JP3633180B2 - 遠隔監視システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は遠隔監視システムに関するもので、特に、パイプライン,各種プラントなど広域に渡って多くの監視対象が存在する場合で、多くの監視対象の監視システムを容易に構築する場合に有効な遠隔監視システムである。
【0002】
【従来の技術】
従来のパイプラインなどの監視装置は特開平6−129942 号公報に「パイプラインの監視方法及びその装置」として記載あるようにパイプラインに沿って監視したい箇所に複数個のリモートステーションを設置する方法が考えられている。さらには、パイプラインの漏洩検知を目的とした複数個のリモートステーション利用が特開昭55−17737 号公報に掲載されている。
【0003】
また、親局である監視局と子局である複数の観測局との間での観測データの伝送に蓄積中継テレメータシステムが採用されていることが特開平5−91106号公報に掲載されている。
【0004】
この蓄積中継テレメータシステムにあっては、観測局間をデータ通信が中継されて監視局に到達するものであり、広域内の観測に適している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特開平6−129942 号公報や特開昭55−17737 号公報に掲載されている方法は一つの事象に対する同時観測を容易に行うことはできるが、リモートステーションの数が多くなた場合にはマスターステーションのリモートステーションに対応するチャンネル数を多くしなければならず、また、マスターステーションと各リモートステーション間に多くの遠隔通信回線が必要となる。
【0006】
この通信回線を有線ケーブルで実現しようとする場合にはその通信回線の本数のケーブル工事が必要となり、また、同通信回線を無線で実現しようとした場合にはチャンネル数の割付け制限や通信可能距離の制限などの問題が生じ、多くのリモートステーション(監視装置)を多数設置するシステムには適切なものではなかった。
【0007】
特開平5−91106号公報に掲載されている方法は、複数の観測局への電力供給ラインについての簡素化については言及されておらず、ラインの増設は免れない。したがって、本発明の目的は、簡単容易に多くの監視装置を設置できる遠隔監視システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1手段は、監視対象に沿って複数の監視装置が間隔を開けて配備され、前記各監視装置は、自己の監視装置の監視情報を通信する通信手段と前記各監視装置の内の他の前記監視装置間での通信を中継する通信中継手段を備え、前記各監視装置から離れた位置から前記中継手段を通じて前記各監視装置との間で指令と監視情報とを通信情報として送受するホスト通信設備と、を備えた遠隔監視システムにおいて、前記各監視装置の電源部に前記監視装置毎にバッテリーを用いたことを特徴とする遠隔監視システムであり、監視装置自身に中継機能を設けることにより、監視装置がマスターステーション(ホストCPU)近くから遠方に至るまでの広域に渡る多くの監視対象に設置された場合、それ自身が遠隔通信回線の中継機能を有することで、通信を行う順番をシリーズ化してあらかじめ決めておけば通信回線は最低限往復1回線あればどんなに多くの監視装置がつながっていようとまたどんなに遠方までつながっていようとも往復1回線分のケーブル工事あるいは往復1回線分の無線通信回線の割り当てで遠隔監視システムを実現させることができ、監視装置の電源部にバッテリーを用いることで、各監視装置の動力源はバッテリーの寿命が尽きるまで外部からの供給は不要となり、電源としての電力供給ケーブルなどの工事も不要とすることができる。
【0009】
第2手段は、第1手段において、電源部にさらに太陽電池を用いたことを特徴とする遠隔監視システムであり、第1手段による作用に加えて、太陽電池による発電電力でも監視装置を駆動でき、長期の監視が可能となる。
【0010】
第3手段は、第2手段において、バッテリーと太陽電池とを前記太陽電池の電力を前記バッテリーに蓄電するように接続してあることを特徴とする遠隔監視システムであり、バッテリーが消費したエネルギーを太陽電池から逐次充電により補充させることができ、定期的なバッテリーの交換,充電を軽減することができる。
【0011】
第4手段は、第1手段又は第2手段又は第3手段において、電源部にタイマあるいは通信された指令による電源ON/OFF回路を設けたことを特徴とする遠隔監視システムであり、第1手段又は第2手段又は第3手段の作用に加えて、必要時以外の無駄な電力の消費を節約できるのでバッテリーの寿命を長くすることができる。
【0012】
第5手段は、監視対象に沿って複数の監視装置が間隔を開けて配備され、前記各監視装置は、自己の監視装置の監視情報を通信する通信手段と前記各監視装置の内の他の前記監視装置間での通信を中継する通信中継手段を備え、前記各監視装置から離れた位置から前記中継手段を通じて前記各監視装置との間で指令と監視情報とを通信情報として送受するホスト通信設備と、を備えた遠隔監視システムにおいて、前記各監視装置は監視対象からの情報を受けるセンサを備え、前記センサにて得られたセンサデータによる監視手段、あるいは診断手段、あるいは監視診断に当たっての前処理手段を設けたことを特徴とする遠隔監視システムであり、監視装置にセンサデータによる監視機能、あるいは診断機能、あるいは監視診断に当たっての前処理機能を設けることで、時間をかければ膨大な生データの送信もできるが、通常は膨大な量のセンサの生データを各監視装置側からホスト側へ伝送しないでも、監視点検結果あるいは診断結果あるいは診断する前の生データを前処理したデータの特徴量だけをホスト側へ送信すればよくなり、高速化のために多くの通信回線を必要としないで必要なデータのみをホスト側へ送信する作用が得られる。
【0013】
第6手段は、第5手段において、監視,診断あるいは前処理手段に設定する設定パラメータを通信された指令にて選択あるいは通信手段にて送信設定できるパラメータ選択回路あるいはパラメータ設定手段を設けたことを特徴とする遠隔監視システムであり、第5手段による作用に加えて、生データをホスト側へ全て送信しなくとも生データの一つの設定条件での処理結果だけでなく、パラメータの変更コマンドを送信するだけで、送られたパラメータでの処理結果を各監視装置から送り返してもらえるので、多面から各ケースの処理を行った処理結果をホスト側は得ることができるようになる。この機能によりいちいち設定パラメータを監視装置のプログラムの中にあらかじめ書いておく必要もなくなる。
【0014】
第7手段は、監視対象に沿って複数の監視装置が間隔を開けて配備され、前記各監視装置は、自己の監視装置の監視情報を通信する通信手段と前記各監視装置の内の他の前記監視装置間での通信を中継する通信中継手段を備え、前記各監視装置から離れた位置から前記中継手段を通じて前記各監視装置との間で指令と監視情報とを通信情報として送受するホスト通信設備と、を備えた遠隔監視システムにおいて、前記各監視装置は監視対象からの情報を受けるセンサを備え、ホスト通信設備は受信した監視情報の記録手段としてセンサデータ記録装置を備え、前記各監視装置間のセンサデータ記録装置のデータサンプリングのタイミングを制御するタイミング制御手段を備えていることを特徴とする遠隔監視システムであり、各監視装置間のセンサデータ記録装置のデータサンプリングのタイミングを制御するタイミング制御機能を設ければ、たとえばデータサンプリング指令はホスト側から順次伝わっていき各監視装置がその指令を受け取るタイミングがまちまちであっても、各監視装置があらかじめ決められたルールに基づいて各監視装置がデータのサンプリングタイミングを制御すれば、各監視装置のサンプリングを同時刻に合わせることもできるし、所定の時間間隔をおいて順次サンプリングさせることも可能となる。
【0015】
第8手段は、第7手段において、タイミング制御手段は、各監視装置に備わるタイマ、あるいは通信された指令の伝送遅れをあらかじめ考慮してタイミングを割り出す手段であることを特徴とする遠隔監視システムであり、第7手段による作用に加えて、タイミング制御はタイマによる方法あるいは通信指令の伝送遅れをあらかじめ考慮してタイミングを割り出す通信指令に基づく方法とすれば、各監視装置が有する時計の時刻を指令してその時刻で同時、あるいは順次にタイミング制御させることは容易に行うことが可能となる。また、各監視装置で指令の伝わっていく速度、すなわち、遅れ時間はあらかじめ分かっているので、その遅れ時間をあらかじめ考慮して各監視装置が制御されることによって同時、あるいは順次のサンプリングのタイミング制御を容易に行うことが可能となる。
