JP3637174B2 - パターン形成方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造に利用されるドライエッチングを用いたパターン形成方法に関し、特に、Si−O結合を有する材料層をマスクとした加熱処理したノボラック系の有機レジスト材料のドライエッチングを用いたパターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体装置の高集積化に伴って、その製造プロセスにおける微細加工技術の高精度化が必要となっている。光リソグラフィー技術では、微細化の要求に伴って、露光光が短波長化してきており、KrF(波長248nm)、ArF(波長193nm)とエキシマレーザを用いた露光技術の研究が進んでいる。しかし、この短波長領域では、感光に必要なレジストの光透過性が低下し、従来のような約1μm程度の厚い膜厚でのパターン形成が極めて困難になっている。
【0003】
このため、上層として、Si−O結合を有する材料層をパターン形成し、そのパターンを下層のレジストへ転写することで高アスペクト比のマスクを形成する多層レジストプロセスが検討されている。その例として、従来の2層レジストプロセスについて図10に基づいて説明する。
【0004】
まず、ウェハー基板101に形成した被エッチング材料102の上に、第1層目として有機レジスト材料層103を形成し、その上に感光性の第2層のSi−O結合を有する材料層104を付着させる。以上の工程を図10(a)に示す。
【0005】
次に、第2層のSi−O結合を有する材料層104に対して光リソグラフィー方法を利用して、パターン105を形成する。以上の工程を図10(b)に示す。
【0006】
このパターン105をマスクとして、第1層の有機レジスト材料層103をドライエッチングにより加工し、2層構造のマスクを形成する。以上の工程を図10(c)に示す。
【0007】
また、別のエッチング方法として、シリル化法の例を図11に基づいて説明する。まず、ウェハー基板101に形成した被エッチング材料102の上に、第1層目として有機レジスト材料層111を形成し、この第1層目の有機レジスト材料層111に対して光リソグラフィー方法を利用してシリル化未反応部112を形成する。以上の工程を図11(a)に示す。
【0008】
次に、シリル化材を用いて、シリル化層113を形成する。以上の工程を図11(b)に示す。
【0009】
このシリル化層113をマスクとして、第1層の有機レジスト材料層111をドライエッチングにより加工し、2層構造のマスクを形成する。以上の工程を図11(c)に示す。
【0010】
通常、第1層目の有機レジスト材料層のドライエッチングには、反応性イオンエッチング(RIE法)や電子サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマに代表されるようなプラズマエッチング方法が用いられており、エッチングガスにはO2やO2を主成分とするような混合ガスが用いられている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような2層構造レジストパターン形成方法では、第1層目の有機レジスト材料層と、そのマスクとなる第2層のSi−O結合を有する材料層とのエッチング選択性が重要となる。第2層のSi−O結合を有する材料層に対するエッチング選択比が小さい場合には、第2層のSi−O結合を有する材料層の膜厚を厚くする必要があり、このため、図12(a)に示すように、マスクパターンの形成の際の寸法変化量が大きくなる。このことは、感光に必要な光透過性が得難いArFのような短波長の露光光の場合は特に顕著に現れる。パターン精度を向上させるためには、図12(b)に示すように第2層のSi−O結合を有する材料層の膜厚は薄い方が好ましく、膜厚が薄い方が感光に必要な露光量が少なくなり、つまり感度が高くなり、またパターンの解像性も向上する。しかし、第2層のSi−O結合を有する材料層を薄くするためには、第1層である有機レジスト材料層のマスクとなる第2層のSi−O結合を有する材料層に対するより高いエッチング選択性が必要となる。
【0012】
