JP3634366B2 - 流体を無線周波数信号で処理する方法および装置 - Google Patents

流体を無線周波数信号で処理する方法および装置 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は一般的には流体を処理する装置、および方法に関する。とくに、本発明は、水搬送導管中の水垢の沈殿物の堆積が阻止されるように水を整えるための水処理に関する。さらに詳しくは、本発明は上記した目的のためにかつ後で言及される他の目的のために流体を処理するための略円形磁束線を有する電磁界の発生に関する。
背景技術
水中のカルシウムおよびマグネシウムイオンの如き不純物は、時間の経過で、水パイプの内壁に付着する水垢を形成する。水が加熱される場合に水垢の形成は加速され、かつそれゆえ、温水器および上記ボイラーはとくに水垢堆積および熱伝達の減少、より高い燃料使用量および同様に局部過熱を受け易い。家庭用配管系統においてカルシウムおよびマグネシウムイオンは石鹸泡の形成を阻止するために石鹸と反応し、それにより有効な洗浄を阻止する。
多くの水処理水垢除去装置がこれまでかかる水垢の形成および堆積を阻止するために水を整えるように提案された。例えば、化学的解決は一定の充填を必要としかつまた水を薄める。他のアプローチは腐食可能な電極を水中に位置決めすることである。しかしながら、電極が腐食すると、それらはその有効性を失いかつ結局または交換を必要とする。
さらに他のアプローチは磁石を水と直接接触して位置決めする。しかしながら、かかる磁石は磁性の破片を集め得るだけでかつ結局、破片の堆積はパイプを閉塞し得る。
さらに他のアプローチは、配管系統の外部および内部両方に、磁界または電磁界を使用する。しかしながら、かかる界は作用が局部的でありかついずれの場合も、水パイプの下流区域に水垢除去作用を搬送するような水の流れに依存する。
この発明の全般的な目的は流体を処理するための従来技術、例えば水調節水垢除去装置を提案することである。
本発明の他の目的は水パイプ中の水垢の形成を抑制する改良された装置および方法を提供することにある。
本発明の他の目的は水パイプの内部に取り付けられた化学薬品、電極、磁石または同様な水垢除去装置の使用を除去することである。
本発明の追加の目的は電磁界を使用する調節装置の水垢除去の有効性を増加することにある。
本発明の他の目的は、水がその中に流れていないときでも、水パイプ系統中の有効な水垢除去作用を提供することにある。
本発明の他の目的は水を運ぶ強磁性の金属パイプの腐食を抑制する処理方法および装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、有益な効果を達成するために、必ずしも水ではない、種々の流体を処理することである。
発明の開示
これらの目的および以下で明らかとなる他の目的保持して、本発明の1つの態様は、簡単に述べると、軸線に沿って延びる導管内に収容される流体を処理する装置および方法に存する。該装置は導管の外部に取り付けられた一次コイル、一連の無線周波数信号を発生するために一次コイルを付勢する手段、前記導管の軸線と略同軸関係において略円形の磁束線を有する電磁界を処理されるべき流体に発生し、かつ一次コイルの上流および下流に流体を処理するために軸線に沿って電磁界を伝搬するための、無線周波数信号の発生に応答する手段からなる。
流体が水でありかつ水垢沈殿物を阻止するために水を処理することが望まれる本発明の1つの用途によれば、略円形磁束線を有する電磁界の伝搬は極めて完全な水垢除去作用を提供する。化学薬品、電極、磁石および他の水垢除去装置は導管内に取り付けられない。水垢除去作用は実際には局部的でないが、流体が流れていないときも同様に導管を通って伝搬される。
本発明の1実施例において、一次コイルは付勢手段がそれに接続される電線の一次巻線である。付勢手段は電線の二次巻線を含む。フエライトコアが両巻線の間に設けられる。二次巻線は1対の間隔が置かれた端子を有する。装置はさらに巻線が取り付けられるハウジングからなる。端子は外部でハウジングに取り付けられる。ホルダは導管上の軸方向に間隔を置いた接触領域で導管のハウジングを端子と電気的接触に保持する。導電路が接触領域の間で導管に沿って延びる。導電路は無線周波数信号用の低インピーダンスを有する。導管が金属から作られるならば、導電路は自動的に確立される。導管が合成プラスチツク材料から構成されるならば、その場合に金属箔が前記低インピーダンス路を設けるために接触領域間の導管のまわりに巻回される。
