JP3635233B2 - 圧力計およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧力計およびその製造方法に係り、被測定圧が導入されるブルドン管の管先の変位量を内部拡大機構を介して指針に拡大して伝達する圧力計およびその製造方法に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、圧力を測定するのに、被測定圧が導入されるブルドン管の管先の変位量を内部拡大機構を介して指針に伝達する圧力計が用いられている。このような圧力計の一例を図9に示す。
図9の圧力計100Aは、圧力導入部101(いわゆる、株101)と、この圧力導入部101に一端が設けられかつ被測定圧が内部に導入されるブルドン管102と、このブルドン管102の他端に取り付けられた管先103と、この管先103の変位量を回転角度に変換して指針104に伝達する内部拡大機構105とを備えている。
このうち、内部拡大機構105は、圧力導入部101に取り付けられる座板106と、管先103に一端が回動自在に取り付けられるロッド107と、このロッド107の他端に一部が回動自在に取り付けられかつ回転軸が座板106に設けられたセクタギア108と、このセクタギア108に噛合しかつ指針104が固定されたピニオン109とを備えている。なお、座板106には長孔106Aが形成されており、この長孔106Aに挿通されたビス106Bによって座板106が圧力導入部101に位置調整可能に取り付けられている。
【0003】
このような圧力計100Aを、以下のように製造している。
まず、圧力導入部101とブルドン管102と管先103とを接着する。ここで、管先103にはロッド107を取り付けるための管先孔103Aが予め形成されている。この後、内部拡大機構105を圧力導入部101および管先103に取り付ける。
【0004】
ブルドン管102の変位量にはブルドン管102によって多少のばらつきがあるため、指針104の回転角度にもばらつきが生じる。このような指針104の回転角度のばらつきの調整は、内部拡大機構105の拡大率の調整によって行われている。具体的には、ロッド107の他端の回転中心O1およびセクタギア108の回転中心O2間の距離Lを調整することで行われている。そして、内部拡大機構105には、このような距離Lを調整するための機能が備わっている。
【0005】
図9に示すような内部拡大機構105において、セクタギア108の回転中心O2の一端側(歯が設けられていない端部側)には長孔108Aが形成され、この長孔108Aに図示しないボルトおよびナットを介してロッド107が取付位置変更可能に取り付けられている。そして、ナットを緩めて長孔108Aの長手方向へロッド107の取付位置を変えることで、距離Lを調整している。
【0006】
また、管先孔103Aの中心O4とセクタギア108の回転中心O2との間の距離Dは、指針104の回転角度の直線性に大きく影響するため、管先孔103Aの中心O4とセクタギア108の回転中心O2との間の距離Dを調整し、指針104の回転角度の直線性を所定の精度内に調整している。この調整は、ビス106Bを緩めて長孔106Aに沿って座板106の取付角度を変化させ、すなわち、内部拡大機構105全体の取付角度を変化させ、管先孔103Aとセクタギア108の回転中心O2との間の距離Dを調整することで行われている。
【0007】
一方、図10に従来の圧力計の他の例を示す。ここにおいて、圧力計100Bは、図9の圧力計100Aと内部拡大機構の距離Lの調整機能のみが異なっており、他の構成は同一であるから、同一符号を付してそれらの説明を省略する。
圧力計100Bの内部拡大機構105において、セクタギア108のロッド107の他端の回転中心O1およびセクタギア108の回転中心O2間の部位108Bが、他の部位よりも薄肉に形成され、ペンチ等で容易に変形可能となっている。そして、部位108Bをペンチ等で変形させることで距離Lを調整している。
また、指針104の回転角度における直線性の調整も、部位108Bをペンチ等で変形させて、管先孔103Aとセクタギア108の回転中心O2との間の距離を調整することで行われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したような圧力計100A,100Bにおいて、内部拡大機構105のロッド107の他端の回転中心O1およびセクタギア108の回転中心O2間の距離L、および管先孔103Aの中心O4とセクタギア108の回転中心O2との間の距離Dの調整は、作業者によって行われている。つまり、作業者が指針104の回転角度を見ながら、ロッド107の取付位置を調整したり、ペンチ等で部位108Bを変形させることで、少しずつ距離Lを調整して拡大率を調整したり、内部拡大機構105全体の取付角度を変化させて、指針104の回転角度の直線性を調整している。従って、このような調整作業には、熟練を要する、時間がかかる、人件費がかかる等の問題がある。また、圧力計100A,100Bを大量生産する際には、製造ラインを自動化することでコストダウンをはかることが考えられるが、調整作業だけは作業者によるものであるから、大幅なコストダウンをはかることができない。
【0009】
また、指針104の回転角度の直線性を最適にする為には、圧力計100A,100Bの測定範囲の中間圧をブルドン管102内に導入したとき、セクタギア108の回転中心O2とロッド107の他端の回転中心O1とを結ぶ直線が、ロッド107の長手方向と直角をなすのが望ましい。
しかし、この管先103の管先孔103Aは、管先103とブルドン管102とを接着する前に形成されているため、管先103とブルドン管102とを接着する際に管先孔103Aを同時に位置決めしなければならない。このため、このような接着作業には、管先孔103Aを位置決めできるような接着用治具が用いられる。しかしながら、このような治具を用いたとしても、ブルドン管102の弾性変形や接着時の温度変化による変形等により、管先孔103Aを正確に位置決めすることができず、直線性を最適にできない等の問題がある。
【0010】
本発明の目的は、熟練を要する調整作業を省くことができて、製造時間の短縮およびコストダウンをはかることができ、また、製造ラインを効率よく自動化できる圧力計およびその製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の圧力計は、上記目的を達成するために以下の構成を備える。
請求項1に記載の発明は、圧力導入部と、一端が前記圧力導入部に取り付けられかつ被測定圧が導入されるブルドン管と、このブルドン管の他端に取り付けられる管先と、この管先の変位量を拡大して指針に伝達する内部拡大機構とを備えた圧力計であって、拡大率の異なる複数種の前記内部拡大機構が、各内部拡大機構の種類を識別するための識別手段として切り欠きを備えて予め組み立てられて用意され、これらの内部拡大機構のうちのいずれか1つの内部拡大機構が前記ブルドン管の変位量に応じて組み付けられて前記指針の回転角度が調整されていることを特徴とするものである。
【0012】
この発明によれば、予め拡大率が一定に設定された内部拡大機構をそのまま圧力計に用いているので、従来と異なり、圧力計の製造の際、内部拡大機構の拡大率の調整作業を不要にできる。そして、熟練を要する調整作業を省くことで、製造時間の短縮およびコストダウンが図れる。
また、内部拡大機構自体に調整機能を設ける必要がないため、内部拡大機構の構造における設計の自由度を向上させることができる。たとえば、内部拡大機構にセクタギアを用いた場合には、セクタギアの形状を任意に決定することで、可動部であるとともに質量値が大きいセクタ部分の回転中心に対する回転モーメントの不釣り合いを、小さくできる。従って、機械的振動に対する歯車やリンク機構の摩耗を少なくでき、耐久性が向上する。
