JP3633458B2 - エンジンの燃料ヒータ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車等のエンジンの燃料供給経路に設けられる燃料ヒータに関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンの燃料供給経路に設けられる燃料フィルタには、フィードポンプ下流の圧力側に設けるタイプとフィードポンプ上流の吸い込み側に設けるタイプがあるが、近年、吸い込み側に設けるタイプが主流となってきている。この燃料フィルタでは、燃料中の不純物を取り除くことが主目的であるが、寒冷地などでは、燃料に含有するワックス成分が析出し、このワックスがフィルタの目詰まりの原因となることがある。
【0003】
そのため、現状、寒冷地においては、販売される燃料中のワックス成分を調整することで析出するワックスを減らしたり、燃料フィルタ装置の前後に圧力センサを設け、読み取った差圧を基にフィルタエレメント近傍に設けた燃料加熱装置で燃料を昇温し、ワックスを融解したりしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、比較的暖かい地方で常用していた車両を寒冷地で使用する場合、予め入っている燃料が寒冷地用ではなかったり、燃料フィルタに燃料加熱装置が設けられていなかったりするので、ワックス成分が析出しフィルタの目詰まりが生じる可能性がある。
【0005】
また、燃料フィルタの前後に圧力センサを設ける場合、フィルタ本来の機能である燃料中の不純物を取り除いた結果による目詰まりのときにも、燃料フィルタの前後で圧力差が生じてしまうため、燃料加熱装置が作動する。しかしその場合、ワックスによる目詰まりではないので燃料加熱装置を作動させたとしても圧力差は解消されず、燃料が引き続き加熱されてしまうという問題を生じる。
【0006】
上記の問題に対処するために、燃料フィルタの前後の圧力変動を検知し、その圧力変動がワックスによるものなのか、それとも不純物によるものなのかを判断し、ワックスによる圧力変動の場合のみ燃料加熱装置を作動させるものもあるが、このようなものは複雑となり、コストも高くなる。
【0007】
燃料加熱装置にPositive Temperature Coefficient Thermister(PTCヒータ)を用い、このPTCヒータをサーモスイッチで制御することで燃料中のワックスが析出することを抑制するものもあるが、従来のヒータ形状はボタン状のものであり、燃料の加熱が不均一であった。
【0008】
また、従来の燃料加熱装置は、燃料フィルタと一体になっており、寒冷地以外の地域から寒冷地に持ちこまれた車両に燃料加熱装置を取り付けようとする場合、燃料フィルタごとヒータ付きのものと交換しなければならないという問題もあった。
【0009】
そこで、本発明では、上記の問題を解決し、構成が簡単でコストがかからず、かつ、容易に取りつけることが可能なエンジンの燃料ヒータを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を果たすために本発明の燃料ヒータ装置は、フィルタエレメントの上流に、円板状のPTCヒータと前記PTCヒータを制御するサーモスイッチを備えたヒータユニットを取りつける。この発明において、円板状のPTCヒータを適用した場合には、ヒータと燃料の接触面積が増大するとともに、ボタン状PTCヒータと比較して発熱が平均化されることでPTCの自己制御がかかりにくいなど伝熱効率のよい燃料フィルタ用の燃料ヒータをが得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態を示している。図1に示すヒータユニット1は、燃料フィルタの燃料フィルタヘッド2とフィルタエレメント3の間に取りつけられる。燃料フィルタヘッド2には、側面に燃料の入口ノズル4が設けられているとともに、内部の逆止弁5を通過して下方に燃料が流れ出る下降ノズル6が一体に形成されている。
【0012】
また、燃料フィルタヘッド2の下部中央には、フィルタエレメント3を通過した燃料を外部に送出する燃料流出管7が設けられている。前記燃料流出管7の外周にねじ部7aが設けられている。このねじ部7aに、ヒータユニット1及びフィルタエレメント3が、螺合されて取りつけられる。なお、本実施形態においてフィルタエレメント3の下端には、ドレンとレベルスイッチ装置がついたプラグ21が取りつけられている。
【0013】
次に図2から図5を参照してヒータユニット1の構成について説明をする。ヒータユニット1の本体8は中央に開口8aを有した円環状に形成されている。燃料フィルタヘッド2の下部中央から下方に突出する燃料流出管7の外周にねじ部7aが形成されている。このねじ部7aに螺合する雌ねじ部8bが、本体8の中央部の開口8aの内周面に設けられている。本体8の外縁部上面9には、Oリング10を収容するためのOリング溝10aが形成されている。
【0014】
本体8の中央部11の上面及び下面には、平皿状に凹んだ凹部8c、8dが形成されている。上面側の凹部8cには、PET(polyethylene terephthalate)フィルムでPTC素子の両面を覆った円板状のPTCヒータ12が収容されている。PTCヒータ12の外周縁部は図示しないビスによって本体8に固定されている。また、サーモスイッチ13が、本体8の下面側の凹部8dの少なくとも1個所に形成された穴にその一部を嵌めた状態で取りつけられている。
