JP3635792B2 - 位置検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は位置検出装置に関し、例えば感光基板の一面に液晶デイスプレイ(LCD:liquid Crystal Display)の回路パターンを露光する露光装置内に設けられたアライメント装置に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、位置検出装置としては様々なものが提案されている。中でも露光装置に用いられるアライメント装置(位置検出装置)においては、感光基板への回路パターンの露光に先立ち、当該感光基板に形成されたアライメントマークを検出することにより感光基板の位置を検出するようになされている。
これにより露光装置では、アライメント装置から得られる検出結果に基づいて感光基板を位置決めし、当該感光基板の所定位置に回路パターンを露光する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ここで図5に示すように、アライメント装置1においては、例えば四角柱形状でなるベース部材2の第1の側面2A上にレーザ保持金具3を介してレーザ光源4が設置されていると共に、当該ベース部材2の第1の側面2A及びこれと直交する第2の側面2B上に平行平板やビームスプリツタ等の光学素子が内設された複数の光学素子ユニツト5が配設されている。
またベース部材2の第2の側面2Bの下端部には、下辺の一端から他端に亘つて当該第2の側面2Bからほぼ垂直に張り出すように張出部2Cが設けられており、当該張出部2Cの両端部にはそれぞれ円筒形状でなる対物レンズ部又はガイド部(以下、これを単にガイド部と呼ぶ)2D及び2Eがそれらの中心軸をこの張出部2Cの長手方向とほぼ直交させ、かつ第2の側面2Bとほぼ平行となるように設けられている。
【0004】
ベース部材2の下部には、XYステージ6がその一面6Aを当該ベース部材2の底面と平行にした状態で、当該底面とほぼ平行な2次元平面上を矢印Xに示すX軸方向及び矢印Yに示すY軸方向に移動自在に配置されている。このXYステージ6の一面6A上にはガラス基板の一面に感光性樹脂が塗布されてなる感光基板7が載置されている。
ここでXYステージ6の一方の直交する2辺側には、それぞれ第1及び第2の駆動モータ8及び9が配設されており、これら第1及び第2の駆動モータ8及び9は主制御回路10からそれぞれ入力される第1の制御信号S1及び第2の制御信号S2に応じて駆動制御される。
【0005】
またXYステージ6の一面6Aには、当該XYステージ6の他方の直交する2辺にそれぞれ沿つて反射平面が伸びた第1及び第2の反射ミラー11及び12が載置されている。
さらにXYステージ6の他方の直交する2辺側には、それぞれ第1及び第2のレーザ干渉計13及び14が配設されている。これら第1及び第2のレーザ干渉計13及び14は、それぞれ第1及び第2の反射ミラー11及び12にレーザ光束LAX及びLAYを照射するようにしてXYステージ6のX軸方向の位置(又は移動量)及びY軸方向の位置(又は移動量)を検出する。
【0006】
この場合第1及び第2のレーザ干渉計13及び14は、それぞれ検出したXYステージ6のX軸方向及びY軸方向の位置(又は移動量)を検出信号S3及びS4として主制御回路10に送出する。
これにより主制御回路10は、第1及び第2のレーザ干渉計13及び14から入力される検出信号S3及びS4に基づいてXYステージ6のX軸方向及びY軸方向の位置(又は移動量)を検出しながら、第1及び第2の駆動モータ8及び9を駆動制御して当該XYステージ6を移動させる。
【0007】
実際にこのアライメント装置1では、レーザ光源4から感光基板7の感光性樹脂を感光させない波長を有するレーザ光束LAが発射され、当該レーザ光束LAを各光学素子ユニツト5にそれぞれ内設された光学素子を順次介して第1及び第2のレーザ光束LA1 及びLA2 に分離する。この後これら第1及び第2のレーザ光束LA1 及びLA2 をそれぞれガイド部2D及び2Eを介して感光基板7の被検出面7Aに照射する。
このとき感光基板7の被検出面7Aに照射された第1及び第2のレーザ光束LA1 及びLA2 は、それぞれ当該感光基板7の感光性樹脂では反射せず、当該被検出面7Aに形成された複数の図示しないアライメントマークに照射されることによりベース部材2のガイド部2D及び2E側に反射される。
【0008】
ここでベース部材2の第2の側面2B上には、第1の光電素子16及び第2の光電素子17が配設されており、これら第1及び第2の光電素子16及び17は感光基板7の各アライメントマークでそれぞれ反射したレーザ光束(以下、これを第1及び第2の反射光束と呼ぶ)LA1 ’及びLA2 ’をそれぞれプリズム等の光学素子が内設された光学素子ユニツト5A及び5Bを介して受光する。
