JP3628583B2 - ダクタイル鋳鉄材の摩擦圧接方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はダクタイル鋳鉄材、たとえばダクタイル鋳鉄管を使用した摩擦圧接方法に係る。
【0002】
【従来の技術】
鋳鉄材の溶融、溶解による接合は鉄鋼に比べると遥かに困難であり、事実上、実施を阻まれているケースが多い。その主な理由は鋳鉄を溶融状態から急冷すると、白鋳鉄、なわわち、セメンタイト系共晶体ができやすく、チル組織は硬度が高い一面、きわめて脆く、機械的強度がきわめて低いために構造的な部材としては使用し難いということによる。
【0003】
一方接合材を溶融しないで接合する摩擦圧接(接合)という方式も開発されている。これは接合面を突き合わせて機械的に相対運動を行わせ、摩擦力を熱源として利用する接合法である。すなわち金属材料を原子レベルまで近接させて接合するには非常に大きな力が必要なので、材料の変形抵抗を低下させるため材料同士を圧接して摩擦力を発生させ、機械エネルギーを熱エネルギーに変換する原理である。接合面の温度上昇と共にFe原子の外殻電子が活性化し、遂に界面を飛び超えて相互に相手側の軌道を共用するに至って一体的に原子結合するわけであり、接合面に摩擦力のため溶融した液相が生成しても軸方向へ押し込む力(寄り代)と回転力によってはみ出し、一部はバリとして排出されるので界面には凝固組織が残らない。
【0004】
軟化融合して本体から外周面上へはみ出すバリ部分へは、接合前や接合中に生じた酸化物、硫化物などの介在物や、ピンホールなど不健全な気泡がすべて押し出され、清浄な界面のみが突き合されて電子を共有する一体的接合をするので、通常の溶接(溶着)において課題となるさまざまな欠陥の発生する余地が少ないという利点が指摘される。
【0005】
摩擦圧接はこのように溶接棒などが不用で、異種材料の接合が可能であり、作業能率、材料費、工数などの利点は大きい。しかし鋳鉄系材料に適用する場合にはとくに注意すべき要素がある。それは鋳鉄系材料が他の金属材料と際立った違いを持つこと、すなわち大量のCを含み黒鉛という形で遊離析出しているが、溶融点付近の冷却条件によって著しく異なる挙動を示して組織を変態させ、機械的性質を一変する特性があるからである。溶融点近くまで摩擦力で温度が上昇する摩擦接合において、黒鉛の挙動が重大な影響を与えることは容易に想像される。
【0006】
ダクタイル鋳鉄管など鋳鉄系においては、Cは遊離黒鉛として析出しているから、摩擦発熱が進むと共に潤滑材の働きを果して発熱作用を鎮静化させる妨害作用となり、また鋳鉄の溶融点自体は鋼材に比べて低温側にあるが、接合面付近の温度差が溶融点に近接するほど摩擦抵抗も急激に低下するから、接合面の温度上昇を妨げて活発な作用の昂進に逆行することなど、鋼材同士の圧接に比べると難しい要因を基本的に内在している。
【0007】
従来から少なくとも一方が鋳鉄、他方が鋳鉄または鋼材からなる摩擦圧接方法についてはいくつかの研究開発が公表されている。たとえば特開平9−85469号においては、鋼材とダクタイル鋳鉄の摩擦圧接では黒鉛がアプセット圧力によって圧縮されて薄膜となって潤滑層が形成され、本来の利点である集中的な摩擦発熱を阻害すると判断し、摩擦条件を検討した結果、アプセット圧力を鋼より高目(80〜140MPa)に、また、アプセット時間を短か目(6〜10s)に設定して接合部を中心とする温度勾配を緩やかにすることにより、両部材の摩擦熱によって再溶解した液相が外部に押し出され摩擦圧接面がほとんど固相接合に近くチルも殆ど発生しないと謳っている。
【0008】
一方、特開平4−231183号は鋼対ダクタイル鋳鉄の摩擦圧接方法に係り、摩擦圧力を(20〜40MPa)と小さく、摩擦時間を(60〜120s)と長くすることによって接合部の温度勾配を緩くしてマルテンサイト、セメンタイトの析出を防ぎ、さらにその後のアプセット圧力を大きく(80〜140MPa)、アプセット時間を短く(6〜10s)設定して強度を確保したとする。
【0009】
さらに特開平10−263853号においては、従来の公知技術が開示する摩擦圧力、摩擦時間、アプセット圧力、アプセット時間の制御だけでは母材に近い機械的強度を得る上で不十分であり、これらの摩擦圧接条件に加え、摩擦寄り代を適切に選択し、摩擦速度を大きくとることを必須の要件に追加し、そのために少なくとも一方にC:2.5%以上、Si:2.5%以下を含むダクタイル鋳鉄を材料とし、摩擦寄り代を8.5mm以下、摩擦速度を3.3mm/s以上と限定して摩擦圧接した後、適切な温度、時間の焼鈍を施すことにより、黒鉛の球状化率60%以上、伸び7%以上を具え、パーライトの発生を抑えたフェライト組織としたことを報告している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
