JP3631252B2 - 直列変異反復配列オリゴタイピングによる結核菌群細菌の検出および鑑別 - Google Patents
直列変異反復配列オリゴタイピングによる結核菌群細菌の検出および鑑別 Download PDFInfo
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Description
結核は単一の感染症中では年間の死亡数が最大の感染疾患である.WHOは,年間に,約1千万人が結核に感染し,3百万人がこの疾患で死亡していると推定している(37).結核は長期間にわたり発症率が徐々に低下したのち,再び大部分の西洋諸国において増加し始めている.さらに,Mycobacterium tuberculosis(結核菌)の多重薬物抵抗性株の出現および結核とヒト免疫不全症ウイルス感染個体の関連で事態は劇的に悪化している(1,2,4,6,7,10,37).
結核の制御において鍵になる因子の一つは,患者の迅速な診断と感染源の同定である.M.tuberculosis株のタイピングが爆発的流行の研究に極めて有用であることは既に証明され(6,14,33),多くの検査室で様々な疫学的疑問の解決に応用されている.従来,検査室での診断は,顕微鏡検査,微生物の培養,皮膚試験およびX線造影によって行われている.残念ながらこれらの方法は,多くの場合,感度が悪く,特異性がなく,M.tuberculosisの増殖速度が遅いことから極めて時間のかかるものである.したがって,臨床標本中の微生物を迅速に検出するために,M.tuberculosis DNAのインビトロ増幅のような新しい技術が開発されてきた(14).DNA技術による単離M.tuberculosisの鑑別能力は,感染源の同定ならびに伝播の主要経路および感染による結核菌の獲得の危険因子の確立の可能性に革命をもたらすことになったのである(1,3−10,14,16,19−22,25,26,29−36).効率的な普遍的タイピングシステムを使用すれば,異なる地理的領域からの株の比較ならびに個々の株の移動の追跡が可能になるものと考えられる.このようなデータは重要な洞察を提供し,高い感染率,強い病原性および/または多重薬物抵抗性のような,とくに問題のある株の同定を可能にする.多数の単離体の分析により,BCGワクチンの有効性や再発と再感染の頻度に関する長年の疑問に解答が得られる可能性もある.
M.tuberculosis群の細菌は遺伝子的に著しく均一な細菌群であることから,染色体DNAの遺伝子再配列に関連する反復DNAエレメントならびにトランスポゾンがM.tuberculosisの株鑑別に利用されてきた.これらの二つが,挿入配列であり,残りは機能または表現型は不明の短い反復DNA配列である.
株の鑑別に最も広く用いられているエレメントは,1355bpの挿入配列であるIS6110である.これは最初にM.tuberculosisにおいて同定され(19,30),ついで,Mycobacterium bovis,Mycobacterium africanum,M.microttiおよびbovis BCGを含むすべてのM.tuberculosis群細菌に分布することが見出された(11,14,15).M.tuberculosisを鑑別できる可能性がある他のエレメントには主要多型タンデムリピート(MPTR),多型富GC反復配列(PGRS)および直列反復(DR)配列が包含される(15,16,26).
M.tuberculosisの株鑑別を目的として報告されている大部分の方法は,サザンブロッティング技術で観察される,いわゆる制限酵素断片長多型(RFLP)に依存する.この技術は,培養M.tuberculosis細菌からの染色体DNAの精製を必要とする.さらに,IS6110フィンガープリンティングを行う場合には,RFLPでは多重IS6110単位の存在を必要とするので,1個のIS6110コピーしか含まないかまたは全くIS6110コピーを含まない(35)多くの株の検出にはこの方法は適用でない.実際,すべてのM.bovis BCG株ならびにインドからの株の多数は単一のISコピーしか含まない(35).しかしながら,大部分の株は,36bp直列反復配列もしくは多型富GC反復DNAエレメントによるフィンガープリンティングで鑑別できる可能性は考えられる.主要多型タンデムリピートおよび挿入エレメントIS1081による判別能力は劣っていた.しかも,既知のフィンガープリンティング技術は,経費,技術的熟練,および成功裏に実施するためには時間が必要という要求がある(32).したがって,「DNAフィンガープリンティング」によるこの方法は,大部分の検査室において定常的基盤で実施できるものではない.
M.tuberculosisフィンガープリンティングの速度を上昇させるために,ポリメラーゼチェーン反応(PCR)に基づく方法も開発されてはいるが,その方法でも依然として培養細胞からのDNAの精製および/または技術的要求の問題は解決されていない(12,13,23,24,27).
Groenenら(12)は,1回のPCRで個々のM.tuberculosis株のタイピングを可能にする,DRクラスターにおけるDNA多型の性質に基づく株の鑑別方法を記載している.記載された方法はDR領域における遺伝子の多様性に基づくもので,予め確立されたM.bovis BCG P3のDR領域の部分配列に基づくプライマー,SP24−R(スペーサー領域24に由来)およびIS−L(ISコピーに由来)を使用するPCR法であった(15).増幅産物のサイズは約300〜550bpの範囲である.この方法を用いて,M.bovis42株は,分離したDVR,すなわち,DVR26を欠く点においてM.bovis BCD P3とは異なることが例示されている.M.tuberculosis株H37RaおよびH37Rvは2つの分離した隣接DVR,DVR25およびDVR26を欠く点において,P3株とは異なっていた.3つの残りのM.tuberculosis単離体1430ないし31は,DVR27〜DVR29からなるIS6110の逆反復配列の直ぐ左側に位置する262bpストレッチのDNA,DVR26における15bpのユニークなスペーサー,およびDVR30における18bpのDRを欠く点でM.bovis BCG P3とは異なっていた.DVR−PCR法においてはJeffreysら,1991(17)の方法が改良された.MVR−PCRまたはデジタルタイピングと呼ばれるJeffreysらの方法では,29bpのミニサテライト反復配列,MS32中の単一塩基対に頻繁に起こる多型を利用する.MVR−PCRでは,それぞれMS32マルチマーの増幅を可能にし,5'末端にアデニン(A)またはグアニン(G)の一方をもつ2つのプライマーの対が使用される.増幅産物の電気泳動分離により,5'末端にそれぞれAまたはGのいずれかを含有するMVRの配列の読み取りが可能になる.DVR−PCR法では,DR領域における多型,主として,MS32ミニサテライトと同様に不変部(DR)および可変部(スペーサー配列)から構成されるDVRの存否が用いられる.MVR−PCR法は,DRとの接合点でスペーサーの5'末端にA,C,GまたはTのいずれかを含有するDVRのマルチマーの選択的増幅が可能なように改良された.この目的では,4つのスペーサー特異的PCRを駆動させるために,4つのプライマーの組合せが調製された.各組合せは逆配列プライマーIS−LとDR配列に基づく4つのプライマーのいずれか一つを含有させた.DRA−R,DRC−R,DRG−RおよびDRT−Rと命名されたこれらの4つのプライマーには,それぞれ保存されたDR配列に由来する19残基の配列と3'末端に4つの塩基のいずれか一つを含有させた.この方法の原理は引用文献12の図3に示されている.4つのDVR特異的プライマーのそれぞれが,底部から頂部へと内側に増加するDVRマルチマーのラダーを生じる.これにより,いわゆる第一スペーサー残基配列またはFSR配列が得られる.
