油運転の実行の際に開閉するように構成されている。
【0050】
尚、上記第2室外ユニット(2B)の分岐ガス通路(5GBb)と第2均圧補助通路(77-B)との間、及び第3室外ユニット(2C)の分岐ガス通路(5GCb)と第3均圧補助通路(77-C)との間には、キャピラリチューブ(CP)を有し、暖房運転時に第1ガス開閉弁(VR-1)及び第2ガス開閉弁(VR-2)より漏れる冷媒を逃がす補助冷媒通路(12-s,12-s)が接続されている。
【0051】
また、上記各室外ユニット(2A,2B,2C)の分岐液管(5LAa,5LBa,5LCa)には、リキッドインジェクション管(2j)が接続され、該リキッドインジェクション管(2j)は、2つに分岐されると共に、インジェクション弁(SVT1,SVT2)とキャピラリチューブ(CP,CP)とを介して上流側圧縮機(COMP-1)と下流側圧縮機(COMP-2)とに接続されている。上記リキッドインジェクション弁(SVT1,SVT2)は、各圧縮機(COMP-1,COMP-2)の吐出ガス冷媒温度の過上昇時に開口して吐出冷媒温度を低下させるように構成されている。
【0052】
上記各室外ユニット(2A,2B,2C)における圧縮機構(21)の吐出側と吸込側との間にはホットガスバイパス管(2h)が接続され、該ホットガスバイパス管(2h)は、ホットガス弁(SVP1)を備え、四路切換弁(22)の上流側とアキュムレータ(26)の上流側とに接続されている。上記ホットガス弁(SVP1)は、主として起動時等において圧縮機構(21)の吐出側と吸込側とを均圧するように構成されている。
【0053】
上記第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)には、圧縮機構(21)の吸込側と吐出側との間には補助バイパス管(2b)が接続され、該補助バイパス管(2b)は、圧縮機構(21)の吸込側から吐出側へのみ冷媒流通を許容する逆止弁(CV)を備え、四路切換弁(22)の上流側とアキュムレータ(26)の上流側とに接続されている。上記補助バイパス管(2b)は、暖房運転中において、第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)が停止した際、分岐ガスライン(5G-B,5G-C)の冷媒が圧縮機構(21)をバイパスして第1室外ユニット(2A)に吸引されるように構成されている。
【0054】
また、上記配管ユニット(12)におけるレシーバ(11)とパイロット回路(50)の低圧回路(52)との間にはガス抜き通路(12-g)が接続されている。該ガス抜き通路(12-g)は、ガス抜き弁(SVTG)を備えて配管ユニット(12)に組込まれ、該ガス抜き弁(SVTG)は、冷房運転時の高圧保護及び暖房運転時の低圧保護のために開口するように構成されている。
【0055】
−センサ類の構成−
上記各室外ユニット(2A,2B,2C)及び各室内ユニット(3A,3B,3C)には、各種のセンサが設けられている。該各室外ユニット(2A,2B,2C)には、室外空気温度T1を検出する外気温センサ(Th-1)が室外熱交換器(23)の近傍に、室外熱交換器(23)の液冷媒温度T2を検出する液温検出手段である室外液温センサ(Th-2)が分岐液ライン(5L-A,5L-B,5L-C)の分流管に、圧縮機構(21)の吐出冷媒温度T3を検出する吐出温度検出手段である吐出温度センサ(Th31,Th32)が各圧縮機(COMP-1,COMP-2)の吐出管(25-D,25-D)に、圧縮機構(21)の吸入冷媒温度T4を検出する吸入温度検出手段である吸入温度センサ(Th-4)が圧縮機構(21)の吸込側冷媒配管(25)に、各圧縮機(COMP-1,COMP-2)の内部の潤滑油の油温Toを検出する油温検出手段である油温センサ(Th51,Th52)が各圧縮機(COMP-1,COMP-2)の下部に、室外熱交換器(23)のガス冷媒温度T6を検出するガス温検出手段である室外ガス温センサ(Th-6)がガス側の冷媒配管(25)にそれぞれ設けられている。
【0056】
更に、上記第1室外ユニット(2A)には、圧縮機構(21)の吐出冷媒圧力PHを検出する高圧圧力センサ(SP-H)が圧縮機構(21)の吐出側冷媒配管(25)に、また、圧縮機構(21)の吸入冷媒圧力PLを検出する低圧圧力センサ(SP-L)が圧縮機構(21)の吸込側冷媒配管(25)にそれぞれ設けられると共に、上記各圧縮機(COMP-1,COMP-2)の吐出冷媒圧力が所定高圧になると作動する高圧保護開閉器(H-PS,H-PS)が各圧縮機(COMP-1,COMP-2)の吐出管(25-D,25-D)に設けられている。