【0013】
また、予め拡大率の異なる複数の内部拡大機構が用意され、これらの内部拡大機構のうちのいずれか1つを選択して、この選択した内部拡大機構を組み込むことで指針の回転角度が調整されている。これにより、従来のように内部拡大機構を組み込んでから、作業者が指針の回転角度を見ながら内部拡大機構の拡大率を変えていくという熟練を要する調整作業を省くことができて、製造時間の短縮およびコストダウンをはかることができる。
また、調整作業が省かれることで、圧力計の大量生産時に、製造ラインを効率よく自動化でき、大幅なコストダウンをはかることができる。
【0014】
さらに、拡大率の異なった複数種の内部拡大機構には、その種類を識別するための識別手段が設けられているから、外見上識別が困難な内部拡大機構が複数種あってもその識別を容易にできる。
【0015】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の圧力計において、前記内部拡大機構は、前記圧力導入部に取り付けられる座板と、一端が前記管先に回動自在に取り付けられるロッドと、このロッドの他端に一部が回動自在に取り付けられかつ前記座板に回転軸を介して回動自在に支持される第1歯車と、この第1歯車に噛合しかつ前記指針が固定される回転軸を有する第2歯車とを備え、前記ロッドの他端の回転中心と前記第1歯車の回転中心との間の距離が異なる複数種の内部拡大機構が用意されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、ロッドの他端の回転中心と第1歯車の回転中心との間の距離が異なる複数種の内部拡大機構を用意し、これらの内部拡大機構からいずれか1つを選択して組み込むことで指針回転角度を調整している。このような複数種の内部拡大機構は、ロッドの他端の回転中心(たとえば、第1歯車のロッドを取り付けるための取付用孔の中心)と第1歯車の回転中心との間の距離が異なる複数種の第1歯車をそれぞれ用い、残りの構成部品を従来の内部拡大機構の構成部品と同様のものを用いることで構成できる。つまり、複数種の第1歯車を用意するだけで、従来の構造の内部拡大機構から本発明の複数種の内部拡大機構を製造できるため、第1歯車以外の新たな部品を作る必要がなく、上記目的を効率よく達成できる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の圧力計において、前記内部拡大機構は、前記圧力導入部に取り付けられる座板と、一端が前記管先に回動自在に取り付けられるロッドと、このロッドの他端に一部が回動自在に取り付けられかつ前記座板に回転軸を介して回動自在に支持される第1歯車と、この第1歯車に噛合しかつ前記指針が固定される回転軸を有する第2歯車とを備え、前記ロッドの長手方向に沿う長さ寸法が異なる複数種の内部拡大機構用意されていることを特徴とするものである。
【0018】
一方、本発明の圧力計の製造方法は、上記目的を達成するために、以下の方法を採用する。
請求項4に記載の発明は、被測定圧が導入されるブルドン管の管先の変位量を内部拡大機構を介して指針に拡大して伝達する圧力計の製造方法であって、拡大率の異なる複数種の前記内部拡大機構が、各内部拡大機構の種類を識別するための識別手段として切り欠きを備えて予め組み立てられて用意され、本体ケースに取り付けられる圧力導入部に前記ブルドン管を取り付けた後、基準圧を導入した際の前記ブルドン管の管先の変位量をもとに、前記複数種の内部拡大機構のうちのいずれか1つの内部拡大機構を選択して組み付けることを特徴とするものである。
この発明によれば、請求項1に記載の発明と同様な作用効果が期待できる。つまり、指針の回転角度の調整を、作業者によるものではなく、基準圧を導入した際のブルドン管の管先の変位量をもとに、拡大率の異なる複数種の内部拡大機構から1つを選んで組み込むことで行っているから、熟練を要する調整作業を省くことができて、製造時間の短縮およびコストダウンをはかることができる。また、ブルドン管の管先の変位量を、たとえば画像測定機等で自動的に測定すれば、圧力計の大量生産時に製造ラインを略無人化でき、大幅なコストダウンをはかることができる。さらに、複数種の内部拡大機構には、識別手段が設けられているから、外見上識別が困難な内部拡大機構が複数種あってもその識別を容易にできる。
【0019】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の圧力計の製造方法において、前記管先の変位量の情報に加えて、前記基準圧を導入した際の前記管先の位置と、前記ブルドン管の管芯位置または前記管先の変位方向とをもとに、前記複数種の内部拡大機構のうちのいずれか1つの内部拡大機構を選択して組み付けられていることを特徴とするものである。
この発明によれば、管先の変位量に加え、ブルドン管の管芯位置および管先の位置のデータに基づいて、複数種の内部拡大機構から1つの内部拡大機構を選択しているので、内部拡大機構の選択をより適切にできる。
なお、ブルドン管の管芯位置のデータの代わりに、管先の変位方向のデータを用いても同様な効果が得られる。
【0020】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の圧力計の製造方法において、前記基準圧を導入した際の前記管先の位置と、前記管先の変位量と、前記ブルドン管の管芯位置または前記管先の変位方向とをもとに、前記指針が指示する指示値の誤差における最大誤差の絶対値と、最小誤差の絶対値とを略等しく調整することを特徴とするものである。
この発明によれば、管先の変位量、ブルドン管の管芯位置および管先の位置のデータに基づいて、指針が指示する指示値の誤差における最大誤差の絶対値と、最小誤差の絶対値とを略等しく調整しているので、指示値の最大誤差の絶対値を小さくできる。
なお、ブルドン管の管芯位置のデータの代わりに、管先の変位方向のデータを用いても同様な効果が得られる。
【0021】
請求項7に記載の発明は、請求項4ないし請求項6のいずれかに記載の圧力計の製造方法において、前記内部拡大機構は、前記圧力導入部に取り付けられる座板と、一端が前記管先に回動自在に取り付けられるロッドと、このロッドの他端に一部が回動自在に取り付けられかつ前記座板に回転軸を介して回動自在に支持される第1歯車と、この第1歯車に噛合しかつ前記指針が固定される回転軸を有する第2歯車とを備え、前記第1歯車の回転中心と前記ロッドの他端の回転中心との間の距離、および前記ロッドの長手方向に沿う長さ寸法のうちの少なくとも一方の寸法が異なる複数種の内部拡大機構を用意することを特徴とするものである。
この発明によれば、請求項3または請求項4に記載の発明と略同様な作用効果が期待できる。つまり、複数種の第1歯車またはロッドを用意するだけで、従来の構造の内部拡大機構から本発明の複数種の内部拡大機構を製造できるため、第1歯車またはロッド以外の新たな部品を作る必要がなく、上記目的を効率よく達成できる。
また、第1歯車およびロッドの両方の寸法がそれぞれ異なる内部拡大機構を製造することで、少ない種類の第1歯車およびロッドで複数種の内部拡大機構を製造できる。
【0022】
請求項8に記載の発明は、請求項4ないし請求項6のいずれかに記載の圧力計の製造方法において、前記内部拡大機構は、前記圧力導入部に取り付けられる座板と、一端が前記管先に回動自在に取り付けられるロッドと、このロッドの他端に一部が回動自在に取り付けられかつ前記座板に回転軸を介して回動自在に支持される第1歯車と、この第1歯車に噛合しかつ前記指針が固定される回転軸を有する第2歯車とを備え、前記第1歯車の回転中心と前記ロッドの他端の回転中心との間の距離が一定であるとともに、前記ロッドの長手方向に沿う長さ寸法が異なる複数種の内部拡大機構を用意することを特徴とするものである。
