JP3630456B2 - 電子増倍管 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、主に電子増倍管に使用される抵抗器、及びその抵抗器を備えた電子増倍管に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電子、イオン、荷電粒子、真空紫外線、軟X線等のエネルギー線を検出する装置として電子増倍管が知られている。
【0003】
図15(a)、(b)に電子増倍管の一例を示す。電子増倍管は、電子等のエネルギー線を、積層したダイノードDYに衝突させ、そこで2次電子を増倍しつつ放出させ、その2次電子を最終的に収集電極(陽極)で捕らえられて検出するものであり、エネルギー線検出の際には、真空雰囲気中に配設される。
【0004】
この電子増倍管ではダイノードDYがボックスタイプで構成されており、抵抗Rの両端から延びるリード線LをダイノードDYの支持枠100に合うよう切断した後曲げられ、支持枠100の適所に各リード線Lが溶接されている。この抵抗Rはダイノードの段数分だけ備えられており、与えられる電圧を分割し、各ダイノードDYに所定の電位差を与えている。
【0005】
図16に、ボックス3段とライン13段のダイノードが用いられた電子増倍管を示す。この場合、セラミック基板(セラミックインシュレーター)101がダイノードDYを両側から支えている。このセラミック基板101の縁部には、一定の間隔で複数本の切り込み102を形成しており、各抵抗Rのリード線Lを対応する切り込み102に挿入することで、所定の位置に配設している。挿入されたリード線Lは折り曲げて、その先端を対応する各ダイノードDYの突起片DYcの先端に溶接している。このようにして、各抵抗Rを対応するダイノードDYに接続するとともに、その保持・固定を行なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の電子増倍管では、抵抗Rを積層された各ダイノードDYに沿って配設する構造が採用されており、電子増倍管を小型化する上で支障となっていた。また、抵抗Rを各々のダイノードDYに電気溶接していたが、この作業に時間が掛かり作業性が悪かった。さらに、電子増倍管は超高真空下でも使用できることが望ましく、かつ測定雰囲気に対する影響を考慮すると、電圧分割用の抵抗は、超高真空下でガス放出が少なく、しかも400度のベーキングにも安定でなくてはならない。このため、抵抗RとダイノードDYとの接続に、ハンダを用いることはできない。
【0007】
また、薄く形成したダイノードを多段に積層させた、いわゆる積層ダイノードには、上述した各段のダイノードに沿って抵抗Rを配置する構造は採用できないなど、実用性に欠ける欠点があった。
【0008】
本発明は、このような課題を解決すべくなされたものであり、その目的は、設置スペースを極力抑え、かつ、取り扱いが容易であり、取り付け時にも作業性の良い抵抗器、及びその抵抗器を備えた電子増倍管を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる電子増倍管は、入射するエネルギー線を2次電子放出により増倍して出力する電子増倍管であって、(1) 入射するエネルギー線を複数段のダイノードによってカスケード増倍する電子増倍部と、(2) 電子増倍部を支持する基台と、(3) 電子増倍部を構成する各段のダイノードに所定の電位差を与えるべく、入力される電圧を分割する抵抗器とを備えている。また、この抵抗器は、(a) 複数の挿入孔が形成された平板状の絶縁基板と、(b) 絶縁基板の一方の面上に形成された抵抗パターンと、(c) 絶縁基板の一方の面上に形成され、一端が抵抗パターンに接続され、他端が挿入孔に至る複数の導体パターンと、(d) 一端が挿入孔内に挿入されかつ導体パターンと電気的に接続され、他端側が所定部位に接続すべき接続端となる導電線材とを備えている。そして、抵抗パターンは、隣り合う導体パターンの間に形成され、この間に所定の抵抗値を与えており、導電線材の他端側は、それぞれ対応するダイノードに対して電気的に接続されてなる。
【0010】
なお、導電線材は、リード線、ワイヤーなどの線状の導電材の他、板状或いはリボン状の導電材なども含む。
