JP3626485B2 - 酸化物半導体ガスセンサー及びその物質 - Google Patents

酸化物半導体ガスセンサー及びその物質 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、抵抗ガスセンサー、ガスセンサーの製造方法、ガスセンサーを含むセンサーアレー(array )、及びそのガスセンサーとアレーの使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にガスセンサーは、公知のように、存在するガス又は蒸気の少なくとも1種の濃度変化に応答して、他のガス又は蒸気よりも、実質的に大きく電気抵抗が変化する半導体検出素子を含んでなる。
【0003】
このように、標的ガスに対して選択性があり、このため標的ガスの検出、及び必要により測定に使用される。
【0004】
このようなセンサーは、特定の種類のセンサーに呼称されることがある。
【0005】
酸化物半導体物質は、ガスセンサーとして使用した場合、安価で軽量で丈夫なデバイスを提供する。しかしながら、種々のガス、特に大気中に常に存在してその濃度が広範囲に変化する水蒸気に対して、感度の不都合な重なりがあることが問題とされている。例えば、広く使用されている酸化錫を基礎とするデバイスは、ベースラインの変化と、一酸化炭素のようなガスの存在に対する抵抗感度の変化の両方が、相対湿度の変化に強い影響を受ける。
【0006】
また、これらのデバイスは、ベースラインのドリフトが大き過ぎ、デバイスの温度が最初にその運転温度に加熱された後に雰囲気中で長期の安定化時間を示すといった批判がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、特に変化する相対湿度の影響の中から、検出すべきガスの濃度変化を識別する点において、現状で使用されているものよりも感度が高いセンサー物質を提供することを目的とする。
【0008】
本発明の第2の目的は、現状で一般的に使用されているデバイスに比較して、短い安定化時間を有し、ベースラインのドリフトを顕著に抑えたセンサー物質を提供することである。
【0009】
本発明の第3の目的は、改良された選択性、及び雰囲気中での検出を課題とする特定のガスの選択性を与えるセンサー物質を提供することであり、例えば呼吸する雰囲気や燃焼排ガス雰囲気の酸素分圧の測定に有用なセンサー物質や、嫌気性雰囲気中の硫化水素のような反応性ガスの測定に有用なセンサー物質を含む。
【0010】
本発明の第4の目的は、健康や安全に有害な可能性がある特定の条件についてより信頼性のあるアラーム表示を提供するため、当該技術で周知の種々の仕方で使用することができ、各種の物質を利用したセンサーの特定の組み合わせを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
文献「著者:D.E. Williams とP.T. Moseley、書名:J Materials Chemistry, 1 (1991) 809−814 」において、酸化物半導体物質の動作は、結晶子サイズ、ガスに接触する物質の単位質量あたりの表面積、或いはn形物質(抵抗は、還元性ガス中で減少し、酸化性ガス中で増加する)又はp形物質(抵抗は、還元性ガス中で増加し、酸化性ガス中で減少する)のいずれかの特性の変化又は混合された動作を与えるような格子中に存在する電気活性ドナー種の濃度を調節することによって制御できると提案されている。
【0012】
また、同じ文献で、電気活性ドナーの濃度と単位質量あたりの表面積の偶然の組み合わせによって、特定のガスに対する選択性が得られるであろうと示唆されている。
【0013】
これらの開示を参照すると、或る程度の選択性を達成する試みの中で、異なる原子価の元素を何らかの親組成に置換しようと試みること、単位質量あたりの各種の表面積を得るように物質の調製法に変化を加えようと試みることの可能性がある。しかしながら、上記の文献は、適切な親組成の選択についての処方を全く提案しておらず、広い選択性は、標的ガスと表面との特定の相互作用、及び組成と表面領域の調和を必要とするであろうと暗示している。このように、この文献は、酸化物半導体物質における応答の広い選択性の観測はかなり驚くべきであり、また、表面との明確な相互作用が予想されずに応答の高度の選択性が見いだされたること、例えば一酸化炭素以上に炭化水素について応答の選択性が高いことは非常に驚くべきことであろうと結んでいる。
【0014】
上記の文献は、所望の標的ガスの作用を相対湿度の変化の作用と識別する問題については論じていない。また、特に触媒技術の検討より、格子中への異なる元素の置換は、表面密度と物質の表面に存在するガス吸着座の性質を変化させることができることが認識できる。このような座は、これらがアンモニアのようなガスと、又は硫化水素や一酸化炭素のようなガスと相互作用することができるかどうかによって、酸性又は塩基性と分類されることが多い。例えば、格子の中にクロムを置換すると、表面座の酸性度を増すに有用であると報告されることが多い。しかしながら、そのような吸着座が固体中に存在する電荷キャリヤとどのようにして結びつき、その結果、そのような座に結合したガス分子の吸着と解離の変化が、その固体物質の測定される導電率の変化をどのように生じさせることができるかは全く明らかではない。
【0015】
本発明は、各種のガスへの応答の改良された選択性(selectivity )を有するガスセンサーに使用するいくつかの物質を提案するものである。具体的な例は次の通りである。
(1)Ba Fe(1+x) Nb(9−x)30
2.1>x≧0、好ましくは0.8>x≧0.01である。この組成範囲は一酸化炭素以上に炭化水素について強い応答選択性を示し、特許明細書GB2149122に開示の範囲からの選択であり、この物質が正方晶のタングステンブロンズ構造を有する組成範囲である。この系において、選択性は微細構造の変化によって調節することができ、焼結温度の調節によって便利に行うことができる。
【0016】
別な可能性のある態様は、同様に特許明細書GB−A−2149122に開示の範囲からの選択であり、同じ基本的結晶構造を示しながら選択性の有用な特性を呈する。これらの態様はバリウムを含まないといった付加的な長所があり、テストの雰囲気中に存在することがある二酸化硫黄のような酸性ガスの影響下で分解を受けにくい。1つの例はA Fe(3+x) Nb(7−x)30であり、AはPbのようなイオンサイズの大きい二価の元素、Bはニオブ(Nb)のような三価の元素、3.1≧x≧0である。
【0017】
もう1つの例はA Fe(4+x) Nb(6−x)30であり、AはBiのようなイオンサイズの大きい三価の元素、Bも同様にNb又はBiのような三価の元素、4.1≧x≧0である。
(2)Cr(2−x) Ti
