JP3635326B2 - 圧力鍋の圧力調整装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、圧力鍋の圧力調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の圧力鍋の圧力調整装置は、圧力鍋の蓋部に形成される排気口に取り付けられるノズルと、このノズルの上端に形成される弁座部を開閉するニードル弁と、前記弁座部に前記ニードル弁を常時閉塞する重量を有すると共に、鉛直軸に対して回転可能なおもりとで主に構成されている。
【0003】
このように構成される圧力鍋の圧力調整装置は、圧力鍋内が所定圧力以上になった場合に、おもり部に形成された蒸気排出口から蒸気を排出して圧力鍋内の圧力を調整すると共に、おもりを回転させて使用者に蒸気の排出状態を認識させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のこの種の圧力調整装置においては、圧力鍋内の蒸気を排出する際に発する音は、高音の汽笛音で、使用者に対して恐怖心を抱かせる音であった。そのため、この音が原因で圧力鍋を嫌う人が多いという問題があった。
【0005】
この発明は上記事情に鑑みなされたもので、圧力鍋から排出される蒸気による音を和らげることにより、使用者の蒸気の排出音に対する恐怖心を和らげて、圧力鍋を取扱い易くした圧力鍋の圧力調整装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項記載の発明は、圧力鍋の蓋部に形成される排気口に取り付けられるノズルと、このノズルの上端に形成される弁座部を開閉するニードル弁と、前記弁座部に前記ニードル弁を常時閉塞する重量を有すると共に、鉛直軸に対して回転可能なおもりとを具備する圧力鍋の圧力調整装置において、前記おもりは、前記ノズルの上方部及びこの上方部に連なる外側部を包囲するケースと、前記ケースにて形成される蒸気排出通路内に配設され、蒸気排出通路を連通する連通口を有するおもりコアと、前記蒸気排出通路の上方側開口を閉塞すると共に、側方に蒸気排出口を有するキャップと、前記蒸気排出通路を遮蔽すべく前記ケースとキャップとの間に介在される板状基部に設けられるスリット孔にリード弁体を振動可能に取り付けたリード笛体と、を具備する、ことを特徴とする。
【0007】
このように構成することにより、圧力鍋内から排出された蒸気が、ケースの蒸気排出通路内に配設されるおもりコアに穿設された連通口を通過し、蒸気排出通路を遮蔽するリード笛体の板状基部のスリット孔を通過する際に、リード弁体を振動させるので、蒸気の排出に伴って汽笛音に比べて低音のリード音を発することができる。また、圧力鍋内から排出された蒸気の一部は、おもりコアの連通口を通らずに下方に流れるので、蒸気圧が排出口側に集中するのを分散することができ、おもりにかかる圧力のバランスを調整し、リード音を正常に発せさせることができる。また、圧力鍋内から吹き出る煮汁があっても、おもりコアによって蒸気排出口側への浸入を抑制することができる。
【0008】
請求項記載の発明は、請求項記載の圧力鍋の圧力調整装置において、前記蒸気排出口は、おもりに回転を与えるための勾配面を有することを特徴とする。
【0009】
このように構成することにより、圧力鍋内の蒸気がノズルから排出され、キャップの蒸気排出口から外部に排出される際、蒸気が蒸気排出口に形成された勾配面に衝突して排出されるので、おもりを円滑に回転させることができる。
【0010】
請求項記載の発明は、請求項記載の圧力鍋の圧力調整装置において、前記リード笛体に複数の異なるスリット孔を設けると共に、各スリット孔に振幅の異なるリード弁体を取り付けた、ことを特徴とする。
【0011】
このように構成することにより、圧力鍋内から排出される蒸気が異なるスリット孔を通過する際、振幅の異なるリード弁体を振動させるので、二つ以上の高さの異なる音を同時に響かせた和音を発して蒸気の排出を使用者に認識させることができる。
【0012】
請求項記載の発明は、請求項1又は3に記載の圧力鍋の圧力調整装置において、前記リード笛体の板状基部を円板状に形成すると共に、この板状基部の外周における非対向位置に大きさの異なる切欠き部を形成し、ケースには、前記切欠き部に係合可能な突起を突設してなる、ことを特徴とする。