本発明の好適な実施例によれば、しかしながら、一次コイルは電線の一次巻線であり、そして高透磁性特性のフエライトまたは他の適切な材料からなるコアが、例えば、一次巻線を貫通するような方法において導管のまわりに同軸的にまたは螺旋状に周部に巻回されて配置される。例えば、一次巻線はケーブルの反対端でピンコネクタおよびソケツトコネクタを有する多線リボンケーブルであつても良い。ピンコネクタは一列のピンを有し、かつソケツトコネクタは一列のソケツトを有する。これらのコネクタは1本のピンだけずれた列を有するループを形成するように相互に接続される。
他の実施例において、一次コイルは一列のピンを有するデユアル−イン−ラインパツケージ、および一列のソケツトを有するプリント回路基板を含む。パツケージは1本のピンだけずれた列で基板に取り付けられる。フエライトコアは一次コイルを貫通しかつ例えば導管のまわりに同軸的に巻回されて延びる。
付勢手段は好ましくは手段、例えば導管に沿って流れている流体の音を検出しかつ検出された音に比例する周波数を有するアナログ可聴信号を発生するためのマイクロホンを包含する。該マイクロホンは、実際には、音を発生させる水の乱流を検出する。
付勢手段は好ましくはさらに可聴信号から雑音を取り除くためのフイルタ、可聴信号をその周波数が可聴信号の周波数に比例する一連のデジタルパルスに変換する変換器、該デジタルパルスをその振幅が可聴信号の周波数に比例するDC電圧に変換するコンバータ、そしてDC電圧を一次コイルに印加される一連の駆動パルスに変化する他の変換器を包含する。順次、一次コイルは一連の無線周波数信号を発生させる。
各無線周波数信号は50〜500kHzの範囲の周波数を有する。各無線周波数信号は最大値からゼロに減少する正弦的に変化可能な振幅を有しても良い。好ましくは、信号は信号間に任意の待ち間隔を有する。
上述されたような装置において、電磁界は自動的に発生されかつ配管系統の条件に、かつとくにその中の水垢の量に直接比例する。装置好ましくは決してオフにされず、それにより最小の処理レベルを保証する。処理は水が流れるかどうかに関係なく維持され、そのことは水の流れが間欠的である家庭用装置において特別な利益がある。
上記で言及されたように、本発明はまた水搬送導管中の水垢沈殿物の堆積を阻止する以外のまたはそれに加えた目的のために流体を処理するのに有用である。本発明は、例えば水中の藻類またはバクテリアの成長に影響を及ぼすかも知れない流体中の生物学的条件についてのその作用において有用である。さらに、本発明は凝集過程に関して効果を有することが認められ、本発明により処理された装置において沈殿物が処理されないときより迅速に沈下した。
本発明は、水垢の沈殿以外の分野において、一般に結晶の成長について効果を有することが認められた。結晶が本発明により処理される溶液から成長されるとき、結晶の大きさおよび結晶の水和作用の範囲が左右される。さらに、イオンおよび中間物質のごとき自由基を伴う幾つかの化学的反応が本発明による処理により影響を及ぼされる。
本発明は水を収容する強磁性金属パイプの腐食を防止するのにとくに好都合であることが認められた。本発明の特徴として見做される新規な特徴はとくに添付の請求の範囲に記載される。しかしながら、本発明それ自体は、追加の目的およびその利点とともに、その構造およびその操作方法の両方に関して、添付図面に関連して読まれるとき特別な実施例の以下の説明から最良に理解される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の1実施例による装置の電気回路図であり、第2図は導管に取り付けられた第1図の装置を示す正面図であり、第3図は第2図の底部端面図であり、第4A図は第1図の装置により発生されかつ導管を囲繞する磁束線を示す斜視図であり、第4B図は接触領域から離れた第4A図の断面図であり、第5図は本発明による変形実施例の破断正面図であり、第6図は第5図の線6−6に沿う断面図であり、第7図は第5図の変形例の頂部平面図であり、第8図は本発明による他の変形実施例の頂部平面図であり、第9図は第8図の変形例の端面図であり、第10図は第8図の変形例の側面図であり、第11図は本発明によるさらに他の変形実施例の断面図であり、第12図は第11図の変形例の頂部平面図であり、第13図は本発明によるさらに他の変形実施例の側面図であり、第14図は第13図の変形例の端面図であり、第15図は本発明によつて使用の構成要素の側面図であり、第16図は第15図の構成要素の頂部平面図であり、第17図は第15図の構成要素の底面図であり、第18図は本発明によるさらに他の実施例の概略断面図である。