なお第1及び第2の光電素子16及び17は、それぞれ受光した第1及び第2の反射光束LA1 ’及びLA2 ’の光量に応じた光電信号S5及びS6を主制御回路10に送出する。
【0009】
この場合主制御回路10は、第1及び第2の光電素子16及び17から入力される光電信号S5及びS6に応じた第1及び第2の反射光束LA1 ’及びLA2 ’の光量が最大となるようにXYステージ6を移動させる。このようにして主制御回路10は、第1及び第2の反射光束LA1 ’及びLA2 ’の光量が最大となつたとき(すなわち、アライメントマークを検出したとき)、第1及び第2のレーザ干渉計13及び14から得られる検出信号S3及びS4に応じたXYステージ6のX軸方向及びY軸方向の位置に基づいて感光基板7の被検出面7Aの位置を検出し得るようになされている。
【0010】
ところでこのようなアライメント装置1が用いられる図示しない露光装置は、その内部に設けられた投影光学系や回路基板等が感光基板7の露光時に発熱する。このため露光装置は当該露光装置を覆うような図示しないチヤンバ内に設置され、当該チヤンバ内を温調された気体(例えばクリーンエア)によつて温度をほぼ一定に保持するようになされている。
なおこの温調された気体(以下、これを温調気体と呼ぶ)は、アライメント装置1にも供給されている。
【0011】
このアライメント装置1において各光学素子ユニツト5は、その構成部材(ミラーホルダ等)の材質がベース部材2の材質に比べて比較的大きな熱膨張係数を有し、上述した温調気体が供給された場合、温度が変化してそれぞれ内設されている光学素子の位置がずれる。
従つてこの場合アライメント装置1では、レーザ光源4から発射されたレーザ光束LA(又は第1及び第2のレーザ光束LA1 及びLA2 )のビーム形状が変形したり、レーザ光束LA(又は第1及び第2のレーザ光束LA1 及びLA2 )の光路にずれが生じて感光基板7の各アライメントマークの検出精度が変化して、当該感光基板7の被検出面7Aの位置の検出精度を維持し難くなる。
【0012】
このためこのアライメント装置1では、ベース部材2の第1及び第2の側面2A及び2Bにそれぞれレーザ光源4及び各光学素子ユニツト5を覆うように第1のカバー18及び第2のカバー19が取り付けられている。これによりこのアライメント装置1では、各光学素子ユニツト5への温調気体の吹き付けを防止して、これら各光学素子ユニツト5の温度変化を防止し得るようになされている。
【0013】
ところでこのようなアライメント装置1においては、レーザ光源4の劣化による交換や、光学素子ユニツト5に内設された光学素子の劣化による交換等のようなレーザ光源4及び又は各光学素子ユニツト5の調節時、ベース部材2に取り付けられた第1及び第2のカバー18及び19を取り外して調節作業を行う。
ところがこのような調節作業では、ベース部材2の第1のカバー18及び又は第2のカバー19の取り外された第1の側面2A及び又は第2の側面2B上に配設されている各光学素子ユニツト5に温調気体が吹き付けられ、これにより各光学素子ユニツト5の温度が変化する。
【0014】
このためこのアライメント装置1では、レーザ光源4及び又は各光学素子ユニツト5の調節が終了してベース部材2に第1及び第2のカバー18及び19を再び取り付けた直後、調節時に温調気体が吹き付けられた各光学素子ユニツト5にそれぞれ内設されている光学素子の位置がずれ、レーザ光束LA(又は第1及び第2のレーザ光束LA1 及びLA2 )のビーム形状が変形したり、又はレーザ光束LA(又は第1及び第2のレーザ光束LA1 及びLA2 )の光路にずれが生じる。すなわちこのアライメント装置1では、レーザ光源4及び又は各光学素子ユニツト5の調節が終了した直後には、当該調節の前における感光基板7の各アライメントマークの検出精度を再現し難く、当該感光基板7の被検出面7Aの位置を正確に検出し難い問題があつた。
【0015】
これに加えてこのアライメント装置1では、レーザ光源4及び又は各光学素子ユニツト5の調節が終了した後、温度の変化した各光学素子ユニツト5の当該温度が調節前の温度に戻るまでに数時間単位の時間が必要となる。このためこのアライメント装置1では、その数時間単位の時間の間、感光基板7の被検出面7Aの位置を正確に検出し難いために、当該被検出面7Aの位置の検出に時間がかかる問題があつた。
【0016】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、調節が終了した直後においても被検出面の位置を短時間で精度良く検出し得る位置検出装置を提案しようとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、被検出面の位置を検出する通常動作時及び、光源及び又は光学素子の調節時に、光学素子がほぼ同じ所定温度となるように温度制御する温度制御手段を設けるようにする。