この発明によれば、請求項3に記載の発明と略同様な作用効果が得られる。つまり、複数種の内部拡大機構は、長手方向に沿う長さ寸法が異なる複数種のロッドをそれぞれ用い、残りの構成部品を従来の内部拡大機構の構成部品と同様のものを用いることで構成できる。従って、複数種のロッドを用意するだけで、従来の構造の内部拡大機構から本発明の複数種の内部拡大機構を製造できるため、ロッド以外の新たな部品を作る必要がなく、上記目的を効率よく達成できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1〜第5実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1には、本発明の第1実施形態に係る圧力計1が示されている。
圧力計1は本体ケース10を有し、この本体ケース10には被測定圧を導入する圧力導入部20(いわゆる、株20)が設けられている。この圧力導入部20の本体ケース10外側に位置する部位は、図示しない圧力源に取り付けられ、本体ケース10内側に位置する部位には、ブルドン管30の一端がはんだ付け、ろう付け、溶接、その他の接着手段により取り付けられている。圧力導入部20にはその長手方向に沿って圧力導入孔(図示せず)が形成されており、被測定圧はこの圧力導入孔を通ってブルドン管30の内部に導入される。ブルドン管30の他端には、管先40が取り付けられており、ブルドン管30の変形による管先40の変位量は、内部拡大機構50を介して指針60に拡大して伝達される。
なお、図2に示すような、圧力導入部20と、ブルドン管30と、管先40とが接着されて一体になったものをサブ組立品2と呼ぶこととする。
【0026】
図1に戻って、内部拡大機構50は、一端が管先40に回動自在に取り付けられたロッド51を有し、このロッド51の他端は、第1歯車としてのセクタギア52の一端(歯が設けられていない側の端部)に回動自在に取り付けられている。このセクタギア52の回転軸52Aは、圧力導入部20に固定された座板53に回転自在に設けられている。セクタギア52には、回転軸54Aが座板53に回動自在に設けられた第2歯車としてのピニオン54が噛合しており、このピニオン54の回転軸54Aには指針60が固定されている。
また、ピニオン54の回転軸54Aには、バックラッシュ防止用のひげゼンマイ55が設けられている。なお、座板53には、座板53に対向配置された関板57が固定されており、座板53および関板57間にセクタギア52およびピニオン54が配置されている。ここで、セクタギア52およびピニオン54の回転軸52A,54Aは、座板53および関板57にそれぞれ回動自在に設けられている。
【0027】
このような構成において、圧力導入部20を介して被測定圧がブルドン管30の内部に導入されると、その圧力によってブルドン管30が変形し、管先40が変位する。管先40が変位すると、この管先40に取り付けられたロッド51が変位し、セクタギア52が回動する。セクタギア52の回動に伴って、このセクタギア52に噛合するピニオン54が回転し、指針60がふれる。
【0028】
ここにおいて、ブルドン管30の変位量にはブルドン管30ごとで多少のばらつきがあるため、指針60の回転角度にばらつきが生じる。このような指針回転角度のばらつきの調整は、本実施形態において、拡大率の異なる複数の内部拡大機構から1つの内部拡大機構50を選択して組み付けることで行う。内部拡大機構50には、ロッド51の他端の回転中心O1とセクタギア52の回転中心O2との間の距離Lが異なる、たとえば3種類の内部拡大機構50A,50B,50C(図1、図3および図4参照)を用意する。これら3種類の内部拡大機構50A,50B,50Cの距離Lは、以下の様にして決定する。
【0029】
図1、図2および図5において、セクタギア52の回転中心O2を原点(基準)として、ロッド51の他端の回転中心位置O1を(x,y)、ブルドン管30の管芯(ブルドン管30の管先40の移動中心)の位置O3を(X3,Y3)、管先孔40Aの中心位置O4を(X,Y)とする。
ここで、管芯の位置(X3,Y3)、および管先孔40Aの中心位置(X,Y)を以下のようにして求める。
圧力導入部20、ブルドン管30、および管先40(管先孔40A加工済みの管先40)からなるサブ組立品2において、圧力導入部20より、圧力計1の測定範囲の最小圧力Pz、中間圧力Pm、および最大圧力Psをそれぞれ導入し、その時のブルドン管30の管先孔40Aの各位置O4z(Xz,Yz)、O4m(Xm、Ym)、O4s(Xs,Ys)を求める。
これら3点O4z、O4m、O4sを近似して円弧で結び、この円弧により形成された円の中心をブルドン管30の管先40の移動中心(管芯)の位置(X3,Y3)とすることができる。そして、3点O4z、O4m、O4sおよび管芯の位置O3から、管先40の移動半径Cが求められる。これら管芯位置O3および移動半径Cに基づいて、圧力計1の測定範囲内における管先孔40Aの位置(X,Y)、つまり、管先孔40Aの移動軌跡が求められる。
【0030】
上述では、管先孔40Aの移動軌跡を、管芯位置(X3,Y3)を中心とした半径Cの円軌道に近似し、この円軌道から管先孔40Aの各位置(X,Y)を求めているが、管先孔40Aの位置(X,Y)の求め方はこのような方法に限定されず、たとえば、管先孔40Aの移動軌跡を直線軌道や曲線軌道(上述した円軌道以外の曲線軌道)に近似し、このような軌道から管先孔40Aの各位置(X,Y)を求めてもよい。
具体的に、図5を参照して説明すると、サブ組立品2において、圧力計1の測定範囲の最小圧力Pzを導入して管先孔40Aが位置O4z(Xz,Yz)にあるとき、管先40の変位方向(たとえば、最大圧力Psを導入したときの管先40の変位方向を基準としたときの変位方向)は、図中に示すβzと同値となる。また、中間圧力Pmを導入して管先孔40Aが位置O4m(Xm,Ym)にあるとき、管先40の変位方向は、図中に示すβmと同値となる。
つまり、管先40の変位方向の値は、管先孔40Aの位置(X,Y)の変化に伴って変化する。
【0031】
管先孔40Aの移動軌跡において、位置O4zから位置O4sまで、管先40の変位方向の値の平均値をとると、その平均値はβmと同値なる。このような平均値βmを管先孔40Aの各位置(X,Y)における管先40の変位方向の値とすることで、すなわち、管先孔40Aの移動軌跡を直線に近似することで、この直線軌道から管先孔40Aの各位置(X,Y)が求められる。この直線軌道は、たとえば、O4z(Xz,Yz)と、O4s(Xs,Ys)とを結んだ直線であってもよく、また、O4z(Xz,Yz)、O4m(Xm、Ym)、およびO4s(Xs,Ys)の3点の最小二乗法による直線であってもよい。
このように、管先孔40Aの移動軌跡を、管先40の変位方向のデータに基づいて直線軌道に近似してもよく、また、上述のように、管芯位置(X3,Y3)を中心とした半径Cの円軌道に近似してもよく、いずれの方法によっても管先孔40Aの各位置(X,Y)を求めることができる。
【0032】
次に、セクタギア52の回転角θ1[rad]を求める。ここで、回転角θ1[rad]とは、セクタギア52の回転中心O2とロッド51の他端の回転中心位置O1とを結んだ線と、X軸(図5)とでなす角度をいう。
