JP3631955B2 - 回収紙コップ、牛乳パック等の細片の洗浄脱水機及び再生処理装置 - Google Patents

回収紙コップ、牛乳パック等の細片の洗浄脱水機及び再生処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、回収された紙コップ、牛乳パック等の細片を洗浄及び脱水するための洗浄脱水機及び該細片をリサイクルするための再生処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一度使用された紙コップや牛乳パック等は、一般廃棄物として収集運搬業者が飲料メーカー、ベンダー会社、その他の企業所などと処理契約をし、自治体の許可を得て焼却場で料金を支払いすべて焼却しているのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、年間大量に生産される紙コップや牛乳パック等を使用後焼却処分することは、紙資源の有効利用上、また環境問題上、早期に改善する必要に迫られてきた。そこで、本発明は、一度使用された紙コップや牛乳パック等を飲料メーカー等の支払い負担増とならずに、現状の処理費で有効にリサイクルできるようにしたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る回収紙コップ、牛乳パック等の再生処理装置は、次のように構成した。
押込みホッパーから順次押込まれてくる紙コップ、牛乳パック等を鋸歯状回転刃の噛み合わせにより適宜大きさの細片に破砕する破砕機と、破砕された細片を洗浄し脱水する洗浄脱水機と、脱水された細片をブロワーにより収納袋に送る移送手段とを備えている。
上記洗浄脱水機は、基台上に配設した外壁槽の内側に、脱水槽と洗浄槽と案内筒を夫々所要間隔をおいて同心円状に順次嵌装してなり、外壁槽はその上端部に、中央部に円孔を設けた環状の上板を装着して内周に空送室を形成し,該空送室の一側に細片送出口を設けると共に、底部中央にはベアリングを設けて回転軸を縦向きに装着し、該回転軸はその下端部に設けたプーリーにより脱水モーターに連結してある。
上記脱水槽は、周壁に多数の脱水孔を配設し、周壁上端の空送室側には適宜数の羽根片を設け、底部中央には軸孔を設けて上記回転軸の上端部を通すと共に回転軸を軸孔周囲に固着して、回転軸の回転と同時に回転し得るようにしてある。上記洗浄槽は、その周壁の上側部を上板の円孔から突出させると共に、円孔周囲に設けたベアリングで枢着し、周壁の下側部には細片排出口を設け、外周には下端部から上板近くまで及ぶスクリューを螺旋状に設け、且つその外周縁が脱水槽内面に近接するようにし、周壁下端部にはベアリングを設けて上記回転軸の上端部に枢着し、洗浄槽上端部に設けたプーリーを洗浄モーターに連結してある。上記案内筒は、洗浄槽内の上端部から下部の排出口近くに亘り嵌装してあると共に、上端部は、外部に支持固定されている漏斗状のバスケットの下端部に連結して構成してある。
【0005】
【発明の実施の形態】
【実施例】
以下添付図面に従って本発明の一実施例を説明する。
図1及び図2において、1は本発明に係る紙コップ、牛乳パック等の再生処理装置を示すものであって、押込みホッパー2を併設した破砕機3、細片を洗浄且つ脱水する洗浄脱水機4、脱水乾燥された細片を収納袋に移送する移送装置5とを備えてなる。6は回収された紙コップ等を収容するケーシング、7は該ケーシング6内の紙コップa等を押込みホッパー2に移送するスクリューコンベア、8は貯水槽を示す。
【0006】
上記押込みホッパー2は、図示省略したが、ケーシング内に押込用の羽根付き回転軸を備えており、上方より投入された紙コップ等を一定量ずつ下方の破砕機3内に送り込むようにしてある。そして、破砕機3は、角筒状ケーシング10内に、鋸歯状回転刃12を装着した破砕軸11を所定間隔をおいて並設してあり、該回転刃12の噛み合わせにより、上方より投入された紙コップa等を2〜10cm位の大きさの細かい細片bに破砕して、下端部より排出し得るようにしてある。
【0007】
上記洗浄脱水機4は、図3乃至図5に示すように、外壁槽20と、この外壁槽内に夫々所要間隔をおいて同心円状に順次嵌装した脱水槽40、洗浄槽50及び案内筒60とからなっている。
【0008】