以上、代表的な従来技術の文献を引用してダクタイル鋳鉄材同士、またはダクタイル鋳鉄材と鋼材、またはねずみ鋳鉄材との摩擦圧接について総括してきたが、鋼材同士の摩擦圧接に比べると、小さい摩擦圧力、長い摩擦時間、大きいアプセット圧力、短いアプセット時間を採ると共に、さらに摩擦速度を大きく、摩擦寄り代も制御の対象に加えることが主流となっているようである。しかし母材(ダクタイル鋳鉄)と同じレベルの機械的性質(主に強度と伸び)を確実に接合部で再現するには焼鈍が必須の要件であり、これによって引張強度が多少低下するが、伸びが3%台から7%台以上に回復し、綜合的な機械的性質が向上したことを謳っている。しかしながら、母材のダクタイル鋳鉄の機械的性質は伸びや引張強度など主な項目についてJISで規定されているが、従来技術が接合後、焼鈍を施して達した機械的性質といえども、この規格に照らして必ずしも十分ではなく、接合部が母材とほぼ同等の材料的信頼性を保証しているとは言い難い懸念が残っている。
【0011】
たとえば、ダクタイル鋳鉄の代表的な用途の一つであるダクタイル鋳鉄管を例にとって材質上の信頼性を検討してみると、この場合は主な使用先として水道用、下水用、農業用水、工業用水など地下に布設して配水する管路が挙げられ、一旦布設して埋め戻せば、掘り起して修復することは他の装置設備など地上の配管ほど簡単には済まないという特殊な事情がある。したがって引張強度が低下する処理は極力避けたい要素である一方、地盤の沈下、重車両の通過、地震など一過性の外力の偏荷重などに順応できることもきわめて重要なニーズであり、伸び%を以って象徴される可撓性が併せて重要な要素となり、少なくとも母材であるダクタイル鋳鉄管のJIS規格の伸び10%と強度420MPaを併せて満足させるという材料的課題が大きい。接合後、焼鈍をしなくても比較的高い伸びが確保されるならば、折角得た強度が劣化する可能性がない上、煩瑣な後工程を省略して生産現場の負担を少なからず軽減するメリットにも繋がるのである。
【0012】
本発明は以上の課題を解決するために、少なくとも一方がダクタイル鋳鉄、他方がダクタイル鋳鉄を含む鋳鉄系を材料とし、熱処理を施さなくても元の母材とほぼ等しい機械的性質、具体的にはJIS規格に定める引張強度と伸びを維持した接合部よりなるダクタイル鋳鉄材の摩擦圧接方法の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るダクタイル鋳鉄材の摩擦圧接方法は、少なくとも一方がダクタイル鋳鉄、他方もダクタイル鋳鉄を含む鋳鉄系材料を使用した摩擦圧接方法であって、同径である2本の材料の一方、または双方の接合面1に少なくとも30%のSiを含む金属粉末2をあらかじめ添着して摩擦圧接し、接合後、熱処理を施さなくても元の母材とほぼ等しい機械的性質を具えた接合部を得ることによって前記の課題を解決した。
【0014】
また、その具体的な実施形態としては、金属粉末2を添着する容量は少なくとも接合面積に摩擦寄り代Fを乗じた積の1/10倍以上であることが望ましく、さらに一方、または双方の接合面1に凹所3を穿設し、該凹所3へ接合面1と同一レベルとなるよう結合剤を配合した金属粉末2を充填することや、該凹所3の接合面1から退入する最も深位置までの距離Hが摩擦寄り代Fを越えないことなどの要件を加えることが、課題をより効果的に解決する上で望ましい態様である。
【0015】
本発明の特徴は、摩擦圧接進行中に豊富なSiを反応界面へ絶えず供給し続ける作用にある。言うまでもなくSiは鋳鉄にあっては黒鉛化元素であり、摩擦発熱工程からアプセット工程にかけて接合面を中心に軟化溶融が始まってγ+L状態となった後、急冷作用を受けてγ域に入ったときのCの挙動を支配する主要な成分である。接合部に存在する十分なSiは、Cの黒鉛化を助長しFeCの発生を抑制してα相+黒鉛の基地組織をほぼ保持したまま常温に至り、接合部における伸びの喪失を救済する重要な役割を果す。
【0016】