発明を実施するための最良の形態
次に図面を参照すると、第1図の参照符号10はパイプ12の内壁への水垢の沈殿を阻止および抑制する、ならびに水垢がすでに堆積されたパイプ中の水垢の沈殿を逆流させるための導管または水パイプ12(破断された図で示される)中に収容される流体、例えば水を処理する装置および方法を一般的に定義する。
好適な実施例によれば、乱流検出器またはマイクロホン14がパイプとの物理的接触において位置決めされ、かつパイプ内部の乱流の結果として発生される音を検出するために作動する。かかる乱流は水がパイプを通過するとき、とくに水がカルシウム水垢沈殿物上を通過するとき発生される。アナログ可聴信号16が発生されかつ検出された乱流の量に直接比例する周波数を有する。該周波数は20から20,000Hzの範囲に横たわる。
フイルタ18が可聴信号16から雑音を取り除くために作動し、それによりパイプを通過する水の乱流に関連付けられない音を濾過する。濾過された信号20は第1図に示される。
差動増幅器22がパルス形成に備えるために濾過された信号20を処理しかつ増幅する。増幅は濾過された信号20を飽和しかつ該信号を飽和された、方形にされた信号24に変換するために十分に高く設定される利得、好ましくは調整可能な利得を有する。
パルス形成および微分回路網26が方形信号24を制限されたパルス幅の一連のパルス28に処理する。可聴信号16の周波数はかくして対応する数のパルスに変換される。
単安定マルチバイブレータ30が制限された幅のパルス28を一連の幅広の、デジタルパルス32に拡張する。好ましくは、コンデンサ34により具体化される、平均化器としてまた知られる、周波数対電圧変換器が幅広のパルス32をその振幅が幅広のパルス32の周波数の、かつそれゆえ、可聴信号の周波数の関数であるDC電圧36に変換する。電圧対パルス列変換器または可変周波数無安定マルチバイブレータ38がDC電圧36をその周波数がまた可聴信号の周波数に直接比例する可変周波数パルス列40に変換する。パワー出力トランジスタ42がパルス列40を、二次巻線48および巻線間の調整可能なフエライトコア50を有する高周波出力変圧器46の一次巻線44に導かれる一連の駆動パルスに変換する。一次巻線44は同調巻線でありかつコンデンサ52およびDC供給電圧54と直列に接続される。二次巻線48は、以下で説明されるように、パイプの軸線に沿って長手方向に間隔が置かれた1対の接触領域においてパイプ12と物理的に接触させられる1対の間隔を置いた端子56,58を有する。
変圧器48は駆動パルスを一連の無線周波数リンギング信号60に変換し、この信号は各々50から500kHzの範囲の周波数および最大値からゼロに減少する略正弦波状可変振幅を有する。リンギング信号間の間隔は持続時間中均一ではなく、それにより信号間に任意の待ち状態を供給する。
パイプが導電性材料、例えば銅から構成されるとき、変圧器46は端子56,58間に低電圧、高電流信号を発生すべく作動する低インピーダンス源を構成する。この高電流はパイプ軸線に沿って走行しかつ導管の軸線と略同軸関係において略円形の磁束線62を有する電磁界(第4A図、第4B図参照)を発生する。端子56および58間で、磁束線は、パイプが無視できない直径を有するので、パイプ12の外部の接触領域を通って延びる想像線と同軸である。第4A図および第4B図に示される電磁界は1瞬間に関して示され、この電磁界が各リンギング信号の振幅が変化するとき拡張しかつ収縮することが理解される。定常波電界が導管の長さにわたつて確立され、その結果無線周波数電磁界は接触領域の上流および下流両方で両方向に導管に沿って伝搬しかつ配管装置を通る水に水垢除去作用を発生する。
炭酸カルシウム水垢の場合においてリンギング信号間のより短い待ち状態が導管の閉塞への時間を減少し、ところが一方より長い待ち状態が閉塞への時間を増加することが観察された。また、異なる温度および異なる待ち状態が閉塞率に影響を及ぼす。他の塩が水中にあるとき、待ち状態の種々の長さがその結晶化についての作用を有することが望ましいかも知れない。それゆえ任意に発生された待ち状態(一定の限界内)が広い範囲の種々の塩が処理されるのを可能にする。
