JP3626856B2 - 固体表面の凹凸パターン検出方法、同検出装置、並びに同検出方法及び同検出装置に用いるのに適した集積回路装置 - Google Patents

固体表面の凹凸パターン検出方法、同検出装置、並びに同検出方法及び同検出装置に用いるのに適した集積回路装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒトの指紋に代表される固体表面の凹凸パターンを検出する検出方法、同検出装置、並びに同検出方法及び同検出装置に用いるのに適した集積回路装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、指紋を検出するために、ガラスなどの固体表面に指を押しつけた状態でこの透明体の裏面から光を照射し、指紋の山部と透明体との接触部分における反射光と、指紋の谷部に対向する非接触部分で生じる反射光との明暗の違いに基づいて指紋からの反射光を2次元情報として読み取るようにすることは知られている。また、シリコン基板上に微細な静電容量素子を正方配列し、指をシリコン基板上に押しつけた際に指紋の山部が対向する静電容量素子の容量が変化することを電気的に検出して、指紋を表す2次元情報を得るようにすることも知られている。(Transducers−97 1997 International Conference on Solid−State Sensors and Actuators Chicago,June 16−19,1997 1473−1476 1453−145頁)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の前者の方法においては、同方法に用いられる照明系及び検出系の光学素子の体積が大きく、同方法を採用した装置が大型化するという問題がある。また、上記従来の後者の方法においては、静電容量素子の表面状態により静電容量が変化し易く、パターン認識の安定性に欠けるという欠点があるとともに、極微量の静電容量の変化を検出するために各素子の直近に容量検出用の回路を静電容量素子と同数配置しなければならず、素子が高価で生産の歩留まりが悪いという問題もある。
【0004】
【発明の概要】
本発明は上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、固体表面の凹凸パターンを簡単かつ精度よく検出できるとともに、同凹凸パターンを検出するための装置を小型かつ安価に製造できる固体表面の凹凸パターン検出方法、同検出装置、並びに同検出方法及び同検出装置に用いるのに適した集積回路装置を提供することにある。
【0005】
上記目的を達成するため、本発明によるヒトの指紋、印鑑の印影等の固体表面の凹凸パターン検出方法及び同検出装置の構成上の特徴は、一平面内に配置した複数の発熱体により構成した集積回路装置の前記発熱体に対向した上表面に押し当てた固体表面の凹凸パターンを検出する方法において、前記複数の発熱体にそれぞれ個別に所定幅のパルス電流を印加して各発熱体を加熱し、前記パルス電流の通電開始から通電停止までの各発熱体の温度を検出して、検出した各発熱体の温度を表す電圧信号を基準電圧と比較してその結果得られた2値信号によって前記固体表面の凹凸パターンを検出するようにしたことにある。
【0006】
上記の検出方法及び同検出装置においては、集積回路装置の上表面にヒトの指紋のような固体表面を押し当てれば、固体表面の凸部は前記上表面に接触し、一方、同固体表面の凹部と前記上表面との間には隙間ができる。したがって、固体表面の凸部と同凸部に対向する発熱体との間の熱伝導率は、固体表面の凹部と同凹部に対向する発熱体との間の熱伝導率に比べて高くなり、パルス電流による発熱体の通電加熱時には、前記凸部に対向する発熱体の温度上昇が前記凹部に対向する発熱体の温度上昇に比べて緩やかに遅くなるので、通電開始から通電停止までの所定時間後においては、前記凸部に対向する発熱体の温度は前記凹部に対向する発熱体の温度よりも低くなる。これにより、前記所定時間後に検出された各発熱体の温度を表す電圧信号を基準電圧と比較してその結果得られた2値信号によって固体表面の凹凸パターンを検出することができる。
【0007】
その結果、検出すべき固体表面の大きさにほぼ等しい面積を有する集積回路装置及びその他の付属の電気回路装置において、各発熱体をそれぞれパルス電流により個別に順次通電加熱して同発熱体の温度を検出すれば、ヒトの指紋のような固体表面の凹凸パターンを表す検出信号を取り出すことができるので、固体表面の凹凸パターンを簡単に検出できるようになるとともに、同凹凸パターンの検出装置を簡単かつ小型に構成できるようになる。また、集積回路装置の表面に多少の油脂や水などが付着した場合にも、熱伝導に係る熱伝達係数の変化は、指紋などの固体表面の接触と非接触による差と比較して無視できる程度であるので、検出精度を常に高く保つことができる。また、静電容量型センサを用いた従来装置に比べて各発熱体に対応する電気回路を共通にすることも可能であり、電気回路の構成が簡単になる。
【0008】
また、本発明によるヒトの指紋、印鑑の印影等の固体表面の凹凸パターン検出方法及び同検出装置の他の構成上の特徴は、固定表面を前記集積回路装置の上表面に押し当てていない状態にて、前記複数の発熱体にそれぞれ個別に所定幅のパルス電流を印加して各発熱体を加熱し、前記パルス電流の通電開始から通電停止までの所定時間後における各発熱体の温度を検出して、検出した各発熱体の温度を表すデータを記憶しておき、前記固体表面を前記集積回路装置の上表面に押し当てた状態にて前記複数の発熱体にそれぞれ個別に所定幅のパルス電流を順次印加して各発熱体を加熱し、前記パルス電流の通電開始から通電停止までの各発熱体の温度を検出して、検出した各発熱体の温度を前記記憶しておいたデータと比較してその比較結果を表す2値信号によって前記固体表面の凹凸パターンを検出するようにしたことにある。
【0009】
これによれば、製造、環境などの原因によって通電による各発熱素子の温度変化が均一でなくても、発熱体毎の温度条件によって固体表面の凹凸パターンが検出されるので、上記本発明の特徴に比べて前記凹凸パターンの検出精度を向上できる。
【0010】
さらに、本発明によるヒトの指紋、印鑑の印影等の固体表面の凹凸パターン検出方法及び同検出装置の他の構成上の特徴は、前記複数の発熱体の各温度の検出を同複数の発熱体の各抵抗値を測定することにより行うようにしたことにある。これによれば、発熱体の通電時に同通電によって発熱体の両端に発生する電圧を利用して発熱体の温度を検出できるので、同温度の検出を簡単かつ効率的に行うことができるようになる。
