JP3625245B2 - 画像処理方法及び画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,FAXOCR装置等における画像認識,文字認識等の画像処理方法及びFAXOCR装置等の画像処理装置に係り,特に,位置ずれ,回転,変倍のある帳票や文書画像等の2つの画像間で,タイミングマーク等を用いて複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて該2つの画像間の変換式を算出して,2つの画像間の位置合わせを行う場合において,ノイズに対する頑強性が強く,タイミングマーク等による対応点の誤検出を防止でき,高精度の位置合わせが可能で,しかも実用的な画像の位置合わせを行い得る画像処理方法及び画像処理装置に関する。
【0002】
ここに,FAXOCR装置は,ファクシミリで送られてきた画像中から必要な記載事項を切り出し,文字認識処理を行ってデータとして出力するものであり,特にここでは,ファクシミリにより送られてきた帳票等の画像を取り込み,画像認識処理として,該画像(入力画像)と同種の参照画像とを位置合わせした後,入力画像中の必要な記載事項を切り出し,文字認識処理を行って文字データとして出力する例について取り扱われる。
【0003】
【従来の技術】
FAXOCR装置等における画像の位置合わせ方法で,マーク等を用いた公知技術としては,特公昭53−48059号公報で開示の「文書走査装置」(第1の従来例)や特公平7−101438号公報で開示の「文字認識装置」(第2の従来例)がある。これらの従来例は,特定のマークを帳票上に印刷し,画像上でその特定のマークを検出することで画像の位置合わせを行うものである。
【0004】
しかしながら,第1の従来例の「文書走査装置」においては,以下のような問題がある。即ち,第1に,基準マークが単数の場合,基準マーク上のノイズ等に弱い,第2に,基準マークの大きさによって傾き検出の精度が左右される,第3に,基準マークを誤検出する可能性が高い,といった問題である。
【0005】
また,第2の従来例の「文字認識装置」に記載されている実施例では,複数のタイミングマークを用いているので,精度面やノイズに対する頑強性は向上しているが,基準マークの誤検出という上記第3の問題は残っている。
【0006】
また,多数の対応点を用いて画像の位置ずれを検出する方法として,FAXOCR装置等の文書画像ではなく,医療画像処理の分野における公知技術として,特開昭59−218753号公報で開示の「画像位置合わせ方式」(第3の従来例)がある。本従来例では,ブロック毎に画像の位置ずれのベクトルを検出し,ベクトルの方向が極端に異なる特異点を取り除いて,画像位置合わせを行うという方法が開示されている。
【0007】
この第3の従来例における方法をFAXOCR装置等に応用すれば,第1の従来例の「文書走査装置」や第2の従来例の「文字認識装置」において懸念されていた基準マークの誤検出という第3の問題を解決することができる。
【0008】
しかしながら,FAXOCR装置等でタイミングマークを用いて画像の位置合わせを行う場合には,第3の従来例の「画像位置合わせ方式」に記載されている実施例の説明にあるように,多くの基準点(マーク)を用いることは困難である。つまり,多くのタイミングマークを用いて画像位置合わせを行ったのでは帳票設計の自由度が小さくなり,実用的でないからである。
【0009】
また,タイミングマークを用いて画像の位置ずれやスキューだけではなく,伸縮も補正する従来技術として,特開昭63−212269号公報で開示の「画像処理装置」(第4の従来例)がある。この第4の従来例では,対応する2つのマーク間の距離から画像の伸縮率を算出し,画像を補正している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように,上記第1の従来例の画像処理装置にあっては,基準マークが単数の場合に基準マーク上のノイズ等に弱い,基準マークの大きさによって傾き検出の精度が左右される,また,基準マークを誤検出する可能性が高いという問題点があった。
【0011】
また,第2の従来例の画像処理装置にあっては,精度面やノイズに対する頑強性は向上しているが,基準マークの誤検出する可能性が高いという問題点については解消されていなかった。
【0012】
また,第3の従来例の画像処理装置にあっては,多くの基準点(マーク)を必要としており,多くのタイミングマークを用いて画像位置合わせを行うことは帳票設計の自由度を狭め,実用的でないという問題点があった。
【0013】
更に,第4の従来例の画像処理装置にあっては,対応する2つのマーク間の距離から画像の伸縮率を算出し,画像を補正しているが,マーク間の距離が近い場合などでは算出される伸縮率の誤差が大きく,マークが誤検出される恐れがあるという問題点があった。
【0014】
本発明は,上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって,位置ずれ,回転,変倍のある帳票や文書画像等の2つの画像間で,タイミングマーク等を用いて複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて該2つの画像間の変換式を算出して,2つの画像間の位置合わせを行う場合において,ノイズに対する頑強性が強く,タイミングマーク等による対応点の誤検出を防止でき,高精度の位置合わせが可能で,しかも実用的な画像の位置合わせを行い得る画像処理方法及び画像処理装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
また,請求項1に係る画像処理方法は,2つの画像間で複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて前記2つの画像間の変換式を算出する画像処理方法において,前記2つの画像間で複数の対応点を抽出する対応点抽出ステップと,複数の対応点のグループ毎に前記2つの画像間の個別伸縮率を算出する個別伸縮率算出ステップと,所定の個別伸縮率の範囲外の値である,異常な個別伸縮率が算出されるグループに含まれる場合の多い対応点を,前記複数の対応点から削除する第1対応点除去ステップと,前記第1対応点除去ステップの結果として残った全ての対応点を用いて前記2つの画像間の伸縮率を算出する伸縮率算出ステップと,前記伸縮率に近い個別伸縮率が算出される対応点のグループに含まれる場合の多い対応点のみが残るよう,前記複数の対応点から除去する第2対応点除去ステップと,前記第2対応点除去ステップの結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記2つの画像間の変換式を算出する変換式算出ステップとを備えたものである。
【0016】
また,請求項2に係る画像処理方法は,請求項1記載の画像処理方法において,前記第1対応点除去ステップにおいて異常な個別伸縮率を判定するためのしきい値,または,前記第2対応点除去ステップにおいて伸縮率に対する個別伸縮率の近さを判定するためのしきい値は,対応点間の距離に応じて可変としたものである。
【0017】
また,請求項3に係る画像処理方法は,請求項1または2記載の画像処理方法前記変換式算出ステップで算出された変換式により得られる補正画像と前記2つの画像の内の一の画像との間について,前記変換式算出ステップの時点で残っている対応点の間の距離を算出し,距離の大きい対応点を残っている対応点から除去する第3対応点除去ステップと,前記第3対応点除去ステップの結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記補正画像と前記一の画像間の変換式を算出する変換式再算出ステップとを備えたものである。
【0018】
また,請求項4に係る画像処理方法は,請求項3記載の画像処理方法において,前記変換式再算出ステップ及び前記第3対応点除去ステップは,前記第3対応点除去ステップにおいて,対応点の間の距離の最大値または平均値が所定のしきい値を越えている間,或いは,除去すべき対応点が存在する間,繰り返し行われるものである。
【0019】
また,請求項5に係る画像処理方法は,請求項1,2,3または4記載の画像処理方法において,前記対応点抽出ステップにより抽出される対応点は,補正用のタイミングマークとしたものである。
【0020】
また,請求項6に係る画像処理方法は,2つの画像間で複数の対応する対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて前記2つの画像間の変換式を算出する画像処理方法において,前記2つの画像間で複数の対応点を抽出する対応点抽出ステップと,複数の対応点のグループ毎に前記2つの画像間の個別伸縮率を算出する個別伸縮率算出ステップと,所定の個別伸縮率の範囲外の値である,異常な個別伸縮率が算出されるグループに含まれる場合の多い前記対応点を,前記複数の対応点から削除する第1対応点除去ステップと,前記第1対応点除去ステップの結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記2つの画像間の変換式を算出する変換式算出ステップとを有し,前記第1対応点除去ステップにおいて異常な個別伸縮率を判定するためのしきい値は,対応点間の距離に応じて可変としたものである。