まず、ロッド51の他端の回転中心位置(x,y)と、セクタギア52の回転角θ1[rad]との関係は、式(1)で表される。また、ロッド51の長手方向の寸法A、およびセクタギア52の回転中心O2と管先孔40Aの中心位置O4との間の距離Dは、式(2)および式(3)でそれぞれ表される。
【0033】
【数1】
【0034】
これら式(1)〜(3)により、セクタギア52の回転角度θ1[rad]は、式(4)で求められる。
【0035】
【数2】
【0036】
また、指針60の回転角θ2[rad]は、セクタギア52の回転角度θ1、およびピニオンギア54の歯数Z1とセクタギア52の歯数Z2との比から、式(5)から求められる。
【0037】
【数3】
【0038】
つまり、管芯位置O3、ロッド51の長さ寸法A、圧力計1の測定範囲内での管先孔40Aの位置(X,Y)、および距離L(O1とO2との間の距離L)より、セクタギア52の回転角θ1が求められ、ギアの歯数比により指針60の回転角θ2が求められる。そして、上述した式(1)〜(5)により、管先40の移動量Sのばらつき範囲と、管先孔40Aの位置(X,Y)のばらつき範囲、および必要とする精度から、内部拡大機構50の諸寸法が決定されるとともに、距離Lが決定される。
【0039】
具体的な例として、管先40の変位量Sのばらつきが2.48±0.14mmのブルドン管30を用いて、±3%の精度の圧力計1を製造する場合を、以下に説明する。
ここで、測定の結果より、管芯の位置O3(X3,Y3)=(-20,10)、管先40の管先孔40Aの位置O4(Xm、Ym)=(5.3,10)、ロットの長さ寸法A=10mmとする。
また、管先40の変位量Sを微小であるとすると、変位量Sは、式(6)で表される。
【0040】
【数4】
【0041】
L=5.1mm、L=5.3mm、およびL=5.5mmの3種の内部拡大機構50A,50B,50Cを用意した場合、以下に示すようなブルドン管30の変位量Sのばらつきに対して、各内部拡大機構50A〜50Cが対応できることが分かる。
L=5.1の内部拡大機構50Aのとき、管先40の変位量S=2.334〜2.428mm
L=5.3の内部拡大機構50Bのとき、管先40の変位量S=2.428〜2.521mm
L=5.5の内部拡大機構50Cのとき、管先40の変位量S=2.521〜2.615mm
以上より、精度±3%内の圧力計1を製造するにあたって、L=5.1mm、5.3mm、5.5mmの3種類の内部拡大機構50A〜50Cを用意したとき、変位量S=2.334mm〜2.615mmのブルドン管30に対応できることが分かる。このことにより、内部拡大機構50の距離Lが、L=5.1mm、5.3mm、5.5mmの3種類に決定される。
【0042】
このような3種類の内部拡大機構50A,50B,50Cにおいて、その種類を識別するため、セクタギア52にはそれぞれ識別手段としての切り欠き56が形成されている。図1に示すような距離Lが5.1mmのセクタギア52には1つの切り欠き56が形成され、距離Lが5.3mmのセクタギア52には2つの切り欠き56が形成され(図3参照)、距離Lが5.5mmのセクタギア52には3つの切り欠き56が形成されることで(図4参照)、3種類の内部拡大機構50A,50B,50Cの識別が容易にできるようになる。
【0043】
ここで、L=5.1mmの内部拡大機構50Aを、管先40の変位量S=2.334mmのブルドン管30に取り付けたとき、管先40の変位量S=2.381mmのブルドン管30に取り付けたとき、および管先40の変位量S=2.428mmのブルドン管30に取り付けたときのそれぞれの指示角度の誤差を、図6(A)〜(C)の各グラフで順に示す。指示角度の誤差とは、圧力導入部20から所定圧力を導入した際に指針60が示す位置と、当該所定圧力の値を示す目盛板の目盛位置との角度差を、目盛角度の範囲(本実施例では270°)に対して百分率で示したものである。
図6のグラフにおいて、内部拡大機構50Aを、それぞれ管先40の変位量S=2.334mm、2.381mm、2.428mmの各ブルドン管30に取り付けた場合、最大圧力を加えたときの指示誤差は、−1.1%〜0.9%となる。
また、グラフは省略するが、L=5.3mmの内部拡大機構50Bを、それぞれ管先40の変位量S=2.428mm、S=2.475mm、S=2.521mmのブルドン管30に取り付けたときのそれぞれの指示角度の誤差、および、L=5.5mmの内部拡大機構50Cを、それぞれ管先40の変位量S=2.521mm、S=2.568mm、S=2.615mmのブルドン管30に取り付けたときのそれぞれの指示角度の誤差は、内部拡大機構50Aの指示角度の誤差とほぼ同程度の値をとる。
【0044】
次に、管先孔40Aの位置O4が、所定位置からX方向に±0.6mm、Y方向に±0.6mm変化した場合の指示角度の誤差を表1に示す。ここでは、管先の変位量S=2.334mmのブルドン管30、およびL=5.1mmの内部拡大機構50Aを使用している。なお、表1では、中間圧力で目合わせしたときの指示角度の誤差を示す。中間圧力で目合わせとは、基準圧力(圧力計1が測定可能な圧力範囲)の中間圧力値を圧力計1に加え、指針60の示す位置と目盛板の中間圧力値を示す位置とを一致させることである。
【0045】
【表1】
【0046】
表1で示すように、管先孔40Aの位置O4が、所定位置からXおよびY方向に±0.6mmずれた場合には、指示角度の誤差の絶対値が最大となる位置は(0.6,0)であり、誤差は−1.4%〜0.5%である。また、管先孔40Aの位置O4がXおよびY方向に±0.3mmずれた場合には、指示角度の誤差の絶対値が最大となる位置は(0.3,0.3)であり、誤差は−1.4%〜0.4%となる。
一方、管先40の変位量S=2.428mmのブルドン管30、およびL=5.1mmの内部拡大機構50Aを使用した場合には、表は省略するが、管先孔40Aの位置O4がXおよびY方向に±0.6mmずれた場合には、指示角度の誤差が−3.3%〜0.7%となり、また、管先孔40Aの位置O4がXおよびY方向に±0.3mmずれた場合には、指示角度の誤差が−2.0%〜0.6%となる。
また、内部拡大機構50Bを、管先40の変位量S=2.428mm、2.521mmのブルドン管30に取り付けたとき、または、内部拡大機構50Cを管先40の変位量S=2.521mm、2.615mmのブルドン管30に取り付けたとき、管先孔40Aの位置O4がXおよびY方向に±0.6mmずれた場合、±0.3mmずれた場合の指示角度の誤差は、内部拡大機構50Aの指示角度の誤差とほぼ同程度の値をとる。
【0047】
次に、管芯位置O3がXおよびY方向にそれぞれ±1.2mm変化した場合の指示角度の誤差を表2に示す。ここでは、管先40の変位量S=2.334mmのブルドン管30、およびL=5.1mmの内部拡大機構50Aを使用しており、管先孔40Aの位置O4は、(Xm,Ym)=(5.3,10)とされている。
【0048】
【表2】
【0049】
表2で示すように、管芯位置O3がX方向にずれた場合には、指示角度の誤差に大きな影響がない。また、内部拡大機構50Bおよび内部拡大機構50Cにおいても、内部拡大機構50Aとほぼ同程度の結果が得られる。
以上のように、本実施形態によれば、管先孔40Aの位置O4のばらつきを半径0.6mmの円内(すなわち、XおよびY方向にそれぞれ±0.6mm)に収めることができれば、精度±3%以内の圧力計1を製作できるようになる。
【0050】
次に、本実施形態における圧力計1の製造方法を以下に説明する。
(手順1)まず、予め3種類の内部拡大機構50A,50B,50Cを製造し、用意しておく。この際、3種類の内部拡大機構50A,50B,50Cは、たとえば、セクタギア52のロッド51を取り付けるための取付用孔52Bの中心(ロッド51の他端の回転中心O1)とセクタギア52の回転中心O2との間の距離が異なる3種類のセクタギア52をそれぞれ用い、残りのピニオン54やロッド51等の構成部品を従来の内部拡大機構の構成部品と同様のものを用いることで構成できる。