【0011】
さらに、本発明によるヒトの指紋、印鑑の印影等の固体表面の凹凸パターン検出方法及び同検出装置に採用するのに適した集積回路装置は、基板上の同一平面にX軸方向とY軸方向の互いに直交して等間隔に配置して互いに絶縁された導体からなる複数のアドレス線の各交差位置にて同アドレス線にその両端が接続された複数の発熱体を設けたことに構成上の特徴がある。この場合、複数の発熱体は、例えば前記同一平面内に正方配列されている。また、前記発熱体は、シリコン、白金、セラミックスなどの温度に応じて抵抗値の変化する抵抗体で構成されている。これによれば、アドレス線を介した通電によって発熱体を加熱することができるとともに同発熱体の温度も検出できるので、この集積回路装置を固体表面の凹凸パターンの検出方法及び検出装置に利用すれば、上述した効果を期待できる。
【0012】
また、本発明によるヒトの指紋、印鑑の印影等の固体表面の凹凸パターン検出方法及び同検出装置の他の構成上の特徴は、前記基板と前記複数の発熱体の間に空洞、多孔質層又は高分子樹脂層などの断熱部を設けたことにある。これによれば、発熱体から基板への熱伝導を小さくすることができるので、固体表面の凹凸に対応した各発熱体の通電による温度変化(抵抗変化)を大きくすることができ、前記凹凸の検出精度をより高くできる。また、発熱体から基板への熱伝導が防止される結果、固体表面の凹凸パターンの検出時間を短縮できるとともに、消費電力を節約することもできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
a.基本原理
本発明の具体的な実施形態について説明する前に、同実施形態で用いる基本原理について説明しておく。
【0014】
図1に示すように、集積回路装置10の同一水平面内に多数の発熱体10aを正方配列すなわちマトリクス状に配置する。隣合う各発熱体10aの間隔は、固体表面の凹凸パターンの例としてヒトの指紋パターンを例にすると、同指紋パターンの山部と谷部の最小間隔が100μm程度であることに鑑み、例えば約50μmにそれぞれ設定される。そして、各発熱体10aにパルス電源11から図2(a)に示すようなパルス状の電流をそれぞれ独立に流す。この通電により、発熱体10aの各温度は、図2(b)(c)に2点鎖線で示すように、通電開始から指数関数的に上昇し、通電停止から指数関数的に下降する。
【0015】
一方、このように構成した集積回路装置10の発熱体10aが配置された水平面に対向する上表面にヒトの指12が押し当てられると、発熱体10aのあるものは指紋の山部12aに対向し、またあるものは指紋の谷部12bに対向する。このとき、発熱体10aと指との熱伝導率は指紋の山部12aと谷部12bの場合で著しく異なり、指紋の山部12aは谷部12bに比べて大きい。このことは、発熱体10aから指12に流れる熱量が、指紋の山部12aで大きく、谷部12bで小さいことを意味する。したがって、指紋の山部12aに対向している発熱体10aでは、パルス状の電流の通電時における温度上昇の時間的変化が図2(b)の実線で示すように緩やかであるのに対して、指紋の谷部12bに対向している発熱体10aでは前記温度上昇の時間変化が図2(c)の実線で示すように急峻である。
【0016】
そして、前記パルス状の通電から所定時間後(例えば、図2(a)のハッチングに示すタイミング)に、各発熱体10aの温度を計測すれば、山部12aに対向した発熱体10aの温度T1と谷部12bに対向した発熱体10aの温度T2とには明らかな差が生じる。したがって、これらの温度T1,T2の間の適当な所定温度を基準温度T0とし、前記計測した両温度T1,T2と基準温度T0とをそれぞれ比較すれば、指紋パターンを2値データとして取り出すことができ、同2値データを画像処理すれば指紋パターンを再現することができる。
【0017】
上記のような発熱体10aの温度計測においては、発熱体10aとして、例えば多結晶あるいは単結晶シリコンのような半導体、白金のような金属、サーミスタのようなセラミックスなどの材料を用い、発熱体10a自身の電気抵抗値がその温度によって変化することを利用して、同抵抗値を計測するようにすればよい。
b.具体的な実施形態
次に、本発明の具体的な実施形態について図面を用いて説明すると、図3は、同実施形態に係る固体表面の凹凸パターン検出装置を概略ブロック図により示している。
【0018】
この検出装置は、方形状に形成されてその上表面に固体表面(例えば、ヒトの指)を押し当てるための集積回路装置20を備えている。集積回路装置20は、その内部水平面内にて、X軸方向に等間隔(例えば約50μm)かつ同X軸と直角なY軸に平行に配置された導体からなる複数(例えば約300個)のアドレス線20x1〜20xpと、Y軸方向に等間隔(例えば約50μm)かつX軸に平行に配置されて前記アドレス線20x1〜20xpとは電気的に接続されることなく立体的に交差した導体からなる複数(例えば約200個)のアドレス線20y1〜20yqと、集積回路装置20の上表面近傍であって同上表面に対向する同一平面内に配置されるとともにアドレス線20x1〜20xpとアドレス線20y1〜20yqとの各交差位置にて両アドレス線20x1〜20xp,20y1〜20yqに両端を電気的に接続した複数(例えば約6×10)の発熱体20aとを内蔵している。なお、各発熱体20aは、温度が高くなるに従って電気抵抗値がほぼ線形的に小さくなる特性を有している。
【0019】
この集積回路装置20のアドレス線20x1〜20xpには入力線X1〜Xpがそれぞれ接続されているとともに、入力線X1〜Xpはゲート回路群21を介して電圧源+Vに接続されている。ゲート回路群21は、各入力端子を電圧源+Vに共通に接続するとともに各出力端子を入力線X1〜Xpにそれぞれ接続したp個のゲート回路からなり、各ゲート回路は通常オフ状態に保たれ、その制御入力に対する順次パルス発生器22からの順次パルスSx1〜Sxpの到来によりオン状態に切り換え制御される。また、集積回路装置20のアドレス線20y1〜20yqには出力線Y1〜Yqがそれぞれ接続されているとともに、出力線Y1〜Yqはゲート回路群23を介して一端の接地された抵抗24の他端に接続されている。ゲート回路群23は、各入力端子を出力線Y1〜Yqにそれぞれ接続するとともに各出力端子を抵抗24に共通に接続したq個のゲート回路からなり、各ゲート回路は通常オフ状態に保たれ、その制御入力に対する順次パルス発生器25からの順次パルスSy1〜Syqの到来によりオン状態に切り換え制御される。
【0020】