【0016】
第9手段は、監視対象に沿って複数の監視装置が間隔を開けて配備され、前記各監視装置は、自己の監視装置の監視情報を通信する通信手段と前記各監視装置の内の他の前記監視装置間での通信を中継する通信中継手段を備え、前記各監視装置から離れた位置から前記中継手段を通じて前記各監視装置との間で指令と監視情報とを通信情報として送受するホスト通信設備と、を備えた遠隔監視システムにおいて、前記監視装置を前記監視対象に取り付けて設けたことを特徴とする遠隔監視システムであり、たとえば監視対象が長いパイプラインの配管のように気温の変化で熱膨張し曲がりくねってしまい、配管の監視対象点が移動してしまう場合でも、監視対象機器に取り付けられている監視装置は監視対象機器と一緒に移動するので、このような場合にも常に同じ条件でセンサデータのサンプリング処理が可能となる。
【0017】
第10手段は、監視対象に沿って複数の監視装置が間隔を開けて配備され、前記各監視装置は、自己の監視装置の監視情報を通信する通信手段と前記各監視装置の内の他の前記監視装置間での通信を中継する通信中継手段を備え、前記各監視装置から離れた位置から前記中継手段を通じて前記各監視装置との間で指令と監視情報とを通信情報として送受するホスト通信設備と、を備えた遠隔監視システムにおいて、前記各監視装置は監視対象からの情報を受ける複数のセンサを備え、前記監視装置は、データを取り込むセンサを通信されてきた指令にて選択するセンサ選択回路を備えたことを特徴とする遠隔監視システムであり、監視装置に、データを取り込むセンサを通信指令にて選択できるセンサ選択回路を設ければ、データをサンプリングするセンサをホスト側から任意選択できるので、複数のセンサを取り付けてある監視装置でも常に全てのセンサのデータを高速で取り込む必要はなくなり、監視装置のメモリ容量の節約とサンプリング速度の高速化が簡素な通信ライン構成で可能となる。
【0018】
第11手段は、監視対象に沿って複数の監視装置が間隔を開けて配備され、前記各監視装置は、自己の監視装置の監視情報を通信する通信手段と前記各監視装置の内の他の前記監視装置間での通信を中継する通信中継手段を備え、前記各監視装置から離れた位置から前記中継手段を通じて前記各監視装置との間で指令と監視情報とを通信情報として送受するホスト通信設備と、を備えた遠隔監視システムにおいて、前記監視装置は移動式監視装置との通信手段を備えていることを特徴とする遠隔監視システムであり、中継機能を持った監視装置が、さらに、移動式監視装置との通信も可能とすれば、一般には移動式監視装置のルート上には監視対象があるので、中継機能を有してルート上の監視対象機器に取り付けられた監視装置は移動式監視装置とホスト間の通信回線の中継局となり、移動式監視装置専用の通信回線をなくすことができ、また、延々と続く監視ルートに対しても制限なく移動監視ルートを設定することも可能となる。各監視装置に装備するには高価なセンサ(たとえば赤外線カメラなど)については移動式監視装置に搭載しておき、各監視装置のセンサデータと一緒に高価なセンサの処理データをホスト側に送信することも可能となる。
【0019】
第12手段は、第11手段において、移動式監視装置の固定局通信装置は、前記各監視装置間の通信の中継を行う通信中継手段を備えていることを特徴とする遠隔監視システムであり、第11手段による作用に加えて、さらに、移動式監視装置の固定局通信装置にも同様の中継機能を設ければ、移動式監視装置を途中にある1台の監視装置としてシステムを構築できるので、移動式監視装置の通信回線とホスト側までの通信ケーブル工事も不要とすることができる。
【0020】
第13手段は、第11手段において、移動式監視装置の移動局通信装置は、前記各監視装置間の通信の中継を行う通信中継手段を備えていることを特徴とする遠隔監視システムであり、第11手段による作用に加えて、さらに、移動式監視装置の移動局通信装置に同様の中継機能を設ければ、移動式監視装置が設置されているさらに先に中継機能付き監視装置を設置したい場合に途中中継機能監視装置の間隔が広くなっていても移動式監視装置を経由した通信回線にてさらに遠方の監視装置との通信も可能となり、より広範囲なエリアの遠隔監視システムを構築することが可能となる。
【0021】
第14手段は、第12手段又は第13手段において、移動式監視装置は、移動式監視装置による監視情報を前記監視装置との間で通信する通信手段を備えていることを特徴とする遠隔監視システムであり、第12手段又は第13手段による作用に加えて、さらに、移動式監視装置の例えばセンサ及びセンサI/F部に他の監視装置との通信可能な通信部を設ければ、非常に離れたところに監視装置を設置する場合にも移動式監視装置を介して定期的にではあるが移動式監視装置がその監視装置に近づいた時にはデータの送受信が可能となるので、より広範囲なエリアの遠隔監視システムを構築することが可能となる。
【0022】
第15手段は、監視対象に沿って複数の監視装置が間隔を開けて配備され、前記各監視装置は、自己の監視装置の監視情報を通信する通信手段と前記各監視装置の内の他の前記監視装置間での通信を中継する通信中継手段を備え、前記各監視装置から離れた位置から前記中継手段を通じて前記各監視装置との間で指令と監視情報とを通信情報として送受するホスト通信設備と、を備えた遠隔監視システムにおいて、通信手段又は通信中継手段とコントロールプロセッサユニット部間に着脱交換可能な共通I/F部を設け、各種の通信方式対応自在に構成したことを特徴とする遠隔監視システムであり、監視装置の通信装置には各種通信の異なる方式の通信装置を適用可能とし、通信装置とコントロールプロセッサユニット部間にそこで着脱交換可能な共通I/F部を設けることで、SS無線などの電波の影響が心配される箇所では他の電気計装設備に悪影響を与えない光無線あるいは光ファイバケーブル伝送を必要に応じて容易に使い分けできるようになるので、原子力発電所等の特殊プラントにおいても、より広範囲なエリアの遠隔監視システムを容易に構築することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施例を図面を用いて説明する。
【0024】
図1に本発明の遠隔監視システムの基本的システム構成を示す。
【0025】
ホストCPU10は現場に設置してある監視装置に通信装置15を介して命令(コマンド)を与えて各監視装置から送られてくるデータをモニタリングしたり、検討したりしてCRT5にデータまたはその処理結果を出力表示するもので、通常は事務管理室などに設置される。
【0026】
現場に設置される監視装置は各種センサ100とセンサの情報をセンサI/F部99を介して取り込みセンサデータの処理やホストCPUなどとの通信制御を行うCPU20と通信装置25などから構成されている。
【0027】
図1に示すシステム構成は前述の監視装置が多数の監視対象に設置され、本構成図ではホストCPU10に近い監視装置から順番に模式的に並んでいる構成を示している。
【0028】
ここで、本発明の主たる特徴は各監視装置自信にホストCPU10との通信を行う場合の中継機能を持たせたことにある。
【0029】
多数の監視対象の各々に設置される監視装置自信に中継機能を有することで複数の監視装置がそれ自体ネットワークを構成し安い物理的配置になる場合が多く、場合によっては中継のみの目的で監視装置を余分に設置してもよい。
【0030】
このように中継機能を有した監視装置のネットワークにおいては、ホスト
CPU10からの命令は近くの監視装置から順番に遠方の監視装置へ順次伝えることが可能となる。
【0031】
また、各監視装置からのデータもダイレクトにホストCPUへ伝えられない遠方にある監視装置も途中の監視装置にデータ中継をしてもらうことにより、順次近くの監視装置からホストCPUへデータを伝送することが可能となる。
【0032】
また、本発明の構成は図1に示すようにセンサ100を搭載する移動監視装置200へのホストCPUからの命令あるいは移動監視装置200からホストCPUへのデータ伝送も途中の中継機能を有する監視装置を経由して行うことを可能としている。
【0033】
このようなシステム構成で通信装置に無線通信を適用した場合には各監視装置間のケーブル付設工事が不要であり、多数の監視対象が広範囲に存在する場合にも多くの監視装置を大がかりな工事を伴うことなく設置することが可能となる。