【0057】
また、第2室外ユニット(2B)及び第2室外ユニット(2B)は、均圧ライン(60)を設けていることから、第1室外ユニット(2A)のように高圧圧力センサ(SP-H)及び低圧圧力センサ(SP-L)が設けられておらず、各圧縮機(COMP-1,COMP-2)の吐出冷媒圧力が所定高圧になると作動する高圧保護開閉器(H-PS,H-PS)が各圧縮機(COMP-1,COMP-2)の吐出管(25-D,25-D)に、圧縮機構(21)の吐出冷媒圧力が高圧保護開閉器(H-PS,H-PS)より低圧の所定高圧になると作動する高圧制御用開閉器(HPSC)が圧縮機構(21)の吐出側冷媒配管(25)に、圧縮機構(21)の吸入冷媒圧力が所定低圧になると作動する低圧保護開閉器(L-PS)が圧縮機構(21)の吸込側冷媒配管(25)にそれぞれ設けられている。
【0058】
一方、各室内ユニット(3A,3B,3C)には、室内空気温度T7を検出する室温センサ(Th-7)が室内ファン(31-F)の近傍に、室内熱交換器(31)の液冷媒温度T8を検出する室内液温センサ(Th-8)が室内液配管(3L)に、室内熱交換器(31)のガス冷媒温度T9を検出する室内ガス温センサ(Th-9)が室内ガス配管(3G)にそれぞれ設けられている。
【0059】
−制御の構成−
上記空気調和装置(10)は、コントローラ(80)を備えており、該コントローラ(80)は、各センサ(Th11〜SP-L)及び開閉器(H-PS〜L-PS)の検出信号が入力され、各センサ(Th11〜SP-L)等の検出信号に基づいて各電動膨脹弁(24〜32)の開度及び圧縮機構(21)の容量等を制御している。
【0060】
上記コントローラ(80)には、第1室外ユニット(2A)の蒸発圧力相当飽和温度(以下、単に蒸発温度Teという。)を検出する蒸発温度検出手段(8E)が設けられると共に、第1室外ユニット(2A)の室外電動膨張弁(24)の開度を制御する第1膨脹制御手段(81)と、第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の室外電動膨張弁(24)の開度を制御する第2膨脹制御手段(82)が設けられている。
【0061】
上記蒸発温度検出手段(8E)は、第1室外ユニット(2A)の低圧圧力センサ(SP-L)が検出する吸入冷媒圧力PLから蒸発温度Teを導出するように構成されている。
【0062】
上記第1膨脹制御手段(81)は、暖房運転時における第1室外ユニット(2A)の室外電動膨張弁(24)の開度を、室外熱交換器(23)における冷媒の出口温度Tsと蒸発温度Teとによって過熱度制御し、第2膨脹制御手段(82)は、暖房運転時における第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の室外電動膨張弁(24)の開度を、室外熱交換器(23)における冷媒の出口温度Tsと室外液温センサ(Th-2)が検出する液冷媒温度T2に基づく室外熱交換器(23)の冷媒の入口温度Tbとによって過熱度制御するように構成されている。
【0063】
つまり、上記第1膨脹制御手段(81)は、現在の過熱度SH(=Ts−Te)と目標過熱度SHSとの偏差e(=SH−SHS)を導出し、また、第2膨脹制御手段(82)は、現在の過熱度SH(=Ts−Tb)と目標過熱度SHSとの偏差e(=SH−SHS)を算出し、次式▲1▼に基づき制御量ΔEVを導出して弁開度をPI制御している。
ΔEV=Kp×{(e−e')+(e+e')×Δtp/(2×Tip)}…▲1▼
Kp:定数
e' :前回の偏差
Δtp:サンプリング時間(10秒)
Tip:積分時間
尚、上記室外熱交換器(23)の冷媒の入口温度Tbは、室外液温センサ(Th-2)が検出する液冷媒温度T2を補正した温度であって、運転容量と室外空気温度T1とに対応して補正している。例えば、室外空気温度T1が0℃以上であれば、液冷媒温度T2に−3を加えて冷媒の入口温度Tbとし(Tb=T2−3)、室外空気温度T1が0℃より低ければ、液冷媒温度T2に−2を加えて冷媒の入口温度Tbとしている(Tb=T2−2)。
【0064】