【0021】
また,請求項7に係る画像処理方法は,2つの画像間で複数の対応する対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて前記2つの画像間の変換式を算出する画像処理方法において,前記2つの画像間で複数の対応点を抽出する対応点抽出ステップと,複数の対応点のグループ毎に前記2つの画像間の個別伸縮率を算出する個別伸縮率算出ステップと,所定の個別伸縮率の範囲外の値である,異常な個別伸縮率が算出されるグループに含まれる場合の多い対応点を,前記複数の対応点から削除する第1対応点除去ステップと,前記第1対応点除去ステップの結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記2つの画像間の変換式を算出する変換式算出ステップと,前記変換式算出ステップで算出された変換式により得られる補正画像と前記2つの画像の内の一の画像との間について,前記変換式算出ステップの時点で残っている対応点の間の距離を算出し,距離の大きい対応点を残っている対応点から除去する第3対応点除去ステップと,前記第3対応点除去ステップの結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記補正画像と前記一の画像間の変換式を算出する変換式再算出ステップとを備えたものである。
【0022】
また,請求項8に係る画像処理方法は,2つの画像間で複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて前記2つの画像間の変換式を算出する画像処理方法において,前記2つの画像間で複数の対応点を抽出する対応点抽出ステップと,抽出された全ての対応点を用いて前記2つの画像間の伸縮率を算出する伸縮率算出ステップと,複数の対応点のグループ毎に前記2つの画像間の個別伸縮率を算出する個別伸縮率算出ステップと,前記伸縮率に近い個別伸縮率が算出される対応点のグループに含まれる場合の多い対応点のみが残るよう,前記複数の対応点から除去する第2対応点除去ステップと,前記第2対応点除去ステップの結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記2つの画像間の変換式を算出する変換式算出ステップとを有し,前記第2対応点除去ステップにおいて伸縮率に対する個別伸縮率の近さを判定するためのしきい値は,対応点間の距離に応じて可変としてものである。
【0023】
また,請求項9に係る画像処理方法は,2つの画像間で複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて前記2つの画像間の変換式を算出する画像処理方法において,前記2つの画像間で複数の対応点を抽出する対応点抽出ステップと,抽出された全ての対応点を用いて前記2つの画像間の伸縮率を算出する伸縮率算出ステップと,複数の対応点のグループ毎に前記2つの画像間の個別伸縮率を算出する個別伸縮率算出ステップと,前記伸縮率に近い個別伸縮率が算出される対応点のグループに含まれる場合の多い対応点のみが残るよう,前記複数の対応点から除去する第2対応点除去ステップと,前記第2対応点除去ステップの結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記2つの画像間の変換式を算出する変換式算出ステップと,前記変換式算出ステップで算出された変換式により得られる補正画像と前記2つの画像の内の一の画像との間について,前記変換式算出ステップの時点で残っている対応点の間の距離を算出し,距離の大きい対応点を残っている対応点から除去する第3対応点除去ステップと,前記第3対応点除去ステップの結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記補正画像と前記一の画像間の変換式を算出する変換式再算出ステップとを備えたものである。
【0024】
また,請求項10に係る画像処理装置は,2つの画像間で複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて前記2つの画像間の変換式を算出して,前記2つの画像間で位置合わせを行う画像処理装置において,前記2つの画像間で複数の対応点を抽出する対応点抽出手段と,複数の対応点のグループ毎に前記2つの画像間の個別伸縮率を算出する個別伸縮率算出手段と,異常な個別伸縮率が算出されるグループに含まれる場合の多い対応点を,前記複数の対応点から削除する第1対応点除去手段と,前記第1対応点除去手段の処理結果として残った全ての対応点を用いて前記2つの画像間の伸縮率を算出する伸縮率算出手段と,前記伸縮率に近い個別伸縮率が算出される対応点のグループに含まれる場合の多い対応点のみが残るよう,前記複数の対応点から除去する第2対応点除去手段と,前記第2対応点除去手段の処理結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記2つの画像間の変換式を算出する変換式算出手段とを備えたものである。
【0025】
また,請求項11に係る画像処理装置は,請求項10記載の画像処理装置において,前記第1対応点除去手段において異常な個別伸縮率を判定するためのしきい値,または,前記第2対応点除去手段において伸縮率に対する個別伸縮率の近さを判定するためのしきい値は,対応点間の距離に応じて可変としたものである。
【0026】
また,請求項12に係る画像処理装置は,請求項10または11記載の画像処理装置において,前記変換式算出手段で算出された変換式により得られる補正画像と前記2つの画像の内の一の画像との間について,前記変換式算出手段の処理時点で残っている対応点の間の距離を算出し,距離の大きい対応点を残っている対応点から除去する第3対応点除去手段と,前記第3対応点除去手段の処理結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記補正画像と前記一の画像間の変換式を算出する変換式再算出手段とを備えたものである。
【0027】
また,請求項13に係る画像処理装置は,請求項12記載の画像処理装置において,前記変換式再算出手段及び前記第3対応点除去手段における処理は,前記第3対応点除去手段において,対応点の間の距離の最大値または平均値が所定のしきい値を越えている間,或いは,除去すべき対応点が存在する間,繰り返し行われるものである。
【0028】
また,請求項14に係る画像処理装置は,請求項10,11,12または13記載の画像処理装置において,記対応点抽出手段により抽出される対応点は,補正用のタイミングマークとしたものである。
【0029】
また,請求項15に係る画像処理装置は,2つの画像間で複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて前記2つの画像間の変換式を算出して,前記2つの画像間で位置合わせを行う画像処理装置において,前記2つの画像間で複数の対応点を抽出する対応点抽出手段と,複数の対応点のグループ毎に前記2つの画像間の個別伸縮率を算出する個別伸縮率算出手段と,所定の個別伸縮率の範囲外の値である,異常な個別伸縮率が算出されるグループに含まれる場合の多い対応点を,前記複数の対応点から削除する第1対応点除去手段と,前記第1対応点除去手段の処理結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記2つの画像間の変換式を算出する変換式算出手段とを有し,前記第1対応点除去手段において異常な個別伸縮率を判定するためのしきい値は,対応点間の距離に応じて可変としたものである。
【0030】
また,請求項16に係る画像処理装置は,2つの画像間で複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて前記2つの画像間の変換式を算出して,前記2つの画像間で位置合わせを行う画像処理装置において,前記2つの画像間で複数の対応点を抽出する対応点抽出手段と,複数の対応点のグループ毎に前記2つの画像間の個別伸縮率を算出する個別伸縮率算出手段と,所定の個別伸縮率の範囲外の値である,異常な個別伸縮率が算出されるグループに含まれる場合の多い対応点を,前記複数の対応点から削除する第1対応点除去手段と,前記第1対応点除去手段の処理結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記2つの画像間の変換式を算出する変換式算出手段とを有し,前記変換式算出手段で算出された変換式により得られる補正画像と前記2つの画像の内の一の画像との間について,前記変換式算出手段の処理時点で残っている対応点の間の距離を算出し,距離の大きい対応点を残っている対応点から除去する第3対応点除去手段と,前記第3対応点除去手段の処理結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記補正画像と前記一の画像間の変換式を算出する変換式再算出手段とを備えたものである。
【0031】