図2には本発明の監視装置をパイプラインに取り付けた一実施例の鳥瞰図(有線伝送の場合)を示す。
【0034】
パイプライン1に監視装置本体209はカバーを兼ねた脚21aにて取り付けられている。
【0035】
これによって、パイプライン1が気温の変化などで熱膨張し大きく変形移動した場合にも監視装置本体209はその他付属部品も一緒にパイプライン1に付いた状態で移動するので監視装置とパイプライン1の相対的位置関係は変わることなく監視点検することができる。
【0036】
監視装置本体209にはパイプラインの上流側を監視するTVカメラ101a及び下流側を監視するTVカメラ101bが接続されている。
【0037】
これらのカメラはパイプラインの変形状況とかパイプラインが破損して漏洩が発生していないかなどの監視を行うためのテレビ画像データを得るためのセンサである。
【0038】
また、監視装置本体209にはパイプラインに分岐ノズル部を設け内部流体の圧力を検出するための圧力センサ102,配管表面の温度を監視するための温度センサ103a、また気温を測定する温度センサ103b,パイプラインの振動を検出する振動センサ104,固体音を検出する音響センサ105,配管の漏洩時や亀裂発生時の弾性波などを検出するAEセンサ106,配管の応力を検出する歪みセンサ107,配管の傾き、ねじれなどを検出する傾斜センサ108などが接続されており、各種センサのデータをリアルタイムで取り込めるようになっている。
【0039】
監視装置の動力源は電源ケーブル31から供給され、電源ユニット30にて監視装置に必要な安定した電源が作られようにしている。
【0040】
また、監視装置本体209に取り込んだ各種センサのデータは通信装置25を介してパイプラインに沿って設置されている同様な監視装置とシリーズに光ファイバケーブル26の伝送ケーブルを介して接続されている。末端の監視装置はホストCPU10へ接続されている。
【0041】
光ファイバケーブル26は電源ケーブル31と一緒にするため可とう電線管などの保護チューブ40に入っている。これは複合ケーブル等で1本化を図ってもよい。これらのケーブルはパイプラインが変形してもいっしょに動くようにパイプライン1にバンドでケーブルクランプ41を取り付けケーブルの束40をクランプしている。
【0042】
図3にはパイプライン監視システムの全体ブロック図を示す。
【0043】
図2の実施例で説明した部分はターミナルNo.1(209a)の部分に相当し、TVカメラ101a,101b,圧力センサ102,温度センサ103a,103b,振動センサ104などの各種センサデータは監視装置本体209に取り込まれ通信装置25を介して各監視装置、すなわち、ターミナルNo.1(209a),ターミナルNo.2(209b),ターミナルNo.3(209c),・・・,ターミナルNo.24(209x)及びホストCPU10とシリーズに接続されている。ホストCPUは各監視装置のセンサデータをCRT5にモニタリング表示にトレンド管理などが行えるようになっている。
【0044】
また、TVカメラの映像はモニタテレビ5aへ別に出力し、映像を監視できるようになっている。
【0045】
また、TVカメラの映像を含む各種センサ情報を自動認識システム10aへも取り込みセンサデータが正常なのか異常なのかの自動判断をさせたり、あるいは、まだ異常になるには十分余裕があるのかなどの診断機能ももたせたようなシステムにしてもよい。
【0046】
各ターミナルに相当する監視装置はそれぞれデータの中継機能を有している。
このような構成のパイプライン監視システムは伝送ケーブル(電源ケーブルも含む)はシリーズに1本付設すればよいのでケーブル付設工事を最小限にして行うことができる。
【0047】
図4は本発明の監視装置をパイプラインに取り付けた一実施例の鳥瞰図(無線伝送の場合)を示す。特に図2の有線システムと違う部分を説明すると、通信装置25はスペクトル拡散無線装置などの伝送ユニットとなっており、光ケーブルでなく、アンテナ27が接続されている。
【0048】
また、完全な無線化を図るために動力源としてバッテリーユニット35を搭載するようにした。
【0049】
このバッテリーユニットは定期的に十分充電されたユニットと交換しながら運用してもよいし、太陽電池パネル36も搭載することで常時自動充電されるようにバッテリーユニット35と接続しておけばバッテリの交換充電期間を延長することができ、煩わしいバッテリーの交換作業をほとんどしないで済むようにすることができる。
【0050】
図5は本発明の実施例の監視装置の機能ブロック図の一実施例を示す。
【0051】
監視装置のCPU20にはセンサデータをメモリしたり、センサデータを処理するときのパラメータ,アルゴリズムなどをメモリしておくRAM20a,中核プログラムを書き込んでおくROM20bがついている。
【0052】
また、傾斜センサ108はアンプ99a1を介してA/D変換99b1のI/F部からCPUがセンサデータを取り込めるようになっている。
【0053】
また、同様に圧力センサ102はアンプ99a2,A/D変換器99b2を介して、温度センサ103aはアンプ99a3,A/D変換器99b3を介して、温度センサ103bはアンプ99a4,A/D変換器99b4を介して、歪ゲージ107はアンプ99a5,A/D変換器99b5を介して、マイクロフォン105mはアンプ99a6,A/D変換器99b6を介して、振動センサ104はアンプ99a7,A/D変換器99b6を介して、音響センサ105はアンプ99a8,A/D変換器99b6を介して、AEセンサ106はアンプ99a9,A/D変換器99b6を介して、TVカメラ−1(101a)はアンプ99a10,A/D変換器99b6を介して、TVカメラ−2(101b)はアンプ99a11,A/D変換器99b6を介して、エンコーダ109aの信号はカウンタ99hを介して、リミットスイッチなどの接点情報はDI(99i)を介してCPU20がセンサデータを読み込めるようになっている。
【0054】
また、図には記載していないが、その他の各種センサを所定のアンプあるいはインタフェース回路を介してCPUがそのデータを読み取れるようにしてもよい。
【0055】
たとえば、電流センサなど電磁界検出クランプを付けて動力ケーブルに流れる電流を非接触で検出するようにしてもよいし、同じ原理でリミットスイッチなどの接点を流れる微少電流を検出するようにしてDI(99i)インタフェースのように監視装置から監視対象設備の制御回路に電流を流せなかったりする場合に非接触で接点の開閉情報を取り込めるようにしてもよい。
【0056】
AEセンサ106は敏感なセンサなのでフィルタ99fを途中に通すようにしている。
【0057】
フィルタ99fのパラメータはDO(99e3)を介してCPU20から設定できるようになっている。
【0058】
マイクロフォン105m,振動センサ104,音響センサ105,AEセンサ106,TVカメラ−1(101a),TVカメラ−2(101b)は高速タイプのA/D変換器99b6が望ましいのでCPU20のDO(99e1)を介しての指令でスイッチ99c1,99c2,99c3,99c4及び99c5スイッチング制御を行い同じA/D変換器99b6へ切り替えて入力できるようになっている。また、A/D変換器99b6の出力はデータ量が多いので適切な圧縮処理をCPU20のソフトで行ってもよいし、圧縮回路99dでハード的に圧縮処理して取り込むようにしてもよい。
【0059】
このとき、圧縮するしないとか圧縮の方法など選択は切り替えはホストCPU20からのDO(99e2)を介しての出力から選択切り替えできるようになっている。
【0060】
また、監視装置から監視対象機器近くにある装置を駆動制御する必要のある場合にはD/A変換器99jの出力をアンプ99a12を介して外の装置へ制御指令電圧値として出力できるようにしておいてもよい。
【0061】
たとえば、これをモータの速度制御指令として出力しモータの位置変化をエンコーダ109aで取り込んで外部装置のサーボ制御系を構成した監視装置としてもよい。
【0062】
また、ホストCPU20からのスイッチ制御,フィルタ99f,圧縮回路99dなどへの指令はホストCPU20の動いているプログラムに従って行われてもよいし、ホストCPU10からの指令によるものでもかまわない。
【0063】
ホストCPU20の外部との通信はSIO99g1,99g2のインタフェースを介して通信装置25,アンテナ27を介して無線通信可能なようになっている。
【0064】