また、シリル化法のパターン形成でも、シリル化層と有機レジスト材料層とのエッチング選択性が重要であり、シリル化層に対する有機レジスト層のエッチング選択比が小さい場合、シリル化層の膜厚を厚くしなければならず、このため図13(a)に示すように、シリル化層形成の際の寸法変化量が大きくなる。パターン精度を向上させるためには、図13(b)に示すようにシリル化層の膜厚は薄い方が好ましく、シリル化層形成の際の寸法変化量が抑えられる。しかし、シリル化層を薄くするためには、第1層である有機レジスト材料層のシリル化層に対する、より高いエッチング選択性が必要となる。
【0013】
本発明は、上記のような多層構造マスク形成におけるパターン寸法精度の問題点を解決するため、第1層である有機レジスト材料層の第2層のSi−O結合を有する材料層に対するエッチング選択性を高め、感光層である第2層のSi−O結合を有する材料層の薄膜化を可能とすることで、寸法変化の少ない高精度、高アスペクト比の多層構造マスク形成を実現するドライエッチングを用いたパターン形成方法を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、Si−O結合を有する材料層をマスクとして、有機レジスト材料層を酸素ガスのプラズマでドライエッチングするパターン形成方法であって、前記酸素ガスによるプラズマ発光の第1の波長及び第2の波長の発光強度を測定し、前記第2の波長の発光強度に対する第1の発光強度の比を求め、前記発光強度比に基づいて前記プラズマの状態を制御してドライエッチングを行うことを特徴とする。
【0015】
また、前記第1の波長は酸素の3重項励起状態間の遷移による発光波長であり、前記第2の波長は酸素の5重項励起状態間の遷移による発光波長を用いる。
【0016】
前記第1の波長は酸素の3重項励起状態間の遷移による発光波長であり、前記第2の波長は酸素イオンによる発光波長を用いる。
【0017】
また、Si−O結合を有する材料層をマスクとして、有機レジスト材料層を酸素ガス及びハロゲン元素を含むエッチングガスのプラズマでドライエッチングするパターン形成方法であって、前記酸素ガスによるプラズマ発光の第1の波長及び前記ハロゲン元素によるプラズマ発光の第2の波長の発光強度を測定し、前記第2の波長の発光強度に対する第1の発光強度の比を求め、前記発光強度比に基づいて前記プラズマの状態を制御してドライエッチングを行うことを特徴とする。
【0018】
この時、前記第1の波長は酸素の5重項励起状態間の遷移による発光波長であり、前記第2の波長はハロゲン元素による発光波長であることが好ましい。
【0019】
また、上述のプラズマの状態を制御する方法として、マイクロ波の入力パワー、磁場形成のためのソレノイドコイルの電流値、及び放電圧力のうち、少なくとも1つのパラメータを用いる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本実施の形態では、第2層のパターン形成されたSi−O結合を有する材料層をマスクとして第1層の有機レジスト材料層をドライエッチングする方法に適用したものであり、エッチングガスには、酸素ガス、あるいは、酸素、臭化水素、塩素の混合ガス、あるいは酸素、フッ素の混合ガスのいずれかを用いた。ドライエッチングを行うプラズマエッチング装置には、電子サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマ装置を用いた。また、本実施の形態で示す第2層のSi−O結合を有する材料層とは、シリル化層、ポリシラン系レジスト、シラノール系レジストが用いられる。
【0021】
まず、酸素ガスを用いて第1層の有機レジスト材料層をパターン形成する場合について説明する。本実施の形態で使用したECRプラズマエッチング装置を図1に示す。
【0022】
マグネトロン1で発生させたマイクロ波は、マイクロ波を導く導波路2を通って、導入口3から処理室6に導入され、図示していないがエッチング用の酸素ガスが処理室に導入され、ソレノイドコイル4によって形成される磁界とマイクロ波によって酸素ガスがプラズマ化され、このプラズマによってウエハ搭載電極10上のウエハ7のエッチングを行う。エッチングの異方性は高周波電源9の印加電圧を制御することによっても制御できる。また、エッチングガスは排気口8から排気する。