(12)において解析された4つの株のDVR−PCRによる優れた鑑別にもかかわらず,この方法には多くの欠点がある.Jeffreysらによって記載された改良変法におけるDNA配列決定法は技術的に極めて難しい.ラダーの読み取りが十分に可能でないことが多く,小フラグメントの方が大フラグメントよりも増幅されやすいので,ラダーは不完全なことが多い.しかも,試験は病院検査室のような単純な検査室で定常的に実施できるものではない.すなわち,この方法は,病院の試験実務では使用できない.さらに,配列決定上の問題のほかに,大量の作業が含まれるサザンブロティングも必要である.サザンブロットハイブリダイゼーション法に伴う実用上の問題には,何日にもわたる多重工程を要するその方法の比較的複雑な本質,ならびに主として,DNA抽出のための液体培地中での生物体の培養のため,生物体の単離からDNAのタイピングの結果が得られるまでの長期の遅れがある.PCR増幅に基づく株のタイピングの迅速なかつ単純な手段があれば,タイピング結果が得られるまでの遅れは回避され,多くの検査室で実施可能な比較的単純なアッセイが提供されるものと考えられる.フィンガープリンティングに十分なゲノムDNAを得るためには,単離体の同定後にさらに2〜4週間継代培養を行わなければならない.流行時とくに多重薬物抵抗性結核症(MDRTB)が流行している環境では,株の迅速な同定は,伝播鎖の検出および遮断による制御努力を高めることができるものと思われる.
引用文献27には,Ross & Dwyerがオリゴヌクレオチドプライマーとして挿入配列IS6110の末端を,ゲノム上のこのエレメントのクラスター間のDNAを増幅する試みで使用することを開示している.この試験は,挿入配列IS6110がゲノム上に1〜19コピー存在し,様々な株で異なる部位に局在するという仮説に基づいている.彼らは,開示されたPCR増幅法ではIS6110をもたない2つの株では明瞭な産物を産生しないことを提示し,この方法の欠点を例示している.さらにRoss & Dwyerは彼らの論文中で,挿入配列IS6110の末端を用いるPCR増幅は様々な強度のバンドを生じることを指摘し,この試験の結果が信頼性を欠くことを例示している.
引用文献13には,IS66110に特異的なプライマーによるポリメラーゼチェーン反応を用いるRFLPタイピングの変法が記載されている.この変法では,限定されたゲノムDNAにライゲートしたリンカーに相補性の第二のプライマーが用いられる.一つの鎖ではリンカーがチミジンに代えてウラシルを含有し,ウラシル−N−グリコシラーゼによるこの鎖の除去によって特異的な増幅が得られる.この方法にも前述のPCR−DVR法の場合と同じ欠点がある.
引用文献25には,Palittapongarnpimらが,任意プライマーを用いるPCRの使用を報告している.この論文には,株H37RvとH37RaのPCRバンディングパターンは同一であることが提示されている.彼らは,任意プライマーを用いるPCRによりM.tuberculosis株の識別が可能ではあるが,株H37RvならびにH37Raの識別が不能なAPPCRはさらに酷似する株に対するAPPCRの限界を示すものであることを指摘している.
本発明は,M.tuberculosis細菌群に属する微生物を,迅速かつ単純な効果的方法によって鑑別する方法を記載する.この方法は,高度に複雑な装置を用いることなく検査室での実施が可能であり,精巧な分子生物学的技術の訓練を受けていないテクニシャンでも実施できる.さらにこの方法は,M.tuberculosis細菌群の増殖の遅い細菌を培養する必要がなく,臨床標本中のM.tuberculosisの直接的検出と微生物のタイピングを同時に行うのに適している.最後に,これまで使用されてきたM.tuberculosis株の他の鑑別法に比較して,本発明は,複雑な画像処理ソフトウエアを用いる必要のない,異なるDNAタイプの簡単かつ精巧な分類を可能にする.
発明の詳細な説明
本発明は,M.tuberculosis群細菌に独特に存在するユニークな染色体遺伝子座「直列リピート」(DR)領域に見出されるDNA多型に基づくものである.この遺伝子座は,結核に対するワクチンとして世界的に広く用いられている株,M.bovis BCG中にHermansら(15)によって発見された.M.bovis BCGにおけるDR領域は,それぞれ35〜41塩基対長の非反復DNAスペーサーによって分散されている36塩基対の直列反復配列から構成される(15).M.bovis BCGにおけるDR配列のコピー数は49と測定された.M.tuberculosis細菌群の他の株では,DRエレメントの数は様々に変動することが見出された(15).極めて大多数のM.tuberculosis株は,ゲノムのDR含有領域に1もしくは2以上のIS6110エレメントを含有する.