摩擦圧接の接合面では摩擦熱によって温度が急上昇し軟化溶融が始まるが、この液相と固相の共存するL+γ相の領域へ金属粉末中のSiが供給されると、脱酸作用とともに新たな黒鉛核の発生を誘起する。溶融鋳鉄中へFe−SiやCa−Si粉末を添加する接種(Inoculation)は、よく知られたように黒鉛核の発生を促進させるだけでなく、基地を強靭化することを目的とする公知技術であるが、本発明のように液相・固相の共存域へSiを供給して材質を改善する試みは極めて独創性の高い新規な技術的特徴を具えたものである。
【0017】
Siの添加は摩擦圧接反応の進行と共働きしたバランスのとれたペースが望ましいことは言うまでもない。具体的には接合の界面の一方、または双方に凹所(ボイド)を設け、Siを含む金属粉末を充填する構成が望ましい。図1、図2はその例示したもので、凹所3は接合面1の形状に応じて変えるべきであるが、中実棒の突き合わせであれば、図のように棒の中心軸と同心の円錐形、または単なる円盤形で形成し、接合面がダクタイル鋳鉄管の突き合わせであれば、環状断面の接合面のほぼ中央に同心円の凹溝を刻み込む形状が実施上、加工が容易であるという利点がある。
【0018】
中実棒の場合は、接合面の中心点と外周近くとでは回転数が同じでも周速度が大幅に変わり、中心点から離れる距離に比例して摩擦速度m/sは増加する。発生する摩擦熱も摩擦速度に比例するから、外周側へ寄るほど高いという急傾斜の温度勾配が生起し、まず外周側から加熱溶融が始まり漸次中心へ及ぶのに対し、充填された金属粉末に加わる遠心力も中心からの距離の2乗の比率で外周側ほど大きく、中心ほど小さい傾斜を形成するから、溶融の進行と金属粉末を外周側へ押し出さそうとする遠心力とのバランスがマッチングすると、摩擦圧接の進行に伴ってSiを供給するタイミングが最も有効に整合する。
【0019】
接合面が環状断面よりなるダクタイル鋳鉄管の場合は、内径と外径の差は肉厚だけであるから比較的小さく、周速度、したがって摩擦速度の差も比較的小さいから、摩擦圧接の進行と遠心力のバランスの点はさほど困難な要因にはならないのではないか。むしろ添加する金属粉末を遠心力に抗して接合面へしっかりと把握することを重視して添着する方法を検討すべきであり、中実丸棒よりも周速度が大きいだけ、はるかに大きい遠心力に耐え、如何にタイムリーに接合面へSiを供給できるかに焦点を絞って研究しなければならないが、一般には環状断面のほぼ中央に凹溝を刻み込んで供給を充填し堅固に保持するように固定するか、全接合面へ等しくバインダを配合した、供給を塗着する構成などが望ましい。
【0020】
凹所3が図1のように円錐形のボイド(中実棒)であっても、図2のように凹溝(ダクタイル鋳鉄管)であっても接合面1から最も遠い点、即ち金属粉末が充填される最深部4までの距離Hは、設定した摩擦寄り代Fより浅い範囲内に制約すべきことは、摩擦圧接の完了後に凹所3がすべて寄り合いによって消去され、健全な接合面同士が接合するための特有の条件となる。また、金属粉末の添加容量については(接合面積×摩擦寄り代)(cm)、すなわち摩擦圧接の結果、寄り合って消滅される容積に関連して調整するのは理の当然であるが、実験的には(摩擦寄り代×接合面積)の1/10倍以上の供給を行うことが、接合部を母材と同等、またはそれ以上の機械的性質を維持する上で最低限望ましいという結果が残っている。
【0021】
摩擦条件については、ここで特に限定しないが、適切な摩擦寄り速度と摩擦速度を制御することによって接合面に安定した液相を生起して確実な摩擦圧接を行ない、気泡や介在物などを外周側へ追い出して健全、清浄な接合面にすると共に、パーライトの発生を防いでフェライト相を基地とした柔軟な組織を維持して必要な強度と伸びを併立させることが必要である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の一部を説明する。実施にはダクタイル鋳鉄管を選び、表1は口径75mmと150mmのダクタイル鋳鉄管のJIS規格品について実施した試験材の金属粉末添加の有無、摩擦圧接条件、接合後熱処理なしで検定した機械的性質をまとめたもの及び母材のJIS規格である。各管種毎に実施No.A、Bの比較例とC、Dの本発明実施例を列挙しているが、Siを含む金属粉末の粒度は反応を円滑に促進するために100μm以下、好ましくは45μm以下が望ましく、また、金属粉末の添加量は本発明の要件に基づいて接合面に摩擦寄り代を乗じた容積の1/10倍以上に設定して、口径75mmの場合には4.0cm、口径150mmの場合には7.5cmと定めた。
【表1】
Figure 0003628583