【0011】
本発明に係る電子増倍管において、複数段のダイノードが積層されているのが好適である。また、電子増倍部におけるエネルギー線の入射部には、このエネルギー線の入射方向に沿って配列された2枚のメッシュ電極を備えるのも好適である。電子増倍管は、電子増倍部の周囲に配置されダイノードの積層方向に沿って延びる導電性を有する複数の接続ピンを更に備えており、各接続ピンの一端部は、対応するダイノードに接続され、各接続ピンの他端部は、抵抗器の導電線材のうちの対応するものに接続されているのも好適である。さらに、抵抗器は、ダイノードに対して基台の裏面側に配設されており、接続ピンは、その他端部が基台を貫通して基台の裏面側に突出しているのも好適である。
【0012】
また、本発明に係る電子増倍管において、エネルギー線を入射する開口を有する面に垂直な側面部に抵抗器が設けられているのが好適である。さらに、ダイノードは、抵抗器の導電線材のうちの対応するものに電気的に接続される突起片を有しているのも好適である。
【0016】
【作用】
本発明の抵抗器及び電子増倍管では、絶縁基板の表面において、抵抗パターンを介在させて、複数の導体パターンが接続されるため、一連の抵抗パターンと導体パターンとによって、電子増倍部を構成する各ダイノードに対する電圧分割回路を形成することができる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。
【0018】
図1〜3に本実施例にかかる抵抗器を示す。この抵抗器10は、後述する電子増倍管(図5)用に作られたものであり、入力された電圧を分割して、20段のダイノードDy1〜Dy20に所定の電位差を与える電圧分割回路を構成している。
【0019】
抵抗器10は、厚さ0.5mmのセラミック基板11の両面に、与えられる電圧を分割するための抵抗膜体R1〜R21を備えている。なお、以下、説明の便宜上、図1で示す面をセラミック基板11のおもて面11aと称し、図2で示す面をうら面11bと称す。
【0020】
セラミック基板11のおもて面11aやうら面11bの抵抗膜体R1〜R21には、金属導体Uの一端部が接続されており、各抵抗膜体R1〜R21は、図示するように、隣設する金属導体Uの一端部間に形成された状態となっている。
【0021】
また、各金属導体Uの他端は、セラミック基板11の外縁部に一定の間隔で形成した挿入孔12に到達している。この挿入孔12は、セラミック基板11のおもて面11aから裏面11bに亘って貫通しており、この内部にリード線Lの端部が挿入されている。そして、この挿入孔12内に充填された導電性の充填材 (導電ペースト)13によって、金属導体Uとリード線Lとは電気的に接続されている。このようにして、セラミック基板11のおもて面11a、うら面11bに形成した抵抗膜体R1〜R21を、各金属導体Uで接続することで、図4に示す電圧分割回路を形成している。
【0022】
この抵抗器10では、抵抗膜体R1〜R21の幅や長さを規定することで、各金属導体Uの間に所定の抵抗値を与えている。それぞれの抵抗値としては、R1が0.5Mオーム、R2〜R20が1Mオーム、R21が0.5Mオームとなっている。各抵抗膜体の抵抗値は、電子増倍管における各ダイノードの2次電子収集効率及び電子増倍管の出力直線性が最適の電圧配分となるように規定されている。
【0023】
なお、リード線Lは、セラミック基板11のおもて面11a側のみに設けられており、これによって、このリード線をダイノード等に溶接する際の溶接作業を容易に行なうことができる。
【0024】
また、これら抵抗膜体R1〜R21、金属導体Uを覆うように、セラミック基板11のおもて面11a及裏面11bに、カバーガラス14が設けられ、この部位を保護している。このカバーガラス14は、挿入孔12を残し、その内側に位置する抵抗パターン等を覆うように設けている。その外側に位置する挿入孔12の形成部位には、この中に挿入されたリード線Lの端部を覆うように、低融点ガラス材料よりなるカバーガラス15が形成されており、この部位を保護している。
【0025】
ここで、このように構成される抵抗器の製造方法について説明する。
【0026】