順次パルス発生器22,25には、クロック発生器26からのクロック信号φをカウントするカウンタ27の出力が接続されている。順次パルス発生器22は、カウンタ27の複数ビットの出力のうちの上位の複数ビットを入力して、前記複数ビットの2値信号をデコードすることにより図4に示すような順次パルスSx1〜Sxpを繰り返し出力する。順次パルス発生器25は、カウンタ27の複数ビットの出力のうちの下位の複数ビットを入力して、前記複数ビットの2値信号をデコードすることにより図4に示すような順次パルスSy1〜Syqを繰り返し出力する。なお、順次パルスSy1〜Syqは、各順次パルスSx1〜Sxpがそれぞれハイレベルである間に所定の時間間隔をおいて一巡するものである。
【0021】
ゲート回路群23の出力と抵抗24との接続点はバッファアンプ28を介して比較器31の正側入力(+)に接続されている。なお、この抵抗24としては、通電による発熱によって抵抗値の変化しない熱容量の大きなものが望ましい。比較器31の負側入力(−)には基準電圧Vrefが供給されており、同比較器31は正側入力(+)の電圧が負側入力(−)の電圧以上であるときハイレベル信号を出力し、かつ正側入力(+)の電圧が負側入力(−)の電圧未満であるときローレベル信号を出力する。なお、基準電圧Vrefは、上記基本理論における基準温度T0に対応したもので、指紋の山部と谷部との違いによりバッファアンプ28から出力される2つの電圧値の中間値に設定されている。
【0022】
比較器31の出力はアンドゲート32の一方の入力に接続され、同ゲート32の他方の入力にはゲーティングパルス発生器33からのゲーティングパルスGPが供給されるようになっている。ゲーティングパルス発生器33は、カウンタ27の前記下位の複数ビットとクロック発生器26からのクロック信号を入力し、同入力した複数ビットの信号をデコードしてゲーティングパルスGPを生成するものであり、同パルスGPは、図4に示すように、全ての順次パルスSy1〜Syqの立ち上がりから所定時間だけ遅れて同各順次パルスSy1〜Syqの立ち下がり寸前の短い幅のパルス信号である。
【0023】
アンドゲート32の出力はメモリ装置34に接続されている。メモリ装置34は、クロック発生器26及びカウンタ27にも接続されており、カウンタ27に同期して動作し、アンドゲート32からのハイレベル及びローレベルからなる2値信号を2値データとして集積回路装置20の各発熱体20aにそれぞれ対応するアドレスに順次記憶していくものである。このメモリ装置34には画像処理装置35が接続されており、同装置35は前記メモリ装置34に記憶されている2値データを用いた画像処理により指紋を再現して画面表示したり、紙に印刷するものである。
【0024】
次に、上記のように構成した実施形態の動作を説明する。ゲート回路群21は、順次パルス発生器22からの順次パルスSx1〜Sxpにより制御されて電圧源+Vを入力線X1〜Xpに順次接続するので、集積回路装置20のアドレス線20x1〜20xpには順次パルスSx1〜Sxpのパルス幅分の電圧が順次印加される。一方、ゲート回路群23は、順次パルス発生器25からの順次パルスSy1〜Syqにより制御されて出力線Y1〜Yqを抵抗24を介して順次接地するので、集積回路装置20のアドレス線20y1〜20yqは順次パルスSy1〜Syqのパルス幅分の時間だけ抵抗を介して接地される。したがって、正方状(マトリクス状)に配置されている多数の発熱体20aには、電流が順次パルスSy1〜Sypに等しい時間だけ順次流れる。各発熱体20aは前記通電により発熱し、その温度を通電開始時から指数関数的に上昇させるとともに通電停止時から指数関数的に下降させる。各発熱体20aの抵抗値は温度の上昇に従ってほぼ線形的に減少するように設定されているので、同抵抗値は通電開始時から指数関数的に減少するとともに通電停止時から指数関数的に増加する。したがって、バッファアンプ28の出力電圧Voutすなわち発熱体20aと抵抗24とによって分圧される電圧は、通電開始時から指数関数的に上昇するとともに通電停止時から指数関数的に下降し、図4に示すような各発熱体20aの温度(抵抗値)をそれぞれ表す時分割アナログ信号となる。
【0025】
ここで、集積回路装置20の上表面にヒトの指を押し当てると、上記基本理論で説明したように、多数の発熱体20aのあるものは指紋の山部に対向し、あるものは指紋の谷部に対向する。そして、指紋の山部に対向した発熱体20aは、指紋の谷部に対向した発熱体20aよりも温度が低いので、バッファアンプ28の出力電圧Voutは、指紋の山部に対応した振幅の小さな電圧信号と、指紋の谷部に対応した振幅の大きな電圧信号を混在させたアナログパルス列信号となる。
【0026】
そして、比較器31は前記アナログパルス信号と基準電圧Vrefとを比較して比較結果を表す2値信号を出力し、この2値信号はアンドゲート32にてゲーティングパルスGPによりゲーティングされてメモリ装置34に供給される。この場合、基準電圧Vrefは指紋の山部に対応した電圧信号の小さな振幅値と指紋の谷部に対応した電圧信号の大きな振幅値との間の値に設定されているとともに、ゲーティングパルスGPは各順次パルスSy1〜Syqの立ち下がり寸前の短い幅のパルス信号である。したがって、2次元マトリクスの各位置にそれぞれ対応し、かつローレベルにより指紋の山部に対応した位置を表すとともにハイレベルにより指紋の谷部に対応した位置を表す時分割2値信号がメモリ装置34に供給されることになる。
【0027】
メモリ装置34は、前記時分割2値信号を2値データとして集積回路装置20の各発熱体20aにそれぞれ対応するアドレスに順次記憶する。したがって、メモリ装置34には指紋パターンに対応した2値データが記憶されることになる。そして、画像処理装置35がメモリ装置34に記憶されている2値データを用いた画像処理により指紋を再現して画面表示したり、紙に印刷するので、指の指紋が視覚的に再現される。なお、前記2値データを画像処理しなくても、コンピュータ装置などによって前記2値データと他の指紋を表す2値データとを比較して、指紋照合を行うようにしてもよい。
【0028】
その結果、上記凹凸パターン検出装置によれば、指紋などの凹凸パターンを検出するためのセンサとして集積回路装置20を用いることができ、同装置20の寸法は基板の厚さ約0.5mm、指の面積に相当する15×10mmで構成すれば充分であるので、凹凸パターン検出装置全体を小型に構成できる。また、集積回路装置20の表面に多少の油脂や水などが付着した場合にも、熱伝導に係る熱伝達係数の変化は指の接触と非接触による差と比較して無視できる程度であるので、検出精度を常に高く保つことができる。また、この凹凸パターン検出装置によれば、集積回路装置20の構成部材の一部を弾性変形させる必要もないので、同装置20が簡単かつ安価に製作でき、製造の歩留まりも良好になる。さらに、静電容量型センサに比べて各発熱体20aに対応する電気回路を共通にできて、電気回路の構成が簡単になる。