また,請求項17に係る画像処理装置は,2つの画像間で複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて前記2つの画像間の変換式を算出して,前記2つの画像間で位置合わせを行う画像処理装置において,前記2つの画像間で複数の対応点を抽出する対応点抽出手段と,抽出された全ての対応点を用いて前記2つの画像間の伸縮率を算出する伸縮率算出手段と,複数の対応点のグループ毎に前記2つの画像間の個別伸縮率を算出する個別伸縮率算出手段と,前記伸縮率に近い個別伸縮率が算出される対応点のグループに含まれる場合の多い対応点のみが残るよう,前記複数の対応点から除去する第2対応点除去手段と,前記第2対応点除去手段の処理結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記2つの画像間の変換式を算出する変換式算出手段とを有し,前記第1対応点除去手段において異常な個別伸縮率を判定するためのしきい値は,対応点間の距離に応じて可変としたものである。
【0032】
また,請求項18に係る画像処理装置は,2つの画像間で複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて前記2つの画像間の変換式を算出して,前記2つの画像間で位置合わせを行う画像処理装置において,前記2つの画像間で複数の対応点を抽出する対応点抽出手段と,抽出された全ての対応点を用いて前記2つの画像間の伸縮率を算出する伸縮率算出手段と,複数の対応点のグループ毎に前記2つの画像間の個別伸縮率を算出する個別伸縮率算出手段と,前記伸縮率に近い個別伸縮率が算出される対応点のグループに含まれる場合の多い対応点のみが残るよう,前記複数の対応点から除去する第2対応点除去手段と,前記第2対応点除去手段の処理結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記2つの画像間の変換式を算出する変換式算出手段とを有し,前記変換式算出手段で算出された変換式により得られる補正画像と前記2つの画像の内の一の画像との間について,前記変換式算出手段の処理時点で残っている対応点の間の距離を算出し,距離の大きい対応点を残っている対応点から除去する第3対応点除去手段と,前記第3対応点除去手段の処理結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記補正画像と前記一の画像間の変換式を算出する変換式再算出手段とを備えたものである。
【0033】
また,請求項19に係る画像処理装置は,請求項10,11,12,13,14,15,16,17または18記載の画像処理装置において,前記変換式算出手段または前記変換式再算出手段で算出された変換式により補正画像を生成し,前記2つの画像の内の一の画像について予め与えられている文字画像存在領域の文字データに基づいて,該補正画像から文字画像を切り出す文字切り出し手段を備えたものである。
【0034】
また,請求項20に係る画像処理装置は,請求項19記載の画像処理装置において,前記文字切り出し手段により得られた文字画像を認識する文字認識手段を備えたものである。
【0035】
また,請求項21に係る画像処理装置は,請求項10,11,12,13,14,15,16,17,18,19または20記載の画像処理装置において,前記2つの画像の内の他の画像は,ファクシミリを介して入力された画像としたものである。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の画像処理方法及び画像処理装置の概要について,並びに,本発明の画像処理方法及び画像処理装置の実施形態について,順に図面を参照して詳細に説明する。
【0037】
〔本発明の画像処理方法及び画像処理装置の概要〕
本発明の画像処理装置では,2つの画像間で複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて2つの画像間の変換式を算出するといった画像処理を行う場合に,図1に示す如く,先ず対応点抽出手段102により,2つの画像間で複数の対応点を抽出し(対応点抽出ステップ),次に個別伸縮率算出手段103により,複数の対応点のグループ毎に2つの画像間の個別伸縮率を算出し(個別伸縮率算出ステップ),次に第1対応点除去手段104により,異常な個別伸縮率が算出されるグループに含まれる場合の多い対応点を,複数の対応点から削除し(第1対応点除去ステップ),更に,変換式算出手段107により,第1対応点除去手段104の処理結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより2つの画像間の変換式を算出する(変換式算出ステップ)ようにしている。
【0038】
このように,複数の対応点を用いることから,幾つかの対応点が検出できない場合でも2つの画像間の位置合わせが可能となり,ノイズに対する頑強性が強い。また,例えば,誤抽出の対応点を基準とした場合には,異常に大きいまたは異常に小さい個別伸縮率が算出される対応点の組合わせの数が多くなり,2つの画像間の高精度な位置合わせが難しくなるが,本発明のように,異常な個別伸縮率が算出されるグループに含まれる場合の多い対応点を複数の対応点から削除することにより,とり得る個別伸縮率の大まかな範囲を定めることが可能となり,誤抽出の対応点による影響を抑制することができ,2つの画像間の高精度の位置合わせが可能となる。更に,対応点の数は第3の従来例と比較して実用的な範囲であるので,帳票設計等の自由度を大きくすることができる。
【0039】
また,2つの画像間で複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて2つの画像間の変換式を算出するといった画像処理を行う場合に,図1に示す如く,先ず対応点抽出手段102により,2つの画像間で複数の対応点を抽出し(対応点抽出ステップ),次に個別伸縮率算出手段103により,複数の対応点のグループ毎に2つの画像間の個別伸縮率を算出し(個別伸縮率算出ステップ),また伸縮率算出手段105により,抽出された全ての対応点を用いて2つの画像間の伸縮率を算出し(伸縮率算出ステップ),次に第2対応点除去手段106により,前記伸縮率に近い個別伸縮率が算出される対応点のグループに含まれる場合の多い対応点のみが残るように,複数の対応点から除去し(第2対応点除去ステップ),更に変換式算出手段107により,第2対応点除去手段106の処理結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより2つの画像間の変換式を算出する(変換式算出ステップ)ようにしている。
【0040】
このように,複数の対応点を用いることから,幾つかの対応点が検出できない場合でも2つの画像間の位置合わせが可能となり,ノイズに対する頑強性が強い。また,例えば,誤抽出の対応点を基準とした場合でも,本発明のように,伸縮率に近い個別伸縮率が算出される対応点のグループに含まれる場合の多い対応点のみが残るように除去していくことにより,とり得る個別伸縮率の大まかな範囲を定めることが可能となり,誤抽出の対応点による影響を抑制することができ,2つの画像間の高精度の位置合わせが可能となる。更に,対応点の数は第3の従来例と比較して実用的な範囲であるので,帳票設計等の自由度を大きくすることができる。
【0041】
また,請求項1に係る画像処理方法及び請求項10に係る画像処理装置では,2つの画像間で複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて2つの画像間の変換式を算出するといった画像処理を行う場合に,図1に示す如く,先ず対応点抽出手段102により,2つの画像間で複数の対応点を抽出し(対応点抽出ステップ),次に個別伸縮率算出手段103により,複数の対応点のグループ毎に2つの画像間の個別伸縮率を算出して(個別伸縮率算出ステップ),第1対応点除去手段104により,異常な個別伸縮率が算出されるグループに含まれる場合の多い対応点を,複数の対応点から削除し(第1対応点除去ステップ),次に伸縮率算出手段105により,第1対応点除去手段104の処理結果として残った全ての対応点を用いて2つの画像間の伸縮率を算出して(伸縮率算出ステップ),第2対応点除去手段106により,前記伸縮率に近い個別伸縮率が算出される対応点のグループに含まれる場合の多い対応点のみが残るように,複数の対応点から除去し(第2対応点除去ステップ),更に変換式算出手段107により,第2対応点除去手段106の処理結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより2つの画像間の変換式を算出する(変換式算出ステップ)ようにしている。
【0042】
このように,複数の対応点を用いることから,幾つかの対応点が検出できない場合でも2つの画像間の位置合わせが可能となり,ノイズに対する頑強性が強い。また,例えば,誤抽出の対応点を基準とした場合でも,本発明のように,異常な個別伸縮率が算出されるグループに含まれる場合の多い対応点を複数の対応点から削除し,また,伸縮率に近い個別伸縮率が算出される対応点のグループに含まれる場合の多い対応点のみが残るように更に除去していくことにより,とり得る個別伸縮率の範囲を的確に定めることが可能となり,誤抽出の対応点による影響を極力抑制することができ,2つの画像間の高精度の位置合わせが可能となる。更に,対応点の数は第3の従来例と比較して実用的な範囲であるので,帳票設計等の自由度を大きくすることができる。