まず、セラミック基板11の所定位置に挿入孔12となる貫通穴を形成する。次いで、セラミック基板11のおもて面11a、うら面11bに対して、金属導体Uの材料をスクリーン印刷して、所定の位置に配線パターンを形成する。この際、配線パターンの端部が、形成した貫通孔(挿入孔12)の内面に至るまで形成しておく。そして、このパターンを乾燥させた後に焼成し、金属導体Uを形成する。
【0027】
次に、抵抗膜体R1〜R21の材料をスクリーン印刷して、形成した金属導体Uに一部が接するような状態で、所定の位置に抵抗膜体のパターンを形成する。次いで、このパターンを乾燥させた後に焼成し、抵抗膜体R1〜R21を形成する。
【0028】
次に、先に形成した挿入孔12の付近を残して、形成した金属導体U及び抵抗膜体R1〜R21を覆うように、低融点ガラスとしてのペースト状のガラス材料をスクリーン印刷によりパターン形成する。その後、焼成することでカバーガラス14を形成する。
【0029】
この段階で、各リード線L間の抵抗値をモニターしつつ、先に形成した抵抗膜体R1〜R21の抵抗値をレーザートリミングを行なって調整する。
抵抗膜体R1〜R21の抵抗値を調整した後、セラミック基板11に形成した挿入孔12内に、リード線Lを挿入する。この際、リード線Lの挿入端部に導電ペーストを塗付した状態で、直径0.18mmの金属性のリード線Lを挿入孔12内に挿入する。次いで、挿入したリード線Lと挿入孔12との隙間に、この導電ペーストを再び充填した後、この導電ペースト13を焼成する。この工程により、導電ペースト13を介してリード線Lが金属導体Uと電気的に接続され、かつ、挿入孔12内にリード線Lが固定された状態となる。この結果、400℃のベーキングにおいてもリード線Lは金属導体Uと良好なコンタクトを保つようにしっかりと固定される。
【0030】
次に、露出された状態となっている、リード線Lの挿入端部が覆われるように、低融点ガラスとしてのペースト状のガラス材料を帯状に塗付する(図1の参照番号15)。この後、焼成することで、カバーガラス15を形成する。
【0031】
以上のような工程で抵抗器が製造される。なお、説明した工程順に限定されるものではなく、例えば、抵抗膜体R1〜R21の形成工程を実施した後に、金属導体Uを形成することも可能である。また、抵抗膜体R1〜R21の抵抗値を調整する工程は、カバーガラス14を形成した後であれば、いつでも実施することができる。
【0032】
このようにして製造された抵抗器10は、この抵抗器10から延びるリード線Lをダイノードに対して電気溶接することで結線できるため、非常に容易である。また、この抵抗器を電子増倍管に備えた場合、電子増倍管は10E(−5)Pa(パスカル)より低い超高真空下や数百度の高温下で使われることがあるが、電子増倍管にマウントされた抵抗器10は、ガス放出が非常に低く超高真空下や高温下の使用に十分耐え得る。
【0033】
次に、このような抵抗器10を備えた電子増倍管を示す(図5、図6(a)、(b))。
【0034】
この電子増倍管は、円筒型の金属ケース21内に、一次イオンを捕らえて増倍する20段の積層型のダイノードDY1〜DY20(図7参照)、最終段のダイノードDY20から放出された電子を捕らえる収集電極(陽極)Aなどを備えている。また、第1段のダイノードDY1のエネルギー線入射方向には、2枚のメッシュ電極G1、G2(図8(a)、(b))が配置されている。入射イオンはこのメッシュ電極G1、G2が作る電界により第1段のダイノードDY1の最適位置に導かれる。
【0035】
また、これらダイノードDY1〜DY20、メッシュ電極G1、G2にはその外縁部に突起片24が設けられている。これに対し、ダイノードDY1〜DY20、メッシュ電極G1、G2等を囲むように、ステム22を貫通する導電性の多数のステムピン23が配置されており、各突起片24は、対応するステムピン23と接続されている。
【0036】
ステム22と最終段のダイノードDY20と間には、セラミック板25が挟まれダイノードDY及びメッシュG1・G2が接触しないように平行度を出している。
【0037】
