JP3625136B2 - フィルタ処理装置、画像符号化装置、画像復号化装置、およびフィルタ処理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

フィルタ処理装置、画像符号化装置、画像復号化装置、およびフィルタ処理プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像情報の伝送などに用いられる画像符号化装置、および画像復号化装置に関し、特に、フィルタ処理部を搭載した画像符号化装置、および画像復号化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、動画像や音声などを用いて通信を行うTV電話、TV会議などが普及しつつある。TV電話、TV会議などのシステムを実現する際には、伝送路におけるビットレートに制限があるため、動画像を圧縮して通信する技術が非常に重要になる。従来、動画像を符号化、復号化して通信を行う際には、大きな計算処理能力が必要となるため、専用のハードウェアが必要であった。しかし、CPU(Central Processing Unit) の計算処理能力の向上などにより、動画像の圧縮や通信をソフトウェアで行うことが可能なコンピュータが普及してきている。これにより、前述のTV電話、TV会議などのシステムをソフトウェアで実現しようとする試みが行われている。一般に、画像通信などでは動画像の伝送量を減少させるために、画像符号化装置や、画像復号化装置を用いる。
【0003】
上記画像符号化装置は、画像入力部、フィルタ処理部、画像符号化部を有する。画像入力部で取り込まれた画像は、画像符号化が行われる前に、フィルタ処理部で入力画像の符号化効率を向上させるためにフィルタ処理される。その後、画像符号化部で、DCT(離散コサイン変換)、量子化などを用いて不可逆圧縮が行われる。
【0004】
上記画像復号化装置は、画像復号化部、フィルタ処理部、画像表示部を有する。画像復号化部で復号された画像は、画像情報の不可逆圧縮が施されたことにより劣化しており、フィルタ処理部で視覚的に良好な状態に補正される。その後、画像表示部で表示される。
【0005】
従来、画像符号化装置または画像復号化装置でフィルタ処理を行う場合には、図13に示すようなフィルタ処理部200が用いられる。上記フィルタ処理部200は、入力画像を1フレーム単位で格納するフレームメモリ部201と、1フレーム単位でフィルタ処理を行うフィルタ演算部202とを備えている。
【0006】
画像通信時などに、符号化および復号化される画像において生じる劣化の原因の一つは、8画素×8画素の画像を単位として、これをDCT、IDCT(逆離散コサイン変換)を用いて不可逆圧縮をすることにある。これによる劣化は画像歪みとして画像全体に及ぶため、フィルタ処理は1フレーム単位で行われる。
【0007】
特開平5−304621号公報には、小容量のメモリの装備によって映像信号フィルタリング回路を提供するためのフィルタリング回路が開示されている。すなわち、上記フィルタリング回路は、それまでの映像信号フィルタリング回路では、(m×n)画素から構成される画面の場合には一次元のデジタルフィルタを用いても、この映像信号をフィルタ処理するために{(2L+m)×n}画素の画面の映像信号をメモリに格納しなければならなかったのを、(m×n)画素のメモリで高精度な二次元のデジタルフィルタを行うことを可能にしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の構成では、入力画像に対し、1フレーム単位でフィルタ処理を行うため、1フレーム分のフィルタ処理を終了しなければ出力画像を出力できず、処理遅延時間を発生させる原因となっていた。
【0009】
また、フィルタ処理部200において1フレーム単位でフィルタ処理を行う場合には、入力画像を1フレーム単位でメモリに格納しなければならないので容量の大きなメモリを有する必要がある。
【0010】
さらに、画像符号化装置および画像復号化装置をソフトウェアで実現する時は、フィルタ演算部202ではCPU内のキャッシュの容量が数キロバイトから10数キロバイトのため、実施の形態中に記載の表1に示すような画像をフィルタ処理するときに1フレーム分の画像をCPU内のキャッシュを用いてフィルタ処理することが不可能であった。そのため、CPU内のキャッシュを用いることに起因する処理速度の向上を望むことができなかった。
【0011】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、フィルタ処理部における処理遅延時間を短くし、また、上記フィルタ処理部に搭載するメモリを小容量化することができるフィルタ処理装置、画像符号化装置、画像復号化装置、およびフィルタ処理プログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1のフィルタ処理装置は、上記の課題を解決するために、1フレームの画像を複数に分割して得られる単位画像毎に入力画像を記憶する複数の記憶手段と、上記入力画像の記憶先の記憶手段を切り替える切替手段と、入力画像に対してフィルタ演算を行うと共に、該入力画像の左側および上側の少なくとも一方に、該入力画像と隣接する単位画像が存在する場合には、左側に隣接する単位画像を左画像として、上側に隣接する単位画像を上画像として、これらの単位画像を上記記憶手段から入力されることによって、隣接する単位画像同士の境界面に対してもフィルタ演算を行うフィルタ演算手段と、上記切替手段を制御して入力画像の記憶先の記憶手段を指示すると共に、隣接する単位画像の境界面をフィルタ演算手段に指示する制御手段とを有することを特徴としている。
【0013】
上記の構成によれば、1フレームの画像を複数に分割して得られる単位画像は、切替手段によって複数の記憶手段に順次記憶され、フィルタ演算手段によって単位画像毎にフィルタ演算が行われるので、1フレーム単位でフィルタ処理を行う従来のフィルタ処理装置に比べ、記憶手段に容量の小さなメモリを用いることができ、さらに、処理遅延時間を減少させることができる。
【0014】
また、入力される単位画像を複数の記憶手段に順次記憶しておくことで、入力画像の左または上に隣接する単位画像が存在する場合には、これらの単位画像を上記記憶手段からフィルタ演算手段に与えることによって、隣接する単位画像同士の境界面に対してもフィルタ演算を行うことができる。これにより、単位画像の形状に対応したブロック形状の画像歪みの発生を防止することができる。