0.3≧x≧0.1であり、特許明細書GB−A−2202940に開示の組成範囲からの選択であり、アンモニアと硫化水素に対して強い応答を示す。この物質の範囲は揮発性のアルコール、アルデヒド(グルタルアルデヒドのようなジアルデヒドを含む)、ブタン−2−オンのようなケトン、メタン以外の炭化水素(ガソリンを含む)、エーテル(ジメトキシエタンのようなジエーテルを含む)、及び二酸化硫黄の測定にも有用である。二酸化炭素中の硫化水素の濃度測定のような嫌気性雰囲気中の硫化水素の測定に有用である。特に良好なベースライン安定性と、変化する相対湿度の作用に対する識別を示す。
(3)Ti(1−x) Cr(2+y)
0.2≧x>0.1で、yは温度と酸素分圧によって変わり、酸素分圧の測定に有用な組成であり、TiO よりも顕著に低いコンダクタンスの温度鋭敏度を有し、SO のような酸蒸気による中毒に抵抗性がある。
(4)Fe(1+x−z) Nb(1−x)
Aは五価の元素(例、Nbそのもの又はTa)、又はWのような六価の元素であり、いずれの場合も0.1≧x≧0及び0.1≧z≧0であり、さらにFe(1−x) NbO であり、BはAlやCrのような三価の元素で1≧x≧0、又はZrやTiのような四価の元素で0.1≧x≧0である。
【0018】
この組成範囲は塩素、二酸化窒素、オゾンのような酸化性ガスの測定に特に有用である。これらの化合物は、一酸化炭素や炭化水素のような妨害性ガスを超える有用な選択性を示す。これらの組成範囲は特許明細書GB−A−2149120に開示の範囲の拡張と選定である。これらの組成物は、大気中の低濃度のアルデヒド、ケトン、エーテル(ジエーテルを含む)、エステル(メチルメタクリレートのような不飽和エステルを含む)の測定に有用である。
【0019】
ニオブ酸鉄の格子の中に元素AとBを置換することの目的は、FeとNbの両者の変化する原子価の性質のために存在する格子中の電荷キャリヤの濃度を操作するためであり、さらに物質の表面に存在するガス吸着座の数と特性を操作するためであることが理解されるであろう。最初の組成範囲は基本的にNbの置換であり、次の組成範囲はFeの置換である。
【0020】
また、鉄とニオブの両方の置換の組み合わせも同等に実施可能であり、またイオンサイズが格子構造の破壊を生じる程でなければ、前記以外の元素で格子を置換できる可能性があることが理解されるであろう。
(5)(Fe(1−x) Cr NbO (B(1−y)(1−a)
1≧a≧0、1>x>0.1、0.1>y>1、BはTi又はSn、Aは4より大きい原子価の元素(例、Nb、Ta、W、又はSb)であり、ルチル結晶構造を有する組成の一連の固溶体である。この場合、Fe/Crの比の変化(xの数値)は、Feと元素Bによって提供される表面座の酸性度を変えるのに役立ち、一方でこの比の変化は元素Bによって提供される座の相対値を変化させるに役立つことが理解されるであろう。比B/Aの変化(yの値)は、格子中の電気活性ドナー座の濃度を変えるのに役立つ。電気活性ドナー座は、元素Aの過剰原子価を補償するための元素Bの部分的還元によって提供されることができる。この物質の範囲は、割合に低い使用温度において、低濃度の一酸化炭素の検出に有用である。
(6)BaSn(1−x) Sb
0<x<0.1であり、特許明細書GB−A−2149121に開示の物質の範囲の拡張であり、親組成のBaSnO より高めた有用な導電性を有し、300℃以上の温度で導電性を有し、空気中の低濃度の二酸化炭素の存在に対して驚くほど敏感である。この導電率の変化は二酸化炭素の存在に特有であり、二酸化炭素の導入に影響された酸素分圧の変化の作用ではない。
【0021】
この物質から作成したセンサーはビルディング、特にいわゆる「シックビルディングシンドローム」が問題とされる空調ビルディングの監視、密閉回路の呼吸装置のような呼吸雰囲気の監視、炭酸飲料水が多量に取り扱われる場所の雰囲気の監視に有用である。
(7)Sr(1−b) Ba Fe(1−y)(3−x)
1≧b≧0であり、xは格子の酸素欠乏の程度を決める変数であり、温度と酸素分圧に依存し、一般に0.5≧x≧0の範囲にあり、Aは6以上の原子価の元素(例、Aはタングステン、モリブデン、ウラニウム)を表し、鉄酸塩格子の鉄の一部を置換する(yで表される)。この組成は酸素分圧の変化の測定に有用である。
(8)WO
多孔質の厚めフィルムの形態で調製されるものであり、空気中の低濃度の塩素と二酸化窒素に非常に驚く程に敏感であり、変化する相対湿度の作用があっても、また雰囲気中に存在することがある炭化水素と二酸化炭素の作用があっても非常に良好な識別を与える。
【0022】
第1の面において、本発明は特定の種類のガスセンサーを提供し、センサー素子物質は請求の範囲第1項に記載の物質の中から、併記した選択されることができる標的ガスにしたがって選定される。
【0023】
もう1つの面において、本発明は、他の請求の範囲に記載のように、センサーアレー、センサー素子の製造方法、少なくとも1種の標的ガスの検出方法を提供するものである。
【0024】
次に本発明の各種の態様を、公知の適当な従来技術を参照しながら説明する。この説明は都合上、先頭の区分に分け、特定の目的のための各種の検知用素子物質(「センサー物質」と省略する)の使用を説明する。
【0025】
【発明の実施の形態】
添付の図面を参照しながらいくつかの非限定の例を示す。
−炭化水素と一酸化炭素を識別するセンサー物質−
炭化水素と一酸化炭素は燃焼によって排ガス中に共存する。いくつかの用途において、一酸化炭素の妨害を受けずにガス流の炭化水素濃度を測定する必要があり、典型的な例として自動車に搭載した三元触媒の効率の監視がある。炭化水素はスモッグの主な原因であり、適切な低レベルまでその濃度が低減しているかを確認する必要がある。
【0026】
半導体酸化物のガス検出性抵抗体は、安価、丈夫、敏感であるため、この用途に検討するに魅力のあるデバイスである。普通の使用のデバイス(例、二酸化錫を基礎にする)での難しさは、一酸化炭素による信号が炭化水素による信号と同等に大きいかそれ以上であることである。
【0027】
本発明の目的は、一酸化炭素に対してよりも、炭化水素(プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、及びオクタン)に対して非常に大きな感度を有する物質を提供することである。
【0028】
上記の特許明細書GB−A−149122は、ガス又は混合ガスに使用するに適し、ガスの存在に応答して変化する電気特性を有するガス検出性物質を含むセンサーを開示している。この物質は、次の一般式のいずれかを有するニオブ複合酸化物からなり、又はその酸化物を含み、
1−x Nb
ここでA、B=Pb、Ba、Srであり、1>x≧0であり、
又は次の式であり、
Nb10−x30