この通信回線を通してホストCPU10あるいは同様の他の監視装置との通信を行う。ホストCPU20の動作プログラムには中継機能プログラムを含むことにより、ホストCPU20あるいは他の監視装置からの命令あるいはデータ等を各監視装置を経由して伝送することが可能となる。
【0065】
また、データ伝送速度を高めたり、上り通信と下り通信を同時に行ったりできるように別周波数割り付けの別チャンネルの通信装置25Zを設ける構成としてもかまわない。監視装置の動力源としてはバッテリ35aが接続されており、完全なケーブルレス化を図っている。
【0066】
多くの監視装置を適用する場合にもケーブル工事を伴わないで済むので容易に適用することが可能となる。
【0067】
バッテリの電力は電源回路35bを介して監視装置の各回路の電力として供給されるが、バッテリの寿命を延ばすために電源回路の供給口にスイッチ35dを設けて電源ON/OFF回路で開閉制御するようにしている。
【0068】
電源ON/OFFの開閉制御は同回路にたとえばタイマを設けて所定の時間が来たときに電源のON/OFFをするようにしたり、または別回線通信系を設けてホスト側からの指令でON/OFFさせるようにする。
【0069】
これによって、バッテリーの寿命を延ばすことが可能となる。
【0070】
また、バッテリー35aには太陽電池36が接続され、自動充電されるようにしているので、バッテリの寿命はさらに延ばすことが可能となる。
【0071】
図6には監視装置のCPUで動作するプログラムの基本的な一実施例の基本フローチャートを示す。
【0072】
監視装置電源ONでホストCPU20のリセットがかかりプログラムはスタート(51)して動作が始まる。
【0073】
まず最初の処理52では通信回線を通して入ってくるホストCPU10からの命令(コマンド)を読み込む。
【0074】
図6にはコマンドの構成例50も示している。
【0075】
これはコマンドの構成の一実施例であるが、たとえば、コマンド50a,送信元ID(50b),送信先ID(50c),付属データ(50d)などから構成させる。監視装置からのセンサデータなども同じデータ構成で通信してもかまわない。
【0076】
処理52で読み取ったコマンドは送信元ID(50b)及び送信先ID(50c)から自分が処理しなければならないコマンドなのか、そうではないのかを次の判定処理53で行い、自分が処理するコマンドが届くまでコマンド入力処理52へ戻るという繰り返し動作をさせる。
【0077】
自分が処理するべきコマンドがきた場合にはコマンド50a及びそのたの条件から処理をしなければならないタスクへ分岐して処理を進める。
【0078】
本実施例の図6のフローチャートにはデータサンプリング処理54,データ送信処理55,データ中継処理56,パラメータ設定処理57,データ前処理あるいは診断処理58の各処理タスクのフローを記載しているが、監視装置にもたせる機能はこれだけに制限するものでもなく用意しておくタスクも何種類あってもかまわない。
【0079】
各タスク処理を終了したあとには最初のコマンド入力処理52へ戻るフローにしている。
【0080】
データ送信処理55はホストCPU10より自分が前にサンプリングしてRAMメモリに蓄えているデータあるいは生データを処理してRAMメモリに蓄えている結果のデータをホストCPUへ送信するようにとのコマンドに対して実行されるタスクであり、コマンドに付属しているデータの種類に対応して蓄えているRAMメモリのアドレスを割り出し、該当するデータをRAMメモリから読み出し通信装置の出力バッファへ書き込む処理を対象データ全てについて繰り返して行う処理である。処理が終了したらば最後には終了した旨をホストCPU10へ伝える終了応答を送信して最初のコマンド入力処理52へ戻るフローとしている。
【0081】
データ中継処理56は通信入力バッファから読み出し、通信出力バッファへ書き込む処理を中継する全てのデータに対して行うものである。
【0082】
この処理は通信回線が上りと下りの2チャンネルがない場合には通信タイミングを取り易くするため通信入力した内容を一旦RAMメモリ上へ全て書き込み処理を行い、全てのコマンドデータを受け取ってから送信出力を行うようにしてもかまわない。
【0083】
パラメータ設定処理57はホストCPU10から送られてきたパラメータデータをRAMメモリの所定のアドレスに書き込む処理である。
【0084】
あらかじめ何の処理の何のパラメータはどのアドレスに書き込んでおくかを決めておく。
【0085】
初期値はROMのプログラムの中から最初に書き込んでおいてもよい。
【0086】
データ前処理あるいは診断処理58は先にサンプリングして取り込んだセンサの生データをそのままホストCPUへ送信しようとした場合、通信時間がたくさんかかるのでホストCPU20で所定の演算をしていまい、その演算結果だけをホストに送れるようにするためのものである。
【0087】
【表1】
Figure 0003633180
【0088】
表1は受信したコマンドに対して処理内容を判断するためのロジックの一実施例を示す。
【0089】
受信したコマンドが自分が処理しなければならないコマンドなのかそうではないのかを判断するための基本的な一実施例である。
【0090】
この例のロジックは送信元ID(50b)と送信先ID(50c)の組み合わせで判断するロジックである。
【0091】
各監視装置はシリーズに通信系がつながっている構成をとっているので処理は必ず自分の前かもしくは後ろの監視装置が発信元であるときに処理を行うようになる。
【0092】
自分の一つ前の監視装置が自分より後ろにいる監視装置へ送っているコマンドを受信した場合にはそのコマンドをそのまま転送する処理を行う。
【0093】
このとき送信元IDは送信する自分に書き換え(送信元IDは送信する場合には必ず自分のIDに書き換える)、その他のデータ部分は受信したデータをそのままにして送信するようにする。
【0094】
このような処理でコマンドの中継機能を実現することができる。
【0095】
また、送信先IDが自分であった場合には送られてきたコマンドの処理を実行し転送処理は行わない。
【0096】
この場合には処理完了後終了した旨の応答をホストCPU宛に送信することとなる。
【0097】
このとき処理結果と処理応答の送信元ID(処理を行った監視装置)が分かるような付属データを付けておく。
【0098】
ホストCPU10で動いているプログラムは送信したコマンドに対して送信先の監視装置からの応答があるものとして組んでおけばよい。
【0099】
ホストCPU10のプログラムは付属データをみればその処理が正常に終わったかどうかを判断することが可能である。
【0100】
送信先ID全員であった場合にはコマンド転送処理したのち自分もそのコマンドに対応する処理を行う。
【0101】
この場合、終了応答は一番後ろの監視装置からの応答が自分のところへ届いたら付属データに自分の処理結果を付け足してホストCPU側へ転送するようにする。
【0102】
送信先IDは最初にそのデータを送信出力するCPUが最終的に届けたい送信先IDとして途中では書き変わらないようにする。
【0103】
自分の一つ後ろがホスト宛に送信があった場合にはそのまま送信元IDのみ自分に書き換えて転送処理すればよい。
【0104】
また、自分の一つ後ろから全員に対するコマンドのホストへの応答がきた場合には前述のように自分の処理結果を付属データをつけ加えて転送する。
【0105】
また、自分の一つ後ろから自分宛にコマンドが届いた場合には何か特別なタイミングをとるような処理の場合でその場合には転送する必要はないこととしている。上記以外の場合にはノーオペレーションということでノイズと考えて何も処理しないロジックとしている。
【0106】
このロジックはあくまでも一つの例であり別のロジックでも中継機能を有した監視装置は実現できるものである。
【0107】
図7はホストCPUから監視装置3への指令/応答タイムチャートの一実施例を示す。ホストCPUが監視装置3にたとえばデータを送信させたい場合のタイムチャートの一実施例である。
【0108】
ホストCPUは送信先IDを監視装置3として指令(コマンド)を送信する。監視装置1は自分の一つ前、すなわちホストCPUからの送信で送信先は自分より後ろの監視装置なのでコマンド転送を行う。
【0109】
そのコマンドは監視装置2がさらにコマンド転送を行い、監視装置3が監視装置2が転送したコマンドを受け取る。
【0110】
監視装置3は受け取ったコマンドに対応する処理を行い応答を返送する。
【0111】
そのコマンドがデータ転送である場合には監視装置3がサンプリングして蓄えておいたデータをホストCPUへ転送処理することになる。