本発明の特徴として、上記コントローラ(80)には、第1温度設定手段(83)及び第2温度設定手段(84)が設けられている。該第1温度設定手段(83)は、圧縮機構(21)の吸入潤滑油の高濃度運転領域において、第1膨脹制御手段(81)及び第2膨脹制御手段(82)の出口温度Tsを、吸入温度センサ(Th-4)が検出する吸入冷媒温度T4と室外ガス温センサ(Th-6)が検出するガス冷媒温度T6との何れか高い方の冷媒温度に設定するように構成されている。
【0065】
上記第2温度設定手段(84)は、圧縮機構(21)の吸入潤滑油の低濃度運転領域において、第1膨脹制御手段(81)及び第2膨脹制御手段(82)の出口温度Tsを、室外ガス温センサ(Th-6)が検出するガス冷媒温度T6に設定するように構成されている。
【0066】
また、上記第1温度設定手段(83)は、油温センサ(Th51)が検出する上流側圧縮機(COMP-1)の油温Toが第1室外ユニット(2A)の蒸発温度Teに基づく判定温度(Te+10℃)より高いと(Te>Te+10℃)、高濃度運転領域と判定し、第2温度設定手段(84)は、油温センサ(Th51)が検出する上流側圧縮機(COMP-1)の油温Toが第1室外ユニット(2A)の蒸発温度Teに基づく判定温度(Te+10℃)より低いと(Te≦Te+10℃)、低濃度運転領域と判定するように構成されている。
【0067】
つまり、潤滑油に冷媒が混入して低濃度であると、液冷媒の戻りが多く冷媒が湿り状態であり、油温Toが蒸発温度Teに近くなるのに対し、潤滑油に冷媒が混入せずに高濃度であると、液冷媒の戻りが少なく冷媒が乾き状態であり、油温Toが蒸発温度Teより相当高くなる。したがって、油温Toが高い場合、過熱度SHが小さくなるように制御している。
【0068】
尚、上記ガス冷媒温度T6は、補正されており、室外空気温度T1が−5℃以上であると、補正係数Aを2として2を減算し(T6−A=T6−2)、室外空気温度T1が−7℃以下であると、配管の圧力損失が小さくなるので補正係数Aを1として1を減算するようにしている(T6−A=T6−1)。
【0069】
更に、上記コントローラ(80)には、第1温度変更手段(85)及び第2温度変更手段(86)が設けられている。該第1温度変更手段(85)は、第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の運転容量が第1室外ユニット(2A)の運転容量より大きいか又は等しく、且つ第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)における室外熱交換器(23)の冷媒の入口温度Tbが第1室外ユニット(2A)の蒸発温度Teより高いと、第2膨脹制御手段(82)の入口温度Tbを上記蒸発温度Teに置き換えるように構成されている。
【0070】
上記第2温度変更手段(86)は、第1室外ユニット(2A)の運転容量が第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の運転容量より大きく、且つ第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)における室外熱交換器(23)の冷媒の入口温度Tbが第1室外ユニット(2A)の蒸発温度Te以上の所定の補正温度(=Te+5℃)より高いと、第2膨脹制御手段(82)の入口温度Tbを上記補正温度(=Te+5℃)に置き換えるように構成されている。
【0071】
<空調運転の動作>
次に、上記空気調和装置(10)における空調運転の制御動作について説明する。
【0072】
先ず、冷房運転時においては、四路切換弁(22)が図3及び図4の実線に切変り、各室外ユニット(2A,2B,2C)の圧縮機構(21)から吐出した高圧ガス冷媒は、室外熱交換器(23)で凝縮して液冷媒となり、この液冷媒は、配管ユニット(12)のメイン液通路(4L-b)で合流する。その後、上記液冷媒は、室内電動膨張弁(32)で減圧された後、室内熱交換器(31)で蒸発して低圧ガス冷媒となり、このガス冷媒は、配管ユニット(12)で各分岐ガス通路(5GAb,5GBb,5GCb)に分流し、各室外ユニット(2A,2B,2C)の圧縮機構(21)に戻り、この循環動作を繰返すことになる。
【0073】
