JP3633659B2 - 製炭炉 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば木炭を製造するための製炭炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、家屋を解体すると、大量の木くずが発生する。この木くずを利用する場合、風呂等の燃料に限られてしまう。しかし、家屋の解体で発生する木くずは、柱材や板材など、その形状が大きく異なるため、燃料として再利用するのも大変に取り扱いが面倒であった。さらに、昨今では木くずの発生量の増大しているにも拘らず、その需要は減少しているため、近年では木くずは燃焼炉で焼却処理されていた。
【0003】
この燃焼炉としては、図3に示すように、燃焼炉本体21には水冷火格子22が設置され、水冷火格子22の上方には投入扉24で開閉される木くず投入口23が設けられている。また、燃焼炉本体21には燃焼用空気送風機25から送られてくる空気を供給する燃焼用空気入口26が設けられており、さらに燃焼炉本体21の下端近くには取り出し扉28で開閉される灰取り出し口27が設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、木くずを燃焼炉で焼却処理することは資源の損失になるだけでなく、その運転のための費用も嵩むという問題があった。
【0005】
本発明は、上記した従来の問題を解消し、構造も簡単で燃焼処理されていた木くずを炭として再生することができ、安価な製炭炉を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、木くず等の被燃焼物を投入する投入口、投入された被燃焼物を受ける火格子及び炭取り出し口を備えた製炭炉本体と、該製炭炉本体内に空気を送り込む送風機と有し、燃焼した木くずを前記炭取り出し口から前記製炭炉本体外に押し出す少なくとも1機の押し出し機が設けられ、前記製炭炉本体に隣接した位置には前記炭取り出し口から押し出された燃焼した木くずを冷却する冷却水槽が配設されていることを特徴としている。
【0007】
さらに、本発明は上記目的を達成するために、前記押し出し機が、前記火格子上の燃焼した木くずを押し出す第1押し出し機と、前記製炭炉本体内の底板上の燃焼した木くずを押し出す第2押し出し機との2機設けられていることを特徴としている。
【0008】
【作用】
炭は、近代の石油を中心とする化石エネルギーの影で生産量が低減しているが、最近では農地における土壌改良材や排水処理等に広く利用され、徐々に需要が出てきている。上記構成によれば、木くず等の被燃焼物を投入する投入口、投入された被燃焼物を受ける火格子及び炭取り出し口を備えた製炭炉本体と、該製炭炉本体内に空気を送り込む送風機と有する燃焼炉に、燃焼した木くずを前記炭取り出し口から前記製炭炉本体外に押し出す少なくとも1機の押し出し機と、前記製炭炉本体に隣接した位置には前記炭取り出し口から押し出された燃焼した木くずを冷却する冷却水槽とを設けることで、製炭炉として使用することができる。
【0009】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図面に従って説明する。
【0010】
図1は、本発明に係る製炭炉の一実施例を示す側面説明図である。図1において、符号1は製炭炉本体であり、製炭炉本体1には水冷火格子2が設置され、水冷火格子2の上方の側璧には投入扉4で開閉される木くず投入口3が設けられている。また、製炭炉本体1には燃焼用空気送風機5から送られてくる空気を供給する燃焼用空気入口6が設けられている。さらに、製炭炉本体1の下端近くには炭取り出し口7が設けられ、この炭取り出し口7は取り出し扉8で開閉される。なお、符号9は排ガスの出口である。
【0011】
ここまでの説明した製炭炉は、図3に示した従来の燃焼炉とほぼ同じであり、本発明の製炭炉は従来の燃焼炉を改造することによって簡単に作ることができ、次にその説明をする。
【0012】
本実施例の製炭炉には、上記水冷火格子2上にある燃焼した木くずを炉外へ押し出す上部押し出し機10と、製炭炉本体1内の底板1a上にある燃焼した木くずを炉外へ下部押し出し機11との2機の押し出し機が設けられている。これら押し出し機10,11は、例えば油圧シリンダを備えていて、そのシリンダの作動によって押し出し動作するものが使用される。また、製炭炉には押し出し機10,11で炭取り出し口7から押し出された燃焼した木くずが入り込む位置に冷却水槽12が配設されている。
【0013】
次に、上記構成の製炭炉を用いた炭製造方法について説明する。
【0014】