上述の最近の研究(12)では,DR領域における遺伝子の多様性はDRコピー数の差によって発生することが示され,これは,DR配列間の相同組換えがDR関連DNA多型の主要な原因である可能性を示唆している(12).染色体の比較的小部分内での高度なDNA多型は,この領域をPCRに基づくフィンガープリンティング法に極めて適した領域としている.
以下に記載する本発明は,DR領域内のDNA配列のインビトロ増幅,およびその増幅DNAとDR領域内のユニークなスペーサーDNAの配列に基づく多重の短い合成オリゴマーDNA配列(図2)のハイブリダイゼーションによる独特な方法を基盤とするものである.これは,両プライマーとも多重プライミング部位を有するプライマーのセットを用い,プライマーの一つをIS6110の部分のような固定されたプライミング部位への結合に対立させた従来の方法と異なっている.M.tuberculosis細菌群の株はこれらのスペーサー配列の存在において異なることから,様々なスペーサーDNA配列のセットとのハイブリダイゼーションパターンの差によって鑑別することができる.
M.tuberculosisの完全DR領域のDNA配列の決定
図1は,HermansらおよびGroenenら(12,15)によって以前に決定されたM.bovis BCGのDR領域の構造を示す.便宜上,本発明者らは,DRおよびその3'隣接スペーサー配列を「直列変異リピート」(DVR)と命名する.すなわち,DR領域はそれぞれ,不変部分(DR)と可変部分(スペーサー)から構成される個別的な数のDVRからなる.
M.bovis BCGのDR領域における配列決定された部分は黒色で印刷した.21のDVRから構成され,その7個はIS6110エレメントの5'側に位置し,14個のDVR(IS6110エレメントが局在する一つを含む)はIS6110エレメントの3'側に局在する.非配列決定部分は灰色で印刷してある.
より多くのスペーサーの配列を決定するために,本発明者らは本発明においてM.tuberculosis H37Rvの全DR領域からなる染色体領域の配列,ならびにDR領域に隣接する配列の配列決定を行った.この目的では,全DR領域を有するコスミドT211(Pasteur Institut,PrisのCole博士より入手)を用いた.このコスミドは,M.tuberculosis H37Rv株からの約35kbの挿入体を含有する.物理地図を構築し,DR領域を含むストレッチの位置をサザンブロッティングにより決定した.サブクローンを調製し,DRクラスター中に存在するIS6110エレメントに隣接するDNAの配列を決定した.この配列は図3に示し,配列番号を1とした.
図1に模式的に示すように,H37Rv株におけるDRの数は41に達する.以前にM.bovis BCGに見出されたように,この場合も各DRはユニークなスペーサー配列により分散され,サイズは29〜41塩基対の間で変動することが見出された.H37Rvの13個のDVRの配列は,以前に配列決定されたM.bovis BCGの同じ染色体領域における13個のDVRの場合(15)と同一である.H37RvのDVRには5'末端のDVRから始めて1〜41の番号を付す.同一のDVRはスペーサー12〜32である.
本発明は,増幅プライマーを用い,増幅反応たとえばPCR,LCRもしくはNASBAにおいてそれ自体既知の様式により核酸をインビトロで増幅させる方法において,微生物M.tuberculosis細菌群に属する微生物の直列リピート配列の部分に十分に相補性のオリゴヌクレオチド配列からなる1対のプライマーを用いて直列リピートへのハイブリダイゼーションを起こさせついでハイブリダイズしたプライマーの伸長を起こさせ,上記プライマーは増幅反応における伸長が一方のプライマーでは5'方向に,他方のプライマーでは3'方向に起こるようにする方法を意図するものである.検出すべき微生物中における直列リピートの多重な存在により,このようなプライマーの使用はすべてのスペーサー領域が効率的な様式で増幅されることを示唆するものである.とくに,プライマーから離れて位置するスペーサーの増幅を達成するために極端に長い配列を調製する必要はない.プライマー対の本発明の選択によれば,すべてスペーサー領域の核酸からなる多数の小フラグメントの不均一な産物が得られる.ついで,増幅産物の検出は検出を所望のスペーサー領域の1または2以上に向けられたオリゴヌクレオチドプローブを用いることにより単純に実施できる.増幅反応における妨害を回避するために,プライマーには,両プライマーが同じ直列リピートにハイブリダイズして伸長を行った場合に,それらが互いに妨害しないように,直列リピートの非重複部分に相補性のオリゴヌクレオチド配列をもたせることができる.とくに,一方のプライマーDRaが5'方向に伸長可能で,他方のプライマーDRbが3'方向に伸長可能である場合,伸長反応時の妨害を回避するため,DRaは,DRbが相補性である直列リピート中の配列の5'側に位置する直列リピートの配列に相補性になるように選択される.本発明の方法においては,使用されるプライマーは,特定の増幅反応の環境下に十分な増幅が起こるように直列リピートのコンセンサス配列にハイブリダイズできるオリゴヌクレオチド配列をもたなければならない.増幅反応技術の熟練者であれば,良好な増幅反応が起こるために必要な長さおよびホモロジーの程度は容易に決定できる.M.tuberculosis群に属する微生物の直列リピートのコンセンサス配列は配列番号2とし,図1に示す.
本発明はまた,微生物M.tuberculosis細菌群に属する微生物の検出方法において,
1)開示された実施態様のいずれかに上述した方法でサンプルからの核酸を増幅させ,ついで,
2)それ自体既知の方法で,増幅産物を1個のオリゴヌクレオチドプローブもしくは複数個の異なるオリゴヌクレオチドプローブにハイブリダイズさせるハイブリダイゼーション試験を実施し,この場合,各オリゴヌクレオチドプローブはM.tuberculosis細菌群に属する微生物の直列リピートのスペーサーの部分に,増幅前のサンプル中にこのようなスペーサー核酸が存在した場合には,増幅産物へのハイブリダイゼーションを生じるのに十分相同であり,このハイブリダイゼーション工程は所望により増幅産物の電気泳動または分離を前もって行うことなく実施され,ついで
3)それ自体既知の方法で,ハイブリダイズした生成物を検出する
ことからなる方法を意図するものである.