【0015】
請求項2のフィルタ処理装置は、請求項1の構成に加えて、上記フィルタ演算手段を上記記憶手段の前段に配置し、当該フィルタ処理装置に入力される入力画像は、フィルタ演算手段にてフィルタ演算された後に記憶手段に記憶されることを特徴としている。
【0016】
上記の構成によれば、フィルタ演算手段を記憶手段の前段に配置することにより、記憶手段に入力する1処理サイクル分の遅延時間が短縮でき、よりリアルタイムに好適なものとできる。すなわち、処理完了時間が短い、遅延が少ないフィルタ処理装置を提供できる。
【0017】
請求項3のフィルタ処理装置は、請求項2の構成に加えて、上記記憶手段の個数が1フレームの画像の1行当たりの分割数と等しく、上記記憶手段に記憶される各単位画像は、当該単位画像の下に隣接する入力画像がフィルタ演算手段に入力された時に、上画像として該フィルタ演算手段に入力されて、フィルタ演算された後に記憶手段に再び書き戻されることなく出力され、この時の入力画像は、上記フィルタ演算の後、上記上画像として用いられた単位画像が記憶されていた記憶手段に記憶されることを特徴としている。
【0018】
上記の構成によれば、記憶手段の個数を1フレームの画像の1行当たりの分割数と等しくでき、これにより、記憶手段の量を少なく構成することができる。
【0019】
請求項4の画像符号化装置は、上記請求項1ないし3の何れかのフィルタ処理装置を備え、該フィルタ処理装置によってフィルタ処理が施された画像に対して符号化を行うことを特徴としている。
【0020】
請求項5の画像復号化装置は、上記請求項1ないし3の何れかのフィルタ処理装置を備え、符号化された画像を復号化した後、該復号化によって得られた画像に対し、上記フィルタ処理装置によってフィルタ処理を施すことを特徴としている。
【0021】
請求項6のフィルタ処理プログラムを記録した記録媒体は、1フレームの画像を複数に分割して得られる単位画像毎の入力画像を、異なる記憶先の記憶手段に記憶させ、上記入力画像に対してフィルタ演算を行う際に、該入力画像の左側および上側の少なくとも一方に、該入力画像と隣接する単位画像が存在する場合には、左側に隣接する単位画像を左画像として、上側に隣接する単位画像を上画像として、上記記憶手段に記憶されている単位画像を使用して、隣接する単位画像同士の境界面に対してもフィルタ演算を行うことを特徴としている。
【0022】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本実施の形態1に係る画像符号化装置および画像復号化装置の概略構成を図2および図3に示す。
【0023】
画像符号化装置10は、画像入力部11、フィルタ処理部(フィルタ処理装置)12、画像符号化部13を有する。画像入力部11で取り込まれた画像は、画像符号化部13で符号化が行われる前に、入力画像の符号化効率を向上させるためにフィルタ処理部12でフィルタ処理がなされる。その後、画像符号化部13で、DCT、量子化などを用いて不可逆圧縮が行われる。
【0024】
一方、画像復号化装置20は、画像復号化部21、フィルタ処理部(フィルタ処理装置)22、画像表示部23を有する。画像復号化部21で復号化された画像情報は、不可逆圧縮が施されたことにより劣化しており、これを視覚的に良好な状態に補正するためにフィルタ処理部22で補正され、その後、画像表示部23で表示される。
【0025】
従来では、上記フィルタ処理部12または22で行われるフィルタ処理は、1フレーム単位で行われていたが、ここでは、1フレームを複数の単位画像に分割し、各単位画像毎にフィルタ処理を行う。すなわち、本実施の形態では、画像符号化装置10および画像復号化装置20で示される入力画像、出力画像に用いられる単位画像をh×v画素(以下、h×v画素単位とする)とする。
【0026】
h×v画素単位は、図4に示すように、画素数H×Vの画像60をh×v画素の任意の大きさの画像に分割したものであり、図4の(1,1)、(2,1)、…、(k,f)、…、(p,q)で示される各画像は、h×v画素単位に分割された単位画像を示す。すなわち、図4において、Hは1フレームの水平方向の画素数、Vは1フレームの垂直方向の画素数、hは1単位画像の水平方向の画素数、vは1単位画像の垂直方向の画素数、pは1フレーム内の水平方向の単位画像の数、qは1フレーム内の垂直方向の単位画像の数、kは水平方向にk(1≦k≦p)番目の単位画像、fは垂直方向にf(1≦f≦q)番目の単位画像を示す。
【0027】
次に、上記フィルタ処理部12および22の構成を図1に示す。上記フィルタ処理部12および22は、それぞれ、複数のメモリ部(記憶手段)31−1ないし31−n、スイッチ部(切替手段)32、フィルタ演算部(フィルタ演算手段)33、およびフィルタ制御部(制御手段)34を有している。上記各々メモリ部31−1ないし31−nは、画像入力部11または画像復号化部21からの入力画像を単位画像毎に記憶する。上記スイッチ部32は、フィルタ制御部34からの指示により入力画像の記憶先のメモリを切り替える。フィルタ演算部33は、フィルタ制御部34からの指示により所定のフィルタ演算を行う。但し、上記フィルタ演算部33は、画像符号化装置10のフィルタ処理部12においては、符号化効率向上のための演算を行い、画像復号化装置20のフィルタ処理部22では、DCT、IDCTの結果劣化した復号画像の補正のための演算を行う。
【0028】
上記フィルタ処理部12および22におけるフィルタ処理の手順を、図1、図4および図5を参照して以下に説明する。尚、以下の説明では、単位画像毎にフィルタ処理が行われるが、その順序は、画面左上の単位画像から開始して各行毎(水平方向)にフィルタ処理を行い、1行終了すると下の行に移るものとする。
【0029】
フィルタ演算部33では、各単位画像毎にフィルタ処理を行うため、そのままでは隣接する各単位画像の境界において、画素値、特に輝度の画素値に不連続が生じ、これが画面全体ではブロック状の視覚的な歪みとなって現れる。そのため、フィルタ処理部12および22では、隣接する単位画像の境界面に対してもフィルタ処理を行い、この領域を平滑化することで、上記歪みを解消し、画像の劣化を補正する。上述のように全ての境界面に対してフィルタ処理を行うために、入力画像が1フレーム内のどの位置に配置されているかによって、4種類のフィルタ演算を行う。これらのフィルタ演算について、図4を用いて説明する。
