JP3631503B2 - ガラス壜の内部欠陥検査装置およびその検査方法 - Google Patents

ガラス壜の内部欠陥検査装置およびその検査方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明はガラス壜の内部欠陥検査装置およびその検査方法に関し、更に詳しくは、ガラス壜の壜胴内で、壜胴の高さ方向に略平行に平状に形成されている”平あわ(扁平な気泡)”を検出する検査装置およびその検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、完成品のガラス壜の壜胴内にも、成形時に形成される”あわ”が内部欠陥として存在することは避け難い。その意味で”あわ”を効果的に検出することが望まれている。この”あわ”は、主として、球形状に形成されている”丸あわ”(球形気泡)と、壜胴のガラス表面に略平行に平状に形成されている”平あわ(扁平な気泡:横断面はもとより縦断面においても極めて薄い扁平な空気溜りで、この空隙の間隔は、現実にはコンマ何ミリ単位の極々薄っぺらな空隙)”に大別される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者の”丸あわ”に関しては、図11に示すように、ガラス壜手前より拡散照明すると、壜胴外表面Eからの(1)反射光Houter、壜胴内表面Iからの(2)反射光Hinner 以外に、丸あわ1への入射光が丸あわ表面1aで全反射した(3)全反射光T、丸あわ上下端部を透過後屈折した(4)透過光Aおよび丸あわ中央部を透過する(5)透過光Bの計3種類((3),(4),(5))の光が通過しない領域Nによるドーナツ状の暗い画像D(図12参照)が透過側に位置するカメラ画像内に、透過光Aおよび透過光Bによる全体として明るい視野Sに描画できて丸あわ1を良好な検出率にて検出できるけれども、後者の”平あわ(平な気泡)”を検出する装置は従来なかった。なお、図11において、丸あわ上端部における(3)全反射光T、(4)透過光Aは省略している。
【0004】
この発明は、上記問題に鑑みてなしたもので、その目的は、平あわ(平な気泡)を良好な検出率にて検出できるガラス壜の内部欠陥検査装置およびその検査方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用】
上記目的を達成するために、この発明のガラス壜の内部欠陥検査装置は、ガラス壜を載置する回転テーブルと、ガラス壜手前に配設された拡散照明源と、ガラス壜を回転させながら、このガラス壜の壜胴に拡散照明を行うことにより、壜胴外表面からの反射光及び壜胴内表面からの反射光並びに壜胴内において壜胴のガラス表面に略平行で扁平状な空隙からなる平らな気泡である平あわへの入射光が平あわ前面で反射した前面反射光及び平あわ内を通過後平あわ後面で反射した後面反射光からなる正反射光を受光する受光器と、基準値を上回る前記正反射光の反射光量の検知に基づいて欠陥となる平あわを検出する平あわ検出手段とからなることを特徴とするものである。
【0006】
また、この発明は、別の観点から、回転テーブル上に載置されたガラス壜を回転させながら、ガラス壜手前よりガラス壜の壜胴に拡散照明を行い、受光器で、前記壜胴外表面からの反射光及び壜胴内表面からの反射光並びに壜胴内において壜胴のガラス表面に略平行で扁平状な空隙からなる平らな気泡である平あわへの入射光が平あわ前面で反射した前面反射光及び平あわ内を通過後平あわ後面で反射した後面反射光からなる正反射光を受光し、平あわ検出手段で、基準値を上回る前記正反射光の反射光量の検知に基づいて欠陥となる平あわを検出することを特徴とするガラス壜の内部欠陥検査方法を提供する。
【0007】
この発明における拡散照明源としては、複数のLED(例えば,200個使用)を用いたものを挙げることができる(図2参照)。この発明において拡散光を用いるのはガラス壜の壜胴全面にわたり均一に光を照射するためである。そして、図2に示すように、拡散照明源10を、駆動部Kに電気的に接続された複数のLED11を同一平面に実装するプリント基板12と、LED発光側に全てのLED11を照射口13を残してプリント基板12とで挟持し、それによって、ガラス壜の壜胴からの反射光を受けて更に壜胴側に拡散照明しうる後面拡散板14aと、拡散窓Mを有しプリント基板12および後面拡散板14aを支持する支持枠Sと、拡散窓Mに配置された前面拡散板14bとから構成するのが好ましい。すなわち、この前面拡散板14bは透明度が後面拡散板14aより高く、これら後面拡散板14aおよび前面拡散板14bによる拡散照明光が付加されることにより、拡散板14a,14bの無いものに比して、ガラス壜の壜胴全面にわたり均一に拡散光を照射できる利点を検査装置は有する。また、プリント基板12上の多数のLED11を、例えば、プリント基板12の中央部、プリント基板12の上下端部、プリント基板12の左右端部等の各領域に存在する幾つかのLED群に分割し、各群ごとに独立して発光強度が制御できるよう前記駆動部を構成するのが、拡散光をガラス壜の壜胴全面にわたりより均一に照射できる点で好ましい。