【0018】
これにより本発明では、被検出面の位置を検出する通常動作時及び、光源及び又は光学素子の調節時において光学素子がほぼ同じ所定温度となるように温度制御するようにしたことにより、光源及び又は光学素子の調節直後の通常動作時において、この光源及び又は光学素子の調節前の通常動作時における被検出面の位置の検出精度をほぼ再現することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下図面について、本発明の一実施例を詳述する。
【0020】
図5との対応部分に同一符号を付して示す図1において、20は全体として実施例によるアライメント装置を示し、感光基板7の被検出面7Aの位置を検出する通常動作時(以下、これを単に通常動作時と呼ぶ)及びレーザ光源4及び又は各光学素子ユニツト5の調節時(以下、これを単に調節時と呼ぶ)に、各光学素子ユニツト5の温度がほぼ同じ所定温度となるように温度制御する温度制御部21が設けられていることを除いて図5のアライメント装置1と同様に構成されている。
【0021】
この場合温度制御部21は、複数のペルチエ素子22、熱電対等でなる図示しない複数の温度センサ及び制御回路23から構成されており、各ペルチエ素子22及び各温度センサはそれぞれ一組づつ光学素子ユニツト5の表面の所定位置に取り付けられている。
またこれら各ペルチエ素子22及び各温度センサは制御回路23に電気的に接続されている。
【0022】
ここでペルチエ素子22は、2種類の金属導体のそれぞれ一端同士及び他端同士が電気的に接続された閉回路でなり、電流が通電されることにより例えば一端同士が発熱(又は吸熱)し、他端同士が吸熱(又は発熱)する。これに加えてペルチエ素子22は、通電される電流の向きが逆転されることにより一端同士及び他端同士における発熱と吸熱が反転する特性を有する。またこのペルチエ素子22における発熱及び吸熱の熱量は、当該ペルチエ素子22に通電される電流の値に比例する性質を有する。
【0023】
実際上、図2に示すように、このアライメント装置20では、例えばレーザ光束LA(又は第1及び第2のレーザ光束LA1 及びLA2 )の光軸を平行移動させる平行平板が内設された光学素子ユニツト5Cにおいて表面のそれぞれ所定位置にペルチエ素子22及び温度センサ24が取り付けられている。
ここで制御回路23は、まず光学素子ユニツト5Cが所定温度となるように電流の値及び向きが予め選定されてなる電流信号S10をペルチエ素子22に送出する。また制御回路23は、常時、温度センサ24から得られる温度信号S11に基づいて光学素子ユニツト5Cの表面の温度をモニタする。
【0024】
この状態において制御回路23は、入力される温度信号S11に応じた温度が変化した場合、光学素子ユニツト5Cの温度が常にほぼ一定の所定温度となるように、当該温度信号S11に応じた温度に基づいて電流の値及び向きを制御してなる電流信号S10をペルチエ素子22に送出して当該ペルチエ素子22の発熱及び吸熱を制御する。
これにより温度制御部21の制御回路23は、常時、光学素子ユニツト5Cがほぼ一定の所定の温度となるように温度制御し得るようになされている。
【0025】
すなわちこのアライメント装置20では、調節時、ベース部材2から第1のカバー18及び又は第2のカバー19が取り外されて各光学素子ユニツト5に温調気体が吹き付けられた場合でも、温調気体が吹き付けられた各光学素子ユニツト5の温度が変化することを防止して調節の前とほぼ同じ温度となるように温度制御し得るようになされている。
かくしてこのアライメント装置20では、レーザ光源4及び又は各光学素子ユニツト5の調節が終了した直後においても、当該調節の前の通常動作時における感光基板7の各アライメントマークの検出精度をほぼ再現することができ、当該感光基板7の被検出面7Aの位置の検出精度をほぼ再現し得るようになされている。
【0026】
以上の構成において、このアライメント装置20では、制御回路23において温度センサ24によつて各光学素子ユニツト5の温度をモニタすると共に、当該モニタした温度に基づいて各光学素子ユニツト5が常にほぼ一定の所定温度となるようにペルチエ素子22の発熱及び吸熱を制御してこれら各光学素子ユニツト5を温度制御する。これによりこのアライメント装置20では、通常動作時及び調節時に、各光学素子ユニツト5の温度がほぼ同じ所定温度となるように温度制御することができる。
【0027】
従つてこのアライメント装置20では、レーザ光源4及び又は各光学素子ユニツト5の調節が終了した直後の通常動作時においても当該調節の前の通常動作時における感光基板7の各アライメントマークの検出精度をほぼ再現することができ、かくして感光基板7の被検出面7Aの位置の検出精度をほぼ再現することができる。