【0112】
他のコマンドの場合には他の処理を行い処理終了後応答を返信するものである。
【0113】
監視装置3の応答は監視装置2が転送し、監視装置2の転送データを監視装置1が転送し、最終的に監視装置3の転送したいデータの付属した応答はホストCPUへ届くこととなる。
【0114】
同様にホストCPUが監視装置1,2あるいは4,5,6の他の監視装置にコマンドを送信して応答を得る場合も同じように順次転送処理で行うことが可能である。
【0115】
これらの処理は表1の判定ロジックに基づいて各監視装置が動作することにより、混信することなく確実に通信処理を行うことができる。
【0116】
図8はホストCPUから全ての監視装置への指令/応答タイムチャートの一実施例を示す。
【0117】
図7のタイムチャートでも各監視装置に指令を出してデータを送信させることができるが、監視装置1台毎にコマンドを送信するのでホストCPUのプログラムを容易に作成できるようにホストCPUから全部の監視装置に対するコマンドも用意した。
【0118】
図8はその場合のタイムチャートの一例であるが、ホストCPUから送信された指令は監視装置1に届き、監視装置1はその指令を転送するとともにコマンドに対する処理も実施する。
【0119】
監視装置2も同様である。
【0120】
監視装置3は最後なのでコマンドの転送はしないが、コマンドを受け取りコマンドの処理を実行する。
【0121】
監視装置3はコマンド処理を実行したらば応答を返送し監視装置2は監視装置3の応答を受信し転送するがそのときに自分のコマンド処理結果の応答を監視装置3の応答データにつけ加えて転送する。
【0122】
同様に監視装置1も監視装置2からの応答(転送)データに自分の処理結果の応答を付け加えて転送する。
【0123】
そのようにしてホストCPUへ届いた応答データには全ての監視装置の応答結果が付いているので1回のコマンド転送と応答受信で全ての監視装置へのコマンド指令と全ての監視装置の応答状況を確認することができる。
【0124】
ここで監視装置3がコマンド処理する時に同時に監視装置1,監視装置2も同期を取って同時に実行されるようにしてもよい。
【0125】
同期の取り方は図10を用いて別途詳細に説明する。
【0126】
図9は監視装置で行う前処理の一実施例を説明するための補足説明図を示す。これは監視装置に接続されている各種センサのうち、パイプラインの圧力センサと振動センサのデータを前処理の一例を説明するために抜き出して並べて表示したグラフである。
【0127】
たとえば、パイプラインのポンプの運転を開始したときなどはこのようなセンサデータになる。
【0128】
すなわち、配管の圧力が高くなる過渡期の状況が圧力センサのデータに現れ、圧力波が配管を伝搬するとその影響の振動が配管に生じてその状況が振動センサのデータに現れている。
【0129】
このようなセンサ情報からパイプラインの状態の変化する傾向(トレンド)を監視したり、健全性を診断しようとした場合には圧力センサが立ち上がってから最初の大きな振動の生じるまでの時間T,最初の大きな振動の大きさ(振幅)B,キャビテーションなどの監視として圧力が立ち上がってからto秒後からΔt秒間の間の振動特性として低周波数側のピーク点P1の周波数f1とそのパワースペクトル値P1,高周波数側のピーク点P2の周波数f2とそのパワースペクトル値P2が必要となるが、これらをホストCPUで演算して求めようとするとセンサの生データを大量に各監視装置からホストCPUへ転送しなければならなくなる。
【0130】
時間をかけて転送するようにして思考錯誤的な監視診断を行ってもよいが、あらかじめ求めたい演算結果が分かっているならば、各監視装置にてT,B,f1,f2,P1,P2を計算させてその結果のみをホストCPUへ送信するようにすれば、データの伝送量は大幅に少なくでき多くの監視装置の監視データも短時間で集めることが可能となる。
【0131】
ここで、たとえば、圧力が立ち上がってから振動解析を始める時間toと振動解析を行う時間Δtはこの処理のパラメータとなるので、あらかじめ初期値は各監視装置プログラムで決めておいてもホストCPUからのコマンドでそのパラメータの値は変えられるようにしておくことにより、より監視装置の設置条件に合わせてまた時間とともにパラメータを変更したりより繊細な監視診断をリモートで行うことが可能となる。
【0132】
図10は各監視装置でデータサンプリングのタイミングを合わせるためのデータサンプリング処理の一実施例のフローチャートを示す。
【0133】
データサンプリング処理コマンドがホストCPU10から全ての監視装置に送信される場合、図8のタイムチャートで説明したように監視装置1(209a)、・・・監視装置23(209w),監視装置24(209x)と順次コマンドは届くが同時にサンプリングを開始することはできない。
【0134】
そこで同時にサンプリングを実現する一つの方法は、コマンド付属データにサンプリング処理開始の指令時刻を付けておき、監視装置のサンプリング処理プログラム54はタイマ時刻を読み込む(54a)を行い、読み込んだタイマ時刻が指令時刻になったかを確認処理(54b)して指令時刻になった場合にセンサデータを読み込み(54c)、読み込みデータをRAMメモリに書き込み(54d)、全て終了するまで(54e)、たとえば、別途指定されているサンプリング時間が経過するまでサンプリング処理を実行し、終了したらば終了応答をホストCPUへ返送する処理(54f)に入いるような処理にて同時サンプリングを実現することが可能となる。この場合同じ時刻に合わせたタイマ(時計)を各監視装置は有している必要があるが、各監視装置がコマンドを受けた時刻から、あらかじめ各監視装置伝送遅れを考慮した時刻でサンプリングを開始させてもよい。
【0135】
この場合には、各監視装置の時計を合わせておく必要はなくなる。
【0136】
この一実施例を図10で説明する。
【0137】
各監視装置へのサンプリングコマンドの伝送処理時間はΔt秒かかるとすれば、最後の監視装置209Xはコマンドを受けたその時刻に即サンプリング処理に入り、一つ前の監視装置209wはコマンドを受け取ってからΔt秒後にサンプリング処理を開始し、監視装置209aはコマンドを受け取ってからΔtのn倍秒後に処理を開始することにより、サンプリング開始時刻を同時に合わせることが可能となる。
【0138】
図11は中継機能付き監視装置と移動監視装置との組み合わせたシステム構成の一実施例を示す。
【0139】
監視装置209a,209b,209c,209dは前述の中継機能を有する監視装置であり、ホストCPU10のコマンドに従ってデータ送信を行うことができる。
【0140】
また、移動監視装置200はあらかじめ付設したレール201に沿って移動する監視装置であるが、パイプラインのように監視対象が長く延びている場合にはパイプラインに取り付けられた各監視装置209a,209b,209c,・・・に沿ってレール201は付設されるので、移動監視装置200は各監視装置209a,209b,209c,・・・ の近くを移動することになる。
【0141】
移動監視装置はレールに沿って移動するばかりでなくパイプラインの付設されている土手の脇の道路を車のように走る移動監視装置でもかまわない。
【0142】
ここで必要なことは移動監視装置が各監視装置の近くを移動するということである。
【0143】
すなわち、移動監視装置200とホストCPU10との間の双方向通信も途中の監視装置を中継して容易に実現できるということである。
【0144】
移動監視装置200が監視装置209bの近くにいるときには移動監視装置200から監視装置209b,209aを介してホストCPU10との通信を行うようにし、移動監視装置200が監視装置209dの近くにいる場合には移動監視装置200から監視装置209d,209c,209b,209aを介してホストCPU10との通信を行うようにするわけである。
【0145】
これにより、長距離の無線通信装置でなくともパイプラインに設置する各監視装置を中継させることによって長い移動距離を移動する移動監視装置の通信を実現することができる。
【0146】
ここで、各監視装置209a,209b,209c,・・・ の固定された監視装置の通信系と移動監視装置の通信系を独立に設けてもよい。
【0147】
これは移動監視装置のセンサにTVカメラを搭載してリアルタイムでその画像を監視したいという場合とか移動制御上ホストCPUからのコマンド制御、たとえば、前進開始,移動停止などの移動制御コマンドをリアルタイムに送信してリアルタイムで応答させたいという場合がある。