【0008】
また、前記LED11のような半導体発光素子ではなくてハロゲンランプ等の一般照明具も拡散照明源として用いることが可能である。しかし、拡散光を均一にするために、前述したように発光強度を制御したり、発熱やコンパクト化の点、更には、故障率の点で一般照明具より半導体発光素子が有利なことは勿論である。
【0009】
この発明においては、図3において、ガラス壜15を回転させながらガラス壜の壜胴15aに拡散照明を行うものである。
【0010】
この発明における正反射光とは、図4において、壜胴外表面16からの反射光aと、壜胴内表面17からの反射光bと、平あわ18への入射光が平あわ前面19で反射した前面反射光cと、平あわ18内を通過後平あわ後面20で反射した後面反射光dとを意味する。したがって、この発明では、「平あわ画像21」(図5参照)が、壜胴外表面からの反射光aおよび壜胴内表面からの反射光bに、平あわへの入射光が平あわ前面で反射した前面反射光cおよび平あわ内を通過後平あわ後面で反射した後面反射光dが加算されることにより検出できる。言い換えれば、例えば、図4に示すように、壜胴外表面からの反射光a、壜胴内表面からの反射光b、平あわにおける前面反射光cおよび平あわにおける後面反射光dの計四つの反射面16,17,19,20での正反射光による非常に明るい「平あわ画像21」が、平あわによる反射に関与しない反射光aおよび反射光bの計二つの反射面16,17での正反射光による全体として明るい視野22(図5参照)をバックグランドとして画像として描画され得る。この意味で、この「平あわ画像」21の描画方式をライト・ライト・オン方式と称呼する。
【0011】
この発明における受光器は、平あわ18からの反射光c,dを含む壜胴表面での正反射光a,b,c,dの反射光量を受光して電気信号に変換するものである。そして、受光器(図6参照)Tとしては、例えば、LED11を使用した拡散照明源10との組み合わせでは、正反射光の反射光量を電気信号に変換するフォトダイオード23からなる半導体受光素子を好ましいものとして挙げることができる。また、ハロゲンランプ等の一般照明具を使用した拡散照明源との組み合わせではCCDを用いることができる。
【0012】
そして、例えば、フォトダイオード23は、図6に示すように、各取り付け板24にセットされ、各取り付け板24がガラス壜15の壜胴15aの高さ方向X(図3、図7参照)に一定間隔を有して複数形成された各受光レンズ25を備えた台26にセットされ、回転テーブル上のガラス壜15に並置されており、この受光レンズ25によりガラス壜15表面の高さ方向Xに対応する画像がフォトダイオードアレイ23上に形成される。なお、図7において、符号Jは増幅器である。
【0013】
また、図7において、例えば、各受光レンズ25に配置されたフォトダイオード23の受光面23aは、壜胴表面の所定領域A〜Fからの正反射光が受光できるような角度α1 〜α6 にセットされるのが好ましい。
【0014】
この発明における平あわ検出手段は、基準値を上回る正反射光の反射光量の検知に基づいて欠陥となる平あわを検出するものである。すなわち、受光器Tから出力した正反射光の反射光量に対応する電気信号が、基準値を上回る電気信号量であるかどうかを比較し、それによって、ガラス壜15の内部欠陥を検知するためのものである。そして、平あわ検出手段としては、平あわ15と共に壜胴内に形成されている許容限界内の小さな丸あわの検出を避けることができる程度の基準光量が予め基準値として設定されている基準回路を有する比較器(図示せず)からなる比較・検出部を挙げることができる。
【0015】
この基準値について、この発明の”平あわ”を検出するための作用を、平あわと共に壜胴内に形成されている許容限界内の小さな丸あわの検出を踏まえて以下に具体的に述べる。
この発明において、ガラス壜に欠陥が存在しない場合は、すでに上述したように、その壜胴外表面16と壜胴内表面17の二つの反射面で反射した正反射光a,b、すなわち、図4における反射光aおよび反射光bからの反射光量が受光器Tにキャッチされる。
【0016】