本発明の検出方法は,検出方法の対象に応じて多くの実施態様で行うことができる.たとえば,この方法はハイブリダイゼーション試験で少なくとも検出を所望の微生物の総スペクトルに特異的なオリゴヌクレオチドプローブ数からなる数のオリゴヌクレオチドプローブを用いて実施できる.たとえばM.tuberculosis群に属するすべての微生物に存在が知られているスペーサー領域のオリゴヌクレオチドプローブを使用することができる.M.tuberculosisによる感染の存否を検出するためには,このようなオリゴヌクレオチドプローブの一つの使用で十分である.M.tuberculosis細菌群微生物の一部のタイプに特異的なオリゴヌクレオチドプローブの組合せを使用することもできる.たとえば,M.tuberculosis H37Rv株の13のスペーサー領域は,M.bovis BCGと共通であることが見出されている.しかしながら両微生物タイプからの多数のスペーサーは異なっている.したがって,様々な株の間の鑑別のために,特定のオリゴヌクレオチドプローブの組合せを選択することが可能である.大多数の結核感染はM.tuberculosis,M.bovisおよびM.africanumの群からの微生物による感染であるから,本発明の微生物検出方法はこのような微生物の存在の検出に向けられることが好ましい.M.tuberculosis H37Rvのスペーサー配列とM.bovis BCGのスペーサー配列は決定されている.M.tuberculosis H37Rvは41のスペーサー配列を有し,これらの配列は本明細書においては配列番号3〜43として示す.M.bovis BCGのスペーサー配列についてはHermansらによって(15)に報告されている.引用された文献の図2にはM.bovis BCGの反復リピート24〜43が開示され,44はIS987を含有する.引用文献の配列データは,EMBLジーンバンクおよびDDBJヌクレオチド配列データベースに受入番号X57835として収められている.M.tuberculosis H37RvとM.bovis BCGにおいて共通であることが見出されたスペーサー領域はM.tuberculosis H37Rvのスペーサー20〜32である.
上記実施態様のいずれかに開示された本発明の方法はM.tuberculosis H37Rvのスペーサー配列もしくはM.bovis BCGの任意のスペーサー配列に相補性の配列または上記スペーサー配列のフラグメントもしくは誘導体に相補性の配列であり,このようなスペーサー配列にハイブリダイズすることが可能で,このようなスペーサー配列に相同な少なくとも7つの連続したヌクレオチドからなりかつ/またはこのようなスペーサー配列と少なくとも60%のホモロジー,好ましくは少なくとも80%のホモロジーを示し,少なくとも7ヌクレオチド長を有するオリゴヌクレオチドプローブを用いて実施できる.M.tuberculosis H37RvまたはM.bovis BCGいずれかの存在の検出をとくに所望の場合には,本発明の方法に適当なオリゴヌクレオチドプローブを提供するために共通のスペーサー配列のいずれかを使用することができる.
本発明はまた,サンプル中のM.tuberculosis細菌群に属する微生物のタイプを鑑別する方法とくにサンプルが臨床標本である方法を意図するものである.この方法は,サンプルからの細胞を分析の実施のために培養する必要はなく,サンプルに対して実施できる.この方法は,上述のように本発明の検出方法を実施し,ついで得られたハイブリダイゼーションパターンを基準で得られたハイブリダイゼーションパターンと比較することからなる.基準はM.tuberculosis細菌群に属する微生物の1または2以上の株についてサンプルの場合と同様の方法で得られたハイブリダイゼーションパターンとすることができる.他の可能性として,基準をスペーサー配列の一覧を提供する,たとえばデータバンクのような出典による結果の調査とすることも考えられる.このようなデータバンクを予め分析し,オリゴヌクレオチドプローブを特異的に選択することによって,鑑別を所望の微生物株に特に適した鑑別試験を提供することが可能である.本発明を例示する実施例では,77の臨床サンプルを多数のオリゴヌクレオチドプローブを用いて分析し,本発明の方法で期待できるハイブリダイゼーションパターンの種類を提供する.スペーサー領域の特異的な性質および様々な株のスペーサー領域の特異的な組合せによって,これらのスペーサー領域はとくに鑑別試験に適している.これが,本発明の検出方法または鑑別方法に適したオリゴヌクレオチドプローブを設計するための鋳型としてスペーサー配列を選ぶ理由である.したがって本発明はまた,少なくとも7個,好ましくは12個以上,とくに12〜40個のヌクレオチドからなるオリゴヌクレオチドプローブであり,以下のスペーサー配列:M.bovis BCGのスペーサー配列1〜23,M.bovis BCGのスペーサー配列44〜49およびM.tuberculosis H37Rvのスペーサー領域1〜43,ただしM.bovis BCGに共通のM.tuberculosis H37Rv配列,すなわちM.bovis BCGの番号20〜32に相当するスペーサー領域を除く任意の配列に十分相同なオリゴヌクレオチドプローブを意図するものである.とくに配列番号3〜21および35〜43は本発明の範囲に包含される.本発明はまた,このようなスペーサー配列にハイブリダイズできるこのようなスペーサー配列のフラグメントまたは誘導体であり,そのオリゴヌクレオチドプローブは少なくとも7個,好ましくは12個以上,とくに12〜40個のヌクレオチドからなり,このようなスペーサー配列に相同な少なくとも7つの連続したヌクレオチドからなりかつ/またはこのようなスペーサー配列の相当部分と,少なくとも60%のホモロジー,好ましくは少なくとも80%のホモロジー,最も好ましくは90%以上のホモロジーを示すフラグメントまたは誘導体を意図する.
本発明はまた,M.tuberculosis細菌群に属する微生物群のスペーサー領域に特異的なオリゴヌクレオチドプローブ少なくとも1個からなるオリゴヌクレオチドプローブによって構成されるキャリアーを意図する.とくに上に開示した本発明のオリゴヌクレオチドプローブからなるキャリアーを意図するものである.