一方、暖房運転時においては、上記四路切換弁(22)が図3及び図4の破線に切変り、各室外ユニット(2A,2B,2C)の圧縮機構(21)から吐出した高圧ガス冷媒は、配管ユニット(12)に流れ、該配管ユニット(12)のメインガス通路(4G-b)で合流した後、室内ユニット(3A,3B,3C)に流れる。そして、このガス冷媒は、室内熱交換器(31)で凝縮して液冷媒となり、この液冷媒は、配管ユニット(12)のメイン液通路(4L-b)から各室外ユニット(2A,2B,2C)側の分岐液通路(5LAb,5LBb,5LCb)に分流される。その後、この液冷媒は、室外電動膨張弁(24)で減圧された後、室外熱交換器(23)で蒸発して低圧ガス冷媒となり、各室外ユニット(2A,2B,2C)の圧縮機構(21)に戻り、この循環動作を繰返すことになる。
【0074】
上記冷房運転時及び暖房運転時において、コントローラ(80)が各室内電動膨張弁(32,32,32)及び各室外電動膨張弁(24,24,24)の開度を制御すると共に、室内負荷に対応して各室外ユニット(2A,2B,2C)における圧縮機構(21)の容量を制御する。具体的に、上記コントローラ(80)は、第1室外ユニット(2A)の上流側圧縮機(COMP-1)をインバータ制御により負荷に対応してほぼリニアに容量制御すると共に、第1室外ユニット(2A)の下流側圧縮機(COMP-2)と第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の各圧縮機(COMP-1,COMP-2)とを運転及び停止制御している。そして、上記室内ユニット(3A,3B,3C)の負荷が低下すると、第3室外ユニット(2C)及び第2室外ユニット(2B)の順に運転を停止し、逆に、室内ユニット(3A,3B,3C)の負荷が上昇すると、第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の順に運転を開始することになる。
【0075】
また、冷房運転時及び暖房運転時の何れにおいても、各室外ユニット(2A,2B,2C)が運転している状態では、第1均圧弁(SVB1)及び第2均圧弁(SVB2)が開口し、冷房運転時では、高圧ガス冷媒が各室外熱交換器(23,23,23)をほぼ均等に流れ、暖房運転時では、低圧ガス冷媒が各室外熱交換器(23,23,23)をほぼ均等に流れることになる。
【0076】
つまり、冷房運転時において、例えば、第3室外ユニット(2C)の運転容量が冷房負荷に対して大きくなると、圧縮機構(21)から吐出した冷媒の一部が均圧ライン(60)を通って第1室外ユニット(2A)及び第2室外ユニット(2B)における室外熱交換器(23,23)に流れることになる。逆に、暖房運転時において、例えば、第3室外ユニット(2C)の運転容量が暖房負荷に対して大きくなると、第1室外ユニット(2A)及び第2室外ユニット(2B)の圧縮機構(21)に吸込まれる冷媒の一部が均圧ライン(60)を通って第3室外ユニット(2C)の圧縮機構(21)に吸込まれることになる。
【0077】
−各種弁の開閉動作−
上記第3室外ユニット(2C)の冷房運転の停止時には、室外電動膨張弁(24)及び第2均圧弁(SVB2)を閉鎖し、停止中の第3室外ユニット(2C)に液冷媒が溜り込まないようにし、同様に、第2室外ユニット(2B)の冷房運転も停止すると、室外電動膨張弁(24)及び第1均圧弁(SVB1)を閉鎖し、停止中の第2室外ユニット(2B)に液冷媒が溜り込まないようにすると共に、第1室外ユニット(2A)等と各室内ユニット(3A,3B,3C)との間の冷媒量の不足を防止する。尚、第3室外ユニット(2C)及び第2室外ユニット(2B)の冷房運転の停止時には、分岐ガスライン(5G-A,5G-B,5G-C)が低圧状態であるので、第1ガス開閉弁(VR-1)及び第2ガス開閉弁(VR-2)は開口している。
【0078】
一方、第3室外ユニット(2C)の暖房運転の停止時には、室外電動膨張弁(24)及び第2ガス開閉弁(VR-2)を閉鎖し、停止中の第3室外ユニット(2C)に液冷媒が溜り込まないようにし、同様に、第2室外ユニット(2B)の暖房運転も停止すると、室外電動膨張弁(24)及び第1ガス開閉弁(VR-1)を閉鎖し、停止中の第2室外ユニット(2B)に液冷媒が溜り込まないようにすると共に、第1室外ユニット(2A)等と各室内ユニット(3A,3B,3C)との間の冷媒量の不足を防止する。尚、第3室外ユニット(2C)及び第2室外ユニット(2B)の暖房運転停止時には、均圧ライン(60)が第1室外ユニット(2A)等の低圧側に連通するので、第2均圧弁(SVB2)及び第1均圧弁(SVB1)は開口している。
【0079】
