JP3636664B2 - 往復動ピストンエンジン - Google Patents
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- F02F2007/0097—Casings, e.g. crankcases or frames for large diesel engines
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、往復動ピストンエンジンに関し、特に大型の2ストロークディーゼルエンジンに関するものである。この往復動ピストンエンジンは、少なくとも1つのシリンダを有し、このシリンダのシリンダライニングには、ピストンと対向する走行面の領域に、少なくとも1つの溝が設けられている。この溝にはそれぞれ充填材が設けられている。溝の充填材を形成する材料は、オイルポケットを形成する目的のためのものであり、シリンダライニングの基本材料よりも摩耗しやすいものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の装置は、基本材料を局所的に硝化すなわち局所的に硬化する別のものとしてスイス国特許第 4 93 738 号公開公報に開示されている。この文献で開示されている溝の充填材を形成するための開示された材料は、青銅、減摩金属すなわち硬いクロムである。溝の充填材の領域にオイルポケットを形成させるのは、このような材料では難しい。したがって、オイルポケットは比較的小さい容量のものとなってしまう。ここで提案されている溝の深さは、硬化すなわち硝化することのできる浸透領域のみである。その結果、先に述べた欠点がさらに悪化する。さらなる要因として、溝の深さが比較的小さいために、オイルポケットの形成に適している領域が比較的早くに摩耗してしまい、潤滑状態がさらに悪化することになる。前記公知の構成ではさらに、熱腐食などによりシリンダライニングから離脱した材料粒子が充填材材料内にほとんど押し込まない。すなわち、粒子の自由移動を停止させることがまったくできない。したがって、シリンダライニングとピストンとの間で砕かれたり押し潰された前記材料粒子が、損傷や極度の局所過熱を導き、かつそれにより熱腐食や焼き付きを促進させてしまうおそれがある。よって、公知の構成のものは不十分な運転信頼性しか有していないのである。
【0003】
英国特許第 14 73 058 号公開公報は、シリンダライニングにオイルポケットを形成するような溝を備えた往復動ピストン内燃機関が開示されている。しかしながら、この文献に開示されている溝は、充填材を備えたものではない。溝の深さすなわち溝に形成されたオイルポケットの断面は、シリンダライニングの漸進的な摩耗とともに減少する。したがって、時が経つにつれて潤滑状態が悪化することになる。シリンダライニングから離脱した粒子を固定することは、すでに述べた欠点に導くおそれのある従来の構成では不可能である。したがって、従来の構成のものは不十分な運転信頼性しか有していないのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこでこのような従来技術のものに対し、本発明の目的は、高い運転信頼性が長期間にわたって達成されるように最初に述べたタイプの構成を簡単かつ費用のかからない方法で改善することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的は、溝の充填材を形成する材料が、少なくとも部分的にアルミニウム青銅および/または少なくとも部分的にアルミニウムおよび/または少なくとも部分的に黒鉛を含み、かつ前記溝の深さが、シリンダライニングの最大摩耗厚さよりも大きいことを特徴とする本発明により達成される。
【0006】
前記方策で、はじめに述べた公知の構成の欠点は回避される。好適に溝の充填材として設けられた材料は、オイルポケットが長期間にわたって所望の断面を有し、かつそれによりシリンダライニングの各関連した領域が長期間にわたって確実な潤滑がなされ、その結果として熱腐食および焼き付きが防止される。1つあるいは複数の進行中のオイルポケットの深さは、摩耗の強度と相関関係がある。摩耗が多ければ多いほど、オイルポケットは深くなる。すなわち、より集中的な潤滑が必要となる。その逆のことも言える。したがって、その結果は実質的に自己調整型となる。したがって、オイル消費量を減らすことも可能である。一方、本発明による方策の特に有利な点は、避けられない摩耗によりシリンダライニングから離脱した材料の粒子が、比較的柔らかい充填材材料内に押し込まれ、かつその充填材材料の中に固定されるということである。よって、材料粒子の自由な移動は溝に設けられた充填材によって阻止される。本発明により設けられた充填材を備える溝はまた、非常に効果的なストップ溝としても機能するものである。したがって、本発明による方策はまた、シリンダライニングからでる材料粒子、たとえば融解および/または固まった材料によって引き起こされるかもしれない、かつより促進した熱腐食および焼き付きに導かれる損傷や傷害を効果的に防止するものでもある。ゆえに本発明による方策によって、長い運用寿命が有利に保証される。