【0030】
1)k=1、f=1、すなわち画面左上隅の単位画像の場合、該単位画像に隣接する他の単位画像は何れもフィルタ処理が終了していないため、境界面に対するフィルタ処理は行わず、該単位画像内でのみフィルタ演算を行う。以下、これをフィルタ演算▲1▼とする。
【0031】
2)k≠1、f=1、すなわち画面上端の単位画像(画面左上隅の単位画像を除く)の場合、該単位画像の左側の単位画像についてはフィルタ処理が終了しているので、該単位画像内のフィルタ演算を行った後、その左側の境界面に対してもフィルタ演算を行う。以下、これをフィルタ演算▲2▼とする。尚、図4において、単位画像(4,1)についてフィルタ処理を行う場合を例とすると、左側の境界面とは斜線部61で示される領域である。
【0032】
3)k=1、f≠1、すなわち画面左端の単位画像(画面左上隅の単位画像を除く)の場合、該単位画像の上側の単位画像についてはフィルタ処理が終了しているので、該単位画像内のフィルタ演算を行った後、その上側の境界面に対してもフィルタ演算を行う。以下、これをフィルタ演算▲3▼とする。尚、図4において、単位画像(1,3)についてフィルタ処理を行う場合を例とすると、上側の境界面とは斜線部62で示される領域である。
【0033】
4)k≠1、f≠1、すなわち画面左端および上端の何れでもない単位画像の場合、該単位画像の左側および上側の両方の単位画像についてフィルタ処理が終了しているので、該単位画像内のフィルタ演算を行った後、その左側および上側の境界面に対してもフィルタ演算を行う。以下、これをフィルタ演算▲4▼とする。尚、図4において、単位画像(4,3)についてフィルタ処理を行う場合を例とすると、左側の境界面とは斜線部63で示される領域であり、上側の境界面とは斜線部64で示される領域である。
【0034】
上述のフィルタ演算▲1▼ないし▲4▼の何れを行うかに関しては、フィルタ制御部34がフィルタ演算部33に指示する。
【0035】
続いて、フィルタ処理部12および22における具体的動作を、図1および図5を参照して詳細に説明する。
【0036】
先ず、フィルタ制御部34は、パラメータk、fおよびiをそれぞれ1に設定する(S1)。ここで、上記パラメータiは、図1に示すように、メモリ部31−1ないし31−nのうちのi番目のメモリ部を示すものである。また、メモリ部の個数nは、
n=p+1=H/h+1・・・(1)
となるが、これは以下の理由による。すなわち、隣接する単位画像の境界面についてフィルタ演算を行うには、これら両方の単位画像に関するデータがメモリ部に記憶されている必要がある。本実施の形態では、上下に隣接する単位画像については、上の単位画像に関するデータが入力されてから下の単位画像に関するデータが入力されるまでに1行分の単位画像が入力されるため、これら全ての単位画像を記憶するためにp+1個のメモリ部が必要となる。
【0037】
スイッチ部32に入力画像として単位画像(k,f)が入力されると、該単位画像(k,f)は、フィルタ制御部34がスイッチ部32を制御することにより、メモリ部31−i(図5では、メモリ部iで示す)に記憶される(S2)。最初は、上記S1によりパラメータk、fおよびiがそれぞれ1に設定されているため、左上隅の単位画像(1,1)がメモリ部31−1に記憶される。
【0038】
次に、S3ないしS5のステップにおいて、フィルタ制御部34がパラメータk、fの値より、入力された単位画像(k,f)がフレーム内のどの位置にあるかを判定する。そして、その判定に基づき、S6ないしS9の何れかのステップにおいて、フィルタ演算部33にフィルタ演算▲1▼ないし▲4▼の何れかのフィルタ処理を行わせる。
【0039】
上記単位画像(k,f)についてのフィルタ処理が終了すると、S10において1フレーム分のフィルタ処理が終了したか否かが判断される。すなわち、このときk=pかつf=qであれば、1フレーム分のフィルタ処理が終了しているため、メモリ内に記憶されている単位画像のデータを全て出力し(S19)、当該フレームに関するフィルタ処理を終了する。
【0040】
k=pかつf=qでなければ、パラメータiの値を1増加させる(S11)。但し、これによってパラメータiの値がnを超えた場合には、i=nとする(S12、S13)。さらに、メモリに空きがあるか否かを確認し、空きがなければメモリ部iに記憶されている単位画像(k,f−1)のデータを出力する(S14、S15)。
【0041】
次に、今回フィルタ処理された単位画像が、行端の単位画像であるか否が判断される(S16)。すなわち、k=pであれば、次の行に移るために、パラメータkの値を1に設定し、さらにパラメータfの値を1増加させる(S17)。また、k=pでなければ、上記単位画像は行端でないので、パラメータkの値のみを1増加させる(S18)。S17、S18の後はS2へ移行し、次の入力画像に対して同様の処理を行う。
【0042】
上記フィルタ処理部12および22は、これをソフトウェアで実現することも可能である。上記フィルタ処理部12および22をソフトウェアで実現する場合の構成を図6に示す。
【0043】
41は、フィルタ処理部をソフトウェアで実現する場合のプログラムを記憶するプログラム記憶部であり、ROM、CD−ROM、フロッピーディスク(FD)、ICカードなどの着脱自在の記録媒体として構成される。42は、プログラム記憶部41に記憶されたプログラムを実行するプログラム制御部である。
【0044】
43は、図4に示される単位画像の配置を表すパラメータk、fを格納するメモリであり、44は、上記メモリ43に格納されるパラメータk、fを制御するk、f値制御回路である。45ないし47は、図4に示される単位画像の横方向の数p、縦方向の数q、およびフィルタ処理部用メモリ49のメモリ数nをそれぞれ格納するメモリである。48は、上記メモリ45ないし47に格納されるp、q、nの値を制御するp、q、n値制御回路である。49は、入力画像を単位画像毎に順次格納するフィルタ処理部用メモリ49−1ないし49−nであり、図1のメモリ部31−1ないし31−nに対応する。50は、上記フィルタ処理部用メモリ49内で、次にフィルタ処理すべきメモリの番号を表すパラメータiを格納するメモリである。51は、上記パラメータiを制御するi値制御回路である。