【0023】
本発明で使用するECRプラズマエッチング装置では、発生させた酸素プラズマ中の酸素の5重項励起状態間の遷移による777nmの発光と3重項励起状態間の遷移による844nmの発光を発光測定窓5を介して、光学系レンズ11により集光し発光分光器12で測定し、その発光強度を求める。そして、その発光強度比に基づいて設定されたプラズマ条件でドライエッチング処理を行う。
【0024】
発光強度比に基づいてプラズマを制御することによる多層構造レジストのパターン形成方法を図2に示す。まず、ウェハー基板21に形成した酸化シリコンやメタルやポリシリコンなどのいずれかからなる被エッチング材料22の上に、第1層目としてノボラック系の有機レジスト材料層23を形成し、その上に感光性の第2層のSi−O結合を有する材料層24を付着させる。以上の工程を図2(a)に示す。
【0025】
次に、第2層のSi−O結合を有する材料層24に対して光リソグラフィー方法を利用して、パターン形成されたSi−O結合を有する材料層25が形成される。その断面図を図2(b)に示す。
【0026】
このパターン形成されたSi−O結合を有する材料層25をマスクとして、第1層の有機レジスト材料層23を酸素ガスをエッチングガスとしてECRプラズマエッチング装置でドライエッチングする。この時、プラズマの第1及び第2の発光波長の発光強度比に基づいて、エッチング選択比が大きくなるようにプラズマ条件を設定する。発光強度比とエッチング選択比との相関については、後ほど詳細に説明する。以上の工程によって、2層構造のマスクが形成され、その断面図を図2(c)に示す。
【0027】
本実施の形態のように、発光強度比に基づいてプラズマの状態を設定することにより、Si−O結合を有する材料層に対する有機レジスト材料層のエッチング選択比を大きくすることができるので、Si−O結合を有する材料層の膜減り量を減らすことができ、それによって、Si−O結合を有する材料層を薄膜化することができるので、感光に必要な露光量を低減でき、並びにパターンの解像性を向上させることができる。
【0028】
また、別のエッチング方法として、シリル化法の例を図3に基づいて説明する。まず、ウェハー基板21に形成した被エッチング材料22の上に、第1層目として有機レジスト材料層31を形成し、この第1層目の有機レジスト材料層31に対して光リソグラフィー方法を利用してシリル化未反応部32を形成する。以上の工程を図3(a)に示す。
【0029】
次に、シリル化材を用いて、シリル化層33を形成する。以上の工程を図3(b)に示す。
【0030】
このシリル化層33をマスクとして、第1層の有機レジスト材料層31を上述のSi−O結合を有する材料層の時と同様に発光強度比に基づいたプラズマの状態の制御を行ったドライエッチングにより加工し、2層構造のマスクを形成する。以上の工程を図3(c)に示す。これによって、シリル化層33を薄膜化することができ、シリル化層形成の際の寸法変化量が抑えられ、その結果、高精度な有機レジスト材料層の加工が可能となる。
【0031】
以下、発光強度比とエッチング選択比との相関について説明する。
【0032】
エッチング装置のマイクロ波の入力パワーを変化させて、第2層としてパターン形成されたSi−O結合を有する材料層をマスクとして第1層の有機レジスト材料層をドライエッチングした時の、発光強度比(844nm/777nm)と、有機レジスト材料層のSi−O結合を有する材料層に対するエッチング選択比(有機レジスト材料層のエッチングレート/Si−O結合を有する材料層のエッチングレート)との相関を図4に示す。横軸に844nm/777nm発光強度比をとり、縦軸にエッチング強度比を示す。図4に示すように酸素の5重項励起状態間の遷移による777nmの発光に対する3重項励起状態間の遷移による844nmの発光の強度比が強くなるようにプラズマ状態を変化させることで、有機レジスト材料層のSi−O結合を有する材料層に対するエッチング選択比を高めることができ、高選択比、高精度の有機レジスト材料層の加工が実現できる。844nm/777nm発光強度比を変化させる際、ECRプラズマエッチング装置のマイクロ波パワーを変化させたが、マイクロ波の入力パワーを低くすればするほど844nm/777nm発光強度比は大きくすることができた。