【0051】
(手順2)この後、圧力導入部20と、ブルドン管30と、既に管先孔40Aが加工された管先40とをはんだ付け、ろう付け、溶接、その他の接着手段により接着する。ブルドン管30と管先40との接着作業にあたっては、管先孔40Aが圧力導入部20に対して所定位置に来るよう、ブルドン管30および管先40を位置決めできる接着用治具等を用いて行う。ここで、管先孔40Aの圧力導入部20に対する所定位置とは、後に内部拡大機構50を取り付けた際、セクタギア52とピニオン54との噛み合い位置が最適となる位置とされている。なお、セクタギア52とピニオン54との最適な噛み合いとは、圧力計1の測定範囲の中間圧をブルドン管30内に導入したときにセクタギア52の歯の中央部位とピニオン54とが噛み合っている状態のことである。
【0052】
(手順3)次に、ブルドン管30内に所定圧力を導入し、画像測定機等を用いて管先孔40Aの変位量Sを測定する。
ブルドン管30の管先40の移動量Sを測定する際、管先40の管先孔40Aの位置O4を、たとえば、セクタギア52の回転軸52Aの位置O2を基準にして測定する。まず、サブ組立品2に基準圧力の最小圧力Pz、中間圧力Pm、最大圧力Psを導入し、それぞれブルドン管30の管先40の管先孔40Aの位置を測定し、それぞれの位置(Xz,Yz)、(Xm、Ym)、(Xs,Ys)を求め、これらの3点より管芯の位置(X3,Y3)が求められる。そして、管先孔40Aの位置(X,Y)は、管芯の位置(X3,Y3)を中心とした円軌道上の点として連続的に求められる。
【0053】
(手順4)次に、測定したブルドン管30の変位量Sの大きさによって、S=2.334mm〜2.427mmのもの、S=2.428mm〜2.520mmのもの、S=2.521mm〜2.615mmの3種類のブルドン管30に分類する。そして、それぞれの変位量Sに対応した内部拡大機構50A、50B、50Cを組付けたと仮定する。
【0054】
(手順5)手順3で求められた管芯位置(X3,Y3)を用い、適当な間隔でたとえば式(1)および式(2)に代入することで、指針60の回転角度θ2を求める。なお、ここでは、中間圧力で目合わせした場合として、つまり指針60の指示角度と目盛板の回転角度とが、中間圧力を導入した際に一致するものとして計算する。計算結果より、指示角度の誤差が±3%内に収まれば、選択した内部拡大機構50がブルドン管30に組み込まれることとなる。
【0055】
(手順6)そして、3種類の内部拡大機構50A,50B,50Cから1つを選択して組み込み、圧力導入部20、ブルドン管30、ロッド51および内部拡大機構50からなる一体ものを本体ケース10に組み込む。
(手順7)そして、目盛板を取り付けて、中間圧力で目合わせして指針60をピニオン54の回転軸54Aに取り付ける。
【0056】
具体的に、圧力計1の製造ラインでは、圧力導入部20とブルドン管30と管先40とを接着した後、ブルドン管30に基準圧を導入して管先40の変位量を測定し、たとえば、この測定結果のデータを内部拡大機構50A,50B,50Cの供給装置に送る。これにより、供給装置からは所定の内部拡大機構50A,50B,50Cが自動的に組付ライン等に供給され、管先40およびブルドン管30が取り付けられた圧力導入部20に所定の内部拡大機構50が取り付けられることとなる。
【0057】
上述のような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)予め拡大率の異なる3種類の内部拡大機構50A,50B,50Cが用意され、これらの内部拡大機構50A,50B,50Cのうちのいずれか1つを選択して、この選択した内部拡大機構50A,50B,50Cを組み込むことで指針60の回転角度が調整されている。これにより、従来のように内部拡大機構を組み込んでから、作業者が指針の回転角度を見ながら内部拡大機構の拡大率を変えていくという熟練を要する調整作業を省くことができて、製造時間の短縮およびコストダウンをはかることができる。
また、調整作業が省かれることで、圧力計1の大量生産時に、製造ラインを効率よく自動化でき、大幅なコストダウンをはかることができる。
【0058】
(2)また、内部拡大機構50自体に調整機能を設ける必要がないため、内部拡大機構50の構造における設計の自由度を向上させることができる。たとえば、内部拡大機構50におけるセクタギア52の形状を任意に決定することで、可動部であるとともに質量値が大きいセクタ部分の回転中心に対する回転モーメントの不釣り合いを、小さくできる。従って、機械的振動に対する歯車やリンク機構の摩耗を少なくでき、耐久性が向上する。
【0059】
(3)ロッド51の他端の回転中心O1とセクタギヤ52の回転中心O2との間の距離Lが異なる3種類の内部拡大機構50A,50B,50Cを用意し、これらの内部拡大機構50A,50B,50Cからいずれか1つを選択して組み込むことで指針60の回転角度を調整している。このような3種類の内部拡大機構50A,50B,50Cは、セクタギヤ52のロッド51を取り付けるための取付用孔52Bの中心(つまり、ロッド51の他端の回転中心O1)とセクタギヤ52の回転中心O2との間の距離Lが異なる3種類のセクタギヤ52をそれぞれ用い、残りのピニオン54やロッド51等の構成部品を従来の内部拡大機構の構成部品と同様のものを用いることで構成できる。つまり、3種類のセクタギヤ52を用意するだけで、従来の構造の内部拡大機構から3種類の内部拡大機構50A,50B,50Cを製造できるため、セクタギヤ52以外の新たな部品を作る必要がない。
【0060】
(4)管先40の変位量Sに加え、ブルドン管30の管芯位置O3および管先孔40Aの位置O4のデータに基づいて、複数種の内部拡大機構50から1つの内部拡大機構を選択しているので、内部拡大機構の選択をより適切にできる。
なお、ブルドン管30の管芯位置O3のデータの代わりに、管先40の変位方向のデータを用いても同様な効果が得られる。
【0061】
(5)拡大率の異なった複数種の内部拡大機構50A,50B,50Cには、その種類を識別するための切り欠き56が形成されているから、外見上識別が困難な内部拡大機構50A,50B,50Cが複数種あってもその識別を容易にできる。
【0062】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を説明する。ここで、本実施形態は、本発明に係る圧力計の製造方法であり、前述の第1実施形態の圧力計1の製造方法とは、管先孔40Aの加工順序が異なるのみで、圧力計1の構成、および製造方法の他の手順等はほぼ同様であるから、同一の部分に同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、圧力導入部101とブルドン管102を従来の治具を用いて接着し、管芯の位置O3のばらつきをY方向に±1.2mm以内に抑える。そして、ブルドン管30と管先40とを接着した後、プレス等で管先孔40Aを所定位置に形成する。
このように、ブルドン管30と管先40とを接続した後に管先孔40Aを加工することで、管先孔40Aが加工済みの管先40を位置決めしながらブルドン管30に接着する場合(第1実施形態)と異なり、管先孔40Aを所定位置に加工(配置)する際、所定位置からのばらつき範囲が小さくなる。
このため、本実施形態では、管先孔40Aの位置O4を、所定位置からXおよびY方向に±0.3mm以内のばらつきで管先孔40Aを加工することが可能となり、このような場合、表1の網掛け部分で示すように、指示角度の誤差の絶対値は2.0%以内となる。