【0013】
このように構成することにより、板状基部の外周における非対向位置に大きさの異なる切欠き部を形成すると共に、ケースの上部に板状基部の切欠きに係合可能な突起を突設するので、リード笛体の取り付け向きを間違えることなく取り付けることができる。
【0014】
請求項記載の発明は、請求項記載の圧力鍋の圧力調整装置において、前記おもりコアに、平坦状頂部と、この平坦状頂部の周辺から拡開テーパ状に延在するテーパ面部と、このテーパ面部の下端から垂下され、蒸気排出通路の内側面に圧入装着される円筒状胴部を具備し、前記平坦状頂部及びテーパ面部に、蒸気連通口を穿設してなる、ことを特徴とする。
【0015】
このように構成することにより、ノズルから排出された蒸気を、おもりコアの平坦状頂部及びテーパー面部に穿設された蒸気連通口を通過させて整流化させてリード笛体のスリット孔を通過させることができるので、リード弁体の振動を円滑にして連続したリード音を発することができる。
【0016】
請求項記載の発明は、請求項1又は5記載の圧力鍋の圧力調整装置において、前記ケースを、下方が開口する略ドーム状に形成すると共に、このケースの開口端内面に少なくとも3個の係止突起を突設し、おもりコアに、上記排出通路の内側面に圧入装着される円筒状胴部を形成すると共に、この円筒状胴部の下端に弾性変形可能な外向き円弧状の係止受け片を形成し、ノズルの外周との間に上記排出用隙間を有するおもり体を、前記係止突起と係止受け片に圧挿固定してなる、ことを特徴とする。
【0017】
このように構成することにより、おもり板の取付を容易かつ確実にすることができる。また、おもりの重心を下方側におくことができるので、おもりを安定させた状態で、圧力鍋の蓋部に装着することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明に係る圧力鍋の圧力調整装置の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
図1は、この発明に係る圧力調整装置を装着した圧力鍋の一例を示す側面図、図2は、圧力調整装置の一例を示す拡大断面図、図3は、圧力調整装置の要部を示す分解斜視図である。
【0020】
上記圧力調整装置1は、圧力鍋2の蓋部3に形成される排気口3aに取り付けられるノズル4と、このノズル4の上端に形成される弁座部5を開閉するニードル弁10と、弁座部5にニードル弁10を常時閉塞する重量を有すると共に、鉛直軸に対して回転可能なおもり20とで主要部が構成されている。
【0021】
上記おもり20は、ノズル4の上方部及びこの上方部に連なる外側部を包囲するケース30と、ケース30にて形成される蒸気排出通路31内に配設され、蒸気排出通路31を連通する連通口41,42を有するおもりコア40と、ニードル弁10に着脱可能に連結され、蒸気排出通路31の上方側開口を閉塞すると共に、側方に蒸気排出口51を有するキャップ50と、蒸気排出通路31を遮蔽すべくケース30とキャップ50との間に介在される板状基部61に設けられるスリット孔62,63にリード弁体64,65を振動可能に取り付けたリード笛体60と、おもり20に重量を持たせるおもり体70とを具備している。
【0022】
この場合、ニードル弁10は、ノズル4の弁座部5に開閉可能に就座する截頭円錐状の弁体11を下端に設けた弁軸12からなり、弁軸12における弁体11側にローレット部13が設けられ、弁軸12の上端側に雄ねじ部14が設けられている。このように構成されるニードル弁10は、弁軸12がおもりコア40、ケース30及びリード笛体60を貫通した状態で、上端側の雄ねじ部14に、キャップ50の取付部に圧入されたスリーブ52がねじ結合されている。
【0023】
上記キャップ50は、図2ないし図4に示すように、蒸気排出通路31を有するケース30の上端部を覆う円形状のキャップ本体53と、このキャップ本体53の上面中心部から起立する円柱部54の上端に上方に向かって拡開する摘み部55を設けた摘み56とで主に構成される合成樹脂製材料にて形成されている。このように、キャップ本体53の上面中心部から起立する円柱部54の上端に上方に向かって拡開する摘み部55を設けて摘み56を形成することにより、調理中に高温となる圧力鍋2からの熱により摘み56が熱くなるのを防止することができる。