【0015】
前記サーモスイッチ13は、本体8の上面に取り付けられているPTCヒータ12と直列に接続され、その配線14は外部に設けられる図示されない電源や制御装置に接続される。本体8の凹部8c、8dの外周部には、図3と図5に示すようにPTCヒータ12の外周部15と対応した位置に複数の流路16が周方向に等間隔で設けられている。これらの流路16は本体8を厚み方向に貫通し、本体8の上面に形成された導入孔16aから本体8の下面に形成された導出孔16bに燃料が流通できるようになっている。
【0016】
以上のように形成されたヒータユニット1は、図2に示すように燃料フィルタヘッド2の下方から燃料流出管7のねじ部7aに対し、ヒータユニット1の本体8の中央部に設けられたねじ部8bを螺合することによって、燃料フィルタヘッド2に取りつけられる。更に燃料フィルタヘッド2の下方に突き出した前記燃料流出管7のねじ部7aにフィルタエレメント3の上部中央に形成されたねじ部3aが螺合することによって両者が固定される。つまり、ヒータユニット1は燃料フィルタヘッド2とフィルタエレメント3との間に挟まれる形となる。
【0017】
ヒータユニット1のOリング溝10aとフィルタエレメント3の上面にはそれぞれOリング10,17が取りつけられる。これらのOリング10,17によって、燃料フィルタヘッド2とヒータユニット1、及び、ヒータユニット1とフィルタエレメント3の間からの燃料の漏出が防止される。
【0018】
以上のように構成された本実施形態のヒータユニット1有する燃料フィルタにおいて、図1に示す燃料18は、以下に説明するように、図1中に矢印で示すように流れる。まず燃料18は、燃料フィルタヘッド2の側部に設けられた燃料の入口ノズル4から燃料フィルタヘッド2に入り、逆止弁5を通過し、下降ノズル6からヒータユニット1に向かって送出される。このとき送出された燃料18のワックス成分が析出する程度に燃料18が冷えている場合には、ヒータユニット1に設けられたサーモスイッチ13が作動し、PTCヒータ12に通電される。
【0019】
これにより燃料18は、円板状に設置されたPTCヒータ12のほぼ表面全体に接しながら流れることにより適度に暖められ、複数の流路16を通過してフィルタエレメント3に流入する。フィルタエレメント3に入った燃料18は、フィルタ19を通過してフィルタ19の内側に入り、燃料流出管7を通って出口ノズル20から送出される。
【0020】
本発明によるヒータユニット1では、円板状のPTCヒータ12を採用しているため、燃料18は流路16に達するまでの経路中で必ずPTCヒータ12と接するとともにボタン状のものよりも表面積が広いのですばやく、かつ、均一に暖められる。また、サーモスイッチ13によってオンオフ制御を行うため、燃料18が冷えて燃料中のワックスが析出する問題に対し効果的である。
【0021】
また、このヒータユニット1は、既存の燃料フィルタヘッド2とフィルタエレメント3の間に設けるものであり、このヒータユニット1は、フィルタエレメント3を取りつけるための燃料フィルタヘッド2の燃料流出管7の外周ねじ部7aを利用して取りつける構成となっている。このため、燃料ヒータを有しない車両の燃料フィルタに、必要に応じてヒータユニット1を取りつけることで、容易に燃料ヒータ付きの燃料フィルタとすることが可能である。
【0022】
更に、発熱手段としてPTCヒータ12を採用しているため、複雑な制御装置を必要とせず、サーモスイッチ13の故障や過電流などによりヒータが加熱しすぎることもなく、かつ、小スペースで取りつけることが可能である。
【0023】
【発明の効果】
請求項1に記載した発明によれば、燃料フィルタヘッドとフィルタエレメントの間に容易に設けることのできるヒータユニットを構成したことで、必要に応じて従来の燃料フィルタを、燃料ヒータ付きの燃料フィルタに容易かつ低コストで変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す燃料フィルタの縦断面図。
【図2】図1に示された燃料フィルタを分解して示す断面図。
【図3】図1に示された燃料フィルタにおけるヒータユニットの平面図。
【図4】図3に示されたヒータユニットの縦断面図。
【図5】図1に示された燃料フィルタにおけるヒータユニットの底面図。
【符号の説明】
1…ヒータユニット
2…燃料フィルタヘッド
3…フィルタエレメント
7…燃料流出管
8…本体
8a…開口
12…PTCヒータ
13…サーモスイッチ
16a…導入孔
16b…導出孔
Claims (2)
- 上部に燃料フィルタヘッドからの燃料の導入孔を有し、下部にフィルタエレメントに燃料を導出する導出孔を有するとともに略中央に前記燃料フィルタヘッドの燃料流出管が貫通される開口を有した環状の本体と、
前記開口を囲繞して配設され前記本体の前記導入孔側に一体的に設けられた円板状のPTCヒータと、
前記本体の前記導出孔側に一体的に取り付けられ前記PTCヒータの作動を制御するサーモスイッチと、
をユニット化してなるヒータユニットを有し、該ヒータユニットを前記燃料フィルタヘッドと前記フィルタエレメントとの間に取り付け可能としたことを特徴とするエンジンの燃料ヒータ装置。 - 前記導入孔は、前記PTCヒータの外周に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの燃料ヒータ装置。
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