前記外壁槽20は、その周壁上端部に、中央部に円孔22を設けた環状の上板21を装着して内周に空送室23を形成し、該空送室23の一側に細片送出口24を設けてある。また、底部中央には、ベアリング25を設けて回転軸26を縦向きに装着すると共に、該回転軸26の下端部には従動プーリー27を設けて、脱水モーター28に設けた主動プーリー29とVベルト30により連結してある。而して、その外周部下側を基台31上に立設した支柱32に弾性支持してある。なお、33は前記細片送出口24に連結し、外方に延設した細片排出管、34は排水管を夫々示す。
【0009】
上記脱水槽40は、周壁に多数の脱水孔41を配設し、周壁上端の上記空送室23側には適宜数の羽根片42を設けてある。また、底部中央には軸孔43を設けて上記回転軸26の上端部を通すと共に、回転軸26を軸孔43の周囲に固着し、該回転軸の回転と同時に所要の速度で回転し得るようにしてある。なお、44はベルト装着部分のカバーを示す。
【0010】
上記洗浄槽50は、その周壁の上側部を前記上板21の円孔22から突出させると共に該円孔周囲に設けたベアリング51で枢着し、周壁下側部には細片排出口52を設けてある。また、外周にはその下端部から上板21近くまで及ぶスクリュー53を螺旋状に設け、且つその外周縁が前記脱水槽40内面に近接するようにしてある。
而して、周壁下端部内にはベアリング54を設けて、上記回転軸26の上端部に枢着すると共に、周壁上端部外周には従動プーリー55を設けて、洗浄モーター56に設けた主動プーリー57とVベルト58により連結し、所要の速度で回転しうるようにしてある。59はベルト装着部分のカバーを示す。
【0011】
また、上記案内筒60は、前記洗浄槽50内の上端部から下部の細片排出口52近くに亘り嵌装してある。而して、案内筒の下端が排出口上端よりやや上方に位置するようにしてある。余り高くすると、落下する細片が洗浄槽50の周壁に張付く惧れがある。好ましくは、案内筒60の下端が排出口上端より5〜10mm程度上方に位置させるとよい。また、案内筒上端部は、前記上板22に立設した支持杆62により支持固定されている漏斗状のバスケット61の下端部に一体に連結してある。
而して、このバスケット61は、前記破砕機3の直下に位置し、落下してくる細片bを集合しながら、バスケット61上方から散水管90で散布される洗浄水で細片を洗浄しつつ排出口62に誘導し得るようにしてある。
【0012】
上記移送装置5は、ブロワー70を備えてなり、該ブロワー70の入口側と細片排出管33とをパイプ71により、またその出口側とサイクロン72の取入口73側とをパイプ74により夫々連結して、洗浄脱水機3から排出された細片bを空気の流れによって前記サイクロン72内に移送し得るようになっている。
なお、9は洗浄水の回収槽であって、外壁槽20の排水管34より排出された洗浄水を回収して、返送パイプ80により貯水槽8に戻し得るようにしてある。
【0013】
次に本発明に係る再生処理装置の作用につき説明すると、ケーシング6に収容され、選別された紙コップa等は、スクリューコンベア7により上方に移送され、押込みホッパー2内に投入されて一定量ずつ破砕機3内に押し込まれる。
【0014】
而して、破砕機3により適宜大きさに破砕された細片bは、バスケット61内に集合し、散水される洗浄水wにより洗浄され乍ら案内筒60内を降下し、その下端部に達すると、洗浄槽30が高速で回転しているので、細片排出口52から槽外に飛び出し脱水槽50内に放出される。なお、洗浄槽30の回転数は例えば1230rpm位に調整されている。
【0015】
而して、脱水槽内の細片は、脱水槽50の高速回転により表面についた洗浄水が除かれると共に、洗浄槽40の回転に伴って回転する螺旋状スクリュー53によって上方に移送され空送室23内に運ばれる。上記脱水槽50は、洗浄槽30と同方向に回転し、その回転数は例えば1220rpm位であって、前記洗浄槽30の回転数に応じて、それよりやや小さくなるように調整されている。
【0016】
空送室23内に運ばれた細片bは、脱水槽50の上端に設けた羽根片42の回転によって細片排出口24に送られ、ブロワー70の空気の流れに乗って排出管33から機外に移送されてサイクロン72内に運ばれ、収納袋cに収容される。
【0017】
【発明の効果】
本発明に係る洗浄脱水機は、請求項1のように構成してあるから、紙コップ、牛乳パック等の細片を効率よく綺麗に洗浄し、且つ脱水乾燥することができる。而して、一連の再生処理装置に組込み易い。