【0024】
また、キャップ本体53の下部開口部側には、蒸気排出空間57が設けられており、周方向に沿う等間隔位置には、蒸気排出口51が設けられている。この場合、各蒸気排出口51には、おもり20の回転を円滑にするために、蒸気排出口51の入口側すなわち蒸気排出空間57側から出口側すなわち外方側に向かって狭小となる同一の勾配面58が形成されている。また、キャップ本体53の蒸気排出空間57の中心部には、円柱部54に向かって取付孔53aが穿設されている。この取付孔53aには、ニードル弁10にねじ結合されるスリーブ52の外周面に形成された凹凸細条52aを嵌挿(圧入)する大径孔53bが設けられている。
【0025】
上記ケース30は、図2、図3及び図6に示すように、下方が開口する略ドーム状に形成される合成樹脂製材料にて形成されている。この場合、ケース30の頂部の中心位置には、ニードル弁10を貫通するハブ32が設けられ、このハブ32と蒸気排出通路31を形成する円筒壁33とは、4本の連結腕片34にて連結されている。また、ケース30の上端面には、リード笛体60の板状基部61の外周における非対向位置に形成された大きさの異なる切欠き部66,67に係合可能な突起35,36が突設されている。更に、ケース30の開口端内面には、おもり板70を係止するための少なくとも3個の係止突起37が突設されている。この場合、係止突起37は先端部が円弧状に形成されている。
【0026】
上記おもりコア40は、図2、図3及び図7に示すように、円形に形成される平坦状頂部43と、この平坦状頂部43の周辺から下方に向かって拡開テーパ状に延在するテーパ面部44と、このテーパ面部44の下端から垂下され、蒸気排出通路31の内側面に圧入装着される円筒状胴部45と、この円筒状胴部45の下端から外方に向かって突設される弾性変形可能な外向き円弧状の係止受け片46とを具備する例えばステンレス鋼製材料にて形成されている。この場合、平坦状頂部43の中心位置にはニードル弁10を貫通する貫通孔47が穿設され、この貫通孔47の外周部位におけるケース30の連結腕片34と干渉しない部位には、4個の蒸気連通口41が穿設されている。また、テーパ面部44の周面には、蒸気連通口41とずれた位置例えば隣接する蒸気連通口41の中間位置の半径方向の線上に位置する4個の蒸気連通口42が穿設されている。
【0027】
このように、おもりコア40に、平坦状頂部43と、この平坦状頂部43の周辺から下方に向かって拡開テーパ状に延在するテーパ面部44と、このテーパ面部44の下端から垂下され、蒸気排出通路31の内側面に圧入装着される円筒状胴部45とを設け、平坦状頂部43及びテーパ面部44に蒸気連通口41,42を設けることにより、ノズル4から蒸気排出通路31内に噴射される蒸気が蒸気連通口41,42を通る際、蒸気は整流化されて、上方に配設されるリード笛体60のスリット孔62,63を通過して蒸気排出口51へ流れる。また、ノズル4から蒸気排出通路31内に噴射される蒸気の一部は、おもりコア40によって遮られて下方に流れ、ケース30の下部開口部内に配設されたおもり板70とノズル4との隙間6から外部に排出される。したがって、ノズル4から蒸気排出通路31内に噴射される蒸気を、上方のリード笛体60のスリット孔62,63を介して蒸気排出口51から外部へ排出するものと、おもり板70とノズル4との隙間6から外部に排出されるものとに分散することができるので、おもり20にかかる蒸気の圧力のバランスを調整することができる。また、圧力鍋2内から吹き出る煮汁があっても、おもりコア40によって蒸気排出口51側への浸入を抑制することができる。
【0028】