さらに、圧力計1の測定範囲(基準圧力)の中間値の圧力を導入した状態で、管先孔40Aを加工する等して、管先孔40Aの位置O4のばらつきをより小さくし、所定位置から±0.1mm以内のばらつきで加工した場合、指示角度の誤差の絶対値は1.2%以内となる。これにより、精度±1.5%の圧力計1を製作できるようになる。
【0063】
次に、本実施形態の圧力計1の製造方法について説明する。ここで、本実施形態の圧力計1の製造方法は、前述した第1実施形態の圧力計1の製造方法と比べると、管先孔40Aの加工順序のみが異なり、他の手順等は略同等であるから、この同手順の説明については省略、または簡略にする。
(手順1)まず、予め3種類の内部拡大機構50A,50B,50Cを製造し、用意しておく。
(手順2)次に、圧力導入部20と、ブルドン管30と、管先孔40Aが未加工の管先40とを接着し、管先40にロッド51を取り付けるための管先孔40Aを加工する。この際、管先40の管先孔40Aを圧力導入部20に対して常に所定位置に形成する。すなわち、管先孔40Aのない管先40が予め取り付けられたブルドン管30を圧力導入部20に固定した状態で、圧力導入部20の予め設定された基準位置、たとえば座板53が取り付けられる管先孔40Aの中心位置から、予め決められた位置に管先孔40Aの中心がくるように管先孔40Aを形成する。ここで、管先40の管先孔40Aの所定位置とは、後に内部拡大機構50を取り付けた際、セクタギア52とピニオン54との噛み合い位置が最適となる位置とされている。
(手順3)次に、ブルドン管30内に所定圧力を導入して、管先孔40Aの変位量S等を測定する。なお、管先孔40の変位量S等の測定は、画像測定機等を用いることで行えばよい。そして、管先孔40Aの変位量をもとに、3種類の内部拡大機構50A,50B,50Cから1つを選択して組み込み、圧力導入部20、ブルドン管30、ロット51および内部拡大機構50からなる一体ものを本体ケース10に組み込む。
(手順4)そして、目盛板を取り付けて、中間圧力で目合わせして指針60をピニオン54の回転軸54Aに取り付ける。
【0064】
上述のような本実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果(1)〜(5)に加えて、次のような効果がある。
(6)管先40の管先孔40Aは、管先40がブルドン管30に取り付けられた後に形成されるので、管先40とブルドン管30との接着の際、管先40の取付位置のばらつきや接着時の温度変化によるブルドン管30の変形等があっても、そのばらつきや変形に関係なく管先40の管先孔40Aを所定位置に形成できる。従って、管先40の管先孔40Aの位置によって決定されるセクタギヤ52とピニオン54との噛み合い位置を最適にでき、セクタギヤ52の歯が形成された部位を小さくすることができる。
【0065】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態を説明する。ここで、本実施形態は、本発明に係る圧力計の製造方法であり、前述の第1および第2実施形態の圧力計1の製造方法とは、目合わせの際に導入する圧力の値が異なるのみで、他の構成、および製造方法等はほぼ同様であるから、同一の部分に同一の符号を付してその説明を省略する。
【0066】
まず、管先40の変位量S=2.428mmのブルドン管30、およびL=5.1mmの内部拡大機構50Aを使用した場合において、管先孔40Aの位置O4が、X方向に±0.6mm、Y方向に±0.6mm変化したときにおける指示角度の誤差の算出結果を図7のグラフに示す。なお、ここでは、中間圧力で目合わせした場合として、つまり指針60の指示角度と目盛板の回転角度とが、中間圧力を導入した際に一致するものとして計算している。
【0067】
図7において、指示角度の最大誤差は、3.32%、最小誤差は、−0.67%となっており、これら最大誤差と最小誤差との平均値は、1.325%である。この指示角度の平均誤差1.325%を基準圧力(圧力計1の測定範囲)の誤差に換算すると、たとえば、基準圧力を10とした場合、平均誤差値は0.1325となる。
中間圧力値を5.0、最大圧力値を10.0としたとき、中間圧力値よりも最大圧力値の1.325%程高い調整圧力値5.135で、中間圧力の目盛位置に目合わせを行った場合、すなわち、基準圧力(圧力計1の測定範囲)の中間圧力値に、平均誤差値を加算した調整圧力5.1325を圧力導入部20から導入し、指針60を目盛板の中間圧力値(目盛板の表示値「5.0」)を示す位置に一致させた場合、最大誤差値と最小誤差値との絶対値が等しくなり、図8のグラフに示すように、最大調整誤差値は±1.995%となる。なお、基準圧力(圧力計1の測定範囲)の中間圧力値に、平均誤差値を加算した調整値圧力値を圧力導入部20から導入し、指針60を目盛板の中間圧力値を示す位置に一致させることを、以下、調整圧力値で目合わせするという。
以上のように、調整圧力値で目合わせを行い、中間圧力値を導入した際の指示誤差が1.325%となるように調整すれば、指示角度の誤差値の幅は±1.995%となる。これにより、指示角度の誤差の絶対値を小さくできるようになる。
【0068】
次に、管先40の管先孔40Aの位置O4がXおよびY方向に±0.6mm変化した場合、内部拡大機構50Aで変位量の最小値S=2.334mmを使用した調整結果(調整圧力値で目合わせを行った結果)は、表3に示すようになる。
【0069】
【表3】
【0070】
表3において、網掛け部分は、管先孔40Aがちょうど所定位置(0,0)に形成されたときの指示角度の誤差と比較して、指示角度の誤差が大きくなっている部分を示している。すなわち、この網掛けの範囲では、内部拡大機構50Aを選択しない方が望ましい。
同様に、内部拡大機構50Aで変位量の最大値S=2.428mmを使用した調整結果は、表4に示すようになる。
【0071】
【表4】
【0072】
表4において、網掛け部分は、管先孔40Aがちょうど所定位置(0,0)に形成されたときの指示角度の誤差と比較して、指示角度の誤差が大きくなっている部分を示している。すなわち、この網掛けの範囲では、内部拡大機構50Aを選択しない方が望ましい。
一方、内部拡大機構50Bで変位量の最小値S=2.428mmを使用した調結果は、表5に示すようになる。
【0073】
【表5】
【0074】
表4と表5とを比較すると、管先40の変位量S=2.428mmのブルドン管30を用いた場合、管先孔40Aの位置によっては、L=5.3mmの内部拡大機構50Bを使用した方が、指示角度の誤差が小さくなることが分かる。
このように、管先40の変位量S=2.428mmのブルドン管30を用いた際、隣り合う二種類の内部拡大機構50A,50Bがある場合は、管先位置によって内部拡大機構50A,50Bのどちらかを適切に選択することで、指示角度の誤差をより小さくできる。
また、管芯位置O3がばらついたときも同様に、その位置により、隣り合う二種類の内部拡大機構から適切に1つの内部拡大機構を選択することで、指示角度の誤差をより小さくできる。
【0075】
このようにして、本実施形態でも、サブ組立品2の管先40の移動量Sを測定することで、管芯位置O3、および管先孔40Aの位置O4(X,Y)を算出する。これらのデータと、隣あった二種類の内部拡大機構50のデータとから、指針60の指示角度を計算で求め、指示角度の誤差がより少ない内部拡大機構50を選択し、サブ組立品2に内部拡大機構50を組み付ける。そして、調整圧力値を算出して、この圧力値で目合わせを行う。