【0029】
なお、上記実施形態においては、集積回路装置20内の各発熱体20aの温度(抵抗)を表す電圧信号を同発熱体20aと抵抗24とによって取り出すようにしたが、各発熱体20aの温度(抵抗)を表す電圧信号をブリッジ回路を用いて取り出すように変形してもよい。この場合、図5に示すように、ゲート回路群21、集積回路装置20、ゲート回路群23及び抵抗24と並列に直列接続した抵抗36,37を設け、ゲート回路群23と抵抗24との接続点の電位と、抵抗36と抵抗37との接続点との電位との差電圧を差動増幅器38により取り出すようにして、同差動増幅器38の出力を比較器31に供給するようにすればよい。なお、この場合も、抵抗36,37としては、発熱による抵抗値の変化が小さなものを用いることが好ましい。これによれば、上記実施形態の場合よりも、発熱体20aの温度(抵抗)を表す電圧信号を精度よく取り出すことができる。
【0030】
また、上記実施形態の他の変形例について図6を用いて説明する。この変形例においては、バッファアンプ28の出力電圧Voutは、サンプルホールド回路41に供給されるようになっている。サンプルホールド回路41にはゲーティングパルス発生器33からのゲーティングパルスGPも供給されており、同回路41は、同パルスGPがハイレベルであるときの前記出力電圧Voutを取り込んで記憶する。したがって、サンプルホールド回路41には、ゲーティングパルスGPの立ち下がり寸前の出力電圧Voutが順次記憶されることになる。サンプルホールド回路41の出力にはアナログディジタル変換器42が接続されており、同変換器42はサンプルホールド回路41の出力電圧をアナログディジタル変換して、ゲーティングパルスGPの立ち下がり寸前の出力電圧Voutを表すディジタル信号を出力する。なお、このアナログディジタル変換器42には、同変換器42をサンプルホールド回路41と同期して動作させるためにゲーティングパルスGPも供給されている。
【0031】
アナログディジタル変換器42の出力にはインターフェース回路43が接続されており、同回路43には、前記ディジタル信号の他に、タイミング信号として機能するクロック発生器26からのクロック信号φ、カウンタ27からの複数ビットの出力信号及びゲーティングパルス発生器33からのゲーティングパルスGPも供給されている。
【0032】
また、この変形例においては、集積回路装置20又は同装置20を収容した図示しないケーシングには、集積回路装置20の上表面への指の押し当てを検知する接触センサ44も組み付けられている。そして、この接触センサ44の出力もインターフェース回路43に入力されている。インターフェース回路43にはコンピュータ装置45が接続されており、同装置45は図7に示すフローチャートに対応したプログラムを実行することにより指紋の山部と谷部を表す2値データを同装置45内のメモリに記憶する。なお、他の構成については上記実施形態と同じであるので、説明を省略する。
【0033】
次に、上記のように構成した変形例の動作を説明すると、上記実施形態の場合と同様に、発熱体20aの温度(抵抗)を表す電圧値Voutは順次バッファアンプ28から出力されている。そして、この変形例においては、サンプルホールド回路41が前記電圧値Voutを順次サンプルホールドし、アナログディジタル変換器42が前記電圧値Voutをディジタル信号に変換してインターフェース回路43に出力する。
【0034】
これと同時に、コンピュータ装置45は、ステップS1にて開始された図7のプログラムを実行しており、ステップS2の処理によって前記インターフェース回路43への電圧値Voutの入力に同期して変数i,jを更新しながらステップS3以降の処理を繰り返し実行する。なお、変数i,jは、集積回路装置20のアドレス線20x1〜20xp,20y1〜20yqにそれぞれ対応しており、同変数i,jの組合せにより各発熱体20aを表す。ステップS3においては、接触センサ44により集積回路装置20への指の押し当てが検出されているか否かを判定し、前記押し当てが検出されていなければ、ステップS3における「NO」との判定のもとにステップS4の処理を実行する。ステップS4においては、集積回路装置20の各発熱体20aの温度(抵抗)を表す電圧値Voutを取り込み、各発熱体10aに対応して前記取り込んだ電圧値Voutを基準電圧データVo(i,j)としてメモリ内に書き込む。
【0035】
また、使用者が集積回路装置20の上表面に指を押し当てると、接触センサ44により前記接触が検出され、ステップS3にて「YES」と判定してステップS5〜S9の処理を実行する。ステップS5においては、集積回路装置20に各発熱体20aの温度(抵抗)を表す電圧値Voutを比較電圧データV(i,j)として取り込む。ステップS6おいては、前記ステップS4の処理によってメモリ内に記憶されている基準電圧データVo(i,j)と前記取り込んだ比較電圧データV(i,j)とを用いた下記数1の演算の実行により差電圧ΔVを計算する。なお、係数Kは、予め定めた定数K(例えば、0.95)である。
【0036】
【数1】
ΔV=K・Vo(i,j)−V(i,j)
そして、ステップS7にて前記差電圧ΔVが負であるか否かを判定し、負(ΔV<0)であれば、ステップS7にて「YES」と判定して、ステップS8にてメモリ内に設けたパターンテーブルの変数値i,jにより指定されるアドレスに「0」を書き込む。言い換えると、前記パターンテーブル内のデータを表す2値データ値M(i,j)を「0」に設定する。また、前記差電圧ΔVが零又は正(ΔV≧0)であれば、ステップS7にて「NO」と判定して、ステップS9にて前記パターンテーブルの変数値i,jにより指定されるアドレスに「1」を書き込む。言い換えると、前記2値データM(i,j)を「1」に設定する。
【0037】
この場合、基準電圧データVo(i,j)は集積回路装置20の上表面に指を押し当てていない状態における各発熱体20aの温度(抵抗)を表しており、一方比較電圧データV(i,j)は集積回路装置20の上表面に指を押し当てた状態における各発熱体20aの温度(抵抗)を表している。したがって、上述した実施形態の場合と同様に、集積回路装置20の上表面に指を押し当てた場合には、指紋の山部に対向した発熱体20aの温度上昇は小さく、同発熱体20aに対応した2値データ値M(i,j)は「0」になる。また、指紋の谷部に対向した発熱体20aの温度上昇は、集積回路装置20の上表面に指を押し当ててない場合とほぼ同様に大きく、同発熱体20aに対応した2値データM(i,j)は「1」になる。そして、この変形例においても、前記2値データM(i,j)を用いれば、指紋を再生したり、照合したりすることができる。