【0023】
表1の右欄に記載した強度MPaと伸び%を見ると、比較例、実施例の何れも引張強度についてはさほど大きな差は見られず、健全な接合部の形成によって母材の強度(少なくともJIS規格で定める420MPa以上)がほぼ受け継がれたことを示している。焼鈍をしないから接合時の強度向上という利点はそのまま失われずに残り、この点はすべての試験例に共通して見られる。しかし伸びについてはきわめて顕著な差が認められ、JIS規格で定める10%を境として実施例と比較例との間には歴然とした有意差が存在している。本発明のすべての要件を満たした実施例に対し、たとえその他の摩擦条件、たとえば、摩擦速度、摩擦寄り速度、摩擦時間などがほぼ同じであっても(たとえば150mm管の比較例Bと実施例D)、伸びについて予想以上の大差を付けられることは、まことに興味深い事実である。
【0024】
従来技術の中には摩擦の寄り代(工程前後の寄り代の全長、絶対量)を要件として捉えた例はあったが、(摩擦寄り速度mm/s)×(摩擦時間s)を摩擦寄り代mmと把握して換算して見ると、5.00〜10.05mmの範囲にばらつくが、比較例、実施例の間に特に有意差は認められず、今回の実施テストにおいては金属粉末の添加の有無という項目以外に顕著な傾向は見出せなかった。結局、摩擦速度m/sに見合った摩擦寄り速度mm/sのバランスが重要な要素であって、摩擦寄り代Fの絶対量自体は前記のように金属粉末を添加する凹所の最深度Hを超えるという要件によって限定される。言うまでもなく摩擦速度は管径の違いに比例して表れるから、この摩擦速度の差にバランスした摩擦寄り速度の調整と、これに適合した摩擦寄り代の設定、さらに摩擦寄り代に見合った金属粉末の添加量、凹所の形状、サイズ、特に最深度の設定と進む手順が重要であることは、技術的に見てもきわめて妥当な見解であると考察される。また、表2は別のJIS規格であるFCD600に関する実施の結果及び母材のJIS規格である。
【表2】
Figure 0003628583
【0025】
【発明の効果】
本発明は以上述べた通り、従来から鋼材同士に比べて困難な要素を内在するダクタイル鋳鉄、たとえばダクタイル鋳鉄管の摩擦接合に関する特殊性に着目し、接合の進行と同調して接合面へSiをタイムリーに供給して優れた機械的性質の摩擦接合部、具体的には焼鈍を必須の要件としていた従来技術に対し、たとえ焼鈍しなくともダクタイル鋳鉄として信頼できる強度と従来技術に勝る伸びを具えた材料開発を実現した効果がある。もちろん、強度などで十分余裕がある場合には、焼鈍することによって一層の伸びや可撓性を向上させ、より優れた材料を提供するレベルアップ化まで妨げるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明の別の実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 接合面
2 金属粉末
3 凹所
4 最深部

Claims (6)

  1. 少なくとも一方がダクタイル鋳鉄、他方もダクタイル鋳鉄を含む鋳鉄系材料を使用した摩擦圧接方法において、同径である2本の材料の一方、または双方の接合面に少なくとも30%のSiを含む金属粉末2をあらかじめ添着して摩擦圧接し、接合後、熱処理を施さなくても元の母材とほぼ等しい機械的性質を具えた接合部を得ることを特徴とするダクタイル鋳鉄材の摩擦圧接方法。
  2. 請求項1において、金属粉末2を添着する容量は少なくとも接合面積に摩擦寄り代Fを乗じた積の1/10倍以上であることを特徴とするダクタイル鋳鉄材の摩擦圧接方法。
  3. 請求項1または2において、一方または双方の接合面1に凹所3を穿設し、該凹所3へ接合面1と同一レベルとなるよう結合剤を配合した金属粉末2を充填したことを特徴とするダクタイル鋳鉄材の摩擦圧接方法。
  4. 請求項3において、該凹所3の接合面1から退入する最も深い位置までの距離Hは摩擦寄り代Fを越えないことを特徴とするダクタイル鋳鉄材の摩擦圧接方法。
  5. 請求項1乃至4において、使用する材料が双方共にダクタイル鋳鉄管であり、接合面を形成する環状断面に同心の環状凹溝を形成することを特徴とするダクタイル鋳鉄材の摩擦圧接方法。
  6. 請求項5において、環状凹溝に代え、接合面自体に結合剤を配合した金属粉末を塗着したことを特徴とするダクタイル鋳鉄材の摩擦圧接方法。
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