上記おもり体70は、図2及び図3に示すように、ケース30の下部開口部38の内周径より若干小径の円板状をなす例えばステンレス鋼製の3枚のおもり板71,72,73にて形成されて、おもり20全体の重量が所定の値となるように設定されている。このうち2枚のおもり板71,72は同一の内径74を有し、残りの1枚のおもり板73は、2枚のおもり板71,72の内径74より大径の内径75を有し、2枚のおもり板71,72の間に介在され、かつ、内径75内に、弾性変形可能な抜け止めリング76が配設されている。このように形成されるおもり体70すなわちおもり板71,72,73は、ケース30の下部開口部38に突設された係止突起37を乗り越えるようにしてケース30の下部開口部38の内周面に圧挿されると共に、おもりコア40の係止受け片46と係止突起37とで挟持された状態でケース30の下部開口部38内に取り付けられる。この状態で、ノズル4の外周に設けられた小径段部4aとおもり板71,72,73の内径74,75との間に、蒸気を外部に排出する隙間6が形成される。
【0029】
このように、おもり板71,72,73を略ドーム状に形成されたケース30の下部開口部38に配設することにより、おもり板71,72,73の取付を容易かつ確実にすることができる。また、おもり20の重心を下方側におくことができるので、おもり20を安定させた状態で、圧力鍋2の蓋部3に装着することができる。
【0030】
一方、リード笛体60は、図2、図3及び図5に示すように、蒸気排出通路31の上方開口部を遮蔽すべくケース30とキャップ50との間に介在される円形の例えば鉛入黄銅板にて形成される板状基部61と、この板状基部61に設けられる異なる長さ寸法を有する2個のスリット孔62,63をそれぞれ塞ぐように一端部が例えばスポット溶接等によって振動可能に取り付けられる長さ及び振幅の異なる2個のリード弁体64,65とで主に構成されている。この場合、リード弁体64,65は、板状基部61の下面側に取り付けられており、スリット孔62,63を通過する蒸気の圧力によってリード弁体64,65が振動することで、振幅の異なるリード弁体64,65が振動するので、使用者に恐怖感を抱かせる心配のない汽笛音に比べて低音の二つ高さの異なる音を同時に響かせた和音を発して蒸気の排出を使用者に認識させることができる。ここでは、異なる長さ寸法を有する2個のスリット孔62,63と振幅の異なる2個のリード弁体64,65とを設ける場合について説明したが、更に、異なる長さ寸法のスリット孔と異なる振幅を有するリード弁体を追加して3和音のリード音を発するようにすれば、更に、音色のよい3和音のリード音を発することができる。なお、スリット孔とリード弁体の数を、1個あるいは4個以上にすることも可能である。
【0031】
また、リード笛体60の板状基部61の中心部には、ニードル弁10の弁軸12を貫通する貫通孔68が穿設されている。また、板状基部61の外周における非対向位置には、上記ケース30の上端に突設された突起35,36に係合可能な大きさの異なる切欠き部66,67が形成されている。このように、板状基部61の外周の非対向位置に大きさの異なる切欠き部66,67を設け、これら切欠き部66,67をケース30の上端に突設された突起35,36に係合させる理由は、リード笛体60のセット位置を表裏逆にするのを防止するためである。
【0032】
上記のように形成されるニードル弁10、ケース30、おもりコア40、キャップ50、おもり板71,72,73(おもり体70)及びリード笛体60を組み付けるには、まず、ニードル弁10の弁軸12をおもりコア40の貫通孔47に貫通させた後、弁軸12をケース30のハブ32に貫通させると共に、おもりコア40の円筒状胴部45を蒸気排出通路31の内側面に圧入装着する。次に、ケース30の上方に突出する弁軸12にリード笛体60の板状基部61に設けられた貫通孔68を遊嵌すると共に、リード笛体60に設けられた切欠き部66,67をケース30の上端に突設された突起35,36に係合させた後、弁軸12の先端側の雄ねじ部14に、キャップ50の取付孔53aに嵌挿されたスリーブ52をねじ結合してケース30とキャップ50とでリード笛体60を挟持固定する。一方、おもり板71,72,73は、ケース30の下端開口部38内に圧挿入してケース30に突設された係止突起37とおもりコア40の係止受け片46とで挟持固定する。この際、中間のおもり板73の内径75内に、ノズル4の小径段部4aに係合し得る弾性変形可能な抜け止めリング76が介在される。
【0033】
上記のようにして組み付けられたおもり20とニードル弁10を、ノズル4に装着するには、先端に向かって縮径テーパ面4bを有するノズル4の先端部4cを、抜け止めリング76の弾性力に抗しておもり板71,72,73の内径74,75内に嵌挿させて取り付ける(図2参照)。この状態において、抜け止めリング76がノズル4の小径段部4aに係合するので、おもり20は不用意にノズル4から外れたり、圧力鍋2から排出される蒸気の噴射圧力によって外れる虞はない。