【0038】
上記のように動作する結果、この変形例においても、指紋の山部と谷部を「0」と「1」とでそれぞれ表す2値データM(i,j)を得ることができる。また、この変形例においては、集積回路装置20の上表面へ指を押し当てていない状態における基準電圧データVo(i,j)を記憶しておいて、指を押し当てた状態における比較電圧データV(i,j)とを比較するようにしたので、製造、環境などの原因によって各発熱体20aが均一に構成されていなくて、各発熱体20aの温度上昇特性が異なっていても、2値データM(i,j)を精度よく取り出すことができる。
【0039】
なお、上記変形例においては、接触センサ44によって指の押し当てが検出されていないとき基準電圧データVo(i,j)を作成するようにしたが、接触センサ44を用いないで、使用者が、集積回路装置20の上表面に指を押し当ててない状態で、コンピュータ装置45に指示を与えて基準電圧データVo(i,j)を作成するようにしてもよい。また、集積回路装置20の上表面に指を接触させていなけば、2値データM(i,j)中に指紋の山部を表す「0」が存在しないから、コンピュータ装置45に、同2値データM(i,j)中に指紋の山部を表す「0」がほとんどないことを条件に前記指の押し当てがないことを判定させて、基準電圧データVo(i,j)を作成するようにしてもよい。
【0040】
なお、上記具体的実施形態及びその変形例においては、複数の発熱体20aを2次元のマトリクス状に配置すなわち正方配列にしたが、検出すべき固体表面の凹凸パターンによっては、種々の配列のパターンを採用して、発熱体20aの数を最小にして効率的にパターンを検出できるようにしてもよい。また、複数の発熱体20aを1次元すなわち所定間隔を隔てて1列に配置するようにしてもよい。しかし、この場合には、指を集積回路装置20に押し当てた状態で、指の面と集積回路装置20の表面とを発熱体20aの配列方向と直角に相対移動させて、その相対速度を検出して1次元の凹凸を表すデータ列から2次元データを作成する必要がある。これによれば、集積回路装置20を簡単かつ安価に構成できる。
【0041】
また、上記具体的実施形態及びその変形例においては、抵抗24,36,37を集積回路装置20に対して外付けするようにしたが、これらの抵抗24,36,37を集積回路装置20内に組み込むようにしてもよい。この場合も、抵抗24,36,37の抵抗値が通電による発熱によって変化し難いように工夫する必要がある。また、抵抗24,36,37以外の他の回路を集積回路装置20内に組み込むこともできる。
【0042】
また、上記具体的実施形態及びその変形例においては、発熱体20aとして温度が高くなるに従って抵抗値が減少するものを用いたが、温度が高くなるに従って抵抗値が増大する材料を用いて発熱体20aを構成するようにしてもよい。この場合、指紋の山部と谷部に応じて取り出される電圧の大小関係は上記実施形態及びその変形例とは逆になる。
【0043】
また、上記具体的実施形態及びその変形例においては、固体表面の凹凸パターンとして指紋を検出するようにしたが、本発明は、指紋のみならず、例えば印鑑の印影を直接読み取るなど種々の固体表面の微細なパターンを読み取ることに利用することもできる。この場合、集積回路装置20の大きさ及び同装置20内の発熱体20a、アドレス線20x1〜20xp,20y1〜20yqなどの間隔を検出すべきパターンに応じて種々に設定する必要がある。
c.集積回路装置の具体的構成例及びその製造方法
次に、上記具体的な実施形態及び変形例で用いるのに好適な集積回路装置20の種々の具体例及びそれらの製造方法について説明する。
c1.第1の集積回路装置
第1の集積回路装置20は、図8及び図9に示すように、単結晶シリコン51及びその表面に設けたシリコン酸化膜52からなって15×10mmの基板を備えている。シリコン酸化膜52上には、単結晶シリコンからなる発熱体53がX方向及びY方向に50×50μmの正方配列でマトリクス状に配置されている。これらの発熱体53の大きさは、幅5μm、厚さ1μm、長さ20μmにそれぞれ形成され、斜め方向に延設されている。
【0044】
これらの発熱体53の長手方向両端は、シリコン酸化膜52上にX方向及びY方向に等間隔で碁盤状に配置された複数のアドレス線54,55にそれらの各交差位置にてそれぞれ電気的に接続されている。アドレス線54,55は導体である金の薄膜により構成され、互いに立体的に交差していて電気的には接続されていない。これらの発熱体53、アドレス線54,55は、発熱体53の両端がアドレス線54,55に接続されている以外には、絶縁体であるシリコン酸化膜56〜58により互いに絶縁されるとともに保護されている。なお、シリコン酸化膜58側が、複数の発熱体53が配置された平面に対向していて指が押し当てられる第1の集積回路装置20の上表面である。
【0045】
また、各発熱体53の下方であって単結晶シリコン51とシリコン酸化膜52との間には、発熱体53と同数の略方形状の空洞51aが形成されている。この空洞51aは、真空に保たれて断熱部を構成するものであり、発熱体53で発生した熱が伝導して基板を構成する単結晶シリコン51に放出されるのを防いでいる。
【0046】
このように構成した集積回路装置20は上述した指紋検出装置にて利用することにより、検出される指紋パターンの鮮明化、検出時間の短縮化、消費電力の節減などの効果が得られる。また、空洞51aを設けたことにより、指紋の山部と谷部とに対向する発熱体53の温度上昇の違いが強調される結果、前記効果はより強調される。
【0047】
次に、上記のように構成した第1の集積回路装置20の製造方法について図面を用いて説明すると、図10(a)〜(g)は集積回路装置20の製造工程を断面図により示している。
(1)第1工程
基板材料としてミラー指数100を表面の結晶方位としてもつ単結晶シリコン層51の表面上にシリコン酸化膜52を介して約1.3μmの厚さの単結晶シリコン層53aを設けたSOI(Silicon−On−Insulator)基板を用意し(図10(a))、単結晶シリコン層53aをエッチングしてシリコン酸化膜52上に発熱体53を形成する(図10(b))。
(2)第2工程