また、本発明に係る再生処理装置は、請求項2のように構成してあるから、紙コップ、牛乳パック等の破砕、細片の洗浄及び脱水、サイクロンへの移送及び収納の各工程を連続して効率よく行うことができる。
従って、本装置を利用すると、飲料メーカー、ベンダー会社、その他の紙コップ、牛乳パック等の取扱業者が処理費用の負担増となることがなく、回収した紙コップ、牛乳パック等をリサイクル処理して、紙資源として有効に再生利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る再生処理装置の正面図である。
【図2】本発明に係る再生処理装置の側面図である。
【図3】洗浄脱水機の正面図である。
【図4】洗浄脱水機の平面図である。
【図5】図3における中央縦断面図である。
【符号の説明】
1 再生処理装置
2 押込みホッパー
3 破砕機
4 洗浄脱水機
5 移送装置
6 ケーシング
7 スクリューコンベア
8 貯水槽
9 回収槽
11 破砕軸
12 鋸歯状回転刃
20 外壁槽
21 環状上板
22 円孔
23 空送室
24 細片送出口
25 ベアリング
26 回転軸
28 脱水モーター
40 脱水槽
41 脱水孔
42 羽根片
43 軸孔
50 洗浄槽
51 ベアリング
52 細片排出口
53 螺旋状スクリュー
54 ベアリング
56 洗浄モーター
60 案内筒
61 漏斗状バスケット
70 ブロワー
72 サイクロン

Claims (2)

  1. 基台上に配設した外壁槽の内側に、脱水槽と洗浄槽と案内筒を夫々所要間隔をおいて同心円状に順次嵌装してなり、上記外壁槽はその上端部に、中央部に円孔を設けた環状の上板を装着して内周に空送室を形成し,該空送室の一側に細片送出口を設けると共に、底部中央にはベアリングを設けて回転軸を縦向きに装着し、該回転軸はその下端部に設けたプーリーにより脱水モーターに連結してあり、上記脱水槽は、周壁に多数の脱水孔を配設し、周壁上端の空送室側には適宜数の羽根片を設け、底部中央には軸孔を設けて上記回転軸の上端部を通すと共に、回転軸を軸孔周囲に固着して、回転軸の回転と同時に回転し得るようにしてあり、上記洗浄槽は、その周壁の上側部を上板の円孔から突出させると共に、円孔周囲に設けたベアリングで枢着し、周壁の下側部には細片排出口を設け、外周には下端部から上板近くまで及ぶスクリューを螺旋状に設け、且つその外周縁が脱水槽内面に近接するようにし、周壁下端部にはベアリングを設けて上記回転軸の上端部に枢着し、洗浄槽上端部に設けたプーリーを洗浄モーターに連結してあり、上記案内筒は、洗浄槽内の上端部から下部の排出口近くに亘り嵌装してあると共に、上端部は、外部に支持固定されている漏斗状のバスケットの下端部に連結してあることを特徴とする回収紙コップ、牛乳パック等の細片の洗浄脱水機。
  2. 投入された紙コップ、牛乳パック等を鋸歯状回転刃の噛み合わせにより適宜大きさの細片に破砕する破砕機と、破砕された細片を洗浄し脱水する洗浄脱水機と、脱水された細片をブロワーにより収納袋に送る移送手段とを備えた再生処理装置において、上記洗浄脱水機は、基台上に配設した外壁槽の内側に、脱水槽と洗浄槽と案内筒を夫々所要間隔をおいて同心円状に順次嵌装してなり、上記外壁槽はその上端部に、中央部に円孔を設けた環状の上板を装着して内周に空送室を形成し,該空送室の一側に細片送出口を設けると共に、底部中央にはベアリングを設けて回転軸を縦向きに装着し、該回転軸はその下端部に設けたプーリーにより脱水モーターに連結してあり、上記脱水槽は、周壁に多数の脱水孔を配設し、周壁上端の空送室側には適宜数の羽根片を設け、底部中央には軸孔を設けて上記回転軸の上端部を通すと共に、回転軸を軸孔周囲に固着して、回転軸の回転と同時に回転し得るようにしてあり、上記洗浄槽は、その周壁の上側部を上板の円孔から突出させると共に、円孔周囲に設けたベアリングで枢着し、周壁の下側部には細片排出口を設け、外周には下端部から上板近くまで及ぶスクリューを螺旋状に設け、且つその外周縁が脱水槽内面に近接するようにし、周壁下端部にはベアリングを設けて上記回転軸の上端部に枢着し、洗浄槽上端部に設けたプーリーを洗浄モーターに連結してあり、上記案内筒は、洗浄槽内の上端部から下部の排出口近くに亘り嵌装してあると共に、上端部は、外部に支持固定されている漏斗状のバスケットの下端部に連結してなることを特徴とする回収紙コップ、牛乳パック等の再生処理装置。
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