【0034】
上記のように構成されるこの発明の圧力調整装置によれば、圧力鍋2内の圧力が所定圧力以上になると、圧力鍋2内で発生した蒸気がノズル4を通り、蒸気の圧力によりノズル4の弁座部5を塞ぐニードル弁10の弁体11を押し上げて、蒸気排出通路31内に排出され、おもりコア40に設けられた連通口41,42を通ってリード笛体60のスリット孔62,63を通過して蒸気排出口51から外部に排出される。この際、スリット孔62,63を通過する蒸気圧力によってリード弁体64,65が振動して汽笛音より低音のハーモニカと同様なリード音を発して、恐怖感を抱かせることなく、蒸気の排出を使用者に認識させることができる。しかも、リード弁体64,65は異なる振幅を有するので、高さの異なる音を同時に響かせた和音を発して蒸気の排出を使用者に認識させることができる。また、蒸気は蒸気排出口51から外部に排出される際に、蒸気排出口51に設けられた勾配面58に衝突するので、その衝突力によっておもり20が鉛直軸に対して連続的に回転し、この回転によって蒸気の排出を認識させることができる。すなわち、リード笛体60のリード音とおもり20の回転の双方によって圧力鍋2の調理状況を使用者に知らせることができる。
【0035】
なお、蒸気排出通路31内に排出された蒸気の一部は、おもりコア40によって遮られて下方に流れ、ノズル4とおもり板71,72,73の内径74,75との隙間6を通って外部に排出されるので、蒸気圧が蒸気排出口51側に集中するのを分散することができ、おもり20にかかる圧力のバランスを調整することができる。
【0036】
圧力鍋2を使用した後に、リード笛体60を掃除する場合は、摘み56を持ってキャップ50を回転してニードル弁10からキャップ50との係合を解けば、リード笛体60をニードル弁10の弁軸12及びケース30の突起35,36から取り外して、洗浄することができる。したがって、リード笛体60の洗浄を容易にすることができ、リード笛体60の寿命の増大を図ることができる。
【0037】
【発明の効果】
以上に詳述したように、この発明の圧力鍋の圧力調整装置は、上記のように構成されているので、以下のような優れた効果が得られる。
【0038】
)請求項記載の発明によれば、圧力鍋内から排出された蒸気が、ケースの蒸気排出通路内に配設されるおもりコアに穿設された連通口を通過し、蒸気排出通路を遮蔽するリード笛体の板状基部のスリット孔を通過する際に、リード弁体を振動させるので、蒸気の排出に伴って汽笛音に比べて低音のリード音を発することができると共に、圧力鍋内から排出された蒸気の一部は、おもりコアの連通口を通らずに下方に流れるので、蒸気圧が排出口側に集中するのを分散することができ、おもりにかかる圧力のバランスを調整し、リード音を正常に発せさせることができる。また、圧力鍋内から吹き出る煮汁があっても、おもりコアによって蒸気排出口側への浸入を抑制することができる。
【0039】
)請求項記載の発明によれば、圧力鍋内の蒸気がノズルから排出され、キャップの蒸気排出口から外部に排出される際、蒸気が蒸気排出口に形成された勾配面に衝突して排出されるので、上記()に加えて、おもりを円滑に回転させることができる。
【0040】
)請求項記載の発明によれば、圧力鍋内から排出される蒸気が異なるスリット孔を通過する際、振動幅の異なるリード弁体を振動させるので、二つ以上の高さの異なる音を同時に響かせた和音を発して蒸気の排出を使用者に認識させることができる。
【0041】
)請求項記載の発明によれば、板状基部の外周における非対向位置に大きさの異なる切欠き部を形成すると共に、ケースの上部に板状基部の切欠きに係合可能な突起を突設するので、おもりを組み立てる際にリード笛体の取り付け向きを間違えることなく取り付けることができる。
【0042】
)請求項記載の発明によれば、ノズルから排出された蒸気を、おもりコアの平坦状頂部及びテーパー面部に穿設された蒸気連通口を通過させて整流化させてリード笛体のスリット孔を通過させることができるので、リード弁体の振動を円滑にして連続したリード音を発することができ、更に、使用者の恐怖心を和らげることができる。