一方、ステム22の裏面側には、この裏面に沿って前述した抵抗器10が配設されており、抵抗器10から延びるリード線Lは、対応するステムピン23に溶接して接続されている。このようにして、抵抗器10で分割された電圧は、ステムピン23を介して、所定のダイノードDYに印加される。
【0038】
ステムピン23のうち、陽極A、第1段のダイノードDY1、第2段のダイノードDY2及び最終段のダイノードDY20には、それぞれ、ハーメチック端子(26、27、28、29)に接続されている。ハーメチック端子は高圧用(参照番号26、27)、低圧用(参照番号28、29)の2種類が用いられている。そのうち高圧用のハーメチック端子は、第1段のダイノードDY1及び第2段のダイノードDY2に接続されており、低圧用のハーメチック端子29の1つは最終段ダイノードDY20に接続され、それぞれ抵抗器10の所定のリード線Lに接続されている。もう1本の低圧用のハーメチック端子28は、陽極Aから延びるステムピン23に接続している。
【0039】
これらハーメチック端子(26、27、28、29)は、長方形状の金属性の台座30に取り付けられている。この台座30のコーナー部には、穴30aが形成されており、電子増倍管を、真空雰囲気を形成するための真空装置等(図示しない)に取り付けるためのものである。
【0040】
前述した金属ケース21は、この台座30に溶接され、又この金属ケース21には、上端を閉じる上面部分31が付けられている。
【0041】
また、この上面部分31とメッシュ電極G1の間には、セラミック板から形成されたインシュレーター32が配置されている。
【0042】
電子増倍管をコンパクトにするためには積層ダイノードの使用が最適であるが、入射イオンを検出する場合、イオンが第1段のダイノードDY1の最適な場所に入射するとは限らず、ダイノードの枠の部分に当たり増倍に寄与しない入射イオンも存在する。そこで、イオン入射部にメッシュ電極G1を設け、このメッシュ電極G1に適当なプラス高圧電位(この場合DY10に接続されDY10と同電位になっている。)を与えることにより、イオンを最適位置に集束することができ、SN比が改善される。
【0043】
プラスイオン検出の場合、メッシュ電極G1はダイノードDY10と内部で接続され、ダイノードDY10と同電位とする。マイナスイオンまたは電子を検出する場合には、このメッシュ電極G1は、ダイノードDY1よりマイナスの電位に保つ。また、その下段に位置するもう一方のメッシュ電極G2は、これは第1段のダイノードDY1で発生した2次電子を効率よく第2段のダイノードDY2へ導くためのものである。
【0044】
このような電子増倍管は、リード線Lが付された抵抗器10を用いているため、従来のように抵抗素子を個々に取り付ける場合に比べ、コンパクトな構造となり、さらに他の電極とのコンタクトが容易なため作業時間の短縮・部品点数の削減が可能となる。
【0045】
ここで、他の実施例について説明する。
図9(a)〜(c)に抵抗器を備えた電子増倍管の他の実施例を示す。この電子増倍管は、ラインフォーカス型のダイノードを備えており、上部の入射開口57から入射するエネルギー線を増倍して出力する。なお、底面部からは、ハーメッチック端子58が突出している。この電子増倍管も前述したものと同様な抵抗器50を備えているが、この例では、ダイノードを収容するハウジングの一つの側面を構成するように抵抗器50を配設しており、他の3つの側面には、セラミック基板51’が設けられている。
【0046】
図10に抵抗器50のみを取り出して示す。この抵抗器50も、前述の実施例と同じ方法で製造されるものであり、セラミック基板51上に抵抗膜体Rを備えており、この各抵抗膜体Rを挟んだ両側には、この抵抗膜体Rと接続された金属導体Uが形成されている。金属導体Uの他端側は、挿入孔52まで延びており、この挿入孔52内にはリード線Lの一端が挿入され、導電ペースト(図示せず)によって接続されている。このリード線Lの他端は、セラミック基板51のスリットから突出した突起片24に対して、電気溶接によって接続されている。なお、突起片24は、メッシュ電極、各段のダイノード、陽極などの部材から突出したもので、このスリットも抵抗器50とその対向側に位置するセラミック基板51’とに形成されており、各突起片24を対応するスリットに挿入することで、ダイノード等は抵抗器50及びセラミック基板51’によって両側から支持された状態となる。