木くずは、木くず投入口3から製炭炉本体1内に投入され、水冷火格子2上に載置される。そして、燃焼用空気送風機5を作動することによって、空気が燃焼用空気入口6から供給され、木くずの燃焼が開始される。そして、炉内温度が充分に上昇したことを確認して燃焼用空気送風機5の作動を停止する。その結果、製炭炉本体1内の木くずは燃焼用空気入口6からの空気の供給がないため、炭化し始める。なお、製炭炉本体1内に投入される木くずの量が大量で木くずが密の状態で燃焼させたときには燃焼用空気送風機5の作動を停止せずとも、空気の供給が少なく炭化し始める。よって、燃焼用空気送風機5の作動は投入した木くずの状態からそのオンのままか、オフするかを選択すればよい。
【0015】
かくして、木くずは数時間内に炭化し、その後、図2に示すように、取り出し扉8を動かして炭取り出し口7を開放し、上部押し出し機10と下部押し出し機11を作動して水冷火格子2上及び水冷火格子2から落ちた製炭炉本体1内の底板1a上の炭化木くずを冷却水槽12へ落とし込む。このとき、炭化木くずは空気に触れて燃焼を起こすが、これは瞬時であり直ちに冷却水槽12の中に落下するので、水中で冷されて炭になる。なお、炭化した木くずの多くは水冷火格子2を通り抜けて底板1a上に落下するので、押し出し機は場合によっては下部押し出し機11のみ設けたものでもよい。
【0016】
【発明の効果】
本発明の構成によれば、従来の燃焼炉に、押し出し機と、冷却水槽とを設けるという簡単な変更で製炭炉を構成でき、従って製炭炉を安価にて提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製炭炉の一実施例を示す側面説明図である。
【図2】図2は図1の作動を示す側面説明図である。
【図3】従来の燃焼炉を示す側面説明図である。
【符号の説明】
1 製炭炉本体
2 水冷火格子
3 木くず投入口
5 燃焼用空気送風機
7 炭取り出し口
10 上部押し出し機
11 下部押し出し機
12 冷却水槽
Claims (2)
- 木くず等の被燃焼物を投入する投入口、投入された被燃焼物を受ける火格子及び炭取り出し口を備えた製炭炉本体と、該製炭炉本体内に空気を送り込む送風機と有し、燃焼した木くずを前記炭取り出し口から前記製炭炉本体外に押し出す少なくとも1機の押し出し機が設けられ、前記製炭炉本体に隣接した位置には前記炭取り出し口から押し出された燃焼した木くずを冷却する冷却水槽が配設されていることを特徴とする製炭炉。
- 前記押し出し機が、前記火格子上の燃焼した木くずを押し出す第1押し出し機と、前記製炭炉本体内の底板上の燃焼した木くずを押し出す第2押し出し機との2機設けられていることを特徴とする請求項1に記載の製炭炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP02524995A JP3633659B2 (ja) | 1995-02-14 | 1995-02-14 | 製炭炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP02524995A JP3633659B2 (ja) | 1995-02-14 | 1995-02-14 | 製炭炉 |
Publications (2)
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JPH08218077A JPH08218077A (ja) | 1996-08-27 |
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Family
ID=12160726
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP02524995A Expired - Fee Related JP3633659B2 (ja) | 1995-02-14 | 1995-02-14 | 製炭炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3633659B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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1995
- 1995-02-14 JP JP02524995A patent/JP3633659B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08218077A (ja) | 1996-08-27 |
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