本発明はまた,1対のプライマーであって,微生物M.tuberculosis細菌群に属する微生物の直列リピート配列の部分に,ハイブリダイゼーションを起こしついでハイブリダイズしたプライマーの伸長が起こるのに十分に相補性のオリゴヌクレオチド配列からなり,上記プライマーは増幅反応における伸長が一方のプライマーでは5'方向に他方のプライマーでは3'方向に起こり,この場合,十分に相補性とは直列リピート配列とくに直列リピート配列のコンセンサス配列(配列番号2)に相同な少なくとも7つの連続したヌクレオチドからなりかつ/または直列反復配列の相当部分と少なくとも60%のホモロジー,好ましくは少なくとも80%のホモロジー,最も好ましくは90%以上のホモロジーを示し,少なくとも7オリゴヌクレオチド長を有するオリゴヌクレオチド配列を意味するプライマー対を意図する.実施例に記載のプライマー対,DRaおよびDRbは,本発明の実施にとくに適当なプライマー対である.5'方向への伸長が可能な一方のプライマーDRaと3'方向に伸長可能な他方のプライマーDRbからなり,DRaは,DRbが相補性の直列リピートの配列の5"側に位置する直列リピートの配列に相補性であり,直列リピートはM.tuberculosis細菌群に属する微生物の直列リピートである,開示されたプライマー対は,本発明の範囲に包含される.
増幅プライマーを用い,増幅反応たとえばPCR,LCRもしくはNASBAにおいてそれ自体既知の様式により核酸をインビトロで増幅させる方法を実施するためのキットにおいて,微生物M.tuberculosis細菌群に属する微生物の直列リピート配列の部分に,直列リピートへのハイブリダイゼーションを起こしついでハイブリダイズしたプライマーの伸長が起こるのに十分に相補性のオリゴヌクレオチド配列からなる1対のプライマーを用い,この場合,上記プライマーは増幅反応における伸長が一方のプライマーでは5'方向に,他方のプライマーでは3'方向に起こるプライマーであるキットは本発明の実施態様である.このようなキットは本発明によって開示された適当なプライマー対からなるものでなければならない.本発明のキットは上述の微生物M.tuberculosis細菌群に属する微生物の検出方法の実施にも適応することができる.このようなキットは,増幅方法に関して開示されたプライマー対,ならびにM.tuberculosis細菌群に属する微生物の直列領域のスペーサー配列に十分相補性の開示されたオリゴヌクレオチド配列または検出および鑑別の記述において開示された実施態様におけるオリゴヌクレオチド配列からなるキャリアーから構成される.
実施例
M.tuberculosisの臨床単離体のおけるDR含有領域のイン ビトロ増幅
M.tuberculosisの74の異なる臨床単離体の染色体DR領域を,プライマー対DRa(配列番号50)およびDRb(配列番号51)を用いて,ポリメラーゼチェーン反応(PCR)により増幅した.図4に例示するように,検討したすべての株から反応産物が得られ,増幅されたDNAはサイズが不均一であった.この不均一性は,プライマーDRaおよびDRbが,DR領域における任意のDVRでPCRを開始できることから期待されることである.したがって,各DVRが増幅されたPCR産物中に存在することが期待される.プライマーとしてISフラグメントの核酸を用いる既知のPCR増幅反応(15および34)とは対照的に,とくに直列領域の末端におけるスペーサー領域で良好な増幅が得られる.
H37Rvの個々のスペーサー配列への増幅DR領域のハイブ リダイゼーション
上記74株のPCR産物を(18)に記載のようにBiodyne Cペーパーに共有結合させた47のスペーサー配列にハイブリダイズさせた.PCR産物はPCR時に導入されたビオチン標識を含有するので,ハイブリダイズしたDNAはストレプトアビジン含有ペルオキシダーゼ接合体の結合および酵素アッセイによって可視化が可能であった.結果を図5に示す.すべての株のDVR−増幅DNAが47のオリゴヌクレオチドの少なくとも9個とハイブリダイズした.PCR−増幅DNAとハイブリダイズしたスペーサーオリゴヌクレオチドの組合せによって,M.tuberculosisの39の異なる「DVR型」が識別された.この実験は,この方法により,増幅したM.tuberculosisのDNAを電気泳動で分離することなくM.tuberculosis株のタイピングが可能であることを示している.この74の株は旧来の(32)に記載されたIS6110フィンガープリンティング法によってもタイピングされ,66の異なるIS6110型が識別された.これは,IS6110フィンガープリンティングを用いる株の鑑別のレベルの方が本発明に記載の方法に比較してわずかながら高いことを指示している.本発明の方法を「DVRオリゴタイピング」と呼ぶことにする.しかしながら,DVRオリゴタイピング法はM.bovis BCGならびにM.tuberculosis H37RvおよびH37Raのような群内の多数の株の識別に十分特異的である.
DVRオリゴタイピング法の特異性
増幅およびハイブリダイゼーションによる方法がM.tuberculosis細菌株に属する細菌に特異的であるか否かを決定するために,広範囲のマイコバクテリウム種ならびに他の細菌属に由来する40のDNAサンプルをDVRオリゴタイピング法に付した.標的としたDNAには,以下の細菌種:E.coli,Bordetella pertassis,Afipia felis,Rochalimea lenselae,Mycobacteriumu aviumが包含された.これらの標的はいずれも,スペーサーオリゴヌクレオチドと検知可能な陽性ハイブリダイゼーション反応を導くことはなく,本発明の方法の特異性が例示された.
臨床標本中M.tuberculosisのDVRオリゴタイピングによ る検出
上述の方法によるM.tuberculosisの検出感度は,株H37Rv,M.bovis BCGおよび2つのM.tuberculosis臨床単離体の染色体DNAの様々な量を用いてDVRオリゴダイピングを行うことによって試験した.これらの株それぞれからのDNA検出感度は少なくともDNA64ヘムトグラム(fg)であった.染色体DNA1fgは単一の細菌中に存在する量にほぼ匹敵し,DVRオリゴタイピング法は単一の細菌に由来するDNAの検出およびタイピングを同時に可能にするものと推定される.