ここでAは二価(例、Sr、Ba、Pb)又は三価(例、Bi)、又は四価(例、Zr、Ce)であり、Aは一価の元素、例えばK、Na、Li、又はCuで部分的に置換することができる。xの値はBとAの原子価に依存し、4>x≧0の範囲である。Bは二価の遷移金属(例、Co、Ni、Mn)、三価の元素(例、Fe)、四価の元素(例、Ti)から選択することができる。Bは固体中で可変な原子価を示すことができる元素でよい。記載の化合物の1つは、Ba FeNb30である。
【0029】
本発明者は、この範囲の中で、プロパンについての応答の強い選択性と一酸化炭素を超える高い炭化水素の選択性を示す物質の群を選択できることを見いだした。
【0030】
その組成はBa Fe(1+x) Nb(9−x)30であり、2.1>x≧0であり、好ましくは0.8>x>0.01である。粉末X線回折は、この組成物が正方晶のタングステンブロンズであることを示した。
【0031】
また、この発明は、限定するものではないが、特に燃料:空気の比が重量で約1:14の理論燃焼比よりも小さい混合物である希薄な燃料/空気の混合物を供給するスパーク点火内燃機関の排ガス中の酸素分圧の測定のためのセンサーを提供する。
【0032】
米国特許第4454494号において、ストロンチウム、バリウム、又はストロンチウム/バリウムの鉄酸塩を含み、鉄酸塩の格子の鉄が3より大きい原子価の元素で置換された酸素センサーを提供することが既に提案されている。このような3より大きい原子価の元素の例はチタン、セリウム、タンタル、及びニオブである。本発明者は、驚くべきことに、ストロンチウム、バリウム、又はストロンチウム/バリウムの鉄酸塩の酸素センサーの鉄酸塩の格子の鉄の一部の置換として、6以上の原子価を示す元素を使用すると、直流質問下、即ち一方向の電圧を印加したセンサーの信号安定性の点で顕著な改良が得られることを見いだした。
【0033】
このように、本発明の1つの態様において、酸素分圧の関数として電気抵抗の変化を示す酸素センサーは鉄酸ストロンチウム(SrFeO3−x )、鉄酸バリウム(BaFeO3−x )、及び鉄酸ストロンチウムバリウム(Sr1−b Ba FeO3−x )の少なくとも1種を含み、xは可変であり、酸化物中の酸素の欠乏度合いを決める。xの値は温度と酸素分圧に依存するが、一般に0〜0.5の範囲内にある。bの値は0〜1であり、鉄酸塩格子の鉄の部分が、6以上の原子価を示す群から選択された少なくとも1種の元素によって置換されている。
【0034】
次に図1〜4に関して、図1は、470℃のBa Fe1.4 Nb8.630の組成についてのガス濃度への固有抵抗の依存性を示し、プロパン(C )への応答と一酸化炭素への応答の比較を示す。
【0035】
図2は、500℃でのBa Fe1.6 Nb8.430の組成の固有抵抗のプロパン応答を示し、低濃度のプロパンで応答が非常に強いことを示している。
【0036】
図3は、Ba Fe1.4 Nb8.630の470℃におけるプロパンとCOの両方への応答を示しており、関心のガスの存在中での導電率の変化と空気中でのその導電率の比で表しており、(Rgas −Rair )/Rair で計算することができる。この応答は、ガス濃度の平方根によって変化している。
【0037】
図4は、検討した組成、即ち、Ba Fe(1+x) Nb(9−x)30について図3のようなグラフの勾配を示しており、xの値を水平軸としている。図4は、プロパン(P)への応答と一酸化炭素(C)への応答についてこれらの組成物の挙動を比較する。
【0038】
図3のグラフの勾配は、濃度とは無関係で、特定のガスへの感度の尺度であり、本明細書では応答係数と称する。例えば、何らかの任意に選んだ濃度に応答した抵抗変化のような、一酸化炭素を超えるプロパンへの高い応答を同様に確かめることができる他の尺度を使用することもできよう。図4は、150ppm の濃度において、プロパンに応答した抵抗変化が、一酸化炭素への応答の約7倍であることを示す。
【0039】
図3のグラフの勾配は、特定のガスへの感度の濃度に独立した尺度であり、本明細書では応答係数と称する。例えば、何らかの任意に選んだ濃度に応答した抵抗変化のような、一酸化炭素を超えるプロパンへの高い応答を同様に確かめることができる他の尺度を使用することもできよう。図4は、150ppm の濃度において、プロパンに応答した抵抗変化が、一酸化炭素への応答の約7倍であることを示す。この物質について、一酸化炭素を超えるプロパンへの応答の選択性はその微細構造によって変化し、今度はその物質をガス検出性素子に形成するために採用する焼結温度に依存する。その物質を過度に焼結すると気孔率が低く、感度と選択性の両方が乏しい。その物質の焼結が不充分であると、粒子サイズが小さ過ぎ、感度は高いが選択性が乏しい。
【0040】
ガスセンサーとしての物質の有用性を決める重要なパラメーターは、ガス濃度の変化に対する応答に比較した、相対湿度の変化に対する応答の大きさである。下記の表1はBaFe1.6 Nb8.430の組成についての結果を示す。結果は、不正確であるが低いガス濃度を与えるために液体の小さなアリコートの注入によってガスの流れに導入したプロパンと他の炭化水素への応答は、室温で乾燥空気から相対湿度100%の空気雰囲気への変化によって生じた抵抗変化よりはるかに大きい。
【0041】
Figure 0003626485
−酸化クロムチタンのセンサー、硫化水素用、好気性と嫌気性の両雰囲気中で使用−
特許明細書GB−A−2202948は一般式Cr Ti(2−x)(7−2x)、ここで2>x>0、の組成物を開示しており、これらを選択的なアンモニアセンサーとしてクレイムしている。この明細書は、この発明にかかるセンサーは、通常存在する他の還元性ガス(例、H 、CO、CH 、C )による有意な妨害に煩わされないと記載している。挙げられた例はTiO −48.7モル%Cr (Ti0.51Cr0.97(2−x) 及びTiO −90モル%Cr (Cr1.8 Ti0.1(3−x) である。文献「“Techniques and Mechanisms in Gas Sensing”,ed. P.T. Moseley, J.O.W. Norrois and D.E. Williams, p. 136, and Moseley and Williams, Sensors and Actuators B 1 (1990) 113.5」は、アンモニアに対してTi0.9 Cr0.1(2−x) が非選択性でCr1.8 Ti0.2 が非選択性物質であると記載している。
【0042】
驚くべきことに、本発明者は、クロムチタン酸化物を、硫化水素に対して非常に敏感なセンサー素子に形成できることを見いだした。
【0043】