本実施形態ように、調整圧力値で調整作業を行った場合、管芯位置O3のばらつきが±1.2mm、管先孔40Aの位置O4のばらつきが所定位置から±0.6mm以内に収まれば、±1.0%以内の指示角度の誤差が得られる。
【0076】
次に、本実施形態の圧力計1の製造方法を説明する。ここで、本実施形態の圧力計1の製造方法は、前述した第1および第2実施形態の圧力計1の製造方法と比べると、目合わせの際に導入する圧力の値が異なるのみで、他の手順等は略同等であるから、この同手順の説明については省略、または簡略にする。
(手順1)まず、予め3種類の内部拡大機構50A,50B,50Cを製造し、用意しておく。
(手順2)次に、圧力導入部20とブルドン管30と管先40とを接着する。ここで、管先孔40Aを、ブルドン管30との接着前に管先40に加工しておいてもよく、また、接着後に管先40に加工してもよい。
(手順3)この後、画像測定機等により、管先40の変位量S等を測定し、これらのデータから管芯位置O3、および管先孔40Aの位置(X,Y)を求め、たとえば、式(1)および式(2)を使用することで、任意の圧力の時の指針60の回転角度θ2を求める。
【0077】
(手順4)次に、中間圧力値で目合わせしたと仮定して、指示角度の誤差を求め、調整圧力値を求めて、この調整圧力値で目合わせしたときの指示角度の誤差を算出する。
特に、ブルドン管30の管先40の移動量Sが、隣り合う2種類の内部拡大機構50のそれぞれ対応する移動量Sの境界付近である場合(たとえば、内部拡大機構50A,50Bにおいて、管先の移動量S=2.428mmであった場合)、2種類の内部拡大機構について計算し、精度の良い方を適宜選択する。そして、その選択データを、たとえば内部拡大機構50A,50B,50Cの供給装置に伝送する。一方、調整圧力値は、たとえば、圧力計1の目合わせを行う目合わせ装置に伝送する。
【0078】
(手順5)供給装置からは所定の内部拡大機構50A,50B,50Cが自動的に組付ライン等に供給され、サブ組立品2に所定の内部拡大機構50が取り付けられることとなる。この後、目合わせ装置では、伝送された調整圧力値を圧力導入部20へ加え、指針60を目盛板の中間圧力値の示す位置に合わせ、ピニオン軸54Aに固定して調整を完了し、圧力計1の製作が完了する。
【0079】
上述のような本実施形態によれば、前述した第1および第2実施形態の効果(1)〜(6)に加えて、次のような効果がある。
(7)管先40の変位量S、ブルドン管30の管芯位置O3および管先孔40Aの位置O4のデータに基づいて、指示角度の誤差における最大誤差の絶対値と、最小誤差の絶対値とを略等しく調整しているので、指示角度の最大誤差の絶対値を小さくできる。
なお、管先孔40Aの位置(X,Y)を求める際、第1実施形態と同様に、ブルドン管30の管芯位置O3のデータの代わりに、管先40の変位方向のデータを用いてもよく、このような場合にも同様な効果が得られる。
【0080】
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態を説明する。ここで、本実施形態は、本発明に係る圧力計の製造方法であり、前述の第1〜第3実施形態の圧力計1の製造方法とは、内部拡大機構のロッドを、長さ寸法Aの異なる複数種類のロッドから選択することで精度を調整している点で異なり、圧力計1の構成、および製造方法の他の手順等はほぼ同様であるから、同一の部分に同一の符号を付してその説明を省略する。
【0081】
本実施形態では、管先40の移動量S、管芯位置O3および管先40の位置O4(X,Y)を測定し、たとえば式(1)および式(2)を使用して、ロッド51の最適な長さ寸法Aを選択する。この後、選択したロッド51の長さ寸法Aの値を用いて、調整圧力値を計算し、この調整圧力値により、目合わせを行って圧力計1を製作する。
【0082】
たとえば、管先40の変位量S=2.334mmのブルドン管30を用いた場合、長さ10mmの通常のロッド51に代えて、長さ10.6mmのロッド51を取り付けた内部拡大機構50Aを用意する。
より詳細に説明すると、表3において、たとえば管先孔40Aの位置O4が、所定位置からXおよびY方向へ(0.6,−0.6)ずれている場合、内部拡大機構50Aのロッド51を長さ寸法A=10.0mmのものから長さ寸法A=10.6mmのものに代えることで、管先孔40Aの位置O4を、セクタギア52の回転軸52Aの位置O2から略Y方向に+0.6mmずらすことができる。これによって、表3より、指示角度の誤差を±1.0%に改善できることが分かる。
以上のように、3種類の内部拡大機構50から1つの内部拡大機構を適切に選択するとともに、管先孔40Aの位置O4に基づいて異なる長さの複数のロッドから1つのロッドを適切に選択することで、指示角度の誤差が±1.0%内の圧力計1を製作できる。なお、内部拡大機構50は、3種類用意せずに、1種類のみとして、ロッドの長さ寸法Aを変化させることだけで、精度の調整を図ってもよい。
【0083】
次に、本実施形態の圧力計1の製造方法を説明する。ここで、本実施形態の圧力計1の製造方法は、前述した第1〜第3実施形態の圧力計1の製造方法と比べると、ロッドを選択する工程が付加されるのみで、他の手順等は略同等であるから、この同手順の説明については省略、または簡略にする。
(手順1)まず、予め3種類の内部拡大機構50A,50B,50Cを製造し、用意しておく。この際、内部拡大機構は、まだロッドが取り付けられていない状態にある。
(手順2)次に、圧力導入部20とブルドン管30と管先40とを接着する。ここで、管先孔40Aを、ブルドン管30との接着前に管先40に加工しておいてもよく、また、接着後に管先40に加工してもよい。
【0084】
(手順3)この後、画像測定機等により、基準圧力(測定範囲)の最小圧力値の管先位置(Xz,Yz)、中間圧力値の位置(Xm、Ym)、および最大圧力値の位置(Xs,Ys)を測定し、これらのデータから管芯位置O3、および管先孔40Aの位置(X,Y)を求める。これら測定結果から、管先40の移動量Sが求まり、この移動量Sに基づいて、複数種の中から1つの内部拡大機構50を選択する。選択した内部拡大機構50のデータ等、および式(1)、(2)から、指針60の回転角度θ2を求める。
(手順4)次に、中間圧力値で目合わせしたと仮定して、指示角度の誤差を求め、調整圧力値を求めて、この調整圧力値で目合わせしたときの指示角度の誤差を算出する。そして、このような指示角度の誤差に基づいて、複数種類の長さのロッドから1つのロッドを選択して内部拡大機構50Aに組み込む。
(手順5)この後、目盛板を取り付けて、中間圧力で目合わせして指針60をピニオン54の回転軸54Aに取り付ける。
【0085】
上述のような本実施形態によれば、前述した第1〜第3実施形態の効果(1)〜(7)に加えて、次のような効果がある。
(8)本実施形態では、ロッド51の長さ寸法Aが異なる複数種の内部拡大機構50を用意し、これらの内部拡大機構50からいずれか1つを選択して組み込むことで指針60の回転角度θ2を調整している。このような複数種の内部拡大機構50は、長さ寸法Aが異なる複数種のロッド51をそれぞれ用い、残りの構成部品を従来の内部拡大機構の構成部品と同様のものを用いることで構成できる。つまり、複数種のロッド51を用意するだけで、従来の構造の内部拡大機構から本発明の複数種の内部拡大機構を製造できるため、ロッド以外の新たな部品を作る必要がない。
【0086】
(9)また、ロッド51の長さ寸法Aがたとえば10.6mmの内部拡大機構50Aを準備することで、新しい内部拡大機構を用意することなく、内部拡大機構50の種類を増やすことができて、指示角度の誤差をより小さくできる。