そして、ガラス壜15に”丸あわ”30が存在する場合は、図9に示すように、ガラス壜の直径方向Yにおける”丸あわ”30の中心部まわりの相対峙する二つの丸あわ反射面32,33がガラス壜表面(壜胴外表面および壜胴内表面)16,17と略平行になることから、この”丸あわ”30部分に向けて照射される拡散光は、図4における反射光aおよび反射光bのように二つの反射面での正反射に加えて、前記二つの丸あわ反射面32,33でも正反射し、その結果、合計四つの反射面16,17,32,33で正反射することから、非常に明るい円形の画像34(図10参照)が形成される。しかし、”丸あわ”30の場合は、実際よりも小さいため、”平あわ”の画像21(以下図5で後述する)に比して小さな画像34となる。したがって、ガラス壜15に”丸あわ”30が存在しても、許容限界内の小さな丸あわ30の検出を避けることができる。この際、大きな丸あわに関しては、”平あわ”の画像21と同等な画像が形成される。
【0017】
すなわち、丸あわ30が存在する場合、合計四つの反射面16,17,32,33での正反射光による非常に明るい円形画像34が、反射光aおよび反射光bによる全体として明るい視野35に描かれるとともに、この非常に明るい円形画像34は”丸あわ”の直径に比例して大きくなるものであり、したがって、”丸あわ”30が大きくなる程電気信号量も大きくなる。
【0018】
一方、ガラス壜15に”平あわ”18が存在する場合は、この”平あわ”18は、図4に示すように、壜胴のガラス表面に略平行に平状に、すなわち、壜胴の厚さ方向(直径方向)Yに押し潰されたように形成されて、厚さ方向Yにおける”平あわ”20の相対峙する二つの平あわ反射面19,20の略全面がガラス壜表面(壜胴外表面および壜胴内表面)16,17と略平行になることから、この”平あわ”18部分に向けて照射された拡散光の殆どが、四つの反射面16,17,19,20で正反射されることになり、この四つの反射面での正反射光による非常に明るい「平あわ画像」21が、平あわ18による反射に関与しない反射光aおよび反射光bの計二つの反射面16,17での正反射光による全体として明るい視野22(図5参照)をバックグランドとして画像として描画され得る。
【0019】
このことから、許容限界内の小さな丸あわの検出を避けることができる程度の基準光量に対応する基準電気信号量を基準値とする制御形態を、基準回路を有する比較器に付加することによって、製品上で問題となる当該基準値を上回る許容限界以上の”平あわ”18だけを欠陥として検出できる。
【0020】
【実施例】
以下、この発明の実施例について説明する。なお、それによってこの発明は限定を受けるものではない。
図1において、ガラス壜15の内部欠陥検査装置は、ガラス壜15を載置する回転テーブルと、ガラス壜手前に配設された拡散照明源10と、ガラス壜15を回転させながら、このガラス壜の壜胴15aに拡散照明を行うことにより壜胴内に形成されている平あわ18からの反射光を含む壜胴表面での正反射光a,b,c,dの反射光量を受光する受光器(カメラ)Tと、基準値を上回る正反射光a,b,c,dの反射光量の検知に基づいて欠陥となる平あわ18を検出する平あわ検出手段とから主としてなる。
【0021】
更に、受光器Tが正反射光a,b,c,dの反射光量を電気信号に変換するフォトダイオードアレイ23(図6参照)からなる半導体受光素子列からなり、平あわ検出手段が、平あわ18と共に壜胴15a内に形成されている許容限界内の小さな丸あわ30(図9参照)の検出を避けることができる程度の基準光量が予め基準値として設定されている基準回路を有する比較器からなる。
【0022】
この実施例のものは上記構成を有するから、図4に示すように、壜胴外表面からの反射光a、壜胴内表面からの反射光b、平あわにおける前面反射光cおよび平あわにおける後面反射光dの計四つの反射面16,17,19,20での正反射光による非常に明るい「平あわ画像21」が、平あわによる反射に関与しない反射光aおよび反射光bの計二つの反射面16,17での正反射光による全体として明るい視野22(図5参照)をバックグランドとして画像として描画され得る。
【0023】
この際、平あわ18からの反射光を含む壜胴表面での正反射光a,b,c,dの反射光量を受光して電気信号に変換し、受光器Tから出力した正反射光a,b,c,dの反射光量に対応する電気信号が、基準値を上回る電気信号量であるかどうかを、許容限界内の小さな丸あわ30の検出を避けることができる程度の基準光量に対応する基準電気信号量を基準値として比較・検知することにより、製品上で問題となる当該基準値を上回る許容限界以上の”平あわ”だけを欠陥として検出できる。
【0024】