【0043】
)請求項記載の発明によれば、おもり板の取付を容易かつ確実にすることができると共に、おもりの重心を下方側におくことができるので、おもりを安定させた状態で、圧力鍋の蓋部に装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の圧力鍋の圧力調整装置の装着状態を示す側面図である。
【図2】 上記圧力調整装置の一例を示す拡大断面図である。
【図3】 上記圧力調整装置の分解斜視図である。
【図4】 この発明におけるキャップの断面図(a)及び底面図(b)である。
【図5】 この発明におけるリード笛体の一例を示す平面図(a)及び(a)のI−I線に沿う断面図(b)である。
【図6】 この発明におけるケースの平面図(a)、正面図(b)及び底面図(c)である。
【図7】 この発明におけるおもりコアの平面図(a)及びその縦断面図(b)である。
【符号の説明】
2 圧力鍋
3 蓋部
4 ノズル
5 弁座部
6 隙間
10 ニードル弁
20 おもり
30 ケース
31 蒸気排出通路
35,36 突起
37 係止突起
38 下部開口部
40 おもりコア
41,42 連通口
43 平坦状頂部
44 テーパ面部
45 円筒状胴部
46 係止受け片
50 キャップ
51 蒸気排出口
58 勾配面
60 リード笛体
61 板状基部
62,63 スリット孔
64,65 リード弁体
66,67 切欠き部
70 おもり体
71,72,73 おもり板

Claims (6)

  1. 圧力鍋の蓋部に形成される排気口に取り付けられるノズルと、このノズルの上端に形成される弁座部を開閉するニードル弁と、前記弁座部に前記ニードル弁を常時閉塞する重量を有すると共に、鉛直軸に対して回転可能なおもりとを具備する圧力鍋の圧力調整装置において、
    前記おもりは、前記ノズルの上方部及びこの上方部に連なる外側部を包囲するケースと、前記ケースにて形成される蒸気排出通路内に配設され、蒸気排出通路を連通する連通口を有するおもりコアと、前記蒸気排出通路の上方側開口を閉塞すると共に、側方に蒸気排出口を有するキャップと、前記蒸気排出通路を遮蔽すべく前記ケースとキャップとの間に介在される板状基部に設けられるスリット孔にリード弁体を振動可能に取り付けたリード笛体と、を具備する、ことを特徴とする圧力鍋の圧力調整装置。
  2. 請求項記載の圧力鍋の圧力調整装置において、
    前記蒸気排出口は、おもりに回転を与えるための勾配面を有することを特徴とする圧力鍋の圧力調整装置。
  3. 請求項記載の圧力鍋の圧力調整装置において、
    前記リード笛体に複数の異なるスリット孔を設けると共に、各スリット孔に振幅の異なるリード弁体を取り付けた、ことを特徴とする圧力鍋の圧力調整装置。
  4. 請求項1又は3記載の圧力鍋の圧力調整装置において、
    前記リード笛体の板状基部を円板状に形成すると共に、この板状基部の外周における非対向位置に大きさの異なる切欠き部を形成し、ケースには、前記切欠き部に係合可能な突起を突設してなる、ことを特徴とする圧力鍋の圧力調整装置。
  5. 請求項記載の圧力鍋の圧力調整装置において、
    前記おもりコアに、平坦状頂部と、この平坦状頂部の周辺から拡開テーパ状に延在するテーパ面部と、このテーパ面部の下端から垂下され、蒸気排出通路の内側面に圧入装着される円筒状胴部を具備し、前記平坦状頂部及びテーパ面部に、蒸気連通口を穿設してなる、ことを特徴とする圧力鍋の圧力調整装置。
  6. 請求項1又は5記載の圧力鍋の圧力調整装置において、
    前記ケースを、下方が開口する略ドーム状に形成すると共に、このケースの開口端内面に少なくとも3個の係止突起を突設し、
    おもりコアに、蒸気排出通路の内側面に圧入装着される円筒状胴部を形成すると共に、この円筒状胴部の下端に弾性変形可能な外向き円弧状の係止受け片を形成し、
    ノズルの外周との間に蒸気排出用隙間を有するおもり体を、前記係止突起と係止受け片に圧挿固定してなる、ことを特徴とする圧力鍋の圧力調整装置。
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