【0043】
また,請求項2,6,8に係る画像処理方法及び請求項11,15,17に係る画像処理装置では,第1対応点除去手段104において異常な個別伸縮率を判定するためのしきい値,または,第2対応点除去手段106において伸縮率に対する個別伸縮率の近さを判定するためのしきい値を,対応点間の距離に応じて可変として,対応点の除去を行うようにしている。
【0044】
例えば,対応点間の距離が近いほど算出される伸縮率の誤差は大きいので,対応点間の距離が小さいほど,異常な個別伸縮率であると判定される,或いは,伸縮率に対する個別伸縮率の近さが遠いと判定される範囲が広くなるように,しきい値を変化させる必要がある。本発明のように,システムの特徴に適合するようしきい値を変化させることで,対応点間の距離が近いために誤差が大きく,異常な個別伸縮率と判定される間違いや,伸縮率に対して個別伸縮率が遠いと判定される間違いを減少させることができ,より高精度な2つの画像間の位置合わせが可能となる。
【0045】
また,請求項3,7,9に係る画像処理方法及び請求項12,16,18に係る画像処理装置では,変換式算出手段107で算出された変換式により得られる補正画像と2つの画像の内の一の画像(参照画像)との間について,第3対応点除去手段108により,変換式算出手段107の処理時点で残っている対応点の間の距離を算出し,距離の大きい対応点を残っている対応点から除去し(第3対応点除去ステップ),変換式再算出手段107により,第3対応点除去手段108の処理結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより補正画像と一の画像(参照画像)間の変換式を再度算出する(変換式再算出ステップ)ようにしている。
【0046】
このように,第3対応点除去手段108により,補正画像と一の画像(参照画像)との間の対応点の検索範囲を所定範囲内に制限することにより,対応点の対応付けの誤りを減少させることができ,より高精度な2つの画像間の位置合わせが可能となる。
【0047】
また,請求項4に係る画像処理方法及び請求項13に係る画像処理装置では,変換式再算出手段107及び第3対応点除去手段108における処理を,第3対応点除去手段108において,対応点の間の距離の最大値または平均値が所定のしきい値を越えている間,或いは,除去すべき対応点が存在する間,繰り返し行うようにしている。これにより,更に対応点の対応付けの誤りを減少させることができ,より高精度な2つの画像間の位置合わせが可能となる。
【0048】
また,請求項5に係る画像処理方法及び請求項14に係る画像処理装置では,対応点抽出手段102により抽出される対応点を,補正用のタイミングマークとしている。このように,対応点を画一的に「+」形状等の補正用タイミングマークとすることで,処理が容易となる。
【0049】
また,請求項19に係る画像処理装置では,図1に示す如く,文字切り出し手段109により,変換式算出手段または変換式再算出手段107で算出された変換式により補正画像を生成し,2つの画像の内の一の画像(参照画像)について予め与えられている文字画像存在領域114の文字データに基づいて,該補正画像から文字画像を切り出すようにし,更に,請求項20に係る画像処理装置では,文字認識手段110により,文字切り出し手段109によって得られた文字画像を認識して文字コードとして出力するようにしている。本発明を例えばFAXOCR装置等に適用した場合には,該出力結果を元に自動的な受発注業務等が可能となり,精度の高い業務運営が可能となる。
【0050】
更に,請求項21に係る画像処理装置では,前記2つの画像の内の他の画像(入力画像)を,ファクシミリを介して入力された画像としている。本発明を例えばFAXOCR装置等に適用した場合には,ファクシミリ入力を入力画像とした自動的な受発注業務等が可能となり,精度の高い業務運営が可能となる。
【0051】
本発明の画像処理方法及び画像処理装置が適用される典型的なシステム構成例を図2に示す。図2はFAXOCR装置による受発注システムの実際の機器構成の具体例を示す構成図である。また,図3は,本システムの処理の流れを概略的に示す説明図である。
【0052】
本システムは,記入済み帳票205をPC等203に対してファクシミリ送信して利用されるものであり,PC等203では,FAX201から公衆回線202を介して送られ,画像の回転,伸縮またはノイズ等を含む入力画像について,必要な記載事項を抽出して文字を切り出し,文字認識処理を行って文字データとして伝票自動処理等に供するものである。
【0053】
即ち,図3において,入力画像と保存されているマスター画像(参照画像)の2つの画像についてアフィン変換式を算出(ステップS301)し,該アフィン変換式によりマスター画像の文字認識対象領域の変換(ステップS302)が行われ,該文字認識対象領域に基づいて入力画像について文字認識対象領域が抽出(ステップS303)され,文字認識処理(ステップS304)が行われ,文字データが伝票自動処理等(ステップS305)に供される。
【0054】
〔実施形態〕
図1は本発明の実施形態に係る画像処理装置の一例であるFAXOCR装置の構成図である。
【0055】
同図において,本実施形態の画像処理装置は,画像入力部101,タイミングマーク検出部102,個別伸縮率算出部103,第1タイミングマーク削除部104,伸縮率算出部105,第2タイミングマーク削除部106,画像変換部107,第3タイミングマーク削除部108,文字切り出し部109,文字認識部110,画像バッファ111,タイミングマークバッファ112,伸縮率バッファ113及び文字画像領域メモリ114を備えて構成されている。
【0056】
尚,本実施形態の画像処理装置の各構成要素は,特許請求の範囲にいう各手段と対応しており,タイミングマーク検出部102は対応点抽出手段に,個別伸縮率算出部103は個別伸縮率算出手段に,第1タイミングマーク削除部104は第1対応点除去手段に,伸縮率算出部105は伸縮率算出手段に,第2タイミングマーク削除部106は第2対応点除去手段に,画像変換部107は変換式算出手段及び変換式再算出手段に,第3タイミングマーク削除部108は第3対応点除去手段に,文字切り出し部109は文字切り出し手段に,文字認識部110は文字認識手段に,それぞれ対応している。
【0057】
また,本実施形態の画像処理装置の各構成要素の処理は,特許請求の範囲にいう各ステップと対応しており,タイミングマーク検出部102の処理は対応点抽出ステップに,個別伸縮率算出部103の処理は個別伸縮率算出ステップに,第1タイミングマーク削除部104の処理は第1対応点除去ステップに,伸縮率算出部105の処理は伸縮率算出ステップに,第2タイミングマーク削除部106の処理は第2対応点除去ステップに,画像変換部107の処理は変換式算出ステップ及び変換式再算出ステップに,第3タイミングマーク削除部108の処理は第3対応点除去ステップに,それぞれ対応している。
【0058】
次に,本実施形態で用いる入力画像(特許請求の範囲にいう2つの画像の内の他の画像)の例を図4に,参照画像(2つの画像の内の一の画像)を図5にそれぞれ示す。
【0059】
図4及び図5に示すように,本実施形態では,対応点を補正用タイミングマークとし,複数のタイミングマーク(入力画像における411〜418,参照画像における511〜518)を用いて2つの画像の位置合わせを行う。
【0060】
以下では,図1に示す本実施形態の画像処理装置の各構成要素が行う処理について,図6から図15を参照して詳細に説明する。
【0061】
先ず,画像入力部101では,FAX等から入力された画像を,本実施形態の画像処理装置で処理可能な形態に変換して,画像バッファ111に取り込む。
【0062】
次に,タイミングマーク検出部102では,パターンマッチング等によりタイミングマークを検出する。本実施形態では,図4及び図5に示したように,簡単な例として,タイミングマークとして十字点を用いる場合の例を示す。
【0063】
図6は,タイミングマーク検出部102におけるタイミングマーク抽出処理の手順を示すフローチャートである。
【0064】
タイミングマークの抽出では,先ずステップS601で元矩型を抽出し,ステップS602ではマスク処理を行う。マスク処理は,図7に示すようなマスクを入力画像に対して適用して行われる。
【0065】
つまり,タイミングマーク抽出用マスクは,図7に示すように,中央の画素701と,中央の画素701を囲んで4方に配置される周囲の4画素702〜705とで形成されている。このタイミングマーク用マスクを,図9に示すように入力画像に対して配置してマスク処理が施される。即ち,それぞれのマスクA及びBについて,中央の画素が黒画素で且つ周囲の4画素が白画素となるように配置され,その場合に各マスクの中央の画素が黒画素とされる。
【0066】