【0093】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は、本発明に含まれるものである。たとえば、前記各実施形態において、拡大率一定の内部拡大機構とは、任意に拡大率を変更せず、リンク機構自体が持つ特性、つまり、リンクの接続角度による拡大率の変化を利用するのであり、形状に限定するものではない。3種類の内部拡大機構50A,50B,50Cは、ロッド51の他端の回転中心O1およびセクタギア52の回転中心O2間の距離Lがそれぞれ異なるものであったが、本発明に係る複数種の内部拡大機構はこれに限定されるものではなく、歯車比を変えても良い。
また、本発明に係る複数種の内部拡大機構は、距離Lの寸法とロッドの長さ寸法Aとをそれぞれ異ならせて組み合わせた複数種の内部拡大機構であってもよく、要するに、拡大率の異なる複数種の内部拡大機構であればよい。
【0094】
前記各実施形態では、セクタギア52に切り欠き56を形成することで、3種類の内部拡大機構50A,50B,50Cを識別しているが、たとえば、セクタギアへの直接印字、着色等で識別してもよく、要するに、内部拡大機構にその種類を識別するための識別手段が設けられていればよい。なお、この識別手段は、視認可能なものであってもよく、また、機械等が認識可能なものであってもよい。
【0095】
前記各実施形態では、3種類の内部拡大機構50A,50B,50Cを製造して用意しているが、内部拡大機構の種類は、2種類あるいは4種類以上あってもよい。また、実施例4の様に、 必要とする精度により、1種類の内部拡大機構でもよく、適宜製造する圧力計に合わせて内部拡大機構の種類の数を設定すればよい。
【0096】
【発明の効果】
本発明の圧力計およびその製造方法によれば、熟練を要する調整作業を省くことができて、製造時間の短縮およびコストダウンをはかることができ、また、製造ラインを効率よく自動化できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る圧力計を示す全体図である。
【図2】前記実施形態におけるサブ組立品を示す図である。
【図3】前記実施形態における他の内部拡大機構の要部を示す拡大図である。
【図4】前記実施形態におけるさらに他の内部拡大機構の要部を示す拡大図である。
【図5】前記実施形態における圧力計の作用を示す模式図である。
【図6】前記実施形態における導入した圧力の値と指示角度の誤差との関係を示すグラフである。
【図7】第3実施形態における導入した圧力の値と指示角度の誤差との関係を示すグラフである(中間圧力で目合わせ)。
【図8】前記実施形態における導入した圧力の値と指示角度の誤差との関係を示すグラフである(調整圧力で目合わせ)。
【図9】従来の圧力計を示す全体図である。
【図10】他の従来の圧力計を示す全体図である。
【符号の説明】
1 圧力計
10 本体ケース
20 圧力導入部
30 ブルドン管
40 管先
40A 管先孔
50,50A,50B,50C 内部拡大機構
51 ロッド
52 第1歯車であるセクタギア
52A 回転軸
53 座板
54 第2歯車であるピニオン
54A 回転軸
56 識別手段である切り欠き
60 指針
L 距離
A ロッドの長手方向に沿う長さ寸法
O1 ロッドの他端の回転中心
O2 第1歯車の回転中心であるセクタギアの回転中心
O3 管芯位置
O4 管先の位置
S 管先の変位量(移動量)
θ2 指針の回転角度
Claims (8)
- 圧力導入部と、一端が前記圧力導入部に取り付けられかつ被測定圧が導入されるブルドン管と、このブルドン管の他端に取り付けられる管先と、この管先の変位量を拡大して指針に伝達する内部拡大機構とを備えた圧力計であって、
拡大率の異なる複数種の前記内部拡大機構が、各内部拡大機構の種類を識別するための識別手段として切り欠きを備えて予め組み立てられて用意され、これらの内部拡大機構のうちのいずれか1つの内部拡大機構が前記ブルドン管の変位量に応じて組み付けられて前記指針の回転角度が調整されていることを特徴とする圧力計。 - 請求項1に記載の圧力計において、
前記内部拡大機構は、前記圧力導入部に取り付けられる座板と、一端が前記管先に回動自在に取り付けられるロッドと、このロッドの他端に一部が回動自在に取り付けられかつ前記座板に回転軸を介して回動自在に支持される第1歯車と、この第1歯車に噛合しかつ前記指針が固定される回転軸を有する第2歯車とを備え、
前記ロッドの他端の回転中心と前記第1歯車の回転中心との間の距離が異なる複数種の内部拡大機構が用意されていることを特徴とする圧力計。 - 請求項2または請求項3に記載の圧力計において、
前記内部拡大機構は、前記圧力導入部に取り付けられる座板と、一端が前記管先に回動自在に取り付けられるロッドと、このロッドの他端に一部が回動自在に取り付けられかつ前記座板に回転軸を介して回動自在に支持される第1歯車と、この第1歯車に噛合しかつ前記指針が固定される回転軸を有する第2歯車とを備え、
前記ロッドの長手方向に沿う長さ寸法が異なる複数種の内部拡大機構用意されていることを特徴とする圧力計。 - 被測定圧が導入されるブルドン管の管先の変位量を内部拡大機構を介して指針に拡大して伝達する圧力計の製造方法であって、
拡大率の異なる複数種の前記内部拡大機構が、各内部拡大機構の種類を識別するための識別手段として切り欠きを備えて予め組み立てられて用意され、
本体ケースに取り付けられる圧力導入部に前記ブルドン管を取り付けた後、
基準圧を導入した際の前記ブルドン管の管先の変位量をもとに、
前記複数種の内部拡大機構のうちのいずれか1つの内部拡大機構を選択して組み付けることを特徴とする圧力計の製造方法。 - 請求項4に記載の圧力計の製造方法において、
前記管先の変位量の情報に加えて、前記基準圧を導入した際の前記管先の位置と、前記ブルドン管の管芯位置または前記管先の変位方向とをもとに、
前記複数種の内部拡大機構のうちのいずれか1つの内部拡大機構を選択して組み付けられていることを特徴とする圧力計の製造方法。 - 請求項5に記載の圧力計の製造方法において、
前記基準圧を導入した際の前記管先の位置と、前記管先の変位量と、前記ブルドン管の管芯位置または前記管先の変位方向とをもとに、
前記指針が指示する指示値の誤差における最大誤差の絶対値と、最小誤差の絶対値とを略等しく調整することを特徴とする圧力計の製造方法。 - 請求項4ないし請求項6のいずれかに記載の圧力計の製造方法において、
前記内部拡大機構は、前記圧力導入部に取り付けられる座板と、一端が前記管先に回動自在に取り付けられるロッドと、このロッドの他端に一部が回動自在に
取り付けられかつ前記座板に回転軸を介して回動自在に支持される第1歯車と、この第1歯車に噛合しかつ前記指針が固定される回転軸を有する第2歯車とを備え、
前記第1歯車の回転中心と前記ロッドの他端の回転中心との間の距離、および前記ロッドの長手方向に沿う長さ寸法のうちの少なくとも一方の寸法が異なる複数種の内部拡大機構を用意することを特徴とする圧力計の製造方法。 - 請求項4ないし請求項6のいずれかに記載の圧力計の製造方法において、
前記内部拡大機構は、前記圧力導入部に取り付けられる座板と、一端が前記管先に回動自在に取り付けられるロッドと、このロッドの他端に一部が回動自在に取り付けられかつ前記座板に回転軸を介して回動自在に支持される第1歯車と、この第1歯車に噛合しかつ前記指針が固定される回転軸を有する第2歯車とを備え、
前記第1歯車の回転中心と前記ロッドの他端の回転中心との間の距離が一定であるとともに、前記ロッドの長手方向に沿う長さ寸法が異なる複数種の内部拡大機構を用意することを特徴とする圧力計の製造方法。
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