【0033】
また、本実施の形態では、酸素の5重項励起状態間の遷移による777nmの発光を用い、3重項励起状態間の遷移による844nmの発光を用いたが、他の酸素の3重項励起状態間の遷移による発光、5重項励起状態間の遷移による発光でも構わない。例えば、3重項励起状態間の遷移による発光として437nm、5重項励起状態間の遷移による発光として395nmを使用することもできるが、酸素の5重項励起状態間の遷移による777nmの発光を用い、3重項励起状態間の遷移による844nmの発光を用いた方が良い結果が得られた。
【0034】
次に、酸素イオンからの発光として588nmと酸素の3重項励起状態間の遷移による844nmの発光を用いた場合の実施の形態について説明する。
【0035】
ECRプラズマエッチング装置の放電圧力を変化させて、第2層としてパターン形成されたSi−O結合を有する材料層をマスクとして第1層の有機レジスト材料層をドライエッチングした時の、発光強度比(844nm/588nm)と、有機レジスト材料層のSi−O結合を有する材料層に対するエッチング選択比との相関を図5に示す。横軸に844nm/588nm発光強度比をとり、縦軸にエッチング強度比を示す。図5に示すように酸素イオンからの588nmの発光に対する酸素の3重項励起状態間の遷移による844nmの発光の強度比が強くなるようにプラズマ状態を変化させることで、有機レジスト材料層のSi−O結合を有した材料層に対するエッチング選択比を高めることができ、高選択比、高精度の有機レジスト材料層の加工が実現できる。844nm/588nm発光強度比を変化させる際、ECRプラズマエッチング装置の放電圧力を変化させたが放電圧力を高くすればするほど844nm/588nm発光強度比を大きくすることができた。
【0036】
また、本実施の形態では、酸素イオンからの588nmの発光を用い、酸素の3重項励起状態間の遷移による844nmの発光を用いたが、他の酸素の3重項励起状態間の遷移による発光波長、酸素イオンからの発光波長でも構わない。
【0037】
上記酸素ガスを用いた場合において、844nm/777nm発光強度比とエッチング選択比の相関図と、844nm/588nm発光強度比とエッチング選択比の相関図とのエッチング選択比の値は異なるが、これは感光層となるSi−O結合を有する材料層のSiの含有率(Si−O結合の含有率)が異なる材料を用いたためであり、どちらの場合もその相関関係は変わらず、発光強度比に基づいて選択比を向上させる方向にプラズマを制御することができる。
【0038】
次に、臭素を含むガスを酸素に混合したガスを用いる場合のドライエッチング方法として、臭化水素、塩素、酸素の混合ガスをエッチングガスに用いた実施の形態について説明する。
【0039】
ECRプラズマエッチング装置に臭化水素、塩素、酸素からなる混合ガスを導入して、プラズマを発生しプラズマ中の酸素の5重項励起状態間の遷移による777nmの発光と、臭素による780nmの発光を測定し、その発光強度比を用いた場合の実施の形態について説明する。
【0040】
ECRプラズマエッチング装置のソレノイドコイルの電流値の制御により、真空チャンバに形成される磁場のECRポイント高さ(ソレノイドコイルで作られる磁場強度が875ガウスのところのウエハまでの距離)を変えて、第2層としてパターン形成されたSi−O結合を有する材料層をマスクとした第1層の有機レジスト材料層をドライエッチングした時の、発光強度比(777nm/780nm)と、有機レジスト材料層のSi−O結合を有する材料層に対するエッチング選択比との相関を図6に示す。横軸に777nm/780nm発光強度比をとり、縦軸にエッチング強度比を示す。図6に示すようにECRプラズマエッチング装置のECRポイント高さを変えて、臭素による780nmの発光に対する酸素の5重項励起状態間の遷移による777nmの発光の強度比が強くなるようにプラズマ状態を変化させることで、有機レジスト材料層のSi−O結合を有しする材料層に対するエッチング選択比を高めることができ、高選択比、高精度の有機レジスト材料層の加工が実現できる。777nm/780nm発光強度比を変化させる際、ECRプラズマエッチング装置のECRポイント高さを変化させたがECRポイント高さを低くすればするほど777nm/780nm発光強度比を大きくすることができた。