パイプが非導電性材料、例えばプラスチツクから構成されるとき、同一の水垢除去作用が接触領域間のパイプの部分に銅箔を巻くことにより達成され得る。
パワーレベルインジケータ64が目視表示手段として役立ち、そして平均化器コンデンサ34に接続される。インジケータ64は好ましくは一列に配置された一連の発光ダイオードからなり、一度に点灯されるダイオードの数は出力パワーのレベルを示す。
第2図に示されるように、装置10はパイプにプラスチツク製紐またはホルダ68により接続されるハウジング66内に収納される。端子56,58はハウジングの外部に配置されかつハウジングがそれに保持されるときパイプとの電気−機械的接触に押しつけられる。マイクロホンは、第1図に描かれた他のすべての構成要素とともに、ハウジング内に置かれる。表示64はまた目視を容易にするために外部に置かれる。電力はケーブル70を介してハウジングに供給される。上述した各端子56,58は好ましくは1対の端子部分(第3図の58a,58b参照)から構成され、その両方にパイプ12がパイプからの偶発的な滑落に抗するように載置する。ハウジング上の外部制御装置が内部の構成要素を手で調整するために使用されても良い。
第5図ないし第7図を見て、二次巻線を有する変圧器を使用することよりむしろ、同一の電磁界がパイプそれ自体および/またはその中の水が二次巻線として役立つように作動する新規な装置を有するより有効な方法において達成されることができる。電線の一次巻線72は第1軸線(第7図参照)のまわりにループに巻回される。一次巻線72の各コイルはパイプ12の軸線に沿って長手方向に延びる平面内に横たわる。一次巻線はパイプの外部に取り付けられたスプール76に取り付けられる。高い透磁性特性のフエライトまたは他の適切な材料からなる磁性コア78がパイプ軸線のまわりのパイプのまわりに螺旋状に巻回される。フエライトコア78は一次巻線72の各コイルを貫通する。フエライトコアは多数の堅固なリンクからなるかまたは図示のごとく、冷蔵庫のドアの帯状磁石に使用される型と同様な柔軟な帯片として構成される。この装置はパイプ自体が変圧器の二次巻線であるトロイド状(ドーナツ状)変圧器を形成する。トロイド変圧器は第1図に関連して記載されたより低い効率の変圧器より有効であり、そして大きな直径のパイプに関してとくに有益である。トロイド変圧器は供給源のインピーダンスをパイプに直接整合させるより大きな一次対二次比を有する。
パイプ中および水中に発生されるAC電流の方向および電流濃度が、第6図に描かれている。ドツトおよび+記号を有する円はそれぞれ目視者に向離して流れるAC電流の方向を示す。AC電流は均一に分布されかつ良く知られる「表皮効果」によりパイプの周辺のまわりに集中させられる。留意されることは、パイプは金属材料から構成されなくても良く、プラスチツクパイプは、第5図ないし第7図の装置において、液体それ自体がトロイド変圧器の導体および二次巻線として作用するため、上述されたように、金属箔で巻かれる必要もないということである。定常波電界がパイプ中の液体を通して確立される。パイプに沿う接触点は保守の必要なしに長期間にわたつてより信頼し得る作動を保証するために必要とされない。
一次巻線を作るどのような方法も第8図ないし第10図に描かれた多線リボンケーブル80を使用することができる。ケーブル80は該ケーブルの反対端でピンコネクタ82およびソケツトコネクタ84を有する。ピンコネクタ82がそれから突出する一列のピンを有し、そしてソケツトコネクタ84がそれに形成された一列のソケツトを有する。ピンおよびソケツトの数はケーブル中の個々の導体の数に対応する。
ケーブル80中の個々の導体から出た連続コイルを形成するために、ピンおよびソケツトコネクタは相互に接続され、1本のピン86(第8図参照)がずれる。言い換えれば、その列の第2のピンが第1のソケツトに接続され、同様に、その列の第3のピンが第2のソケツトに接続される。第1のピン86および最後のソケツトは接続されないまま残され、それによりコネクタがそのように相互に接続されるとき連続するループを形成する。
他の方法で、フエライトコア88は、上述のごとく、パイプ12のまわりに巻回されかつケーブル80を通って設定される。再び、パイプそれ自体および/またはその中の水はトロイド変圧器用の二次巻線として役立つ。