更に、第3室外ユニット(2C)及び第2室外ユニット(2B)の暖房運転の停止直後において、例えば、第3室外ユニット(2C)が停止した際、該第3室外ユニット(2C)の室外電動膨張弁(24)と第2ガス開閉弁(VR-2)とを所定時間開口状態とし、具体的に、1〜2分の間開口状態にする。この結果、第1室外ユニット(2A)等から高圧ガス冷媒が第3室外ユニット(2C)の分岐ガスライン(5G-C)及び補助バイパス管(2b)を経由して分岐液ライン(5L-C)に流れ、該停止中の第3室外ユニット(2C)における液冷媒をメイン液ライン(4L)に放出して冷媒量不足を防止している。
【0080】
また、上記冷房運転及び暖房運転時において、各均油弁(SVO1,SVO1,SVO1)と各均油補助弁(SVY1,SVY2,SVY3)は共に閉鎖される一方、油分離器(71)に溜った潤滑油は常時第1油戻し管(72)から圧縮機構(21)に戻ると共に、所定時間毎に油戻し弁(SVP2)を開口し、油分離器(71)に溜った潤滑油を第2油戻し管(73)から圧縮機構(21)に戻している。
【0081】
更に、冷房運転時及び暖房運転時の何れにおいても、上記各均油弁(SVO1,SVO1,SVO1)と各均油補助弁(SVY1,SVY2,SVY3)を適宜開閉制御して均油運転が行われ、各室外ユニット(2A,2B,2C)の圧縮機構(21)における潤滑油量が等しくなるようにしている。
【0082】
−室外電動膨張弁(24)の制御動作−
次に、暖房運転時における室外電動膨張弁(24)の制御動作について説明する。
【0083】
先ず、第1膨脹制御手段(81)は第1室外ユニット(2A)の室外電動膨張弁(24)の開度を、第2膨脹制御手段(82)は第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の室外電動膨張弁(24)の開度をPI制御している。
【0084】
そして、第1温度設定手段(83)は、上流側圧縮機(COMP-1)の油温Toが第1室外ユニット(2A)の蒸発温度Teに基づく判定温度(Te+10℃)より高いと(Te>Te+10℃)、高濃度運転領域と判定し、第1膨脹制御手段(81)及び第2膨脹制御手段(82)の出口温度Tsを、吸入温度センサ(Th-4)が検出する吸入冷媒温度T4と室外ガス温センサ(Th-6)が検出するガス冷媒温度T6との何れか高い方の冷媒温度に設定する。
【0085】
上記第2温度設定手段(84)は、上流側圧縮機(COMP-1)の油温Toが第1室外ユニット(2A)の蒸発温度Teに基づく判定温度(Te+10℃)より低いと(Te≦Te+10℃)、圧縮機構(21)の吸入潤滑油の低濃度運転領域と判定し、第1膨脹制御手段(81)及び第2膨脹制御手段(82)の出口温度Tsを、室外ガス温センサ(Th-6)が検出するガス冷媒温度T6に設定する。
【0086】
つまり、潤滑油に冷媒が混入せずに高濃度であると、液冷媒の戻りが少なく冷媒が乾き状態であり、湿り状態に耐えるので、現在の過熱度SHを大きく設定し、例えば、ガス冷媒温度T6が高いと、このガス冷媒温度T6に基づく過熱度SHが目標過熱度SHSになるように制御して室外熱交換器(23)の伝熱面積を有効利用し、吸入冷媒温度T4が高いと、圧縮機構(21)に吸入する冷媒の過熱度SHを検出しているので、潤滑油の濃度が低下することはない。
【0087】
また、潤滑油に冷媒が混入して低濃度であると、液冷媒の戻りが多く冷媒が湿り状態であり、室外熱交換器(23)が湿っている場合と、均圧ライン(60)が湿っている場合とがあるが、均圧ライン(60)が湿っている場合、ガス冷媒温度T6に基づいて過熱度制御するので、均圧ライン(60)の湿り冷媒が室外熱交換器(23)からの過熱冷媒に混ざり、湿り状態が最小限に抑制され、また、室外熱交換器(23)が湿っている場合、直接湿り状態が解消されることになる。
【0088】
一方、第1温度変更手段(85)は、第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の運転容量が第1室外ユニット(2A)の運転容量より大きく、且つ第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)室外熱交換器(23)の冷媒の入口温度Tbが第1室外ユニット(2A)の蒸発温度Teより高いと、第2膨脹制御手段(82)の入口温度Tbを上記蒸発温度Teに置き換えている。
【0089】