【0047】
また、抵抗膜体Rと金属導体Uとを覆うように低融点ガラスとしてのカバーガラス54を形成しており、この部位を保護している。また、挿入孔52を含む領域には、同じく低融点ガラスとしてのカバーガラス55が形成されている。
【0048】
なお、図中、参照番号56は、抵抗膜体Rの抵抗値を測定する際に使用される電極部であり、金属導体U上に形成されている。
【0049】
さらに、抵抗器の他の実施例を図11に示す。この抵抗器60も、前述した実施例と同様に、セラミック基板61上に、抵抗膜体R、金属導体U等を形成し、この上をカバーガラス64、65で覆っている。この例では、セラミック基板61の長手方向両側に抵抗膜体Rを配列しており、左右に位置する抵抗膜体Rを、金属導体Uによって順に接続して構成している。また、向かって左側に配列した抵抗膜体Rの近傍には挿入孔62が形成されており、図13に示すように、導電ペースト63によって、この挿入孔62に対してリード線Lの一端が固定されている。
【0050】
また、セラミック基板61の中央部には、長手方向に沿ってスリット69が形成されており、ダイノード等の突起片24を各スリット69に挿入することで、これらダイノード等を支持する構造となっている。
【0051】
ダイノード等を支持した際には、各スリット69からは、図11の紙面に対して垂直方向に突起片24が突出する状態となり、各リード線Lの先端部を、対応する突起片24に対して電気溶接等によって接続する。
【0052】
さらに、図12、図14に示すように、左右に位置する抵抗膜体Rを、曲折したリードピンL’によって接続することも可能である。この場合には、左右に位置する抵抗膜体Rの近傍に挿入孔62を形成し、リードピンL’の両端を挿入孔62内に挿入することで、両側の抵抗膜体同士を接続する。従って、この場合には、両側の抵抗膜体同士を接続する金属導体Uは不要となる。また、抵抗膜体Rと、この抵抗膜体Rから挿入孔62まで延びる金属導体Uとをカバーガラス64で覆うと共に、リードピンL’の挿入部位をカバーガラス65で覆っている。
【0053】
なお、リードピンL’とダイノード等の突起片24との接続は、前述した図11及び図13の場合と同様であり、各スリット69から突出した突起片24とリードピンL’の突出した部位とを電気溶接等で接続する。
【0054】
以上説明した各実施例では、例示したセラミック基板の他に、ステアタイト、ガラス、ポリイミド樹脂の絶縁物で形成した基板を用いることが可能である。
【0055】
また、カバーガラスとしても2種類の低融点ガラスを使用する例を示したが、各保護部位に対して同一の低融点ガラスを用いることも可能である。なお、低融点ガラス材料としては、PbO−ZnO−SiO、ZnO−B−SiOなどのガラスペースト、或いは、PbO−B−SiO系の非結晶ガラス等を使用することが可能である。
【0056】
さらに、各抵抗器では、ダイノード等の突起片24と接続する部材としてリード線L、リードピンL’を例示したが、これらの部材に限定されるものではなく、ワイヤーなどの線状の導電材の他、板状或いはリボン状の導電材などを用いることも可能である。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかる抵抗器は、絶縁基板上に抵抗膜体、導電パターンなどを形成して全体として平板状としたので、取り付けに際して必要となる設置スペースを極力抑えることができる。また、この抵抗器を構成する絶縁基板に対して接続用の導電線材を一体的に固定しており、抵抗器を電子増倍管等に取り付ける際にも、取り扱いが容易であり、取り付け作業を効率的に行なうことができる。さらに、部品点数も削減されるため、製造コストの低減にも寄与し得る。
【0058】
一方、本発明にかかる電子増倍管は、このような抵抗器を備えたので、わずかなスペースに抵抗器を設置することができるため、電子増倍管の小型化を一層進めることができ、コンパクトな電子増倍管を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例にかかる抵抗器のおもて面を示す平面図である。