一次巻線を作るさらに他の方法は、第11図および第12図に示されるように、パツケージの反対側から延びる2列のピン97を有するデユアル−イン−ラインパツケージ96、ならびにピンを受容するためのその中に対応する列のソケツトを有するプリント回路基板92を使用することである。略U形状のフエライトコア94が、基板を通って、導管12の下側のまわりに延びかつパツケージ96と基板92との間のコア部分95に沿って連続する。以前のごとく、パツケージは該パツケージの各列の1本のピンが対応するソケツトの列からずれ、それにより連続ループを形成するようにずれた列により基板に取り付けられる。パイプそれ自体および/またはその中の水がこのようにして形成される変圧器の二次巻線として役立つ。
第13図は第14図に示されるように、フエライトコア100はパイプ12を取り囲む。複数のケーブル101がパイプとコア100との間に設定される。対向するケーブル端105,106は第2図において示した方法と同様な方法においてパイプに取り付けられるハウジング102に接続される。パツケージ96および基板92と類似の、デユアル−イン−ラインパツケージ104およびプリント回路基板103が示される。
第15図はパツケージ96と同様な、他のデユアル−イン−ラインパツケージ110を示している。該パツケージ110は2列のピン111、永久フエライトコア107、および任意のC形状コア108を有する。パツケージ110はプリント回路基板109に取り付けられる。ピン111は基板上で対応するソケツトに取り付けられ、列は第11図および第12図に関連して前述されたようにソケツトからずれる。
ピン111は第17図において基板109の下側に示される導電性軌道112により完成されるU形状巻線の1部分である。そのピン111および軌道112が1部分を形成する一次コイルとその他の軌道114が1部分を形成する二次コイルとの間の比が調整され得る。タツプ点は所望されるとき追加され得る。
次に図面の第18図を参照して、これは、パイプまたは導管内の液体を処理するためにパイプまたは導管にとくに簡単に適用させ得る、本発明による装置のハウジングのとくに便利な配置および作動構成要素の幾つかを示す。
第18図に示した装置は、2つのハウジング副構体121,122を有するハウジング構体120からなる。副構体121,122は各々2つの構成要素からなる中空形状からなり、2つの構成要素は好ましくは図面の断面平面である接合線において合流するように互いに組み立てられかつそれぞれ内部キヤビテイ123,124を画成するプラスチツク材料からなる成形体である。副構体121の内部キヤビテイ123内にはフエライトまたは同様な磁性特性の他の材料からなる略U形状のコア部分125が配置され、そして副構体122の内部キヤビテイ124内にはさらに他の略U形状のコア部分126が配置される。コア部分125,126の脚部はコアが閉ループまたは環の形において磁気回路を確立するように127および128において互いに当接する平らな面において終端する。
コア部分125の脚部はハウジング副構体121の符号129で総括的に示される中空差し込み部分内に延びる。該中空差し込み部分129は玉縁形状130において終端する。コア部分126の脚部はケーシング副構体122の符号131で総括的に示される中空差し込み部分内に延び、そして差し込み部分131は玉縁形状に向かい合う差し込み部分129の端部で玉縁形状130と係合し得るクリツプ形状132において終端する。かくして2つのケーシング副構体はともにスナツプ嵌合され得る。コア部分126とハウジング副構体122の壁部分との間に配置される板ばね132が、コア部分間に実質的な空隙が開くことができないことを保証しかつそれによりコアにより設けられた磁気回路を遮断するのに十分な力により、コア部分126をコア部分125と当接するように偏倚する。
このような嵌合されたとき、2つのハウジング副構体はパイプまたは導管がそれを通って延びる開口133をパイプまたは導管のまわりの周辺に配置されたコアにより画成する。固定手段がケーシングがパイプまたは導管上の所定位置に留まることを保証するために設けられ得る。
ハウジング副構体121の内部キヤビテイ123は、開口133を貫通するパイプまたは導管内に収容される流体中に上記されたような電磁界を確立するために、コア部分125がそれを通って延びる一次コイルを含む、上述された電気的および電子的構成要素を収容するのに十分な寸法からなる。