また、第2温度変更手段(86)は、第1室外ユニット(2A)の運転容量が第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の運転容量より大きく、且つ第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)における室外熱交換器(23)の冷媒の入口温度Tbが第1室外ユニット(2A)の蒸発温度Te以上の所定の補正温度(=Te+5℃)より高いと、第2膨脹制御手段(82)の入口温度Tbを上記補正温度(=Te+5℃)に置き換えている。
【0090】
つまり、室外液温センサ(Th-2)の誤差を吸収するようにしており、具体的に、第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の運転容量が第1室外ユニット(2A)の運転容量より大きいか又は等しい場合、該第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の低圧冷媒圧力が第1室外ユニット(2A)より低いと考えられるので、第1室外ユニット(2A)の蒸発温度Teを利用するようにしている。
【0091】
また、上記入口温度Tbは、通常制御時において、室外熱交換器(23)の圧力損失を考慮し、室外熱交換器(23)の液冷媒温度T2を室外空気温度T1に対応した補正温度を用いており、例えば、液冷媒温度T2より2℃又は3℃より低い温度を適用しているので、第1室外ユニット(2A)の運転容量が第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の運転容量より大きい場合、室外液温センサ(Th-2)の誤差による発散を防止するために、補正温度(=Te+5℃)を利用するようにしている。
【0092】
−実施例の特有の効果−
以上のように、本実施例によれば、潤滑油の高濃度運転領域において、圧縮機構(21)の吸入冷媒温度T4と室外熱交換器(23)のガス冷媒温度T6との何れか高い方の冷媒温度に基づいて室外電動膨張弁(24)の開度を過熱度制御するようにしたために、室外熱交換器(23)の熱交換を最大限に有効利用することができるので、効率の良い暖房運転を実行することができる。
【0093】
また、潤滑油の低濃度運転領域において、室外熱交換器(23)のガス冷媒温度T6に基づいて室外電動膨張弁(24)の開度を過熱度制御するようにしたために、冷媒の湿り状態を確実に解消することができるので、潤滑油の濃度低下を抑制することができる。
【0094】
また、第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の運転容量が第1室外ユニット(2A)の運転容量より大きく、且つ第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)における室外熱交換器(23)の冷媒の入口温度Tbが第1室外ユニット(2A)の蒸発温度Teより高いと、第2膨脹制御手段(82)の入口温度Tbを上記蒸発温度Teに置き換えるようにしたために、室外液温センサ(Th-2)の誤差を確実に吸収することができるので、正確な過熱度制御を実行することができる。
【0095】
また、第1室外ユニット(2A)の運転容量が第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の運転容量より大きく、且つ第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)における室外熱交換器(23)の冷媒の入口温度Tbが第1室外ユニット(2A)の蒸発温度Te以上の所定の補正温度(=Te+5℃)より高いと、第2膨脹制御手段(82)の入口温度Tbを上記補正温度(=Te+5℃)に置き換えるようにしたために、入口温度Tbの制御の発散を確実に防止することができるので、室外熱交換器(23)の熱交換を最大限に有効利用することができる。
【0096】
また、油温センサ(Th51)の油温Toによって潤滑油の濃度を判定するようにしたために、冷媒の湿り状態を正確に判定することができるので、室外電動膨張弁(24)の開度を正確に過熱度制御することができる。
【0097】
−他の変形例−
尚、本実施例においては、冷房運転と暖房運転とを行える空気調和装置(10)について説明したが、本発明は、暖房運転専用の空気調和装置にも適用することができることは勿論である。
【0098】