さらに,A.Kolk博士(Royal Tropical Institute,Amsterdam)から入手した臨床唾液サンプルをDVRオリゴタイピング,すなわち本発明の検出および鑑別法に付した.培養で陽性のサンプルはすべて,DVRオリゴタイピングによっても陽性で,相当する唾液サンプルからのM.tuberculosis培養液より抽出した精製DNAによって決定されたタイプに相当するDVRタイプを示した.
材料および方法
H37RvにおけるDR領域のDNA配列の決定
株H37Rvの完全DR領域を有する35kb挿入体を含有するコスミドT211はS.Cole博士(Institut Pasteur,Paris)から入手した.コスミドT211の物理地図は図6に示す.このコスミドのMul IフラグメントをプラスミドpUCBM21のMul I−切断DNAにサブクローニングして,プラスミドpPG11,pPG17およびpPG33(図6)を得た.最後の3つのプラスミドを株H37Rvの完全DR含有領域の配列の決定に使用した.配列決定は,Sangerら(28)のジデオキシチェーンターミネーター法によって,373A型DNAシークエンサー(Applied Biosystems,Fosre City,Cal.USA)を用い製造業者によって提供されたプロトコールに従って実施した.
マイコバクテリア細胞からのDNAの抽出
DNAは以前の記載(33)に従って精製した.
この研究に用いた細菌株
Escherichia coli K12株DH5α(BRL,Maryland,USA)はプラスミドpUCB21および誘導体の増殖のための宿主として使用した.M.bovis BCG株P3およびM.tuberculosis H37Rvは以前に記載されている(12,15).他の細菌株はすべてRIVMに送付された臨床単離体である.
DVRオリゴタイピング
DNAのインビトロ増幅
精製されたM.tuberculosisのDNA10ナノグラムを,0.5単位のSuper Tthポリメラーゼ(HT Biotechnology,Cambridge,UK),5μlの10×濃Super Rth緩衝液,20nmolの各dNTP,および20nmolの各プライマーDRaおよびDRbを含有する混合物に加えた.最終容量を50μlに調整し,この混合物を以下のスキーム:1分96℃,1分55℃および30秒72℃を用いる増幅30サイクルに付した.
逆ラインブロットハイブリダイゼーション
5'末端アミノ基を有するオリゴヌクレオチドを活性化Biodyne C膜に共有結合により連結させた(18,38).Biodyne C膜(Pall Biosupport,Glen Cove,NY,USA)は10mlの新たに調製した16%(w/v)1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド中10分間インキュベートし活性化した.ブロットは水で濯いだのち直ちにミニブロッターシステム(Immunetics,ITK Diagnostics,Uithoon,The Netherlands)中に入れた.ミニブロッターの各スロットを,500mM NaHCO3,pH8.4中0.125μMのオリゴヌクレオチド溶液150μlで満たした.室温で1分間インキュベートしたのち,オリゴヌクレオチド溶液を吸引して除去した.フィルターをミニブロッターから取出し,100mM NaOHで10分間処理して,膜を不活性化し,SDS(0.1%)を補充した2×SSPE(360mM NaCl,20mM NaH2PO4,2mM EDTA,pH7.2)中54℃で5分間洗浄した.フィルターを,適用したオリゴヌクレオチドのラインパターンにスロットが垂直になるようにミニブロッターに載せた.ミニブロッターのスロットを150μlの希釈,熱変性,ビオチン標識PCR産物(20μlのPCR産物を130μlの2×SSPE,0.1%SDSに希釈)で満たし,45℃で10分間ハイブリダイズさせた.スロットを吸引により空にしたのち,フィルターを2×SSPE,0.5%SDS150mlによって10分間洗浄し,2×SSPE,0.5%SDS中に1:4000に希釈したストレプトアビジン−ペルオキシダーゼの接合体(Boehringer,Mannheim)10ml中,42℃で30分間インキュベートした.フィルターを2×SSPE,0.5%SDS150ml中42℃で10分間洗浄し,ついで室温で2×SSPE150mlにより軽く濯いだ.ハイブリダイズしたDNAの化学ルミネッセンスの検出にはフィルターをECL検出液(Amersham,Hertogenbosch,The Netherlands)10ml中でインキュベートしたのち,1分間,X線フィルム(Hyperfilm,Amersham)に露出した.
図面の説明
図1:M.bovis BCGおよびM.tuberculosis H37RvのDR領域の構造.
長方形は36bpのDR配列を示し,これらはサイズが21〜41bpと変動するユニークなスペーサーによって分散されている.DR領域におけるIS6110エレメントの挿入位置を示す.M.bovis BCGのDR領域の一部は以前に配列が決定されていて(15),この部分は黒色で表示されている.非配列決定部分は灰色である.H37Rvの全DR領域は本発明の一部として配列決定された.H37Rvの配列におけるギャップは,M.bovis BCGには存在するDVRが欠けていることを指示する.
図2:M.tuberculosis群細菌のDR領域内DNAのインビトロ増幅の原理.
DRクラスター内の反復単位はDVRである.各DVRは,一定の36塩基対配列,DRと,可変部分,スペーサー(それぞれA,B,CおよびD)から構成される.4つの連続するDVAは,DVR−A,DVR−B,DVR−C,およびDVR−Dとして表される.DR配列に基づく配列を有する2つのプライマー,DRaおよびDRb(矢印aおよびb)のDNAインビトロ増幅のための使用はDVRまたは隣接する個別的数のDVRからなるストレッチの増幅を導く.
図3:M.tuberculosis H37Rv株におけるDR領域およびDR領域隣接領域のヌクレオチド配列.
DR配列に相同な配列には下線を付し,アッセイにオリゴヌクレオチドとして使用された配列はボールド体で印刷してある.