【0045】
52は、入力された単位画像が1フレーム中のどの部分に当たるかを判定する配置判定である。53は、上記配置判定52の判定結果に従ってフィルタ演算を行うフィルタ演算回路である。54は、1フレームの処理が終了したかどうかを判定するフレーム処理終了判定である。55は、フィルタ処理部用メモリ49−1から49−nの中で空いているメモリがあるかを判定するものである。56は、フィルタ演算回路53で演算をした出力画像を出力する出力処理である。
【0046】
上記構成のプログラムの動作を図5のフローチャートと対比させて説明する。
最初、h×v画素単位の入力画像(1,1)をフィルタ処理部用メモリ49−1に格納する。k、f値制御回路44は、k=1、f=1と判断し、これをk、fの値を格納するメモリ43に格納する。上記k、fの値に基づいてh×v画素単位の配置判定52を行うことによって、フィルタ演算回路53がフィルタ演算▲1▼を行う。
【0047】
次に、さらに入力画像が存在するかどうかを判定するために、k、fの値を格納するメモリ43、p=H/hの値を格納するメモリ45、q=V/vの値を格納するメモリ46を用いてフレーム処理終了判定54を行う。さらに入力画像が存在する場合は、フィルタ処理部用メモリ49−1から49−nのどのメモリに次の入力画像を格納するかをi値制御回路51を用いて求め、iの値を格納するメモリ50に格納し、これを用いてフィルタ処理部用メモリ49に指示する。また、メモリに空きがあるかの判定55を行い、画像を出力するかどうかを出力処理56に指示する。すなわち、判定55によって、全てのフィルタ処理部用メモリ49に入力画像が格納されていると判断された場合には、フィルタ処理部用メモリ49−iに格納されている単位画像(k、f−1)のデータを出力する。
【0048】
この後、次のh×v画素単位の画像を入力し、この入力画像に対してh×v画素単位の配置判定52を行い、この判定結果に基づいて、フィルタ演算回路53でフィルタ演算▲2▼、▲3▼、▲4▼の何れかの演算を行う。これを入力画像がk=p、f=qになるまで繰り返し、k=p、f=qのときメモリ内の全てのh×v画素単位の画像を出力し、1フレームのフィルタ処理を終了する。
【0049】
〔実施の形態2〕
上記実施の形態1では、入力画像の単位をh×v画素単位で扱ったが、本実施の形態では、具体的な単位画像としてGOB(Group of Blocks) 単位を使用する場合を例示する。ここで、1フレームの画像の構造とGOBとについて図7を参照して説明する。画像フォーマットとしてITU−T勧告H263のSQCIF(sub−QCIF)を使用する場合、1フレームの画像70は、GOB71、マクロブロック72、ブロック73の順に階層的な構造を持つ。また、ITU−T勧告H263のSQCIFでは、表1に示すように、1フレームの画像の大きさは128画素×96画素(横×縦)である。1フレームの画像70は、1個×6個(横×縦)=6個のGOB71−1ないし71−6を有しており、1つのGOB71は128画素×16画素の大きさを持つ。尚、表1には、他の画像フォーマットにおける構成をも併せて示す。
【0050】
【表1】
Figure 0003625136
【0051】
本実施の形態に係るフィルタ処理部は、図8に示すように、GOB単位の入力画像を格納するメモリ部81a、81b、スイッチ部82、フィルタ演算部83およびフィルタ制御部84を有する。ここで、画像フォーマットとしてITU−T勧告H263のSQCIFを使用して、単位画像をGOBとした場合は、実施の形態1においてh=128、v=16とした場合と考えられる。したがって、1フレーム内のすべてのGOBの境界に対してフィルタ処理を行うために必要なGOBメモリ部の数n’は、実施の形態1と同様に式(1)を用いて、
n’=p+1=H/h十1=1+1=2個
となる。
【0052】
GOBメモリ部81a、81bは、スイッチ部82を介して、GOB単位の入力画像を交互に受信する。
【0053】
フィルタ演算部83は、GOBメモリ部81a、81bに格納された入力画像に対し、符号化効率の向上、または劣化した復号画像の補正のための演算を行う。この時、1フレーム内のGOBの配置は、図7に示すように、列方向のみの配置であるので、GOB71−1については、k=1、f=1であることからフィルタ演算▲1▼を行う。また、GOB71−2ないし71−6については、k=1、f≠1であることからフィルタ演算▲3▼を行う。フィルタ演算部83が、フィルタ演算▲1▼または▲3▼のどちらを行うかは、フィルタ制御部84の指示による。
【0054】
上記入力画像がGOB単位の場合に、フィルタ処理部12または22の処理を図7、図8を用いて説明する。
【0055】
最初に、GOB単位の入力画像GOB71−1をGOBメモリ部81aに格納する。フィルタ制御部84はk=1、f=1と判断し、これをフィルタ演算部83に指示することによりフィルタ演算▲1▼を行う。次に、GOBメモリ部81bに空きがあり、k=p=1であるので、GOB71−2をGOBメモリ部81bに格納する。この時、フィルタ制御部84は、k=1、f≠1と判断し、フィルタ演算▲3▼を行う。
【0056】
次に入力されるGOB71−3については、GOBメモリ部81aにGOB71−1が存在するためメモリに空きがない。このため、先ず、GOB71−1をGOBメモリ部81aから出力し、GOB71−3をGOBメモリ部81aに入力する。GOB71−2を入力した場合と同様に、GOB71−3に対してもフィルタ演算▲3▼を行い、次いで、GOB71−1を出力した場合と同様に、GOB71−2をGOBメモリ部81bから出力する。これをGOB71−6まで繰り返すと、k=p=1かつf=q=6となるため、メモリ内の画像GOB71−5、GOB71−6を出力し、1フレームのフィルタ処理を終了する。
【0057】
また、本実施の形態においても、フィルタ処理部12または22をソフトウェアで構成することは可能である。フィルタ処理部12または22をソフトウェアで構成する場合を図6を用いて説明する。但し、本実施の形態では、フィルタ処理部用メモリ49は、図8のGOBメモリ部81aないし81bに対応して、フィルタ処理部用メモリ49−1ないし49−2の2つだけであるとする。
【0058】