上述した方策の有利な改良および発展は、従属請求項に示している。したがって、溝の充填材を形成する材料は好適に、シリンダライニングの基本材料よりも大きい熱膨張を有している。それによって、過熱された場合に充填材が基本材料よりもより急速に膨張して、その結果ピストンを安定させかついわゆる焼き付きを防止するといった効果が得られる。このような有利な点は、充填材材料が好適に乾式潤滑性能を有すればさらに高められる。
【0007】
上述した方策の有利な改良において、9−11%のアルミニウム、0.5−2%の鉄、および残りが銅からなるアルミニウム青銅は、好適に溝を埋めるのに使用することができる。この種の材料は顕著な量だけ前述した所望の特性を備えている。一方、たとえば好ましくは15−25%黒鉛および75−85%アルミニウム青銅を含む黒鉛合金を使用することもできる。この材料はまた所望の性質を大いに備えるものでもある。
【0008】
好適に少なくとも1つの螺旋状の溝を設けることができる。これは、シリンダライニングのより広い領域にわたってオイルの、特に良好な分配および特に良好な運搬を導くものであり、これにより信頼性がかなり向上されるという結果になる。
【0009】
上述した方策のさらに有利な改良によれば、使用する材料の適合性により、充填材は溶接コーティングあるいは溶射コーティングの形態をとることができる。簡単な方法において、これは基本材料への確実な付着を有する孔自由な(pore-free)充填材を保証している。
【0010】
上述した方策のさらに有利な改良および発展は、残りの従属項に示しており、かつ図面に基づく以下の実施形態の説明から明らかである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明は、往復動ピストンエンジン、特に往復動ピストン内燃機関、好適に低速の大型2ストロークディーゼルエンジンの形態を有するものに用いられるものである。このような装置の構造および運転形態は公知のものであるのでここでのさらなる説明は省略する。
【0012】
図1に示した大型2ストロークディーゼルエンジンのシリンダは、シリンダライニング2を備えている。このシリンダライニング2には入口スロット1が形成されており、またシリンダライニング2の上部にはシリンダヘッド3が取り付けられている。ここでシリンダヘッド3は詳細に示していない出口装置を備えている。シリンダライニング2の内側は走行面4として構成されており、外周面に複数本のピストンリング5を有するピストン6が走行面4上を往復動する。走行面4には、潤滑油供給ライン7を介して潤滑油が供給される。
【0013】
潤滑油の良好な分配、特に経験的に潤滑油が不足する領域(たとえば、走行面4の上部領域)への潤滑油の良好な供給を達成するため、走行面4には図1に簡単に示す適切な複数のオイルポケット8が設けられている。
【0014】
前述した目的のため、図2に最も適したものを示す。走行面4の領域には少なくとも1つの刻み込まれた溝9が設けられている。この溝9内に、対応したオイルポケット8が形成されている。溝9はシリンダライニングの基本材料よりも摩耗しやすい材料からなる充填材10を有している。シリンダライニングは通常、鋳鋼から作られている。充填材10を形成させるのに有利なものとして、アルミニウム青銅を使用することができる。経験的に実証されているように、このアルミニウム青銅は、少なくとも2−20%、好適に9−11%のアルミニウム(Al)、0.5−8%、好適に0.5−2%の鉄(Fe)、および後の残りが銅(Cu)からなるものである。特有の組成は、各個々の場合の与えられた環境に適応される。ここで、鉄の割合が高くなればなるほど、材料の硬さが増す。大型2ストロークディーゼルエンジンのシリンダライニングの場合、以下の組成物を含むアルミニウム青銅で良好な結果が達成される。