調節器が家庭用または商業用給水装置または加熱装置中の水を処理するのにとくに有用でありかつ水処理ステーシヨンまたはスイミングプールにおいて有益に使用され得る。調節器は処理水に制限され必要がなく、しかもまたバレル中のビール、沈殿タンク中の汚水、発酵容器中のワイン、燃料タンク中の燃料、そして要するに、イオンまたはその中の微細な懸濁液された固体を有するいずれの流体も処理することができる。
上記で言及されたように、本発明は水系統中の水垢沈殿物の堆積を阻止するために水処理以外のまたはそれに加えて種々の分野において有用である。本発明は流体中の生物学的条件に関して効果を有し、例えば淡水または海水中の藻類またはバクテリアの成長が水が本発明により処理されるとき影響を及ぼされ得る。
さらに、本発明は凝集処理に関して効果を有し、本発明により処理される装置において沈殿物は未処理のときより迅速に沈殿した。
本発明はまた、水垢沈殿以外の分野においても、一般的に結晶成長に関して効果を有することが認められた。結晶が本発明によつて処理された溶液から成長させられるとき、これらの結晶の結晶の大きさおよび水和の範囲が影響を及ぼされる。さらに、イオンおよび/または中間物としての自由基を伴う幾つかの化学的反応が本発明による処理によつて影響を及ぼされる。
本発明はまた、例えばスイミングプール用の、水の塩素処理に効果を有することが認められた。本発明により処理されるとき、水中の塩素の定着が左右され、その結果その所定の濃度を維持するために塩素の規則的な添加の必要が減少された。
本発明はまた水系統中の腐食に関して効果を有することが認められた。水を搬送する、金属パイプ、とくに強磁性金属パイプの腐食は本発明により処理された系統において減少されることが認められた。
かかる金属パイプの腐食に関しての好都合な効果は腐食が発生するとき引き起こされる反応が水中の自由電子の存在を必要とするためであると思われる。本発明により創出された電磁界に応答して、自由電子が、同様な電荷がパイプにより運ばれる場合に、液体を取り囲んでいる金属パイプに向かってパイプの中心から離れて押圧される。電子はパイプ周辺のまわりにしかも金属から離れて狭い帯域にはね返され、腐食反応が引き起こされる区域から電子を除去しかつそれにより腐食を阻止するかまたは少なくとも抑制する。
本発明のさらに他の潜在的用途は、埋め込まれたプラスチツクパイプの検出、分配網中の漏洩の検出、およびガスおよび水搬送金属パイプ間の識別用の、非侵入伝導測定計器または流量計としてである。
理解されることは、上述された要素の各々、または2つまたはそれ以上が共に、また上述された型と異なる他の型の構造において有用な用途を見出し得るということである。
本発明は水を調節する装置および方法において具体化されて例示および説明されたが、種々の変更および構造的変化が本発明から逸脱することなくなされ得るので、示された詳細に限定されることは意図されない。
さらに他の分析なしに、上記記載は、他の者が、現在の知識を適用することにより、従来技術の観点から、この発明の全般的なまたは特別な態様の必須の特徴を適切に構成する特徴を省略することなく種々の用途に容易に適合させ得るように本発明の要点を完全に現しており、かつそれゆえ、かかる適用は以下の請求の範囲の同等の意味および範囲内に包含されるようになされるべきでかつそのように向けられる。

Claims (14)

  1. 無線周波数信号を発生する手段と、前記導管内の流体に前記無線周波数信号を印加する信号印加手段とを備え、軸線に沿って延びる導管(12)内に収容される流体を処理する流体処理装置において、
    前記信号印加手段は、前記導管内の外部に取り付けられた一次コイル(72,80,96,97,101,111,112)と、
    前記一次コイルに前記無線周波数信号を付勢する付勢手段と、
    前記導管の軸線と略同軸関係にある略円形の磁束線を有する電磁界を、処理する流体に発生し、かつ前記一次コイルの上流および下流に流体を処理するために軸線に沿って電磁界を伝搬するための、前記導管のまわりに、かつ前記一次コイルを貫通して延びる透磁性材料からなるコア(78,88,94,100,107,125,126)と、からなることを特徴とする流体処理装置。