【0028】
以上の構成によれば、通常動作時及び調節時に、各光学素子ユニツト5の温度をほぼ同じ所定温度となるように温度制御する温度制御部21を設けるようにしたことにより、調節が終了した直後の通常動作時においても当該調節の前の通常動作時における感光基板7の被検出面7Aの位置の検出精度をほぼ再現することができ、かくして調節が終了した直後においても被検出面の位置を短時間で精度良く検出し得る位置検出装置を実現することができる。
【0029】
なお上述の実施例においては、各光学素子ユニツト5毎にペルチエ素子22及び温度センサ24を取り付けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、通常動作時及び調節時に各光学素子ユニツト5毎の温度がほぼ同じ所定温度となるように温度制御し得れば、各光学素子ユニツト5のうち、少なくとも1つの光学素子ユニツト5の表面のそれぞれ所定位置にペルチエ素子22及び温度センサ24を取り付けるようにしても良い。
【0030】
また上述の実施例においては、温度制御部21において各ペルチエ素子22及び各温度センサ24に対して1つの制御回路23を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、温度制御部21において少なくとも1つの制御回路23を用いて、これら各制御回路23にそれぞれ所定数づつのペルチエ素子22及び温度センサ24を電気的に接続するようにして、各光学素子ユニツト5をそれぞれ温度制御するようにしても良い。この場合も実施例の場合と同様の効果を得ることができる。
【0031】
さらに上述の実施例においては、温度制御部21において制御回路23が各温度センサ24からそれぞれ得られる光学素子ユニツト5の表面の温度に基づいて、当該温度センサ24に対応するペルチエ素子22の発熱及び吸熱を制御することにより当該光学素子ユニツト5の温度を常にほぼ一定の所定温度となるように温度制御するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば制御回路23から電流の値及び向きが予め選定された一定の電流値でなる電流信号S10を常時、各ペルチエ素子22に送出するようにして、各光学素子ユニツト5の温度が常にほぼ一定の所定温度となるように温度制御するようにしても良い。
【0032】
さらに上述の実施例においては、温度制御部21においてペルチエ素子22及び温度センサ24を用いて各光学素子ユニツト5をそれぞれ個別に温度制御するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば所定の流体や気体によつて各光学素子ユニツト5全体の温度を一括して温度制御するようにしても良い。
ここで図1の対応部分に同一符号を付して示す図3は、他の実施例によるアライメント装置30を示し、実施例によるアライメント装置20の温度制御部21に代えて流体を用い、これにより各光学素子ユニツト5の温度が常にほぼ一定の所定温度となるように温度制御する。
【0033】
すなわちこのアライメント装置30では、図示しない流体が注入された容器31が設けられており、当該容器31には内部の流体を加熱又は冷却する図示しない所定の温度調節器が設けられていると共に、図示しないポンプが設けられている。またこの容器31には第1の配管32の一端が接続されており、当該第1の配管32の他端にはベース部材2の第1及び第2の側面2A及び2B上にそれぞれ配設された各光学素子ユニツト5の近傍を通るように当該ベース部材2の内部に形成された流体の流路2Fの一端に接続されている。この流路2Fの他端には第2の配管33の一端が接続されており、当該第2の配管33の他端は容器31に接続されている。
【0034】
これによりこのアライメント装置30では、容器31からほぼ一定の所定温度となるように温度制御された流体が常に第1の配管32、ベース部材2の内部の流路2F及び第2の配管33を順次介して流され、かくして通常動作時及び調節時に当該流体によつて各光学素子ユニツト5の温度がほぼ同じ所定温度となるように温度制御することができる。
【0035】
ところでこのアライメント装置30では、例えば各光学素子ユニツト5のうち、少なくとも1つの光学素子ユニツト5の表面の温度を検出し、当該検出した温度に基づいて容器31の温度調節器を制御して流体の温度を制御したり、ベース部材2と各光学素子ユニツト5との構成部材の材質をほぼ同じ熱膨張係数を有する材質に選定することにより、各光学素子ユニツト5の温度をさらに精度良く温度制御することができる。
【0036】