2−20%、好適に9−11%のアルミニウム;
0.5−8%、好適に0.5−2%の鉄;
0.1−8%のマンガン(Mn);
0.1−2%のケイ素(Si);
0.1−1%のニッケル(Ni);
0.1−2%の炭素(C);
多くても5−20%の、アンチモン(Sb)、コバルト(Co)、ベリリウム(Be)、クロム(Cr)、スズ(Sn)、カドミウム(Cd)、亜鉛(Zn)、鉛(Pb)の少なくとも1つを含む組成物;
後の残りが銅。
【0015】
しかしながら、ニッケル・黒鉛やシリコン・黒鉛あるいはアルミニウム・黒鉛またはアルミニウム青銅・黒鉛など、それぞれの場合において5−60%、好適に15−25%の黒鉛と、40−95%、好適に75−85%のその他の要素を含むような黒鉛合金を使用することも考えることができる。アルミニウム青銅・黒鉛合金では、特に良好な耐腐食性および焼き付き防止性能が達成され得る。アルミニウム青銅の組成は、上述した組成と一致させることができる。
【0016】
充填材10は有利には、プラズマ溶射技法のようなレーザ溶射技法あるいはアーク溶射技法によって与えられた溶射コーティングとして予め形成された溝9内に導かれ得るものである。もちろん、溝9の充填材10は溶接コーティングとして形成させることもできる。9−11%のアルミニウム、1−3%の鉄、4−6%のニッケル、1−2%のマンガン、および残りが銅からなるアルミニウム青銅は、前記目的のために特に適したものである。
【0017】
前記の場合において溝9の充填材は、走行面4のレベルまで適切にその役割を果たす。また、走行面4は全体にわたって機械加工、たとえば砥石で研がれるようにすることもできる。なぜならば、慣らし運転段階の早い時期と同様に、充填材10の摩耗がシリンダライニング2の摩耗よりも多くなるからである。充填材10を形成する材料は、シリンダライニング2の基本材料よりも摩耗しやすく、摩滅した材料は、潤滑油によって洗い流される。したがってその結果、シリンダライニング2の運用寿命の全体にわたって所望のオイルポケット8が維持されることとなる。
【0018】
それゆえに、図2に符号dで示した溝9の深さは、少なくともシリンダライニング2の摩耗厚さと一致し、好適にはシリンダライニング2の摩耗厚さよりもわずかに大きいことが望ましい。一方、この深い溝9にはシリンダライニング2の摩耗に応じて同様に摩耗する充填材10が設けられている。充填材10の摩耗はシリンダライニング2の摩耗よりもわずかに早い。その結果、オイルポケット8の断面形状は、シリンダライニング2の運用寿命の全体にわたって実質的に均一であるとともに、溝9自身の断面積とは異なる。
【0019】
充填材10を形成するために、材料は有利には、熱の影響を受けてシリンダライニングの基本材料よりも大きく膨張する性質を有する材料を使用することができる。前述した材料はこの性質を有している。したがって、局所的な加熱がある場合、充填材10は図2に不連続な膨張線11で示すように、シリンダライニング2の基本材料よりも大きく膨張することになる。その結果として、ピストン6は安定させられ得る。上述した充填材10用の材料はまた、良好な乾式潤滑性能を有するものであっても良い。この乾式潤滑性能は、特に過熱の場合において有用な利点である。一方、充填材材料を、良好な乾式潤滑性能を有する別の材料と一体および/または良好な乾式潤滑性能を有する別の材料を充填材材料の中に埋め込むようにすることもできる。
【0020】
1つまたは2つ以上の溝9を設けることができる。これらの溝9は好適な所定位置に配置されている。その所定位置では今までの経験によると不十分な潤滑およびそれによる熱腐食などの危険性がある。このことはとりわけ、走行面4の上部領域についていうことができる。図1で、上死点の位置にあるピストン6の第1ピストンリング5および第2ピストンリング5によって制限された走行面4の領域には、対応するオイルポケット8を有する円周方向に延在する溝が設けられている。関連したオイルポケット8を有するさらなる溝が、一番下に位置するピストンリング5のすぐ下の領域に設けられている。また同じ深さで配置されたさらなる複数のオイルポケット8を図示した実施形態に示している。
【0021】
オイルポケット8の基礎を形成する複数の溝9は、周方向に延在しかつ半径方向に形成された溝の形態をとるようにすることもできる。一方、関連したオイルポケット8を有する1つまたは2つ以上の螺旋状に延在する溝9をさらに、あるいは別に設けることもできる。この螺旋状の溝は、走行面の全体長さ(ストローク長)の領域にわたってあるいはその全体長さよりも長く延在させることができる。