また、請求項1の発明において、第1温度設定手段(83)及び第2温度設定手段(84)は、デフロスト運転の終了時等の運転状態で運転領域を判定するようにしてもよく、例えば、高濃度運転領域や低濃度運転領域の他、圧縮機構(21)の吸入冷媒が乾いた運転領域又は圧縮機構(21)の吸入冷媒が湿った運転領域において出口温度Tsを設定するようにしてもよい。つまり、第1温度設定手段(83)は、圧縮機構(21)の吸入冷媒が乾いた運転領域において、出口温度Tsを吸入冷媒温度T4とガス冷媒温度T6との何れか高い方の冷媒温度に設定し、第2温度設定手段(84)は、圧縮機構(21)の吸入冷媒が湿った運転領域において、出口温度Tsをガス冷媒温度T6に設定するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図である。
【図2】空気調和装置の冷媒回路図である。
【図3】第1室外ユニットの冷媒回路図である。
【図4】第2及び第3室外ユニットの冷媒回路図である。
【図5】1台の室外ユニットを有する場合の冷媒温度の特性図である。
【図6】複数の室外ユニットを有する場合の冷媒温度の特性図である。
【符号の説明】
10 空気調和装置
2A,2B,2C 室外ユニット
21 圧縮機構
COMP-1,COMP-2 圧縮機
22 四路切換弁
23 室外熱交換器
24 室外電動膨張弁
3A,3B,3C 室内ユニット
31 室内熱交換器
32 室内電動膨張弁
4L メイン液ライン
4G メインガスライン
5L-A,5L-B,5L-C 分岐液ライン
5G-A,5G-B,5G-C 分岐ガスライン
80 コントローラ
81 第1膨脹制御手段
82 第2膨脹制御手段
83 第1温度設定手段
84 第2温度設定手段
85 第1温度変更手段
86 第2温度変更手段
8E 蒸発温度検出手段
Th-2 室外液温センサ
Th-4 吸入温度センサ
Th-5 油温センサ
Th-6 室外ガス温センサ

Claims (4)

  1. 圧縮機構(21)と、一端が圧縮機構(21)に接続され且つ他端に分岐液ライン(5L-A,5L-B,…)が接続された熱源側熱交換器(23)と、上記分岐液ライン(5L-A,5L-B,…)に設けられた開度可変の膨脹機構(24)とを有し、上記圧縮機構(21)に分岐ガスライン(5G-A,5G-B,…)が接続された複数の熱源ユニット(2A,2B,…)と、
    該各熱源ユニット(2A,2B,…)が分岐液ライン(5L-A,5L-B,…)及び分岐ガスライン(5G-A,5G-B,…)を介して並列に接続されるメイン液ライン(4L)及びメインガスライン(4G)と、
    利用側熱交換器(31)を有し、メイン液ライン(4L)及びメインガスライン(4G)に対して並列に接続された複数台の利用ユニット(3A,3B,…)と、
    上記各熱源ユニット(2A,2B,…)における熱源側熱交換器(23)に連続するガス側冷媒配管(25)に接続されて各熱源ユニット(2A,2B,…)の間で冷媒流通が可能な均圧ライン(60)とを備えた冷凍装置であって、
    上記各熱源ユニット(2A,2B,…)には、少なくとも圧縮機構(21)の吸入冷媒温度を検出する吸入温度検出手段(Th-4)と、熱源側熱交換器(23)のガス冷媒温度を検出するガス温検出手段(Th-6)とが設けられる一方、
    暖房運転時における熱源ユニット(2A,2B,…)の膨脹機構(24)の開度を、熱源ユニット(2A,2B,…)の熱源側熱交換器(23)における冷媒の出口温度と入口温度とによって過熱度制御する膨脹制御手段(81,82)と、
    上記圧縮機構(21)の吸入潤滑油の高濃度運転領域又は圧縮機構(21)の吸入冷媒が乾いた運転領域において、膨脹制御手段(81,82)の出口温度を、吸入温度検出手段(Th-4)が検出する吸入冷媒温度とガス温検出手段(Th-6)が検出するガス冷媒温度との何れか高い方の冷媒温度に設定する第1温度設定手段(83)と、
    上記圧縮機構(21)の吸入潤滑油の低濃度運転領域又は圧縮機構(21)の吸入冷媒が湿った運転領域において、膨脹制御手段(81,82)の出口温度を、ガス温検出手段(Th-6)が検出するガス冷媒温度に設定する第2温度設定手段(84)と
    を備えていることを特徴とする冷凍装置。
  2. 圧縮機構(21)と、一端が圧縮機構(21)に接続され且つ他端に分岐液ライン(5L-A,5L-B,…)が接続された熱源側熱交換器(23)と、上記分岐液ライン(5L-A,5L-B,…)に設けられた開度可変の膨脹機構(24)とを有し、上記圧縮機構(21)に分岐ガスライン(5G-A,5G-B,…)が接続された複数の熱源ユニット(2A,2B,…)と、