また、本発明者は、やはり驚くべきことに、H SへのCr1.8 Ti0.23+x の応答が、H Sを含む雰囲気中でのセンサーの前処理によって、応答の速度と振幅の両方において非常に向上することを見いだしており、このような前処理の例は、約200℃〜約600℃のセンサーの温度で、10ppm のガス濃度に数分間(1〜10分間)暴露することである。これよりも長時間で高濃度のガスに接触させることもできるが、性能がさらに向上することは全くない。この仕方で調製したセンサーは、相対湿度の変化によって生じる妨害が、硫化水素に対する応答に比較して非常に小さいといった特別な利点を有し、室温における0から100%への相対湿度の変化の効果が、このセンサーを400℃で操作したときの10.3ppm のH Sへの応答に等しい。前処理したセンサーを250℃で操作したとき、H Sへの相対的選択性はさらに高い。
【0044】
この前処理(前調節)は物質表面の改質に結びつき、これは光電子分光法、又は他の表面分析法、又は簡便的に温度プログラムの脱着によって検知することができる。後者の方法では、デバイスを真空中で加熱し、脱着したガスを例えばマススペクトロメーターを用いて検出する。
【0045】
前処理の効果はH S検出の使用温度では永続的であるように見られ、元々の物質のベースラインからの増加と、応答の速度と感度の劇的な増加を特徴とする。前処理物質の温度プログラム真空脱着の解析は、630℃の温度で表面からSO の損失を示した。
【0046】
Cr1.8 Ti0.2 のH S前処理を、X線光電子分光法(XPS)によって検討した。前処理が進むとスペクトルの2p領域が変化した。最初は3つのピークが観察された。159.0eVと164.4eVの結合エネルギーの2つの主なピークは恐らく硫化物と硫黄原子によるものであり、168.8eVの小さいピークは表面上に生成したスルフェート基と思われた。前処理をガス応答の作用として判定して終了したとき、168.7eVの1つだけのピークが存在した。
【0047】
センサー物質はCr とTiO の混合粉末を800℃で反応させることによって調製した。センサーは、標準的な厚めフィルムのセラミック作成法を用い、アルミナ基材の上に支持された金電極の内部組み合わせ(inter−digitated )パターンの上にセンサー物質の多孔質層を堆積させることによって調製した。基材の反対の面には白金トラックを印刷した。ホイートストンブリッジ回路を用いて白金トラックに電流を与えてデバイスを加熱し、白金トラックを一定の抵抗に即ち一定の温度に維持した。
【0048】
図5は、370℃の使用温度で、空気中で低濃度のH Sに最初に暴露した後の、組成Cr1.8 Ti0.2 のセンサーデバイスの抵抗と時間の関係を示す。最初の暴露によってベースラインのシフトが生じたことは明らかである。
【0049】
図6は、ひき続きのガス接触を示す。最初の接触と異なり、5ppm のガスへの応答はここでは迅速で相当にある。図5と6において、左手の目盛りと記号のない線は温度(370℃)を示す。「50%湿度」は清浄な空気中の50%相対湿度を意味する。
【0050】
図7は、370℃で前処理した同様なセンサーについてのガス応答の法則を示し、濃度の平方根への依存性を表している。図7の下側の図において、(Rgas −Rair )とRair の比は、ガス濃度の平方根に対してプロットしたときに直線関係を示し、ここでRgas とRair はそれぞれガスと空気中での抵抗である。
【0051】
硫化水素(≦400℃)の検出に適当な温度において、前処理したセンサーの空気中に存在するメタン、水素、炭化水素、一酸化炭素への応答は非常に小さく、このためこれらのセンサーは、このようなガスのバックグラウンド中の硫化水素の検出に非常に有用である。このような選択性が有用な環境には、天然ガス設備の周りの硫化水素の監視がある。
【0052】
前処理は、センサー表面のX線光電子分光法(XPS)によって検知することができる。図8は、部分的に処理した(200℃で1ppm のH Sへ暴露)試験片のXPSスペクトルを示す。装置の影響により、この図の結合エネルギーの目盛りは3.6eV増やす必要があると理解されるであろう。図9は完全に処理した試験片(200℃で50ppm に暴露)のXPSスペクトルを示す。この図の結合エネルギーの目盛りは3eV低い。
【0053】
反応性ガスのセンサーとしての酸化物半導体の挙動に関する文献は、一般的にかつ明確に、このような検出は酸素の存在を、好ましくは空気中に見られるレベルで必要としていると述べている。本発明者は、クロムチタン酸化物を、純粋な二酸化炭素のような嫌気性又は実質的に嫌気性の環境中での低濃度の硫化水素の測定に使用できることを見いだした。また、この場合、硫化水素による前処理は応答を向上させた。このようなセンサーは、嫌気性醗酵のようなプロセスの制御に有用である。
【0054】
二酸化炭素中の硫化水素に対する上記のように前処理したセンサーの応答は次の通りである。
【0055】
組成 Cr1.8 Ti0.2
使用温度 400℃
純粋CO 中の抵抗 80kohm
純粋CO 中の抵抗 770kohm
(500ppm のH Sを含む)
−改良されたベースライン安定性と変化する相対湿度の影響の少ない炭化水素と一酸化炭素用のクロムチタン酸化物センサー−
二酸化錫、及び二酸化錫より誘導されて主として二酸化錫を含む組成物は、当該技術で広く論じられており、ガス敏感性抵抗に使用されている。しかしながら、二酸化錫から作成したデバイスは、使用温度まで加熱した後に非常に大きなベースラインのドリフトを示し、12時間にわたって100%以上の変化は珍しくない。さらに、このドリフトは数週間さらには数ヵ月続くことがあり、定期検査と再校正を必要とする。また、二酸化錫デバイスのベースライン抵抗は相対湿度の変化に非常に敏感であり、典型的に、雰囲気が乾燥(相対湿度<2%)から湿り(相対湿度>70%)に変化すると、抵抗が半減することがある。また、一酸化炭素への感度は概して周囲の相対湿度の変化に影響される。
【0056】
公知文献は、クロムリッチなクロムチタン酸化物の組成物は炭化水素と一酸化炭素に敏感でないはずであると示唆しているが、本発明者は、驚くべきことに、本明細書に記載のようなこれらの物質から調製したセンサーは、健康と安全に問題な濃度において、プロパン(475℃の使用温度)、一酸化炭素(320℃〜390℃の使用温度)への応答が、室温で相対湿度0から100%までの変化によって生じる妨害よりも相当に大きいことを見いだした。
【0057】
二酸化錫によって示される動作と異なり、これらの物質から作成されるセンサーは、5分間の電圧印加時間の中で安定な抵抗に達し、1ヶ月につき0.5%未満の以降のベースラインドリフトを示す。したがって、これらの物質は、一酸化炭素と、メタン以外の炭化水素について利用性の高いセンサーを形成する。メタンと水素に対する応答は非常に小さく、このためこのセンサーは、メタン及び/又は水素のバックグラウンドの存在下の一酸化炭素の検出に非常に有用である。このような選択性が重要な環境には、炭鉱の一酸化炭素の監視、家庭のガス燃焼器具からの一酸化炭素の漏れの監視がある。