次に,ステップS603では,マスク処理後の入力画像について,十字点抽出用矩型(タイミングマーク抽出用矩型)の抽出処理が行われる。この十字点抽出用矩型の抽出処理とは,黒画素の連結成分を囲む外接矩型を抽出する処理である。図10は,図9の入力画像に対してマスク処理を行った後の入力画像であり,図中,矩型1001が十字点抽出用矩型として抽出される。
【0067】
次に,ステップS604以降の処理は,各十字点抽出用矩型について行われるループ処理である。先ず,ステップS604では,その十字点抽出用矩型が適当な大きさであるかどうかが判断される。またステップS605からS607は,十字点抽出用矩型を含む元矩型について行われるループ処理であり,その元矩型が小さく且つ縦横比が不適当である場合に,ステップS608に進んでその十字点抽出用矩型の中心座標が抽出され,ステップS609で十字点(タイミングマーク)として抽出される。
【0068】
つまり,抽出された十字点抽出用矩型では,十字点(タイミングマーク)の部分については,線分の太さに応じてある一定の大きさの矩型が現れる。従って,以下の条件を全て満たす十字点抽出用矩型をタイミングマークとして抽出するものである。
CRmn<CRw<CRmx (1)
CRmn<CRh<CRmx (2)
ここに,CRwはタイミングマーク抽出用矩型の幅[画素]であり,CRhはタイミングマーク抽出用矩型の高さ[画素]である。また,CRmn,CRmxはタイミングマークとして用いる十字点の線分の太さによって定められる定数である。
【0069】
以上のようにして,タイミングマーク検出部102によりタイミングマークが抽出され,タイミングマークバッファ112に格納される。ここで,図4の入力画像及び図5の参照画像に対するタイミングマーク抽出結果を図8に示す。
【0070】
次に,個別伸縮率算出部103では,3個のタイミングマークから,入力画像の参照画像に対するX,Y方向の拡大率または縮小率をそれぞれ算出し,タイミングマークの組合わせと伸縮率を伸縮率バッファ113に保存する。
【0071】
あるタイミングマークを基準点として,それ以外に2つのタイミングマークを第1参照点及び第2参照点とした場合,入力画像の参照画像に対するX,Y方向の拡大率または縮小率は次式を用いて求めることができる。
Figure 0003625245
ここに,SxはX方向の伸縮率,SyはY方向の伸縮率である。また,Lxc1 は参照画像上での第1参照点と基準点のX方向の距離の自乗,Lxc2 は参照画像上での第2参照点と基準点のX方向の距離の自乗,Lyc1 は参照画像上での第1参照点と基準点のY方向の距離の自乗,Lyc2 は参照画像上での第2参照点と基準点のY方向の距離の自乗,Li1 は入力画像上での第1参照点と基準点の距離の自乗,Li2 は入力画像上での第2参照点と基準点の距離の自乗である。
【0072】
次に,第1タイミングマーク削除部104では,先ず,以下の条件の何れかを満たす参照点の組を,異常な伸縮率を持つ参照点の組と判断し,その個数を各基準点毎に集計する。
Sy<Symn (5)
Sy>Symx (6)
Sx<Sxmn (7)
Sx<Sxmx (8)
ここに,SxはX方向の伸縮率,SyはY方向の伸縮率,SxmnはX方向の伸縮率最小値,SymnはY方向の伸縮率最小値,SxmxはX方向の伸縮率最大値,SymxはY方向の伸縮率最大値である。
【0073】
異常な伸縮率を持つ参照点の組として個数が各基準点毎に集計されたならば,次に,以下の条件を満たすタイミングマーク(基準点)を削除する。
Nf>Ntf (9)
ここに,Nfは異常な伸縮率を持つ参照点の組の個数,Ntfは異常な伸縮率を持つ参照点の組の許容個数である。尚,許容個数Ntfは印字されているタイミングマークの個数等に応じて決定される。
【0074】
図8のタイミングマーク抽出結果に対して,第1タイミングマーク削除部104により行われる削除処理を図11に例示する。
【0075】
誤ったタイミングマークを基準点として用いた場合,異常に大きい或いは小さい伸縮率が算出される参照点の組合わせの数が多くなる。本実施形態では,第1タイミングマーク削除部104により,適用されるシステム毎に入力画像の参照画像に対する伸縮率の大まかな範囲を定めることが可能となる。
【0076】
また,許容個数Ntfをタイミングマーク間の距離の平均値等に応じて可変することで,性能の向上が見込まれる。つまり,タイミングマーク間の距離が近いほど算出される伸縮率の誤差は大きいので,タイミングマーク間の距離が小さいほど許容個数Ntfが大きくなるよう,システムに合った適切な許容個数Ntfの算出式を用いることにより,タイミングマーク間の距離が小さいために誤差が大きくなって異常と判断されてしまうといった間違いを少なくできるからである。
【0077】
次に,伸縮率算出部105では,入力画像の参照画像に対する伸縮率を算出する。
【0078】
先ず,第1タイミングマーク削除部104において削除されなかった残りの各基準点毎に,X方向の伸縮率の中央値SX(n) を算出する。次に,SX(n) に関しその中央値を算出して,入力画像の参照画像に対するX方向の伸縮率Sximとする。また,Y方向についても,同様の処理によつてY方向の伸縮率Syimを算出する。このように2段階で中央値を算出することで正しい伸縮率が求められる確率を向上させることができる。
【0079】
次に,第2タイミングマーク削除部106では,入力画像の参照画像に対する伸縮率に近い伸縮率が算出される参照点の組合わせを多く持つ基準点を選び出し,それ以外の選出されないタイミングマークを削除する。
【0080】
第1タイミングマーク削除部104で削除されなかったタイミングマークに関する各個別伸縮率について,以下の条件を満たす場合に,入力画像の伸縮率に近い個別伸縮率であると判断する。
Si−α<S<Si+α (10)
ここに,Siは入力画像の参照画像に対する伸縮率,αは定数,Sは(3個のタイミングマークから求めた)個別伸縮率である。
【0081】
ここでは,αは定数でも構わないが,3個のタイミングマーク間の距離等に応じて可変とすることで,性能の向上が見込まれる。つまり,タイミングマーク間の距離が近いほど算出される伸縮率の誤差は大きいので,タイミングマーク間の距離が小さいほどαは大きくする必要がある。システムに合った適切なαの算出式を用いることで,タイミングマーク間の距離が近いために誤差が大きくなって伸縮率が遠いと判断されてしまうといった間違いを少なくできるからである。
【0082】
次に,各基準点毎,XY方向毎に,入力画像の伸縮率に近い個別伸縮率が算出された参照点の組合わせの個数Nsを計数する。
【0083】
この組合わせの個数Nsの多い基準点ほど,対応が正しい可能性が大きいと判断できる。従って,この組合わせ個数Nsについて所定のしきい値を定め,該しきい値よりも組合わせの個数Nsの大きい基準点(タイミングマーク)を選ぶことで,タイミングマークの誤検出を防ぐことができる。
【0084】
尚,各基準点については,X方向で画像の伸縮率に近い伸縮率が算出された参照点の組合わせの個数Nsxと,Y方向で画像の伸縮率に近い伸縮率が算出された参照点の組合わせの個数Nsyの内,小さい方をその基準点のNsとする。従って,次の条件を満たすタイミングマークを削除する。
Ns<Ntsc (11)
ここに,Nsは画像の伸縮率に近い伸縮率が算出された参照点の組合わせの個数,Ntscは画像の伸縮率に近い伸縮率が算出された参照点の組合わせの個数最小値である。
【0085】
図11の第1タイミングマーク削除部104の処理結果に対して,第2タイミングマーク削除部106により行われる削除処理を図12に例示する。
【0086】
次に,画像変換部107では,入力画像,参照画像のタイミングマーク間のずれを算出し,例えば「William H. Press, "Numerical Recipes in C", CAMBRIDGE UNIVERSITY PRESS, pp59-70, pp671-681 」(参考文献1)で示されるような方法で補正関数(変換式)を算出する。つまり,補正関数としては,本実施形態ではアファイン変換を用いるものとし,参考文献1に示された手法により,以下にの補正関数(変換式)が得られたものとする。
【数1】
Figure 0003625245
【0087】
ここで,(Xt,Yt)は補正後の座標系であり,(Xi,Yi)は入力画像の座標系である。例えば補正画像の(2981,3864)の画素値を算出する際には,先ず変換式(12)を用いて,対応する入力画像中の座標を,次のようにして算出する。
【数2】
Figure 0003625245
【0088】
この画素の場合には,入力画像の(3158,3726)の画素値を補正画像の(2981,3864)の画素値とする。このように全ての補正画像の画素について入力画像を参照して画素値を算出すると,補正画像のフォームは参照画像のフォームと同じ位置に存在するようになる。
【0089】
次に,第3タイミングマーク削除部108では,補正画像と参照画像のタイミングマーク間の距離を算出し,タイミングマーク間の距離がしきい値Dthより大きいタイミングマークを削除する。
【0090】