    該各熱源ユニット(2A,2B,…)が分岐液ライン(5L-A,5L-B,…)及び分岐ガスライン(5G-A,5G-B,…)を介して並列に接続されるメイン液ライン(4L)及びメインガスライン(4G)と、
    利用側熱交換器(31)を有し、メイン液ライン(4L)及びメインガスライン(4G)に対して並列に接続された複数台の利用ユニット(3A,3B,…)と、
    上記各熱源ユニット(2A,2B,…)における熱源側熱交換器(23)に連続するガス側冷媒配管(25)に接続されて各熱源ユニット(2A,2B,…)の間で双方向に冷媒流通が可能な均圧ライン(60)とを備えた冷凍装置であって、
    上記1の熱源ユニット(2A)が親機(2A)に、他の熱源ユニット(2B,…)が子機(2B,…)に設定され、
    上記親機(2A)には、圧縮機構(21)の吸入冷媒温度を検出する吸入温度検出手段(Th-4)と、熱源側熱交換器(23)のガス冷媒温度を検出するガス温検出手段(Th-6)とが設けられ、
    上記子機(2B,…)には、熱源側熱交換器(23)の液冷媒温度を検出する液温検出手段(Th-2)と、圧縮機構(21)の吸入冷媒温度を検出する吸入温度検出手段(Th-4)と、熱源側熱交換器(23)のガス冷媒温度を検出するガス温検出手段(Th-6)とが設けられる一方、
    上記親機(2A)における冷媒の蒸発圧力相当飽和温度を検出する蒸発温度検出手段(8E)と、
    暖房運転時における親機(2A)の膨脹機構(24)の開度を、親機(2A)の熱源側熱交換器(23)における冷媒の出口温度と蒸発圧力相当飽和温度とによって過熱度制御する第1膨脹制御手段(81)と、
    暖房運転時における子機(2B,…)の膨脹機構(24)の開度を、子機(2B,…)の熱源側熱交換器(23)における冷媒の出口温度と液温検出手段(Th-2)が検出する液冷媒温度に基づく熱源側熱交換器(23)の冷媒の入口温度とによって過熱度制御する第2膨脹制御手段(82)と、
    上記子機(2B,…)の運転容量が親機(2A)の運転容量より大きいか又は等しく、且つ子機(2B,…)における熱源側熱交換器(23)の冷媒の入口温度が親機(2A)の蒸発圧力相当飽和温度より高いと、第2膨脹制御手段(82)の入口温度を上記蒸発圧力相当飽和温度に置き換える第1温度変更手段(85)と、
    上記親機(2A)の運転容量が子機(2B,…)の運転容量より大きく、且つ子機(2B,…)における熱源側熱交換器(23)の冷媒の入口温度が親機(2A)の蒸発圧力相当飽和温度以上の所定の補正温度より高いと、第2膨脹制御手段(82)の入口温度を上記補正温度に置き換える第2温度変更手段(86)と
    を備えていることを特徴とする冷凍装置。
  3. 請求項2記載の冷凍装置において、
    圧縮機構(21)の吸入潤滑油の高濃度運転領域又は圧縮機構(21)の吸入冷媒が乾いた運転領域において、第1膨脹制御手段(81)及び第2膨脹制御手段(82)の出口温度を、吸入温度検出手段(Th-4)が検出する吸入冷媒温度とガス温検出手段(Th-6)が検出するガス冷媒温度との何れか高い方の冷媒温度に設定する第1温度設定手段(83)と、
    圧縮機構(21)の吸入潤滑油の低濃度運転領域又は圧縮機構(21)の吸入冷媒が湿った運転領域において、第1膨脹制御手段(81)及び第2膨脹制御手段(82)の出口温度を、ガス温検出手段(Th-6)が検出するガス冷媒温度に設定する第2温度設定手段(84)と
    を備えていることを特徴とする冷凍装置。
  4. 請求項2記載の冷凍装置において、
    圧縮機構(21)の内部の潤滑油温度を検出する油温検出手段(Th51)が設けられる一方、
    第1温度設定手段(83)は、油温検出手段(Th51)が検出する潤滑油温度が親機(2A)の蒸発圧力相当飽和温度に基づく判定温度より高いと高濃度運転領域と判定し、
    第2温度設定手段(84)は、油温検出手段(Th51)が検出する潤滑油温度が親機(2A)の蒸発圧力相当飽和温度に基づく判定温度より低いと低濃度運転領域と判定する
    ことを特徴とする冷凍装置。
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