各発熱体53の各一端部(図8の右下端部)上にそれぞれ接しかつY方向に沿って互いに平行となるように、シリコン酸化膜52上に金の薄膜からなるアドレス線54を線状に形成する。そして、次に形成されるアドレス線55との交差部分での短絡を防ぐため、表面全体をスパッタ蒸着によりシリコン酸化膜56で覆い、その後、シリコン酸化膜56に対して同アドレス線55のためのコンタクトホール56aを各発熱体53の各他端部(図8の左上端部)位置に設ける図10(c))。
(3)第3工程
各発熱体53の各他端部(図8の左上端部)上にそれぞれ接しかつY方向に沿って互いに平行となるように、前記コンタクトホール56aを形成した各位置にてシリコン酸化膜56上に金の薄膜からなるアドレス線55を線状に形成する。そして、表面全体をスパッタ蒸着によりシリコン酸化膜57で覆う(図10(d))。
(4)第4工程
図11に示すように各発熱体53の両脇であって同発熱体53の長手方向に平行な位置にて、シリコン酸化膜57の上表面から同酸化膜57及びシリコン酸化膜56,52を貫通して単結晶シリコン層51の上表面まで至るスリット状の開口57aを形成する(図10(e))。この場合、いずれのシリコン酸化膜57,56,52もフッ酸水溶液でエッチングできるので、開口パターンを形成したレジストマスクを使ってフッ酸水溶液でエッチングすれば、基板を構成する単結晶シリコン層51の上表面が露出する。なお、開口57aの長辺方向は、単結晶シリコン層51の結晶方位と一致している。
(5)第5工程
開口57aから結晶異方性エッチングを行って、各発熱体53の下方の対向位置であって単結晶シリコン層51の一部を所定深さまで除去して空洞51aを形成する(図10(f))。この場合、結晶異方性エッチングを実行する薬剤としては、TMAH(4メチル水酸化アンモニウム)、KOH(水酸化カリウム)、EDP(エチレンジアミンピロカテコール)などの水溶液が適当である。これらの薬剤でエッチングすると、エッチングされた空洞51aの輪郭は図8,11に破線で示すように矩形状に発展した後、特定の結晶方位においてエッチングが停留する結果、それ以上の過剰なエッチングが進行せず、図のような範囲でエッチングが終了する。
(6)第6工程
シリコン酸化膜57の上表面にシリコン酸化膜58をスパッタ蒸着して、開口57aを閉じる(図10g)。この場合、スパッタ蒸着を真空中で行うことにより、空洞51a内部は真空に保たれる。
【0048】
このように構成した第1の集積回路装置20においては、発熱体53の大きさは幅5μm、厚さ1μm、長さ20μmであり、同発熱体53として0.8Ωcm付近のの抵抗率を有する単結晶シリコンを用いれば、同発熱体53は断熱状態において約42μsで25℃の温度上昇が生じる。また、抵抗率が0.8Ωcm付近のシリコン単結晶の抵抗値は25℃の温度上昇で約10%変化するから、指紋の谷部に対向する発熱体53の抵抗値の変化を充分に検出できる。さらに、上記集積回路装置20においては、発熱体53と基板を構成する単結晶シリコン層51との間には断熱部としての真空の空洞51aが設けられているので、発熱体53から単結晶シリコン層51への熱伝導が制限され、発熱体53の指紋の山部と谷部による抵抗値の変化を大きく取り出すことができる。
【0049】
また、集積回路装置20には約6万個の発熱体53が設けられているが、各発熱体20aに対して抵抗の変化を取り出すのに充分な50μsかけて順に加熱していったとしても、3秒で走査が終了する。また、上述した例に比べて使用電力量を高めたり、各素子を並行して走査するなどの手段を用いれば、全発熱体の加熱を1秒以内に走査して終えることも容易に実現する。
【0050】
なお、上記第1の集積回路装置20においては、発熱体53と基板である単結晶シリコン層51との熱伝導を制限するために空洞51aを真空にしたが、検出精度の観点から空洞51aを真空にすることが必ずしも必要とされない場合には、前記第6工程のシリコン酸化膜58のスパッタ蒸着を省略することもできる。c2.第2の集積回路装置
第2の集積回路装置20は、上記第1の集積回路装置20のシリコン酸化膜52,56〜58の代わりにダイヤモンド薄膜、高分子薄膜などの熱伝導率の高い絶縁体薄膜を成膜することにより構成される。この場合、特にダイヤモンド薄膜は絶縁性が高いと同時に、熱伝導率が大きいので、指紋の山部と発熱体との間の熱伝導を促進し、コントラストの高い指紋パターンが得られるという効果もある。
c3.第3の集積回路装置
第3の集積回路装置20は、上記第1の集積回路装置20の発熱体53の材料である単結晶シリコンを多結晶シリコンに置き換えたものである。多結晶シリコンも単結晶シリコンと同様に適度な抵抗値と温度−抵抗係数を持っているので、この多結晶シリコンを発熱体53として用いても、上記第1の集積回路装置20と同様な機能が期待される。ただし、この場合、基板素材として、ウエハ表面の結晶方位100の単結晶基板を熱酸化して表面に酸化シリコン層を形成した後、さらに表面にCVD(ケミカル・ベーパ・ディポジション)プロセスによって多結晶シリコン層を形成すればよい。この段階で図10(a)に相当する集積回路装置素材が形成される。なお、上記集積回路装置20との相違は基板の最表面のシリコンが単結晶か多結晶であるかだけなので、それ以降の加工プロセスは上記第1の集積回路装置の場合と同じである。また、動作特性も同第1の集積回路装置とほぼ同等の性能が期待できる。
c4.第4の集積回路装置
第4の集積回路装置20は、上記第1の集積回路装置20における発熱体53の材料としてシリコンではなく金属に置き換えたものである。この場合、金属材料としては抵抗値の温度係数の大きな白金が適している。ただし、白金の抵抗値は小さく、アドレス線54,55の抵抗値に比較して充分に高い抵抗値をもっていないため、抵抗値の測定を個々の発熱体53の近傍で独立に行う必要がある。したがって、この場合には、白金による発熱体53を成膜する前の段階で、シリコン基板に抵抗測定回路を形成しておくとよい。これによれば、集積回路装置20の構成が複雑になるという問題が生じるものの、上記集積回路装置20のように抵抗測定回路を集積回路装置20内に形成していない場合と比べて各発熱体53へのアドレスに時間差をつけて逐次走査する必要がなくなるので、測定の迅速化の目的には長所となる。
c5.第5の集積回路装置
第5の集積回路装置20は、上記第1の集積回路装置20の空洞51aを図12に示すような別の方法で製造するようにしたものである。
(1)第1〜第3工程
第1〜第3工程は、単結晶シリコン層51及びシリコン酸化膜52上に発熱体53及びアドレス線54,55を形成して、その上表面をシリコン酸化膜57で覆うもので、上述した第1の集積回路装置20の場合と同じである(図12(a)〜(d))。