【0058】
図10と11は、Cr1.0 Ti0.2 センサーの、いろいろな温度と相対湿度(20℃の周囲雰囲気について)における空気中の種々の濃度の一酸化炭素への応答を示し、図10は415℃で、図11は370℃である。応答は低温の方が大きいが、温度が低過ぎると、COに対する感度への相対湿度の変化の影響が顕著になる。390℃の選択使用温度は、応答が適当に大きく、相対湿度の変化の影響が割合に小さいといった満足できる妥協を与える。
【0059】
概して、この物質は、雰囲気中の還元性ガスの存在に対する応答において抵抗の増加を示し、ガスの存在中の抵抗と、ガスが存在しない場合の抵抗の比は、ガス濃度の平方根と共に増加する。
【0060】
150℃〜400℃の温度での硫化水素への暴露は、一酸化炭素への応答を、また使用温度が約450℃未満では他のガスへの応答をかなり減らす効果を有する。
【0061】
表2はCr(2−x) Ti の系の組成範囲は一酸化炭素に敏感であり、0から100%の相対湿度の変化の効果は、一酸化炭素のわずかだけの濃度に相当する信号(その数値を表2に「メリット数」と示す)を与えるといった特徴を有することを示す。
【0062】
表2.Cr(2−x) Ti の系の組成範囲から作成したセンサーの空気中(20℃の相対湿度50%)の300ppm の一酸化炭素への応答
──────────────────────────────────
x 抵抗(CO存在)/抵抗(CO不存在) メリット数
──────────────────────────────────
0.05 2.6 0.67
0.10 4.3 0.66
0.15 4.3 0.5
──────────────────────────────────
メリット数は0から100%の相対湿度の変化に相当するCOのppm
−二酸化硫黄についてのクロムチタン酸化物センサー−
多くのセンサー物質が二酸化硫黄の存在に対して抵抗の応答を示すが、その方法を用いたこのガスの測定の問題は、センサーが早期に毒化されることが多いことである。場合により、原因は使用温度で溶融する金属スルフェートの生成による。ガスの非可逆吸着によることもある。
【0063】
SO への充分な応答を与える物質であって、相対湿度の変化の影響が小さく、そのガスの存在によって毒化されず、可逆的応答を示す物質の選定は明らかではない。表5はCr1.8 Ti0.2 から作成したセンサーが、相対湿度の変化の影響に比較して充分な応答を呈することを示す。本発明者は、さらに高濃度(例、2000ppm )であってもこのガスの存在中で安定であり、経時変化や毒化しないことを見いだした。一般式Cr(2−x) Ti 、0.3≧x≧0.1の他のセンサーも同等に効果的である。
【0064】
表5.二酸化硫黄に応答するセンサーの相対湿度の変化への応答と比較
────────────────────────────
組成 Cr1.8 Ti0.2
使用温度 500℃
乾燥空気中の抵抗 10kohm
湿り空気中の抵抗 12kohm
(20℃で100%RH)
乾燥空気中の抵抗 15kohm
(400ppm のSO を含む)
────────────────────────────
−種々の揮発性有機化合物についてのセンサーとセンサーの組み合わせ−
(a)クロムチタン酸化物センサー
次の表3は、0から100%の相対湿度の変化の作用に比較した、或る範囲の有機物蒸気に対するCr1.8 Ti0.2 から作成したセンサーの応答を示す。水蒸気に比較した有機物蒸気の作用は大きく、場合により非常に大きい。Cr(2−x) Ti の組成範囲に関する従来の報告は、これらの組成はこのような蒸気に敏感ではないと示唆していた。したがって、表3に挙げた結果は驚くべきである。本発明者は、この結果を調製の詳細に起因すると考える。具体的には、本発明者は、非常に小さい結晶子(平均直径<1μm)と非常に微細な寸法の気孔(平均気孔径<1μm)が、このような強い感度を提供するに必要であることを見いだした。
【0065】
Figure 0003626485
(a)ニオブ酸クロム鉄センサー
次の表4(図12も参照)はCrNbO とFe(1−x) Cr NbO から作成したセンサーの、種々の有機物蒸気への応答を示す。応答パターンはCr(2−x) Ti とは異なり、さらにSnO 、又は当該技術で普通の貴金属(Pt、Pd等)でドーピングしたSnO から作成したセンサーの応答とも異なる。したがって、このようなセンサーの組み合わせを、例えばいわゆる「電子ノーズ」のようなセンサーアレーに首尾よく配置し、パターン認識法、原理的成分分析、又は標準的な多重回帰法を用いて異なる蒸気の識別に使用することができる。記載のようなセンサー物質の使用は、このような物質が異なる応答パターンを有するため、利益を与えることができる。また、この物質は相対湿度の変化の影響に対して敏感性が低く、従来開示のセンサーよりもはるかに安定であり、これらの特性はセンサーアレーシステムに特に重要である。
【0066】
図12は、CrNbO から作成したセンサーが、COの検出に特に安定であることを示す。これは本発明の重要な応用である。
【0067】
Figure 0003626485
−空気中の低濃度の一酸化炭素センサー−
特許明細書GB−A−2149121は、ガス敏感性抵抗として、一般式A(1−y) Sn(1−x)(3−z) の錫化合物を含む組成を開示しており、ここでAはCa、Sr、Baであり、Bは別なアルカリ土類元素、別な二価の元素(例、Pb)、又は三価のランタニド(例、La、Y、Gd)であり、Cは三価又は四価の元素、例えば遷移元素(例、Fe、Co、Ti、Zr、又はCe)であり、1>y≧0、1>x≧0であり、酸素欠乏zは雰囲気と固体のカチオン組成によって決まる。
【0068】
この物質の範囲において、BaSnO が前記文献の中でCO に応答性を有するとの記載がある。しかしながら、開示された応答は雰囲気中の100%CO の存在に対してである。また、この文献の中でこの組成物は、酸素分圧が変化したときに抵抗の変化を示したと記載しているため、CO への真の応答が実際に観察されたのか、試験チャンバー内の空気が二酸化炭素で置換されたときに生じた酸素分圧の変化に応答したのかが不明であり、ここで周知のように二酸化炭素は化学的に全く不活性である。
【0069】
最近の文献において、CuOを含むBaSnO の組成物が、空気中の割合に低濃度の二酸化炭素(典型的には0.1%)に敏感であると開示されている。この効果は、CuOとBaSnO の何らかの(不明)相互作用を含む組成の特殊な特性によるものと考察されている。
【0070】
同様な考え方にそって、他のCuO含有組成物、例えば貴金属で各種ドーピングしたBaTiO (特開昭51−42100)の二酸化炭素の感度についてクレイムしており、その特性はCuOの存在による何らかの影響であり、組成物の他の成分との特殊な相乗作用を含むであろうと推論している。