また、本実施例の平あわ欠陥検査装置10,T,40を、図8に示すように、各種の”しわ”や”びり”を検査する検査装置と組み合わせて使用すると、設備コストと省スペース化の点で有利である。すなわち、図8において、ガラス壜の移送経路Mに、平あわ欠陥検査装置10,T,40と、3つの光源40、3つの受光器41から主としてなる”しわ”および”びり”検査装置とを装備した検査ステージをコスト的に安価にかつ省スペースの下で、しかも、少ない人手で欠陥検査を多点にわたって行うことができる。
【0025】
【発明の効果】
以上のようにこの発明では、「平あわ画像」を、壜胴外表面からの反射光および壜胴内表面からの反射光に、平あわへの入射光が平あわ前面で反射した前面反射光および平あわ内を通過後平あわ後面で反射した後面反射光からなる反射光が加算して平あわからの反射光を含む壜胴表面での正反射光構成し、この正反射光の反射光量を受光して電気信号に変換し、許容限界内の小さな丸あわの検出を避けることができる程度の基準光量を基にした電気信号量を基準値とする制御形態を、基準回路を有する比較器に付加することによって、受光器から出力した正反射光の反射光量に対応する電気信号が、基準値を上回る電気信号量であるかどうかを比較・検知するようにしたので、製品上で問題となる当該基準値を上回る許容限界以上の”平あわ”だけを欠陥として検出できる効果がある。
【0026】
要するところ、この発明の基本的な原理は、平あわ(扁平な気泡)がガラス壜の胴部表面や内面と同じ鏡面効果を奏する点の新たな知見に基づき、壜胴外表面からの反射光及び壜胴内表面からの反射光並びに壜胴内において壜胴のガラス表面に略平行で扁平状な空隙からなる平らな気泡である平あわへの入射光が平あわ前面で反射した反射光及び平あわ内を通過後平あわ後面で反射した後面反射光とからなる正反射光を受光器で検知するようにし、平あわによる反射に関与しない壜胴外表面からの反射光および壜胴内表面からの反射光の計二つの反射面での正反射光による全体として明るい視野の中に、壜胴外表面からの反射光、壜胴内表面からの反射光、平あわにおける前面反射光および平あわにおける後面反射光の計四つの反射面での正反射光による、更に非常に明るい「平あわ画像」を描画させるもので、従来誰もが全く思い至らなかった、極めて斬新な手法による本願発明は、全く新規で、しかも進歩性があり、かつまた産業利用上の価値は多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の検査方法を示すための説明図である。
【図2】上記実施例における拡散照明源の要部構成説明図である。
【図3】上記実施例における検査方法を示すための説明図である。
【図4】上記実施例における検査原理を示す要部構成説明図である。
【図5】同じく上記実施例における検査方法を示す図である。
【図6】上記実施例における受光器の要部構成説明図である。
【図7】上記実施例における検査原理を示す要部構成説明図である。
【図8】上記実施例の検査装置を用いたガラス壜の内部欠陥検査装置を示す全体構成説明図である。
【図9】上記実施例における検査原理を示す要部構成説明図である。
【図10】上記実施例における検査方法を示す図である。
【図11】丸あわの検査原理を示す要部構成説明図である。
【図12】丸あわの検査方法を示す図である。
【符号の説明】
10…拡散照明源、15…ガラス壜、15a…壜胴、18…平あわ、23…フォトダイオードアレイ、T…受光器、a,b,c,d…正反射光。

Claims (2)

  1. ガラス壜を載置する回転テーブルと、ガラス壜手前に配設された拡散照明源と、ガラス壜を回転させながら、このガラス壜の壜胴に拡散照明を行うことにより、壜胴外表面からの反射光及び壜胴内表面からの反射光並びに壜胴内において壜胴のガラス表面に略平行で扁平状な空隙からなる平らな気泡である平あわへの入射光が平あわ前面で反射した反射光及び平あわ内を通過後平あわ後面で反射した後面反射光とからなる正反射光を受光する受光器と、基準値を上回る前記正反射光の反射光量の検知に基づいて欠陥となる平あわを検出する平あわ検出手段とからなることを特徴とするガラス壜の内部欠陥検査装置。
  2. 回転テーブル上に載置されたガラス壜を回転させながら、ガラス壜手前よりガラス壜の壜胴に拡散照明を行い、受光器で、前記壜胴外表面からの反射光及び壜胴内表面からの反射光並びに壜胴内において壜胴のガラス表面に略平行で扁平状な空隙からなる平らな気泡である平あわへの入射光が平あわ前面で反射した反射光及び平あわ内を通過後平あわ後面で反射した後面反射光とからなる正反射光を受光し、平あわ検出手段で、基準値を上回る前記正反射光の反射光量の検知に基づいて欠陥となる平あわを検出することからなることを特徴とするガラス壜の内部欠陥検査方法。
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