【0148】
そのような場合には無線であれば搬送周波数を変えて独立した通信系に割り付けることで実現可能となる。
【0149】
この場合には移動監視装置の無線中継器を監視ルートに沿って設置しておくのと同じであるが、各監視装置の電源を共用できるなどの利点もある。
【0150】
また、移動監視装置200の動力電源をレール201に組み込んだトロリー線を用いている場合には各監視装置及び無線中継器の電源をトロリー線から分岐して得るようにしてもよい。
【0151】
トロリー線はレール201の中に組み込まれて全ルートに渡って張られているのでそのレールに沿って設置される各監視装置用電源は途中のトロリー線から分岐して容易に得ることが可能である。この場合の独立させた移動監視装置用通信系の実施例を図15〜図18で詳細に説明する。
【0152】
図12は中継機能付き監視装置と移動監視装置とを組み合わせた別方式のシステム構成の一実施例を示す。
【0153】
この構成は移動監視装置200はレール201と組み合わせてみた場合に一つの監視装置の概念としてとらえてシステムを構築したものである。
【0154】
具体的にはレール201の内部にはたとえば無線通信用のフィーダー線が組み込まれていて移動する監視装置200のデータは一旦レールの一部分から引き出した監視装置209cに蓄えられて中継機能を有する監視装置209bと209dの途中に位置する監視装置として動作し、ホストCPU10からのコマンドも監視装置209a,209bを経由して209cに届き、209Cの監視装置の部分から移動監視装置に最終的にコマンドは伝えられるようになっている。
【0155】
レールから引き出している監視装置209cは後ろの監視装置209dへのコマンドの転送も行うし、監視装置209dから送られてきたホスト宛へのデータの転送も行う中継機能を有する1台の監視装置である。
【0156】
ホストCPU10から監視装置209cへのコマンドは移動制御などのコマンド、たとえばレール上の座標Xへ移動させるというような移動監視装置に対する特有のコマンドも用意しておく必要はある。
【0157】
監視装置209cが移動制御のコマンドを受信した場合には監視装置209cは移動監視装置200へ移動監視装置に対するコマンドを移動監視装置との専用通信回線を用いて送信し、移動監視装置からその結果を受信するものである。
【0158】
このような構成にすることで、移動制御に対するコマンドも用意しておくことにより、ホストCPU10に監視装置209a,209b,209c,209d,209e,・・・ が通信回線でつながっているのと同じようにホストCPU10は各監視装置のデータと移動監視装置のデータを収集することが可能となる。
【0159】
また、移動監視装置200にさらに監視装置と通信可能な通信装置202を搭載すれば、移動監視装置200からさらに監視装置209fにコマンドを送信したり、逆に、監視装置209fからのデータを移動監視装置200が受信して監視装置209f,209b,209aを経由してホストCPU10へ送信することも可能となる。
【0160】
監視装置209fの先にさらに監視装置がつながっていてもかまわないし、移動監視装置209cのようなものが多数存在してもホスト10からのシリーズにつながっているならば何台存在してもかまわない。
【0161】
図13は中継機能付き監視装置と移動監視装置とを組み合わせた別方式のシステム構成の一実施例を示す。
【0162】
この構成はホストCPU10から中継機能を有した監視装置209a,209b,・・・ の系統とホストCPU10から移動監視装置200を介して中継機能を有した監視装置209x,209y,・・・ の系統からなっている。
【0163】
もちろん、この2系統に限るものでなくホストCPU10からは何チャンネルの系統を出してもかまわない。
【0164】
それが移動監視装置を経由していてもいなくてもかまわない。
【0165】
移動監視装置を経由するメリットは、レール201が付設してある部分は移動監視装置とホストCPU10間には通信系が存在しているので、監視装置209x,209y,・・・ がホストCPU10から非常に離れており、かつ、監視装置209a,209b,・・・ の系統からも離れているいるような場合で、移動監視装置のレールは近くまで付設されているというような場合には移動監視装置200がレール201に沿って移動し、監視装置209xの近くまで移動すれば監視装置209x以降の監視装置とホストCPU10との通信を移動監視装置200を介してつなぐことができることである。
【0166】
図14は中継機能付き監視装置と移動監視装置とを組み合わせた別方式のシステム構成の一実施例を示す。
【0167】
この構成は移動監視装置200に他の監視装置同様な中継機能を持たせた一つの監視装置としてホストCPU10から順番に監視装置209a,209b,209cの次に移動監視装置200を位置づけ次に監視装置209d,209e,・・・ とコマンドを送信して逆にデータを送信してもらう構成である。
【0168】
この場合、レール201の中には移動監視装置用の通信系であるフィーダー線等を組み込む必要はなくなる。
【0169】
この場合、移動監視装置200は監視装置209cと209dの通信可能範囲で移動しなければならないという条件がある。
【0170】
ただし、移動監視装置の座標(現在位置)に応じてホストCPU10からのつながり条件を自動的に変更できるようなプログラムを用意すればその条件に制約されることなく長い移動距離に対しても適用可能となる。
【0171】
すなわち、移動監視装置200が、たとえば監視装置209dから遠くなり監視装置209bに近くなるような場合、互いにどちらとの通信も可能なうちに監視装置のつながりを監視装置209a,209b,209c,移動監視装置200,監視装置209d,209e・・・ の順番を監視装置209a,209b,移動監視装置200,監視装置209c,209d,209e,・・・ というようにつなぎ変えることにより監視装置209dとの通信ができなくなっても、その時には監視装置209bと209cの間に位置してホストCPU10との通信を継続させることができる。このようにして順次つながりを変更すれば全てのルートに渡って移動監視装置も途中の監視装置としてシステムに組み込むことができる。
【0172】
移動監視装置の座標(現在位置)を各監視装置が知る手段としては、あらかじめ、移動監視装置の移動スケジュールを各監視装置の中にプログラムしておけば用意に切り替えのタイミングを取ることは可能である。
【0173】
あるいは、移動監視装置からの無線電波の強度で移動監視装置が近いか遠いかを判断して移動監視装置を検知した監視装置が他の監視装置にその位置を伝達するようにしてもよい。
【0174】
各監視装置は監視装置だけで中継できる距離に配置しておけばその途中に移動監視装置が位置した場合でも位置しない場合でも通信可能な条件は無条件で整えることが可能である。
【0175】
ここで、移動監視装置200にもう一つの監視装置との通信回線を設ければ、別の監視装置209x,・・・ の監視装置の系統をレールの先につなげることも可能である。
【0176】
図15は図11の移動監視装置の通信装置(移動局)の基本的な一実施例を示す。
【0177】
ここでは一実施例として移動監視装置用の通信装置としてTVカメラの映像信号を送信するチャンネルが1チャンネルと、マイクロフォンの音声信号を送信するチャンネルが1チャンネルと移動監視装置のCPUとホストCPUとの制御データの双方の制御信号各1チャンネルを有するもので説明する。
【0178】
映像信号はA/D変換器65で時系列のデジタル信号に変換され、同様に音声信号もA/D変換器66で時系列のデジタル信号に変換され移動監視装置CPUからホストCPUへの制御信号はCPUのSIOの出力などで時系列のデジタル信号として入力され、それらはエンコーダ64にて1本のシリアルデータに並べ替えを行う。
【0179】
ここで、映像データ,音声データ,制御データの順に単位時間に伝送するデータ量が多いとすればデータ量の多いものを高密度でシリアル化するような処理を行う。
【0180】
1本にシリアル化されたデータはS/P変換63に入力され用意している変調器の数n個のパラレルデータに変換し各変調器61a,・・・ ,61zのn個の変調器にパラに入力される。
【0181】
これは伝送速度を複数の無線チャンネルでパラにデータを伝送するようにすれば高速に多くのデータを伝送できるのでn個の変調器を用意した実施例で示しているが、もちろん一つの変調器でもかまわない。