【0022】
図2は螺旋状に延在する溝9を示す図である。この溝9の符号Pで示したリード(進み)は、走行面4の直径D(図1参照)の1.5%−20%の長さとすることができる。リードPは溝の全体長さにわたって一定とすることができる。一方リードは、特に脆弱な領域により多くオイルポケットが配置されるように可変リードとすることもできる。すでに前述した溝9の深さdは、その領域で適切なものとなるように、直径Dの0.1%−0.4%の間に設定される。最初の幅wは好適に直径Dの1%−2%である。
【0023】
図示した実施形態において、溝9は最初の幅wから内側に向けて狭くなる断面を有している。これは、摩耗の割合が時間が経つにつれ増加していくということを考慮したものである。図2において溝9は、この溝9の底面に対して傾斜した両側面を有する略U字形状の断面を有している。符号αで示す両側壁の傾斜角度は、30゜−60゜の範囲とすることができる。溝の底面から溝の両側面に移行する部分にはそれぞれ、その半径に相当する矢印で示すように、適切な丸みがつけられている。
【0024】
上記の寸法データは、図3および図4に示す形状を有するさらなる変形実施形態のものにも適用することができる。図3は、オイルポケット8を備える関連した充填材10を有する断面V字形状の溝9を示している。図4の基礎を形成する溝9は、断面が円の切片の形状を有するものである。ここでもまた、溝9の断面は内側に向かって狭くなっており、その結果、溝内に形成された充填材10およびオイルポケット8の幅も内側に向かって減少していく。
【図面の簡単な説明】
【図1】 大型2ストロークディーゼルエンジンのシリンダを示す側面図であって、一部分が断面図とされた図である。
【図2】 本発明による溝を備えたシリンダライニングの走行面の一部領域を拡大した一部拡大図である。
【図3】 溝の他の実施形態を示す断面図である。
【図4】 溝の別の実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
2 シリンダライニング
4 走行面
5 ピストンリング
6 ピストン
8 オイルポケット
9 溝
10 充填材
Claims (19)
- 少なくとも1つのシリンダを有し、該シリンダのシリンダライニング(2)には、ピストン(6)に面する走行面(4)の領域に少なくとも1つの溝(9)が設けられており、該溝には充填材(10)が設けられ、オイルポケット(8)形成する目的のために前記充填材(10)を形成する材料は、前記シリンダライニング(2)の基本材料よりも早く摩耗する、往復動ピストンエンジン、特に大型の2ストロークディーゼルエンジンにおいて、
前記溝(9)の前記充填材(10)を形成する材料は少なくとも部分的にアルミニウム青銅を含み、かつ前記溝(9)の深さは前記シリンダライニング(2)の最大摩耗厚さよりも大きいことを特徴とする往復動ピストンエンジン。 - 少なくとも1つのシリンダを有し、該シリンダのシリンダライニング(2)には、ピストン(6)に面する走行面(4)の領域に少なくとも1つの溝(9)が設けられており、該溝には充填材(10)が設けられ、オイルポケット(8)形成する目的のために前記充填材(10)を形成する材料は、前記シリンダライニング(2)の基本材料よりも早く摩耗する、往復動ピストンエンジン、特に大型の2ストロークディーゼルエンジンにおいて、
前記溝(9)の前記充填材(10)を形成する材料は少なくとも部分的にアルミニウムを含み、かつ前記溝(9)の深さは前記シリンダライニング(2)の最大摩耗厚さよりも大きいことを特徴とする往復動ピストンエンジン。 - 少なくとも1つのシリンダを有し、該シリンダのシリンダライニング(2)には、ピストン(6)に面する走行面(4)の領域に少なくとも1つの溝(9)が設けられており、該溝には充填材(10)が設けられ、オイルポケット(8)形成する目的のために前記充填材(10)を形成する材料は、前記シリンダライニング(2)の基本材料よりも早く摩耗する、往復動ピストンエンジン、特に大型の2ストロークディーゼルエンジンにおいて、
前記溝(9)の前記充填材(10)を形成する材料は少なくとも部分的に黒鉛を含み、かつ前記溝(9)の深さは前記シリンダライニング(2)の最大摩耗厚さよりも大きいことを特徴とする往復動ピストンエンジン。 - 前記溝(9)の前記充填材(10)を形成する材料は、前記シリンダライニング(2)の基本材料よりも高い熱膨張を示すものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の往復動ピストンエンジン。