まず、入力画像GOB71−1をフィルタ処理部用メモリ49−1に格納する。k、f値制御回路44は、k=1、f=1と判断して、上記k、fの値をメモリ43に格納する。上記k、fの値に基づいてGOB71−1の配置判定52を行うことによってフィルタ演算回路53でフィルタ演算▲1▼を行う。
【0059】
次いでGOB71−2が入力されると、判定55によってフィルタ処理部用メモリ49−2に空きがあると判定され、GOB71−2をフィルタ処理部用メモリ49−2に格納する。この時、配置判定52によってk=1、f≠1と判断し、フィルタ演算回路53でフィルタ演算▲3▼を行う。
【0060】
GOB71−2のフィルタ演算が終了すると、判定55によってメモリに空きがないことが判定され、さらに、フレーム処理終了判定54によってさらに入力画像が存在することが判定されるので、GOB71−1をフィルタ処理部用メモリ49−1から出力処理56で出力した後、GOB71−3を入力する。GOB71−3に対してもGOB71−2を入力した場合と同様にフィルタ演算▲3▼を行い、GOB71−1を出力した場合と同様にGOB71−2をフィルタ処理部用メモリ49−2から出力する。これをGOB71−6まで繰り返す。これにより、k=p=1かつf=q=6となるため、フレーム処理終了判定54はフレームが終了したと判定し、メモリ内の画像GOB71−5、GOB71−6を出力処理56で出力し、1フレームのフィルタ処理を終了する。
【0061】
以上のように、実施の形態1および2で説明したフィルタ処理部は、1フレームの画像を複数に分割して得られる単位画像をスイッチ部の切替によって複数のメモリ部に順次記憶し、フィルタ演算部によって単位画像毎にフィルタ演算を行うので、1フレーム単位でフィルタ処理を行う従来のフィルタ処理装置に比べ、メモリ部に容量の小さなメモリを用いることができ、処理遅延時間を減少させることができる。
【0062】
また、入力される単位画像を複数のメモリ部に順次記憶しておくことで、入力画像の左または上に隣接する単位画像が存在する場合には、これらの単位画像を上記メモリ部からフィルタ演算部に与えることによって、隣接する単位画像同士の境界面に対してもフィルタ演算を行うことができる。これにより、単位画像の形状に対応したブロック形状の画像歪みの発生を防止することができる。
【0063】
さらに、上記フィルタ処理部をソフトウェアで実現する場合、CPUを用いて実行する時に、メモリの小容量化によりをCPU内のキャッシュを用いて高速にフィルタ処理を行うことができる。
【0064】
続いて、本発明の変形例を以下の実施の形態において説明する。
【0065】
〔実施の形態3〕
図9に本実施の形態に係るフィルタ処理部の構成を示す。上記フィルタ処理部は、フィルタ演算を入力から直接行うように構成され、実施の形態1のフィルタ処理部と比べて、リアルタイム演算に重点を置いた構成例となる。尚、以下の説明では、上記フィルタ処理部の動作を、図4に示すような単位画像をh×v画素単位とした場合を例示する。
【0066】
上記フィルタ処理部は、単位画像毎の入力画像を格納するメモリ部91−1ないし91−n、フィルタ演算部92、フィルタ演算部92からメモリ部91−1ないし91−nへの出力を切り替えるスイッチ部93、メモリ/出力スイッチ部94およびフィルタ制御部95を有する。
【0067】
最初に、単位画像(1,1)が入力画像としてフィルタ演算部92に入力され、フィルタ演算▲1▼が行われる。フィルタ演算が行われた単位画像(1,1)は、スイッチ部93を介してメモリ部91−1に格納される。このとき、入力画像としてフィルタ演算部92に与えられた単位画像(1,1)は、スイッチ部93の入力端子を介してメモリ部91−1に送出される。
【0068】
次に、単位画像(2,1)が入力画像としてフィルタ演算部92に入力されると、該単位画像(2,1)に対してはフィルタ演算▲2▼が行われる。ここで、フィルタ演算▲2▼では、左側に隣接する単位画像との境界面に対してもフィルタ演算をする必要があるため、単位画像(1,1)が左画像としてメモリ/出力スイッチ部94を介してフィルタ演算部92に入力される。フィルタ演算が行われた単位画像(2,1)は、スイッチ部93の入力端子を介してメモリ部91−2に格納される。また、境界面のフィルタ演算が行われた単位画像(1,1)は、左画像としてフィルタ演算部92に与えられているため、スイッチ部93の左画像端子を介してメモリ部91−1に書き戻される。尚、単位画像(1,1)を除く上端の単位画像に対しては、これと同様の処理が行われる。
【0069】
単位画像(1,1)を除く左端の単位画像(1,f)に対しては、フィルタ演算▲3▼が行われる。ここで、フィルタ演算▲3▼では、上側に隣接する単位画像との境界面に対してもフィルタ演算をする必要があるため、単位画像(1,f−1)が上画像としてメモリ/出力スイッチ部94を介してフィルタ演算部92に入力される。フィルタ演算が行われた単位画像(1,f)は、スイッチ部93の入力端子を介して空いているメモリ部91−i(iは、1≦i≦nとなる任意の数)に格納される。また、境界面のフィルタ演算が行われた単位画像(1,f−1)は、上画像としてフィルタ演算部92に与えられているため、スイッチ部93の上画像端子を介して該単位画像(1,f−1)が格納されていたメモリ部91−i’(i’は、1≦i’≦nとなる任意の数であり、i’≠i)に書き戻される。
【0070】
上端および左端の何れでもないk≠1、f≠1の場合の単位画像(k,f)については、フィルタ演算▲4▼が行われる。ここで、フィルタ演算▲4▼では、左側に隣接する単位画像と上側に隣接する単位画像との境界面に対してもフィルタ演算をする必要があるため、単位画像(k−1,f)が左画像として、単位画像(k,f−1)が上画像としてメモリ/出力スイッチ部94を介してフィルタ演算部92に入力される。フィルタ演算が行われた単位画像(k,f)は、スイッチ部93の入力端子を介して空いているメモリ部91−iに格納される。また、境界面のフィルタ演算が行われた単位画像(k−1,f)および単位画像(k,f−1)は、それぞれ左画像および上画像としてフィルタ演算部92に与えられているため、スイッチ部93の左画像端子および上画像端子を介して該単位画像(k−1,f)および単位画像(k,f−1)が格納されていたメモリ部91−i’および91−i”(i”は、1≦i”≦nとなる任意の数であり、i”≠i’,i)に書き戻される。
【0071】