図4:プライマー,DRaおよびDRbを用いたPCRによって増幅されたインビトロ増幅M.tuberculosis DNAにゲル電気泳動.
各レーンには,様々な臨床M.tuberculosis単離体から増幅されたDNAの総量の5分の1を負荷した.PCRの標的として用いたDNAの量は10ナノグラムである.
図5:72の異なるM.tuberculosis単離体ならびに5つの異なるM.bovis BCG単離体のインビトロ増幅DVR産物の41の異なるオリゴヌクレオチドとのハイブリダイゼーションパターン.
用いたオリゴヌクレオチドは材料および方法の項に記載のスペーサー配列1〜41から誘導される.プライマー,DRaおよびDRb(図2参照)がDR領域とともに,DVRのインビトロ増幅のドライバーとして使用された.
スペーサーオリゴヌクレオチドは,平行ラインのパターンでBiodyne Cフィルターに共有結合で結合させ,インビトロ増幅されたDVR DNAとのハイブリダイゼーションは材料および方法の項に記載したようにスペーサーオリゴヌクレオチドパターンと直交する平行チャンネルで実施した.株1:H37Rv;株41:H37Ra;株44〜46:異なるM.bovis BCG単離体;株77:M.bovis BCG P3;他の株はすべてM.tuberculosisの臨床単離体である.
図6:H37Rvの完全DR領域を含有するコスミドT211の挿入体の制限地図;プラスミドpPG17,pPG11およびpPG33にサブクローニングされたMlu Iフラグメントの局在.
DVRオリゴタイピングに用いられたオリゴヌクレオチド(配列表参照)
オリゴヌクレオチド配列は,ボールド体で記載のM.bovis BCG配列(15)から誘導された配列を除き,すべてM.tuberculosis H37Rv株のDR領域から誘導されたものである.スペーサーオリゴヌクレオチドの5'末端はBiodyne C膜に共有結合が可能なように,アミノ基に連結されている.すべてのオリゴヌクレオチドはApplied Biosystems Incorporated,Perkin Elmer B.V.,Gouda,The Netherlandsから入手した.
【配列表】
配列番号:1
配列の長さ:5519
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
株名:H37Rv
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(IS6110に隣接するDRクラター)
配列:
配列番号:2
配列の長さ:36
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(直列リピートのコンセンサス配列)
配列:
配列番号:3
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー01)
配列:
配列番号:4
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー02)
配列:
配列番号:5
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー03)
配列:
配列番号:6
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー04)
配列:
配列番号:7
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー05)
配列:
配列番号:8
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー06)
配列:
配列番号:9
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー07)
配列:
配列番号:10
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー08)
配列:
配列番号:11
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー09)
配列:
配列番号:12
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー10)
配列:
配列番号:13
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー11)
配列:
配列番号:14
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー12)
配列:
配列番号:15
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー13)
配列:
配列番号:16
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー14)
配列:
配列番号:17
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー15)
配列:
配列番号:18
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー16)
配列:
配列番号:19
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー17)
配列:
配列番号:20
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー18)
配列:
配列番号:21
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー19)
配列:
配列番号:22
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー20)
配列:
配列番号:23
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー21)
配列:
配列番号:24
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー22)
配列:
配列番号:25
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー23)
配列:
配列番号:26
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー24)
配列:
配列番号:27
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー25)
配列:
配列番号:28
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー26)
配列:
配列番号:29
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー27)
配列:
配列番号:30
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー28)
配列:
配列番号:31
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー29)
配列:
配列番号:32
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー30)
配列:
配列番号:33
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー31)
配列:
配列番号:34
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー32)
配列:
配列番号:35
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー33)
配列:
配列番号:36
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー34)
配列:
配列番号:37
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー35)
配列:
配列番号:38
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー36)
配列:
配列番号:39
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー37)
配列:
配列番号:40
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー38)
配列:
配列番号:41
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー39)
配列:
配列番号:42
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー40)
配列:
配列番号:43
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサー41)
配列:
配列番号:44
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.bovis BCG
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサーB1)
配列:
配列番号:45
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.bovis BCG
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサーB2)
配列:
配列番号:46
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.bovis BCG
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサーB3)
配列:
配列番号:47
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.bovis BCG
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサーB4)
配列:
配列番号:48
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.bovis BCG
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサーB5)
配列:
配列番号:49
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.bovis BCG
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサーB6)
配列:
配列番号:50
配列の長さ:18
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサーDRa)
配列:
配列番号:51
配列の長さ:18
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA
起源
生物名:M.tuberculosis
配列の特徴:
特徴を表す記号:repeat region(スペーサーDRb)
配列:
Claims (17)
- 微生物M.tuberculosis細菌群に属する微生物の検出方法であって、
1)増幅プライマーを用いて、核酸をインビトロ増幅させる方法を利用して試料の核酸を増幅する方法において、
微生物M.tuberculosis細菌群に属する微生物の直列リピート配列の一部と、該直列リピート配列へのハイブリダイゼーションを生じ次いでハイブリダイズしたプライマーの伸長が起こるのに十分相補性を有するオリゴヌクレオチド配列からなり、増幅反応における伸長が、一方のプライマーでは5'方向に起こり、他方のプライマーでは3'方向に起こる、1対のプライマーを使用して、上記核酸の増幅を行い、次いで
2)増幅産物を1個のオリゴヌクレオチドプローブもしくは複数個の異なるオリゴヌクレオチドプローブとハイブリダイズする、それ自体既知の方法によるハイブリダイゼーション試験において、
各オリゴヌクレオチドプローブを、M.tuberculosis細菌群に属する微生物の直列リピート配列のスペーサー部分に対し、増幅前のサンプル中にこのようなスペーサー部分を有する核酸が存在した際には、増幅産物へのハイブリダイゼーションを起こすのに十分相同なものを用いて、
所望により増幅産物の電気泳動または分離を前もって行うことなく、上記1)の工程で生じた増幅産物に対して、上記ハイブリダイゼーション試験を実施し、
3)それ自体既知の方法で、ハイブリダイズした生成物を検出する
ことを含む、上記方法. - プライマーは直列リピート配列の非重複部分に相補性のオリゴヌクレオチド配列を有し、両プライマーが同じ直列リピートにハイブリダイズして伸長を行う場合にも各プライマーからの伸長反応が互いに妨害されることなく起こる、請求項1に記載の方法.