(2)第4工程
下面に凹部59a(空洞59aに相当)を形成した単結晶シリコンを材料とするシリコン基板59をシリコン酸化膜57の上表面に付き合わせて接着する(図12(e))。
(3)第5工程
単結晶シリコン層51をエッチングにより除去し、シリコン酸化膜52を表面に露出させる(図12(f))。この場合、TMAH水溶液は単結晶シリコンを溶解するのに対してシリコン酸化膜をほとんど溶解しないので、単結晶シリコン層51を溶解する薬剤(エッチング液)としてはTMAH水溶液が適している。
【0051】
この第5の集積回路装置20においては、図12(f)で示した集積回路装置12の上下を逆さにして酸化シリコン膜52を上表面(指の押し当て面)として用いるようにすれば、この第5の集積回路装置20も上記第1の実施形態と同様に機能する。
c6.第6の集積回路装置
第6の集積回路装置20は、上記第5の集積回路装置20の発熱体53の下部に空洞59aを設けて発熱体53から単結晶シリコン層59(基板)への熱の流れを遮断する方法に代えて、図13に示すように、断熱性の高い高分子樹脂61を発熱体53と単結晶シリコン層59(基板)との間に設けたものである。高分子材料の断熱性は一般にシリコンの断熱性よりも高いが、好ましくは気泡を内包する高分子樹脂61を用いると更に高い断熱性を発揮する。
【0052】
このような第6の集積回路装置20の製造においては、上記第5の集積回路装置20の製造工程を示す図12(e)において、2枚の基板を張り合わせる際に、発砲性ポリスチレンなどの高分子樹脂61を介して接合することにより達成される。このとき、単結晶シリコン層59(基板)に凹部59a(空洞に相当)を形成して、同凹部59aのみに高分子材料を充填すれば、図13に示すように構成される。一方、前記凹部59aの周囲にも高分子樹脂層を設けたり、同凹部59aを形成しない単結晶シリコン層59とシリコン酸化膜57との間にほぼ均一に高分子樹脂層を設けるようにしてもよい。
c7.第7の集積回路装置
第7の集積回路装置20は、図14(c)に示すように、単結晶シリコンからなる基板71上に多孔質酸化膜72を介して発熱体73を設けたものである。そして、この場合も、発熱体73の両端上には、それぞれ上記第1〜第6の集積回路装置20のアドレス線54,55と同様なアドレス線74,75が形成され、これらの発熱体73及びアドレス線74,75はシリコン酸化膜76で覆われる。
【0053】
この第7の集積回路装置20は、下記第1〜第3工程により製造される。
(1)第1工程
単結晶シリコンからなる基板71に、その表面付近にて帯状のn型シリコン層からなる発熱体73を形成するとともに、発熱体73の周囲を囲むように方形状のp型シリコン層72aを形成する(図14(a))。
(2)第2工程
ハロゲンランプを基板71の表面に照射しながらフッ化水素酸溶液中で陽極化成を行うことによりp型シリコン層72aだけをエッチングして多孔質化し、その後、酸素雰囲気中で熱酸化を実施することによりp型シリコン層72aから多孔質酸化膜72を形成する。なお、前記光照射を使ったp型シリコンの選択的エッチングによる多孔質の形成については、学術誌Sensor and Materials 第4巻5号(1993)229−238頁にT. Yoshidaらの論文として詳述されている。
(3)第3工程
発熱体73の両端上を通る導体からなるアドレス線74,75を形成し、これらの発熱体73及びアドレス線74,75を絶縁層を構成するシリコン酸化膜76で覆う。
【0054】
このように構成しても、上記第1〜第6の集積回路装置と同様な機能を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本原理を説明するために集積回路装置と指紋との関係を示す断面図である。
【図2】(A)は図1の発熱体を通電する電流波形であり、(B)は指紋の山部に対向する発熱体の温度の時間変化を示すタイムチャートであり、(C)は指紋の谷部に対向する発熱体の温度の時間変化を示すタイムチャートである。
【図3】本発明の具体的実施形態に係る固体表面の凹凸パターン検出装置のブロック図である。
【図4】前記凹凸パターン検出装置の各部の信号波形を示すタイムチャートである。
【図5】前記凹凸パターン検出装置の変形例を示すブロック図である。
【図6】前記凹凸パターン検出装置の他の変形例を示すブロック図である。
【図7】前記他の変形例のコンピュータ装置により実行されるプログラムのフローチャートである。
【図8】前記凹凸パターン検出装置に用いられるのに適した第1の集積回路装置の概略平面図である。
【図9】前記集積回路装置の概略断面図である。
【図10】(a)〜(g)は、前記第1の集積回路装置の製造工程を示す概略断面図である。
【図11】前記第1の集積回路装置の空洞を形成する製造工程を説明するための一つの発熱体部分の拡大概略平面図である。
【図12】(a)〜(f)は、前記第1の集積回路装置の変形例に相当する第5の集積回路装置の製造工程を示す概略断面図である。
【図13】前記第1の集積回路装置の変形例に相当する第6の集積回路装置の概略断面図である。
【図14】(a)〜(c)は、前記第1の集積回路装置の変形例に相当する第5の集積回路装置の製造工程を示す概略断面図である。
【符号の説明】
10…集積回路装置、10a…発熱体、11…パルス電源、12…指、12a…指紋の山部、12b…指紋の谷部、20…集積回路装置、20a…発熱体、20x1〜20xp,20y1〜20yq…アドレス線、21,23…ゲート回路群、24,36,37…抵抗、27…カウンタ、31…比較器、34…メモリ装置、35…画像処理装置、42…アナログディジタル変換器、44…接触センサ、45…コンピュータ装置、51,59…単結晶シリコン層(基板)、51a,59a…空洞(凹部)、52,57〜58…シリコン酸化膜、53…発熱体、54,55…アドレス線、57a…開口、61…高分子樹脂、71…単結晶シリコン層(基板)、72…多孔質酸化膜、72a…p型シリコン層、73…発熱体(n型シリコン層)、74,75…アドレス線、76…シリコン酸化膜。

Claims (12)

  1. 一平面内に配置した複数の発熱体により構成した集積回路装置の前記発熱体に対向した上表面に押し当てた固体表面の凹凸パターンを検出する方法において、
    前記複数の発熱体にそれぞれ個別に所定幅のパルス電流を印加して各発熱体を加熱し、前記パルス電流の通電開始から通電停止までの所定時間後における各発熱体の温度を検出して、検出した各発熱体の温度を基準値と比較してその結果得られた2値信号によって前記固体表面の凹凸パターンを検出するようにしたことを特徴とするヒトの指紋、印鑑の印影等の固定表面の凹凸パターン検出方法。