また、フィルタ処理された単位画像の出力は以下のようになる。すなわち、フィルタ演算▲3▼または▲4▼において、上画像としてフィルタ演算された単位画像は、これにより全ての境界面についての演算が終了したことになるので、次段の処理時において出力される。つまり、単位画像(k,f)が入力画像として入力された時、単位画像(k−1,f)を左画像として、単位画像(k,f−1)を上画像としてフィルタ演算部92に与えると同時に、単位画像(k−1,f−1)を出力画像としてフィルタ処理部より出力する。単位画像(k−1,f−1)が出力された後のメモリ部は、これによって空き状態となるので、フィルタ演算が行われた単位画像(k,f)がここに格納される。
【0072】
以上のように、本実施の形態に係るフィルタ処理部では、入力画像の他に、メモリ部に記憶されている該入力画像の上に隣接する画像と左に隣接する画像とをフィルタ演算部92に入力し、前記フィルタ演算を行う。その結果として、左画像のフィルタ結果、上画像のフィルタ結果、および入力画像のフィルタ結果が得られるので、これらをスイッチ部93を通じてメモリ部に入力または書き戻す。メモリ/出力スイッチ部94は、上記メモリに記憶されている該入力画像の上に隣接する画像と左に隣接する画像とを選択し、フィルタ演算部92に供給する。また、処理の済んだ単位画像をメモリ部から読み出して出力する。これらのスイッチ選択および、フィルタ演算部92にて行うべき演算は、フィルタ制御部95により前述のように制御される。
【0073】
〔実施の形態4〕
図10に本実施の形態に係るフィルタ処理部の構成を示す。上記フィルタ処理部は、上画像の演算結果をメモリ部に戻さず、直接出力する構成である。尚、以下の説明では、上記フィルタ処理部の動作を、図4に示すような単位画像をh×v画素単位とした場合を例示する。
【0074】
上記フィルタ処理部は、単位画像毎の入力画像を格納するメモリ部101−1ないし101−n、フィルタ演算部102、フィルタ演算部102からメモリ部101−1ないし101−nへの出力を切り替えるスイッチ部103、メモリ/出力スイッチ部104およびフィルタ制御部105を有する。
【0075】
単位画像(k,f)がフィルタ演算部102に入力された時、該単位画像(k,f)の左側および上側の両方または片方に、該単位画像(k,f)に隣接する単位画像があれば、これらの単位画像を、上記実施の形態3と同様に、メモリ/出力スイッチ部104を介してフィルタ演算部102へ入力する。フィルタ演算部102は、上記k,fの値に基づいてフィルタ演算▲1▼ないし▲4▼の何れかを行う。
【0076】
上記フィルタ演算が終了すると、入力画像である単位画像(k,f)は、スイッチ部103の入力端子を介して空いているメモリ部101−i(iは、1≦i≦nとなる任意の数)に格納され、左画像としてフィルタ演算部102に与えられた単位画像(k−1,f)は、スイッチ部103の左画像端子を介して該単位画像(k−1,f)が格納されていたメモリ部101−i’(i’は、1≦i’≦nとなる任意の数であり、i’≠i)に書き戻される。
【0077】
また、上画像としてフィルタ演算部102に与えられた単位画像(k,f−1)は、当該演算処理によって全ての境界面に対するフィルタ演算が終了するので、メモリ部に書き戻されることなく、そのまま出力画像として出力される。
【0078】
以上のように、本実施の形態に係るフィルタ処理部では、実施の形態3に比べて、フィルタ演算が並列処理によって行われる場合のステートマシンを考えると明らかなように、入力画像およびメモリ部からの読み出し画像(すなわち、左画像および上画像)によるフィルタ演算を同時に行い、得られた出力に関して、次の状態遷移でこれらをメモリ部に書き込んだり出力する事ができる。これらのスイッチ選択および、フィルタ演算部102にて行うべき演算は、フィルタ制御部105により前述のように制御される。
【0079】
また、上記フィルタ処理部では、フィルタ演算部102をメモリ部101の前段に配置し、最終的なフィルタ処理が終了した単位画像(すなわち、上画像としてフィルタ演算部102に入力された単位画像)をメモリ部に入力することなく出力するため、1処理サイクル分の遅延時間が短縮でき、よりリアルタイム処理に適したフィルタ処理部が実現できる。
【0080】
〔実施の形態5〕
図11に本実施の形態に係るフィルタ処理部の構成を示す。上記フィルタ処理部は、上画像を取り出したメモリ部に、入力画像のフィルタ演算結果を書き戻すようにした構成である。尚、以下の説明では、上記フィルタ処理部の動作を、図4に示すような単位画像をh×v画素単位とした場合を例示する。
【0081】
上記フィルタ処理部は、単位画像毎の入力画像を格納するメモリ部111−1ないし111−n、フィルタ演算部112、フィルタ演算部112からメモリ部111−1ないし111−nへの出力を切り替えるスイッチ部113、メモリ/出力スイッチ部114およびフィルタ制御部115を有する。尚、本実施の形態においては、メモリ部の数nは、単位画像の1行の配列数pに等しい。
【0082】
単位画像(k,f)がフィルタ演算部112に入力された時、該単位画像(k,f)の左側および上側の両方または片方に、該単位画像(k,f)に隣接する単位画像があれば、これらの単位画像を、上記実施の形態3と同様に、メモリ/出力スイッチ部114を介してフィルタ演算部112へ入力する。フィルタ演算部112は、上記k,fの値に基づいてフィルタ演算▲1▼ないし▲4▼の何れかを行う。
【0083】
上記フィルタ演算が終了すると、入力画像である単位画像(k,f)は、スイッチ部113の入力端子を介してメモリ部111−i(iは、1≦i≦nとなる任意の数)に格納される。この時、上記単位画像(k,f)の格納先となるメモリ部111−iは、上左画像としてフィルタ演算部112に与えられた単位画像(k,f−1)が格納されていたメモリ部であるとする。また、左画像としてフィルタ演算部112に与えられた単位画像(k−1,f)は、スイッチ部113の左画像端子を介して該単位画像(k−1,f)が格納されていたメモリ部111−i’(i’は、1≦i’≦nとなる任意の数であり、i’≠i)に書き戻される。
【0084】
また、上画像としてフィルタ演算部112に与えられた単位画像(k,f−1)は、当該演算処理によって全ての境界面に対するフィルタ演算が終了するので、メモリ部に書き戻されることなく、そのまま出力画像として出力される。
【0085】