- 前記溝(9)の前記充填材(10)を形成する材料は、乾式潤滑性能を有するものであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の往復動ピストンエンジン。
- 前記溝(9)の前記充填材(10)を形成するのに使用した前記アルミニウム青銅は、少なくともアルミニウム、鉄、および銅を含むことを特徴とする請求項1に記載の往復動ピストンエンジン。
- 前記溝(9)の前記充填材(10)を形成するのに使用した前記アルミニウム青銅は少なくとも、2−20%、好適に9−11%のアルミニウムと、0.5%−8%、好適に0.5−2%の鉄と、残りが銅からなる合金組成物を備えていることを特徴とする請求項6に記載の往復動ピストンエンジン。
- 前記溝(9)の前記充填材(10)を形成するのに使用した前記アルミニウム青銅は、2−20%、好適に9−11%のアルミニウム;0.5%−8%、好適に0.5−2%の鉄;0.1−8%のマンガン;0.1−2%のケイ素;0.1−1%のニッケル;0.1−2%の炭素;多くても5−20%の、アンチモン(Sb)、コバルト(Co)、ベリリウム(Be)、クロム(Cr)、スズ(Sn)、カドミウム(Cd)、亜鉛(Zn)、鉛(Pb)の少なくとも1つを含む組成物;後の残りが銅からなる合金組成物を備えていることを特徴とする請求項6または7に記載の往復動ピストンエンジン。
- 前記溝(9)の前記充填材(10)を形成する材料は、5−60%、好適に15−25%の黒鉛と、40−95%、好適に75−85%のアルミニウムおよび/またはアルミニウム青銅および/またはニッケルおよび/またはシリコンを含むものであることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の往復動ピストンエンジン。
- 少なくとも1つの螺旋状の溝(9)が設けられていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の往復動ピストンエンジン。
- 少なくとも前記シリンダライニング(2)の上部領域に、少なくとも1つの溝(9)が設けられていることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の往復動ピストンエンジン。
- 前記ピストン(6)が上死点に位置する場合に、少なくとも第1ピストンリング(5)および第2ピストンリング(5)によって制限された前記走行面(4)の領域に、少なくとも1つの溝(9)が設けられていることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の往復動ピストンエンジン。
- 前記ピストン(6)が上死点に位置する場合に、少なくとも一番下に位置するピストンリング(5)よりも下方の領域に、少なくとも1つの溝(9)が設けられていることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の往復動ピストンエンジン。
- 少なくとも1つの溝(9)が、前記走行面(4)の案内長さにわたって連続的に延在していることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の往復動ピストンエンジン。
- 螺旋状の溝(9)のリードは、前記走行面(4)の直径の1.5%−20%であることを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の往復動ピストンエンジン。
- 前記溝(9)の深さは、前記走行面(4)の直径の0.1%−0.4%であることを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載の往復動ピストンエンジン。
- 前記溝(9)の当初の幅は、前記走行面(4)の直径の1%−2%であることを特徴とする請求項1から16のいずれか1項に記載の往復動ピストンエンジン。
- 前記溝(9)は内側に向かって先細となる断面形状を有することを特徴とする請求項1から17のいずれか1項に記載の往復動ピストンエンジン。
- 前記溝(9)の前記充填材(10)は、溶接コーティングあるいは溶射コーティングの形態をとるものであることを特徴とする請求項1から18のいずれか1項に記載の往復動ピストンエンジン。
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