第3タイミングマーク削除部108によりタイミングマークを削除した場合には,画像変換部107における処理を再び行う。また,第3タイミングマーク削除部108において,削除されるタイミングマークがない場合には,文字切り出し部109の処理に進む。
【0091】
次に,文字切り出し部109では,文字画像領域メモリ114中から文字画像の存在する領域のデータを参照して,補正画像中から文字画像の部分を切り出す。文字画像領域メモリ114内に格納されているデータの概念図を図13に示す。また,図14(a)の補正画像について,文字画像領域メモリ114を参照して得られた文字画像切り出し結果を図14(b)に示す。
【0092】
尚,文字認識部110のスキューに対する頑強性が高い場合には,入力画像から補正画像を求めるのは計算量が多いので,文字画像領域メモリ114内の座標を補正して文字画像を切り出す方が好ましい。
【0093】
最後に,文字認識部110では,文字切り出し部109から送られてきた文字画像を認識し,文字コードとして出力する。図15(a)の文字画像切り出し結果に対する文字認識結果を図15(b)に,この場合の文字認識部110からの出力データの概念図を図15(c)にそれぞれ示す。
【0094】
本実施形態の画像処理装置が適用されるFAXOCR装置等では,文字認識部110からの出力結果を元に,更に自動的な受発注業務等を行う。この部分については,本発明とは直接関係ないので説明を割愛する。
【0095】
以上のような本実施形態の画像処理装置の構成または画像処理方法によれば,以下のような効果を奏する。第1に,複数のタイミングマークを用いるので,幾つかのタイミングマークが検出できない場合でも,2つの画像間の位置合わせが可能であり,ノイズに対する頑強性が強い。第2に,タイミングマークの誤検出を防ぐことができる。また第3に,広い範囲にわたる複数のタイミングマークを用いれば,2つの画像間の高精度な位置合わせが可能である。更に第4に,タイミングマークの位置に関する自由度が大きい。
【0096】
以上説明したように,本発明に係る画像処理装置によれば,2つの画像間で複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて2つの画像間の変換式を算出するといった画像処理を行う場合に,対応点抽出手段により2つの画像間で複数の対応点を抽出し,個別伸縮率算出手段により複数の対応点のグループ毎に2つの画像間の個別伸縮率を算出し,第1対応点除去手段により異常な個別伸縮率が算出されるグループに含まれる場合の多い対応点を複数の対応点から削除し,更に変換式算出手段により,第1対応点除去手段の処理結果として残った対応点を用いて該対応点のずれにより2つの画像間の変換式を算出することとしたので,ノイズに対する頑強性が強く,タイミングマーク等による対応点の誤検出を防止でき,高精度の位置合わせが可能で,しかも実用的な画像の位置合わせを行い得る画像処理方法及び画像処理装置を提供することができる。
【0097】
また,本発明に係る画像処理装置によれば,2つの画像間で複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて2つの画像間の変換式を算出するといった画像処理を行う場合に,先ず対応点抽出手段により2つの画像間で複数の対応点を抽出し,次に個別伸縮率算出手段により複数の対応点のグループ毎に2つの画像間の個別伸縮率を算出し,また伸縮率算出手段により抽出された全ての対応点を用いて2つの画像間の伸縮率を算出し,次に第2対応点除去手段により,前記伸縮率に近い個別伸縮率が算出される対応点のグループに含まれる場合の多い対応点のみが残るように複数の対応点から除去し,更に変換式算出手段により,第2対応点除去手段の処理結果として残った対応点を用いて該対応点のずれにより2つの画像間の変換式を算出することとしたので,ノイズに対する頑強性が強く,タイミングマーク等による対応点の誤検出を防止でき,高精度の位置合わせが可能で,しかも実用的な画像の位置合わせを行い得る画像処理方法及び画像処理装置を提供することができる。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように,請求項1に係る画像処理方法及び請求項10に係る画像処理装置によれば,2つの画像間で複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて2つの画像間の変換式を算出するといった画像処理を行う場合に,先ず対応点抽出手段により2つの画像間で複数の対応点を抽出し,次に個別伸縮率算出手段により複数の対応点のグループ毎に2つの画像間の個別伸縮率を算出して,第1対応点除去手段により,異常な個別伸縮率が算出されるグループに含まれる場合の多い対応点を複数の対応点から削除し,次に伸縮率算出手段により,第1対応点除去手段の処理結果として残った全ての対応点を用いて2つの画像間の伸縮率を算出して,第2対応点除去手段により,前記伸縮率に近い個別伸縮率が算出される対応点のグループに含まれる場合の多い対応点のみが残るように複数の対応点から除去し,更に変換式算出手段により,第2対応点除去手段の処理結果として残った対応点を用いて該対応点のずれにより2つの画像間の変換式を算出することとしたので,ノイズに対する頑強性が強く,タイミングマーク等による対応点の誤検出を防止でき,高精度の位置合わせが可能で,しかも実用的な画像の位置合わせを行い得る画像処理方法及び画像処理装置を提供することができる。
【0099】
また,請求項2,6,8に係る画像処理方法及び請求項11,15,17に係る画像処理装置によれば,第1対応点除去手段において異常な個別伸縮率を判定するためのしきい値,または,第2対応点除去手段において伸縮率に対する個別伸縮率の近さを判定するためのしきい値を,対応点間の距離に応じて可変として,対応点の除去を行うこととしたので,より高精度な2つの画像間の位置合わせが可能な画像処理方法及び画像処理装置を提供することができる。
【0100】
また,請求項3,7,9に係る画像処理方法及び請求項12,16,18に係る画像処理装置によれば,変換式算出手段で算出された変換式により得られる補正画像と2つの画像の内の一の画像との間について,第3対応点除去手段により,変換式算出手段の処理時点で残っている対応点の間の距離を算出し,距離の大きい対応点を残っている対応点から除去し,変換式再算出手段により,第3対応点除去手段の処理結果として残った対応点を用いて該対応点のずれにより補正画像と一の画像間の変換式を再度算出することとし,補正画像と一の画像との間の対応点の検索範囲を所定範囲内に制限するので,対応点の対応付けの誤りを減少させることができ,より高精度な2つの画像間の位置合わせが可能な画像処理方法及び画像処理装置を提供することができる。
【0101】
また,請求項4に係る画像処理方法及び請求項13に係る画像処理装置によれば,変換式再算出手段及び第3対応点除去手段における処理を,第3対応点除去手段において,対応点の間の距離の最大値または平均値が所定のしきい値を越えている間,或いは,除去すべき対応点が存在する間,繰り返し行うこととしたので,更に対応点の対応付けの誤りを減少させることができ,より高精度な2つの画像間の位置合わせが可能な画像処理方法及び画像処理装置を提供することができる。
【0102】
また,請求項5に係る画像処理方法及び請求項14に係る画像処理装置によれば,対応点抽出手段により抽出される対応点を補正用のタイミングマークとしたので,容易に処理を行い得る画像処理方法及び画像処理装置を提供することができる。
【0103】
また,請求項19に係る画像処理装置によれば,文字切り出し手段により,変換式算出手段または変換式再算出手段で算出された変換式により補正画像を生成し,2つの画像の内の一の画像について予め与えられている文字画像存在領域の文字データに基づいて,該補正画像から文字画像を切り出すようにし,更に,請求項20に係る画像処理装置によれば,文字認識手段により,文字切り出し手段によって得られた文字画像を認識して文字コードとして出力することとしたので,例えばFAXOCR装置等に適用した場合に,出力結果を元に自動的な受発注業務等が可能となり,精度の高い業務運営が可能となる。
【0104】
更に,請求項21に係る画像処理装置によれば,2つの画像の内の他の画像を,ファクシミリを介して入力された画像としたので,例えばFAXOCR装置等に適用した場合に,ファクシミリ入力を入力画像とした自動的な受発注業務等が可能となり,精度の高い業務運営が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る画像処理装置の一例であるFAXOCR装置の構成図である。
【図2】本発明の画像処理方法及び画像処理装置が適用される典型的システムの構成図である。
【図3】図2のシステムの処理の流れを概略的に示す説明図である。
【図4】実施形態で用いる入力画像の説明図である。
【図5】実施形態で用いる参照画像の説明図である。
【図6】タイミングマーク検出部におけるタイミングマーク抽出処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】タイミングマーク抽出のマスク処理で使用されるマスクの説明図である。
【図8】タイミングマーク抽出結果を例示する説明図である。