以上のように、本実施の形態に係るフィルタ処理部では、実施の形態4に比べて、入力画像の上に隣接する上画像を取り出したメモリ部に、該入力画像のフィルタ演算結果を書き戻すように構成したため、必要なメモリ部の数をp個にする事ができる。これにより、上記フィルタ処理部において、メモリの量を少なく構成することができ、装置の大きさ、価格の面で有利となる。これらのスイッチ選択および、フィルタ演算部112にて行うべき演算は、フィルタ制御部115により前述のように制御される。
【0086】
これまで説明してきた各実施の形態において、フィルタ演算部は、フィルタ制御部によって、フィルタ演算▲1▼から▲4▼を状況によって選択し、実行するように制御されているが、実施の形態4、5の構成では、更に、最後に、“メモリ内の画像をすべて出力する”ために、“何もしない”フィルタ演算を行うものとする。このような、“何もしない”フィルタ演算処理をフィルタ演算部の動作に含むことで、出力に必要であった例外処理が不要となり、よりリアルタイム処理に適したフィルタ処理部を提供できる。
【0087】
また、動画像等を扱う場合には、1フレームの画像に対するフィルタ処理が終了した後、次の新たな画像入力を受け付けることになる。このような場合、各フレームの最上端の入力画像については、上画像に対して何のフィルタ演算も行わないフィルタ演算▲1▼、▲2▼を行うため、これと同時に上記メモリ内の画像を排出する動作を行う事で、連続して処理を行う事が出来る。この様子を、図12に示す。
【0088】
すなわち、1フレーム分の画像Aについて、単位画像A(1,1)からA(8,8)までをフィルタ演算した後、メモリ部には、主に最下端の単位画像が出力されずに残っているため、これらを別途出力する必要がある。
【0089】
しかしながら、上記画像Aに続いて画像Bの処理が連続して行われる場合、画像Aの最下端の単位画像を、画像Bの最上端の単位画像の入力時に上画像としてフィルタ演算部に与えればよい。画像Bの最上端の単位画像B(1,1)からB(8,1)がそれぞれ入力された時のフィルタ演算は、フィルタ演算▲1▼または▲2▼であるので、この時に上画像としてフィルタ演算部に入力される画像Aの最下端の単位画像については、何も演算せず、同時に出力を行えばよい。
【0090】
尚、以上の各実施の形態では、画像を行方向に分割して処理する例を述べたが、列方向に分割し処理することもできる。
【0091】
また、表1に示すように、画像サイズには各種の大きさが有るが、CIFサイズに対応できる装置は、それより一行の画素数の少ないQCIF、sub−QCIFに対し、p、qを変更することによりフィルタ制御部の対応が可能となる。この対応可否は、メモリ部の数量と画像の縦、または横の画素数との数の関係から定まる。すなわち、本発明に係るフィルタ処理部では、メモリ部のサイズで制限される最大サイズの画像よりも小さい画像であれば、パラメータp、qの変更によって対応可能であり、画像サイズ毎に装置を用意する必要が無く、一つの装置でフィルタ処理が可能となる。
【0092】
【発明の効果】
請求項1の発明のフィルタ処理装置は、以上のように、1フレームの画像を複数に分割して得られる単位画像毎に入力画像を記憶する複数の記憶手段と、上記入力画像の記憶先の記憶手段を切り替える切替手段と、入力画像に対してフィルタ演算を行うと共に、該入力画像の左側および上側の少なくとも一方に、該入力画像と隣接する単位画像が存在する場合には、左側に隣接する単位画像を左画像として、上側に隣接する単位画像を上画像として、これらの単位画像を上記記憶手段から入力されることによって、隣接する単位画像同士の境界面に対してもフィルタ演算を行うフィルタ演算手段と、上記切替手段を制御して入力画像の記憶先の記憶手段を指示すると共に、隣接する単位画像の境界面をフィルタ演算手段に指示する制御手段とを有する構成である。
【0093】
それゆえ、1フレーム単位でフィルタ処理を行う従来のフィルタ処理装置に比べ、記憶手段に容量の小さなメモリを用いることができ、さらに、処理遅延時間を減少させることができるという効果を奏する。
【0094】
また、入力される単位画像を複数の記憶手段に順次記憶しておくことで、入力画像の左または上に隣接する単位画像が存在する場合には、これらの単位画像を上記記憶手段からフィルタ演算手段に与えることによって、隣接する単位画像同士の境界面に対してもフィルタ演算を行うことができる。これにより、単位画像の形状に対応したブロック形状の画像歪みの発生を防止することができるという効果を奏する。
【0095】
請求項2の発明のフィルタ処理装置は、以上のように、請求項1の構成に加えて、上記フィルタ演算手段を上記記憶手段の前段に配置し、当該フィルタ処理装置に入力される入力画像は、フィルタ演算手段にてフィルタ演算された後に記憶手段に記憶される構成である。
【0096】
それゆえ、請求項1の構成による効果に加えて、フィルタ演算手段を記憶手段の前段に配置することにより、記憶手段に入力する1処理サイクル分の遅延時間が短縮でき、よりリアルタイムに好適なものとできる。すなわち、処理完了時間が短い、遅延が少ないフィルタ処理装置を提供できるという効果を奏する。
【0097】
請求項3の発明のフィルタ処理装置は、以上のように、請求項2の構成に加えて、上記記憶手段の個数が1フレームの画像の1行当たりの分割数と等しく、上記記憶手段に記憶される各単位画像は、当該単位画像の下に隣接する入力画像がフィルタ演算手段に入力された時に、上画像として該フィルタ演算手段に入力されて、フィルタ演算された後に記憶手段に再び書き戻されることなく出力され、この時の入力画像は、上記フィルタ演算の後、上記上画像として用いられた単位画像が記憶されていた記憶手段に記憶される構成である。
【0098】
それゆえ、請求項2の構成による効果に加えて、記憶手段の個数を1フレームの画像の1行当たりの分割数と等しくでき、これにより、記憶手段の量を少なく構成することができるという効果を奏する。
【0099】
請求項4の発明の画像符号化装置は、以上のように、上記請求項1ないし3の何れかのフィルタ処理装置を備え、該フィルタ処理装置によってフィルタ処理が施された画像に対して符号化を行う構成である。
【0100】
請求項5の発明の画像復号化装置は、以上のように、上記請求項1ないし3の何れかのフィルタ処理装置を備え、符号化された画像を復号化した後、該復号化によって得られた画像に対し、上記フィルタ処理装置によってフィルタ処理を施す構成である。