  2. 前記コアがフエライト材料からなることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の流体処理装置。
  3. 各無線周波数信号が50から500kHzの範囲の周波数を有し、各無線周波数信号が最大値からゼロに減少する正弦波状に可変の振幅を有することを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の流体処理装置。
  4. 一連の無線周波数信号間に任意の長さの待ち状態があることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第3項のいずれか1項に記載の流体処理装置。
  5. 前記一次コイル(80)が電線からなる巻線であり、該巻線が多線リボンケーブルであり、該ケーブルの反対端でピンコネクタ(82)およびソケツトコネクタ(84)を有し、前記ピンコネクタが一列のピンを有し、かつ前記ソケツトコレネクタが一列のソケツトを有し、そしてこれらのコネクタが1本のピンだけずれた列を有するループを形成するように相互に接続されることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第4項のいずれか1項に記載の流体処理装置。
  6. 前記一次コイルが一列のピンを有するデユアル−イン−ラインパツケージ(96)、および一列のソケツトを有するプリント回路基板(92)を含み、前記パツケージが一本のピンだけずれた列で基板に取り付けられ、かつ前記付勢手段が前記一次コイルに接続されることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第4項のいずれか1項に記載の流体処理装置。
  7. 前記コアが互いに接続された多数の堅固な輪からなることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第6項のいずれか1項に記載の流体処理装置。
  8. 前記コアはコア部分(125,126)に分割さ れ、前記コア部分を各々収容するそれぞれのハウジング部分(121,122)に分割されるハウジング(120)からなり、該ハウジング部分が前記導管を取り囲むためにともに接続可能であり、前記コア部分が前記導管のまわりに延びるコアを画成することを特徴とする請求の範囲第1項ないし第6項のいずれか1項に記載の流体処理装置。
  9. 前記ハウジング部分が前記導管を取り囲むために前記ハウジング部分にともに保持すべく相互に係合可能なそれぞれの固定形状(130,132)からなることを特徴とする請求の範囲第8項に記載の流体処理装置。
  10. 前記固定形状(130,132)が互いにスナップ係合し得ることを特徴とする請求の範囲第9項に記載の流体処理装置。
  11. 互いに係合して前記コア部分を押圧するためのばね手段を有することを特徴とする請求の範囲第8項ないし第10項のいずれか1項に記載の流体処理装置。
  12. 前記付勢手段が、前記導管に沿って流れている流体の音を検出し、かつ検出された音に比例する周波数を有するアナログ可聴信号を発生するための手段を含むことを特徴とする請求の範囲第1項ないし第11項のいずれか1項に記載の流体処理装置。
  13. 前記付勢手段が、可聴信号から雑音を取り除くための手段と、可聴信号をその周波数が可聴信号の周波数に比例する一連のデジタルパルスに変換する手段と、該デジタルパルスをその振幅が可聴信号の周波数に比例するDC電圧に変換する手段と、DC電圧を前記一次コイルに印加される一連の駆動パルスに変化する手段と、を含むことを特徴とする請求の範囲第12項に記載の流体処理装置。
  14. 無線周波数信号を発生し、該信号を導管内の流体に印加することによって、軸線に沿って延びる導管内の流体を処理する流体処理方法において、
    a)導管の外部に一次コイルを取り付け
    b)前記一次コイルに前記無線周波数信号を付勢し、
    c)前記導管のまわりに、かつ前記一次コイルを貫通して延びる透磁性材料からなるコアを供給し、前記導管の軸線と略同軸関係にある略円形の磁束線を有する電磁界が確立され、該電磁界が前記一次コイルの上流および下流に流体を処理するために軸線に沿って伝搬されることにより、前記無線周波数信号が流体に印加されることを特徴とする流体処理方法。
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