【0041】
また、本実施の形態では、臭素からの780nmの発光を用い、酸素の5重項励起状態間の遷移による777nmの発光を用いたが、他の酸素の5重項励起状態間の遷移による発光波長、臭素からの発光波長でも構わない。
【0042】
次に、塩素を含むガスを酸素に混合したガスを用いる場合のドライエッチング方法として、臭化水素、塩素、酸素の混合ガスをエッチングガスに用いた実施の形態について説明する。
【0043】
ECRプラズマエッチング装置に臭化水素、塩素、酸素からなる混合ガスを導入して、プラズマを発生しプラズマ中の酸素の5重項励起状態間の遷移による777nmの発光と、塩素による808nmの発光を測定し、その発光強度比を用いた場合の実施の形態について説明する。
【0044】
ECRプラズマエッチング装置のソレノイドコイルの電流値の制御により、ECRポイント高さを変えて、パターン形成されたSi−O結合を有する材料層をマスクとした第1層の有機レジスト材料層をドライエッチングした時の、発光強度比(777nm/808nm)と、有機レジスト材料層のSi−O結合を有する材料層に対するエッチング選択比との相関を図7に示す。横軸に777nm/808nm発光強度比をとり、縦軸にエッチング強度比を示す。図7に示すようにECRプラズマエッチング装置のECRポイント高さを変えて、塩素による808nmの発光に対する酸素の5重項励起状態間の遷移による777nmの発光の強度比が強くなるようにプラズマ状態を変化させることで、有機レジスト材料層のSi−O結合を有した層に対するエッチング選択比を高めることができ、高選択比、高精度の有機レジスト材料層の加工が実現できる。777nm/808nm発光強度比を変化させる際、ECRプラズマエッチング装置のECRポイント高さを変化させたがECRポイント高さを低くすればするほど777nm/808nm発光強度比を大きくすることができた。
【0045】
次に、フッ素を含むハロゲンガスを酸素に混合したガスを用いる場合のドライエッチング方法として、六フッ化イオウ(SF6)、酸素の混合ガスをエッチングガスに用いた実施の形態について説明する。
【0046】
ECRプラズマエッチング装置に六フッ化イオウ、酸素からなる混合ガスを導入して、プラズマを発生しプラズマ中の酸素の5重項励起状態間の遷移による777nmの発光と、フッ素による704nmの発光を測定し、その発光強度比を用いた場合の実施の形態について説明する。
【0047】
ECRプラズマエッチング装置のマイクロ波の入力パワーを変えて、パターン形成されたSi−O結合を有する材料層をマスクとした第1層の有機レジスト材料層をドライエッチングした時の、発光強度比(777nm/704nm)と、有機レジスト材料層のSi−O結合を有する材料層に対するエッチング選択比との相関を図8に示す。横軸に777nm/704nm発光強度比をとり、縦軸にエッチング強度比を示す。図8に示すようにマイクロ波の入力パワーを変えて、フッ素による704nmの発光に対する酸素の5重項励起状態間の遷移による777nmの発光の強度比が強くなるようにプラズマ状態を変化させることで、有機レジスト材料層のSi−O結合を有した層に対するエッチング選択比を高めることができ、高選択比、高精度の有機レジスト材料層の加工が実現できる。777nm/704nm発光強度比を変化させる際、ECRプラズマエッチング装置のマイクロ波入力パワーを変化させたがマイクロ波入力パワーを低くすればするほど777nm/704nm発光強度比を大きくすることができた。
【0048】
次に、フッ素を含むハロゲンガスを酸素に混合したガスを用いる場合のドライエッチング方法として、六フッ化イオウ(SF6)、酸素の混合ガスをエッチングガスに用いた実施の形態について説明する。
【0049】
ECRプラズマエッチング装置に六フッ化イオウ、酸素からなる混合ガスを導入して、プラズマを発生しプラズマ中の酸素イオンによる588nmの発光と、フッ素による704nmの発光を測定し、その発光強度比を用いた場合の実施の形態について説明する。
【0050】