  2. 一平面内に配置した複数の発熱体により構成した集積回路装置の前記発熱体に対向した上表面に押し当てた固体表面の凹凸パターンを検出する方法において、
    前記固定表面を前記集積回路装置の上表面に押し当てていない状態にて、前記複数の発熱体にそれぞれ個別に所定幅のパルス電流を印加して各発熱体を加熱し、前記パルス電流の通電開始から通電停止までの所定時間後における各発熱体の温度を検出して、検出した各発熱体の温度を表すデータを記憶しておき、
    前記固体表面を前記集積回路装置の上表面に押し当てた状態にて、前記複数の発熱体にそれぞれ個別に所定幅のパルス電流を印加して各発熱体を加熱し、前記パルス電流の通電開始から通電停止までの所定時間後における各発熱体の温度を検出して、検出した各発熱体の温度を前記記憶しておいたデータと比較してその比較結果を表す2値信号によって前記固体表面の凹凸パターンを検出するようにしたことを特徴とするヒトの指紋、印鑑の印影等の固定表面の凹凸パターン検出方法。
  3. 前記複数の発熱体の各温度の検出を同発熱体の各抵抗値を測定することにより行うようにした請求項1又は2に記載の固体表面の凹凸パターン検出方法。
  4. 一平面内に配置した複数の発熱体により構成した集積回路装置と、
    前記複数の発熱体にそれぞれ個別に所定幅のパルス電流を印加して各発熱体を加熱する加熱手段と、
    前記パルス電流の通電開始から通電停止までの所定時間後における各発熱体の温度を検出する温度検出手段と、
    検出した各発熱体の温度を表す電圧信号を基準電圧と比較してその結果得られた2値信号によって前記固体表面の凹凸パターンを表す信号を形成するパターン信号形成手段とを備えたことを特徴とするヒトの指紋、印鑑の印影等の固定表面の凹凸パターン検出装置。
  5. 一平面内に配置した複数の発熱体により構成した集積回路装置と、
    前記複数の発熱体にそれぞれ個別に所定幅のパルス電流を印加して各発熱体を加熱する加熱手段と、
    前記パルス電流の通電開始から通電停止までの所定時間後における各発熱体の温度を検出する温度検出手段と、
    前記固定表面を前記集積回路装置の上表面に押し当てていない状態にて前記温度検出手段により検出された各発熱体の温度を表すデータを記憶する記憶手段と、
    前記固体表面を前記集積回路装置の上表面に押し当てた状態にて前記温度検出手段により検出された各発熱体の温度を前記記憶手段に記憶されたデータと比較してその比較結果を表す2値信号によって前記固体表面の凹凸パターンを表す信号を形成するパターン信号形成手段とを備えたこと特徴とするヒトの指紋、印鑑の印影等の固定表面の凹凸パターン検出装置。
  6. 前記温度検出手段を、前記複数の発熱体の各抵抗値を測定する抵抗値測定手段により構成した請求項4又は 5 に記載の固体表面の凹凸パターン検出装置
  7. 基板上の同一平面にX軸方向とY軸方向の互いに直交して等間隔に配置して互いに絶縁された導体からなる複数のアドレス線の各交差位置にて同アドレス線にその両端が接続された複数の発熱体を設けて構成した請求項 1 6 に記載の凹凸パターン検出装置に適用される集積回路装置。
  8. 基板上の同一平面にX軸方向とY軸方向の互いに直交して等間隔に配置して互いに絶縁された導体からなる複数のアドレス線の各交差位置にて同アドレス線にその両 端が接続された複数の発熱体を備えた集積回路装置と、
    該集積回路装置の前記アドレス線を通して前記複数の発熱体にそれぞれ個別に所定幅のパルス電流を印加して各発熱体を加熱する加熱手段と、
    前記集積回路装置の各発熱体に対向する上表面に固体表面が押し付けられたとき前記パルス電流の通電開始から通電停止までの所定時間後における各発熱体の温度を検出する温度検出手段と、
    検出した各発熱体の温度を表す電圧信号を基準電圧と比較してその結果得られた2値信号によって前記固体表面の凹凸パターンを表す信号を形成するパターン信号形成手段とを備えたことを特徴とするヒトの指紋、印鑑の印影等の固定表面の凹凸パターン検出装置
  9. 基板上の同一平面にX軸方向とY軸方向の互いに直交して等間隔に配置して互いに絶縁された導体からなる複数のアドレス線の各交差位置にて同アドレス線にその両端が接続された複数の発熱体を備えた集積回路装置と、
    該集積回路装置の前記X軸方向又はY軸方向のアドレス線を通して前記複数の発熱体にそれぞれ個別に所定幅のパルス電流を印加して各発熱体を加熱する加熱手段と、
    前記集積回路装置の各発熱体に対向する上表面に固体表面が押し付けられたとき前記パルス電流の通電開始から通電停止までの所定時間後における各発熱体の温度を検出する温度検出手段と、
    検出した各発熱体の温度を表す電圧信号を前記Y軸方向又はX軸方向のアドレス線を通して付与されて同電圧信号を基準電圧と比較してその結果得られた2値信号によって前記固体表面の凹凸パターンを表す信号を形成するパターン信号形成手段とを備えたことを特徴とするヒトの指紋、印鑑の印影等の固定表面の凹凸パターン検出装置
  10. 基板上の同一平面にX軸方向とY軸方向の互いに直交して等間隔に配置して互いに絶縁された導体からなる複数のアドレス線の各交差位置にて同アドレス線にその両端が接続された複数の発熱体を備えた集積回路装置と、
    該集積回路装置の前記X軸方向又はY軸方向のアドレス線を通して前記複数の発熱体にそれぞれ個別に所定幅のパルス電流を印加して各発熱体を加熱する加熱手段と、
    前記集積回路装置の各発熱体に対向する上表面に固体表面が押し付けられたとき前記パルス電流の通電開始から通電停止までの所定時間後における各発熱体の抵抗値を検出する抵抗値検出手段と、
    検出した各発熱体の抵抗値を表す電圧信号を前記Y軸方向又はX軸方向のアドレス線を通して付与されて同電圧信号を基準電圧と比較してその結果得られた2値信号によって前記固体表面の凹凸パターンを表す信号を形成するパターン信号形成手段とを備えたことを特徴とするヒトの指紋、印鑑の印影等の固定表面の凹凸パターン検出装置
  11. 前記発熱体をシリコン層又は白金層によって構成した請求項8、9又は10に記載した固体表面の凹凸パターン検出装置。
  12. 前記集積回路装置を構成する前記基板と前記複数の発熱体の間に空洞、多孔質層又は高分子樹脂層からなる断熱部を設けたことを特徴とする請求項8、9又は10に記載した固体表面の凹凸パターン検出装置。
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