【0101】
請求項6の発明のフィルタ処理プログラムを記録した記録媒体は、以上のように、1フレームの画像を複数に分割して得られる単位画像毎の入力画像を、異なる記憶先の記憶手段に記憶させ、上記入力画像に対してフィルタ演算を行う際に、該入力画像の左側および上側の少なくとも一方に、該入力画像と隣接する単位画像が存在する場合には、左側に隣接する単位画像を左画像として、上側に隣接する単位画像を上画像として、上記記憶手段に記憶されている単位画像を使用して、隣接する単位画像同士の境界面に対してもフィルタ演算を行う構成である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであり、フィルタ処理部の構成を示すブロック図である。
【図2】上記フィルタ処理部を備えた画像符号化装置の構成を示すブロック図である。
【図3】上記フィルタ処理部を備えた画像復号化装置の構成を示すブロック図である。
【図4】1フレームの画像を複数の単位画像に分割する例を示す説明図である。
【図5】図1のフィルタ処理部の動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明のフィルタ処理部をソフトウェアで実現した場合の構成を示す機能ブロック図である。
【図7】1フレームの画像構造を示す説明図である。
【図8】本発明の他の実施形態を示すものであり、フィルタ処理部の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明のさらに他の実施形態を示すものであり、フィルタ処理部の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明のさらに他の実施形態を示すものであり、フィルタ処理部の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明のさらに他の実施形態を示すものであり、フィルタ処理部の構成を示すブロック図である。
【図12】2フレーム分の画像における入力画像の配列およびフィルタ演算のタイプを示す説明図である。
【図13】従来のフィルタ処理部の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 画像符号化装置
20 画像復号化装置
12、22 フィルタ処理部(フィルタ処理装置)
31−1〜31−n
91−1〜91−n
101−1〜101−n
111−1〜111−nメモリ部(記憶手段)
81a、81b GOBメモリ部(記憶手段)
32、82、93、103、113スイッチ部(切替手段)
33、83、92、102、112フィルタ演算部(フィルタ演算手段)
34、84、95、105、115フィルタ制御部(制御手段)

Claims (7)

  1. 1フレームの画像を複数に分割して得られる単位画像毎に入力画像を記憶すると共に、隣接する単位画像に対してのフィルタ演算が行われるまで、単位画像データを格納し続ける複数の記憶手段と、
    上記入力画像の記憶先の記憶手段を切り替える切換手段と、
    入力画像に対して単位画像毎にフィルタ演算を行うと共に、該入力画像の単位画像のフィルタ演算を行う際に、該単位画像内のフィルタ演算を行った後に、該単位画像の左側および上側の少なくとも一方に、該単位画像と隣接する単位画像が存在する場合には、左側に隣接する単位画像を左画像として、上側に隣接する単位画像を上画像として、左画像及び上画像を上記記憶手段から入力されることによって、該単位画像と隣接する単位画像との境界面に対してもフィルタ演算を行うフィルタ演算手段と、
    上記切換手段を制御して入力画像の記憶先の記憶手段を指示すると共に、隣接する単位画像の境界面をフィルタ演算手段に指示する制御手段とを有することを特徴とするフィルタ処理装置。
  2. 上記フィルタ演算手段を上記記憶手段の前段に配置し、当該フィルタ処理装置に入力される入力画像は、フィルタ演算手段にてフィルタ演算された後に記憶手段に記憶されることを特徴とする請求項1に記載のフィルタ処理装置。
  3. 上記記憶手段の個数が1フレームの画像の1行当たりの分割数と等しく、
    上記記憶手段に記憶される各単位画像は、当該単位画像の下に隣接する入力画像がフィルタ演算手段に入力された時に、上画像として該フィルタ演算手段に入力されて、フィルタ演算された後に記憶手段に再び書き戻されることなく出力され、
    この時の入力画像は、上記フィルタ演算の後、上記上画像として用いられた単位画像が記憶されていた記憶手段に記憶されることを特徴とする請求項2に記載のフィルタ処理装置。
  4. 上記請求項1ないし3の何れかのフィルタ処理装置を備え、
    該フィルタ処理装置によってフィルタ処理が施された画像に対して符号化を行うことを特徴とする画像符号化装置。
  5. 上記請求項1ないし3の何れかのフィルタ処理装置を備え、
    符号化された画像を複合化した後、該複合化によって得られた画像に対し、上記フィルタ処理装置によってフィルタ処理を施すことを特徴とする画像複合化装置。
  6. 1フレームの画像を複数に分割して得られる単位画像毎の入力画像を、異なる記憶先の記憶手段に記憶させると共に、隣接する単位画像に対してのフィルタ演算が行われるまで、単位画像データを記憶手段に格納させ続け、
    上記入力画像に対して単位画像毎にフィルタ演算を行う際に、単位画像内のフィルタ演算を行った後に、該単位画像の左側および上側の少なくとも一方に、該単位画像と隣接する単位画像が存在する場合には、左側に隣接する単位画像を左画像として、上側に隣接する単位画像を上画像として、上記記憶手段に記憶されている単位画像を使用して、該単位画像と隣接する単位画像との境界面に対してもフィルタ演算を行うことを特徴とするフィルタ処理プログラムを記録した記録媒体。
  7. 1フレームの画像に対するフィルタ処理が終了した後、次の新たな画像入力がある場合、
    上記フィルタ演算手段には、先にフィルタ処理が行われる画像の最下端の単位画像が、続いてフィルタ処理の行われる画像の上画像として入力され、上画像として上記フィルタ 演算手段に入力され上記最下端の単位画像については何も演算を行わないことを特徴とする請求項1に記載のフィルタ処理装置。
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