- 一方のプライマーDRaが5'方向に伸長可能で、他方のプライマーDRbが3'方向に伸長可能であり、DRaはDRbが相補性である直列リピートの配列の5'側に位置する直列リピートの配列に相補性である、請求項1および2のいずれかに記載の方法.
- 微生物はM.tuberculosis、M.bovisまたはM.africanumである、請求項1〜3のいずれかに記載の方法.
- プライマーは、特定の増幅反応の環境下において増幅を生じるのに十分な様式で直列リピートのコンセンサス配列(配列番号2および図1)にハイブリダイズできるオリゴヌクレオチド配列を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の方法.
- プライマー対、DRa(配列番号50)およびDRb(配列番号51)を使用する「請求項1〜5」のいずれかに記載の方法.
- ハイブリダイゼーション試験は、少なくとも検出を所望の微生物の総スペクトルに対して特異的なオリゴヌクレオチドプローブ数からなる数だけのオリゴヌクレオチドプローブを用いて実施する、請求項1〜6のいずれかに記載の方法.
- 微生物は、M.tuberculosis、M.bovisおよびM.africanumの一つに属する、請求項1〜7のいずれかに記載の方法.
- オリゴヌクレオチドプローブは、少なくとも7オチゴヌクレオチド長を有し、配列番号3〜43によ って表される、M.tuberculosis H37Rvのスペーサー配列 および配列番号44〜49によって表される、M.bovis BCGのスペーサー配列のいずれかから選択されるスペーサー配列に相補性の配列、または当該スペーサー配列のフラグメントに相補性の配列であり、
このオリゴヌクレオチドプローブは、当該スペーサー配列にハイブリダイズすることができ、かつ当該スペーサー配列に相同な少なくとも7つの連続したヌクレオチドからなりかつ/または当該スペーサー配列と少なくとも60%のホモロジーを示す、請求項1〜8のいずれかに記載の方法. - オリゴヌクレオチドプローブは、少なくとも7ヌクレオチド長を有し、配列番号22〜34によって表される、M.tuberculosis H37RvおよびM.bovis BCGの共通スペーサー配列のいずれかから選択される配列に相補性の配列,または当該共通スペーサー配列のフラグメントに相補性の配列であり、
このオリゴヌクレオチドプローブは、当該共通スペーサー配列にハイブリダイズすることができ、かつ当該スペーサー配列に相同な少なくとも7つの連続したヌクレオチドからなりかつ/または当該スペーサー配列と少なくとも60%のホモロジーを示す、請求項1〜9のいずれかに記載の方法. - サンプル中のM.tuberculosis細菌群に属する微生物のタイプを鑑別する方法において、請求項1〜10のいずれかに記載の方法を実施し、ついで得られたハイブリダイゼーションパターンを基準と比較することからなる方法.
- 請求項11に記載のサンプル中のM.tuberculosis細菌群に属する微生物のタイプを鑑別する方法において、基準は微生物M.tuberculosis細菌群に属する微生物の1または2以上の既知の株について同様の方法で得られたハイブリダイゼーションパターンである方法.
- 請求項11に記載のサンプル中のM.tuberculosis細菌群に属する微生物のタイプを鑑別する方法において、基準はスペーサー配列の一覧を提供するデータバンクである方法.
- プライマー対と、オリゴヌクレオチドプローブ若しくはキャリアーとを含む、請求項1〜13のいずれかに記載の方法を実施するためのキットであって、
上記両プライマーは、少なくとも7ヌクレオチドのオリゴヌクレオチド配列からなり、且つ微生物M.tuberculosis細菌群に属する微生物の直列リピート配列の一部と、該直列リピート配列へのハイブリダイゼーションを生じ次いでハイブリダイズしたプライマーの伸長が起こるのに十分に相補性を有し、増幅反応における伸長が、一方のプライマーでは5'方向に起こり、他方のプライマーでは3'方向に起こるものであり(上記「十分に相補性」とは、上記オリゴヌクレオチド配列が直列リピート配列、特にそのコンセンサス配列(配列番号2)に相同な少なくとも7つの連続したヌクレオチドからなりかつ/または直列リピート配列の相当部分と少なくとも60%のホモロジーを示すことを意味する.);
上記キャリアーは、M.tuberculosis細菌群に属する微生物群のスペーサー領域に特異的なオリゴヌクレオチドプローブの少なくとも1種を含み、該オリゴヌクレオチドプローブは、少なくとも7個のヌクレオチドからなるオリゴヌクレオチドプローブであり、
上記プローブは、M.bovis BCGの配列番号44〜49、ならびにM.tuberculosis H37Rvの配列番号3〜43のいずれかのスペーサー配列、或いは該スペーサー配列のフラグメントと、該スペーサー配列又は該フラグメントにハイブリダイズするのに十分に相同であり、かつ/或いは
該スペーサー配列又は該フラグメントと、少なくとも60%のホモロジーを示すものである、上記キット - 前記プライマー対が、5'方向に伸長可能な一方のプライマーDRaと3'方向に伸長可能な他方のプライマーDRbとを含み、DRaは、DRbが相補性の直列リピートの配列の5'側に位置する直列リピートの配列に相補性であり、直列リピートはM.tuberculosis細菌群に属する微生物の直列リピートに存在する請求項14に記載のキット.
- 配列番号50のDRaと配列番号51のDRbである、請求項14または15に記載のキット.
- 多数の前記オリゴヌクレオチドプローブを有する、請求項14〜16のいずれかに記載の方法を実施するためのキット.
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