また図1との対応部分に同一符号を付して示す図4は、他の実施例によるアライメント装置40を示し、実施例によるアライメント装置20の温度制御部21に代えて風を発生させるラインフローフアン等でなる送風機41及び当該送風機41を制御する制御回路42からなる温度制御部43が設けられて構成されている。
【0037】
この場合このアライメント装置40では、ベース部材2の第2の側面2Bが第3の側面2Gと直交する辺側に送風機41が配置されており、当該送風機41は制御回路42によつて制御されて風を発生させる。ここで送風機41は、発生させた風を矢印aに示す方向に沿つてベース部材2の第2の側面2Bと第2のカバー19との間及び第1の側面2Aと第1のカバー18との間に流す。これによりこのアライメント装置40では、各光学素子ユニツト5の温度を常にほぼ一定の所定温度となるように温度制御することができる。
【0038】
さらに上述の実施例においては、本発明の位置検出装置を液晶デイスプレイの回路パターンを露光する露光装置内に設けられたアライメント装置20に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、当該液晶用デイスプレイの回路パターンを露光する露光装置内に設けられたオートフオーカス装置、ウエハ上に半導体集積回路を露光する露光装置内に設けられたアライメント装置及びオートフオーカス装置等のこの他種々の位置検出装置に適用するようにしても良い。
【0039】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、被検出面の位置を検出する通常動作時及び、光源及び又は光学素子の調節時に、光学素子がほぼ同じ所定温度となるように温度制御する温度制御手段を設けるようにしたことにより、光源及び又は光学素子の調節直後の通常動作時において、この光源及び又は光学素子の調節前の通常動作時における被検出面の位置の検出精度をほぼ再現することができ、かくして調節が終了した直後においても被検出面の位置を短時間で精度良く検出し得る位置検出装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるアライメント装置の全体構成を示す略線的斜視図である。
【図2】本発明の一実施例によるアライメント装置に用いられる温度制御部の構成を示す略線的斜視図である。
【図3】他の実施例によるアライメント装置の構成を示す略線的側面図である。
【図4】他の実施例によるアライメント装置の全体構成を示す略線的斜視図である。
【図5】従来のアライメント装置の全体構成を示す略線的斜視図である。
【符号の説明】
1、20、30、40……アライメント装置、2F……流路、4……レーザ光源、5、5A、5B、5C……光学素子ユニツト、7……感光基板、7A……被検出面、21、43……温度制御部、22……ペルチエ素子、24……温度センサ、31……容器、32……第1の配管、33……第2の配管。

Claims (7)

  1. 光源から発射された光束を光学素子を介して被検出面に照射すると共に、前記被検出面で反射した前記光束に基づいて前記被検出面の位置を検出する位置検出装置において、
    前記被検出面の位置を検出する通常動作時及び、前記光源及び又は前記光学素子の調節時に、前記光学素子がほぼ同じ所定温度となるように温度制御する温度制御手段を具えることを特徴とする位置検出装置。
  2. 前記光学素子は、複数配設されており、
    前記温度制御手段は、各前記光学素子をそれぞれ個別に加熱又は冷却することにより該各光学素子の温度をそれぞれ所定温度となるように温度制御することを特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。
  3. 前記光学素子は、複数配設されており、
    前記温度制御手段は、各前記光学素子全体を一括して加熱又は冷却することにより該各光学素子の温度をそれぞれ所定温度となるように温度制御することを特徴とする請求項1または2に記載の位置検出装置。
  4. 前記温度制御手段は、ペルチエ素子を用いて前記光学素子を加熱又は冷却することを特徴とする請求項1〜3の少なくとも一項に記載の位置検出装置。
  5. 前記温度制御手段は、所定の流体を間接的に用いて前記光学素子を加熱又は冷却することを特徴とする請求項1〜4の少なくとも一項に記載の位置検出装置。
  6. 前記温度制御手段は、前記光学素子の温度を計測する温度センサを設けることを特徴とする請求項1〜5の少なくとも一項に記載の位置検出装置。
  7. 前記温度制御手段は、前記複数の光学素子の1つの光学素子の温度を検出して温度制御を行うことを特徴とする請求項2又3に記載の位置検出装置。
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