ECRプラズマエッチング装置の放電圧力を変えて、パターン形成されたSi−O結合を有する材料層をマスクとした第1層の有機レジスト材料層をドライエッチングした時の、発光強度比(588nm/704nm)と、有機レジスト材料層のSi−O結合を有する材料層に対するエッチング選択比との相関を図9に示す。横軸に588nm/704nm発光強度比をとり、縦軸にエッチング強度比を示す。図9に示すように放電圧力を変えて、フッ素による704nmの発光に対する酸素イオンによる588nmの発光の強度比が強くなるようにプラズマ状態を変化させることで、有機レジスト材料層のSi−O結合を有した層に対するエッチング選択比を高めることができ、高選択比、高精度の有機レジスト材料層の加工が実現できる。588nm/704nm発光強度比を変化させる際、ECRプラズマエッチング装置の放電圧力を変化させたが放電圧力を低くすればするほど588nm/704nm発光強度比を大きくすることができた。
【0051】
以上のような実施の形態で示すSi−O結合を有する材料層として、多層レジストとして用いられるNSG(ノンドープド シリカガラス)膜やSiO2膜にも適用できる。
【0052】
また、本実施の形態では、各実施の形態でマイクロ波パワー、放電圧力、ECRポイント高さ等のプラズマ生成条件のパラメータの1つを用いたものを示したが、磁場勾配などの他のパラメータや各パラメータの組み合わせを用いても同様の結果が得られる。また、ECRプラズマエッチング装置を使用したが、プラズマの発光を基にしているため、平行平板プラズマ及び誘導型プラズマなど、他のプラズマ装置においても実施できる。
【0053】
また、発光強度比に基づいてプラズマを制御する本発明では、有機レジスト材料層のSi−O結合を有する材料層に対するエッチング選択比を低くしたい工程にも適用することができ、エッチング選択比を1に近づけるようにプラズマを制御すればレジストエッチバックによる平坦化にも利用することもできる。
【0054】
また、本発明のパターン形成方法によれば、レジストエッチングプロセスの間、常時発光強度比を測定することが可能である。従って、プラズマの生成条件の最適化及びプラズマの状態の制御だけでなく、プラズマの状態及びプラズマエッチング装置の稼動状態のモニタとして利用することができる。具体的に、プラズマエッチング装置の異常を検出する方法を示す。
【0055】
通常、ウエハのエッチングを行う前には、ベアシリコンウエハをダミーウエハとして、プラズマエッチング装置内で放電を行い、プラズマ状態を安定させる。このとき、プラズマエッチング装置が正常に稼動している状態で測定しておいた発光強度比を比較することによって、プラズマエッチング装置の異常の有無を確認することができる。この方法によって、実際にエッチングすることなくプラズマエッチング装置の異常を検出することができるので、エッチングマスク材や被エッチング材からの影響を受けることなく、装置固有の検査を行うことができる。
【0056】
また、プラズマ生成条件を決定するパラメータ毎に発光強度比のデータを記録しておくことにより、検査時に各パラメータと測定した発光強度比との関係を比較することにより、どのパラメータに関する異常であるかを確認することができる。
【0057】
【発明の効果】
本発明のパターン形成方法によれば、発光強度比を基にプラズマを制御することによって、有機レジスト材料層のSi−O結合を有した材料層に対するエッチング選択比を高くすることができるので、マスクとなるSi−O結合を有する材料層の膜厚を薄膜化することができ、寸法変化の少ない高精度な有機レジスト材料層の加工が可能となる。
【0058】
また、本発明では発光強度そのものではなく、発光強度比に基づいてプラズマの状態の制御を行うため、検出光学系の位置や配置のずれ、発光測定窓の汚れなどの影響を受けることなく、正確なプラズマの制御が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るECRプラズマエッチング装置の概略図を示す図である。
【図2】本発明の2層レジストプロセスによるパターン形成を示す図である。
【図3】本発明のシリル化プロセスによるパターン形成を示す図である。