【0071】
驚くべきことに、本発明者は、BaSnO そのものが、空気中の低濃度の二酸化炭素の存在に対して有用な感度を示すことを見いだした。さらに、本発明者は、CuOの存在は応答速度を高めるに若干役立つが、CuOの主な効果は、組成物の電気抵抗を測定が容易な範囲まで下げることであることを見いだした。さらに驚くべきことに、前記の文献の結果に基づく考察とは全く反し、本発明者は、BaSnO の電気抵抗は式のSnの部分を五価の元素、特にはSbに置き換えることによって充分に下げることができ、その結果得られる物質から調製したセンサーは、空気中のわずかな付加的の二酸化炭素濃度の存在に応答して有用な範囲で電気抵抗が変わることを見いだした。
【0072】
1つの例において、BaSn0.99Sb0.01 の組成の物質を、通常のセラミック作成法により、適当な比率でBaCO 、SnO 、Sb の粉末を混合し、800℃の炉の中で焼成することによって調製した。前述のようにして通常のスクリーン印刷作成法を用い、自己加熱式の平面基材の上にセンサーを調製した。図13は、空気中の二酸化炭素濃度の変化に応答したこのセンサー素子の電気抵抗の変化を示し、いずれも350℃において5分間継続してプロットしている。
【0073】
また、特許明細書GB−A−2149121に開示のように、BaSnO は、雰囲気中の低濃度の反応性及び可燃性ガスの存在に応答して抵抗変化を示す。このような変化を、二酸化炭素の濃度変化によって生じるものと区別するため、検出素子としてBaSn(1−x) Sb (0<x≦0.1)を含むセンサーを、反応性ガスの存在には応答するが低濃度のCO の存在には応答しない別なセンサーと組み合わせることができる。適当なセンサーにはCr(2−x) Ti 又はCrNbO 又はFe(1−x) Cr NbO があり、前記のように相対湿度の変化の作用への応答が割合に低いといった長所があり、又は当該技術で一般に使用されるSnO がある。組成BaSn(1−x) Sb のセンサーへの相対湿度の変化の妨害作用は、通常の設計の湿度センサーを組み合わせて使用することによって軽減させることができ、例えば検出素子として酸化アルミニウムを利用した容量(capacitive)デバイスがある。
−アンモニアとクロロフルオロカーボン冷媒の漏れの監視に有用なセンサーの組み合わせ−
二酸化錫は、空気中に低濃度で存在するクロロフルオロカーボン(CFC)例えばCF Cl (R22として知られる)に応答するガス検出性抵抗の検出素子物質として有用である。これらの化合物は冷媒として広く使用されているが、大気の上空のオゾン濃度に有害であり、このため漏れは全て迅速かつ容易に検出されなければならない。しかしながら、二酸化錫は検出素子物質としては、相対湿度の変化による強い影響や、雰囲気中に存在することがある他の多くの反応性ガス、例えば内燃機関から排出された一酸化炭素、洗浄剤、塗装等からの溶媒蒸気に対する応答が強いといった欠点が問題である。
【0074】
また、特に、SnO は、冷媒としても広く使用され、R22のようなクロロフルオロカーボンと一緒に使用されることがあるアンモニアに強い応答を示す。このような場合、CFCの漏れとアンモニアの漏れとを区別できることが重要である。前記のように、ガス検出性抵抗素子としてCr(2−x) Ti を用いて調製したセンサーは、一酸化炭素を含む有機物蒸気に応答し、また特許明細書GB−A−2202948に記載のようにアンモニアにも応答する。しかしながら、相対湿度の変化に比較的鈍感で(前記のように)、重要なことに、CFC(R22)の存在にも鈍感である。
【0075】
したがって、一対のセンサー、即ちその1つはSnO を、他方はCr(2−x) Ti を利用したセンサーは、CFCの漏れ(SnO のみへの信号)をアンモニアの漏れ(両方のセンサーへの信号)から区別し、またCFCの漏れ(SnO のみへの信号)を溶媒蒸気又は一酸化炭素の存在(両方のセンサーへの信号)から区別することができよう。
【0076】
通常の設計の湿度センサー(例、検出素子として酸化アルミニウムを使用した容量デバイス)を備えたこれら2種の組み合わせは、全ての妨害を識別することができよう。環境的に有意な濃度の冷媒ガス又は溶媒蒸気に影響されない湿度センサーは、二酸化錫素子への相対湿度の変化の作用を補償する信号を提供し、一方でCr(2−x) Ti は、溶媒蒸気の存在を補償する信号を提供する。
【0077】
アンモニアの影響と溶媒蒸気の影響の区別、及びその結果としての誤報の回避は、Cr(2−x) Ti から作成したセンサーとFe(1−x) Cr NbO (0≦x≦1)から作成したセンサー、又は異なるxの値を有するFe(1−x) Cr NbO から作成したセンサーを組み合わせることによって得ることができる。例えば、次の表6はアンモニアに対するこれら各種物質の応答の比較を示す。
【0078】
表6の結果と、表3及び表4の結果との比較は、CrNbO がCr1.8 Ti0.2 よりもアンモニアに対して敏感性が非常に低いが、溶媒蒸気に対しては同等以上に敏感であることを示す。このような2種の信号の簡単な比較により、溶媒蒸気の存在による誤報であることが分かるであろう。
【0079】
ここで、このようなセンサーの組み合わせを含むセンサーアレーにおいて、Cr1.8 Ti0.2 センサーからの信号がCrNbO センサーからの信号よりも大きい場合、さらにアンモニアが存在して少量である場合、溶媒蒸気が存在する。表4と6はCr1.8 Ti0.2 とFe(1−x) Cr NbO (0≦x≦1)の同様な組み合わせ、又は異なるxの値を有するFe(1−x) Cr NbO から作成したセンサーをデバイスに形成できることを示す。また、これら任意の2種のセンサーとSnO から作成したセンサーの組み合わせは、前記のように、溶媒蒸気、アンモニア、R22のようなCFCの区別が可能である。
【0080】
Figure 0003626485
−温度依存性が小さく二酸化硫黄による毒化に鈍感な酸素センサー物質−
炭化水素や一酸化炭素の存在による妨害作用がなく、酸素分圧の変化の測定に適する酸化物半導体物質は、通常は割合に高温で使用される(500℃〜700℃)。1つの問題は、測定すべきガス中に場合により高濃度で二酸化硫黄が存在することが多いことであり、このガスは、例えば制御のために酸素センサーを配置する燃焼プロセスの生成物である。このような用途には二酸化チタンが首尾よく使用されている。これは二酸化硫黄による毒化には耐えるが、導電性について高い活性エネルギーを有し、過剰酸素を有する(即ち、いわゆるリーン混合コントロール)燃焼系を制御するために測定しようとする場合、酸素分圧の小さな変化の作用と同等に大きいコンダクタンスの温度敏感性に結びつく、本明細書と米国特許第4454494号に開示の置換された鉄酸バリウムのような物質は非常に小さい活性エネルギーを有し、導電率の非常に小さい温度敏感性に結びつき、酸素分圧の小さな変化を測定するために使用できる。しかしながら、そのような物質はSO の存在下で早期に劣化する。