【0182】
その場合にはS/P変換器63は不要となる。変調器61a,・・・ ,61zの変調器の出力は共用器67を通してアンテナ60aから無線出力する。
【0183】
一方、ホストCPUからの制御信号は所定の周波数fsで変調されてくるものをアンテナ60aでとらえて共用器67から復調器62を通して制御信号を移動監視装置のCPU側へ出力できるようになっている。
【0184】
図16は図11の移動監視装置用の無線中継機(タイプA)の基本的な一実施例を示す。アンテナ70aで受信した移動監視装置からホストCPUへの映像信号,音声信号,制御信号(センサデータを含む)は共用器71を通り復調器74a,74b,・・・ ,74Zで復調され、再度、変調器77a,77b,・・・,77zで変調して共用器79を通してアンテナ70bから送信される。電波の弱くなった信号は復調器を出たところでは原信号と同じデジタル信号になり再変調され出力されるので移動監視装置からの通信を信頼性高く中継することができる。
【0185】
このタイプAの中継器70Aは移動監視装置から受信した搬送波f1,f2,・・・ ,fnは搬送波f1″,f2″,・・・ ,fn″で変調され出力される。
【0186】
また、ホストCPUからいくつかの中継器を介してアンテナ70bで受信したホストCPUから移動監視装置への制御信号は共用器79を通して復調器78で復調され変調器75と変調器75′とで変調されアンテナ70aから発信される。
【0187】
変調器75の搬送波fsは移動監視装置の通信機60の復調器62の搬送波fsの周波数と同じである。
【0188】
このタイプAの中継器70Aは移動監視装置への制御信号の搬送波は周波数fs″で受信し、搬送波fsとfs′の周波数で送信するものである。搬送波fs′は図17に示すタイプBの中継器70Bの復調器78の周波数と同じである。
【0189】
ここで、アンテナ70aと70bは同じアンテナを共用してもかまわない。
【0190】
分配器72は移動監視装置からの送信電波f1を復調器74aへ入力するとともに電波強度を検出するレベル検出器73に入力され、あらかじめ設定しておく所定の電波レベルより受信電波f1が小さくなった場合にはレベル検出器73の出力信号でスイッチ76a,76b,・・・ ,76zを搬送波f1′,f2′,・・・,fn′の側の復調器側へ切り替え図17のタイプBの中継器70Bから出力された電波f1′,f2′,・・・ ,fn′の搬送波を復調を行う復調器74a′,74b′,・・・ ,74n′で復調して中継出力するようになっている。
【0191】
図17のタイプBの中継器70Bの構成は、一部既に説明しているが、図16の中継器と同じ構成で復調器74a″,74b″,・・・ ,74z″の搬送波周波数が図16のタイプA中継器の変調器77a,77b,・・・ ,77zと同じであり、変調器77a,77b,・・・,77zは逆に図16の復調器74a′,74b′,・・・ ,74z′と同じ搬送波周波数になっている。変調器75″搬送周波数は図16のタイプAの復調器78の搬送周波数と同じであり、逆に復調器78の搬送周波数は図16のタイプAの変調器57′の搬送波と同じ周波数になっている。
【0192】
すなわち、図16のタイプAの中継器と図17のタイプBの中継器を交互に配置することにより、同じ信号の電波の混信を避けながら交互にどこまでも配置することにより、微弱電波での中継伝送を延々と継続させ広域に渡っての双方向伝送路を確保することが可能となる。
【0193】
また、さらに各中継器は移動監視装置との通信チャンネルの送受信部も有しているので移動監視装置がどの中継器の近くでもその近くの中継器からホストとの通信に介入することができる。
【0194】
これは各中継器が移動監視装置からの搬送波f1のレベルをレベル検知器73で検出することにより、移動監視装置が中継器から遠く離れて電波強度が小さくなった場合には中継器は自動的に自分の隣の中継器からのホストへの送信データを中継するようにスイッチ76で切り替えることで実現可能となっている。
【0195】
監視装置が近い場合にはレベル検知器73は移動監視装置からの送信データを次の中継器へ送信するようになり、中継器の並んで配置されているルート上にいる移動監視装置はどこからでもホストとの通信が可能にすることができる。
【0196】
図18は図11の移動監視装置の通信装置(固定局)の基本的な一実施例を示す。
【0197】
アンテナ80aから受信した電波は共用器81を通り復調器84a′,84b′,・・・ ,84z′からP/S変換器87で1本のシリアルデータに変換され、デコーダ88に入力され図15移動監視装置の通信装置60のエンコーダ64の逆の処理で映像信号,音声信号,制御信号に分割して、映像及び音声信号についてはD/A変換器89a,89bを等して通常のアナログ信号に戻して出力するようにしている。
【0198】
ホストCPUからの制御信号は変調器85と変調器85′にて近くに移動監視装置がいる場合の搬送波fsと次のタイプBの中継器への送信波fs′をパラに両方送信出力するものである。
【0199】
また、中継器と同様に移動監視装置からの電波の強度を検知するレベル検知器83とスイッチ86a,86b,・・・ ,86zも付いており前述の中継器タイプAと同じ機能動作するようになっている。
【0200】
これは固定局80の近くに移動監視装置がいる場合も想定して中継器との通信と移動監視装置との通信の両方ができるように考慮したものである。
【0201】
図19に小型化を図った中継機能を有する監視装置の一実施例の鳥瞰図を示す。
【0202】
これは図5に示すホストCPU20を初めとする各種デジタル回路及びアナログ回路の多くの部分をIC化を図り小型軽量化したものである。
【0203】
監視装置本体209はケースに収納しIC化した回路と外付けの若干のセンサアンプなどの調整ボリュームが実装された基板が内蔵されており、バッテリー35aと光通信装置25aのジャック25aj,光ファイバケーブル26の通信ユニット25bのジャック25bj、あるいはスペクトル拡散無線装置25cのピンジャック25cjが接続可能なジャックコネクタ、各種センサ100のピンジャック100Jを接続するジャックコネクタが付いている。
【0204】
バッテリー35aにはACプラグ35fの電源から充電回路35eを介して充電できるようにしている。
【0205】
また、ACプラグ35fの代わりに外付けバッテリー35aaさらに太陽電池36が接続できるようにもなっている。
【0206】
監視装置本体209の通信手段は光無線機25a,光ファイバ送受信器25b,スペクトル拡散無線機25cのいずれでも使用環境に応じて使い分けできるようになっている。
【0207】
監視装置本体209にはロープあるいは鎖209aが付いており監視対象にセンサを取り付けた際に監視装置本体209を監視対象の一部分に用意に引っかけて取り付けられるようにしている。
【0208】
光無線装置25aは金具25aaを用いて容易に監視対象の部分にボルト等で取り付け可能としている。
【0209】
太陽電池パネル36も金具36aで監視対象にボルトなどで容易に取り付けられるようにしている。
【0210】
前述してきたような機能を有する中継機能付き監視装置をこのように小型軽量化することにより、監視対象への取り付けが容易となるほかIC化した部品の適用で組立部品数が少なくなり安価な監視装置を容易に得ることができるようになる。
【0211】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、多くの監視装置を広域に渡って設置する場合にも遠隔通信回線のための工事や監視装置への給電線工事が不要あるいは極めて簡単であり、容易に多くの監視装置を設置できる遠隔監視システムを容易に得ることができる。
【0212】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明による効果に加えて、長期の監視が可能となる。
【0213】
請求項3の発明によれば、請求項2の発明による効果に加えて、バッテリーの交換,充電を軽減することができる。
【0214】
請求項4の発明によれば、請求項1又は2又は3の発明による効果に加えて、必要時以外の無駄な電力の消費を節約できるのでバッテリーの寿命を長くすることができる。
【0215】
請求項5の発明によれば、ホスト側で必要とするデータを少ない通信回線でも高速に伝送できる。
【0216】
請求項6の発明によれば、請求項5の発明による効果に加えて、多面からの処理を行った監視情報の処理結果をホスト側は得ることができるようになる。
【0217】