【図9】マスク処理の説明図であり,マスク処理前の入力画像を示す説明図である。
【図10】マスク処理の説明図であり,マスク処理後の入力画像を示す説明図である。
【図11】図8のタイミングマーク抽出結果に対する第1タイミングマーク削除部の処理を例示する説明図である。
【図12】図11の第1タイミングマーク削除部の処理結果に対する第2タイミングマーク削除部の処理を例示する説明図である。
【図13】文字画像領域メモリ内に格納されているデータの概念説明図である。
【図14】図14(a)は補正画像を,図14(b)は文字画像切り出し結果を,図14(c)は文字画像領域メモリ内のデータをそれぞれ示す説明図である。
【図15】図15(a)は文字画像切り出し結果を,図15(b)は文字認識結果を,図15(c)は出力データをそれぞれ示す説明図である。
【符号の説明】
101 画像入力部
102 タイミングマーク検出部(対応点抽出手段)
103 個別伸縮率算出部(個別伸縮率算出手段)
104 第1タイミングマーク削除部(第1対応点除去手段)
105 伸縮率算出部(伸縮率算出手段)
106 第2タイミングマーク削除部(第2対応点除去手段)
107 画像変換部(変換式算出手段,変換式再算出手段)
108 第3タイミングマーク削除部(第3対応点除去手段)
109 文字切り出し部(文字切り出し手段)
110 文字認識部(文字認識手段)
111 画像バッファ
112 タイミングマークバッファ
113 伸縮率バッファ
114 文字画像領域メモリ

Claims (21)

  1. 2つの画像間で複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて前記2つの画像間の変換式を算出する画像処理方法において,
    前記2つの画像間で複数の対応点を抽出する対応点抽出ステップと,
    複数の対応点のグループ毎に前記2つの画像間の個別伸縮率を算出する個別伸縮率算出ステップと,
    所定の個別伸縮率の範囲外の値である,異常な個別伸縮率が算出されるグループに含まれる場合の多い対応点を,前記複数の対応点から削除する第1対応点除去ステップと,
    前記第1対応点除去ステップの結果として残った全ての対応点を用いて前記2つの画像間の伸縮率を算出する伸縮率算出ステップと,
    前記伸縮率に近い個別伸縮率が算出される対応点のグループに含まれる場合の多い対応点のみが残るよう,前記複数の対応点から除去する第2対応点除去ステップと,
    前記第2対応点除去ステップの結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記2つの画像間の変換式を算出する変換式算出ステップと,
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記第1対応点除去ステップにおいて異常な個別伸縮率を判定するためのしきい値,または,前記第2対応点除去ステップにおいて伸縮率に対する個別伸縮率の近さを判定するためのしきい値は,対応点間の距離に応じて可変であることを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  3. 前記変換式算出ステップで算出された変換式により得られる補正画像と前記2つの画像の内の一の画像との間について,前記変換式算出ステップの時点で残っている対応点の間の距離を算出し,距離の大きい対応点を残っている対応点から除去する第3対応点除去ステップと,
    前記第3対応点除去ステップの結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記補正画像と前記一の画像間の変換式を算出する変換式再算出ステップと,
    を有することを特徴とする請求項1または2記載の画像処理方法。
  4. 前記変換式再算出ステップ及び前記第3対応点除去ステップは,前記第3対応点除去ステップにおいて,対応点の間の距離の最大値または平均値が所定のしきい値を越えている間,或いは,除去すべき対応点が存在する間,繰り返し行われることを特徴とする請求項3記載の画像処理方法。
  5. 前記対応点抽出ステップにより抽出される対応点は,補正用のタイミングマークであることを特徴とする請求項1,2,3または4記載の画像処理方法。
  6. 2つの画像間で複数の対応する対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて前記2つの画像間の変換式を算出する画像処理方法において,
    前記2つの画像間で複数の対応点を抽出する対応点抽出ステップと,
    複数の対応点のグループ毎に前記2つの画像間の個別伸縮率を算出する個別伸縮率算出ステップと,
    所定の個別伸縮率の範囲外の値である,異常な個別伸縮率が算出されるグループに含まれる場合の多い前記対応点を,前記複数の対応点から削除する第1対応点除去ステップと,
    前記第1対応点除去ステップの結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記2つの画像間の変換式を算出する変換式算出ステップと,
    を有し,
    前記第1対応点除去ステップにおいて異常な個別伸縮率を判定するためのしきい値は,対応点間の距離に応じて可変であることを特徴とする画像処理方法。
  7. 2つの画像間で複数の対応する対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて前記2つの画像間の変換式を算出する画像処理方法において,
    前記2つの画像間で複数の対応点を抽出する対応点抽出ステップと,
    複数の対応点のグループ毎に前記2つの画像間の個別伸縮率を算出する個別伸縮率算出ステップと,
    所定の個別伸縮率の範囲外の値である,異常な個別伸縮率が算出されるグループに含まれる場合の多い対応点を,前記複数の対応点から削除する第1対応点除去ステップと,
    前記第1対応点除去ステップの結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記2つの画像間の変換式を算出する変換式算出ステップと,
    前記変換式算出ステップで算出された変換式により得られる補正画像と前記2つの画像の内の一の画像との間について,前記変換式算出ステップの時点で残っている対応点の間の距離を算出し,距離の大きい対応点を残っている対応点から除去する第3対応点除去ステップと,
    前記第3対応点除去ステップの結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記補正画像と前記一の画像間の変換式を算出する変換式再算出ステップと,
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  8. 2つの画像間で複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて前記2つの画像間の変換式を算出する画像処理方法において,
    前記2つの画像間で複数の対応点を抽出する対応点抽出ステップと,
    抽出された全ての対応点を用いて前記2つの画像間の伸縮率を算出する伸縮率算出ステップと,
    複数の対応点のグループ毎に前記2つの画像間の個別伸縮率を算出する個別伸縮率算出ステップと,
    前記伸縮率に近い個別伸縮率が算出される対応点のグループに含まれる場合の多い対応点のみが残るよう,前記複数の対応点から除去する第2対応点除去ステップと,
    前記第2対応点除去ステップの結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記2つの画像間の変換式を算出する変換式算出ステップと,
    を有し,
    前記第2対応点除去ステップにおいて伸縮率に対する個別伸縮率の近さを判定するためのしきい値は,対応点間の距離に応じて可変であることを特徴とする画像処理方法。
  9. 2つの画像間で複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて前記2つの画像間の変換式を算出する画像処理方法において,
    前記2つの画像間で複数の対応点を抽出する対応点抽出ステップと,
    抽出された全ての対応点を用いて前記2つの画像間の伸縮率を算出する伸縮率算出ステップと,
    複数の対応点のグループ毎に前記2つの画像間の個別伸縮率を算出する個別伸縮率算出ステップと,
    前記伸縮率に近い個別伸縮率が算出される対応点のグループに含まれる場合の多い対応点のみが残るよう,前記複数の対応点から除去する第2対応点除去ステップと,
    前記第2対応点除去ステップの結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記2つの画像間の変換式を算出する変換式算出ステップと,
    前記変換式算出ステップで算出された変換式により得られる補正画像と前記2つの画像の内の一の画像との間について,前記変換式算出ステップの時点で残っている対応点の間の距離を算出し,距離の大きい対応点を残っている対応点から除去する第3対応点除去ステップと,