【図4】本発明に係るパターン形成方法のドライエッチングでの、844nm/777nm発光強度比と有機レジスト材料層のSi−O結合を有した層に対するエッチング選択比との相関を示す図である。
【図5】本発明に係るパターン形成方法のドライエッチングでの、844nm/588nm発光強度比と有機レジスト材料層のSi−O結合を有した層に対するエッチング選択比との相関を示す図である。
【図6】本発明に係るパターン形成方法のドライエッチングでの、777nm/780nm発光強度比と有機レジスト材料層のSi−O結合を有した層に対するエッチング選択比との相関を示す図である。
【図7】本発明に係るパターン形成方法のドライエッチングでの、777nm/808nm発光強度比と有機レジスト材料層のSi−O結合を有した層に対するエッチング選択比との相関を示す図である。
【図8】本発明に係るパターン形成方法のドライエッチングでの、777nm/704nm発光強度比と有機レジスト材料層のSi−O結合を有した層に対するエッチング選択比との相関を示す図である。
【図9】本発明に係るパターン形成方法のドライエッチングでの、588nm/704nm発光強度比と有機レジスト材料層のSi−O結合を有した層に対するエッチング選択比との相関を示す図である。
【図10】従来の2層レジストプロセスによるパターン形成を示す図である。
【図11】従来のシリル化プロセスによるパターン形成を示す図である。
【図12】Si−O結合を有する材料層の膜厚に対するパターン寸法変化を示す図である。
【図13】シリル化層の膜厚に対するパターン寸法変化を示す図である。
【符号の説明】
1 マグネトロン
2 導波路
3 導入口
4 ソレノイドコイル
5 発光測定窓
6 処理室
7 ウエハ
8 排気口
9 高周波電源
10 ウエハ搭載電極
11 光学系レンズ
12 発光分光器
21 ウエハ基板
22 被エッチング材料
23、31 有機レジスト材料層
24 Si−O結合を有する材料層
25 パターン形成されたSi−O結合を有する材料層
32 シリル化未反応部
33 シリル化層

Claims (6)

  1. Si−O結合を有する材料層をマスクとして、有機レジスト材料層を酸素ガスのプラズマでドライエッチングするパターン形成方法であって、
    前記酸素ガスによるプラズマ発光の第1の波長及び第2の波長の発光強度を測定し、前記第2の波長の発光強度に対する前記第1の波長の発光強度の比を求め、前記発光強度比に基づいて前記プラズマの状態を制御してドライエッチングを行うことを特徴とするパターン形成方法。
  2. 前記第1の波長は酸素の3重項励起状態間の遷移による発光波長であり、前記第2の波長は酸素の5重項励起状態間の遷移による発光波長であることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. 前記第1の波長は酸素の3重項励起状態間の遷移による発光波長であり、前記第2の波長は酸素イオンによる発光波長であることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  4. Si−O結合を有する材料層をマスクとして、有機レジスト材料層を酸素ガス及びハロゲン元素を含むエッチングガスのプラズマでドライエッチングするパターン形成方法であって、
    前記酸素ガスによるプラズマ発光の第1の波長及び前記ハロゲン元素によるプラズマ発光の第2の波長の発光強度を測定し、前記第2の波長の発光強度に対する前記第1の波長の発光強度の比を求め、前記発光強度比に基づいて前記プラズマの状態を制御してドライエッチングを行うことを特徴とするパターン形成方法。
  5. 前記第1の波長は酸素の5重項励起状態間の遷移による発光波長であり、前記第2の波長はハロゲン元素による発光波長であることを特徴とする請求項4に記載のパターン形成方法。
  6. 前記プラズマの状態を制御する方法として、マイクロ波の入力パワー、磁場形成のためのソレノイドコイルの電流値、及び放電圧力のうち、少なくとも1つのパラメータを用いることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のパターン形成方法。
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