請求項7の発明によれば、サンプリングタイミングを制御して複数の監視装置による同時刻同時サンプリング及び所定の時間間隔をおいての順次サンプリング作業が行える。
【0218】
請求項8の発明によれば、請求項7の発明による効果を容易に得られる。
【0219】
請求項9の発明によれば、監視対象点が移動してしまう場合でも、常に同じ条件でセンサデータのサンプリング処理が可能となる。
【0220】
請求項10の発明によれば、監視装置のメモリ容量の節約と取り込み目的のデータのサンプリング速度の実質的な高速化が簡素な通信ライン構成で可能となる。
【0221】
請求項11の発明によれば、移動式監視装置専用の通信回線をなくすことができ、また、延々と続く監視ルートに対しても制限なく移動監視ルートを設定し易くなる。
【0222】
請求項12の発明によれば、請求項11の発明による効果に加えて、移動式監視装置の通信回線とホスト側までの通信ケーブル工事も不要とすることができる。
【0223】
請求項13の発明によれば、請求項11の発明による効果に加えて、移動式監視装置を経由した通信回線にてさらに遠方の監視装置との通信も可能となり、より広範囲なエリアの遠隔監視システムを構築することができる。
【0224】
請求項14の発明によれば、請求項12又は請求項13の発明による効果に加えて、一層より広範囲なエリアの遠隔監視システムを構築することができる。
【0225】
請求項15の発明によれば、通信方式を使い分けて監視設備の他の電気計装設備への悪影響を与えない状態で広範囲なエリアの遠隔監視システムを容易に構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遠隔監視システムの基本的システム構成図。
【図2】本発明の一実施例による監視装置を監視対象の機器であるパイプラインに取り付けた鳥瞰図(有線伝送の場合)。
【図3】パイプライン監視システムの全体ブロック図。
【図4】本発明の一実施例による監視装置をパイプラインに取り付けた鳥瞰図(無線伝送の場合)。
【図5】本発明の一実施例による監視装置の機能ブロック図。
【図6】本発明の位置実施例による監視装置のCPUで動作するプログラムの基本的なフローチャート図。
【図7】本発明の一実施例によるホストCPUから監視装置3への指令/応答タイムチャート図。
【図8】本発明の一実施例によるホストCPUから全ての監視装置への指令/応答タイムチャート図。
【図9】本発明の一実施例による監視装置で行う前処理の概念説明図。
【図10】本発明の一実施例による監視装置によるデータサンプリング処理のフローチャート図。
【図11】本発明の一実施例による中継機能付き監視装置と移動監視装置とを組み合わせたシステム構成図。
【図12】本発明の一実施例による中継機能付き監視装置と移動監視装置とを組み合わせた別方式のシステム構成図。
【図13】本発明の一実施例による中継機能付き監視装置と移動監視装置とを組み合わせた別方式のシステム構成図。
【図14】本発明の一実施例による中継機能付き監視装置と移動監視装置とを組み合わせた別方式のシステム構成図。
【図15】図11の移動監視装置の通信装置(移動局)の基本的な構成を示す図。
【図16】図11の移動監視装置用の無線中継器(タイプA)の基本的な構成を示す図。
【図17】図11の移動監視装置用の無線中継器(タイプB)の基本的な構成を示す図。
【図18】図11の移動監視装置の通信装置(固定局)の基本的な構成を示す図。
【図19】本発明の一実施例による小型化を図った中継機能を有する監視装置の鳥瞰図。
【符号の説明】
1…パイプライン、5…CRT、10,20…ホストCPU、15,25…通信装置、21a…カバー、25a…光無線装置、25b…光ファイバ送受信器、25c…スペクトル拡散無線装置、26…光ファイバケーブル、27…アンテナ、30…電源ユニット、31…電源ケーブル、36…太陽電池、50…命令(コマンド)のデータ構成、60…移動監視装置専用通信装置(移動局)、70A,70B…移動監視装置専用中継用通信装置(中継器)、100…各種センサ、101a,101b…TVカメラ、200…移動監視装置、201…レール、202…移動監視装置に搭載した通信装置、209…監視装置本体。

Claims (15)

  1. 監視対象に沿って複数の監視装置が間隔を開けて配備され、
    前記各監視装置は、自己の監視装置の監視情報を通信する通信手段と前記各監視装置の内の他の前記監視装置間での通信を中継する通信中継手段を備え、
    前記各監視装置から離れた位置から前記中継手段を通じて前記各監視装置との間で指令と監視情報とを通信情報として送受するホスト通信設備とを備えた遠隔監視システムにおいて、
    前記各監視装置は少なくとも自己の監視情報を取得あるいは送信するための自分宛ての指令に対する処理を実行する手段と、
    自分以外の前記監視装置あるいは前記ホスト通信設備宛ての指令や監視情報を中継するための処理を実行する手段を有し、
    前記通信情報には前記各監視装置が自分宛ての指令か否かを識別するための識別情報を含ませるとともに、
    前記各監視装置の中継手段は前記通信情報に含まれる識別情報を参照することによって自分宛ての指令か自分以外の前記監視装置あるいは前記ホスト通信設備宛ての通信情報かを識別して自分以外の前記監視装置あるいは前記ホスト通信設備宛ての通信情報の場合に中継するための処理を実行する手段を備え、
    前記各監視装置の電源部に前記監視装置毎にバッテリーを用いたことを特徴とする遠隔監視システム。
  2. 請求項1において、電源部にさらに太陽電池を用いたことを特徴とする遠隔監視システム。
  3. 請求項2において、バッテリーと太陽電池とを前記太陽電池の電力を前記バッテリーに蓄電するように接続してあることを特徴とする遠隔監視システム。
  4. 請求項1又は2又は3において、電源部にタイマーあるいは通信された指令による電源ON/OFF回路を設けたことを特徴とする遠隔監視システム。
  5. 請求項1において、
    前記各監視装置は監視対象からの情報を受けるセンサを備え、前記センサにて得られたセンサデータによる監視手段、あるいは診断手段、あるいは監視診断に当たっての前処理手段を設けたことを特徴とする遠隔監視システム。
  6. 請求項5において、監視,診断あるいは前処理手段に設定する設定パラメータを通信された指令にて選択あるいは通信手段にて送信設定できるパラメータ選択回路あるいはパラメータ設定手段を設けたことを特徴とする遠隔監視システム。
  7. 請求項1において、
    前記各監視装置は監視対象からの情報を受けるセンサとセンサから受信した監視情報の記録手段としてセンサデータ記録装置を備え、
    前記各監視装置間のセンサデータ記録装置のデータサンプリングのタイミングを制御するタイミング制御手段を備えていることを特徴とする遠隔監視システム。
  8. 請求項7において、タイミング制御手段は、各監視装置に備わるタイマ、あるいは通信された指令の伝送遅れをあらかじめ考慮してタイミングを割り出す手段であることを特徴とする遠隔監視システム。
  9. 請求項1において、
    前記監視装置を前記監視対象に取り付けて設けたことを特徴とする遠隔監視システム。
  10. 請求項1において、
    前記各監視装置は監視対象からの情報を受ける複数のセンサを備え、
    前記監視装置は、データを取り込むセンサを通信されてきた指令にて選択するセンサ選択回路を備えたことを特徴とする遠隔監視システム。
  11. 請求項1において、
    前記監視装置は移動式監視装置との通信手段を備えていることを特徴とする遠隔監視システム。
  12. 請求項11において、移動式監視装置の固定局通信装置は、前記各監視装置間の通信の中継を行う通信中継手段を備えていることを特徴とする遠隔監視システム。
  13. 請求項11において、移動式監視装置の移動局通信装置は、前記各監視装置間の通信の中継を行う通信中継手段を備えていることを特徴とする遠隔監視システム。
  14. 請求項12又は13において、移動式監視装置は、移動式監視装置による監視情報を前記監視装置との間で通信する通信手段を備えていることを特徴とする遠隔監視システム。
  15. 請求項 1 において、
    通信手段又は通信中継手段とコントロールプロセッサユニット部間に着脱交換可能な共通I/F部を設け、各種の通信方式対応自在に構成したことを特徴とする遠隔監視システム。
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