【図2】図1の抵抗器のうら面を示す平面図である。
【図3】図1、2に示した抵抗器の挿入孔付近のみを拡大して示す断面図である。
【図4】抵抗器に形成した各抵抗膜体で構成される電圧分割回路を示す回路図である。
【図5】図1に示した抵抗器を備える電子増倍管であって、外側の金属ケース等を破断してその内部の構造を示す図である。
【図6】(a)は図5の電子増倍管の上面図、(b)は図5の電子増倍管の底面図である。
【図7】図5の電子増倍管に備えられたダイノードのうち、第1段のダイノードを代表として示す図である。
【図8】(a)、(b)は、図5の電子増倍管に備えられたメッシュ電極を示す平面図である。
【図9】図9は抵抗器を備えた電子増倍管の他の実施例を示し、(a)はその上面図、(b)は側面図、(c)は低面図である。
【図10】図9の電子増倍管に備えられた抵抗器を示す平面図である。
【図11】抵抗器の他の実施例を示す平面図である。
【図12】抵抗器の他の実施例を示す平面図である。
【図13】図11における l −l 線に沿った断面の一部を示す断面図である。
【図14】図12における l −l 線に沿った断面を概略的に示す断面図である。
【図15】(a)は従来の電子増倍管を示す分解斜視図、(b)は完成した従来の電子増倍管の概略側面図である。
【図16】ボックス型とラインフォーカス型のダイノードが用いられた従来の電子増倍管を示す斜視図である。
【符号の説明】
10…抵抗器、11…セラミック基板、12…挿入孔、13…導電ペースト、
14、15…カバーガラス、
R、R1〜R21…抵抗膜体(抵抗パターン)、
U…金属導体(導体パターン)、L…リード線(導電線材)。

Claims (7)

  1. 入射するエネルギー線を2次電子放出により増倍して出力する電子増倍管であって、
    入射するエネルギー線を複数段のダイノードによってカスケード増倍する電子増倍部と、
    前記電子増倍部を支持する基台と、
    前記電子増倍部を構成する各段のダイノードに所定の電位差を与えるべく、入力される電圧を分割する抵抗器とを備えており、
    前記抵抗器は、
    複数の挿入孔が形成された平板状の絶縁基板と、
    前記絶縁基板の一方の面上に形成された抵抗パターンと、
    前記絶縁基板の前記一方の面上に形成され、一端が前記抵抗パターンに接続され、他端が前記挿入孔に至る複数の導体パターンと、
    一端が前記挿入孔内に挿入されかつ前記導体パターンと電気的に接続され、他端側が所定部位に接続すべき接続端となる導電線材とを備え、
    前記抵抗パターンは、隣り合う前記導体パターンの間に形成され、この間に所定の抵抗値を与えており、
    前記導電線材の前記他端側は、それぞれ対応する前記ダイノードに対して電気的に接続されてなる
    ことを特徴とする電子増倍管。
  2. 前記複数段のダイノードが積層されていることを特徴とする請求項1記載の電子増倍管。
  3. 前記電子増倍部におけるエネルギー線の入射部には、このエネルギー線の入射方向に沿って配列された2枚のメッシュ電極を備えることを特徴とする請求項2記載の電子増倍管。
  4. 前記電子増倍管は、前記電子増倍部の周囲に配置され前記ダイノードの積層方向に沿って延びる導電性を有する複数の接続ピンを更に備えており、
    前記各接続ピンの一端部は、対応する前記ダイノードに接続され、前記各接続ピンの他端部は、前記抵抗器の前記導電線材のうちの対応するものに接続されている、
    ことを特徴とする請求項2記載の電子増倍管。
  5. 前記抵抗器は、前記ダイノードに対して前記基台の裏面側に配設されており、
    前記接続ピンは、その他端部が前記基台を貫通して前記基台の裏面側に突出している、
    ことを特徴とする請求項4記載の電子増倍管。
  6. エネルギー線を入射する開口を有する面に垂直な側面部に前記抵抗器が設けられていることを特徴とする請求項1記載の電子増倍管。
  7. 前記ダイノードは、前記抵抗器の前記導電線材のうちの対応するものに電気的に接続される突起片を有していることを特徴とする請求項6記載の電子増倍管。
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