    前記第3対応点除去ステップの結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記補正画像と前記一の画像間の変換式を算出する変換式再算出ステップと,
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  10. 2つの画像間で複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて前記2つの画像間の変換式を算出して,前記2つの画像間で位置合わせを行う画像処理装置において,
    前記2つの画像間で複数の対応点を抽出する対応点抽出手段と,
    複数の対応点のグループ毎に前記2つの画像間の個別伸縮率を算出する個別伸縮率算出手段と,
    異常な個別伸縮率が算出されるグループに含まれる場合の多い対応点を,前記複数の対応点から削除する第1対応点除去手段と,
    前記第1対応点除去手段の処理結果として残った全ての対応点を用いて前記2つの画像間の伸縮率を算出する伸縮率算出手段と,
    前記伸縮率に近い個別伸縮率が算出される対応点のグループに含まれる場合の多い対応点のみが残るよう,前記複数の対応点から除去する第2対応点除去手段と,
    前記第2対応点除去手段の処理結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記2つの画像間の変換式を算出する変換式算出手段と,
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  11. 前記第1対応点除去手段において異常な個別伸縮率を判定するためのしきい値,または,前記第2対応点除去手段において伸縮率に対する個別伸縮率の近さを判定するためのしきい値は,対応点間の距離に応じて可変であることを特徴とする請求項10記載の画像処理装置。
  12. 前記画像処理装置は,
    前記変換式算出手段で算出された変換式により得られる補正画像と前記2つの画像の内の一の画像との間について,前記変換式算出手段の処理時点で残っている対応点の間の距離を算出し,距離の大きい対応点を残っている対応点から除去する第3対応点除去手段と,
    前記第3対応点除去手段の処理結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記補正画像と前記一の画像間の変換式を算出する変換式再算出手段と,
    を有することを特徴とする請求項10または11記載の画像処理装置。
  13. 前記変換式再算出手段及び前記第3対応点除去手段における処理は,前記第3対応点除去手段において,対応点の間の距離の最大値または平均値が所定のしきい値を越えている間,或いは,除去すべき対応点が存在する間,繰り返し行われることを特徴とする請求項12記載の画像処理装置。
  14. 前記対応点抽出手段により抽出される対応点は,補正用のタイミングマークであることを特徴とする請求項10,11,12または13記載の画像処理装置。
  15. 2つの画像間で複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて前記2つの画像間の変換式を算出して,前記2つの画像間で位置合わせを行う画像処理装置において,
    前記2つの画像間で複数の対応点を抽出する対応点抽出手段と,
    複数の対応点のグループ毎に前記2つの画像間の個別伸縮率を算出する個別伸縮率算出手段と,
    所定の個別伸縮率の範囲外の値である,異常な個別伸縮率が算出されるグループに含まれる場合の多い対応点を,前記複数の対応点から削除する第1対応点除去手段と,
    前記第1対応点除去手段の処理結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記2つの画像間の変換式を算出する変換式算出手段と,
    を有し,
    前記第1対応点除去手段において異常な個別伸縮率を判定するためのしきい値は,対応点間の距離に応じて可変であることを特徴とする画像処理装置。
  16. 2つの画像間で複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて前記2つの画像間の変換式を算出して,前記2つの画像間で位置合わせを行う画像処理装置において,
    前記2つの画像間で複数の対応点を抽出する対応点抽出手段と,
    複数の対応点のグループ毎に前記2つの画像間の個別伸縮率を算出する個別伸縮率算出手段と,
    所定の個別伸縮率の範囲外の値である,異常な個別伸縮率が算出されるグループに含まれる場合の多い対応点を,前記複数の対応点から削除する第1対応点除去手段と,
    前記第1対応点除去手段の処理結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記2つの画像間の変換式を算出する変換式算出手段と,
    を有し,
    前記変換式算出手段で算出された変換式により得られる補正画像と前記2つの画像の内の一の画像との間について,前記変換式算出手段の処理時点で残っている対応点の間の距離を算出し,距離の大きい対応点を残っている対応点から除去する第3対応点除去手段と,
    前記第3対応点除去手段の処理結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記補正画像と前記一の画像間の変換式を算出する変換式再算出手段と,
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  17. 2つの画像間で複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて前記2つの画像間の変換式を算出して,前記2つの画像間で位置合わせを行う画像処理装置において,
    前記2つの画像間で複数の対応点を抽出する対応点抽出手段と,
    抽出された全ての対応点を用いて前記2つの画像間の伸縮率を算出する伸縮率算出手段と,
    複数の対応点のグループ毎に前記2つの画像間の個別伸縮率を算出する個別伸縮率算出手段と,
    前記伸縮率に近い個別伸縮率が算出される対応点のグループに含まれる場合の多い対応点のみが残るよう,前記複数の対応点から除去する第2対応点除去手段と,
    前記第2対応点除去手段の処理結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記2つの画像間の変換式を算出する変換式算出手段と,
    を有し,
    前記第1対応点除去手段において異常な個別伸縮率を判定するためのしきい値は,対応点間の距離に応じて可変であることを特徴とする画像処理装置。
  18. 2つの画像間で複数の対応点を抽出し,抽出された対応点のずれを用いて前記2つの画像間の変換式を算出して,前記2つの画像間で位置合わせを行う画像処理装置において,
    前記2つの画像間で複数の対応点を抽出する対応点抽出手段と,
    抽出された全ての対応点を用いて前記2つの画像間の伸縮率を算出する伸縮率算出手段と,
    複数の対応点のグループ毎に前記2つの画像間の個別伸縮率を算出する個別伸縮率算出手段と,
    前記伸縮率に近い個別伸縮率が算出される対応点のグループに含まれる場合の多い対応点のみが残るよう,前記複数の対応点から除去する第2対応点除去手段と,
    前記第2対応点除去手段の処理結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記2つの画像間の変換式を算出する変換式算出手段と,
    を有し,
    前記変換式算出手段で算出された変換式により得られる補正画像と前記2つの画像の内の一の画像との間について,前記変換式算出手段の処理時点で残っている対応点の間の距離を算出し,距離の大きい対応点を残っている対応点から除去する第3対応点除去手段と,
    前記第3対応点除去手段の処理結果として残った対応点を用いて,該対応点のずれにより前記補正画像と前記一の画像間の変換式を算出する変換式再算出手段と,
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  19. 前記画像処理装置は,前記変換式算出手段または前記変換式再算出手段で算出された変換式により補正画像を生成し,前記2つの画像の内の一の画像について予め与えられている文字画像存在領域の文字データに基づいて,該補正画像から文字画像を切り出す文字切り出し手段を有することを特徴とする請求項10,11,12,13,14,15,16,17または18記載の画像処理装置。
  20. 前記画像処理装置は,前記文字切り出し手段により得られた文字画像を認識する文字認識手段を有することを特徴とする請求項19記載の画像処理装置。
  21. 前記2つの画像の内の他の画像は,ファクシミリを介して入力された画像であることを特徴とする請求項10,11,12,13,14,15,16,17,18,19または20記載の画像処理装置。
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