【0081】
本発明者は、Ti(1−x) Cr(2+y) (0.2≧x>0、yは温度と酸素分圧によって変わる)が、鉄酸バリウムほどではないが、TiO の半分の導電性についての活性エネルギーを有することを見いだした。また、この物質はTiO と同等の酸素分圧の変化に対する感度を有する。さらに、この物質は、高濃度の二酸化硫黄の存在下で長時間にわたって劣化しない(例、2000ppm で数時間)。一定の抵抗、したがって一定の温度で使用するためにホイートストンブリッジ回路で制御する白金ヒーター軌道を支持するセラミックタイル上に配置したセンサー素子として使用すると、この物質は、置換した鉄酸バリウムほどに小さくはないが、TiO を同様な配置でセンサー素子として使用して検出できるよりも、大幅に小さいレベルで酸素分圧の変化を測定するために使用できる。
−塩素と二酸化窒素のセンサー−
酸化タングステン(WO )は、殆どの場合、数100ナノメートルの厚さの薄い皮膜の形態で配置するセンサー物質として周知である。この物質は硫化水素のセンサーとして広く検討されており、この目的で商業的に配置されている。このようなセンサーは、校正の安定性が乏しく、製造の再現性が難しいとの評価がある。これらデバイスの炭化水素や一酸化炭素の存在への感度について文献に記載がある。
【0082】
本発明者は、驚くべきことに、この物質を、抵抗測定用の電極を支持し、反対の面に印刷したヒーターを有するセラミック基材の上にスクリーン印刷によって約100μm前後の厚さ(一般に10〜200μm)を有する厚めの皮膜として適用すると、塩素と二酸化窒素用の優れたセンサーを形成することを見いだした。低濃度のこれらのガス(空気中に0.5ppm のレベル)の存在下で、このようなセンサーの抵抗変化は非常に大きい。塩素と二酸化窒素に比較すると、炭化水素、溶媒、アンモニア、二酸化硫黄の作用は小さい。このセンサーはこれらのガスによって劣化されない。ベースライン抵抗と校正は経時的に安定である。
【0083】
図14は、空気中の3種類の濃度の塩素(ゼロを含む)に対する400℃におけるWO センサーの抵抗を示す。
【0084】
図15〜17は、このようなWO センサーの、それぞれ400℃のSO 、500℃のCO、500℃のNO の種々の濃度に対する応答を示す。これらの温度におけるSO とCOへの応答は微小であるが、このセンサーは塩素とNO に対して強い応答を示すことが分かる。
−導電率の非常に小さい温度依存性を有する酸素分圧測定用センサー−
酸素分圧の変化に応答した電気抵抗の変化を示す本発明によるこのようなセンサーは、SrFeO(3−x) 、BaFeO(3−x) 、及びSr(1−b) Ba FeO(3−x) から選択された少なくとも1種の鉄酸塩を含み、xは酸化物の酸素欠乏を決める変数である。この値は温度とO の分圧に依存するが、一般に0〜0.5の範囲である。bは0〜1の範囲である。いずれの場合も鉄酸塩格子の鉄の一部は6以上の原子価(例、Zr)を有する少なくとも1種の元素で置換されている。
【0085】
1つの例において、1モルの炭酸バリウム、0.1モルの酸化タングステン、及び0.1モルの焼成酸化第二鉄からなる粉末混合物を調製した。この混合物をアセトンの存在下で、アルミナ粉砕媒体を用いて4時間粉砕し、非常に均一な混合物を得た。次いで得られた混合物を空気中で乾燥し、微細で均一な混合粉末が生成し、次いでそれをすり潰した。次いでその粉末の30gに、60gのジルコニアのビーズ、1.1gの分散剤、25mlのトリクロロエチレンを加えて一晩中ミル処理をし、次いで4.4gのバインダーと1.1gのジブチルフタレートを加えて二回目の終夜のミル処理をし、次いでドクターブレードを用いて0.8mmの厚さに成形し、柔軟なテープを作成した。テープを乾燥した後、複数の小片を切り取り、加湿した。これらをアルミナ基材上の組み合わせ(interdigitated)電極の上に配置し、所定の昇温プログラムにしたがって加熱し、破損させることなく有機物を除去し、得られた混合粉末を反応させ、強固に結合させた。
【0086】
アルミナタイルの反対の面に印刷した白金抵抗素子を用いて得られたセンサーを加熱し、750℃の温度に維持した。このようにして作成したセンサーは、図18と19に示すように酸素分圧の変化に応答した。これらの結果は複数のサイクルにわたって再現性があり、通常の直流測定装置を用いて質問したとき、米国特許第4454494号に記載の組成物によって示された直流抵抗測定装置を用いて質問したときの応答のゆがみを、全く示さなかった。
【0087】
この新規な組成物は、交流測定装置に依存することなく酸素の正確な測定をするにおいて非常に有益である。
−ガス検出性物質の電気的質問に関するセンサーの構成−
図20は、4本の接続用電線を有する半導体ガスセンサーの通常の構成を完全に略図的に示す。線の2本の10と11は、一対の電極12と13に接続し、これらはガス検出素子14によって橋わたしされ、その抵抗が測定される。他の2本の線15と16は抵抗加熱素子17を給電し、例えば加熱素子17が1方の面に結合し、他方の面に検出素子14が結合したアルミナ18の層によって、検出素子14を加熱素子17から一般に絶縁する。
【0088】
ここで、適当な範囲内の抵抗値を有するセンサー素子物質を使用した場合、少ない数の電線を使用することができ、伝導によって失われる熱が減るといった利点がある。そのセンサーは、少ない電力の供給で使用温度に達することができる。
【0089】
例えば、使用の間の検出物質の抵抗が、加熱素子の抵抗に対して高いままであると、検出部分と加熱部分が1本の線20を共通に有することができ、したがって図21に示すように線の数を3本に減らすことができる。
【0090】
また、使用温度におけるセンサー素子物質の抵抗が加熱素子の抵抗の大きさと類似であると、センサー素子とヒーターとを並列抵抗のようにして接触させることができ、即ち層18を省略することができる。ガスの検出は、2本のみの線を用いて結合した抵抗を測定することによって行うことができる。
【0091】
これらの態様の質問構成は、本願明細書で開示の物質で形成した全てのセンサーに好適に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1のニオブ酸バリウム鉄センサー物質の、混合ガス中のCOの存在と混合ガス中のプロパンの存在に対する応答曲線を比較したグラフである。
【図2】プロパン中のもう1つのニオブ酸バリウム鉄センサー物質についての同様なグラフである。
【図3】図1と同等であるが、直線の応答を示すために別な座標で表している。
【図4】プロパンとCO中の異なるニオブ酸バリウム鉄についての応答係数(以降で定義する)を比較したヒストグラムである。
【図5】空気中の種々の低濃度のH Sに曝したときの、前処理する前のCr1.8 Ti0.2(3+x) からなるセンサーデバイスの抵抗の、時間による変化を示す図である。
【図6】前処理後の同じデバイスについての図5と同様な図である。
【図7】H S中の同様な前処理デバイスについての抵抗−ガス濃度の図であり、下の図は比(Rgas −Rair )/Rair についての同様な図である。
【図8】部分的に前処理したクロム−チタン酸化物試験片についてのX線光電子スペクトルを示す。
【図9】完全に前処理した試験片についての図8と同様なグラフである。
【図10】2種の異なる温度と種々の湿度値について、CO濃度の関数としてプロットした抵抗によって、クロム−チタン酸化物センサーのCOに対する応答を示す。
【図11】2種の異なる温度と種々の湿度値について、CO濃度の関数としてプロットした抵抗によって、クロム−チタン酸化物センサーのCOに対する応答を示す。
【図12】クロム−ニオブ酸化物センサーについての抵抗/時間のグラフであり、空気中の種々のCO濃度に対する応答を示す。
【図13】空気中の種々のCO濃度に応答した、バリウム−錫−アンチモン酸化物センサーの時間による抵抗の変化を示す応答のグラフである。
【図14】WO センサーについての同様な応答のグラフであり、種々の異なるガスに対するその応答を示す。
【図15】WO センサーについての同様な応答のグラフであり、種々の異なるガスに対するその応答を示す。
【図16】WO センサーについての同様な応答のグラフであり、種々の異なるガスに対するその応答を示す。
【図17】WO センサーについての同様な応答のグラフであり、種々の異なるガスに対するその応答を示す。
【図18】混合ガス中の酸素分圧に応答したバリウム−タングステン−鉄酸化物センサーについての同様な応答のグラフである。
【図19】混合ガス中の酸素分圧に応答したバリウム−タングステン−鉄酸化物センサーについての同様な応答のグラフである。
【図20】半導体ガスセンサーの構成を示す。
【図21】半導体ガスセンサーの構成を示す。

Claims (20)

  1. 少なくとも1種の標的ガス又は蒸気の濃度変化に応答してその電気抵抗が変化し、それによって標的ガスを選択的に検出する半導体検出素子を含むガスセンサーであって、検出素子が Cr(2-x)Tix3(式中0.3≧x≧0.05)であり、且つ、メタン以外の炭化水素;アルコール;アルデヒド;ケトン;エーテル;ジエーテル;不飽和エステルを含むエステル;H2 S;SO2 ;COを検出するための、ガスセンサー。
  2. 検出素子が、結晶子の平均直径と気孔の平均直径の両者が1μm未満である微細構造を有する請求項1に記載のセンサー。
  3. 検出素子(14)を加熱するための加熱素子(17)、及び検出素子と加熱素子をいろいろに接続するための電気接続手段を含み、前記接続手段が、検出素子に接続した第1の接続手段(10,15)、及び前記素子(14,17)の両方に接続した共通の電気接続(20)を含む請求項1または2に記載のセンサー。
  4. 前記素子(14,17)の1方が他方の上に重なり、その結果並列の抵抗として動作し、前記第1の接続手段は前記素子(14,17)の両方に共通な別の接続を含む請求項に記載のセンサー。
  5. 標的ガスを構成する少なくとも1種のガス又は蒸気を検出するためのセンサーアレーであって、前記アレーは、請求項1〜のいずれか1項に記載のセンサーである第1のセンサーの少なくとも1つを含み、前記第1のセンサーとの組み合わせで少なくとも1つの別なセンサーを含み、前記別なセンサーは、標的ガスの少なくとも1種及び/又は存在することがある少なくとも1種の別なガス又は蒸気に応答する、前記第1のセンサーとは異なる特性を有するセンサーアレー。
  6. 前記第1のセンサーは請求項1に記載のセンサーであり、前記別なセンサーは Fe (1-x) B x NbO 4 (Bは三価の元素で1≧x≧0である。)からなるセンサーであり、それによってセンサーアレーがクロロフルオロカーボン、アンモニア、及び/又は有機物蒸気を識別することができる請求項に記載のセンサーアレー。
  7. 前記別のセンサーがCrNbO4 である請求項に記載のセンサーアレー。
  8. 前記第1のセンサーが請求項1に記載のセンサーであり、前記別なセンサー又はもう1つの別のセンサーがそれぞれSnO 2 の検出素子を有する、請求項5〜7のいずれか1項に記載のセンサーアレー。
  9. 前記第2のセンサーは、低濃度CO 2 の検出のための、 BaSn (1-x) Sb x O 3 (0≦x≦0.1)からなるセンサーである、請求項に記載のセンサーアレー。
  10. 前記第2のセンサーへの相対湿度の作用を軽減するために湿度センサーをさらに含んだ請求項に記載のセンサーアレー。
  11. 請求項1〜のいずれか1項に記載のセンサー用の素子の製造方法であって、微細構造を制御するために焼結温度を調節し、それによって検出素子の選択性を調節する方法。
  12. 請求項1に記載のセンサー素子の製造方法であって、H2 Sを含む雰囲気に曝すことによってセンサー素子物質を前処理し、H2 Sの存在に対するセンサー素子の応答の大きさと速度を増加させるセンサー素子の製造方法。
  13. 前処理過程が、200℃〜600℃の温度で1〜10分間、10ppm の濃度のH2 Sに前記物質を暴露する過程を含む請求項12に記載の方法。
  14. 標的ガスを構成する少なくとも1種のガス又は蒸気を検出する方法であって、請求項1〜のいずれか1項に記載のセンサーの少なくとも1種、又は請求項5〜10のいずれか1項に記載のセンサーアレーを使用し、標的ガス又は存在するガスの量を表す電気抵抗の信号を発信する方法。
  15. 自動車の排ガス中の炭化水素を測定する方法であって、請求項1又は2に記載の少なくとも1種のセンサーを使用する請求項14に記載の方法。
  16. 請求項1又は2に記載のセンサーを使用し、センサーは、好気性又は嫌気性雰囲気中のH2 S、有機物蒸気、SO2 、CO、メタン及び/又は水素の存在中のメタン以外の炭化水素を測定する請求項14に記載の方法。
  17. ガス燃焼器具からのCOの漏れの検出に使用する請求項16に記載の方法。
  18. 請求項6又は7に記載のセンサーアレーを用いてクロロフルオロカーボンの存在を検出する請求項14に記載の方法。
  19. センサーアレーが請求項に記載のセンサーアレーであり、さらにアンモニア及び/又は溶剤蒸気の存在を検出する請求項18に記載の方法。
  20. 請求項9または10に記載のセンサーアレーを使用し、少なくとも部分的に閉じた回路の雰囲気中の低濃度のCO2 を監視する請求項14に記載の方法。
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